JPH0717127A - インクジェット記録シート - Google Patents

インクジェット記録シート

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JPH0717127A
JPH0717127A JP5167762A JP16776293A JPH0717127A JP H0717127 A JPH0717127 A JP H0717127A JP 5167762 A JP5167762 A JP 5167762A JP 16776293 A JP16776293 A JP 16776293A JP H0717127 A JPH0717127 A JP H0717127A
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壽彦 松下
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良彦 日比野
Hiroo Kaji
裕夫 鍛治
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクの吸収性に優れ、画像濃度や鮮明性が
高く、真円に近い記録ドットの得られる微塗工タイプの
インクジェット記録シートを提供する。 【構成】 カチオン性水溶性高分子で表面処理された填
料を3〜15%含有し、中性抄紙用変性ロジンを使用し
た原紙で、コッブ法による吸水度が10〜15g/m2
である原紙に、一次粒子径が100nm以下の超微粒子
無機顔料を含有するインク受理層塗液を塗工してなるイ
ンクジェット記録シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録シ
ートに関するものであり、更に詳しくは、インクの吸収
性に優れ、且つインクの滲みムラが小さく、記録された
画像の濃度や鮮明性も高く、取り扱いはより上質紙に近
い微塗工タイプのインクジェット記録シートに関するも
のである。
【0002】
【従来技術】近年、炭酸カルシウムの使用による白色度
や不透明度の改良、紙の保存性向上などを目的として紙
を中性域で製造する場合が増えてきている。中性域で紙
を製造する際には、酸性雰囲気、且つ硫酸バンドの存在
下で性能を発揮する従来のロジンサイズ剤は使用でき
ず、代わりに中性サイズ剤を使用している。
【0003】ここで、中性サイズ剤としては、取扱いの
容易さ、或は少量の添加で優れたサイズ性が得られるこ
とからアルキルケテンダイマー(以下、AKDと略す)
の水性分散液が塗工原紙及び上質紙等に幅広く使用され
ている。しかしながら、AKDを用いた紙は、滑り易く
なることや表面自由エネルギーが小さくなり、PPC及
びレーザープリンタのトナー定着不良を引き起こすとい
った欠点も併せ持っている。
【0004】更に、近年ではロジンの改良が行なわれ、
中性抄紙雰囲気下でもサイズ効果を発現するロジンサイ
ズ剤が市販されている状況である。
【0005】インクジェット記録方式は、種々の作動原
理によりインクの微小液滴を飛翔させてインクジェット
記録シートに画像、文字等の記録を行なうものである
が、高速、低騒音、多色化が容易であることから急速に
普及している。更に、多色インクジェット方式により得
られる画像は、製版方式による多色印刷やカラー写真方
式による印画と比較しても、遜色のない記録を得られる
ことからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されつ
つある。
【0006】該記録シートとしては、通常の印刷や筆記
に使われる上質紙やコーテッド紙では高速化・高精細化
されたモノクロ及びフルカラーインクジェット記録装置
の性能を十分に引き出すことは不可能になってきた。特
に、フルカラータイプのインクジェット記録シートは、
重ね打ちする為に一段と厳しい品質が要求されるのでコ
ートタイプが主流をなしている。
【0007】インクジェット記録シートとして要求され
る特性を満たす為に、特公平3−26665号公報に
は、坪量60g/m2基準のステキヒトサイズ度が4秒
以下の基紙上に、微粒シリカと水溶性高分子バインダー
とを含む塗工層を設けたインクジェット記録シートの例
が開示され、特開昭59−38087公報には、サイズ
度が0〜10秒である基材上に、インク吸収層を設けた
インクジェット記録材の例が開示され、特開昭59−9
516号公報には、ステキヒトサイズ度0〜5秒の原紙
にポリビニルピロリドン等を含浸したインクジェット記
録シートの例が開示されている。
【0008】又、インク吸収性が高く、良好な記録ドッ
