JPH07150366A - 選択めっき方法および回路板の製造方法 - Google Patents

選択めっき方法および回路板の製造方法

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JPH07150366A
JPH07150366A JP29569493A JP29569493A JPH07150366A JP H07150366 A JPH07150366 A JP H07150366A JP 29569493 A JP29569493 A JP 29569493A JP 29569493 A JP29569493 A JP 29569493A JP H07150366 A JPH07150366 A JP H07150366A
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隆児 大谷
Takeshi Okamoto
剛 岡本
Sakuo Kamata
策雄 鎌田
Yoshiyuki Uchinono
良幸 内野々
Kunji Nakajima
勲二 中嶋
Toshiyuki Suzuki
俊之 鈴木
Keimei Kitamura
啓明 北村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基材表面に施すめっきや回路のパターン対応
性に富む実用性の顕著な選択めっき方法および回路板を
提供する。 【構成】 この発明の選択めっき方法および回路板の製
造方法では、基材表面のめっき不要域上に電磁波ビーム
を照射することによりめっき不要域のめっき触媒機能ま
たは金属膜を選択的に消失させてから基材表面における
電磁波ビーム未照射のめっき要域上に選択的にめっき膜
を形成するにあたり、前記基材と電磁波ビームの相対的
な移動によりめっき不要域上における電磁波ビームの照
射位置の移動を行うとともに、前記電磁波ビームの照射
幅を制御したり、特定の電磁波ビームを用いることなど
の構成をとることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、選択めっき方法、お
よび、この選択めっき方法を用いる回路板の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レジストマスクを使わずに基材表
面に選択めっきを行い回路板を得る方法がある。この場
合、基材表面に対しめっき触媒の付着による触媒機能を
付与する処理を施した後、基材表面のめっき不要域上に
レーザビームを照射することによりめっき不要域のめっ
き触媒の活性を奪うことで触媒機能を消失させておき、
前記基材表面におけるレーザビーム未照射のめっき必要
域上に選択的にめっき膜を形成する選択めっき方法が使
われる(特開昭61−6892号公報)。
【0003】この従来の選択めっき方法の場合、レジス
トマスクが要らないという利点はあるけれども、パター
ン対応性が低いという問題がある。例えば、レーザビー
ム照射パターンによってはレーザビーム照射に長時間を
要したり、あるいは、基材によっては回路パターン精度
が十分に出せなかったり、また、回路パターンの端縁形
状の制御性が良くなかりたりするのである。
【0004】レーザビーム照射の長時間化は、レーザビ
ーム照射パターンに微細な部分がある回路パターン(め
っきパターン)の場合に起こる。回路パターン精度の低
下は、めっきを施す基材表面に凹凸がある(立体形状で
ある)場合に起こる。回路パターンの縁部形状の制御性
の問題は、端縁が厳密な直線エッジとなっためっきを行
いたいような場合に起こる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記事情
に鑑み、基材表面に施すめっきや回路のパターン対応性
に富む実用性の顕著な選択めっき方法および回路板の製
造方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる選択めっき方法では、基材表面に
対しめっき触媒機能を付与する処理または金属膜を形成
する処理を施した後、基材表面のめっき不要域上に電磁
波ビームを照射することによりめっき不要域のめっき触
媒機能または金属膜を選択的に消失させてから、前記基
材表面における電磁波ビーム未照射のめっき必要域上に
選択的にめっき膜を形成するにあたり、第1の形態とし
て、前記基材と電磁波ビームの相対的な移動によりめっ
き不要域上における電磁波ビームの照射位置の移動を行
うとともに、前記電磁波ビームのスポット形状および移
動速度のうちの少なくとも一方を変えることにより電磁
波ビームの照射幅を制御する構成をとり、第2の形態と
して、前記基材と電磁波ビームの相対的な移動によりめ
っき不要域上における電磁波ビームの照射位置の移動を
行うとともに、基材表面上の電磁波ビームの照射幅を照
射中または照射直後に計測し、この計測結果に基づいて
電磁波ビームの照射幅を制御する構成をとり、第3の形
態として、前記基材と電磁波ビームの相対的な移動によ
りめっき不要域上における電磁波ビームの照射位置の移
動を行うとともに、基材表面が凹凸形状であり、この凹
凸形状に応じて電磁波ビームの照射幅を制御する構成を
とり、第4の形態として、前記基材と電磁波ビームの相
対的な移動によりめっき不要域上における電磁波ビーム
の照射位置の移動を行うとともに、電磁波ビームとして
エネルギー分布の周辺が急峻なビームモードのレーザビ
ームを用いる構成をとり、第5の形態として、前記基材
と電磁波ビームの相対的な移動によりめっき不要域上に
おける電磁波ビームの照射位置の移動を行うとともに、
電磁波ビームの縁を遮光するビーム整形用マスクを介し
て電磁波ビームの照射を行う構成をとり、第6の形態と
して、前記基材と電磁波ビームの相対的な移動によりめ
っき不要域上における電磁波ビームの照射位置の移動を
行うとともに、前記電磁波ビームのスポット形状を四角
型、長四角型および長円型のうちのいずれかとする構成
をとり、第7の形態として、前記基材と電磁波ビームの
相対的な移動によりめっき不要域上における電磁波ビー
ムの照射位置の移動を行うとともに、前記基材と電磁波
ビームの相対的な移動に対し相対的な振動を重畳させる
構成をとり、第8の形態として、前記基材と電磁波ビー
ムの相対的な移動によりめっき不要域上における電磁波
ビームの照射位置の移動を行うとともに、前記電磁波ビ
ームの照射は、パルス状に行い、その移動方向において
隣り合うビームスポット同士がそれぞれの外周で一部重
なるようにする構成をとり、第9の形態として、前記基
材と電磁波ビームの相対的な移動によりめっき不要域上
における電磁波ビームの照射位置の移動を行い、前記電
磁波ビームの照射は、パルス状に行い、その移動方向に
おいて隣り合うビームスポット(スポット状に照射され
た痕)同士がそれぞれの外周で一部重なるようにすると
ともに、隣り合う列の間でのビームスポットの間歇移動
は互いの移動ピッチが約1/2ピッチずつずれるように
して行う構成をとっている。
【0007】この発明におけるめっき触媒機能の付与処
理としては、例えば、Pdを含有する液に基材を浸漬し
た後、活性化処理しPd核付けする無電解めっき用の処
理が挙げられる。この場合、電磁波ビームの照射による
めっき触媒機能消失形態としては、触媒自体の除去や非
活性化という形態がある。前者の触媒の除去の場合、基
材の一部をも同時に除去することが除去が確実となるた
め好ましい。
【0008】この発明の場合、基材として、その表面に
電磁波ビームに対する吸収率の高い層を有する基材を用
いて電磁波ビームを照射することも有用な態様である。
めっき触媒機能の付与処理や金属膜形成を、Pd,A
g,Au,Cu,Ni,Cr,その合金のうちの少なく
ともいずれかの層がめっき用触媒層ないし金属膜である
場合、電磁波吸収率が低いため、その表面に電磁波吸収
率の高い層が存在することが好ましいのである。めっき
触媒機能の付与処理や金属膜形成を、Pd,Ag,A
u,Cu,Ni,Crと、熱伝導率を低下させる元素お
よび/または融点が低く蒸気圧の高い元素との合金を用
いる形態も、電磁波ビーム照射による消失が確実に行え
て好ましい。
【0009】この発明の選択めっき方法で使われる基材
としては、ABS、ポリエーテルイミド、液晶ポリマー
等の樹脂系絶縁基材やアルミナセラミックス等のセラミ
ック絶縁基材などが挙げられるが、これらに限定されな
い。基材は、レーザ透過性材料製であれば有用である
が、レーザ非透過性材料製であってもよい。これらの絶
縁基材の表面は、普通、予め粗化(微細な凹凸を付ける
こと)しておくが、この場合、基材としてめっき必要域
のみが選択的に粗化されている基材を用いることが好ま
しい。めっき不要域が非粗化面の場合は、電磁波ビーム
の照射によるめっき触媒機能の消失やめっき下地用金属
