JPH0716688B2 - 絞り圧延機の肉厚制御方法 - Google Patents
絞り圧延機の肉厚制御方法Info
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- JPH0716688B2 JPH0716688B2 JP2280790A JP28079090A JPH0716688B2 JP H0716688 B2 JPH0716688 B2 JP H0716688B2 JP 2280790 A JP2280790 A JP 2280790A JP 28079090 A JP28079090 A JP 28079090A JP H0716688 B2 JPH0716688 B2 JP H0716688B2
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- rolling
- pipe
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B17/00—Tube-rolling by rollers of which the axes are arranged essentially perpendicular to the axis of the work, e.g. "axial" tube-rolling
- B21B17/14—Tube-rolling by rollers of which the axes are arranged essentially perpendicular to the axis of the work, e.g. "axial" tube-rolling without mandrel, e.g. stretch-reducing mills
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Control Of Metal Rolling (AREA)
Description
本発明は、鋼管の絞り圧延に係り、特に、前工程である
延伸圧延工程等で製造された母管を絞り圧延して、目標
寸法の外径及び肉厚を有する圧延仕上がり管を製造する
際に用いるのに好適な、絞り圧延機の肉厚制御方法に関
するものである。
延伸圧延工程等で製造された母管を絞り圧延して、目標
寸法の外径及び肉厚を有する圧延仕上がり管を製造する
際に用いるのに好適な、絞り圧延機の肉厚制御方法に関
するものである。
継目無管(特に鋼管)の製造方法について、その代表例
を、第7図に工程順に示す各処理手段に基づき、簡単に
説明する。第7図において、素材10(例えば丸鋼)は、
加熱炉12によって所要の温度まで加熱された後、穿孔圧
延機14(例えばマンネスマンピアサ)に送られて穿孔圧
延される。このようにして穿孔圧延された中空棒状素材
16は、まだ厚肉なので、次の延伸圧延機20(例えばマン
ドレルミル)で肉厚を減じられて後記絞り圧延機26の素
管22が形成される。この素管22は再び加熱炉24にて所要
温度まで加熱された後、絞り圧延機26(例えばストレッ
チレデューサ)に送られて所要寸法に絞り圧延される。
絞り圧延後の仕上り管28の肉厚分布は、例えば第8図に
示すようになり、長手方向中央の定常部で目標肉厚が得
られるように圧延する。 絞り圧延機として最も広く採用されているストレッチレ
デューサは、通常8〜28スタンドから構成されており、
一般には、1スタンド当り5〜7%の外径圧下を加えつ
つ、絞り圧延することにより、製品外径を定径すると同
時に、スタンド間張力を付加して肉厚の加工を行う。こ
のストレッチレデューサにおいては、各スタンドのロー
ル回転数が自由且つ正確に変換できるようにするため
に、各スタンドのロールはそれぞれ単独に例えば直流電
動機により駆動されることが多い。 このストレッチレデューサの大きな特徴の1つは、上記
のロール回転数の与え方によりスタンド間張力を調整し
て、同一素管より種々の製品肉厚を得ることができるこ
とである。定性的には、第9図に示すように、No.1から
No.nスタンド(No.n:圧延に用いる最終のスタンド番
号)に至るロール回転数の勾配を急にすれば(図中
(c)→(b)→(a)のように)、スタンド間張力が
強まり製品肉厚はより薄くなり、又、勾配を緩れば(図
中(a)→(b)→(c)のように)、各スタンド間張
力が減して、製品肉厚はより厚くなることはよく知られ
ている。言い換えれば、一般に引張係数Zを用いて圧延
仕上がり管の肉厚を制御できるもので、圧延仕上がり管
