JPH07167842A - 超音波の屈折角の測定と制御を行うための方法および装置 - Google Patents

超音波の屈折角の測定と制御を行うための方法および装置

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JPH07167842A
JPH07167842A JP6210298A JP21029894A JPH07167842A JP H07167842 A JPH07167842 A JP H07167842A JP 6210298 A JP6210298 A JP 6210298A JP 21029894 A JP21029894 A JP 21029894A JP H07167842 A JPH07167842 A JP H07167842A
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transducer
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pulsed ultrasonic
echo
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Edward R Dykes
エドワード・レイ・ダイクス
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Original Assignee
General Electric Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成要素を通って伝搬する超音波の屈折角を
測定し制御する方法および装置を提供する。 【構成】 Bスキャン画像のエコーダイナミック弧26
を特徴付けるデータを取得し、上記エコーダイナミック
弧の第1の端点と第2の端点をつなぐ直線の傾斜sを演
算し、屈折角θを上記傾斜sの関数として演算する。更
に、上記屈折角と所望の屈折角との差に等しい角度誤差
を演算し、新しい入射角を上記角度誤差の関数として演
算し、送出されるパルス状超音波ビームが上記の新しい
入射角を持つように上記変換器の角度を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属または合金等の物質
の完全性を害する恐れのある空隙、きず、き裂等の欠陥
についての物質の非破壊検査(NDE)に関するもので
ある。詳しく述べると本発明は、屈折した超音波を使用
する部品および構成要素の非破壊検査に関するものであ
る。
【0002】
【発明の背景】超音波検査は、部品および構成要素の状
態を調べるために原子力産業および他のほとんどの主要
産業で行われる。超音波を使用して部品または構成要素
の金属または合金の物質を検査することにより、その部
品または構成要素の安全な動作を害する恐れのあるきず
を検出する。ほとんどの工学的な金属および合金の内部
のきずを検出するために超音波NDE法を使用すること
ができる。溶接、硬ろう付け、軟ろう付けおよび接着結
合で形成される結合部も超音波検査することができる。
【0003】構造、原子炉圧力容器、機体、パイプ系、
橋、自動車類、ジェットエンジンの製造に於ける品質管
理と物質検査に超音波検査が使用される。本発明はこれ
らの分野のすべてに適用される。超音波検査手法の適用
を成功させるために、変換器を含む超音波システムは遂
行している検査の種別に適したものでなければならな
い。適切な変換器を使用しなければ、検査結果に大きな
誤差が生じる危険性が高くなるか、または全然結果が得
られないことになる。たとえば、溶接したままのパイプ
溶接部を検査するための堅く表面の平らなルーサイトウ
エッジ(Lucite wedge)を有する普通の超
音波変換器を使用すると、超音波検査の結果に大きな誤
差が生じる。多くの場合、超音波検査データは全然記録
されない。これは、変換器ヘッドと被検査体の粗い表面
との間のエアギャップの存在によるものである。このエ
アギャップは超音波にたいして不透明な障壁を形成す
る。
【0004】物質内のき裂の超音波特性検査は次のよう
な少なくとも2段階のプロセスである。(1)検出と位
置探索、および(2)絶対値または相対値による大きさ
の分類である。このプロセスの第1ステップによれば、
変換器が励起されて超音波を放出し、この超音波が被検
査構造に結合される。放出された超音波は構造に入り、
そこでき裂によって反射される。帰還経路の反射波は変
