JPH07157548A - 高密度炭素材料用原料粉体および炭素材料の製造法 - Google Patents

高密度炭素材料用原料粉体および炭素材料の製造法

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JPH07157548A
JPH07157548A JP5309383A JP30938393A JPH07157548A JP H07157548 A JPH07157548 A JP H07157548A JP 5309383 A JP5309383 A JP 5309383A JP 30938393 A JP30938393 A JP 30938393A JP H07157548 A JPH07157548 A JP H07157548A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】超強酸フッ化水素・三フッ化ホウ素の存在下で
縮合多環炭化水素またはこれを含有する物質を重合させ
て得られたメソフェーズピッチを酸化性雰囲気下にて酸
化処理することによって調製される、ピリジンに可溶で
ベンゼンに不溶な成分を 5.0〜20.0重量% 、ピリジンに
不溶な成分を78重量% 以上含有する高密度炭素材料用原
料粉体、および該原料粉体を加圧成形後、焼成する炭素
材料の製造法。 【効果】本発明の炭素質粉体は、高密度炭素材料用原料
として成型性に優れ、炭素化・黒鉛化が容易で、且つ炭
素化収率が極めて高いので、短時間で焼成が達成される
と共に、一回の焼成のみで充分な高密度と高強度が得ら
れる。また優れた自己融着性を有しているので、バイン
ダーは特に不要である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高密度高強度炭素材料に
好適な自己融着性炭素質原料粉体および炭素材料の製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高密度炭素材料については多くの
製造方法が知られているが、これらは出発原料面から二
つの方法に大別できる。その一つの方法はコークス粉
末、天然黒鉛、カーボンブラックなどの骨材とコールタ
ールピッチなどのバインダーを混練した後、成型、焼成
する方法である。この方法ではバインダーの残炭率が非
常に低いために一回の炭化では成型体密度は非常に小さ
く、密度を上げるために含浸・炭化工程を何度も繰り返
しながら緻密化しなければならない。また炭化過程にお
いては、バインダー中の多量の軽質成分が揮発するので
成型体内部に不均質気孔を残存させるのみならず、成型
体の膨張を引き起こして組織破壊を招きやすい。このよ
うな悪影響を防ぐために、一般に炭化工程では 2〜10℃
/hという極めて緩慢な昇温が行なわれので 3〜4 週間の
製造期間が必要となる。この炭化工程を経た成型体は用
途に応じて更に2500〜3000℃で黒鉛化されるが、この工
程においても一般に 2〜3 週間を要する。従ってコーク
スなどの骨材とコールタールピッチなどのバインダーか
ら複雑な工程を経て黒鉛質の炭素材料を製造するこの方
法では 2〜3 月という長い時間が必要である。
【0003】もう一つの方法はバインダーを用いずに高
密度炭素材料用原料として光学的異方性小球体を利用す
る方法である。すなわち、コールタールピッチや石油系
重質油等を 350〜500 ℃で熱処理する過程で生成するメ
ソフェーズ球晶を溶剤によってピッチマトリックスから
分離、乾燥して得られたメソカーボンマイクロビーズを
原料として、これを加圧成型後、焼成する方法である。
しかしながら、この方法では球晶の分離工程できわめて
多量の抽出溶媒を必要とし、何度も繰り返して溶剤分別
を行なわなければならない。更に得られた球晶から完全
に残存溶剤を除くことは困難であるため、後の炭化工程