膜の除去が確実となるからである。
【0010】この発明の場合、めっき不要域に照射する
電磁波ビームの照射幅の制御は、例えば、ビームのスポ
ット形状(スポットの形や大きさ)や移動速度の調整で
行うが、これらに限らない。基材表面に回路を形成する
場合、電磁波ビームの照射パターンは回路パターンと逆
のパターンであるから、電磁波ビームの照射制御用デー
タとして、基材表面に形成する回路パターンのCAD情
報を用いると作業を効率よく進められる。
【0011】この発明の選択めっき方法により、立体形
状(凹凸形状)の基材表面に所定の回路パターンのめっ
き膜を形成すると立体回路板が製造できるが、この発明
の選択めっき方法は、回路板製造以外に用いてもよいこ
とは言うまでもない。この発明におけるめっき方法は、
無電解めっき、電気めっき、両者の併用などがあり、特
定のめっき法に限らない。
【0012】
【作用】めっき不要域へ照射する電磁波ビームの幅をビ
ームのスポット形状や移動速度を変えてパターンの太・
細に合わせて照射ビームの幅を制御すると、太い部分に
必要以上に時間がかからず迅速に処理が行える。めっき
不要域に照射する電磁波ビームの照射中または照射直後
に照射幅を計測し、この計測結果に基づき電磁波ビーム
の照射幅を制御すると、基材表面の凹凸があって、照射
位置に高低変動が起きたり、ビーム照射角度に変動があ
っても、照射ビームの照射幅が常に所望の値に保たれる
ため、めっきパターンは正確となる。
【0013】めっき不要域へ照射する電磁波ビームの照
射幅を基材表面の凹凸形状に応じて制御すると、基材表
面の凹凸があって、照射位置に高低変動が起きたり、ビ
ーム照射角度に変動があっても、照射ビームの幅が所望
の値に保たれるため、めっきパターンは正確となる。め
っき不要域へ照射する電磁波ビームとして、エネルギー
分布の周辺が急峻で境界がシャープなモードのレーザビ
ームを用いると、めっき終了後のめっき域と非めっき域
の境界が明瞭で仕上げ精度が向上する。
【0014】めっき不要域へ照射する電磁波ビームを、
電磁波ビームの縁を遮光するビーム整形用マスクを介し
て基材表面に照射すると、レーザビームの周縁部分がマ
スクでカットされて境界の明確なレーザビームとなり、
パルス状の照射を行うレーザビームを用いる場合であっ
ても、めっき終了後のめっき域と非めっき域の境界が明
瞭で仕上げ精度が向上する。
【0015】めっき不要域へ照射する電磁波ビームのス
ポット形状を、四角型、長四角型、あるいは、長円型と
すると、照射パターンの角部のエッジ形状が出せるし、
パルス状の照射を行うレーザビームを用いる場合でも、
めっき終了後のめっき域と非めっき域の境界が明瞭で仕
上げ精度が向上する上、スポット形状の長辺の方向にレ
ーザビームを移動させる時は高速で描画(走査)でき
る。
【0016】めっき不要域へ照射する電磁波ビームと基
材の相対的な移動に対して相対的な振動を重畳させる
と、めっき終了後のめっき域と非めっき域の境界が明瞭
で仕上げ精度が向上するし、また、スポット系より太い
照射パターンが一度の走査で描ける。めっき不要域へパ
ルス状(間歇的)に照射する電磁波ビームを、その移動
方向に隣り合うビームスポット同士がそれぞれの外周で
一部重なるようにすると、回路保護用サージアレスタに
使える先端の尖った金属膜の対面構造で出来る。
【0017】めっき不要域へパルス状(間歇的)に照射
する電磁波ビームを、その移動方向に隣り合うビームス
ポット同士がそれぞれの外周で一部重なるようにすると
ともに、隣り合う列の間でのピームスポットの間歇移動
は互いの移動ピッチが約1/2ピッチずつずれるように
して行うと、金属膜部分の尖った部分の向き合う距離が
長くなり、放電が起こり難く、絶縁劣化が抑えられる。
【0018】基材として、めっき必要域のみが選択的に
粗化されている基材を用いると、触媒機能を消失させる
部分や金属膜を除去する部分では粗化がされていないた
め、触媒の除去、不活性化あるいは金属除去が確実にな
されめっき不要域にはめっき膜が生成されず、また、め
っき必要域は粗化面であるためめっき膜が強固に付着し
ている。
【0019】めっき不要域へのレーザビームの照射の際
に基材の一部も削りとるようにすると、触媒の除去ある
いは金属膜除去が確実になされ、めっき不要域にはめっ
き膜が生成されるようなことはない。基材の表面に電磁
波吸収率の高い層を形成した状態で電磁波ビームを照射
すると、低いエネルギーのレーザビームでも、触媒の除
去や不活性化あるいは金属除去が確実に行える。
【0020】基材表面にPd,Ag,Au,Cu,N
i,Crと熱伝導率を低下させる元素および/または融
点が低く蒸気圧の高い元素との合金を用いて、めっき触
媒機能の付与処理ないし金属膜形成処理を行うと、触媒
層や金属膜が除去され易くなるため、低エネルギーのレ
ーザビームでも、触媒の除去や不活性化あるいは金属膜
除去が確実にできるようになる。
【0021】電磁波ビームの照射制御用データとして、
基材表面に形成する回路パターンのCAD情報を用いる
と、CAD情報を照射位置やスポット径(照射幅)を迅
速に決定することができるようになる。基材がレーザ透
過性材料からなる基材を用いると、レーザビーム照射条
件コントロールの容易性、さらには、飛散物の問題解消
や複数枚の同時処理が可能となる。
【0022】この発明の選択めっき方法で立体形状の基
材表面にめっきを行えば、立体回路板を得ることができ
る。
【0023】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。勿論、
この発明は、下記の実施例に限らない。 −実施例1− 実施例1では、例えば、選択めっき過程で基材表面に照
射する電磁波ビームの幅(走査ラインの幅)をビームの
スポット形状(形や大きさ)や移動速度を変えて回路板
を得る。
【0024】スポット形状を変える場合、電磁波ビーム
のデフォーカス量調整、あるいは、エネルギー強度調整
などを行う。デフォーカス量調整の場合、図1にみるよ
うに、照射系または基材のZ軸移動により、デフォーカ
ス量を小さくすれば(フォーカスさせれば)電磁波ビー
ムの幅は狭くなり、逆に、デフォーカス量を大きくすれ
ば電磁波ビームの幅は広くなる。エネルギー強度調整の
場合、図2にみるように、ガウシアン分布等のなだらか
なエネルギー分布をもつモードのレーザを電磁波ビーム
に使うのであるが、発振エネルギー量を増せば電磁波ビ
ームの幅は広くなり、逆に減らせば電磁波ビームの幅は
狭くなる。移動速度を変える場合、図3にみるように、
ガウシアン分布等のなだらかなエネルギー分布をもつモ
ードのレーザを電磁波ビームを使うのであるが、移動速
度(走査速度)を遅くすれば電磁波ビームの幅は広くな
り、逆に速くすれば電磁波ビームの幅は狭くなる。
【0025】 ABS、ポリエーテルイミド、液晶ポ
リマー、アルミナセラミックス等の絶縁基材の表面をク
ロム酸液、KOH水溶液、リン酸等で処理して粗化す
る。 絶縁基材をPdを含有する液に浸漬してから活性化
してPd核付けを行う(めっき触媒機能を付与する)。 絶縁基材の表面のめっき不要域にレーザ(例えば、
YAGレーザ)を照射する。めっき不要域のパターン幅
に応じてレーザビームのスポット径を変化させる。図4
の(a)にみるように、回路パターン5間など微細な部
分は細いビーム6を高速で移動(描画)させ、広い部分
は太いビーム7を低速で移動(描画)させる。基材1と
ビーム6,7の間で相対的な移動を行わせめっき不要域
をレーザ走査するのである。このとき、例えば、図1に
みるように、レーザを集光するレンズの焦点距離あるい
は基材1とレンズの距離を変化させることにより細いビ
ーム6と太いビーム7の切り換えを行う。基材1表面を
レンズの焦点に一致させれば極めて細いビームが得られ
る。レーザのパワーは、例えば、0.1〜1J/cm2
程度となるように移動速度やレーザ発振強度を調整す
る。
【0026】勿論、図2にみるように、発振エネルギー
量の増減により細いビーム6と太いビーム7の切り換え
を行ってもよいし、図3にみるように、移動速度(走査
速度)の調整により細いビーム6と太いビーム7の切り
換えを行うことも出来る。基材表面でめっき不要域のパ
ターン幅とビームにおけるレーザインフルエンスが例え
ば0.1〜1J/cm2 以上である部分の幅が一致する
ようにレーザ強度または移動速度を調整する。具体的に
は、細いビーム6の場合、発振エネルギー量を減らすか
移動速度を速くするかし、太いビーム7の場合、発振エ
ネルギー量を増やすか移動速度を遅くするかすることに
なる。
【0027】さらに、図4の(b)にみるように、広い
部分を太いビーム7により照射すると、パターンの端や
コーナには若干の照射漏れが生じるので、照射漏れ部分
に細いビーム6を照射して照射漏れをなくすことが望ま
しい。端縁の形状がより正確となる。このレーザビーム