の肉厚は、各スタンド間張力を強めてこの引張係数Zの
値を大きくするほど薄くなり、逆に、スタンド間張力を
弱めてこの引張係数Zの値を小さくするほど厚くなる。
なお、引張係数Zは理論的に(1)式により求められ
る。 Z=σ1/Kf …(1) 但し、Zは引張係数、σ1は管長手方向応力、Kfは変形
抵抗である。 一方、ストレッチレデューサの大きな特質の1つは、内
面加工に工具を使用しないため、圧延仕上がり管の肉厚
が、上述のように、ロール回転数の勾配、即ちスタンド
間の回転数偏差に大きく依存することである。これは、
圧延仕上がり管の肉厚がロール表面と素管表面の摩擦に
大きく影響を受けて、ロールの表面状況あるいは素管表
面温度により製品肉厚が大きくばらつくことを意味して
いる。 又、前記特質の他の1つは、圧延仕上がり管の目標肉厚
を得るために各スタンドのロール回転数を調整するが、
肉厚の制御範囲にはおのずと限界があることである。例
えば第9図に示したように、回転数偏差を大きくするに
従い圧延仕上がり管の肉厚が薄くなるが、無限に肉厚が
薄くなるわけではなく、どのようなミルでも限界があ
る。 従って、従来は絞り圧延機の肉厚制御において、圧延仕
上がり管の定常部の肉厚を目標肉厚にしようとする場
合、前記のような絞り圧延機の特質上、ロールの表面状
況あるいは素管表面温度により、特に、ロット替わり目
の圧延仕上がり管の肉厚が大きくばらつき、目標肉厚が
達成され難いという問題点がある。 このような問題点に対して、絞り圧延機で目標肉厚を得
ようとする技術が、例えば特公昭44−24743、特公昭51
−43469、あるいは特公昭61−50686号公報で提案されて
いる。前者(特公昭44−24743と特公昭51−43469)は、
絞り圧延前後のパイプの肉厚あるいは長さを測定し、次
材の肉厚が目標肉厚となるように回転数を調整する技術
である。これらの技術により、絞り圧延のロットの2本
目以降については、ロットの1本目の状態を参考にしな
がら目標肉厚に近づけることが可能である。しかしなが
ら、ロットの1本目の肉厚制御について何らの技術の開
示がない。 又、後者(特公昭61−50686)の技術は、引張係数に基
づいて仕上がり管の肉厚を制御する方法であり、前者よ
り改善されているものの、上述の2つの特質を理由とし
てロットの1本目については目標肉厚が達成され難いと
いう問題が依然として残されたままのものである。 本発明は、上記従来の問題点を解消するべくなされたも
ので、仕上がり管の肉厚を精度良く目標肉厚とすること
ができる、絞り圧延機の肉厚制御方法を提供することを
目的とする。
を、第7図に工程順に示す各処理手段に基づき、簡単に
説明する。第7図において、素材10(例えば丸鋼)は、
加熱炉12によって所要の温度まで加熱された後、穿孔圧
延機14(例えばマンネスマンピアサ)に送られて穿孔圧
延される。このようにして穿孔圧延された中空棒状素材
16は、まだ厚肉なので、次の延伸圧延機20(例えばマン
ドレルミル)で肉厚を減じられて後記絞り圧延機26の素
管22が形成される。この素管22は再び加熱炉24にて所要
温度まで加熱された後、絞り圧延機26(例えばストレッ
チレデューサ)に送られて所要寸法に絞り圧延される。
絞り圧延後の仕上り管28の肉厚分布は、例えば第8図に
示すようになり、長手方向中央の定常部で目標肉厚が得
られるように圧延する。 絞り圧延機として最も広く採用されているストレッチレ
デューサは、通常8〜28スタンドから構成されており、
一般には、1スタンド当り5〜7%の外径圧下を加えつ
つ、絞り圧延することにより、製品外径を定径すると同
時に、スタンド間張力を付加して肉厚の加工を行う。こ
のストレッチレデューサにおいては、各スタンドのロー
ル回転数が自由且つ正確に変換できるようにするため
に、各スタンドのロールはそれぞれ単独に例えば直流電
動機により駆動されることが多い。 このストレッチレデューサの大きな特徴の1つは、上記
のロール回転数の与え方によりスタンド間張力を調整し
て、同一素管より種々の製品肉厚を得ることができるこ
とである。定性的には、第9図に示すように、No.1から
No.nスタンド(No.n:圧延に用いる最終のスタンド番
号)に至るロール回転数の勾配を急にすれば(図中
(c)→(b)→(a)のように)、スタンド間張力が
強まり製品肉厚はより薄くなり、又、勾配を緩れば(図
中(a)→(b)→(c)のように)、各スタンド間張
力が減して、製品肉厚はより厚くなることはよく知られ
ている。言い換えれば、一般に引張係数Zを用いて圧延