ト形状が得られるインクジェット記録シートとして、特
開昭60−63191号公報がある。同公報は、被記録
材(インクジェット記録シート)の表層が充填材と繊維
質材料とが混在してなることを特徴としている。
【0009】更に、インクジェット記録シートの印字品
質を向上させる手段として、特開平1−165574号
公報には、紙中に16%の灰分を含んだ原紙にスチレン
・アクリル酸コポリマーを塗工してステキヒトサイズ度
が10秒以上の紙とする方法、特開平3−133685
号公報には、解像力やインク吸収速度を上げる為に紙の
表面に吸油量の大きいシリカを塗工する方法等により、
インクジェット記録シートとしての性能を得ている。
【0010】インクジェット記録方式は、高速、低騒
音、多色化が容易、現像−定着が不要、製版方式による
多色印刷やカラー写真方式による印画と比較しても遜色
のない記録を得られる等の特徴によって、漢字を含め各
種図形及びフルカラー画像等の記録装置等、種々の用途
において急速に普及している。
【0011】インクジェット記録シートの形態として
は、所謂、上質紙、PPC用紙、ボンド紙等に代表され
る普通紙タイプと上質紙等の紙、合成紙、合成樹脂フィ
ルム等の支持体面上にインク受理層を設けた塗工タイプ
に大別されるが、装置の高速化・高精細化或はフルカラ
ー化等、インクジェット記録装置の性能の向上や用途の
拡大に伴い、該記録シートに対しても、より高度な特性
が要求されるようになった結果、カラータイプのインク
ジェット記録シートはコートタイプが主流をなしてい
る。
【0012】塗工タイプには、1〜10/m2程度の低
塗工タイプ、10〜20g/m2程度の中塗工タイプ、
20g/m2以上の高塗工タイプの各インクジェット記
録シートがある。特に、近年に至っては、外観的にも、
取扱いとしても好ましい低塗工タイプ、中でもより普通
紙に近い塗工量が0.5〜5g/m2である微塗工タイ
プが望まれてきている。
【0013】しかし、カラー記録の場合は、イエロー、
マゼンタ、シアン、ブラックの単色記録だけでなく、こ
れらの色を重ねた重色記録により、インク付着量が極め
て多くなる。その結果、微塗工タイプでは、塗工層(イ
ンク受理層)でインクを吸収しきれなくなることから、
比較的低サイズ度の原紙を使用して、支持体の原紙自体
で付着インクの一部を吸収させる必要がでてきている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したとおり、イン
ク受理層が低塗工量である場合には、低サイズ度の原紙
を使用して支持体中に付着インクの一部を吸収させてい
るが、支持体上に塗工されたインク受理層は、その表面
において、パルプ繊維の絡み合った凹凸に均一に塗工さ
れないためにパルプ繊維の露呈が甚だしい状態にある。
このため、付着インクは、インク受理層表面で所望の形
状の記録ドットを形成することなく、露呈したパルプ繊
維に沿って支持体、即ち原紙内部に浸透していき、記録
ドットが滲んで広がった形状を呈することになる。言い
替えれば、記録画像の鮮明性に欠けたものとなるのであ
る。
【0015】本発明の目的は、インクジェット記録シー
トでも、微塗工タイプのインクジェット記録シートであ
り、インクの滲みムラがなくインク吸収性に優れ、記録
された画像の濃度や鮮明性が高く、真円に近い記録ドッ
トが得られるインクジェット記録シートを得ることを目
的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記に鑑
み鋭意研究した結果、インクの横方向への拡散が適度で
あり、且つドットの周辺が滑らかで、多色印字をしても
インクが溢れて滲じまず、インク吸収性を持ちながら印
字濃度は高く、色調も明るく鮮やかなインクジェット記
録シートを発明するに至った。即ち、本発明のインクジ
ェット記録シートは、填料として、炭酸カルシウム又は
カオリンを単独又は併用したものを3〜15重量%含有
し、内添サイズ剤として中性抄紙用変性ロジンを使用
し、抄造してなる原紙で、該原紙のJIS P8140
に基づくコッブ法による吸水度が10〜15g/m2で
あり、該原紙表面に一次粒子径が100nm以下である
超微粒子無機顔料を含有するインク受理層塗液を塗工し
てなることを特徴とするインクジェット記録シートであ
る。
【0017】又、本発明のインクジェット記録シート
は、超微粒子無機顔料の塗工量が0.3〜3.0g/m
2であり、且つ水溶性高分子が該超微粒子無機顔料に対
して10〜90重量%の比率でインク受理層塗液中に含
有されてなることを特徴とするものである。
【0018】以下、本発明のインクジェット記録シート
