JPH0717702A - 過酸化水素の製造法 - Google Patents

過酸化水素の製造法

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JPH0717702A
JPH0717702A JP6091701A JP9170194A JPH0717702A JP H0717702 A JPH0717702 A JP H0717702A JP 6091701 A JP6091701 A JP 6091701A JP 9170194 A JP9170194 A JP 9170194A JP H0717702 A JPH0717702 A JP H0717702A
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hydrogen peroxide
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hydrogen
organic solvent
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Michiya Kawakami
道也 河上
Masao Ishiuchi
征夫 石内
Hiromitsu Nagashima
広光 長島
Takeshi Tomita
健 富田
Yasushi Hiramatsu
靖 平松
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 過酸化水素の製造に関し、酸素と水素を比較
的低い反応圧力下、短時間にて接触的に反応せしめて、
高濃度の過酸化水素水を得る方法の提供。 【構成】 水と任意の割合で混じり合わず、かつ、過酸
化水素の溶解性が水に比べて小さな有機溶媒を反応系内
に水と共に共存させ、水及び有機溶媒に不溶性である親
水性白金族金属触媒を使用して、酸素と水素を接触的に
反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反応媒体中で酸素と水素
を触媒と接触的に反応させ、過酸化水素を製造する改良
された方法に関するものである。更に詳しくは、反応系
内に水の他に水と任意の割合で混ざり合うことのない不
燃性の有機溶媒を共存させることにより、取得過酸化水
素の濃度を高める過酸化水素の製造法である。
【0002】
【従来の技術】現在、工業的に行われている過酸化水素
の主な製造方法は、アルキルアンスラキノンを媒体とす
る自動酸化法である。この方法の問題点として、還元、
酸化、水抽出分離、精製、濃縮等の多くの工程が必要で
ありプロセスが複雑となるため、装置費、運転費が大き
いということが挙げられる。更には、アルキルアンスラ
キノンの劣化による損失、還元用触媒の劣化等の問題も
ある。これらの問題点を改善するために、上記製造方法
以外の製造方法が試みられているが、その一つに、反応
媒体中で触媒を用いて、酸素と水素から直接的に過酸化
水素を製造する方法がある。既に、白金族金属を触媒と
して用い、酸素と水素から過酸化水素を製造する方法が
提案されており、ある程度高い濃度の過酸化水素が生成
することが示されている。(特公昭56−47121
号、特公昭55−18646号、特公平1−23401
号、特開昭63−156005号の各公報参照)。
【0003】これらの特許では反応媒体として酸及び/
またはハロゲンイオンを含む水溶液のみを用いて反応を
行わせることにより過酸化水素の水溶液を製造する方法
を開示している。また、それ以外の方法として、反応容
器内に有機溶媒と水を共存させた混合物を用いて反応を
行う方法が開示されている。すなわち、特公昭61−1
7763、特公昭62−29363、及び特公昭62−
30122では、反応器内に水と任意の割合で混ざり合
うことのない有機溶媒を共存させ水相と有機溶媒相から
成る2相液体混合物中で水素と酸素を接触させることに
より過酸化水素を製造する方法を開示している。これら
の方法で用いられている触媒は有機相中に均一に溶解さ
せられており、酸素と水素からの過酸化水素の生成反応
はもっぱら有機相中で進行させられている。有機相中で
生成した過酸化水素は水相に抽出される結果、最終的に
は過酸化水素の水溶液が得られることになる。
【0004】しかしこれらの方法で得られる過酸化水素
の濃度は、実用的に十分であるとは言えない。また特開
平1−192710では、水と二液相を形成する含フッ
素化合物と水からなる溶媒中で、疎水性担体上に金属を