照射でめっき不要域のPdは除去されるか不活性化さ
れ、触媒機能を消失する。
【0028】 触媒機能の消失後、無電解銅めっき液
に浸漬して、レーザビーム未照射のめっき必要域のみに
無電解銅めっきを施せば、回路板が得られる。実施例1
では、めっき不要域のパターンの太・細に合わせて照射
ビームの幅を制御するため、太い部分に必要以上に時間
がかからず迅速に処理が行える。 −実施例2− 実施例2では、選択めっき過程で基材表面に照射する電
磁波ビームの照射幅を照射中または照射直後に計測し、
この計測結果に基づいて電磁波ビームの照射幅を制御し
て回路板を得る。基材表面に凹凸などがあると電磁波ビ
ームの照射幅が照射位置によって変動するため、照射幅
を常に監視してフィードバックし正確な照射幅にするの
である。
【0029】 ABS、ポリエーテルイミド、液晶ポ
リマー、アルミナセラミックス等の絶縁基材の表面をク
ロム酸液、KOH水溶液、リン酸等で処理して粗化す
る。 絶縁基材をPdを含有する液に浸漬してから活性化
処理してPd核付けを行う(めっき触媒機能を付与す
る)。 絶縁基材の表面のめっき不要域にレーザ(例えば、
CW−YAGレーザ)ビームを照射する。このとき、図
5にみるように、レーザを例えばガルバノミラーを介し
てレンズで集光して照射し、絶縁基材1表面のめっき不
要域パターン全域を走査するようにする一方、絶縁基材
1とレーザ光学系の距離を可変できるように基材1をZ
テーブルにセットしておく。Zテーブルの移動に伴いフ
ォーカ状態が変化しレーザビームの照射幅を変化させら
れる。こうしておくと、レーザビームの照射幅が常に所
望の値となるように基材1とレーザ光学系の距離を変化
させてレーザビームのデフォーカス量を制御することが
可能となる。
【0030】他方、レーザ照射直後または照射中の基材
1の表面での照射幅(スポットサイズ)を、例えば、T
Vカメラでモニターし、画像処理して計測し、Zテーブ
ルの駆動系にフィードバックする。こうしておけば、基
材1表面の凹凸などで照射位置の高低変動やビーム照射
角が変化し照射幅が所定の値から外れても、直ちにZテ
ーブルが動き、Z位置が調整され常に正確な照射幅とな
るようにフィードバック制御が行われる。
【0031】レーザパワーは、例えば、0.1〜1J/
cm2 程度となるように移動速度やレーザ発振強度を調
整する。このレーザビーム照射でめっき不要域のPdは
除去されるか不活性化され、触媒機能を消失する。 触媒機能の消失後、無電解銅めっき液に浸漬して、
レーザビーム未照射のめっき必要域のみに無電解銅めっ
きを施すと、回路板が得られる。
【0032】この他、エネルギー分布のなだらかなレー
ザビームを用い、図2にみるように、発振エネルギー量
の増減により照射幅のフィードバック制御を行ってもよ
いし、図3にみるように、移動速度(走査速度)の調整
により照射幅のフィードバック制御を行ってもよい。基
材表面でめっき不要域のパターン幅とビームにおけるレ
ーザインフルエンスが例えば0.1〜1J/cm2 以上
である部分の幅が一致するようにレーザ強度または移動
速度を実施例1の場合のように調整する。
【0033】実施例2では、基材表面の凹凸があって、
照射位置に高低変動が起きたり、ビーム照射角度に変動
があっても、照射ビームの幅が常に所望の値に保たれる
ため、回路パターンは正確である。 −実施例3− 実施例3では、選択めっき過程で基材表面の凹凸形状に
応じて電磁波ビームの照射幅を制御して回路板を得る。
基材表面の照射点の高さ、基材へのビーム照射角を予め
データとして入力し、その点で所望の照射幅となるよう
にするか、あるいは、ビーム照射しながら照射点の高さ
・傾斜角を計測して、これらをデータとして入力し、そ
の点で所望の照射幅となるようにするが、これに限らな
い。
【0034】 ポリイミド、ABS、ポリエーテルイ
ミド、液晶ポリマー、アルミナセラミックス等の絶縁基
材の表面をプラズマ処理して粗化する。 スパッタリング等で基材表面にCu,Ni,Pd,
Cr,Ag等の金属(導電)膜を0.1〜2μmの厚み
に形成し、めっき下地用の金属膜とする。 基材の表面のめっき不要域にレーザ(例えば、Qス
イッチYAGレーザ)ビームを、図6にみるように、例
えばガルバノミラーを介してレンズで集光して照射し、
絶縁基材1表面のめっき不要域パターン全域を走査する
ようにする。
【0035】一方、基材1表面からの散乱光をレーザビ
ーム照射視点から離れた位置よりカメラで観測し、レー
ザビーム照射のXYデータとカメラによる照射点観測デ
ータの差からZ位置を、またZ位置の変化から斜度を計
測する(図7参照)。そして、これらZ位置と斜度のデ
ータに基づき、つまり基材表面の凹凸形状に基づき、レ
ーザビームの走査速度を制御し、レーザビームにおける
照射強度が金属膜を除去できるしきい値を越える部分の
幅が一定太さ(例えば、直径150μm)となるようす
る。金属膜と同時に基材の一部をも除去してもよい。レ
ーザパワーは、例えば、0.05〜1J/cm2 程度で
ある。
【0036】なお、図7に基づく、z位置(AS)の算
出過程は下記のとおりである。A(x,y,0):照射
点の基準面(XY平面)上への投影点、S(x,y,
z):照射点、S1(x1,y1,z1):カメラで観
測した照射点、C(0,0,h):カメラの位置とす
る。一方、OC:既知、A:照射データより既知、S
1:カメラの観測値である。そして、AS:OC=AS
1:OS1であり、よって、AS=OC×ASI÷OS
1となる。
【0037】このレーザビーム照射でめっき不要域の金
属膜は除去され、回路パターンのめっき必要域にのみ金
属膜が残る。 残存の金属膜を陰極として電気めっきを選択的に行
う。めっきの必要な全ての部分に通電されるように、レ
ーザビーム照射時に、給電のためのブリッジパターンを
形成しておき、この部分にめっき付着防止用のレジスト
をインクジェットやディスペンサーで塗布したのち電気
めっきするとよい。電気めっき後、レジストを除去し、
その下の金属膜をライトエッチングで除く。
【0038】なお、レーザビームの照射幅(ビーム径)
の制御は、図1のデフォーカス量の調整や図2のエネル
ギー強度調整で行ってもよい。電気めっきは例えば、銅
めっき(厚み10μm)とする。必要に応じて、ソルダ
ーレジスト、Niめっき、Auめっきを施す。例えば、
上記工程で銅めっきの後、ソルダーレジストを塗布、パ
ターンニングしてNiめっき必要部および/またはAu
めっき必要部を露出させて無電解めっきでNiめっきお
よび/またはAuめっきを行うとよい。
【0039】実施例3では、基材表面の凹凸があって、
照射位置に高低変動が起きたり、ビーム照射角度に変動
があっても、照射ビームの幅が所望の値に保たれるた
め、回路パターンは正確である。 −実施例4− 実施例4では、選択めっき過程において、図8の(b)
にみるような電磁波ビームとして周辺のエネルギー分布
がなだらかて境界が不明確なモードのレーザビームでは
なく、図8の(a)に示すごとく電磁波ビームとしてエ
ネルギー分布の周辺が急峻でビームと非ビームの境界が
シャープなモード(環状モード=リングモード等)のレ
ーザビームを用いて回路板を得る。この環状モードレー
ザビームは、例えば、図9に示す光学系で得ることがで
きる。
【0040】 ABS、ポリエーテルイミド、液晶ポ
リマー、アルミナセラミックス等の絶縁基材の表面をク
ロム酸液、KOH水溶液、リン酸等で処理して粗化す
る。 絶縁基材をPdを含有する液に浸漬してから活性化
してPd核付けを行う(めっき触媒機能を付与する)。 絶縁基材の表面のめっき不要域にレーザ(例えば、
YAGレーザ)ビームを照射する。レーザをレンズで集
光して照射する一方、基材とレーザビームの間で相対的
な移動を行い、絶縁基材表面のめっき不要域パターン全
域を走査するようにする。
【0041】このレーザビーム照射でめっき不要域のP
dは除去されるか不活性化され、触媒機能を消失する。 触媒機能の消失後、無電解銅めっき液に浸漬して、
レーザビーム未照射のめっき必要域のみに無電解銅めっ
きを施すと、回路板が得られる。実施例4では、境界の
明確なレーザビームを用いるため、めっき終了後のめっ
き域と非めっき域の境界が明瞭で仕上げ精度が向上す
る。
【0042】−実施例5− 実施例5では、選択めっき過程において、図10に示す
ように、電磁波ビームの縁を遮光するビーム整形用マス
クを介して基材1表面に電磁波ビームの照射を行って回
路板を得る。 ポリイミド、ABS、ポリエーテルイミド、液晶ポ
リマー、アルミナセラミックス等の平面表面や凹凸表面
の絶縁基材の表面をプラズマ処理で粗化する。
【0043】 スパッタリング等で基材表面にCu,
Ni,Pd,Cr,Ag等の金属(導電)膜を0.1〜
2μmの厚みに形成し、めっき下地用の金属膜とする。 基材の表面のめっき不要域の輪郭に沿いレーザ(例