について詳細に説明する。インクジェット記録シートの
特性から見ると、原紙のサイズ度はインクの吸収速度と
解像力に大きな影響を及ぼす。例えば、混色で色を表現
するカラー印字の場合2色目が印字される前には、1色
目のインクは吸収されているか殆ど表面に残っていない
ことが必要とされ、それが重要な特性の一つとなってい
る。コッブ法によるサイズ度(吸水度)が10g/m2
よりも少ない強サイズ紙は、インクの吸収速度が遅くな
り、1色目の解像力は良好になるものの、2色目のイン
クは溢れて滲み実質的な解像力は低下する。更に、印字
ムラも発生し、インクジェット記録シートとしては必ず
しも満足できるものではない。
【0019】又、コッブ法によるサイズ度(吸水度)が
15g/m2よりも大きい弱サイズ紙では、水性インク
の吸収速度は速く、吸収能力も増えるが、インクはXY
方向及び原紙層内部に浸透する結果、印字濃度、解像力
及び色彩性は低下する。
【0020】上記のように、原紙のサイズ性によりコン
トロール出来る部分もあるが、多色印字における色彩性
やドットの形状(滲み)のコントロールは不可能である
ことが判明した。
【0021】アニオン性或はカチオン性水溶性高分子で
填料を保護コロイド化処理することにより、吸収ムラに
起因する濃度ムラを改善し得ることが判明した。しかし
ながら、アニオン性水溶性高分子を用いた場合には、抄
紙系内が乱れ、サイズが発現しにくくなり好ましくな
い。
【0022】更に、一次粒子径が100nm以下である
超微粒子無機顔料を主体とするインク受理層組成物を塗
工することにより光学濃度及び色彩性が向上することに
加えて、水溶性インクの吸収、滲み及び濃度をコントロ
ールするには、酸化澱粉、PVAや変性PVA等の水溶
性高分子と表面サイズ剤を併せて塗工することが有効で
あることを発見し、本発明を完成するに至った。
【0023】本発明で用いる中性抄紙用変性ロジンとし
ては、従来から使用されているロジンや強化ロジンを水
溶性高分子からなる保護コロイドで乳化したエマルショ
ン型サイズ剤のことであり、特開昭54−11035号
公報、同60−161472号公報、同63−1201
98号公報等に開示されている様なサイズ剤を挙げるこ
とができる。
【0024】本発明で用いるカチオン性水溶性高分子と
しては、3級アミン又は4級アンモニウム塩基として、
ビニルトリメチルアンモニウムクロライドモノマー、2
−メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム
クロライドモノマー、N−アクリルアミドエチルトリメ
チルアンモニウムクロライドモノマー、アクリルアミド
・ジアリルアミン共重合体モノマー等のカチオン系モノ
マーを5重量%以上含有したポリアクリルアミド、ポリ
アクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、ハイドロキシメ
チルセルロ−ス、メチルセルロール、ポリビニルアルコ
ール等の変性物又はその誘導体を挙げることができる。
【0025】本発明のカチオン性水溶性高分子で表面処
理された填料は、カチオン性水溶性高分子を対顔料当り
1〜5重量%添加後、攪拌することによって得られる表
面処理を行なったものである。その際の攪拌機は、高せ
ん断力を有するタービン型分散機やサンドミル、コロイ
ドミル、ボールミルの様な粉砕器でも良いが、粉砕を伴
わない一般的なアジテーターを用いても十分な効果が得
られる。
【0026】本発明におけるインクジェット記録シート
は、水溶性インクを使用したドロップオンデマンドタイ
プやコンティニュアスタイプのプリンター、ファクシミ
リ及びコピー機に用いるインクジェット記録シートのこ
とである。
【0027】本発明で用いる超微粒子無機顔料として
は、以下のものを例示することができる。例えば、シリ
カ(コロイダルシリカ)、アルミナ或はアルミナ水和物
(アルミナゾル、コロイダルアルミナ、カチオン性アル
ミニウム酸化物又はその水和物、疑ベーマイト等)、表
面処理カチオン性コロイダルシリカ、珪酸アルミニウ
ム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム等が挙げら
れ、一次粒子が多孔性であれば、なお好ましいが、非多
孔性であっても塗工液調製時に凝集したり、塗工乾燥時
に更に凝集し、パルプ繊維表面に多孔性の表面被覆面が
形成されることが好ましい。特に、本発明においては、
原紙表面のパルプ繊維1本1本に繊維の幅の数100分
の1以下の平均粒子径を有する超微粒子無機顔料を用い
てパルプ繊維自体を被覆することが好ましい。
