JPH07157389A - 単結晶育成後の残留原料の固化方法 - Google Patents

単結晶育成後の残留原料の固化方法

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JPH07157389A
JPH07157389A JP30796893A JP30796893A JPH07157389A JP H07157389 A JPH07157389 A JP H07157389A JP 30796893 A JP30796893 A JP 30796893A JP 30796893 A JP30796893 A JP 30796893A JP H07157389 A JPH07157389 A JP H07157389A
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JP
Japan
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single crystal
temperature
crucible
residual raw
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Withdrawn
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JP30796893A
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Inventor
Yoshio Watanabe
良夫 渡辺
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ルツボの変形やクラック等を防ぎながら、酸
化物単結晶を育成した後の残留原料を早く冷却する。 【構成】 イリジウム(Ir)ルツボを用いた酸化物単結
晶育成後の残留原料の固化方法に関する。単結晶を育成
した後、残留原料を冷却させる過程でみられる表面の凝
固開始温度より 100℃低い温度の範囲においては徐冷
し、それ以下の温度では急冷する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イリジウム(Ir)ルツ
ボ等を用いた酸化物単結晶育成後の残留原料の固化方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】高融点のイリジウム(Ir)ルツボは、 Y
3 Al5 O12、 LiTaO3 等の高い融点をもつ酸化物単結晶
を回転引上げ法にて育成するのに広く用いられている。
【0003】しかし、材質が脆いIrルツボは、酸化物単
結晶を育成した後、単結晶として育成されなかった残留
原料を冷却により固化する場合に、次のような問題点を
有していた。Irルツボは、残留原料の固化に伴い変形や
クラック等が発生し易くなる。このため使用不能になり
やすい。残留原料を急激に固化させた場合には、この傾
向が特に大きい。
【0004】また、ルツボの変形が激しくなると、単結
晶育成に必要な育成炉内の温度分布が変化する。そのた
め、引上げに最適な温度勾配等の条件が育成の度に変わ
る等の問題を生じ、生産歩留が低下する。特に、 Y3 Al
5 O12単結晶育成においては、引上げ終了後の残留原料
は元の原料の60〜80% 程度と多く、ルツボの変形を激し
くしている。 LiTaO3 においても約30〜60% 程度が残留
原料として残る。
【0005】このような問題点を解決するため、従来は
単結晶育成後、冷却工程全体にわたり、かなりゆっくり
とした冷却速度で、約3日程度の時間をかけ残留原料を
固化させていた。そのため、冷却に多くの時間がかか
り、育成から次の育成までの周期が長くなる結果、Irル
ツボを使う場合には、酸化物単結晶の生産性が低下し
た。
【0006】また、残留原料が固化する付近の温度範囲
で冷却速度を遅くする温度プログラムにより、Irルツボ
の変形を抑える方法もある。しかし、引上げ毎に溶解装
置の溶解に必要な出力が異なるため、一定の出力で固化
するとは限らず、ゆっくり冷却する温度範囲を広くとる
ことが必要であった。さらに、引上げ条件の変更や、ル
ツボの変形が激しいため加熱装置の出力プログラムの変
更を必要とすることもある。これらの場合には、従来の
出力プログラムによる固化とゆっくり冷却している範囲
とが一致しないことが多い。そのため、ルツボの変形や
クラック等を生じることもあった。
【0007】一方、単結晶の育成において、溶融原料
は、対流により大きな温度変化をしており、温度自体で
制御すると大きなハンチング等を起こし、温度を制御す
ることができない。そのため、溶融原料自体またはルツ
ボの温度を直接測定し、制御することは困難である。
【0008】そこで、原料を加熱するための出力を制御
することにより、間接的に溶融原料の温度を制御してい
る。そのため、実際の温度を測定することはなく、溶融
原料の温度を間接的に制御する方法が採られており、原
料の溶解、固化の温度を測定することは行われていな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】酸化物単結晶育成後の
残留原料の冷却を早く行うと、単結晶の生産性は向上す
る。しかし、ルツボの変形が激しくなるため、加熱装置
の出力プログラムが同じであると、ルツボの発熱状態の
変化を招きやすくなる。また、育成炉内温度勾配の再現
性が悪くなり、同一条件での育成が不可能になる等、生
産歩留向上の点で問題がある。さらには、ルツボにクラ