換器に当たり、そこで「パルスエコー」信号として検出
される。
【0005】き裂の大きさまたは表面につながったきず
の場合の侵入深さの決定は異なったより複雑な仕事であ
る。平らなき裂の侵入深さを確かめるための従来の方法
は、後方散乱飛行時間法である。この方法は、き裂の縁
での超音波エネルギーの後方散乱を利用する。検査表面
に結合された短い超音波パルスの放出器により、屈折さ
れた音波がき裂の縁に当たり、そこで超音波エネルギー
がすべての方向に散乱される。き裂と同じ側の表面また
は反対側の表面に配置された検出器が、ある時間遅延の
後、散乱されたパルスエネルギーにより励起される。時
間遅延は、き裂の高さ、屈折角および他の寸法の関数で
ある。変換器からき裂の縁までの往復の飛行時間を測定
することにより、き裂の高さは幾何学から容易に演算す
ることができる。
【0006】鋼等の金属で作られた産業部品の構造上の
完全性についてのこのような超音波検査は、これらの構
成要素内へ伝搬する超音波ビームのプロフィールを知る
ことに依存している。表面に追従する堅いシューを使用
することにより超音波の屈折角を制御し、多かれ少なか
れ一定の角度を維持するのが、普通に行われていること
である。凹凸の間隔が短いものと長いものを含む粗い表
面では、接触を維持するのが難しいので、問題が生じ
る。更に、ステンレス鋼溶接金属や鋳造ステンレス鋼構
成要素のような異方性物質では、物質の内部の超音波の
向きが予測不可能な方向に変えられる。
【0007】粗い表面状態および異方性結晶粒構造によ
って、従来の検査方法を使用した場合、予測できない結
果が生じ得る。従来技術を使用して、特別の校正ブロッ
クで屈折角が測定され、このとき、角度は試料に印加さ
れたときと同じであると仮定される。タンク、ブーツ付
き探索(booted search)ユニット、バブ
ラー(bubbler)および噴射器を含む液浸検査法
は通常、一定の屈折角を維持するための機構をそなえて
いない。
【0008】与えられた物質の中の屈折角は、超音波変
換器の入射角によって、すなわち対象表面に垂直な軸に
対して伝搬経路が傾いている度数によって制御される。
入射角はスネルの法則によって決められる。スネルの法
則は次式のように表すことができる。 sin a/sin b = V1 /V2 ここで、aは入射角であり、bは屈折角である。V1 お
よびV2 はそれぞれ第1および第2の媒体の中での位相
速度である。スネルの法則は、2つの異なる媒体の間の
界面での波の挙動を記述する。この法則は、モード変換
が行われても、成り立つ。
【0009】図1は、突合わせ溶接されたステンレス鋼
パイプ8および8’を調べるときの変換器2を描いたも
のである。パイプ8の壁の中の欠陥6に当たるビーム4
の屈折角θは不確定である。これは、溶接オーバレイ1
4の粗い表面10での散乱、および突合わせ溶接部12
および溶接オーバレイ14の溶接金属の異方性柱状結晶
粒構造との相互作用によるものである。破線は溶接融合
線を表す。入射角はαで表される。16は端ぐりなどの
幾何学的反射体を表す。入射表面の変化および溶接金属
の樹木状構造により、パイプ壁の中のき裂または他の目
標(ターゲット)に当たる超音波波面の角度が変動す
る。水または油のような接触媒質(couplant)
18が変換器2からの超音波を入射表面10に結合す
る。変換器は、通常の平坦集束プローブまたはフェーズ
ドアレー(phased array)ユニットとする
ことができる。フェーズドアレー電磁音響変換器が使用
される場合には、接触媒質は必要でない。
【0010】垂直に対して傾斜した超音波ビームで検査
するとき、表面輪郭の完全な知識があっても良好な結果
は保証されない。金属構成要素の内部構造との波の相互
作用によって、伝搬の方向が変わり得る。たとえば、鋳
造金属および溶接金属に普通見られる粗い柱状結晶粒構
造を有するステンレス鋼は、超音波の向きを変えて、ま
ぎらわしいデータを生じることがある。場合によって
は、超音波が反対側の表面へ向きを変えられ、その結
果、強い正反射が生じ、見掛けの目標があやまって壁の
中間の欠陥のように見える。別のよく起こる問題は、縦
波から生じる反射とせん断波によって生じる反射との間
の混同である。
【0011】表面の凹凸がひどすぎて接触法が使えない
場合には、ブーツ付き探索ユニットまたは液浸法が使用
される。構成要素を取り外して水浴に入れることができ
る場合には、液浸法が使用される。表面状態と異方性物
質を処理する手段にかかわらず、超音波の正確な屈折角