仕上がり管の肉厚を制御できるもので、圧延仕上がり管
の肉厚は、各スタンド間張力を強めてこの引張係数Zの
値を大きくするほど薄くなり、逆に、スタンド間張力を
弱めてこの引張係数Zの値を小さくするほど厚くなる。
なお、引張係数Zは理論的に(1)式により求められ
る。 Z=σ1/Kf …(1) 但し、Zは引張係数、σ1は管長手方向応力、Kfは変形
抵抗である。 一方、ストレッチレデューサの大きな特質の1つは、内
面加工に工具を使用しないため、圧延仕上がり管の肉厚
が、上述のように、ロール回転数の勾配、即ちスタンド
間の回転数偏差に大きく依存することである。これは、
圧延仕上がり管の肉厚がロール表面と素管表面の摩擦に
大きく影響を受けて、ロールの表面状況あるいは素管表
面温度により製品肉厚が大きくばらつくことを意味して
いる。 又、前記特質の他の1つは、圧延仕上がり管の目標肉厚
を得るために各スタンドのロール回転数を調整するが、
肉厚の制御範囲にはおのずと限界があることである。例
えば第9図に示したように、回転数偏差を大きくするに
従い圧延仕上がり管の肉厚が薄くなるが、無限に肉厚が
薄くなるわけではなく、どのようなミルでも限界があ
る。 従って、従来は絞り圧延機の肉厚制御において、圧延仕
上がり管の定常部の肉厚を目標肉厚にしようとする場
合、前記のような絞り圧延機の特質上、ロールの表面状
況あるいは素管表面温度により、特に、ロット替わり目
の圧延仕上がり管の肉厚が大きくばらつき、目標肉厚が
達成され難いという問題点がある。 このような問題点に対して、絞り圧延機で目標肉厚を得
ようとする技術が、例えば特公昭44−24743、特公昭51
−43469、あるいは特公昭61−50686号公報で提案されて
いる。前者(特公昭44−24743と特公昭51−43469)は、
絞り圧延前後のパイプの肉厚あるいは長さを測定し、次
材の肉厚が目標肉厚となるように回転数を調整する技術
である。これらの技術により、絞り圧延のロットの2本
目以降については、ロットの1本目の状態を参考にしな
がら目標肉厚に近づけることが可能である。しかしなが
ら、ロットの1本目の肉厚制御について何らの技術の開
示がない。 又、後者(特公昭61−50686)の技術は、引張係数に基
づいて仕上がり管の肉厚を制御する方法であり、前者よ
り改善されているものの、上述の2つの特質を理由とし
てロットの1本目については目標肉厚が達成され難いと
いう問題が依然として残されたままのものである。 本発明は、上記従来の問題点を解消するべくなされたも
ので、仕上がり管の肉厚を精度良く目標肉厚とすること
ができる、絞り圧延機の肉厚制御方法を提供することを
目的とする。
本発明は、製管ラインの絞り圧延工程において、素管の
外径と肉厚、仕上がり管の目標外径と肉厚、及び各スタ
ンドの縮管率より、各スタンドで物理的に付加可能な最
大引張係数を求め、求められた最大引張係数の80%以下
の引張係数を各スタンドで付加して絞り圧延を行うこと
により、前記課題を解決するものである。
外径と肉厚、仕上がり管の目標外径と肉厚、及び各スタ
ンドの縮管率より、各スタンドで物理的に付加可能な最
大引張係数を求め、求められた最大引張係数の80%以下
の引張係数を各スタンドで付加して絞り圧延を行うこと
により、前記課題を解決するものである。
本発明者は、絞り圧延工程における絞り圧延機の肉厚制
御方法について調査・研究を重ねた結果、仕上がり管の
肉厚不良に対しては、最大引張係数が大きな影響を及ぼ
していることを見いだした。そして、更に研究を重ねた
ところ、絞り圧延機の肉厚を制御するに際し、物理的に
付加可能な最大引張係数の80%以下で絞り圧延機の肉厚
制御を行うことにより、ロット替わり目の圧延仕上がり
管の肉厚不良を有効に防止することに成功した。 本発明者は、このような知見に基づき本発明を創案した
ものである。本発明によれば、仕上り管の肉厚を精度良
く目標肉厚とすることができる。 以下、本発明の原理について詳細に説明する。 本発明者は、絞り圧延においてロット替わり目の圧延仕
上がり管の肉厚不良材について、物理的に付加可能な最
大引張係数を求めて、最大引張係数と付加しようとして
いる引張係数との関係を比較検討した結果、肉厚不良材
では、付加しようとしている引張係数が、物理的に付加
可能な最大引張とほぼ同等かあるいはそれより大きいこ
とが確認された。又、付加しようとしている引張係数が
物理的に付加可能な引張係数より大きいときに肉厚不良
材の発生する傾向が大きく、付加しようとしている引張