えば、QスイッチYAGレーザ)ビームを例えばガルバ
ノミラーを介してレンズで集光して照射してゆき、絶縁
基材表面を走査する。このとき、回路パターンと同じパ
ターンの遮光部分を有するとともに、めっき不要域とほ
ぼ同じ形のパターンで窓の開いたビーム整形用マスクを
介してレーザビームを照射する。そうすると、レーザビ
ームの周縁のエネルギーの低い部分がカットされ、レー
ザビームの照射部と非照射部の境界が明確となる。レー
ザパワーは、例えば、0.05〜1J/cm2 程度であ
る。金属膜と同時に基材の一部を削るようにしてもよ
い。
【0044】なお、図11にみるように、レーザビーム
の照射がパルス状(間歇的)で隣接するスポット同士の
上下で隙間があく場合でもその部分はカットされ端縁は
直線状となる。このレーザビーム照射でめっき不要域の
金属膜は除去され、回路パターンのめっき必要域にのみ
金属膜が残る。
【0045】 残存の金属膜を陰極として電気めっき
を選択的に行う。めっきの必要な全ての部分に通電され
るように、レーザビーム照射時に、給電のためのブリッ
ジパターンを形成しておき、この部分にめっき付着防止
用のレジストをインクジェットやディスペンサーで塗布
したのち電気めっきするとよい。電気めっき後、レジス
トを剥離し、ライトエッチングで絶縁面上の金属膜を除
去する。
【0046】電気めっきは例えば、銅めっき(厚み10
μm)とする。必要に応じて、ソルダーレジスト、Ni
めっき、Auめっきを施す。例えば、上記工程で銅めっ
きの後、ソルダーレジストを塗布、パターンニングして
Niめっき必要部および/またはAuめっき必要部を露
出させて無電解めっきでNiめっきおよび/またはAu
めっきを行うとよい。
【0047】実施例5では、レーザビームの縁をマスク
でカットすることで、境界の明確なレーザビームとして
いるため、パルス状の照射を行うレーザビームを用いる
場合であっても、めっき終了後のめっき域と非めっき域
の境界が明瞭で仕上げ精度が向上する。 −実施例6− 実施例6では、選択めっき過程において、電磁波ビーム
3のスポット形状を、図12の(a)のごとく四角型と
するか、図12の(b)のごとく長四角型とするか、図
12の(c)のごとく長円型として回路板を得る。この
ようなレーザビーム3の各種スポット形状は、アパチ
ァ、マスク、レンズまたはプリズム等の光学素子を用い
て作成する。なお、長辺の方向を変えるには、アパチ
ァ、マスク、レンズまたはプリズム等の光学素子を回転
させればよい。
【0048】 ポリイミド、ABS、ポリエーテルイ
ミド、液晶ポリマー、アルミナセラミックス等の平面表
面や凹凸表面の絶縁基材の表面をプラズマ処理で粗化す
る。 スパッタリング等で基材表面にCu,Ni,Pd,
Cr,Ag等の金属(導電)膜を0.1〜2μmの厚み
に形成し、めっき下地用の金属膜とする。 基材の表面のめっき不要域の輪郭線沿いなどにレー
ザ(例えば、QスイッチYAGレーザ)ビームを、例え
ばガルバノミラーを介してレンズで集光して照射し、絶
縁基材表面を走査してゆく。このとき、ビーム拡大レン
ズとシリンドリカルレンズの組み合わせ等でレーザビー
ムのスポット形状を長四角型にするとともに、ビームの
移動方向と長四角の長辺が一致するようにシリンドリカ
ルレンズを回転させる。
【0049】レーザパワーは、例えば、0.05〜1J
/cm2 程度である。金属膜と同時に基材の一部を削る
ようにしてもよい。このレーザビーム照射でめっき不要
域の金属膜は除去され、回路パターンのめっき必要域に
のみ金属膜が残る。 残存の金属膜を陰極として電気めっきを選択的に行
う。めっきの必要な全ての部分に通電されるように、レ
ーザビーム照射時に、給電のためのブリッジパターンを
形成しておき、この部分にめっき付着防止用のレジスト
をインクジェットやディスペンサーで塗布したのち電気
めっきするとよい。電気めっき後、レジストを剥離し、
ライトエッチングで絶縁面上の金属膜を除去する。
【0050】電気めっきは、例えば銅めっき(厚み10
μm)とする。必要に応じて、ソルダーレジスト、Ni
めっき、Auめっきを施す。例えば、上記工程で銅めっ
きの後、ソルダーレジストを塗布、パターンニングして
Niめっき必要部および/またはAuめっき必要部を露
出させて無電解めっきでNiめっきおよび/またはAu
めっきを行うとよい。
【0051】実施例6では、レーザビームのスポット形
状を四角型、長四角型ないし長円型とするため、照射パ
ターンの角部のエッジ形状が出せるし、パルス状の照射
を行うレーザビームを用いる場合でも、めっき終了後の
めっき域と非めっき域の境界が明瞭で仕上げ精度が向上
する上、スポット形状の長辺の方向にレーザビームを移
動させる時は高速で描画(走査)できる。
【0052】−実施例7− 実施例7では、選択めっき過程において、図13にみる
ように、基材と電磁波ビーム3の相対的な移動に加えて
平面に沿った方向の相対的な振動をも行って最終的に回
路板を得る。 ABS、ポリエーテルイミド、液晶ポリマー、アル
ミナセラミックス等の絶縁基材の表面をクロム酸液、K
OH水溶液、リン酸等で処理して粗化する。
【0053】 絶縁基材をPdを含有する液に浸漬し
てから活性化してPd核付けを行う(めっき触媒機能を
付与する)。 絶縁基材の表面のめっき不要域にレーザ(例えば、
YAGレーザ)ビームを照射する。レーザをレンズで集
光して照射する一方、基材とレーザビームの間で相対的
な移動を行い、絶縁基材表面のめっき不要域パターン全
域を走査するようにする。そして、実施例7では、この
時、図13にみるように、通常の移動に加えて相対的な
平面に沿った方向の相対的な振動を重畳させる。なお、
振動の周期は、半周期の倍数がレーザビームの1パルス
となるように選ぶのが好ましい。
【0054】通常の移動(走査)と加える振動の向きを
同じにすると、図13にみるように、パルス状のレーザ
ビームを使用した場合でも、端縁が直線状となる。通常
の移動(走査)と加える振動の向きを非同一、例えば直
交の場合、振動の周期を半周期の倍数がレーザビームの
1パルスとなるように選ぶか、連続発振レーザを用いる
と、振動の振幅+スポット系の太さのパターンが一度の
走査で描ける。
【0055】このレーザビーム照射でめっき不要域のP
dは除去されるか不活性化され、触媒機能を消失する。 触媒機能の消失後、無電解銅めっき液に浸漬して、
レーザビーム未照射のめっき必要域のみに無電解銅めっ
きを施すと、回路板が得られる。実施例7では、レーザ
ビームの照射幅の方を制御しなくても、パルス状の照射
を行うレーザビームを用いる場合でも、めっき終了後の
めっき域と非めっき域の境界が明瞭で仕上げ精度が向上
するし、また、スポット系より太い照射パターンが一度
の走査で描ける。
【0056】−実施例8− 実施例8では、選択めっき過程において、図14の
(a)または(b)にみるように、パルス状(間歇的)
に照射する電磁波ビーム3を、その移動方向に隣り合う
ビームスポット(スポット状に照射された痕)同士がそ
れぞれの外周で一部重なって続くようにして最終的に回
路板を得る。例えば、得られる回路板では、回路保護用
サージアレスタが形成される。
【0057】 ポリイミド、ABS、ポリエーテルイ
ミド、液晶ポリマー、アルミナセラミックス等の平面表
面や凹凸表面の絶縁基材の表面をプラズマ処理で粗化す
る。 スパッタリング等で基材表面にW,Cu,Ni,P
d,Cr,Ag等の金属膜を0.1〜2μmの厚みに形
成し、めっき下地用の金属膜とする。 基材の表面のめっき不要域にレーザ(例えば、Qス
イッチYAGレーザ)ビームを、例えばガルバノミラー
を介してレンズで集光して照射し、絶縁基材表面を走査
するようにする。このとき、図14の(a)の一点鎖線
のごとく、パルス状に間歇的に)生起させるスポット形
状四角形のレーザビームを傾けて照射して隣り合う四角
形のビームスポット痕同士をそれぞれの外周で一部重な
らせるか、図14の(b)の一点鎖線のごとく、パルス
状に生起させるスポット形状円形のレーザビームを照射
して隣り合う円形のビームスポット痕同士をそれぞれの
外周で一部重ならせるかする。なお、スポット形状四角
形のレーザビームの場合は、向き合う周縁全体が重なる
位置関係にしないようにする。
【0058】レーザパワーは、例えば、0.05〜1J
/cm2 程度である。金属膜と同時に基材の一部を削る
ようにしてもよい。このレーザビーム照射でめっき不要
域の金属膜は除去され、回路パターンのめっき必要域に
のみ金属膜が残る。 残存の金属膜を陰極として電気めっきを選択的に行
い回路板を得る。めっき物質は仕事関数の価の小さい金
属または化合物とする。
【0059】実施例8で得られた回路板では、回路4に
おけるビームスポット同士の重なりの位置14では、先
端の尖った金属膜の対面構造で出来る。先端の形状、角
度、向かい合う位置関係、距離は、レーザビームのスポ