の測定値はパルスエコー検査の際の正確な大きさ決定お
よび部品の有効範囲の検証のために必要なパラメータで
ある。
【0012】
【発明の概要】本発明は、構成要素を通って伝搬する超
音波の屈折角を測定し制御する方法および装置である。
本発明は、NDEを行いながら、すなわち特有のエコー
ダイナミック線(echo−dynamic lin
e)の傾斜を測定することにより、産業用構成要素内の
超音波の実際の屈折角を直接測定するための方法を提供
する。これらの傾斜は、簡単な数学的関係によって屈折
角に関連づけられる。
【0013】前に述べたように、試料の形状による変化
する表面、粗い表面状態、異方性物質等に対して、一定
またはほぼ一定の超音波の屈折角を維持することは困難
な場合がある。更に、ブーツ付き探索ユニットを使用す
る標準液浸法は表面の輪郭に追従しない。これは、屈折
角を制御するための帰還機構が無い場合に、超音波ビー
ムがさまようことを意味する。
【0014】超音波走査機構は、目標を横切って動き、
データを取得しなければならない。本発明によれば、パ
ターン認識フィルタリング法を使用することにより、エ
コーダイナミックパターンを識別する。データにエッジ
検出アルゴリズムを適用した後、エコーダイナミック線
の傾斜が演算される。充分な振幅の2つ以上のエコーダ
イナミック線が同じ目標から得られる場合には、希望に
より、これらの線を測定して平均することができる。
【0015】超音波検査者は、エコーダイナミック線法
を使用して、超音波ビームがきず、幾何学的形状または
他の反射体の上を通過するときの超音波ビームプロフィ
ールを直接観測することにより屈折角を検証することが
できる。この方法により、操作者は屈折角を正確に測定
することができ、その結果、きずおよび幾何学的形状の
大きさ決定の正確さが改善される。エコーダイナミック
線法により、操作者は実際の屈折角を測定し記録して、
後でデータの参照と分析を行ったり、あるいはこの情報
を使って、検査の間に屈折角を調整することができる。
【0016】液浸検査法は一定の屈折角を維持するため
の機構をそなえていないのが普通である。本発明のエコ
ーダイナミック測定法を使用すれば、校正標準に対する
複雑な校正を行うことなく、そして表面プロフィール装
置を使用することなく、屈折角を容易に測定し、容易に
調整することができる。試料の簡単な校正ブロックまた
は幾何学的反射体により、一定の屈折角を維持する調整
の目的のために正確な測定と帰還を行うことができる。
【0017】
【好ましい実施例の説明】産業用構成要素のほとんどの
反射体は、変換器の動きと目標までの距離との間の同じ
予測可能な関係を示す。目標までの超音波の伝播距離は
一般に「メタルパス(metal path)距離」と
呼ばれる。メタルパスは通常、インチまたはmm単位で
示されるが、メタルパスを決定するために実際に測定さ
れる物理的パラメータは伝播時間である。パルスエコー
検査で、二素子形プローブの場合、伝播時間とメタルパ
スの間には次式の関係がある。
【0018】mP =O.5(t−tW )c ここで、mP はメタルパス距離、tは往復伝播時間、t
W は変換器のウェッジまたはブーツの遅延時間、cは物
質内の音速である。動く変換器の超音波ビームが金属構
成要素の内側の反射体を通過するとき、双曲線の一部
(弧)が形成される。この弧は、変換器のビームの広が
りによるものである。弧の一端はビームの先頭射線(l
eading ray)に対応し、弧の他端はビームの
後尾射線(trailing ray)に対応する。双
曲線の長軸は、変換器がその上を動く表面に垂直であ
る。
【0019】図2は、エコーダイナミック線を観測する
ためのデータの収集の仕方の一例を示す。自動データ取
得システムを使用してもよく、あるいは標準きず検出器
および手で持つ変換器を使用してデータを手動で集めて
もよい。金属構成要素22の表面上を方向Xに超音波プ
ローブ20が動かされ、その結果、超音波ビーム4が目
標を掃引する。図2の符号4’および4”はそれぞれ先
頭射線および後尾射線を表す。この場合、目標はき裂6
の先端である。超音波ビームがき裂の先端を横切って動
くとき、物質の不連続によって生じる屈折信号24がプ
ローブ20によって検出される。他の適当な目標には、
き裂の基部、介在物、スラグ、切欠き、孔、物質内の結
晶粒境界、かど、縁、パイプ内の端ぐり、および他のす
べての点形または線形の目標が含まれる。
【0020】手動検査の場合、検査者は、一般にAスキ
