JPH07171695A - 960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方法 - Google Patents
960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方法Info
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- JPH07171695A JPH07171695A JP28866494A JP28866494A JPH07171695A JP H07171695 A JPH07171695 A JP H07171695A JP 28866494 A JP28866494 A JP 28866494A JP 28866494 A JP28866494 A JP 28866494A JP H07171695 A JPH07171695 A JP H07171695A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶
接方法に関し、溶接作業性、耐割れ性が良好で、かつ低
温靱性が良好な溶接部を得る。 【構成】 SiO2 、CaF2 、金属炭酸塩、Li化合
物およびMn、Ti、Mgの1種または2種以上を含有
し、かつSiおよびAlを適正量含有するボンドフラッ
クスと、Mn、Ni、Cr、Mo等を含有し、Si、N
を制限しかつ、特定式による炭素当量(Ceq)が適正
値であるワイヤを組み合わせて溶接することを特徴とす
る960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方法。
接方法に関し、溶接作業性、耐割れ性が良好で、かつ低
温靱性が良好な溶接部を得る。 【構成】 SiO2 、CaF2 、金属炭酸塩、Li化合
物およびMn、Ti、Mgの1種または2種以上を含有
し、かつSiおよびAlを適正量含有するボンドフラッ
クスと、Mn、Ni、Cr、Mo等を含有し、Si、N
を制限しかつ、特定式による炭素当量(Ceq)が適正
値であるワイヤを組み合わせて溶接することを特徴とす
る960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は960MPa高張力鋼の
サブマージアーク溶接方法に関し、詳しくは厚板を多層
溶接した場合に低温において高靭性の溶接金属を得るた
めのサブマージアーク溶接方法に関するものである。
サブマージアーク溶接方法に関し、詳しくは厚板を多層
溶接した場合に低温において高靭性の溶接金属を得るた
めのサブマージアーク溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、水力発電所の設備に関連し大型水
圧鉄管に従来のHT780鋼に代えてHT960のTM
CP鋼を適用することが検討されている。このような大
型化、厚板化する構造物の設計に当たっては、安全性の
高い構造が考えられており、鋼材および溶接部には低温
においてシャルピー衝撃値に加えCTOD値などの破壊
靭性特性が良好であることが要求されている。一般的に
鋼材や溶接部は、強度が高くなるほど靭性が劣化する傾
向にあり、最近の厳しい要求に対しては満足させること
は益々困難になってきている。この様な厳しい靭性が要
求される場合には、サブマージアーク溶接においては溶
融型フラックスに比べ高塩基性組成が得られるためボン
ドフラックスを用いる方が成分設計が容易である。
圧鉄管に従来のHT780鋼に代えてHT960のTM
CP鋼を適用することが検討されている。このような大
型化、厚板化する構造物の設計に当たっては、安全性の
高い構造が考えられており、鋼材および溶接部には低温
においてシャルピー衝撃値に加えCTOD値などの破壊
靭性特性が良好であることが要求されている。一般的に
鋼材や溶接部は、強度が高くなるほど靭性が劣化する傾
向にあり、最近の厳しい要求に対しては満足させること
は益々困難になってきている。この様な厳しい靭性が要
求される場合には、サブマージアーク溶接においては溶
融型フラックスに比べ高塩基性組成が得られるためボン
ドフラックスを用いる方が成分設計が容易である。
【0003】また、780MPa高張力鋼のサブマージ
アーク溶接においては、水素に起因する低温割れが発生
しやすく、これを防止するために溶接金属中の拡散性水
素量を極力低減することが肝要である。このような観点
からも金属炭酸塩を多量に含有し得るボンドフラックス
が使われるようになってきている。従って、さらに強度
の高い960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方
法においても、低温割れ防止には溶接金属中の拡散性水
素量を極力低減することが肝要となっている。
アーク溶接においては、水素に起因する低温割れが発生
しやすく、これを防止するために溶接金属中の拡散性水
素量を極力低減することが肝要である。このような観点
からも金属炭酸塩を多量に含有し得るボンドフラックス
が使われるようになってきている。従って、さらに強度
の高い960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方
法においても、低温割れ防止には溶接金属中の拡散性水
素量を極力低減することが肝要となっている。
【0004】本発明者らは特開平3−52796号にお
いて、780MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方
法で、SiO2 、CaF2 、金属炭酸塩を適正範囲添加
しかつSi、Mn、Al、Tiを限定したボンドフラッ
クスと、Si、Nを充分低く炭素当量(Ceq)が適正
範囲にあるワイヤを組み合わせる溶接方法を提案した。
いて、780MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方
法で、SiO2 、CaF2 、金属炭酸塩を適正範囲添加
しかつSi、Mn、Al、Tiを限定したボンドフラッ
クスと、Si、Nを充分低く炭素当量(Ceq)が適正
範囲にあるワイヤを組み合わせる溶接方法を提案した。
【0005】また、本発明者らはさらに特開平6−21
2583号において、ワイヤおよびフラックスの組成の
両面から検討し、金属炭酸塩および脱酸剤を比較的多く