ット形状や大きさ、重ね方で調整できる。この対面構造
では、高電圧ノイズが印加されるた際、先端で生じる電
解集中で簡単に放電が起こるため、この対面構造を回路
保護用サージアレスタとすることができる。
【0060】−実施例9− 実施例9では、選択めっき方法過程において、図15に
みるように、パルス状(間歇的)で照射する電磁波ビー
ム3を、その移動方向に隣り合うビームスポット(スポ
ット状に照射された痕)同士がそれぞれの外周で一部重
なって続くようにするとともに、隣り合う列の間でのビ
ームスポットの間歇移動は互いの移動ピッチが1/2ピ
ッチずつずれるようにして行い最終的に回路板を得る。
【0061】 ABS、ポリエーテルイミド、液晶ポ
リマー、アルミナセラミックス等の絶縁基材の表面をク
ロム酸液、KOH水溶液、リン酸等で処理して粗化す
る。 絶縁基材をPdを含有する液に浸漬してから活性化
してPd核付けを行う(めっき触媒機能を付与する)。 絶縁基材の表面のめっき不要域にレーザ(例えば、
YAGレーザ)ビームを照射する。レーザをレンズで集
光して照射する一方、基材とレーザビームの間で相対的
な移動を行い、絶縁基材表面のめっき不要域パターン全
域を走査するようにする。そして、実施例9では、この
とき、パルス状で照射する電磁波ビーム3の照射の移動
を2列以上の複数列で行うとともに、電磁波ビーム3の
照射を移動方向で隣接するビームスポット痕同士が外周
の一部のみで重なるとともに、隣り合う列の間でのビー
ムスポットの間歇移動は互いの移動ピッチが1/2ピッ
チずつずれるようにする。
【0062】このレーザビーム照射でめっき不要域のP
dは除去されるか不活性化され、触媒機能を消失する。 触媒機能の消失後、無電解銅めっき液に浸漬して、
レーザビーム未照射のめっき必要域のみに無電解銅めっ
きを施すと、回路板が得られる。実施例9で得られた回
路板では、回路4におけるビームスポット同士の周縁部
の重なりの位置14では、金属膜部分が尖った状態で突
き出しており、電解が集中して放電が起こり易く、絶縁
劣化の原因となる。しかし、この場合、隣あ合う列の間
ではビームスポットの間歇移動は互いの移動ピッチが1
/2ピッチずつずれるようにしており、この結果、金属
膜部分の尖った部分の間隔が長くなるため、放電が起こ
り難く、絶縁劣化が抑えられる。
【0063】−実施例10− 実施例10では、図16の(a)にみるように、めっき
必要域1aのみが選択的に粗化されている基材1を用い
て、回路板を得る。 ポリイミド、ABS、ポリエーテルイミド、液晶ポ
リマー、アルミナセラミックス等の絶縁基材の表面のめ
っき必要域のみに、図16の(a)にみるように、Ar
Fエキシマレーザを0.1〜0.5J/cm2 の強度で
照射して選択的に粗化する。この選択粗化は、成形金型
の選択めっきを施す部分の表面を粗化しておいて、それ
を転写する方法で行ってもよい。
【0064】 粗化の後、図16の(b)にみるよう
に、絶縁基材をPdを含有する液に浸漬してから活性化
してPd核付けを行う(めっき触媒機能を付与する)。 図16の(c)にみるように、絶縁基材の表面のめ
っき不要域にレーザ(例えば、YAGレーザ)ビーム
を、実施例1〜9と同様の方法で照射する。このレーザ
ビーム照射でめっき不要域のPdは除去されるか不活性
化され、触媒機能を消失する。
【0065】 触媒機能の消失後、図16の(c)に
みるように、無電解銅めっき液に浸漬して、レーザビー
ム未照射のめっき必要域のみに無電解銅めっきを施す
と、回路板が得られる。この他、以下のようにして回路
板を得てもよい。上のと同様にして絶縁基板を選択的
に粗化する。
【0066】 スパッタリング等で基材表面にCu,
Ni,Pd,Cr,Ag等の金属(導電)膜を0.1〜
2μmの厚みに形成し、めっき下地用の金属膜とする。 絶縁基材の表面のめっき不要域にレーザ(例えば、
QスイッチYAGレーザ)ビームを、実施例1〜9と同
様の方法で照射する。このレーザビーム照射でめっき不
要域の金属膜は除去され、回路パターンのめっき必要域
にのみ金属膜が残る。
【0067】 残存の金属膜を陰極として電気めっき
を選択的に行い回路板を得る。実施例10の場合、触媒
機能を消失させる部分や金属膜を除去する部分では粗化
がされていないため、触媒の除去、不活性化あるいは金
属除去が確実になされめっき不要域にはめっき膜が生成
されず、また、めっき必要域は粗化面であるためめっき
膜が強固に付着している。
【0068】−実施例11− 実施例11では、図17の(b)にみるように、レーザ
ビームの照射の際に基材1の一部も削りとるようにして
回路板を得る。 ABS、ポリエーテルイミド、液晶ポリマー、アル
ミナセラミックス等の絶縁基材の表面をクロム酸、KO
H水溶液、リン酸等で処理して粗化する。
【0069】 粗化のあと、図17の(a)にみるよ
うに、絶縁基材1をPdを含有する液に浸漬してから活
性化してPd核付けを行う(めっき触媒機能を付与す
る)。 図17の(b)にみるように、絶縁基材の表面のめ
っき不要域にレーザ(例えば、YAGレーザ)ビーム
を、実施例1〜10と同様の方法で照射する。このレー
ザビーム照射は、絶縁基材のめっき不要域部分の表面を
Pdとともに削りとるように行うもので、レーザ照射エ
ネルギーは、5〜50J/cm2 程度とする。
【0070】 Pd除去後、図17の(c)にみるよ
うに、無電解銅めっき液に浸漬して、レーザビーム未照
射のめっき必要域のみに無電解銅めっきを施すと、回路
板が得られる。この他、以下のようにして回路板を得て
もよい。 ポリイミド、ABS、ポリエーテルイミド、液晶ポ
リマー、アルミナセラミックス等の絶縁基材の表面をプ
ラズマ処理して粗化する。
【0071】 スパッタリング等で基材表面にCu,
Ni,Pd,Cr,Ag等の金属膜を0.1〜2μmの
厚みに形成し、めっき下地用の金属膜とする。 絶縁基材の表面のめっき不要域にレーザ(例えば、
QスイッチYAGレーザ)ビームを、実施例1〜10と
同様の方法で照射する。このレーザビーム照射は、絶縁
基材のめっき不要域部分の表面を金属膜とともに削りと
るように行うもので、レーザ照射エネルギーは、50〜
500μJ/pulseとする。
【0072】このレーザビーム照射でめっき不要域の金
属膜は除去され、回路パターンのめっき必要域にのみ金
属膜が残る。 残存の金属膜を陰極として電気めっきを選択的に行
い回路板を得る。実施例10の場合、絶縁基材の一部を
も削るようにするため、触媒の除去あるいは金属膜除去
が確実になされ、めっき不要域にはめっき膜が生成され
るようなことはない。
【0073】−実施例12− 実施例12では、図18の(c)にみるように、表面に
電磁波吸収率の高い層(酸化層22)を形成した基材を
用い、電磁波吸収率の高い層の上へ電磁波ビームを照射
する。基材表面にPd,Ag,Au,Cu,Ni,C
r,その合金のうちの少なくともいずれかの層をめっき
用触媒物質層やめっき下地用の金属膜として形成するの
であるが、これらの層は電磁波吸収率が低いために改善
した状態でビームを照射するのである。
【0074】 ポリイミド、ABS、ポリエーテルイ
ミド、液晶ポリマー、アルミナセラミックス等の図18
の(a)に示すような絶縁基材の表面をプラズマ処理し
て粗化する。 スパッタリング等で基材表面に上記Cu等を0.1
〜2μmの厚みに堆積し、図18の(b)に示すよう
に、金属膜21を形成する。
【0075】 このCu等の金属膜表面を大気中で約
100℃に約1分加熱し、図18の(c)に示すよう
に、金属膜表面に酸化層22を電磁波吸収率の高い層と
して形成する。なお、酸化層22は、金属膜形成終了期
のスパッタ中に酸素ガスを導入する等の他の方法で金属
膜に重ね連続形成するようにしてもよい。 絶縁基材の表面のめっき不要域にレーザ(例えば、
QスイッチYAGレーザ)ビームを、図18の(d)に
示すように、実施例1〜11と同様の方法で照射する。
【0076】このレーザビーム照射のエネルギーは、1
0〜300μJ/pulseとする。絶縁基材のめっき
不要域部分の表面を金属膜とともに削りとるように行っ
てもよい。このレーザビーム照射でめっき不要域の金属
膜は除去され、回路パターンのめっき必要域にのみ金属
膜が残る。
【0077】 残存の金属膜を陰極として電気めっき
を選択的に行い回路板を得る。この他、下記のようにし
て回路板を得てもよい。上記と同様に絶縁基材の表面
を粗化する。 スパッタリング等で基材表面に上記Cu,Ni,P
d,Cr,Ag等の金属膜を0.1〜2μmの厚みに形
成し、金属膜を形成する。
【0078】 そして、金属膜がCuならNiを、N
iならカーボンブラックを電磁波吸収率の高い層として
形成する。この後、上記,と同様にして回路板を得
る。実施例12の場合、レーザビーム吸収率が高くなる
ため、低いエネルギーのレーザビームでも、触媒の除去