担持した触媒を用いて有機相中で反応を進行させ、水相
中に過酸化水素を濃縮分離せしめる方法を開示してい
る。この方法では、反応に使用出来る触媒担体の種類が
疎水性でなければならないことから、大幅な制限を受け
るという欠点、必ずしも反応選択率が高くないという欠
点を有する。さらに、特開昭63−156005号等の
先行技術が開示している反応選択率向上化の目的で水媒
体中に添加する酸や助触媒を、有機溶媒中でそのまま用
いる事は困難であり、効率的な反応の遂行を困難にす
る。また米国特許第3361533号では反応器内に酸
素原子を含む有機溶媒と水を共存させる方法を開示して
いるが、この方法で用いられる有機溶媒はアルコールな
どの水と任意に混じり合う有機溶媒である。この製造方
法によると、得られた過酸化水素水は有機溶媒との混合
物となり、過酸化水素水を得るためには反応後有機溶媒
を分離除去するための後処理が必要であるという欠点を
有する。
【0005】さらに、反応媒体中で酸素と水素を触媒と
接触的に反応させ過酸化水素を製造する方法において、
従来の公知技術では短時間の反応で高濃度の過酸化水素
を得るためには水素分圧及び酸素分圧を高める方法が用
いられている。しかし水素ガスと酸素ガスの混合物の爆
発の危険性をさけるために両者の混合比率は制限を受け
るため、それぞれの分圧を高めるためには反応の全圧力
を高める必要があった。このように反応全圧力を高くし
た場合、操作上の安全性に特に配慮が必要となると同時
に装置建設費が高くなるという経済的な問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、酸素
と水素を接触的に反応せしめて過酸化水素水を得る際
に、短時間の反応にて高濃度の過酸化水素水を得ること
を可能にする過酸化水素の製造方法を提供することであ
る。酸素と水素から接触的に過酸化水素を製造する方法
において、反応媒体として水のみを用いる場合には、取
得する過酸化水素水の濃度を更に高める目的で、水の量
を減らそうとすると、容器内部の混合状態が悪化して反
応量が低下するために、高濃度の過酸化水素水を得るこ
とは出来なくなる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、酸素と水
素から触媒を用いて接触的に過酸化水素を製造する方法
において、より低い反応圧力下における短時間の反応に
て高濃度の過酸化水素水を得る製造方法の検討を続けた
結果、反応器の中に反応媒体である水の他に、水と任意
の割合で混じり合うことがなく、更に過酸化水素の溶解
度が水に比べて充分低い不燃性の有機溶媒を共存させる
ことにより、その目的が達成されることを見いだし、こ
れをもとに本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、酸素と水素を反応さ
せて過酸化水素を製造する方法において、水と任意の割
合で混じり合わず、かつ、過酸化水素の溶解性が水に比
べて小さな有機溶媒を反応系内に水と共に共存させ、水
及び有機溶媒に不溶性である親水性白金族金属触媒を使
用して、酸素と水素を接触的に反応せしめることを特徴
とする過酸化水素の製造方法である。
【0009】本発明によれば、反応器内部の混合状態を
良好に保ちつつ、反応量を低下させることなく反応媒体
である水の量を減らすことを可能とし、よって取得する
過酸化水素水の濃度を高めることができる。本発明にお
いては、反応に不活性で且つ水と任意の割合で混じり合
うことのない有機溶媒を、減らそうとする水の量と同じ
量だけ反応器内部に加えることによって、反応器内部の
混合状態を維持することができる。その結果反応量を維
持することが出来、なおかつ反応器内に存在する水の量
は、加えられた有機溶媒と同じ量だけ少なくなっている
ために、得られる過酸化水素水の濃度は結果的に高くな
る。
【0010】反応の機構を断定するには至らないが、有
機溶媒を水と共存させることによる作用効果は次のよう
であると考えられる。すなわち、撹拌動力によって水お
よび有機溶媒が細分化されて分散される。触媒は見かけ
上、水中に均等に分散されたまま容器全体を流動する。
更に、水の一部が有機溶媒に置き換えられても全体の液
量は一定に保たれているために、気体と液体の混合状態
は良好な状態を維持することができる。また、一般に有
機溶媒に対する水素、酸素の溶解度は水より高いので、
有機溶媒中に溶解した水素および酸素が水との界面を通
して移動することによる液液間の物質移動が加わり、反