含み、SiO2 とCaF2 を制限し、さらに弗化物とし
てMgF2 、MnF2 の1種又は2種含んだボンドフラ
ックスと、780MPaの強度が得られる合金量を含み
かつ、SiとNを極力低くしたワイヤを組み合わせて溶
接し、低Si−低N−低酸素の溶接金属とすることによ
り、拡散性水素量も少なく低温で高靭性で良質な溶接部
が得られる溶接方法を提案した。
2583号において、ワイヤおよびフラックスの組成の
両面から検討し、金属炭酸塩および脱酸剤を比較的多く
含み、SiO2 とCaF2 を制限し、さらに弗化物とし
てMgF2 、MnF2 の1種又は2種含んだボンドフラ
ックスと、780MPaの強度が得られる合金量を含み
かつ、SiとNを極力低くしたワイヤを組み合わせて溶
接し、低Si−低N−低酸素の溶接金属とすることによ
り、拡散性水素量も少なく低温で高靭性で良質な溶接部
が得られる溶接方法を提案した。
【0006】また、ワイヤ中に多量のCr、Niおよび
Moを適量含有させることは、例えば特開昭60−17
7966号をはじめとし、いわゆるCr−Mo鋼用のワ
イヤとして多数開示されており、また、ワイヤ中に多量
のNiおよびMoを適量含有させることは低温用ワイヤ
として、例えば特開昭62−40996号に開示されて
いる。
Moを適量含有させることは、例えば特開昭60−17
7966号をはじめとし、いわゆるCr−Mo鋼用のワ
イヤとして多数開示されており、また、ワイヤ中に多量
のNiおよびMoを適量含有させることは低温用ワイヤ
として、例えば特開昭62−40996号に開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平3−5
2796号および特開平6−212583号において提
案したサブマージアーク溶接方法は780MPa鋼用で
あり、そのまま960MPa鋼用に使用すると強度不足
などの問題を生じる。
2796号および特開平6−212583号において提
案したサブマージアーク溶接方法は780MPa鋼用で
あり、そのまま960MPa鋼用に使用すると強度不足
などの問題を生じる。
【0008】また、特開昭60−177966号をはじ
めとしたCr−Mo鋼用のワイヤはいずれも溶接後の熱
処理を前提とするものであり、溶接後に熱処理せず、か
つ強度の高い960MPa高張力鋼のサブマージアーク
溶接方法においては必ずしも靭性と強度を両立できるも
のではない。また、熱処理後の靭性確保の点よりCr−
Mo鋼用ワイヤはNiを実質的に含有させないかまたは
含有しても少量に限定しており、溶接後の熱処理を行な
わない960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方
法においては必ずしも靭性を満足できるものではない。
めとしたCr−Mo鋼用のワイヤはいずれも溶接後の熱
処理を前提とするものであり、溶接後に熱処理せず、か
つ強度の高い960MPa高張力鋼のサブマージアーク
溶接方法においては必ずしも靭性と強度を両立できるも
のではない。また、熱処理後の靭性確保の点よりCr−
Mo鋼用ワイヤはNiを実質的に含有させないかまたは
含有しても少量に限定しており、溶接後の熱処理を行な
わない960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方
法においては必ずしも靭性を満足できるものではない。
【0009】また、特開昭62−40996号に開示さ
れているワイヤは、低温用であり強度の高い960MP
a高張力鋼の溶接金属においては必ずしも靭性と強度を
両立できるものではない。
れているワイヤは、低温用であり強度の高い960MP
a高張力鋼の溶接金属においては必ずしも靭性と強度を
両立できるものではない。
【0010】以上のように、780MPa鋼、Cr−M
o鋼および低温用鋼の溶接法に関しては検討がなされて
きているが、960MPa鋼用に対しては充分検討され
ていないのが実状である。そこで、本発明は960MP
a鋼の溶接において良好な溶接作業性と良好な機械的性
能を得ることを目的とするものである。
o鋼および低温用鋼の溶接法に関しては検討がなされて
きているが、960MPa鋼用に対しては充分検討され
ていないのが実状である。そこで、本発明は960MP
a鋼の溶接において良好な溶接作業性と良好な機械的性
能を得ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの目
的を達成するために、780MPa鋼用溶接金属をベー
スにワイヤおよびフラックスの組成の両面から詳しく検
討した。その結果、金属炭酸塩を比較的多く含み、Si
O2 、CaO、MgO、Al2 O3 とCaF2を規制
し、さらに弗化物としてMgF2 、MnF2 やLiFな
どを含み、脱酸剤として比較的少量のSi、Al、M
n、Ti、Mgなどを添加するボンドフラックスと、M
n、Ni、Cr、Moを比較的多量に含有し960MP
aの強度が得られる合金量を含みかつ、SiとNを極力
低くしたワイヤを組み合わせて溶接し、低Si−低N−
低酸素の溶接金属とすることにより、拡散性水素量も少
なく低温で高靭性が得られる良質な溶接部が得られるこ
とを見いだした。
的を達成するために、780MPa鋼用溶接金属をベー
スにワイヤおよびフラックスの組成の両面から詳しく検
討した。その結果、金属炭酸塩を比較的多く含み、Si
O2 、CaO、MgO、Al2 O3 とCaF2を規制
し、さらに弗化物としてMgF2 、MnF2 やLiFな
どを含み、脱酸剤として比較的少量のSi、Al、M
n、Ti、Mgなどを添加するボンドフラックスと、M
n、Ni、Cr、Moを比較的多量に含有し960MP
aの強度が得られる合金量を含みかつ、SiとNを極力
低くしたワイヤを組み合わせて溶接し、低Si−低N−
低酸素の溶接金属とすることにより、拡散性水素量も少
なく低温で高靭性が得られる良質な溶接部が得られるこ
とを見いだした。
【0012】即ち、本発明の要旨とするところは960
MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方法において、
重量%で、SiO2 を8〜16%、CaF2 を9〜21
%、金属炭酸塩をCO2 に換算して5〜10%、Li炭
酸塩またはLi弗化物をLiに換算して0.02〜1.