や不活性化あるいは金属除去が確実になされるとともに
基材の損傷がなく、基材損傷に伴う非照射域端の凹凸形
成や金属膜あるいはめっき膜の剥離がない。
【0079】−実施例13− 実施例13では基材表面にPd,Ag,Au,Cu,N
i,Crと熱伝導率を低下させる元素および/または融
点が低く蒸気圧の高い元素との合金を用いて、めっき触
媒機能の付与処理ないし金属膜形成処理を行い、回路板
を得る。 ポリイミド、ABS、ポリエーテルイミド、液晶ポ
リマー、アルミナセラミックス等の絶縁基材の表面をプ
ラズマ処理して粗化する。
【0080】 スパッタリング等で基材表面に、例え
ば、Cu−10%〜20%Zn合金の金属(導電)膜を
0.1〜2μmの厚みに形成し、図19の(a)に示す
ように、金属膜22を形成する。プラズマ処理のあと大
気にさらすことなく金属膜22を形成することが望まし
い。 絶縁基材の表面のめっき不要域にレーザ(例えば、
QスイッチYAGレーザ)ビームを、図19の(b)に
示すように、実施例1〜11と同様の方法で照射する。
【0081】このレーザビーム照射のエネルギーは、1
0〜300μJ/pulseとする。絶縁基材のめっき
不要域部分の表面を金属膜とともに削りとるように行っ
てもよい。このレーザビーム照射でめっき不要域の金属
膜は除去され、回路パターンのめっき必要域にのみ金属
膜が残る。
【0082】 残存の金属膜を陰極として電気めっき
を行うか、あるいは無電解めっきを行い回路板を得る。
この他、下記のようにして回路板を得てもよい。上記
と同様にして絶縁基材の表面を粗化する。 スパッタリング等で基材表面に、例えば、Cu−A
l合金等の熱伝導率の低い金属膜を0.1〜2μmの厚
みで形成する。
【0083】上記と同様にしてレーザビームの照射を
行い、回路パターンのめっき必要域にのみ金属膜を残
す。上記と同様にめっきを行い回路板を得る。実施例
13の場合、熱伝導率の低下で照射エネルギーが拡散し
にくくなり、融点が低く蒸気圧の高い元素(例えばZn
やSnなど)の添加で比較的低温で金属層等の除去が可
能となるため、低エネルギーのレーザビームでも、触媒
の除去や不活性化あるいは金属膜除去が確実にできると
ともに、基材の損傷がなく、基材損傷に伴う非照射域端
の凹凸形成や金属膜あるいはめっき膜等の剥離がない。
【0084】−実施例14− 実施例14では、選択めっき過程での電磁波ビームの照
射制御用データとして、基材表面に形成する回路パター
ンのCAD情報を用いる。CAD情報を照射位置やスポ
ット径(照射幅)を決定する基礎データとして使うので
ある。 回路部中心線データ、回路幅データより回路/非回
路境界線を算出する。
【0085】 非回路部幅の最小値を算出する。 レーザスポット径の非回路幅の最小値以下に調整す
る。 レーザスポット径の半径に相当するオフセット量を
算出する。 回路/非回路境界線より非回路部にオフセットした
レーザ照射中心線を算出する。
【0086】 レーザ停止期間が最小となるように
(照射する連続した輪郭線から他の輪郭線へのレーザ照
射を伴わない照射位置の移動長さの合計が最小となるよ
うに)照射順序を決定する。 ,のデータをガルバノミラー制御装置に入力
し、レーザ走査を行う。以上を、図20にフローチャー
ト化して示す。
【0087】実施例14では、電磁波ビームの照射制御
用データとして、基材表面に形成する回路パターンのC
AD情報を用いるため、必要な照射位置やスポット径
(照射幅)の決定が迅速に行え、全体の処理時間の短縮
が図れる。 −実施例15− 実施例15では、基材がレーザ透過性材料からなる基材
を用いて選択めっきを行い回路板を得る。
【0088】 ポリエーテルイミド等のYAGレーザ
を透過する絶縁基材の表面をプラズマ処理して粗化す
る。 スパッタリング等で基材表面に上記Cu等の金属膜
を0.1〜2μmの厚みに形成する。プラズマ処理後、
大気にさらすことなく金属膜形成を行うことが望まし
い。
【0089】 絶縁基材の表面のめっき不要域にレー
ザ(例えば、QスイッチYAGレーザ)ビームを、図2
1の(a)にみるように、前述の各実施例1〜14と同
様の方法で照射する。このレーザビーム照射のエネルギ
ーは、50〜500μJ/pulseとする。絶縁基材
のめっき不要域部分の表面を金属膜とともに削りとるよ
うに行ってもよい。レーザビーム照射でめっき不要域の
金属膜は除去され、回路パターンのめっき必要域にのみ
金属膜が残る。
【0090】 残存の金属膜を陰極として電気めっき
を行うか、あるいは、無電解めっきを行い回路板を得
る。金属膜等が除去されるよりも、多少大きなレーザビ
ームを照射しても基材に損傷がないため、条件コントロ
ールが容易である。この他、次のようにして回路板を得
てもよい。
【0091】上記,と同様に粗化・金属膜形成を行
う。 絶縁基材のめっき不要域にレーザ(例えば、Qスイ
ッチYAGレーザ)ビームを、図21の(b)にみるよ
うに、基材裏面から前述の各実施例1〜14と同様の方
法で照射する。このレーザビーム照射のエネルギーは、
50〜500μJ/pulseとする。絶縁基材のめっ
き不要域部分の表面を金属膜とともに削りとるように行
ってもよい。レーザビーム照射でめっき不要域の金属膜
は除去され、回路パターンのめっき必要域にのみ金属膜
が残る。
【0092】条件コントロールの容易性に加え、基材か
らでる飛散物がレーザのレンズ等光学系に付着したり、
光路を飛散物が妨害して入射エネルギーが変化すること
もない。上記と同様にして回路板を得る。さらに、次
のようにして回路板を得てもよい。
【0093】上記,と同様に粗化・金属膜形成を行
う。 絶縁基材2枚ないし複数枚を位置合わせして重ね、
めっき不要域にレーザ(例えば、QスイッチYAGレー
ザ)ビームを、図21の(c)にみるように、基材裏面
から前述の各実施例1〜14と同様の方法で照射する。
このレーザビーム照射のエネルギーは、50〜500μ
J/pulseとする。絶縁基材のめっき不要域部分の
表面を金属膜とともに削りとるように行ってもよい。レ
ーザビーム照射でめっき不要域の金属膜は除去され、回
路パターンのめっき必要域にのみ金属膜が残る。
【0094】条件コントロールの容易性、飛散物の問題
解消に加え、複数枚の同時処理が可能となる。上記と
同様にして回路板を得る。実施例15の場合、照射条件
の緩和や、飛散物の問題解消、複数枚の同時処理が可能
となる。
【0095】−実施例16− 実施例16では、実施例1〜15のいずれかで用いた選
択めっき方法により、立体形状の基材表面に回路パター
ンを形成し回路板を得る。 ポリイミド、ABS、ポリエーテルイミド、液晶ポ
リマー、アルミナセラミックス等の絶縁基材の立体形状
の表面をプラズマ処理して粗化する。
【0096】 スパッタリング等で基材表面にCu,
Ni,Pd,Cr,Ag等の金属膜を0.1〜2μmの
厚みに形成し、めっき下地用の金属膜とする。 そして、図22にみるように、基材1をXYテーブ
ルにのせ、位置決めした立体形状の基材表面のめっき不
要域の輪郭線沿いや内側などにレーザ(例えば、Qスイ
ッチYAGレーザ)ビームを、例えばガルバノミラー
(又はポリゴンミラー)を介して照射し、基材1の表面
を走査するようにする。ガルバノミラーの視点から見え
ない範囲は、XYテーブルで視野範囲となるように基材
の移動を行い、同様にレーザビームを照射する。
【0097】レーザパワーは、例えば、10〜300μ
J/pulseとする。また、金属膜と同時に基材の一
部を削るようにしてもよい。レーザビーム照射でめっき
不要域の金属膜は除去され、回路パターンのめっき必要
域にのみ金属膜が残る。 残存の金属膜を陰極として電気めっきを選択的に行
えば、立体回路板が得られる。
【0098】また、以下のようにして回路板を得ること
も出来る。上の,と同様に粗化および金属膜形成を
行う。 そして、図23にみるように、位置決めした立体形
状の基材表面のめっき不要域の輪郭線沿いや内側などに
レーザ(例えば、QスイッチYAGレーザ)ビームを、
例えばガルバノミラー(又はポリゴンミラー)を介して
照射し、ガルバノミラーの視点から見える範囲、およ
び、Zミラーを介して見える範囲を走査する。
【0099】レーザパワーは、例えば、10〜300μ
J/pulseとする。また、金属膜と同時に基材の一
部を削るようにしてもよい。レーザビーム照射でめっき
不要域の金属膜は除去され、回路パターンのめっき必要
域にのみ金属膜が残る。上記と同様に電気めっきを行
えば、立体回路板が得られる。さらに、以下のようにし
て回路板を得ることも出来る。
【0100】上の,と同様に粗化および金属膜形成
を行う。 そして、図24にみるように、位置決めした立体形
状の基材1の表面のめっき不要域の輪郭線沿いや内側な
どにレーザ(例えば、QスイッチYAGレーザ)ビーム
を、ハーフミラーで分割し、第1(左側)のガルバノミ