において成型体の割れや膨張の原因になりやすい。しか
もこのような球晶溶剤抽出法では分離収率が極端に低い
ことに加えて、生成する球晶の性状コントロールは容易
でなく、一定品質の原料を安定して製造するには工業的
に問題が多い。
【0004】また、炭素前駆体として特定性状のバルク
メソフェーズを利用する方法も試みられている(特公平
1-58124 号)。しかしながら、このようなバルクメソフ
ェーズ粉砕物を原料として製造された炭素材料は嵩密度
が低く、必ずしも満足すべき性能は得られていない。ま
たこの方法では、メソカーボンマイクロビーズの合体凝
集の結果得られるバルクメソフェーズをピッチマトリッ
クスから分離する工程が必要であり、所定性状のバルク
メソフェーズへ加工されるまでには、多くの煩雑な工程
を経なければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】高密度炭素材料を製
造するプロセスは上記の如く極めて煩雑であり、且つ非
常に長い製造期間を要することから、従来の方法によっ
て製造される炭素材料は高価なものとなり、その利用分
野に大きな制約を受けている。従って高密度炭素材料の
製造工程を大幅に簡略化し、且つ製造期間を短縮するこ
とは、炭素工業における大きな課題となっている。本発
明の目的は高密度且つ高強度の炭素材料を短時間で安価
に製造できる優れた炭素材料用原料粉体および炭素材料
の製造法を提供することである。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明者らは上記の如き
課題を有する高密度炭素材料の製造法について鋭意検討
した結果、超強酸フッ化水素・三フッ化ホウ素の存在下
で縮合多環炭化水素またはこれを含有する物質を重合さ
せて得られたメソフェーズピッチを酸化処理することに
よって得られる、特定範囲のピリジンに可溶でベンゼン
に不溶な成分とピリジンに不溶な成分から構成される改
質ピッチ粉体が、優れた成型性を示し、炭素化過程にお
いて形状安定性を維持しながら優れた融着性を有するこ
と、またメソフェーズピッチの性状に応じた適度の酸化
処理は、炭化収率を一層向上させ、優れた炭化性・黒鉛
化性を保持するので、このような酸化による改質メソフ
ェーズピッチ粉体を原料として使用することによって、
バインダーを添加する必要がなく、高密度・高強度炭素
材料が短時間で安価に安定して得られることを見い出
し、本発明に至った。
【0007】即ち本発明は、超強酸フッ化水素・三フッ
化ホウ素の存在下で縮合多環炭化水素またはこれを含有
する物質を重合させて得られたメソフェーズピッチを酸
化性雰囲気下にて酸化処理することによって調製され
る、ピリジンに可溶でベンゼンに不溶な成分を 5.0〜2
0.0重量% 、ピリジンに不溶な成分を78重量% 以上含有
することを特徴とする高密度炭素材料用原料粉体、およ
び該原料粉体を加圧成形後、焼成することを特徴とする
炭素材料の製造法である。以下、本発明の内容について
詳述する。
【0008】本発明の高密度炭素材料用原料粉体の前駆
体は、超強酸であるフッ化水素・三フッ化ホウ素の存在
下で、縮合多環炭化水素またはこれを含有する物質を重
合させて得られるメソフェーズピッチである。このメソ
フェーズピッチは、特開昭63-146920 号、特開平1-1396
21号、特開平1-254796号などに示されるように、ナフタ
レン、アントラセン、フェナントレン、アセナフテン、
アセナフチレン、ピレン等の縮合多環炭化水素およびこ
れらを含有する物質を、超強酸触媒であるフッ化水素・
三フッ化ホウ素の存在下で重合させて得られる。
【0009】フッ化水素は三フッ化ホウ素と共存させる
ことにより強力なプロトン酸を形成し、塩基である縮合
多環炭化水素とコンプレックスを形成する。このフッ化
水素は溶媒としても作用し、生成したコンプレックスは