応速度を上昇させる。さらに、有機溶媒の使用により、
液相の表面張力が低下し、酸素及び水素ガスの気泡の径
を小さくし、酸素及び水素ガスと液相との接触効率を高
める。
【0011】本発明に用いることのできる有機溶媒は、
水と任意の割合で混じり合わずかつ過酸化水素の溶解性
が水に比べて小さな有機溶媒であれば、その種類に制限
なく利用することができる。さらに、有機溶媒として次
の条件を満たすものが好ましい。その条件は、(1)水
と任意の割合で混じり合わない、すなわち、水に対する
溶媒の溶解度が0.05g-溶媒/g-水以下、好ましくは0.00
1g- 溶媒/g-水以下であり、水の溶媒に対する溶解度が
0.5g-水/g-溶媒以下、好ましくは0.01g-水/g-溶媒以
下であること、(2)過酸化水素の溶解度が水に比べて
充分に小さい、すなわち、過酸化水素の溶媒に対する溶
解度が0.5g-H2O2/g-溶媒以下、好ましくは0.01g-H2O2
/g-溶媒以下であること、(3)過酸化水素の製造反応
条件下で安定であること、(4)粘度が水と著しく異な
らない、すなわち、0.2〜50センチポアズ、好まし
くは0.5〜20センチポアズであること、(5)実質
的に不燃性であること、すなわち、引火点が80℃以
上、好ましくは120℃以上であること、及び(6)酸
素と水素の溶解度が高いことである。
【0012】これらの条件を満足する有機溶媒には、o
−クロロベンズアルデヒド、臭化オクチル、1−臭化−
3−塩化プロパンなどのハロゲン化有機化合物を挙げる
ことができる。さらに、2つ以上のフッ素、塩素、臭素
などのハロゲン原子で置換された炭化水素が好ましく、
パークロロカーボン化合物およびパーフルオロカーボン
化合物などの3つ以上のハロゲン原子で置換された炭化
水素がより好ましい。パークロロカーボン化合物の具体
例としてはトリクロロエタン、パークロロエチレンを挙
げることができる。最も好ましいのは3つ以上のフッ素
原子で置換された炭化水素であり、具体例としては住友
スリーエム(株)製、商品名、フロリナートFC−7
7、フロリナートFC−43、フロリナートFC−70
を挙げることができる。
【0013】反応器内の全液量(有機溶媒量と水の量の
合計)及び触媒量を一定に保ち有機溶媒と水の割合を変
化させて同一条件で反応させると、全水素反応量はほと
んど同等である。よって、有機溶媒と水の混合割合が
1:1である溶液を用いた場合には、溶液全体が水のみ
の場合に比べて反応後の過酸化水素水の濃度は約2倍に
なる。更に、有機溶媒と水の比が2:1の混合割合であ
る溶液を用いた場合には、溶液全体が水のみの場合に比
べて約3倍の濃度の過酸化水素水が取得されることにな
る。実際には、反応速度及び反応の選択率が過酸化水素
水の濃度の影響をある程度受けるため、特に高濃度の過
酸化水素水を取得する場合には、反応後の過酸化水素水
の濃度は有機溶媒と水との混合割合と若干のずれを生じ
ることがある。実質上、経済性の点からは反応器内の溶
液中の有機溶媒と水との容量比は、5:95〜95:
5、好ましくは30:70〜90:10、より好ましく
は50:50〜80:20の範囲から選ばれる。
【0014】本発明では高濃度の過酸化水素水が生成さ
れるために、分解を抑制する目的で反応媒体である水中
に過酸化水素の安定剤を添加することも可能である。過
酸化水素の安定剤としては公知の水溶性の安定剤を用い
ることができる。安定剤の具体例としては、アミノトリ
(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−
1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチ
レンホスホン酸)またはこれらのナトリウム塩、さらに
リン酸、硫酸、硝酸やピロリン酸ナトリウムなどを挙げ
ることができる。安定剤の使用量は安定剤の種類や過酸
化水素水濃度により異なってくるが、通常の安定剤の添
加量としては、水中の濃度として1〜1000ppm、
好ましくは5〜100ppmである。
【0015】本発明に用いられる触媒としては、パラジ
ウム、白金等の白金族金属が好ましく使用されるが、実
質的に親水性である限りその形状には特に制限はなく、
ペレット状であっても粉末状であっても差し支えない。
本発明でいう親水性触媒とは、水相と有機相の2相が存
在する反応系内に触媒を添加した場合、触媒がもっぱら
水相中に分散する性質を有する触媒を意味する。
【0016】このような親水性白金族金属触媒は、白金