0%、Siを0.8〜2.5%、Alを0.1〜1.0
%を含有し、かつMn、Ti、Mgの1種または2種以
上をSi、Alを含めた合計で1.5〜4.5%とを含
有するボンドフラックスと、Siが0.06%以下、N
が0.0050%以下で下記式で示す炭素当量(Ce
q)が0.58〜0.70%であるワイヤとを組み合わ
せて溶接することを特徴とする960MPa高張力鋼の
サブマージアーク溶接方法にある。 Ceq=C+0.09Si+0.08Mn+0.06Ni+0.11Cr +0.14Mo (但し、各成分は重量%)
MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方法において、
重量%で、SiO2 を8〜16%、CaF2 を9〜21
%、金属炭酸塩をCO2 に換算して5〜10%、Li炭
酸塩またはLi弗化物をLiに換算して0.02〜1.
0%、Siを0.8〜2.5%、Alを0.1〜1.0
%を含有し、かつMn、Ti、Mgの1種または2種以
上をSi、Alを含めた合計で1.5〜4.5%とを含
有するボンドフラックスと、Siが0.06%以下、N
が0.0050%以下で下記式で示す炭素当量(Ce
q)が0.58〜0.70%であるワイヤとを組み合わ
せて溶接することを特徴とする960MPa高張力鋼の
サブマージアーク溶接方法にある。 Ceq=C+0.09Si+0.08Mn+0.06Ni+0.11Cr +0.14Mo (但し、各成分は重量%)
【0013】また、ここにおいてボンドフラックスはさ
らに重量%で、CaO:8〜16%、MgO:12〜3
0%、Al2 O3 :12〜30%の1種または2種以上
を含有すること、またさらに重量%で、MgF2 、Mn
F2 の1種または2種を2〜10%含有することも特徴
とする。またワイヤはさらに重量%で、Mn:1.0〜
2.2%、Ni:1.5〜4.5%、Cr:0.85〜
1.60%、Mo:0.55〜1.20%の1種または
2種以上を含有することも特徴とする。
らに重量%で、CaO:8〜16%、MgO:12〜3
0%、Al2 O3 :12〜30%の1種または2種以上
を含有すること、またさらに重量%で、MgF2 、Mn
F2 の1種または2種を2〜10%含有することも特徴
とする。またワイヤはさらに重量%で、Mn:1.0〜
2.2%、Ni:1.5〜4.5%、Cr:0.85〜
1.60%、Mo:0.55〜1.20%の1種または
2種以上を含有することも特徴とする。
【0014】
【作用】以下に本発明を作用とともに詳細に説明する。
本発明の成分限定は基本的にはフラックスおよびワイヤ
の諸成分の相乗効果および共存効果にもとづいてなされ
たことは言うまでもないが、その他の要因からの限定も
含めて以下に説明する。
本発明の成分限定は基本的にはフラックスおよびワイヤ
の諸成分の相乗効果および共存効果にもとづいてなされ
たことは言うまでもないが、その他の要因からの限定も
含めて以下に説明する。
【0015】本発明者らは、780MPa鋼用のワイヤ
のCeqを適正値とすることにより、またさらに必要に
応じワイヤのMn、Ni、Cr、Moを適量とし、さら
に必要に応じてフラックスにCaO、MgO、およびA
l2 O3 を添加し、フラックスにMgF2 、MnF2 の
1種または2種を添加することにより、960MPa鋼
のサブマージアーク溶接において作業性もよく拡散性水
素も少なく低温靭性の良好な溶接金属が得られることを
知見した。
のCeqを適正値とすることにより、またさらに必要に
応じワイヤのMn、Ni、Cr、Moを適量とし、さら
に必要に応じてフラックスにCaO、MgO、およびA
l2 O3 を添加し、フラックスにMgF2 、MnF2 の
1種または2種を添加することにより、960MPa鋼
のサブマージアーク溶接において作業性もよく拡散性水
素も少なく低温靭性の良好な溶接金属が得られることを
知見した。
【0016】まず本発明フラックスのSiO2 はフラッ
クス全重量に対し8〜16%である必要がある。SiO
2 はスラグの粘性を増加させ、止端部のなじみがよい溶
接ビードを形成するのに極めて有効な成分であると共
に、スラグをガラス質の性状にする傾向を有し、これに
より砕けやすい剥離性の良好なスラグを生成することが
できる。このようなSiO2 の効果はフラックス全重量
に対し8%以上の添加で得ることができるが、一方16
%を超えて添加すると、スラグの融点が低下し溶接ビー
ドの表面が乱れ、さらには溶接金属中の酸素量を増加さ
せ、溶接金属の靭性が劣化する。
クス全重量に対し8〜16%である必要がある。SiO
2 はスラグの粘性を増加させ、止端部のなじみがよい溶
接ビードを形成するのに極めて有効な成分であると共
に、スラグをガラス質の性状にする傾向を有し、これに
より砕けやすい剥離性の良好なスラグを生成することが
できる。このようなSiO2 の効果はフラックス全重量
に対し8%以上の添加で得ることができるが、一方16
%を超えて添加すると、スラグの融点が低下し溶接ビー
ドの表面が乱れ、さらには溶接金属中の酸素量を増加さ
せ、溶接金属の靭性が劣化する。
【0017】CaF2 はフラックス全重量に対し9〜2
1%である必要がある。CaF2 は溶接金属の酸素量の
低減を目的とするものであるが、溶接金属中の酸素量の
低減は溶接金属の靭性の向上に極めて重要、不可欠であ
る。すなわち、酸素量の低減は低温でのシャルピー衝撃
値およびCTOD値の改善に大きく寄与するものであ
り、これらに特性を満足するには、溶接金属中の酸素量