過剰に使用されるフッ化水素に溶解しコンプレックス溶
液を形成する。重合反応はこのフッ化水素溶液において
温和な条件できわめて円滑に進行する。このように過剰
に使用されるフッ化水素は、触媒としての機能ととも
に、反応溶媒としての重要な機能を果たす。
【0010】また超強酸フッ化水素・三フッ化ホウ素を
重合触媒とする方法では、反応時間および温度、原料の
縮合多環炭化水素/フッ化水素/三フッ化ホウ素のモル
比、原料種等の重合条件の選定によって、生成するメソ
フェーズピッチの性状がコントロールできる。通常はナ
フタレンを原料モノマーとして 200〜300 ℃で数時間重
合反応を進行させる。本触媒の沸点は極めて低いため生
成ピッチから完全に分離されるので、得られるメソフェ
ーズピッチは極めて高い純度を示す。
【0011】このメソフェーズピッチは、脱水素を殆ど
伴わないカチオン重合で得られるので、ナフテン水素や
脂肪族水素の含有率の高い特徴ある構造を有している
〔『炭素』 155号,p.370(1992)〕。従って本発明に用い
られるメソフェーズピッチは、従来の石炭系や石油系の
メソフェーズピッチ、すなわち石炭・石油化学プロセス
において副生するコールタールや石油残渣などの熱処理
による縮重合を経て得られるメソフェーズピッチや、特
公平1-58124 号などに記載されているバルクメソフェー
ズとは、構造的に明確に異なるものであり、従来型のメ
ソフェーズピッチには見られない新たな優れた諸特性を
有する。
【0012】本発明の高密度炭素材料用原料粉体を製造
するための前駆体ピッチは、その炭化収率が70重量% 以
上、好ましくは80重量% 以上のメソフェーズピッチが好
適に用いられる。この炭化収率はピッチ粉末を不活性雰
囲気下で徐々に昇温し 600℃に到達後 2時間保持したと
きの数値である。炭化収率の低いピッチを用いる場合に
は、成型体の炭素化過程において揮発ガスによる空隙が
生成し易く、得られる炭素材料の密度低下を招き、その
機械的強度、熱伝導性、電気伝導性、耐蝕性などに悪い
影響を与える。
【0013】またこの前駆体ピッチは,フローテスター
による軟化点が 170℃以上であり、偏光顕微鏡で観察し
た光学的異方性相が、少なくとも70vol%以上、好ましく
は80vol%以上、さらに好ましくは実質的に 100vol%であ
るメソフェーズピッチが好適に用いられる。本発明の高
密度炭素材料用原料粉体のピリジンならびにベンゼンに
よる分別にはソックスレー抽出によって行なわれる。
【0014】本発明の高密度炭素材料用原料粉体を製造
するには、先ず上記のメソフェーズピッチを粉末化す
る。粉末化方法ならびに粉体形状は特に限定されない。
粒度分布についても特に限定されないが、成型の際の充
填密度をできるだけ大きくするような粒度分布が好まし
い。一般には 1〜200 μm 、好ましくは 1〜20μm の粉
末状態にて酸化処理される。
【0015】次にこのメソフェーズピッチ粉体を空気流
通下、或いは酸素流通下において酸化処理する。このと
きの酸化条件は、前駆体メソフェーズピッチの性状と酸
化反応性を充分考慮に入れて、酸化処理されたメソフェ
ーズピッチ粉体のピリジンに可溶でベンゼンに不溶な成
分が 5.0〜20.0重量% 、且つピリジンに不溶な成分が78
重量% 以上となるように、適切に選択することが肝要で
ある。すなわちピリジンに可溶でベンゼンに不溶な成分
量とピリジンに可溶な成分量が上記の範囲を満足するよ
うなメソフェーズピッチ粉体を調製することによって、
優れた自己融着性が付与され、且つ後続の炭化工程にお
いて割れや膨張を誘発することなく、高密度・高強度が
達成される。
【0016】このような酸化処理の条件は特に限定され
ないが、工業的に実施する上では、一般に 170〜350
℃、好ましくは 210〜300 ℃の範囲である。 350℃以上