【0028】本発明で使用する水溶性高分子としては、
例えば、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、酸化澱
粉、エーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼ
イン、ゼラチン、大豆蛋白、シリル変性ポリビニルアル
コール等;無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン
共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体
等の共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エス
テル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体、
アクリル酸及びメタクリル酸の重合体又は共重合体等の
アクリル系重合体ラテックス;エチレン酢酸ビニル共重
合体等のビニル系重合体ラテックス;或いはこれらの各
種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量体による
官能基変性重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂
等の熱硬化合成樹脂系等の水性バインダー;ポリメチル
メタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニ
ルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系バインダ
ーを挙げることができ、少なくとも1種以上で使用する
ことができる。又、従来公知の染料を定着する目的とし
て添加するカチオン性樹脂を併用することもできる。
【0029】本発明の原紙に使用されるパルプとして
は、NBKP、LBKP、NBSP、LBSP、GP、
TMP、故紙などが挙げられる。使用に当っては、それ
らを数種類目的に応じた比率で混合して用いる。
【0030】本発明のインクジェット記録シートには、
通常抄紙で使用する、タルクや酸化チタン等の填料、染
料、サイズ剤、定着剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強
剤などを必要に応じて含有するものである。
【0031】本発明の超微粒子無機顔料を含んだ組成液
には、通常使用するスチレン−アクリル酸、オレフィン
−マレイン酸、アクリル酸、スチレン−マレイン酸等の
重合物である表面サイズ剤、染料、蛍光増白剤、染料定
着剤、表面強度剤などを必要に応じて含有するものであ
る。
【0032】本発明の超微粒子無機顔料を含有するイン
ク受理層塗液は、原紙表面に、サイズプレス、ゲートー
ルコーター、ビルブレードコーター、ブレードメタリン
グサイズプレス、ベルバパコーター、ショートドゥエル
コーター等に代表されるの各種ブレード、ロッド、エア
ーナイフ、カーテンコーター等を用いて塗工することが
可能である。
【0033】
【作用】本発明のインクジェット記録シートは、効果的
な特性を発揮するものである。その機構について明確に
は分からないが、次のような作用によって発現するもの
と推定される。即ち、使用する填料の表面をカチオン性
水溶性高分子で保護コロイド化することによって、水溶
性インクの溶媒に使用されているアルコールやポリエチ
レングリコールの浸透を助長させるもので、その結果、
印字濃度ムラや水溶性インクの変色が発生しなくなるも
のと考えられる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
以下における部、%はすべて重量によるものである。
又、塗抹量を示す値は断わりのないかぎり乾燥後の重量
である。
【0035】調製例1 固形分濃度10%の軽質炭酸カルシウム(商品名:TP
121、奥多摩工業社製)スラリーの固形分100部に
対してカチオン性水溶性高分子(トリメチルアンモニウ
ムクロライドメタクリレートモノマー:ビニルアルコー
ル=30:70組成の共重合体)を3部攪拌下添加し、
均一になるまで攪拌を継続して後、カチオン性水溶性高
分子で表面処理した顔料を得た。
【0036】調製例2 調製例1で添加する軽質炭酸カルシウムをカオリン(商
品名:BELITUNG KAOLIN、ALTER
ABADI社製)に変更した以外は、全て同一の方法に
よりカチオン性水溶性高分子で表面処理した顔料を得
た。
【0037】調製例3 調製例1で添加するカチオン性水溶性高分子をアニオン
性水溶性高分子(商品名:アロンT40、東亜合成社