ック等が入り、ルツボを使用することが不可能になる等
の問題もある。
【0010】一方、残留原料の冷却をゆっくり行うと、
ルツボの変形は少なくなる。しかし、冷却時間に時間が
かかり、生産性は極めて低下する。
【0011】本発明はこのような問題に対処するために
なされたもので、ルツボの変形またはクラック等を防ぎ
ながら、冷却を早く行うことのできる単結晶育成後の残
留原料の固化方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、ルツボ内にて
原料を溶融し、回転引上げ法により単結晶を育成した後
の残留原料をルツボと共に冷却により固化する方法にお
いて、前記残留原料の表面温度を連続的にまたは断続的
に検出して、前記表面温度が凝固開始温度T℃に達した
ことを検出すると共にT℃から(T−100)℃の温度
間においては冷却速度をT℃に達する以前よりも遅く
し、(T−100)℃よりさらに低い温度では冷却速度
を前記T℃から(T−100)℃の温度間よりも速くす
ることを特徴とする単結晶育成後の残留原料の固化方法
である。
【0013】単結晶を育成した後の残留原料が溶融して
いる状態から、残留原料表面の凝固開始温度T℃に達す
るまでの範囲では、冷却速度を早くしてもルツボの変
形、クラック等は現れない。従って、冷却速度をほぼ2
0℃/H程度またはこれ以上にすることができる。
【0014】残留原料表面の凝固開始温度T℃は、以下
の方法で検出できる。残留する原料の凝固は、残留原料
の一部の凝固した物が融液表面に浮遊することによって
始まる。ルツボ内の温度分布からして、この浮遊物は、
残留原料のルツボの中心に浮遊する。この浮遊している
凝固物は、融解している原料より、温度が低い。従っ
て、ルツボの中心の温度変化を測定することにより、浮
遊物の存在を確認することができる。
【0015】図1は温度変化を測定した一例である。図
1(a)では、急激な温度低下がみられる。この急激な
低下を始める温度が凝固の始まりを示すものである。ま
た、図1(b)のような温度変化がみられる場合もあ
る。このような温度変化は、浮遊物の凝固の開始、およ
び、残留原料の対流等による表面内での浮遊物の移動、
回転等により現れる。この場合においても、最初の急激
な低下を始める温度が凝固の開始を示すものである。従
って、図1の(a)、(b)に示されるような、残留原
料表面の急激な温度変化を検出することにより、残留原
料表面の凝固開始温度を知ることができる。ルツボの中
心の温度変化は、放射温度計のような非接触型の温度計
で測定することができる。また温度の測定は連続的で
も、パルス状等の断続的であってもよい。
【0016】凝固開始温度T℃から(T−100)℃の
温度間においては冷却速度をT℃に達する以前よりも遅
くする。残留原料表面が凝固を開始してから急冷する
と、残留原料の急激な凝固により、ルツボの変形、クラ
ック等が発生する。そのため、徐冷することは必要不可
欠である。
【0017】凝固開始温度T℃よりどのくらいまで徐冷
すればよいかを、実験により確認した。実験の結果、
(T−100)℃の温度になる以前の温度より急冷を始
めると、ルツボの変形が大きくなったり、クラックが発
生したりして、ルツボを再び使用することは不可能なこ
とがわかった。なお、正確に温度制御の起点を定めるこ
とは困難なので、現実には、(T−100)℃における
100℃の温度は100℃±5℃程度の温度であれば差
支えない。
【0018】徐冷するときの冷却速度は、凝固開始温度
T℃までの冷却速度より遅ければよい。前記(T−10
0)℃よりさらに低い温度では冷却速度をより速くする
ことができる。この範囲では、急冷してもルツボの変形
は少なく、またクラック等も発生しないことが、実験の
結果わかった。従って、冷却速度を20℃/H程度また
はこれ以上にすることができる。
【0019】残留原料の冷却速度は、各冷却工程におけ
る加熱装置の出力を変化させることにより調整できる。
図1(c)は、その一例である。
【0020】
【作用】単結晶育成後の冷却工程につき詳細な分析およ
び実験を行った結果、ルツボの変形やクラックは、酸化
物単結晶育成後の残留原料が凝固するときの急激な体積
変化が原因となることがわかった。
【0021】酸化物単結晶の体積変化は、残留原料が溶
融している状態から凝固した状態へ変わるとき最も大き
くなる。そこで、その範囲において、残留原料の凝固を
十分に時間をかけて行うことにより、体積の変化率を少
なくすることができる。さらに、凝固開始温度T℃から
(T−100)℃の温度間においては冷却速度を遅くす
ることにより、ルツボの変形やクラックは最小限にする
ことができる。
【0022】また、凝固開始温度より 100℃以上温度が
下がった時点で、急冷を始めても、ルツボの変形やクラ
ックは発生しない。Irルツボの変形やクラックが防止で
きることにより、冷却工程の時間短縮が図れる。
【0023】
【実施例】
実施例 Irルツボを用いてNdドープ Y3 Al5 O12単結晶育成を行
った後に、本発明の方法を実施した例を図2および図3
により説明する。図2は単結晶育成に必要な装置の概要
図、図3(a)は単結晶育成後の冷却工程における残留
原料表面温度と時間との関係を示した図、図3(b)は
原料を融解するのに必要な高周波溶解炉の出力と時間と
の関係を示した図である。
【0024】Irルツボ1は外径154mm 、高さ150mm 、肉
厚2mm のものを使用した。約8kg の原料2をルツボ1に
入れ、高周波加熱装置3により加熱溶融した。溶融後、
通常の方法で1.5kg の単結晶4の育成を行った。育成終