がほぼ230ppm程度以下であることが必要である。
このようなCaF2 の効果はフラックス全重量に対し9
%以上の添加で得ることができるが、一方、21%を超
えて添加すると溶接金属中の酸素量は低くなるもののア
ークが不安定になり、ポックマークが生じビードが不良
となる。
1%である必要がある。CaF2 は溶接金属の酸素量の
低減を目的とするものであるが、溶接金属中の酸素量の
低減は溶接金属の靭性の向上に極めて重要、不可欠であ
る。すなわち、酸素量の低減は低温でのシャルピー衝撃
値およびCTOD値の改善に大きく寄与するものであ
り、これらに特性を満足するには、溶接金属中の酸素量
がほぼ230ppm程度以下であることが必要である。
このようなCaF2 の効果はフラックス全重量に対し9
%以上の添加で得ることができるが、一方、21%を超
えて添加すると溶接金属中の酸素量は低くなるもののア
ークが不安定になり、ポックマークが生じビードが不良
となる。
【0018】CaCO3 、BaCO3 などの金属炭酸塩
はCO2 に換算値でフラックス全重量に対し5〜10%
含有する必要がある。すなわち、金属炭酸塩は溶接中に
アーク空洞中でCO2 ガスに解離し、アーク空洞中にお
ける水素分圧を下げ、溶接金属中に移行する水素量を低
くし拡散性水素量を低減する効果を有する。金属炭酸塩
がCO2 に換算値でフラックス全重量に対し5%未満で
あると溶接金属中の拡散性水素量が減少せず、水素によ
る低温割れが生じやすくなる。一方、10%を超えると
ガス発生量が過多となり、アークが吹上げビード形状が
不良となる。
はCO2 に換算値でフラックス全重量に対し5〜10%
含有する必要がある。すなわち、金属炭酸塩は溶接中に
アーク空洞中でCO2 ガスに解離し、アーク空洞中にお
ける水素分圧を下げ、溶接金属中に移行する水素量を低
くし拡散性水素量を低減する効果を有する。金属炭酸塩
がCO2 に換算値でフラックス全重量に対し5%未満で
あると溶接金属中の拡散性水素量が減少せず、水素によ
る低温割れが生じやすくなる。一方、10%を超えると
ガス発生量が過多となり、アークが吹上げビード形状が
不良となる。
【0019】さらに、本発明フラックスはフラックス全
重量に対しLi炭酸塩またはLi弗化物をLiに換算し
て0.02〜1.0%含有することにより、原料中の−
OH基と結合し、水分との反応を抑え吸湿を少なくし、
溶接金属中の拡散性水素量をさらに低減する。このよう
な効果はLi炭酸塩またはLi弗化物をLiに換算して
0.02%以上で得ることができるが、1.0%を超え
るとフラックスの粒子強度が小さくなりフラックスが溶
接中に粉化してポックマークが発生する。
重量に対しLi炭酸塩またはLi弗化物をLiに換算し
て0.02〜1.0%含有することにより、原料中の−
OH基と結合し、水分との反応を抑え吸湿を少なくし、
溶接金属中の拡散性水素量をさらに低減する。このよう
な効果はLi炭酸塩またはLi弗化物をLiに換算して
0.02%以上で得ることができるが、1.0%を超え
るとフラックスの粒子強度が小さくなりフラックスが溶
接中に粉化してポックマークが発生する。
【0020】さらに、本発明フラックスはフラックス全
重量に対して、Si、Mn、Al、Ti、Mgの1種ま
たは2種以上を合計で1.5〜4.5%を含有する必要
がある。SiおよびMnは脱酸剤として働き、かつビー
ドのなじみやビード表面の平滑性を良好にする。また、
前述のごとく拡散性水素量を低減する目的で金属炭酸塩
を添加しているが、アーク空洞中でCO2 →CO+Oの
反応が起こり、このO(酸素)が溶接金属中の酸素量を
増加させ、シャルピー衝撃値やCTOD値などの低温靭
性を劣化させる。そのため強力な脱酸剤としてAl、T
i、Mgが必要となる。
重量に対して、Si、Mn、Al、Ti、Mgの1種ま
たは2種以上を合計で1.5〜4.5%を含有する必要
がある。SiおよびMnは脱酸剤として働き、かつビー
ドのなじみやビード表面の平滑性を良好にする。また、
前述のごとく拡散性水素量を低減する目的で金属炭酸塩
を添加しているが、アーク空洞中でCO2 →CO+Oの
反応が起こり、このO(酸素)が溶接金属中の酸素量を
増加させ、シャルピー衝撃値やCTOD値などの低温靭
性を劣化させる。そのため強力な脱酸剤としてAl、T
i、Mgが必要となる。
【0021】Si、Mn、Al、Ti、Mgの合計が
1.5%未満ではこれらの効果が充分得られない。また
4.5%を超えると溶接金属中の酸素量は低くなるが、
アーク空洞が過度の還元性雰囲気となり、フラックス中
のSiO2 がSiとしてそのまま溶接金属中に移行し、
かえってシャルピー衝撃値やCTOD値などの低温靭性
の低下を来たす。また、これらのうちSiは更に、0.
8〜2.5%に限定する必要がある。Siが0.8%未
満では、脱酸効果が十分ではないばかりではなくビード
の止端の揃いが悪くなる。また、2.5%超では溶接金
属中のSi量が過多になり、低温靭性の低下を来たす。
また、さらにAlは、0.1〜1.0%に限定する必要
がある。Alは特に酸素低減に効果がある。0.1%未
満では、この効果が得られず、1.0%超の添加では溶
接金属中のAl酸化物が増加しかえって靭性の低下を来
たす。
1.5%未満ではこれらの効果が充分得られない。また
4.5%を超えると溶接金属中の酸素量は低くなるが、
アーク空洞が過度の還元性雰囲気となり、フラックス中
のSiO2 がSiとしてそのまま溶接金属中に移行し、
かえってシャルピー衝撃値やCTOD値などの低温靭性
の低下を来たす。また、これらのうちSiは更に、0.