族金属単体および好ましくは親水性担体に担持された白
金族金属である。すなわち、アルミナ、シリカ、チタニ
ア、マグネシア、ジルコニア、セリア、ゼオライト及び
活性炭等の担体を用い、担体上にパラジウムや白金等の
白金族金属を担持することにより調製される。また、芳
香族炭化水素系樹脂、塩化ビニル系樹脂、フッ素化炭化
水素系樹脂、好ましくはスチレン−ジビニルベンゼン共
重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂などの多
孔質の樹脂を担体として使用して触媒を調製した後、メ
チルアルコールやエチルアルコール等の水溶性有機溶媒
に浸漬後、水で溶媒を置換することにより親水性触媒を
調製することも可能である。
【0017】白金族金属の担持量に制限はないが、通
常、担体の0.01〜30%、好ましくは0.1〜10
%である。また、反応における触媒の使用量は、有機溶
媒及び水の合計量1リットル当たり、通常1〜300グ
ラム、好ましくは2〜150グラムが使用される。本発
明においては、反応が水中で行われるので、水素からの
選択率を高めるために効果的な助触媒(たとえばハロゲ
ンイオン)や硫酸、塩酸などの酸を任意の割合で反応媒
体である水中に存在させることが出来る。また、助触媒
を担体に担持させた触媒も使用出来る。すなわち、本発
明は、酸素と水素から接触的に過酸化水素を製造する方
法において、反応媒体として水を用いる系についてこれ
までに開発された種々の方法に対しても適用し得るもの
である。本発明の方法を用いる事により、効率的に高濃
度の過酸化水素水を取得する事ができる。
【0018】本発明の特徴としては、酸素と水素を有機
溶媒中ではなくもっぱら水溶媒中で反応させる事があげ
られる。そのため、触媒としては親水性の触媒、すなわ
ち少なくとも反応が進行する間、水相中に均一に分散し
て存在する触媒が用いられる。本発明を実施する反応装
置の形式としては、一般的には撹拌式の反応器が採用さ
れるが、有機溶媒と水を充分に分散させる動力を与える
ことが出来れば、気泡塔や流動床式反応器等を制限なく
用いることができる。また、本発明の過酸化水素の製造
は、反応圧力が通常3〜150kg/cm2 ・G、好ま
しくは5〜100kg/cm2 ・G、より好ましくは8
〜50kg/cm2 ・G、反応温度が通常0℃〜80
℃、好ましくは5℃〜50℃、反応時間30分〜6時間
の条件下で酸素と水素を窒素などの本反応に障害となら
ないような不活性ガスの存在下または不存在下に触媒と
接触せしめることにより実施される。
【0019】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を更
に詳細に説明する。実施例、比較例において水素反応量
は反応器出口ガス組成をガスクロマトグラフによって分
析し求めた。また、反応媒体中の過酸化水素濃度の測定
は、硫酸酸性過マンガン酸カリウム溶液による滴定法に
より行った。
【0020】実施例1 酸素と水素から過酸化水素を製造する反応を以下のよう
にして実施した。内容積6リットルのSUS316製冷
却ジャケット付オートクレーブに、パーフルオロ炭化水
素であるフロリナートFC−77(住友3M(株)製の
パーフルオロ炭化水素の商品名)2075mlを入れ
た。次に臭素酸ナトリウムの濃度が0.5ミリモル/リ
ットル、硫酸濃度が0.1モル/リットルとなるように
調製した水溶液692ミリリットルを触媒として市販の
5重量%Pd担持チタニア触媒(N.Eケムキャット
(株)製)5gを懸濁させてオートクレーブ中に加え、
全量を2767ミリリットルとした。オートクレーブを
閉め、空気を959Nl/hrにてオートクレーブ内に
導入し、圧力調節弁によりオートクレーブの圧力が9K
g/cm2 ・Gになるまで昇圧した。空気の通気を続け
ながら、反応圧力を9Kg/cm2 ・G、反応温度を1
0℃に保ち、1500rpmになるように撹拌を開始し
た。条件が安定した後、水素ガスを60Nl/hrにて
30分間通気し反応を行った。30分の反応終了後、水
中の過酸化水素濃度は2.48重量%、全水素反応量は
0.71モル、水素選択率は71%であった。
【0021】水素選択率は次式によって計算した。
【数1】水素選択率(%)=[(反応により生成した過
酸化水素のモル量)÷(消費された水素量から算出した
過酸化水素の理論生成モル量)]×100 なお、フロリナートFC−77は、水に対する溶解度が
0.01mg/g−水以下、過酸化水素の溶解度が0.