では酸化反応が極めて速く進行するため酸素吸収量の制
御が困難となる。またメソフェーズピッチの性状によっ
ては、酸化温度が高すぎると、全体的あるいは部分的に
メソフェーズ粒子同士の融着が起こり、操作性を著しく
低下させる恐れがある。一方 170℃以下では酸化反応が
きわめて遅く実際的でない。
【0017】このように原料メソフェーズピッチの性状
と酸素に対する反応性を考慮した適度の酸化処理によ
り、改質ピッチ中のバインダー成分に相当するピリジン
可溶−ベンゼン不溶成分を 5.0〜20.0重量% の範囲に、
且つ高炭化収率を保証するピリジン不溶成分を78重量%
以上に調節することによって、次のような優れた原料特
性が発現する。すなわち本発明の原料粉体は、加圧下で
良好な粒子変形性を有するので、密充填が達成され、室
温でも優れた成型性が得られる。この成型体は焼成前で
も通常のハンドリングに対しては充分耐える強度を有し
ている。また本発明の原料粉体は、成型体の炭素化初期
過程において成型体としての形状は維持しながらも適度
の溶融流動性を示すため原料粒子同士が極めて強固に結
合する結果、極めて微細なモザイク構造を形成し、高密
度・高強度が達成される。更に本発明の原料粉体は、ピ
リジン不溶成分が78重量% 以上を含有するので炭化収率
がきわめて高く、炭化過程での揮発ガスによる気孔は殆
ど生成しない。この結果、焼成体は均質且つ緻密な組織
となり、実施例に見られるように高密度で高強度な炭素
材料が得られる。
【0018】改質ピッチ中のバインダー成分相当のピリ
ジンに可溶でベンゼンに不溶な成分が20.0重量% を超え
る場合には、成型体の炭素化初期過程において原料粒子
の溶融流動性が過剰になり、部分的に流れ構造を示すよ
うになるので、炭素化後期の収縮の際に多数のクラック
を生じる。更にピリジンに可溶でベンゼンに不溶な成分
が著しく増加すると、成型体の膨張および発泡を引き起
こす(比較例1)。またピリジンに可溶でベンゼンに不
溶な成分量とピリジンに不溶な成分量は連動して変化す
るので、ピリジンに可溶でベンゼンに不溶な成分が20.0
重量% を超える場合にはピリジンに不溶な成分も78重量
% を下回ることになり、炭化収率も同時に減少する。従
って揮発ガスも増加することとなり、焼成体中の気孔数
も増える。このためピリジンに可溶でベンゼンに不溶な
成分が20.0重量% を超える系では焼成体中のクラックお
よび気孔数共に増加し、焼成体嵩密度と機械的強度が共
に低下する(比較例2)。
【0019】一方、ピリジンに可溶でベンゼンに不溶な
成分が 5.0重量% より少ない場合には、成型体の炭素化
初期過程において原料粒子の溶融流動性が不足となり、
原料粒子間の結合力は低下する。この結果、炭化後期に
おいて個々の粒子が収縮する際に多数の空隙が生成する
と同時に、光学的異方性サイズの比較的大きな粒子内に
はクラックを生じやすい。従って焼成体組織は空隙とク
ラックの多い不均質なものとなり、嵩密度と機械的強度
が共に減少する(比較例3)。
【0020】以上の如くピリジンに可溶でベンゼンに不
溶な成分、およびピリジンに不溶な成分が、本発明にお
ける請求範囲を満足するようにメソフェーズピッチを酸
化改質することによって、メソフェーズピッチ粉体の優
れた自己融着性と成型性を確保し、炭化収率を一層高め
ることができるので、複雑でコストのかかる工程を経る
ことなく、一回の焼成のみで均質且つ緻密な組織を有す
る高密度・高強度の炭素材料を製造できる。
【0021】本発明の原料粉体から高密度・高強度の炭
素材料を製造するためには、先ずこのようにして適切に
酸化処理されたメソフェーズピッチ粉体を加圧成型す
る。この加圧成型は等方加圧成型することが好ましく、
バインダーは不要である。成型体の形状は、目的、用途
等に応じて自由に選択できる。成型は常温で行なう場合
と、酸化改質粉体が軟化あるいは溶融する温度域で行な