8〜2.5%に限定する必要がある。Siが0.8%未
満では、脱酸効果が十分ではないばかりではなくビード
の止端の揃いが悪くなる。また、2.5%超では溶接金
属中のSi量が過多になり、低温靭性の低下を来たす。
また、さらにAlは、0.1〜1.0%に限定する必要
がある。Alは特に酸素低減に効果がある。0.1%未
満では、この効果が得られず、1.0%超の添加では溶
接金属中のAl酸化物が増加しかえって靭性の低下を来
たす。
【0022】なお、脱酸剤のフラックス中への添加形態
は、Siは金属Si、Fe−Si、Ca−Si、Mnは
金属Mn、Fe−Mn、Alは金属Al、Fe−Al、
Al−Mg、Tiは金属Ti(低N)、MgはAl−M
g、金属Mgなどの金属粉であり、粒度は0.15mm
以下が好ましい。
は、Siは金属Si、Fe−Si、Ca−Si、Mnは
金属Mn、Fe−Mn、Alは金属Al、Fe−Al、
Al−Mg、Tiは金属Ti(低N)、MgはAl−M
g、金属Mgなどの金属粉であり、粒度は0.15mm
以下が好ましい。
【0023】また必要に応じて添加するCaOはフラッ
クス全重量に対し8〜16%であることが好ましい。C
aOは塩基性を増加させる成分であり8%以上の添加で
この効果を顕著に発揮するが、一方16%を超えるとビ
ードの波が粗くなり、止端が不揃いとなるなどビード形
状がやや不良となる。
クス全重量に対し8〜16%であることが好ましい。C
aOは塩基性を増加させる成分であり8%以上の添加で
この効果を顕著に発揮するが、一方16%を超えるとビ
ードの波が粗くなり、止端が不揃いとなるなどビード形
状がやや不良となる。
【0024】同様にMgOはフラックス全重量に対し1
2〜30%であることが好ましい。MgOは融点が高く
フラックスに耐火性を与え、比較的大入熱においてビー
ド形状を安定にする。このような効果は12%以上で顕
著に発揮するが、一方多量に添加するとスラグに硬い結
晶が生じ、容易に破砕されずこれを除去するのが困難と
なる傾向がある。したがって、フラックス中のMgOは
30%以下とすることが好ましい。
2〜30%であることが好ましい。MgOは融点が高く
フラックスに耐火性を与え、比較的大入熱においてビー
ド形状を安定にする。このような効果は12%以上で顕
著に発揮するが、一方多量に添加するとスラグに硬い結
晶が生じ、容易に破砕されずこれを除去するのが困難と
なる傾向がある。したがって、フラックス中のMgOは
30%以下とすることが好ましい。
【0025】また同様にAl2 O3 はフラックス全重量
に対し12〜30%添加することが好ましい。Al2 O
3 は融点が高くフラックスに耐火性を与え、比較的大入
熱においてビード形状を安定にする。また、スラグをガ
ラス質にし砕け易い剥離性の良好なスラグを生成する。
このような効果は12%以上の添加で顕著に発揮される
が、一方、30%を超えるとビード幅が狭く、凸ビード
気味となる傾向がある。
に対し12〜30%添加することが好ましい。Al2 O
3 は融点が高くフラックスに耐火性を与え、比較的大入
熱においてビード形状を安定にする。また、スラグをガ
ラス質にし砕け易い剥離性の良好なスラグを生成する。
このような効果は12%以上の添加で顕著に発揮される
が、一方、30%を超えるとビード幅が狭く、凸ビード
気味となる傾向がある。
【0026】また必要に応じ添加されるMgF2 、Mn
F2 の少なくとも一方はフラックス全重量に対し2〜1
0%であることが好ましい。前述のごとく溶接金属中の
酸素量を極めて低くすることを目的とし、CaF2 を比
較的多量に含んでおりこれによりアークが不安定でビー
ドが乱れることがあるが、MgF2 、MnF2 を適量含
有することによりこれらが改善される。このようなMg
F2 、MnF2 の効果はフラックス全重量に対しこれら
の合計で2%以上の添加で得ることができるが、一方1
0%を超えて添加するとビード形状が凸状となる。
F2 の少なくとも一方はフラックス全重量に対し2〜1
0%であることが好ましい。前述のごとく溶接金属中の
酸素量を極めて低くすることを目的とし、CaF2 を比
較的多量に含んでおりこれによりアークが不安定でビー
ドが乱れることがあるが、MgF2 、MnF2 を適量含
有することによりこれらが改善される。このようなMg
F2 、MnF2 の効果はフラックス全重量に対しこれら
の合計で2%以上の添加で得ることができるが、一方1
0%を超えて添加するとビード形状が凸状となる。
【0027】また、本発明に用いるフラックスはボンド
フラックスであることが必要であるが、これは本発明に
用いるフラックス中には金属炭酸塩あるいはSi、M
n、Al、Ti、Al−Mg、Mgなどの金属粉を添加
することから、製造中に高温焼成をするシンターフラッ
クスあるいは溶解をする溶融フラックスではこれらの成
分の分解あるいは酸化消耗が起こり、品質の確保が困難
であるためである。この点から550℃程度以下で焼成
されるボンドフラックスであることが必要である。
フラックスであることが必要であるが、これは本発明に
用いるフラックス中には金属炭酸塩あるいはSi、M
n、Al、Ti、Al−Mg、Mgなどの金属粉を添加
することから、製造中に高温焼成をするシンターフラッ
クスあるいは溶解をする溶融フラックスではこれらの成
分の分解あるいは酸化消耗が起こり、品質の確保が困難
であるためである。この点から550℃程度以下で焼成
されるボンドフラックスであることが必要である。
【0028】さらに、本発明においてワイヤのSiを
0.06%以下に限定する必要がある。溶接金属の低温
靭性を向上させるには溶接金属中のSi量を極力低減す
ることが有効であり、良好な低温靭性を得るためには溶
接金属中のSi量は0.20%以下にするのが好まし
い。本発明フラックスには溶接作業性の点からSiおよ
びSiO2 を含有しており、ワイヤのSi量が0.06
%を超えると溶接金属中のSi量が過多になり、シャル
ピー衝撃値やCTOD値などの低温靭性の低下を来た
す。
0.06%以下に限定する必要がある。溶接金属の低温
靭性を向上させるには溶接金属中のSi量を極力低減す
ることが有効であり、良好な低温靭性を得るためには溶
接金属中のSi量は0.20%以下にするのが好まし
い。本発明フラックスには溶接作業性の点からSiおよ
びSiO2 を含有しており、ワイヤのSi量が0.06
%を超えると溶接金属中のSi量が過多になり、シャル
ピー衝撃値やCTOD値などの低温靭性の低下を来た
す。
【0029】さらに本発明においてはワイヤのNを0.