係数を、物理的に付加可能な最大引張係数の80%以下に
設定することにより、肉厚不良を有効に防止し得ること
が明らかとなった。 従って、圧延仕上がり管の肉厚不良の原因は、付加しよ
うとしている引張係数が物理的に付加可能な最大引張係
数の80%より大きいためと考えられる。即ち、最大引張
係数付近の引張を付加して絞り圧延としたならば、被圧
延材に付加しようとしている引張りが物理的に付加され
ない状態、あるいは、引張りが付加される限界近傍の状
態で圧延することになるので、外乱の影響(ロールの表
面状況及び素管表面温度等)により、引張りが付加され
なくなって滑りが生じる。従って非常に不安定な圧延状
態になるため、この状態に起因して肉厚不良が生じるも
のと考えられる。 前記のような検討結果より、まず、物理的に付加可能な
最大引張係数を求める。この最大引張係数は、例えば文
献:鉄と鋼No.51(1965)928頁に示されている方法で算
出される。この方法では計算途中での簡易式の使用やロ
ールカリバーを真円と仮定している等の理由のために、
算出される最大引張係数値は近似的であるが、実験で求
められる最大引張係数と比較して誤差範囲内で一致す
る。 このようにして求めた、物理的に付加可能な最大引張係
数を用いて操業用の引張係数を算出し操業条件を決定し
て絞り圧延を実施した。この際、素管の寸法は直径89.1
mmで厚さ3.98mmであり、仕上がり管が直径21.8mmであっ
た。 即ち、この試験結果は第1図に示す通りであり、第1図
から物理的に付加可能な最大引張係数の80%以下で絞り
圧延することにより、肉厚不良率が著しく低減すること
がわかる。 又、計算で求められる最大引張係数の80%以下にしなけ
ればならない理由は、最大引張係数近傍の圧延では、外
乱の影響により全面滑りを起こし易く、滑らない安定域
が80%以下であると考えられるからである。 又、引張係数の下限値としては、内面形状の良好さを得
ようとする観点から最大引張係数の0%以上が望まし
い。 なお、前述した最大引張係数は前記文献に従い求められ
るが、その求め方を以下に簡単に述べる。 ここで、絞り圧延機において圧延スタンド内の圧延状態
を第2図に示す。第2図において、符号30は圧延ロール
である。 スタンド内の力の釣り合いは、第2図に示す矢印のよう
になり、材料とロールとの間の中立線は板圧延の場合と
異なり複雑な軌跡をとる。これは、ロールの周速がロー
ル軸方向に変化しているためである。この中立線を境に
して、圧延入側の後方滑りが生じている領域をSb、出側
の前方滑りが生じている領域(第2図中斜線の部分)を
Sfとすると、管の圧延方向の力の釣り合いは、巨視的に
次式(2)で与えられる。 Fb+Pr=μ・Pc・(Sb−Sf)/S+Ff …(2) 但し、Ff、Fb:前方張力、後方張力(kg)、 Pc:ロール面圧(ロール3本分)(kg) Pr:ロール面圧の圧延方向反力(kg)、 Sf、Sb:前方及び後方滑り領域の面積(mm2)、 S:ロールと管の全接触面積(mm2)、 μ:ロールと材料間の摩擦係数である。 ここで、接触面積比γ(=(Sb−Sf)/S)については、
ロール面圧Pc、その圧延方向反力Prを近似的に求めて代
入すると次式が得られる。 但し、D0、D1:スタンド入側外径及び出側外径(mm)、 t0、t1:スタンド入側肉厚及び出側肉厚(mm)、 R:ロール溝底半径(mm)、 Zf、Zb:前方張力/変形抵抗(以下、前方引張係数とい
う)及び後方張力/変形抵抗(以下、後方引張係数とい
う)である。 又、引張係数Zはこれら前方及び後方の引張係数Zf、Zb
の平均、即ち、(Zf+Zb)/2で与えられる。又、各スタ
ンドの最大引張係数を求める際には各スタンドの縮管率
{(D0−D1)/D0}×100(%)が必要となる。このよう
に、特に各スタンドの縮管率を必要とする理由は、この
値から各スタンドの出側外径D1を求めるためである。例
えば第1のスタンド出側の外径D1は、素管の外径及び第
1スタンド縮管率より求め得るものである。 各スタンドの最大引張係数は、前記のように求めた接触
係数に基づき、以下のようにして求められる。 即ち、前段スタンドでは全面前方滑りであるから、接触
面積比γが−1に収束するように、前記各引張係数Zf及
びZbを求める。まず、第1スタンドでは、後方引張係数
Zb=0として接触面積比γが−1に収束するように前方
引張係数Zfを決定する。又、第2スタンドでは、後方引
張係数Zbは、第1スタンドの前方引張係数Zfと等しいと
して、接触面積比γが−1に収束するように前方引張係