ラー(又はポリゴンミラー)を介して照射し、第1のガ
ルバノミラーの視点から見える範囲を走査するととも
に、第1のガルバノミラーの視点から見えない範囲を、
この範囲の見える視点に位置する第2(右側)のガルバ
ノミラー(又はポリゴンミラー)を介して照射し走査す
る。 第1のガルバノミラーによる照射のあと第2のガ
ルバノミラーによる照射を行うようにしてもよいし、2
台のレーザ発振機またはビームスプリッタで2本のビー
ムを得て、第1のガルバノミラーによる照射と第2のガ
ルバノミラーによる照射を同時に行うようにしてもよ
い。
【0101】レーザパワーは、例えば、10〜300μ
J/pulseとする。また、金属膜と同時に基材の一
部を削るようにしてもよい。レーザビーム照射でめっき
不要域の金属膜は除去され、回路パターンのめっき必要
域にのみ金属膜が残る。上記と同様に電気めっきを行
えば、立体回路板が得られる。以上の他、以下のように
して回路板を得ることも出来る。
【0102】上の,と同様に粗化および金属膜形成
を行う。 そして、図25にみるように、位置決めした立体形
状の基材1の表面のめっき不要域の輪郭線沿いや内側な
どにレーザ(例えば、QスイッチYAGレーザ)ビーム
を、XYガルバノミラー(又はポリゴンミラー)を介し
て照射し、XYガルバノミラーの視点から見える範囲お
よびZミラーを介して見える範囲を走査する。
【0103】レーザパワーは、例えば、10〜300μ
J/pulseとする。また、金属膜と同時に基材の一
部を削るようにしてもよい。このレーザビーム照射でめ
っき不要域の金属膜は除去され、回路パターンのめっき
必要域にのみ金属膜が残る。この時、パターン形成域で
の段差以上の焦点しんど有するレンズを用いてレーザビ
ームを集光する。例えば、段差が±5mm程度であれ
ば、焦点距離がおよそ300mmのレンズで良いが、段
差が±10mm程度であれば、焦点距離がおよそ600
mmのレンズを使う。ここで、焦点深度とは、基材表面
とレンズの焦点距離からのずれの許容幅を意味し、許容
幅内にあれば金属膜が適切に除去されることになる。こ
の発明の場合、基材表面の凹凸形状に応じて電磁波ビー
ムの照射幅を制御する第3の形態の一態様として、この
実施例のように、基材表面の立体形状に合うレンズを選
択する形態が含まれるのである。
【0104】上記と同様に電気めっきを行えば、立体
回路板が得られる。実施例16では、立体回路板をレジ
ストマスクを使わずに得ることが出来る。
【0105】
【発明の効果】めっき不要域へ照射する電磁波ビームの
幅をビームのスポット形状や移動速度を変えてパターン
の太・細に合わせて照射ビームの幅を制御すると、太い
部分に必要以上に時間がかからず迅速に処理が行える。
めっき不要域へ照射する電磁波ビームの照射中または照
射直後に照射幅を計測し、この計測結果に基づき電磁波
ビームの照射幅を制御すると、照射ビームの幅が常に所
望の値に保たれるため、めっきパターンは正確である。
【0106】めっき不要域へ照射する電磁波ビームの照
射幅を基材表面の凹凸形状に応じて制御すると、照射ビ
ームの幅が所望の値に保たれるため、めっきパターンは
正確である。めっき不要域へ照射する電磁波ビームとし
て、エネルギー分布の周辺が急峻で境界がシャープなモ
ードのレーザビームを用いると、めっき終了後のめっき
域と非めっき域の境界が明瞭で仕上げ精度が向上する。
【0107】めっき不要域へ照射する電磁波ビームを、
電磁波ビームの縁を遮光するビーム整形用マスクを介し
て基材表面に照射すると、めっき終了後のめっき域と非
めっき域の境界が明瞭で仕上げ精度が向上する。めっき
不要域へ照射する電磁波ビームのスポット形状を、四角
型、長四角型、あるいは、長円型とすると、めっき終了
後のめっき域と非めっき域の境界が明瞭で仕上げ精度が
向上する上、スポット形状の長辺の方向にレーザビーム
を移動させる時は高速処理ができる。
【0108】めっき不要域へ照射する電磁波ビームと基
材の相対的な移動に対して相対的な振動を重畳させる
と、めっき終了後のめっき域と非めっき域の境界が明瞭
で仕上げ精度が向上するし、また、スポット系より太い
照射パターンが一度の走査で描ける。めっき不要域へパ
ルス状(間歇的)に照射する電磁波ビームを、その移動
方向に隣り合うビームスポット同士がそれぞれの外周で
一部重なるようにすると、回路保護用サージアレスタに
使える先端の尖った金属膜の対面構造で出来る。
【0109】めっき不要域へパルス状(間歇的)に照射
する電磁波ビームを、その移動方向に隣り合うビームス
ポット同士がそれぞれの外周で一部重なるようにすると
ともに、隣り合う列の間でのピームスポットの間歇移動
は互いの移動ピッチが約1/2ピッチずつずれるように
して行うと、金属膜部分の尖った部分の向き合う距離が
長くなり、放電が起こり難く、絶縁劣化が抑えられる。
【0110】基材として、めっき必要域のみが選択的に
粗化されている基材を用いると、めっき不要域にはめっ
き膜が生成されず、また、めっき必要域は粗化面である
ためめっき膜が強固に付着している。めっき不要域への
レーザビームの照射の際に基材の一部も削りとるように
すると、めっき不要域にはめっき膜が生成されることが
確実になくなる。
【0111】基材の表面に電磁波吸収率の高い層を形成
した状態で電磁波ビームを照射すると、低いエネルギー
のレーザビームでも、触媒の除去や不活性化あるいは金
属除去が確実に行える。基材表面にPd,Ag,Au,
Cu,Ni,Crと熱伝導率を低下させる元素および/
または融点が低く蒸気圧の高い元素との合金を用いて、
めっき触媒機能の付与処理ないし金属膜形成処理を行う
と、触媒層や金属膜が除去され易くなるため、低エネル
ギーのレーザビームでも、触媒の除去や不活性化あるい
は金属膜除去が確実にできるようになる。
【0112】電磁波ビームの照射制御用データとして、
基材表面に形成する回路パターンのCAD情報を用いる
と、CAD情報を照射位置やスポット径(照射幅)を迅
速に決定することができる。基材がレーザ透過性材料か
らなる基材を用いると、レーザビーム照射条件コントロ
ールの容易性、さらには、飛散物の問題解消や複数枚の
同時処理が可能となる。
【0113】この発明の選択めっき方法で立体形状の基
材表面にめっきを行えば、立体回路板を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 デフォーカス量調整によるレーザビーム照射
幅の制御の説明図。
【図2】 エネルギー強度調整によるレーザビーム照射
幅の制御の説明図。
【図3】 移動速度調整によるレーザビームの照射幅の
制御の説明図。
【図4】 実施例1での基板表面へのレーザビーム照射
を示す説明図。
【図5】 実施例2での基板表面へのレーザビーム照射
を示す説明図。
【図6】 実施例3での基板表面へのレーザビーム照射
を示す説明図。
【図7】 実施例3での基板表面におけるZ位置算出の
説明図。
【図8】 実施例4におけるレーザビームのモード説明
図。
【図9】 実施例4で使う環状レーザビームを示す説明
図。
【図10】 実施例5での基板表面へのレーザビーム照射
を示す説明図。
【図11】 実施例5での基板表面への他のレーザビーム
照射を示す説明図。
【図12】 実施例6でのレーザビーム照射軌跡を示す説
明図。
【図13】 実施例7でのレーザビーム照射軌跡を示す説
明図。
【図14】 実施例8での回路パターンを示す説明図。
【図15】 実施例9での回路パターンを示す説明図。
【図16】 実施例10での回路板製造過程を示す説明
図。
【図17】 実施例11での回路板製造過程を示す説明
図。
【図18】 実施例12での回路板製造過程を示す説明
図。
【図19】 実施例13でのレーザビーム照射経過を示す
説明図。
【図20】 実施例14での照射制御データ決定過程を示
すフローチャート
【図21】 実施例15での基板へのレーザビーム照射を
示す説明図。
【図22】 実施例16での基板表面へのレーザビーム照
射を示す説明図。
【図23】 実施例16での他の基板表面へのレーザビー
ム照射を示す説明図
【図24】 実施例16での他の基板表面へのレーザビー
ム照射を示す説明図
【図25】 実施例16での他の基板表面へのレーザビー
ム照射を示す説明図
【符号の説明】
1 絶縁基材 5 回路パターン 6 細いビーム 7 太いビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内野々 良幸 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 中嶋 勲二 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 鈴木 俊之 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 北村 啓明 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面に対しめっき触媒機能を付与す