う場合があり、これは要求される形状、性能およびコス
トに応じて決定される。
【0022】得られた成型体は引き続き焼成することに
より所望の炭素材料が製造される。焼成工程は、非酸化
性雰囲気下、成型体を 600〜1700℃の温度に加熱して炭
化することによって行なわれる。さらに必要に応じて、
この炭化物は更に高温で黒鉛化することもできる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。但し本発明はこれらの実施例により制限され
るものではない。
【0024】実施例1 ナフタレン 7.0モル、フッ化水素 3.4モル、三フッ化ホ
ウ素1.06モルを3リットル耐酸オートクレーブに仕込
み、反応圧を25kgf/cm2 に保ちながら 265℃に昇温後 4
時間反応させた。次にオートクレーブの放出弁を開け
て、常圧において実質的に全量のフッ化水素、三フッ化
ホウ素をガス状で回収した。その後、窒素を吹き込みな
がら軽質分を除去したメソフェーズピッチを得た。ピッ
チ収率は79重量%(原料ナフタレン基準)であった。この
メソフェーズピッチの光学的異方性相含有率は100%であ
り、軟化点は 235℃、H/C原子比は0.66、炭化収率は
83重量% であった。またこのメソフェーズピッチの溶解
度は、ピリジン可溶−ベンゼン不溶成分が18.0重量%、
ピリジン不溶成分が42.0重量% であった。
【0025】得られたメソフェーズピッチをボールミル
で粉砕し、平均粒径 7μm の粉体とした後、このメソフ
ェーズピッチ粉体を空気流通下 220℃で 2時間酸化を行
ない、均一な酸化処理粉体を得た。この酸化処理粉体
は、ピリジンに可溶でベンゼンに不溶な成分を13.1重量
% 、ピリジンに不溶な成分を85.9重量% 含有していた。
この酸化処理粉体を成型圧1.5tf/cm2 で室温にてプレー
ト状(35mm×40mm×10mm)に成型した。この成型体をア
ルゴン流通下1000℃まで昇温し 2時間保持した。さらに
この炭化品を2000℃で 2時間焼成し、黒鉛化品を得た。
こうして得られた炭化品ならびに黒鉛化品の物性を表1
に示す。
【0026】実施例2 ナフタレン 7.0モル、フッ化水素 3.5モル、三フッ化ホ
ウ素 1.4モルを3リットル耐酸オートクレーブに仕込
み、反応圧を28kgf/cm2 に保ちながら 270℃に昇温後 4
時間反応させた。次にオートクレーブの放出弁を開け
て、常圧において実質的に全量のフッ化水素、三フッ化
ホウ素をガス状で回収した。その後、窒素を吹き込みな
がら軽質分を除去した。更に 400℃まで昇温して自生圧
下 5時間熱処理を行なうことによって高軟化点のメソフ
ェーズピッチを得た。ピッチ収率は68重量%(原料ナフタ
レン基準)であった。このメソフェーズピッチの光学的
異方性相含有率は100%であり、軟化点は 300℃以上、H
/C原子比は0.53、炭化収率は90重量% であった。また
このメソフェーズピッチの溶解度は、ピリジン可溶−ベ
ンゼン不溶成分が 3.9重量% 、ピリジン不溶成分が93.0
重量% であった。
【0027】得られたメソフェーズピッチをボールミル
で粉砕し、平均粒径 8μm の粉体とした後、このメソフ
ェーズピッチ粉体を空気流通下 220℃で 1時間酸化を行
ない均一な酸化処理粉体を得た。この酸化処理粉体は、
ピリジンに可溶でベンゼンに不溶な成分を 8.2重量% 、
ピリジンに不溶な成分を91.4重量% 含有していた。この
酸化処理粉体を実施例1と同様の条件で焼成を行なっ
た。得られた炭化品ならびに黒鉛化品の物性を表1に示
す。
【0028】比較例1 実施例1と同一のメソフェーズピッチ粉体を用い、これ
を空気流通下 220℃で30分間の酸化処理を行なった。こ
の酸化処理粉体は、ピリジンに可溶でベンゼンに不溶な
成分を27.1重量% 、ピリジンに不溶な成分を65.9重量%