数Zfを決定する。同様にして、次スタンド以降の各引張
係数Zf及びZbを決めていく。 又、後段スタンドでは、全面に後方滑りが生じるから、
接触面積比γが1に収束するように、各引張係数Zf及び
Zbを求める。まず、最終スタンドでは、前方引張係数Zf
=0として接触面積比γが1に収束するように後方引張
係数Zbを決定する。又、第(最終−1)スタンドでは、
前方引張係数Zfは、最終スタンドの後方引張係数Zbと等
しいとして、接触面積比γが1に収束するように決定す
る。同様にして、前スタンド以前の各引張係数Zf及びZb
を決めていく。 以上ようにして、各スタンドでの各引張係数Zf及びZbを
決定する。なお、全面前方滑りと全面後方滑りが交差す
るスタンドでは、全面前方滑りによる引張係数であるか
全面後方滑りによる引張係数であるかは、引張係数が小
さいほうをとる。又、この交差スタンドでは、当然、全
面前方滑りから求めた素管の肉厚と全面後方滑りから求
めた場合の肉厚が一致するように繰り返し計算する必要
がある。以上のようにして各スタンドの最大引張係数Z
が決定できる。
御方法について調査・研究を重ねた結果、仕上がり管の
肉厚不良に対しては、最大引張係数が大きな影響を及ぼ
していることを見いだした。そして、更に研究を重ねた
ところ、絞り圧延機の肉厚を制御するに際し、物理的に
付加可能な最大引張係数の80%以下で絞り圧延機の肉厚
制御を行うことにより、ロット替わり目の圧延仕上がり
管の肉厚不良を有効に防止することに成功した。 本発明者は、このような知見に基づき本発明を創案した
ものである。本発明によれば、仕上り管の肉厚を精度良
く目標肉厚とすることができる。 以下、本発明の原理について詳細に説明する。 本発明者は、絞り圧延においてロット替わり目の圧延仕
上がり管の肉厚不良材について、物理的に付加可能な最
大引張係数を求めて、最大引張係数と付加しようとして
いる引張係数との関係を比較検討した結果、肉厚不良材
では、付加しようとしている引張係数が、物理的に付加
可能な最大引張とほぼ同等かあるいはそれより大きいこ
とが確認された。又、付加しようとしている引張係数が
物理的に付加可能な引張係数より大きいときに肉厚不良
材の発生する傾向が大きく、付加しようとしている引張
係数を、物理的に付加可能な最大引張係数の80%以下に
設定することにより、肉厚不良を有効に防止し得ること
が明らかとなった。 従って、圧延仕上がり管の肉厚不良の原因は、付加しよ
うとしている引張係数が物理的に付加可能な最大引張係
数の80%より大きいためと考えられる。即ち、最大引張
係数付近の引張を付加して絞り圧延としたならば、被圧
延材に付加しようとしている引張りが物理的に付加され
ない状態、あるいは、引張りが付加される限界近傍の状
態で圧延することになるので、外乱の影響(ロールの表
面状況及び素管表面温度等)により、引張りが付加され
なくなって滑りが生じる。従って非常に不安定な圧延状
態になるため、この状態に起因して肉厚不良が生じるも
のと考えられる。 前記のような検討結果より、まず、物理的に付加可能な
最大引張係数を求める。この最大引張係数は、例えば文
献:鉄と鋼No.51(1965)928頁に示されている方法で算
出される。この方法では計算途中での簡易式の使用やロ
ールカリバーを真円と仮定している等の理由のために、
算出される最大引張係数値は近似的であるが、実験で求
められる最大引張係数と比較して誤差範囲内で一致す
る。 このようにして求めた、物理的に付加可能な最大引張係
数を用いて操業用の引張係数を算出し操業条件を決定し
て絞り圧延を実施した。この際、素管の寸法は直径89.1
mmで厚さ3.98mmであり、仕上がり管が直径21.8mmであっ
た。 即ち、この試験結果は第1図に示す通りであり、第1図
から物理的に付加可能な最大引張係数の80%以下で絞り
圧延することにより、肉厚不良率が著しく低減すること
がわかる。 又、計算で求められる最大引張係数の80%以下にしなけ
ればならない理由は、最大引張係数近傍の圧延では、外
乱の影響により全面滑りを起こし易く、滑らない安定域
が80%以下であると考えられるからである。 又、引張係数の下限値としては、内面形状の良好さを得
ようとする観点から最大引張係数の0%以上が望まし
い。 なお、前述した最大引張係数は前記文献に従い求められ
るが、その求め方を以下に簡単に述べる。 ここで、絞り圧延機において圧延スタンド内の圧延状態
を第2図に示す。第2図において、符号30は圧延ロール
である。 スタンド内の力の釣り合いは、第2図に示す矢印のよう