製)に変更した以外は、全て同一の方法によりアニオン
性水溶性高分子で表面処理した顔料を得た。
【0038】調製例4 調製例2で添加するカチオン性水溶性高分子をアニオン
性水溶性高分子(商品名:アロンT40、東亜合成社
製)に変更した以外は、全て同一の方法によりアニオン
性水溶性高分子で表面処理した顔料を得た。
【0039】実施例1 PFIミルでろ水度380mlC.S.F.まで叩解し
たLBKPと450mlC.S.F.まで叩解したNB
KPを重量比で7:3の割合に混合したパルプ固形分に
対して、調製例1の軽質炭酸カルシウムを固形分重量比
で10%、硫酸バンドを1.0%、変成ロジンサイズ剤
(商品名:NT80、荒川化学社製)をロジン分として
0.4%、両性でんぷん(商品名:Cato3210、
王子ナショナル社製)を0.8%添加し、坪量が80g
/m2、コッブ方による吸水度が13g/m2の原紙を抄
造した。その後、抄造した原紙にカチオン性コロイダル
シリカ(商品名:スノーテックス−AK(3)、日産化
学社製、一次粒子径10〜20nm)100部、接着剤
として水溶性高分子(商品名:PVA117、クラレ社
製)50部、染料定着剤としてカチオン性樹脂(商品
名:スミレーズレジン1001、カチオン荷電量3.5
meq./g、住友化学社製)30部からなる固形分濃
度10%のインク受理層塗液をロールコータを用いて乾
燥固形分2g/m2となるように塗工、乾燥し、ベック
平滑度が80秒になるようにスーパーカレンダー処理を
行ってインクジェト記録シートを得た。
【0040】実施例2 実施例1で用いる超微粒子無機顔料の平均一次粒子径を
65nm(商品名:スノーテックスYL、平均粒径50
〜80nm、日産化学社製)とした以外は、実施例1と
同一の方法でインクジェット記録シートを得た。
【0041】実施例3 実施例1で用いる超微粒子無機顔料をアルミナ水和物
(カタロイドAS−3、触媒化成工業社製、一次粒子径
約10nm)とした以外は、実施例1と同一の方法でイ
ンクジェット記録シートを得た。
【0042】比較例1 実施例1で用いる超微粒子無機顔料の平均一次粒子径を
300nmのコロイダルシリカ(商品名:スノーテック
スPST−3、日産化学社製、一次粒子径300±30
nm)とした以外は、実施例1と同一の方法でインクジ
ェット記録シートを得た。
【0043】比較例2 実施例1で用いる超微粒子無機顔料を平均粒子径が1.
0μmのシリカ(商品名:ニップシルE220A、日本
シリカ工業製、平均粒子径1.0μm)とした以外は、
実施例1と同一の方法でインクジェット記録シートを得
た。
【0044】比較例3 実施例1で作製した原紙をそのまま比較例3のインクジ
ェット記録シートとした。
【0045】実施例4 実施例1で用いたインク受理層塗液の塗工量を0.5g
/m2とした以外は、実施例1と同一の方法でインクジ
ェット記録シートを得た。
【0046】実施例5 実施例1で用いたインク受理層塗液の塗工量を0.9g
/m2とした以外は、実施例1と同一の方法でインクジ
ェット記録シートを得た。
【0047】実施例6 実施例1で用いたインク受理層塗液の塗工量を5.4g
/m2とした以外は、実施例1と同一の方法でインクジ
ェット記録シートを得た。
【0048】実施例7 実施例1で用いたインク受理層塗液中の水溶性高分子を
5部配合した以外は、実施例1と同一の方法でインクジ
ェット記録シートを得た。
【0049】実施例8 実施例1で用いたインク受理層塗液中の水溶性高分子を
95部配合した以外は、実施例1と同一の方法でインク
ジェット記録シートを得た。
【0050】上記の実施例及び比較例で作製したインク
ジェット記録シートについて、以下の方法に基づいて評
価し、その結果を表1に示した。なお、使用した原紙の
吸水度は、いずれも13g/m2である。
【0051】又、吸水度(g/m2)は、JIS P8
140によるコッブ法に準拠して測定したが、浸漬時間
は10秒で測定した。
【0052】[ドット形状係数]インクジェットプリン
タ(IO−720:シャープ株式会社製)を用いて、ブ
ラックインクから成る単色ドットを印字して、インクの
滲みの評価として画像解析装置(ルーゼックス500
0、ニレコ社製)にて、ドットの周囲長及びドットの面
積を測定し、形状係数SF2を計算した。形状係数SF
2は、真円に近いものほど100に近くなる指標であ
り、実用上250以下であれば問題の無いレベルであ
る。
【0053】[インク吸収性及び色彩性]インク吸収性
及び画像の鮮明性(解像力)は、重色ベタ印字部分の境
界、例えば、赤印字(マゼンタ+イエロー)と緑印字