0050%以下に限定する必要がある。溶接金属の低温
靭性を向上させるには溶接金属中のN量を低減すること
は前述のSiと同様極めて重要である。特に本発明のよ
うに高強度で低温高靭性を得るためには、低Nであるこ
とが有効である。Nが0.0050%を超えると良好な
低温靭性を得られなくなる。
0050%以下に限定する必要がある。溶接金属の低温
靭性を向上させるには溶接金属中のN量を低減すること
は前述のSiと同様極めて重要である。特に本発明のよ
うに高強度で低温高靭性を得るためには、低Nであるこ
とが有効である。Nが0.0050%を超えると良好な
低温靭性を得られなくなる。
【0030】さらに、下記式で現されるワイヤの炭素当
量(Ceq)が0.58〜0.70%であることが必要
である。ワイヤの炭素当量(Ceq)が0.58%未満
では目標の強度が得られず、0.70%を超えると強度
が高くなり過ぎて低温靭性が劣化して目標値が得られな
い。従ってワイヤの炭素当量(Ceq)は0.58〜
0.70%であることが必要である。なお、この炭素当
量(Ceq)の式は本発明者らがそれぞれの合金の溶接
金属への歩留まりおよび強度への寄与から実験的に求め
た式である。 Ceq=C+0.09Si+0.08Mn+0.06Ni+0.11Cr +0.14Mo (但し、各成分は重量%)
量(Ceq)が0.58〜0.70%であることが必要
である。ワイヤの炭素当量(Ceq)が0.58%未満
では目標の強度が得られず、0.70%を超えると強度
が高くなり過ぎて低温靭性が劣化して目標値が得られな
い。従ってワイヤの炭素当量(Ceq)は0.58〜
0.70%であることが必要である。なお、この炭素当
量(Ceq)の式は本発明者らがそれぞれの合金の溶接
金属への歩留まりおよび強度への寄与から実験的に求め
た式である。 Ceq=C+0.09Si+0.08Mn+0.06Ni+0.11Cr +0.14Mo (但し、各成分は重量%)
【0031】さらに、本発明においては960MPa鋼
用として適正な強度と靭性を確保するために必要に応じ
添加されるMn、Ni、Cr、MoはそれぞれMnが
1.0〜2.2%、Niが1.5〜4.5%、Crが
0.85〜1.60%、Moが0.55〜1.20%で
あることが望ましい。Mnは1.0%以上、Niは1.
5以上で十分な靱性が得られるが、Mnが2.2%超、
Niが4.5%超では強度が高くなり過ぎる。Crは
0.85%以上、Moは0.55%以上で十分な強度が
得られるが、Crが1.60%超、Moが1.20%超
では強度が高くなりすぎて低温靭性がかえって劣化して
目標値が得られない。
用として適正な強度と靭性を確保するために必要に応じ
添加されるMn、Ni、Cr、MoはそれぞれMnが
1.0〜2.2%、Niが1.5〜4.5%、Crが
0.85〜1.60%、Moが0.55〜1.20%で
あることが望ましい。Mnは1.0%以上、Niは1.