になり、材料とロールとの間の中立線は板圧延の場合と
異なり複雑な軌跡をとる。これは、ロールの周速がロー
ル軸方向に変化しているためである。この中立線を境に
して、圧延入側の後方滑りが生じている領域をSb、出側
の前方滑りが生じている領域(第2図中斜線の部分)を
Sfとすると、管の圧延方向の力の釣り合いは、巨視的に
次式(2)で与えられる。 Fb+Pr=μ・Pc・(Sb−Sf)/S+Ff …(2) 但し、Ff、Fb:前方張力、後方張力(kg)、 Pc:ロール面圧(ロール3本分)(kg) Pr:ロール面圧の圧延方向反力(kg)、 Sf、Sb:前方及び後方滑り領域の面積(mm2)、 S:ロールと管の全接触面積(mm2)、 μ:ロールと材料間の摩擦係数である。 ここで、接触面積比γ(=(Sb−Sf)/S)については、
ロール面圧Pc、その圧延方向反力Prを近似的に求めて代
入すると次式が得られる。 但し、D0、D1:スタンド入側外径及び出側外径(mm)、 t0、t1:スタンド入側肉厚及び出側肉厚(mm)、 R:ロール溝底半径(mm)、 Zf、Zb:前方張力/変形抵抗(以下、前方引張係数とい
う)及び後方張力/変形抵抗(以下、後方引張係数とい
う)である。 又、引張係数Zはこれら前方及び後方の引張係数Zf、Zb
の平均、即ち、(Zf+Zb)/2で与えられる。又、各スタ
ンドの最大引張係数を求める際には各スタンドの縮管率
{(D0−D1)/D0}×100(%)が必要となる。このよう
に、特に各スタンドの縮管率を必要とする理由は、この
値から各スタンドの出側外径D1を求めるためである。例
えば第1のスタンド出側の外径D1は、素管の外径及び第
1スタンド縮管率より求め得るものである。 各スタンドの最大引張係数は、前記のように求めた接触
係数に基づき、以下のようにして求められる。 即ち、前段スタンドでは全面前方滑りであるから、接触
面積比γが−1に収束するように、前記各引張係数Zf及
びZbを求める。まず、第1スタンドでは、後方引張係数
Zb=0として接触面積比γが−1に収束するように前方
引張係数Zfを決定する。又、第2スタンドでは、後方引
張係数Zbは、第1スタンドの前方引張係数Zfと等しいと
して、接触面積比γが−1に収束するように前方引張係
数Zfを決定する。同様にして、次スタンド以降の各引張
係数Zf及びZbを決めていく。 又、後段スタンドでは、全面に後方滑りが生じるから、
接触面積比γが1に収束するように、各引張係数Zf及び
Zbを求める。まず、最終スタンドでは、前方引張係数Zf
=0として接触面積比γが1に収束するように後方引張
係数Zbを決定する。又、第(最終−1)スタンドでは、
前方引張係数Zfは、最終スタンドの後方引張係数Zbと等
しいとして、接触面積比γが1に収束するように決定す
る。同様にして、前スタンド以前の各引張係数Zf及びZb
を決めていく。 以上ようにして、各スタンドでの各引張係数Zf及びZbを
決定する。なお、全面前方滑りと全面後方滑りが交差す
るスタンドでは、全面前方滑りによる引張係数であるか
全面後方滑りによる引張係数であるかは、引張係数が小
さいほうをとる。又、この交差スタンドでは、当然、全
面前方滑りから求めた素管の肉厚と全面後方滑りから求
めた場合の肉厚が一致するように繰り返し計算する必要
がある。以上のようにして各スタンドの最大引張係数Z
が決定できる。
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。 第3図に示す各サイズ(寸法)の各パイプを素管とし
て、通常の絞り圧延のロツト替わり目と同様の条件下で
全21スタンドの絞り圧延機で絞り圧延を行った。 この場合、本発明の実施例は、第3図の(1)、(2)
及び(4)のパイプである。又、比較例として引張係数
が80%越えるようにして圧延した(3)、(5)、
(6)のパイプの寸法を合せて示す。 又、各パイプの圧延条件は、それぞれ第1スタンド入側
において素管の温度が920〜930℃、圧延速度1.6m/sの条
件下で行った。更に、各パイプ(1)〜(6)の本数は
それぞれ111本である。 又、前出文献の方法で求めた最大引張係数に対して第3
図中に示す比を乗じて各パイプの各スタンドにおける引
張係数を求めて絞り圧延を実施した。なお、各スタンド
の摩擦係数μは、パイプ(1)、(2)、(3)におい
て、第1〜第7スタンドでμ=0.4、第18〜第21スタン
ドでμ=0.3、パイプ(4)、(5)、(6)におい
て、第1〜第13スタンドでμ=0.4、第14〜第17でμ=