ャンと呼ばれる、変換器により検出された信号のオシロ
スコープトレースを使用して、注意深くデータを評価し
なければならない。屈折角を正確に計算するために、操
作者は同じ反射体からの異なる反射を使用して変換器の
位置とメタルパスの差を注意深く測定しなければならな
い。
【0021】図3は、いくつかの市販されている超音波
イメージングシステムによって作成されるBスキャン画
像の概略図である。超音波ビームの幅により、エコーダ
イナミック弧(echo−dyamic arc)26
の端点をつなぐ線(以後「エコーダイナミック線」と呼
ぶ)の長さが決まる。与えられた目標に対するエコーダ
イナミック弧の数は、変換器の特性によって左右され
る。減衰の大きい変換器2は少数(すなわち2個または
3個)のエコーダイナミック弧を生じるのに対して、軽
度の減衰の変換器は多数(すなわち5個以上)のエコー
ダイナミック弧を生じる。
【0022】図3は、中心ビームでのエコーダイナミッ
ク弧に対する接線の傾斜sと超音波の屈折角θとの間に
特定の関係が存在することを示す。図3は、すべての次
元で物理的に正確な1対1の関係を維持する超音波イメ
ージングシステムで予想される画像を疑似したものであ
る。この画像上でエコーダイナミック弧の端点をつなぐ
エコーダイナミック線の傾斜sおよび長さを測定するこ
とにより、屈折角θおよび変換器のビーム広がりを決定
することができる。超音波が構成要素の中を伝搬する屈
折角は、本発明の方法を使用して手動または自動で決定
することができる。
【0023】ある物質の中での超音波の屈折角を決定す
ることは、検出のための適当な有効範囲を確保し、壁を
通る正確な大きさを計算する上で非常に重要である。エ
コーダイナミック線の傾斜はBスキャン画像から容易に
決定さられる。Bスキャンは幾何学的配列について「補
正済み」であっても「未補正」であってもよい。手動で
行うことにより、操作者は(超音波パルスの半サイクル
から形成される)エコーダイナミック弧の端の2つの点
を選択する。θが屈折角で、sが対応するエコーダイナ
ミック弧の端点をつなぐエコーダイナミック線の傾斜で
ある場合には、次式が成り立つ。
【0024】θ= arcsin [s〕 s= Δmp /Δy ここで、Δmp はエコーダイナミック弧上の2つの端点
の間のメタルパス距離の差であり、Δyは同じエコーダ
イナミック弧上の同じ2つの点に対応するスキャナのス
キャン軸位置の差である。伝播時間が使用される場合に
は、mp =0.5tcである。
【0025】θとsとの間の関係は縦波またはせん断波
に対して成り立つ。いくつかのエコーダイナミック弧
は、モード変換された現象により生じることがある。こ
の場合、この関係は成立しない。たとえば、縦波探索ユ
ニットは後尾せん断波成分を有する。速度が縦波に対し
て設定された状態で、せん断波エコーダイナミック線は
異なる関係を有する。この関係は次のように計算され
る。代替案として、せん断波に対する速度を入力しても
よく、せん断波成分は上記の式を使って分析することが
できる。
【0026】Bスキャン表示から屈折角を決定するため
の手順は下記のステップを含む。 (1)超音波イメージングシステムへ正しい超音波速度
を入力するステップ。速度に誤差があると、屈折角の計
算が正しくなくなる。画像の中に縦波表示とせん断波表
示の両方がある場合には、縦波速度を入力するのが最も
良い。〔注:縦波速度が使用される場合には、縦波表示
に対して下記の計算は正しくない。〕 (2)Bスキャン画像を関心のある領域まで引き上げ、
目標を選択し、そのエコーダイナミック弧に注意するス
テップ。
【0027】(3)カーソルを使用して、エコーダイナ
ミック弧の1つの形状の上端に進み、メタルパス距離
(mp1)およびスキャナ位置(y1 )に注目するステッ
プ。 (4)カーソルを使用して、エコーダイナミック弧の下
端に進み、メタルパス距離(mp2)およびスキャナ位置
(y2 )に注目するステップ。 (5)次のようにメタルパスの差を計算するステップ。
【0028】Δmp = mp1−mp2 (6)次のようにスキャナ位置の差を計算するステッ
プ。 Δy= y1 −y2 (7)次のように傾斜を計算するステップ。 s= Δmp /Δy ここで「s」は接線の傾斜の良好な推定値である。この
とき、この目標を検出する超音波の屈折角は次式で与え
られる。
【0029】θ= arcsin [s〕 上記の手順の有効性は次のように示すことができる。き
ずが検査表面から下方に距離dの所にあるものとする。