5以上で十分な靱性が得られるが、Mnが2.2%超、
Niが4.5%超では強度が高くなり過ぎる。Crは
0.85%以上、Moは0.55%以上で十分な強度が
得られるが、Crが1.60%超、Moが1.20%超
では強度が高くなりすぎて低温靭性がかえって劣化して
目標値が得られない。
【0032】また、本発明で限定した以外のワイヤ成分
はCが0.06〜0.12%、Pが0.015%以下、
Sが0.010%以下、Cuが0.3%以下、Tiが
0.10%以下であることが好ましい。
はCが0.06〜0.12%、Pが0.015%以下、
Sが0.010%以下、Cuが0.3%以下、Tiが
0.10%以下であることが好ましい。
【0033】
【実施例】以下実施例により、本発明の効果をさらに具
体的に示す。表1に示すW1〜W16の16種類の組成
のワイヤを作製した。このうちW1〜W12は本発明の
ワイヤ、W13〜W16は本発明の効果を明確にするた
めの比較例のワイヤである。ワイヤ径はいずれも4.0
mmである。
体的に示す。表1に示すW1〜W16の16種類の組成
のワイヤを作製した。このうちW1〜W12は本発明の
ワイヤ、W13〜W16は本発明の効果を明確にするた
めの比較例のワイヤである。ワイヤ径はいずれも4.0
mmである。
【0034】
【表1】
【0035】次に、表2に示すF1〜F15の15種類
の組成のフラックスを作製した。表2のうちF1〜F7
は本発明のフラックス、F8〜F15は本発明の効果を
明確にするための比較例のフラックスである。製造法
は、まずフラックス原料を配合、混合した後、水ガラス
を固着剤として造粒した後、530℃で2時間の条件で
構成し、12〜100メッシュに整粒して作製したボン
ドフラックスである。
の組成のフラックスを作製した。表2のうちF1〜F7
は本発明のフラックス、F8〜F15は本発明の効果を
明確にするための比較例のフラックスである。製造法
は、まずフラックス原料を配合、混合した後、水ガラス
を固着剤として造粒した後、530℃で2時間の条件で
構成し、12〜100メッシュに整粒して作製したボン
ドフラックスである。
【0036】
【表2】
【0037】鋼板は表3に示すように化学成分で板厚5
0mmの960MPa鋼である。鋼板は図1に示すよう
にU型開先に加工し溶接に供した。溶接条件は溶接電流
550A、溶接電圧31V、溶接速度300mm/mi
n、予熱温度100℃、パス間温度150℃の条件で多
層盛溶接を行なった。なお、図1中のθ1 、θ2 =4
°、R=10mm、t1 =40mm、t2 =10mm、
t3 =15mmである。
0mmの960MPa鋼である。鋼板は図1に示すよう
にU型開先に加工し溶接に供した。溶接条件は溶接電流
550A、溶接電圧31V、溶接速度300mm/mi
n、予熱温度100℃、パス間温度150℃の条件で多
層盛溶接を行なった。なお、図1中のθ1 、θ2 =4
°、R=10mm、t1 =40mm、t2 =10mm、
t3 =15mmである。
【0038】
【表3】
【0039】溶接終了から48時間以上経過した後、超
音波探傷試験により溶接部の割れの有無について調査
し、欠陥のない試料について、板表面15mm下の溶接
部よりJIS A1号引張試験片およびJIS 4号V
ノッチシャルピー試験片をそれぞれ採取して供試した。
ワイヤおよびフラックスの組合せ、およびそれによる各
種試験結果を表4に示す。表4の中でNo.1〜No.
16は本発明の実施例、No.17〜No.28は比較
例である。
音波探傷試験により溶接部の割れの有無について調査
し、欠陥のない試料について、板表面15mm下の溶接
部よりJIS A1号引張試験片およびJIS 4号V
ノッチシャルピー試験片をそれぞれ採取して供試した。
ワイヤおよびフラックスの組合せ、およびそれによる各
種試験結果を表4に示す。表4の中でNo.1〜No.
16は本発明の実施例、No.17〜No.28は比較
例である。
【0040】
【表4】
【0041】これらの結果、本発明のNo.1〜No.
16はいずれもビード外観が良好で割れもなく、引張強
度、−40℃のシャルピー吸収エネルギー値とも良好な
値を示した。
16はいずれもビード外観が良好で割れもなく、引張強
度、−40℃のシャルピー吸収エネルギー値とも良好な
値を示した。
【0042】比較例のうちNo.17はワイヤのSiが
過多で、またNo.18はワイヤのN量が過多で靭性が
劣化した。比較例のうちNo.19はワイヤのCeqが
過多で引張強度が過大となった。No.20はワイヤの
Ceqが過小で引張強度が不足した。またNo.21は
フラックスのSiO2 が過多でビード表面が乱れ不良で
あったが、以後の試験を継続した結果、脱酸剤過少で靭
性が劣化した。
過多で、またNo.18はワイヤのN量が過多で靭性が
劣化した。比較例のうちNo.19はワイヤのCeqが
過多で引張強度が過大となった。No.20はワイヤの
Ceqが過小で引張強度が不足した。またNo.21は
フラックスのSiO2 が過多でビード表面が乱れ不良で
あったが、以後の試験を継続した結果、脱酸剤過少で靭
性が劣化した。
【0043】比較例のうちNo.22はフラックスのS
iO2 が過少でビードの揃いが悪く、Al2 O3 過多で
凸ビードとなり、またなじみも不良であったので以後の
試験を中止した。またNo.23はフラックスのCaF
2 が過多でポックマークが発生しビード外観が不良とな
ったので以後の試験を中止した。
iO2 が過少でビードの揃いが悪く、Al2 O3 過多で
凸ビードとなり、またなじみも不良であったので以後の
試験を中止した。またNo.23はフラックスのCaF
2 が過多でポックマークが発生しビード外観が不良とな
ったので以後の試験を中止した。
【0044】比較例のうち、No.24はフラックスの
CaOが過多でビードの波が粗く不良であったが、以後
の試験を継続した結果、CaF2 が過少で靭性が劣化し
た。比較例のうちNo.25はフラックスのCO2 成分
が過多でポックマークが発生したので以後の試験を中止
した。
CaOが過多でビードの波が粗く不良であったが、以後
の試験を継続した結果、CaF2 が過少で靭性が劣化し
た。比較例のうちNo.25はフラックスのCO2 成分
が過多でポックマークが発生したので以後の試験を中止
した。
【0045】比較例のうちNo.26はフラックスのM
gOが過多、Al2 O3 過少でスラグの剥離が不良であ
ったが、超音波探傷を行なったところ、CO2 成分が過
少で割れが発生したのでそれぞれ以後の試験を中止し
た。またNo.27はフラックスのLiが過多でポック
マークが発生したので、またNo.28はフラックスの
MgF2 およびMnF2 が過多でビードが凸となり形状
不良でそれぞれ以後の試験を中止した。
gOが過多、Al2 O3 過少でスラグの剥離が不良であ
ったが、超音波探傷を行なったところ、CO2 成分が過
少で割れが発生したのでそれぞれ以後の試験を中止し
た。またNo.27はフラックスのLiが過多でポック
マークが発生したので、またNo.28はフラックスの
MgF2 およびMnF2 が過多でビードが凸となり形状