了後、単結晶4を溶融した原料2から切り離し、残留原
料の冷却を20℃/Hの冷却速度で始めた。冷却開始
後、放射温度計5を用いて残留原料2の表面温度を測定
した。その表面温度のデータをパーソナルコンピュータ
6に取り入れることにより、残留原料2の表面温度の変
化を連続して監視した。
【0025】冷却を続けると、残留原料2の固化開始に
よる急激な温度変動を測定した(図3(a))。そこ
で、パーソナルコンピュータにより、高周波溶解炉の出
力を図3(b)の徐冷で示されるように変更し、冷却速
度を5℃/Hと遅くして冷却を続けた。
【0026】約20時間後に原料2の表面温度が凝固開始
温度T℃より 100℃低くなったので、パーソナルコンピ
ュータにより、冷却速度を20℃/Hとした。約1日後
に室温になった。冷却に要した全時間は約2日であっ
た。従来の冷却終了まで徐冷を行っていた方法では約3
日程度の冷却時間を必要としていたので、約1日分の工
程短縮をはかることができた。また、冷却後のIrルツボ
1の外径の最大値は約156mm であった。使用前のIrルツ
ボ1の外径154mm と比較して、ほとんど変形をしていな
かった。さらに、前記実施例に用いたIrルツボ1で、再
度、実施例と同一の材料、同一の方法で単結晶の育成を
行った。再度の単結晶育成に必要な高周波溶解炉の電力
は、前記実施例の電力に比較して、98% であった。
【0027】一方、前記実施例と同一寸法のIrルツボを
用い、前記実施例と同様にして約8kg の原料より1.5kg
のNdドープ Y3 Al5 O12単結晶の育成を行った。育成終
了後、従来の方法を用いて、約3日の時間をかけゆっく
りと残留原料を固化させた。そのIrルツボで、再度、前
記実施例と同様にして単結晶の育成を行った。この場合
における単結晶育成に必要な高周波溶解炉の電力は、前
回に比較して、約90%であった。このことは、本発明に
よる残留原料の固化方法が単結晶育成の再現性に非常に
優れていることを示している。
【0028】比較例1 前記実施例と同一寸法のIrルツボを用い、前記実施例と
同様にして約8kg の原料より1.5kg のNdドープ Y3 Al5
O12単結晶の育成を行った。育成終了後、前記実施例と
同様にして残留原料の冷却を始めた。凝固開始温度T℃
より50℃低下するまで冷却速度を前記実施例と同一にし
て冷却を続けた。その後、20℃/Hの冷却速度で急冷
を行った。冷却後のIrルツボの外径の最大値は162mm と
なり、使用前の外径154mm と比較して、大きく変形して
いた。
【0029】比較例2 比較例1と同様にしてNdドープ Y3 Al5 O12単結晶の育
成を行った後、一定の割合で、高周波出力を下げ、約2
日にて室温まで冷却を行った。冷却後、ルツボにはクラ
ックが発生し、再度、ルツボを使用することはできなか
った。
【0030】
【発明の効果】実施例で説明したように、本発明の方法
によれば、酸化物単結晶育成後の残留原料の冷却工程に
おいてルツボの変形やクラックを防ぐことができる。さ
らに、冷却にかかる時間を短くすることができることよ
り、酸化物単結晶育成の生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】単結晶育成後の冷却工程における残留原料の温
度変化および加熱装置の出力変化の関係を示した図であ
る。
【図2】単結晶育成に必要な装置の概要図である。
【図3】Ndドープ Y3 Al5 O12単結晶の育成後の冷却工
程における残留原料の温度変化および加熱装置の出力変
化の関係を示した図である。
【符号の説明】
1……Irルツボ、2……Ndドープ Y3 Al5 O12、3……
高周波加熱装置、4……単結晶、5……放射温度計、6
……パーソナルコンピュータ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ルツボ内にて原料を溶融し、回転引上げ
    法により単結晶を育成した後の残留原料をルツボと共に
    冷却により固化する単結晶育成後の残留原料の固化方法
    において、 前記残留原料の表面温度を連続的にまたは断続的に検出
    して、前記表面温度が凝固開始温度T℃に達したことを
    検出すると共に、T℃から(T−100)℃の温度間に
    おいては冷却速度をT℃に達する以前よりも遅くし、
    (T−100)℃よりさらに低い温度では冷却速度を前
    記T℃から(T−100)℃の温度間よりも速くするこ
    とを特徴とする単結晶育成後の残留原料の固化方法。
JP30796893A 1993-12-08 1993-12-08 単結晶育成後の残留原料の固化方法 Withdrawn JPH07157389A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012250874A (ja) * 2011-06-02 2012-12-20 Shin-Etsu Chemical Co Ltd イリジウムルツボ及びそれを用いたタンタル酸リチウム単結晶の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012250874A (ja) * 2011-06-02 2012-12-20 Shin-Etsu Chemical Co Ltd イリジウムルツボ及びそれを用いたタンタル酸リチウム単結晶の製造方法

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Effective date: 20010306