きずのy軸位置からスキャナのy軸位置までの距離はy
である。したがって、 mp 2 = y2 +d2 yについて微分すると、次式が得られる。
【0030】2mp 〔d/dy(mp )〕= 2y この式から、次式を得ることができる。 d/dy(mp )= y/mp y=d tan (θ) およびmp =d/cos ( θ) であるの
で、次式が得られる。 d/dy(mp )= cos (θ) tan (θ) = sin (θ) したがって、次式が得られる。
【0031】 θ= arcsin [d/dy(mp )〕= arcsin [s〕 上記のことから、少数の普通の角度に対する傾斜に注目
すべきである。
【0032】
【表1】 縦波速度を使用しているときにせん断波エコーダイナミ
ック線を分析する場合には、実際の距離は測定された距
離の半分に過ぎない(縦波速度が使用される場合、すべ
ての反射は縦波によるものであると仮定されるからであ
る)。したがって、実際のメタルパスはmp /2であ
り、かつ d/dy(mp )= 4 sin (θ) θ= arcsin [s/4〕 である。すなわち、縦波の表示上でのせん断波の場合、
傾斜を係数4で割ってから、アークサインを求めなけれ
ばならない。もちろん、せん断波速度を入力した状態で
せん断波を分析する場合には、標準式θ=arcsin [s〕
が成立する。
【0033】使用されているイメージングシステムが時
間測定値を自動的にメタルパス距離に変換しない場合に
は、計算のこの部分は操作者が行わなければならない。
往復伝播時間を使用する場合には、mp =0.5tcと
なる。ここで、cは媒体内の超音波の速度である。屈折
角の正確な測定値から、波長、計測装置、および機械的
走査機構の精度の制約の中で、検査表面から目標までの
距離の正確な測定を行うことができる。次に、検査表面
から目標までの距離が、次の標準式から演算される。
【0034】d= mp 〔 cos (θ) 〕 目標と相互作用する超音波の実際の屈折角を演算する上
記方法は、自動化して、液浸超音波法またはブーツ付き
超音波法を使用するとき、屈折角を自動的に調整するよ
うに帰還制御系で実施する事が出来る。液浸法には、水
または他の液体を充たした標準タンクの他にバブラーお
よび噴射器のような機器を使用する手法が含まれる。
【0035】図4は、本発明による屈折角の自動制御の
ためのシステムを示すブロック図である。プローブ20
は、単一素子または二素子の変換器2、および該変換器
が取り付けられるマニピュレータまたはスキャナ28を
含む。マニピュレータまたはスキャナ28は、X−Y平
面で変換器を走査するとともに、変換器により送出され
るビームの入射角を変える。パルサ回路32によって、
通常の変換器が駆動されて超音波パルスを送出する。同
じ変換器または近接して配置されたもう一つの変換器に
よって検出された帰還信号を受信回路34が受ける。送
信と受信のそれぞれの時刻によって伝播時間が決まる。
この伝播時間を使用してメタルパスが計算される。
【0036】通常の変換器の場合、入射角度の変化は、
制御器および電動機駆動器サブシステム30によって制
御される。制御器および電動機駆動器サブシステム30
は、マニピュレータにより変換器を物理的に回転させ
る。フェーズドアレー変換器の場合には、入射角度は電
子的位相調整により変えられる。いずれの場合も、入射
角度の変化は屈折角の変化を生じる。変換器は、その角
度位置を測定するための通常の位置エンコーダ(図示し
ない)をそなえている。
【0037】たとえば金属試料を変換器が走査するにつ
れて、データがデータ取得サブシステム36によって取
得され、表示装置38に表示される。サブシステム36
は、通常のサンプルホールド回路およびアナログディジ
タル変換回路で構成することができる。データ取得サブ
システム36もサブシステム30を制御するための手
段、およびサブシステム30からのスキャナ位置を表す
帰還信号を処理するための手段で構成することができ
る。サブシステム36は、線40を介して屈折角演算モ
ジュール44にディジタル化された無線周波数波形デー
タとスキャナ位置を出力する。屈折角演算モジュール4
4は、適当な支援入力/出力装置とともにコンピュータ
上で動作するハードウェアまたはソフトウェアのモジュ
ールとすることができる。
【0038】モジュール44は、図5および6に示され
たアルゴリズムに従って、サブシステム36からの取得
データに基き、試料の内部を伝搬する超音波の主ローブ
の屈折角を演算し、これを屈折角入力設定値42と比較