015mg/g−溶媒以下、粘度が1.4センチポアズ
であって、引火点を有しない。
【0022】実施例2 フロリナートFC−77の量を1845ml、また実施
例1で用いたものと同一組成の水溶液922ml中に市
販の5重量%Pd担持チタニア触媒(N.Eケムキャッ
ト(株)製)5gを懸濁させて用いた以外は実施例1と
同様の反応を行った。30分の反応終了後、水中の過酸
化水素濃度は1.99重量%、全水素反応量は0.74
モル、水素選択率73%であった。
【0023】実施例3 フロリナートFC−77量を1384ml、また実施例
1で用いたものと同一組成の水溶液1384ml中に市
販の5重量%Pd担持チタニア触媒(N.Eケムキャッ
ト(株)製)5gを懸濁させて用いた以外は実施例1と
同様の反応を行った。30分の反応終了後、水中の過酸
化水素濃度は1.42重量%、全水素反応量は0.76
モル、水素選択率76%であった。
【0024】比較例1 フロリナートFC−77を用いず、実施例1で用いたも
のと同一組成の水溶液2767ミリリットル中に市販の
5重量%Pd担持チタニア触媒(N.Eケムキャット
(株)製)5gを懸濁して用いた以外は実施例1と同様
の反応を行った。30分の反応終了後の水中の過酸化水
素濃度は0.78重量%、全水素反応量は0.80モ
ル、水素選択率80%であった。
【0025】実施例4 触媒として市販の5重量%Pd担持アルミナ触媒(N.
Eケムキャット(株)製)20gを用いた事以外は実施
例1と同様の反応を行った。30分の反応終了後、水中
の過酸化水素濃度は2.37重量%、全水素反応量は
0.70モル、水素選択率69%であった。
【0026】比較例2 フロリナートFC−77を用いず、実施例4で用いたも
のと同一組成の水溶液2767ミリリットル中に市販の
5重量%Pd担持アルミナ触媒(N.Eケムキャット
(株)製)20gを用いた以外は実施例4と同様の反応
を行った。30分の反応終了後、水中の過酸化水素濃度
は0.79重量%、全水素反応量は0.79モル、水素
選択率81%であった。
【0027】実施例5 フロリナートFC−77の量を3458mlにし、全量
を4150ミリリットルに増加した事以外は実施例1と
同様の反応を行った。30分の反応終了後、水中の過酸
化水素濃度は3.51重量%、全水素反応量は1.05
モル、水素選択率は68%であった。
【0028】比較例3 フロリナートFC−77を用いず、実施例5で用いたも
のと同一組成の水溶液4150ミリリットル中に市販の
5重量%Pd担持チタニア触媒(N.Eケムキャット
(株)製)5gを懸濁させて用いた以外は実施例5と同
様の反応を行った。30分の反応終了後、水中の過酸化
水素濃度は0.80重量%、全水素反応量は1.19モ
ル、水素選択率82%であった。
【0029】実施例6 反応を1.5時間継続したこと以外は実施例5と同様の
反応を行った。1.5時間の反応終了後、水中の過酸化
水素濃度は7.66重量%、全水素反応量は2.84モ
ル、水素選択率55%であった。
【0030】比較例4 フロリナートFC−77を用いず、実施例6で用いたも
のと同一組成の水溶液4150ミリリットル中に市販の
5重量%Pd担持チタニア触媒(N.Eケムキャット
(株)製)5gを懸濁させて用いた以外は実施例6と同
様の反応を行った。1.5時間の反応終了後、水中の過
酸化水素濃度は1.92重量%、全水素反応量は3.0