(シアン+イエロー)の境界部分のインクのにじみ具合
いを、目視で判定した。赤印字部分と緑印字部分が重な
らず、分離している場合を特性良好とし、重なりが大き
くなって黒線状になる場合を特性不良とした。インク吸
収性の悪いものは、著しく画像品位(画像の鮮明性)を
損なうため、他の特性、例えば、画像濃度等が良くて
も、何等意味をなさない。色彩性は、上記重色部分での
色の鮮やかさを目視評価した。なお、評価基準として、
Aは特性が良好、Bは実用上問題ない範囲で良好、Cは
実用上問題あり、Dは特性が不良を示す。
【0054】[画像濃度]画像濃度は、ブラックインク
でベタ印字した部分を、反射濃度計(商品名:マクベス
RD918、マクベス社製)を用いて測定した。数値が
高いほど画像濃度が高く良好であるが、通常1.20以
上あれば良好である。
【0055】
【表1】
【0056】実施例1〜8では、100nm以下の超微
粒子無機顔料を用いることにより、光学濃度と色の色彩
性が改良できることが判明した。一方、比較例1及び2
では、粒子径の大きな顔料を用いた場合であるが、光学
濃度及び色彩性は低下する。又、実施例7では、水溶性
高分子の配合比率が5%より少ない場合、特性的には問
題ないが、粉落ちが発生しやすくかった。実施例8で
は、95%より多い場合であるが、やや色彩性が低下す
る傾向があった。
【0057】実施例9 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムの添加量を3
%、ロジンサイズ剤の添加量を0.4%とした以外は、
実施例1と同一の方法でインクジェット記録シートを得
た。
【0058】実施例10 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムを調製例2のカ
オリンに代え、添加量を3%、ロジンサイズ剤の添加量
を0.3%、更にpH調整用として炭酸ソーダを0.4
%添加した以外は、実施例1と同一の方法でインクジェ
ット記録シートを得た。
【0059】実施例11 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムを調製例2のカ
オリンに代え、添加量を10%、ロジンサイズ剤の添加
量を0.3%、更にpH調整用として炭酸ソーダを0.
4%添加した以外は、実施例1と同一の方法でインクジ
ェット記録シートを得た。
【0060】実施例12 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムの添加量を15
%、ロジンサイズ剤の添加量を0.4%とした以外は、
実施例1と同一の方法でインクジェット記録シートを得
た。
【0061】実施例13 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムを調製例2のカ
オリンに代え、添加量を15%、ロジンサイズ剤の添加
量を0.4%、更にpH調整用として炭酸ソーダを0.
5%添加した以外は実施例1と同一の方法でインクジェ
ット記録シートを得た。
【0062】比較例4 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムを無添加とし、
ロジンサイズ剤の添加量を0.3%とした以外は、実施
例1と同一の方法でインクジェット記録シートを得た。
【0063】比較例5 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムを未処理の軽質
炭酸カルシウムに代え、を添加量を10%とし、ロジン
サイズ剤の添加量を0.4%とした以外は、実施例1と
同一の方法でインクジェット記録シートを得た。
【0064】比較例6 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムを未処理のカオ
リンに代え、添加量を10%とし、ロジンサイズ剤の添
加量を0.4%、更にpH調整用として炭酸ソーダを
0.4%添加した以外は、実施例1と同一の方法でイン
クジェット記録シートを得た。
【0065】比較例7 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムの添加量を20
%、ロジンサイズ剤の添加量を0.7%とした以外は、
実施例1と同一の方法でインクジェット記録シートを得
た。
【0066】比較例8 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムを調製例2のカ
オリンに代え、添加量を20%、ロジンサイズ剤の添加
量を0.7%、更にpH調整用として炭酸ソーダを0.