する。最初に、エコーダイナミックパターンを識別する
ため、パターン認識フィルタリング法が使用される。次
に、データにエッジ検出アルゴリズムを適用した後、エ
コーダイナミック線の傾斜を演算する。同じ目標から2
つ以上のエコーダイナミック弧が得られる場合には、エ
コーダイナミック線の傾斜を演算し、平均してもよい。
データ取得プロセスを調整するための制御信号および同
期信号は線48として示されている。
【0039】必要な場合には、入射角度を調整するため
に必要なエコーダイナミック線を得るために、試料に校
正反射体を入れたり、あるいは試料を走査するのと同時
に校正ブロックを走査してもよい。特定の領域から集め
られたデータを分析するとき、エコーダイナミック線の
傾斜を決定し、屈折角を計算し、制御信号46を制御器
30に送ることにより、送出される超音波の入射角を調
整する。この制御信号は、選択された特定の実施化に応
じて、アナログまたはディジタル信号とすることができ
る。
【0040】外来の信号が誤った結果を生じないよう
に。エコー信号は適当に時間ゲーティングしなければな
らない。このアルゴリズムは、図5および6に詳細に示
されている。初期状態には、次のようなものが含まれ
る。nはy軸増分数、iはx軸増分数、kはFIFO
(先入れ/先出し)バッファの中に保持される波形数、
ANGLEは入射角を測定する変換器上の位置エンコー
ダによって設けられる入射角設定値、c1 は音を試料内
に結合するための水等の物質内の音速、c2 は試料内の
音速、Rは所望の屈折角である。
【0041】エコーダイナミック弧であり得る弧を検出
するために、FIFOバッファ上でエッジ検出アルゴリ
ズムが動作する。無線周波数データ、すなわち双極性波
形を使用するのが最善である。というのは、唯一つの特
徴を表す線を選択するのが重要であるからである。たと
えば、正に向かう半波によって形成されるエコーダイナ
ミック線は負に向かう半波によって形成されるエコーダ
イナミック線とは異なる特徴である。エコーダイナミッ
ク弧を選択するために使用される規準は、エコーダイナ
ミック弧が変換器のビーム幅と匹敵する端点から端点ま
での距離を有していなければならず、またそれらの端点
をつなぐエコーダイナミック線が0と1との間の傾斜を
有していなければならないという観察に基づく。許容で
きるエコーダイナミック線の最小長さは、ユーザが選択
できるパラメータLである。
【0042】上記の方法および装置は、説明の目的で開
示された。開示された装置の変更および変形は、超音波
検出の分野に熟達した者には明らかであろう。すべての
このような変更および変形は特許請求の範囲に包含され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】粗い入射表面および溶接金属を通る超音波伝播
経路を有するステンレス鋼パイプの超音波検査の一例を
示す概略断面図である。
【図2】エコーダイナミック線の傾斜を使用して物質内
の超音波の屈折角を測定する用途の一例を示す概略断面
図である。
【図3】図2のき裂先端からの超音波信号の概略Bスキ
ャン表示図である。
【図4】本発明による屈折角の自動制御のためのシステ
ムを示すブロック図である。
【図5】本発明による方法のフローチャートの一部を示
す図である。
【図6】図5に続く、本発明による方法のフローチャー
トを示す図である。
【符号の説明】
2 変換器 4 超音波ビーム 26 エコーダイナミック弧 36 データ取得サブシステム 42 屈折角入力設定値 44 屈折角演算モジュール 46 制御信号 s エコーダイナミック線の傾斜 θ 屈折角

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス状超音波ビームが超音波変換器に
    より送出されて所定の入射角で固体物質に当たった後、
    上記固体物質を通って伝搬する上記パルス状超音波ビー
    ムの屈折角を測定する屈折角測定方法に於いて、 Bスキャン画像のエコーダイナミック弧を特徴付けるデ
    ータを取得するステップ、 上記エコーダイナミック弧の第1の端点と第2の端点を
    つなぐ直線の傾斜sを演算するステップ、 上記屈折角θを上記傾斜sの関数として演算するステッ
    プを含むことを特徴とする屈折角測定方法。
  2. 【請求項2】 上記データを取得するステップが、
    (a)上記変換器を第1の位置から第2の位置に動か
    し、(b)上記変換器が上記第1の位置にある間に、第