0.3とした。 前記条件下パイプ(1)〜(6)に付加した各スタンド
の引張係数の分布を第4図(A)、(B)に示し、該各
引張係数の値を第5図に示す。第5図に合せて絞り圧延
された仕上がり管の良品、又は、不良品であるか否かの
判断結果を示す。判断基準は仕上り管肉厚が目標肉厚に
対して±4.0%以上はずれたものを不良品とした。な
お、各パイプの縮管率(=(D0−D1)/D0%)を第6図
に示す。 第5図に示すように、本発明に基づいて、物理的に付加
可能な最大引張係数80%以下の引張係数を付加した
(1)、(2)及び(4いのパイプは、肉厚の不良は見
られなかった。これに対し、最大引張係数の80%を越え
る引張係数を用いた比較例のパイプ(3)、(5)及び
(6)では、全てのパイプに肉厚不良が生じた。従っ
て、本発明を実施すれば不良品を生じることなく絞り圧
延ができることがわかる。なお、不良率はパイプ(3)
で43%、パイプ(5)で1.8%、パイプ(6)で30%で
ある。 なお、前記実施例では、例えば第3図に示すように付加
する引張係数を、最大引張係数にそれぞれ一定の係数を
乗じて求めたが、引張係数との比が80%以下となれば必
ずしも一定の係数を乗じなくてもよい。 即ち、前記実施例で確認されたように、物理的に付加可
能な最大引張係数の80%以下の引張係数を用いることに
より、肉厚精度は改善され、絞り圧延工程における絞り
圧延機の肉厚制御方法として本発明は極めて有効であ
る。従って、引張係数が最大引張係数の80%以下であれ
ばいずれの引張係数でも本発明の効果を得られる。
て、通常の絞り圧延のロツト替わり目と同様の条件下で
全21スタンドの絞り圧延機で絞り圧延を行った。 この場合、本発明の実施例は、第3図の(1)、(2)
及び(4)のパイプである。又、比較例として引張係数
が80%越えるようにして圧延した(3)、(5)、
(6)のパイプの寸法を合せて示す。 又、各パイプの圧延条件は、それぞれ第1スタンド入側
において素管の温度が920〜930℃、圧延速度1.6m/sの条
件下で行った。更に、各パイプ(1)〜(6)の本数は
それぞれ111本である。 又、前出文献の方法で求めた最大引張係数に対して第3
図中に示す比を乗じて各パイプの各スタンドにおける引
張係数を求めて絞り圧延を実施した。なお、各スタンド
の摩擦係数μは、パイプ(1)、(2)、(3)におい
て、第1〜第7スタンドでμ=0.4、第18〜第21スタン
ドでμ=0.3、パイプ(4)、(5)、(6)におい
て、第1〜第13スタンドでμ=0.4、第14〜第17でμ=
0.3とした。 前記条件下パイプ(1)〜(6)に付加した各スタンド
の引張係数の分布を第4図(A)、(B)に示し、該各
引張係数の値を第5図に示す。第5図に合せて絞り圧延
された仕上がり管の良品、又は、不良品であるか否かの
判断結果を示す。判断基準は仕上り管肉厚が目標肉厚に
対して±4.0%以上はずれたものを不良品とした。な
お、各パイプの縮管率(=(D0−D1)/D0%)を第6図
に示す。 第5図に示すように、本発明に基づいて、物理的に付加
可能な最大引張係数80%以下の引張係数を付加した
(1)、(2)及び(4いのパイプは、肉厚の不良は見
られなかった。これに対し、最大引張係数の80%を越え
る引張係数を用いた比較例のパイプ(3)、(5)及び
(6)では、全てのパイプに肉厚不良が生じた。従っ
て、本発明を実施すれば不良品を生じることなく絞り圧
延ができることがわかる。なお、不良率はパイプ(3)
で43%、パイプ(5)で1.8%、パイプ(6)で30%で
ある。 なお、前記実施例では、例えば第3図に示すように付加
する引張係数を、最大引張係数にそれぞれ一定の係数を
乗じて求めたが、引張係数との比が80%以下となれば必
ずしも一定の係数を乗じなくてもよい。 即ち、前記実施例で確認されたように、物理的に付加可
能な最大引張係数の80%以下の引張係数を用いることに
より、肉厚精度は改善され、絞り圧延工程における絞り
圧延機の肉厚制御方法として本発明は極めて有効であ
る。従って、引張係数が最大引張係数の80%以下であれ
ばいずれの引張係数でも本発明の効果を得られる。
以上説明したような本発明によれば、精度良く仕上がり
管に目標肉厚が得られるため、絞り圧延工程における絞
り圧延機の肉厚制御として極めて有効である。従って、
工業的に利用価値が高いという優れた効果が得られる。
管に目標肉厚が得られるため、絞り圧延工程における絞
り圧延機の肉厚制御として極めて有効である。従って、