4%添加した以外は、実施例1と同一の方法でインクジ
ェット記録シートを得た。
【0067】比較例9 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムの添加量を10
%、ロジンサイズ剤の添加量を1.0%とした以外は、
実施例1と同一の方法でインクジェット記録シートを得
た。
【0068】比較例10 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムを調製例2のカ
オリンに代え、添加量を10%、ロジンサイズ剤の添加
量を1.0%、更にpH調整用として炭酸ソーダを0.
4%添加した以外は、実施例1と同一の方法でインクジ
ェット記録シートを得た。
【0069】比較例11 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムの添加量を10
%、ロジンサイズ剤の添加量を0.2%とした以外は、
実施例1と同一の方法でインクジェット記録シートを得
た。
【0070】比較例12 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムを調製例2のカ
オリンに代え、添加量を10%、ロジンサイズ剤の添加
量を0.2%、更にpH調整用として炭酸ソーダを0.
4%添加した以外は、実施例1と同一の方法でインクジ
ェット記録シートを得た。
【0071】比較例13 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムを調製例3の軽
質炭酸カルシウムに代え添加量を10%、ロジンサイズ
剤の添加量を1.4%とした以外は、実施例1と同一の
方法でインクジェット記録シートを得た。
【0072】比較例14 実施例1で添加する軽質炭酸カルシウムを調製例4のカ
オリンに代え、添加量を10%、ロジンサイズ剤の添加
量を1.4%、更にpH調整用として炭酸ソーダを0.
4%添加した以外は、実施例1と同一の方法でインクジ
ェット記録シートを得た。
【0073】以上をまとめて、表2に結果を示した。
【0074】
【表2】
【0075】表2の結果より、実施例9〜13のインク
ジェット記録シートは、カチオン性水溶性高分子処理さ
れた填料を3〜15%内添し、吸水度、インク受理層塗
液の塗工量共に本発明の範囲内に入っており、いずれも
インク吸収性、鮮明性、画像濃度共に良好であった。
又、ドット形状係数も小さく、真円に近い記録ドット形
状を示していた。一方、比較例4は填料を含まない原紙
で、塗工していないことから色彩性が非常に悪い。比較
例5及び6は、未処理の填料を使用した結果、吸収ムラ
が発生することを示している。比較例7及び8は、填料
を20%内添してあり、吸収ムラは発生しないが色彩性
は低下することを示している。比較例9〜12は、サイ
ズ剤の添加量により原紙の吸水度を変えている。その結
果、吸収ムラは発生しないが、吸水度の小さい強サイズ
原紙では吸収速度、吸水度の大きい弱サイズ紙では色彩
性が不良となることを示している。比較例13及び14
は、アニオン性高分子で処理した填料を用いた場合に
は、抄紙系が乱れ、対パルプ固形分当たり1.4%もの
サイズ剤を添加する必要があり、コスト的にも好ましく
ないことが判明した。
【0077】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録シートは、
カチオン性水溶性高分子で処理された炭酸カルシウム及
びカオリンを含有する原紙に、特定の粒子径を有する超
微粒子無機顔料を主体としたインク受理層を塗設してな
るものであり、インク滲みムラがなく、インク吸収性に
優れ、画像の濃度及び鮮明性が高く、真円に近い記録ド
ット形状が得られるインクジェット記録シートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鍛治 裕夫 東京都千代田区丸の内3丁目4番2号三菱 製紙株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 填料としてカチオン性水溶性高分子によ
    り表面処理した炭酸カルシウム又はカオリンを単独又は
    併用したものを3〜15重量%含有し、内添サイズ剤と
    して中性抄紙用変性ロジンを使用し、抄造してなる原紙
    で、該原紙のJIS P8140に基づくコッブ法によ
    る吸水度が10〜15g/m2であり、該原紙表面に一
    次粒子径が100nm以下である超微粒子無機顔料を含
    有するインク受理層塗液を塗工してなることを特徴とす
    るインクジェット記録シート。
  2. 【請求項2】 超微粒子無機顔料の塗工量が0.3〜
    3.0g/m2であり、且つ水溶性高分子が該超微粒子
    無機顔料に対して10〜90重量%の比率でインク受理
    層塗液中に含有されてなることを特徴とする請求項1記
    載のインクジェット記録シート。
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