    1のパルス状超音波ビームを送出した後、上記固体物質
    の内側の反射体からエコーパルスを受け、(c)上記第
    1のパルス状超音波ビームの第1のメタルパスを決定
    し、(d)上記変換器が上記第2の位置にある間に、第
    2のパルス状超音波ビームを送出して、上記反射体から
    エコーパルスを受け、(d)上記第2のパルス状超音波
    ビームの第2のメタルパスを決定するステップを含み、 上記傾斜sを演算するステップが、上記第1および第2
    のメタルパスの間の差と上記第1および第2の位置の間
    の距離との比を演算するステップを含む請求項1記載の
    屈折角測定方法。
  3. 【請求項3】 上記屈折角θが式θ=arcsin [s〕に従
    って演算される請求項1記載の屈折角測定方法。
  4. 【請求項4】 更に、上記第1のパルス状超音波ビーム
    の第1の往復伝播時間を測定するステップ、および上記
    第2のパルス状超音波ビームの第2の往復伝播時間を測
    定するステップを含み、上記第1および第2のメタルパ
    スがそれぞれ上記第1および第2の往復伝播時間の関数
    として決定される請求項2記載の屈折角測定方法。
  5. 【請求項5】 更に、上記第1の位置から上記第2の位
    置までの経路に沿った複数の変換器位置の各々でパルス
    状超音波ビームを送出した後、上記反射体からのエコー
    パルスを受けるステップ、上記変換器の位置についての
    データと上記位置データに対応するメタルパスについて
    のデータとを編成して、上記エコーダイナミック弧を表
    すステップ、上記の編成されたデータのパターン認識フ
    ィルタリングを使用して上記エコーダイナミック弧を認
    識するステップ、および上記の編成されたデータにエッ
    ジ検出アルゴリズムを適用することにより上記エコーダ
    イナミック弧の端点を表すデータを検索するステップを
    含む請求項2記載の屈折角測定方法。
  6. 【請求項6】 上記の編成されたデータが先入れ/先出
    しバッファに記憶される請求項5記載の屈折角測定方
    法。
  7. 【請求項7】 パルス状超音波ビームが超音波変換器に
    より送出されて所定の入射角で固体物質に当たった後、
    上記固体物質を通って伝搬する上記パルス状超音波ビー
    ムの屈折角を制御する屈折角制御方法に於いて、 Bスキャン画像のエコーダイナミック弧を特徴付けるデ
    ータを取得するステップ、 上記エコーダイナミック弧の第1の端点と第2の端点を
    つなぐ直線の傾斜sを演算するステップ、 上記屈折角θを上記傾斜sの関数として演算するステッ
    プ 上記屈折角と所望の屈折角との差に等しい角度誤差を演
    算するステップ、 新しい入射角を上記角度誤差の関数として演算するステ
    ップ、および送出されるパルス状超音波ビームが上記の
    新しい入射角を持つように上記変換器の角度を調整する
    ステップを含むことを特徴とする屈折角制御方法。
  8. 【請求項8】 上記データを取得するステップが、
    (a)上記変換器を第1の位置から第2の位置に動か
    し、(b)上記変換器が上記第1の位置にある間に、第
    1のパルス状超音波ビームを送出した後、上記固体物質
    の内側の反射体からエコーパルスを受け、(c)上記第
    1のパルス状超音波ビームの第1のメタルパスを決定
    し、(d)上記変換器が上記第2の位置にある間に、第
    2のパルス状超音波ビームを送出して、上記反射体から
    エコーパルスを受け、および(e)上記第2のパルス状
    超音波ビームの第2のメタルパスを決定するステップを
    含み、 上記傾斜sを演算するステップが上記第1および第2の
    メタルパスの間の差と上記第1および第2の位置の間の
    距離との比を演算するステップを含む請求項7記載の屈
    折角制御方法。
  9. 【請求項9】 上記屈折角θが式θ=arcsin [s〕に従
    って演算される請求項7記載の屈折角制御方法。
  10. 【請求項10】 更に、上記第1のパルス状超音波ビー
    ムの第1の往復伝播時間を測定するステップ、および上
    記第2のパルス状超音波ビームの第2の往復伝播時間を
    測定するステップを含み、 上記第1および第2のメタルパスがそれぞれ上記第1お