工業的に利用価値が高いという優れた効果が得られる。
第1図は、本発明の原理を説明するための、引張係数の
最大引張係数との比と肉厚不良の発生率との関係例を示
す線図、 第2図は、同じく、スタンド内の力の釣り合い状態を示
す要部断面図、 第3図は、本発明の実施例、比較例に係る圧延条件を示
す線図、 第4図(A)、(B)は、前記実施例、比較例の引張係
数の分布例を示す線図、 第5図は、前記実施例、比較例の引張係数及び肉厚良、
不良結果例を示す線図、 第6図は、前記実施例、比較例の縮管率例を示す線図、 第7図は、一般的鋼管の製造工程設備例を示す斜視図、 第8図は、絞り圧延後の圧延材の長手方向に肉厚分布例
を示す線図、 第9図は、各スタンドに対するロール回転数設定例を示
す線図である。 10…素材(丸鋼)、14…穿孔圧延機、16…中空棒状素
材、20…延伸圧延機、22…絞り圧延機の素管、26…絞り
圧延機、28…仕上り管。
最大引張係数との比と肉厚不良の発生率との関係例を示
す線図、 第2図は、同じく、スタンド内の力の釣り合い状態を示
す要部断面図、 第3図は、本発明の実施例、比較例に係る圧延条件を示
す線図、 第4図(A)、(B)は、前記実施例、比較例の引張係
数の分布例を示す線図、 第5図は、前記実施例、比較例の引張係数及び肉厚良、
不良結果例を示す線図、 第6図は、前記実施例、比較例の縮管率例を示す線図、 第7図は、一般的鋼管の製造工程設備例を示す斜視図、 第8図は、絞り圧延後の圧延材の長手方向に肉厚分布例
を示す線図、 第9図は、各スタンドに対するロール回転数設定例を示
す線図である。 10…素材(丸鋼)、14…穿孔圧延機、16…中空棒状素
材、20…延伸圧延機、22…絞り圧延機の素管、26…絞り
圧延機、28…仕上り管。
Claims (1)
- 【請求項1】製管ラインの絞り圧延工程において、 素管の外径と肉厚、仕上がり管の目標外径と肉厚、及び
各スタンドの縮管率より、各スタンドで物理的に付加可
能な最大引張係数を求め、 求められた最大引張係数の80%以下の引張係数を各スタ
ンドで付加して絞り圧延を行うことを特徴とする絞り圧
延機の肉厚制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2280790A JPH0716688B2 (ja) | 1990-10-19 | 1990-10-19 | 絞り圧延機の肉厚制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2280790A JPH0716688B2 (ja) | 1990-10-19 | 1990-10-19 | 絞り圧延機の肉厚制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04158906A JPH04158906A (ja) | 1992-06-02 |
| JPH0716688B2 true JPH0716688B2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=17629998
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2280790A Expired - Lifetime JPH0716688B2 (ja) | 1990-10-19 | 1990-10-19 | 絞り圧延機の肉厚制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0716688B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102018217378B3 (de) * | 2018-10-11 | 2020-03-26 | Sms Group Gmbh | Wanddickenkontrolle beim Streckreduzieren von Rohren |
-
1990
- 1990-10-19 JP JP2280790A patent/JPH0716688B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| STAHL U.EISEN75=1955 * |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04158906A (ja) | 1992-06-02 |
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