    る処理または金属膜を形成する処理を施した後、基材表
    面のめっき不要域上に電磁波ビームを照射することによ
    りめっき不要域のめっき触媒機能または金属膜を選択的
    に消失させてから、前記基材表面における電磁波ビーム
    未照射のめっき必要域上に選択的にめっき膜を形成する
    選択めっき方法において、前記基材と電磁波ビームの相
    対的な移動によりめっき不要域上における電磁波ビーム
    の照射位置の移動を行うとともに、前記電磁波ビームの
    スポット形状および移動速度のうちの少なくとも一方を
    変えることにより電磁波ビームの照射幅を制御するよう
    にすることを特徴とする選択めっき方法。
  2. 【請求項2】 基材表面に対しめっき触媒機能を付与す
    る処理または金属膜を形成する処理を施した後、基材表
    面のめっき不要域上に電磁波ビームを照射することによ
    りめっき不要域のめっき触媒機能または金属膜を選択的
    に消失させてから、前記基材表面における電磁波ビーム
    未照射のめっき必要域上に選択的にめっき膜を形成する
    選択めっき方法において、前記基材と電磁波ビームの相
    対的な移動によりめっき不要域上における電磁波ビーム
    の照射位置の移動を行うとともに、基材表面上の電磁波
    ビームの照射幅を照射中または照射直後に計測し、この
    計測結果に基づいて電磁波ビームの照射幅を制御するこ
    とを特徴とする選択めっき方法。
  3. 【請求項3】 基材表面に対しめっき触媒機能を付与す
    る処理または金属膜を形成する処理を施した後、基材表
    面のめっき不要域上に電磁波ビームを照射することによ
    りめっき不要域のめっき触媒機能または金属膜を選択的
    に消失させてから、前記基材表面における電磁波ビーム
    未照射のめっき必要域上に選択的にめっき膜を形成する
    選択めっき方法において、前記基材と電磁波ビームの相
    対的な移動によりめっき不要域上における電磁波ビーム
    の照射位置の移動を行うとともに、基材表面が凹凸形状
    であり、この凹凸形状に応じて電磁波ビームの照射幅を
    制御することを特徴とする選択めっき方法。
  4. 【請求項4】 基材表面に対しめっき触媒機能を付与す
    る処理または金属膜を形成する処理を施した後、基材表
    面のめっき不要域上に電磁波ビームを照射することによ
    りめっき不要域のめっき触媒機能または金属膜を選択的
    に消失させてから、前記基材表面における電磁波ビーム
    未照射のめっき必要域上に選択的にめっき膜を形成する
    選択めっき方法において、前記基材と電磁波ビームの相
    対的な移動によりめっき不要域上における電磁波ビーム
    の照射位置の移動を行うとともに、電磁波ビームとして
    エネルギー分布の周辺が急峻なビームモードのレーザビ
    ームを用いることを特徴とする選択めっき方法。
  5. 【請求項5】 基材表面に対しめっき触媒機能を付与す
    る処理または金属膜を形成する処理を施した後、基材表
    面のめっき不要域上に電磁波ビームを照射することによ
    りめっき不要域のめっき触媒機能または金属膜を選択的
    に消失させてから、前記基材表面における電磁波ビーム
    未照射のめっき必要域上に選択的にめっき膜を形成する
    選択めっき方法において、前記基材と電磁波ビームの相
    対的な移動によりめっき不要域上における電磁波ビーム
    の照射位置の移動を行うとともに、電磁波ビームの縁を
    遮光するビーム整形用マスクを介して電磁波ビームの照
    射を行うことを特徴とする選択めっき方法。
  6. 【請求項6】 基材表面に対しめっき触媒機能を付与す
    る処理または金属膜を形成する処理を施した後、基材表
    面のめっき不要域上に電磁波ビームを照射することによ
    りめっき不要域のめっき触媒機能または金属膜を選択的
    に消失させてから、前記基材表面における電磁波ビーム
    未照射のめっき必要域上に選択的にめっき膜を形成する
    選択めっき方法において、前記基材と電磁波ビームの相
    対的な移動によりめっき不要域上における電磁波ビーム
    の照射位置の移動を行うとともに、前記電磁波ビームの
    スポット形状を四角型、長四角型および長円型のうちの
    いずれかとすることを特徴とする選択めっき方法。
  7. 【請求項7】 基材表面に対しめっき触媒機能を付与す
    る処理または金属膜を形成する処理を施した後、基材表
    面のめっき不要域上に電磁波ビームを照射することによ
    りめっき不要域のめっき触媒機能または金属膜を選択的
    に消失させてから、前記基材表面における電磁波ビーム
    未照射のめっき必要域上に選択的にめっき膜を形成する
    選択めっき方法において、前記基材と電磁波ビームの相
    対的な移動によりめっき不要域上における電磁波ビーム
    の照射位置の移動を行うとともに、前記基材と電磁波ビ
    ームの相対的な移動に対し相対的な振動を重畳させるこ
    とを特徴とする選択めっき方法。
  8. 【請求項8】 基材表面に対しめっき触媒機能を付与す
    る処理または金属膜を形成する処理を施した後、基材表
    面のめっき不要域上に電磁波ビームを照射することによ
    りめっき不要域のめっき触媒機能または金属膜を選択的
    に消失させてから、前記基材表面における電磁波ビーム
    未照射のめっき必要域上に選択的にめっき膜を形成する
    選択めっき方法において、前記基材と電磁波ビームの相
    対的な移動によりめっき不要域上における電磁波ビーム
    の照射位置の移動を行うとともに、前記電磁波ビームの
    照射は、パルス状に行い、その移動方向において隣り合
    うビームスポット同士がそれぞれの外周で一部重なるよ
    うにすることを特徴とする選択めっき方法。
  9. 【請求項9】 基材表面に対しめっき触媒機能を付与す
    る処理または金属膜を形成する処理を施した後、基材表
    面のめっき不要域上に電磁波ビームを照射することによ
    りめっき不要域のめっき触媒機能または金属膜を選択的
    に消失させてから、前記基材表面における電磁波ビーム
    未照射のめっき必要域上に選択的にめっき膜を形成する
    選択めっき方法において、前記基材と電磁波ビームの相
    対的な移動によりめっき不要域上における電磁波ビーム
    の照射位置の移動を行い、前記電磁波ビームの照射は、
    パルス状に行い、その移動方向において隣り合うビーム
    スポット同士がそれぞれの外周で一部重なるようにする
    とともに、隣り合う列の間でのビームスポットの間歇移
    動は互いの移動ピッチが約1/2ピッチずつずれるよう
    にして行うことを特徴とする選択めっき方法。
  10. 【請求項10】 基材として、めっき必要域のみが選択的
    に粗化されている基材を用いる請求項1から9までのい
    ずれかに記載の選択めっき方法。
  11. 【請求項11】 電磁波ビームの照射により基材の一部を
    も同時に除去する請求項1から10までのいずれかに記
    載の選択めっき方法。
  12. 【請求項12】 基材は、その表面に電磁波ビームに対す
    る吸収率の高い層を有する請求項1から11までのいず
    れかに記載の選択めっき方法。
  13. 【請求項13】 めっき触媒機能を付与する処理または金
    属膜を形成する処理を、Pd,Ag,Au,Cu,N
    i,Crと、熱伝導率を低下させる元素および/または
    融点が低く蒸気圧の高い元素との合金を用いて行う請求
    項1から11までのいずれかに記載の選択めっき方法。
  14. 【請求項14】 電磁波ビームの照射制御用データとし
    て、基材表面に形成する回路パターンのCAD情報を用
    いる請求項1から13までのいずれかに記載の選択めっ
    き方法。
  15. 【請求項15】 基材がレーザ透過性材料からなる基材で
    ある請求項1から14までのいずれかに記載の選択めっ
    き方法。
  16. 【請求項16】 請求項1から15までのいずれかに記載
    の選択めっき方法により、立体形状の基材表面に所定の
    回路パターンのめっき膜を形成するようにする回路板の
    製造方法。
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