    よび第2の往復伝播時間の関数として決定される請求項
    8記載の屈折角制御方法。
  11. 【請求項11】 更に、上記第1の位置から上記第2の
    位置までの経路に沿った複数の変換器位置の各々でパル
    ス状超音波ビームを送出した後、上記反射体からのエコ
    ーパルスを受けるステップ、上記変換器の位置について
    のデータと上記位置データに対応するメタルパスについ
    てのデータを編成して、上記エコーダイナミック弧を表
    すステップ、パターン認識フィルタリングを使用して上
    記エコーダイナミック弧を認識するステップ、およびエ
    ッジ検出アルゴリズムを使用して上記エコーダイナミッ
    ク弧の端点を検出するステップを含む請求項8記載の屈
    折角制御方法。
  12. 【請求項12】 上記の新しい入射角がスネルの法則に
    従って演算される請求項7記載の屈折角制御方法。
  13. 【請求項13】 上記の編成されたデータが先入れ/先
    出しバッファに記憶される請求項11記載の屈折角制御
    方法。
  14. 【請求項14】 パルス状超音波ビームが超音波変換器
    により送出されて所定の入射角で固体物質に当たった
    後、上記固体物質を通って伝搬する上記パルス状超音波
    ビームの屈折角を制御する屈折角制御装置に於いて、 Bスキャン画像のエコーダイナミック弧を特徴付けるデ
    ータを取得する手段、 上記エコーダイナミック弧の第1の端点と第2の端点を
    つなぐ直線の傾斜sを演算する手段、 上記屈折角θを上記傾斜sの関数として演算する手段、 上記屈折角と所望の屈折角との差に等しい角度誤差を演
    算する手段、 新しい入射角を上記角度誤差の関数として演算する手
    段、および送出されるパルス状超音波ビームが上記の新
    しい入射角を持つように上記変換器の角度を調整する手
    段を含むことを特徴とする屈折角制御装置。
  15. 【請求項15】 更に、上記変換器を第1の位置から第
    2の位置に動かす手段が設けられており、上記変換器が
    上記第1の位置で第1のパルス状超音波ビームを送出し
    た後、上記固体物質の内側の反射体からエコーパルスを
    受け、また上記第2の位置で第2のパルス状超音波ビー
    ムを送出した後、上記反射体からエコーパルスを受け、
    上記データ取得手段が、上記第1のパルス状超音波ビー
    ムの第1のメタルパスおよび上記第2のパルス状超音波
    ビームの第2のメタルパスを決定する手段を含み、上記
    傾斜sを演算する手段が上記第1および第2のメタルパ
    スの間の差と上記第1および第2の位置の間の距離との
    比を演算する手段を含む請求項14記載の屈折角制御装
    置。
  16. 【請求項16】 上記屈折角θが式θ=arcsin [s〕に
    従って演算される請求項14記載の屈折角制御装置。
  17. 【請求項17】 上記データ取得手段が更に、上記第1
    のパルス状超音波ビームの第1の往復伝播時間および上
    記第2のパルス状超音波ビームの第2の往復伝播時間を
    測定する手段を含み、上記第1および第2のメタルパス
    がそれぞれ上記第1および第2の往復伝播時間の関数と
    して決定される請求項15記載の屈折角制御装置。
  18. 【請求項18】 上記変換器は上記第1の位置から上記
    第2の位置までの経路に沿った複数の変換器位置の各々
    でパルス状超音波ビームを送出した後、上記反射体から
    のエコーパルスを受けるものであり、更に、上記変換器
    の位置に対するデータおよび上記位置データに対応する
    メタルパスに対するデータを編成して、上記エコーダイ
    ナミック弧を表す手段、パターン認識フィルタリングを
    使用して上記エコーダイナミック弧を認識する手段、お
    よびエッジ検出アルゴリズムを使用して上記エコーダイ
    ナミック弧の端点を検出する手段が設けられている請求
    項15記載の屈折角制御装置。
  19. 【請求項19】 上記の新しい入射角がスネルの法則に
    従って演算される請求項14記載の屈折角制御装置。
  20. 【請求項20】 上記のデータを編成する手段が先入れ
    /先出しバッファを含む請求項18記載の屈折角制御装
    置。
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