不良でそれぞれ以後の試験を中止した。
【0046】
【発明の効果】以上説明したごとく本発明を用いれば、
実施例にも示した通り960MPa鋼のサブマージアー
ク溶接方法において、溶接作業性が良好で、溶接割れが
なくかつ低温での靭性が良好な溶接部が得られ、大型構
造物の溶接に貢献するところが大である。
実施例にも示した通り960MPa鋼のサブマージアー
ク溶接方法において、溶接作業性が良好で、溶接割れが
なくかつ低温での靭性が良好な溶接部が得られ、大型構
造物の溶接に貢献するところが大である。
【図1】本発明の実施例で用いた溶接試験板の開先形状
を示す断面図
を示す断面図
Claims (4)
- 【請求項1】 960MPa高張力鋼のサブマージアー
ク溶接方法において、重量%で、SiO2 を8〜16
%、CaF2 を9〜21%、金属炭酸塩をCO2 に換算
して5〜10%、Li炭酸塩またはLi弗化物をLiに
換算して0.02〜1.0%、Siを0.8〜2.5
%、Alを0.1〜1.0%を含有し、かつMn、T
i、Mgの1種または2種以上をSi、Alを含めた合
計で1.5〜4.5%とを含有するボンドフラックス
と、Siが0.06%以下、Nが0.0050%以下で
下記式で示す炭素当量(Ceq)が0.58〜0.70
%であるワイヤとを組み合わせて溶接することを特徴と
する960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方
法。 Ceq=C+0.09Si+0.08Mn+0.06Ni+0.11Cr +0.14Mo (但し、各成分は重量%) - 【請求項2】 ボンドフラックスはさらに重量%で、C
aO:8〜16%、MgO:12〜30%、Al2 O
3 :12〜30%の1種または2種以上を含有すること
を特徴とする請求項1に記載の960MPa高張力鋼の
サブマージアーク溶接方法。 - 【請求項3】 ボンドフラックスはさらに重量%で、M
gF2 、MnF2 の1種または2種を2〜10%含有す
ることを特徴とする請求項1または2に記載の960M
Pa高張力鋼のサブマージアーク溶接方法。 - 【請求項4】 ワイヤはさらに重量%で、Mn:1.0
〜2.2%、Ni:1.5〜4.5%、Cr:0.85
〜1.60%、Mo:0.55〜1.20%の1種また
は2種以上を含有することを特徴とする請求項1ないし
3に記載の960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶
接方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28866494A JPH07171695A (ja) | 1993-11-01 | 1994-10-31 | 960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5-293794 | 1993-11-01 | ||
| JP29379493 | 1993-11-01 | ||
| JP28866494A JPH07171695A (ja) | 1993-11-01 | 1994-10-31 | 960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07171695A true JPH07171695A (ja) | 1995-07-11 |
Family
ID=26557266
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28866494A Withdrawn JPH07171695A (ja) | 1993-11-01 | 1994-10-31 | 960MPa高張力鋼のサブマージアーク溶接方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07171695A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100400213C (zh) * | 2005-02-22 | 2008-07-09 | 大连新船重工有限责任公司 | 耐低温钢板焊接工艺方法 |
| WO2013024698A1 (ja) * | 2011-08-17 | 2013-02-21 | 株式会社神戸製鋼所 | サブマージアーク溶接用ボンドフラックス及びワイヤ |
| JP2016083674A (ja) * | 2014-10-24 | 2016-05-19 | 日鐵住金溶接工業株式会社 | 高張力鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス |
| JP2020131221A (ja) * | 2019-02-15 | 2020-08-31 | 日鉄溶接工業株式会社 | 高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス |
| WO2024057534A1 (ja) * | 2022-09-16 | 2024-03-21 | 日本製鉄株式会社 | 焼成型フラックス、サブマージアーク溶接継手の製造方法、及びサブマージアーク溶接継手 |
-
1994
- 1994-10-31 JP JP28866494A patent/JPH07171695A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100400213C (zh) * | 2005-02-22 | 2008-07-09 | 大连新船重工有限责任公司 | 耐低温钢板焊接工艺方法 |
| WO2013024698A1 (ja) * | 2011-08-17 | 2013-02-21 | 株式会社神戸製鋼所 | サブマージアーク溶接用ボンドフラックス及びワイヤ |
| JP2013039604A (ja) * | 2011-08-17 | 2013-02-28 | Kobe Steel Ltd | サブマージアーク溶接用ボンドフラックス及びワイヤ |
| JP2016083674A (ja) * | 2014-10-24 | 2016-05-19 | 日鐵住金溶接工業株式会社 | 高張力鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス |
| JP2020131221A (ja) * | 2019-02-15 | 2020-08-31 | 日鉄溶接工業株式会社 | 高張力鋼用のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス |
| WO2024057534A1 (ja) * | 2022-09-16 | 2024-03-21 | 日本製鉄株式会社 | 焼成型フラックス、サブマージアーク溶接継手の製造方法、及びサブマージアーク溶接継手 |
| JPWO2024057534A1 (ja) * | 2022-09-16 | 2024-03-21 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020115 |