含有していた。ピリジンに可溶でベンゼンに不溶な成分
が著しく多いこの酸化処理ピッチ粉体を実施例1と同一
の条件で成型して焼成を試みたが、炭化の途中で著しく
膨張したたため、炭化品ならびに黒鉛化品の強度等は測
定できなかった。
【0029】比較例2 実施例1と同一のメソフェーズピッチ粉体を用い、これ
を空気流通下 220℃で1時間酸化した。この酸化処理粉
体は、ピリジンに可溶でベンゼンに不溶な成分を21.0重
量% 、ピリジンに不溶な成分を77.1重量% 含有してい
た。この酸化処理ピッチ粉体を実施例1と同一の条件で
成型・焼成した。酸化処理粉体中のピリジンに可溶でベ
ンゼンに不溶な成分が多いので、表1に示すように高性
能の炭素材料は得られなかった。
【0030】比較例3 実施例2と同一のメソフェーズピッチ粉体を用い、これ
を空気流通下 220℃で12時間酸化した。この酸化処理粉
体は、ピリジンに可溶でベンゼンに不溶な成分を 3.7重
量% 、ピリジンに不溶な成分を96.2重量% 含有してい
た。この酸化処理粉体を実施例1と同一の条件で成型・
焼成した。酸化処理粉体中のピリジンに可溶でベンゼン
に不溶な成分が少ないので、表1に示すように高性能の
炭素材料は得られなかった。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の原料粉体は、高密度炭素材料用
原料として炭化性・黒鉛化性に優れ、且つ炭化収率が極
めて高いので、短時間で焼成が達成されるとともに、一
回の焼成のみで充分な高密度と高強度の炭素材料が得ら
れる。また本発明の原料粉体のメソフェーズピッチに由
来する焼成体組織は光学的異方性を示し、緻密で均質な
構造である上に高純度なので、形成されるカーボンボン
ドは非常に強固である。このカーボンボンドは高温での
焼成により黒鉛化度が向上し、且つ収縮により緻密化が
一層促進されるので、カーボンボンドはさらに強くな
る。加えて本発明において用いられるメソフェーズピッ
チ粉体は、適度の酸化処理により優れた自己融着性が付
与されるので、バインダーは特に不要である。従って本
発明の炭素質粉体を用いることにより、高密度・高強度
の炭素材料が簡単に短時間で、しかも安価に製造するこ
とができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/52 // C10C 3/04 A 6958−4H

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超強酸フッ化水素・三フッ化ホウ素の存在
    下で縮合多環炭化水素またはこれを含有する物質を重合
    させて得られたメソフェーズピッチを酸化性雰囲気下に
    て酸化処理することによって調製される、ピリジンに可
    溶でベンゼンに不溶な成分を 5.0〜20.0重量% 、ピリジ
    ンに不溶な成分を78重量% 以上含有することを特徴とす
    る高密度炭素材料用原料粉体。
  2. 【請求項2】超強酸フッ化水素・三フッ化ホウ素の存在
    下で縮合多環炭化水素またはこれを含有する物質を重合
    させて得られたメソフェーズピッチを酸化性雰囲気下に
    て酸化処理することによって調製される、ピリジンに可
    溶でベンゼンに不溶な成分を 5.0〜20.0重量% 、ピリジ
    ンに不溶な成分を78重量% 以上含有する高密度炭素材料
    用原料粉体を、加圧成形後、焼成することを特徴とする
    炭素材料の製造法。
JP5309383A 1993-12-09 1993-12-09 高密度炭素材料用原料粉体および炭素材料の製造法 Expired - Lifetime JP3060450B2 (ja)

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