1モル、水素選択率78%であった。
【0031】実施例7 水溶液中に75ppmの濃度になるようにアミノトリ
(メチレンホスホン酸)を添加した以外は実施例1と同
様の反応を行った。30分の反応終了後、水中の過酸化
水素濃度は2.62重量%、全水素反応量は0.65モ
ル、水素選択率は82%であった。
【0032】実施例8 フロリナートFC−77の代わりにパークロロエチレン
(関東化学(株)製)を使用した以外は実施例1と同様
の反応を行った。30分の反応終了後、水中の過酸化水
素濃度は2.44重量%、全水素反応量は0.68モ
ル、水素選択率は73%であった。なお、パークロロエ
チレンは、水に対する溶解度が0.01mg/g−水以
下、過酸化水素の溶解度が0.015mg/g−溶媒以
下、粘度が0.88センチポアズであって、引火点を有
しない。
【0033】実施例9 スチレン−ジビニルベンゼン系共重合体吸着樹脂(三菱
化成工業(株)製、商品名HP20、粒系0.2〜1m
m、比表面積605m2/g、真比重1.01、水分含
量56.3重量%)をメタノール、30%過酸化水素、
水で洗浄後真空乾燥させた。これをクロロホルムで膨潤
させた後、酢酸パラジウム/クロロホルム溶液で含浸さ
せ真空乾燥した。これを気相中、100℃にて水素還元
し、疎水性の1%Pd/HP20触媒を得た。この触媒
を以下の方法で親水化処理した。すなわち、疎水性の1
%Pd/HP20をメタノールで洗浄し、充分膨潤させ
て細孔を濡らした後、多量の水でメタノールを置換し、
濾別し、親水性の1%Pd/HP20触媒を調製した。
この親水性の触媒40gを用いた以外は実施例1と同様
の反応を行った。反応開始前の触媒は水相中に分散し
た。30分の反応終了後、水中の過酸化水素濃度は2.
04重量%、全水素反応量は0.50モル、水素選択率
は83%であった。反応終了後も触媒は水相中に存在し
た。
【0034】比較例5 実施例9に記載した方法にて調製した疎水性触媒である
1%Pd/HP20を、親水化処理を行わずに疎水性の
まま同量使用した以外は、実施例9と同様の反応を行っ
た。反応開始前の触媒はフロリナートFC−77相中に
分散した。30分の反応終了後、水中の過酸化水素濃度
は0.62重量%、全水素反応量は0.35モル、水素
選択率は36%であった。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、酸素と水素を水媒体中
で比較的低い反応圧力下で接触的に反応せしめて短時間
の反応にて高濃度の過酸化水素水を得ることを可能にす
る過酸化水素の製造方法が提供される。その結果、装置
建設費が低減され、効率的に過酸化水素を製造すること
が可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富田 健 東京都葛飾区新宿6丁目1番1号 三菱瓦 斯化学株式会社東京研究所内 (72)発明者 平松 靖 新潟県新潟市松浜町3500番地 三菱瓦斯化 学株式会社新潟工業所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素と水素を反応させて過酸化水素を製
    造する方法において、水と任意の割合で混じり合わず、
    かつ、過酸化水素の溶解性が水に比べて小さな有機溶媒
    を反応系内に水と共に共存させ、水及び有機溶媒に不溶
    性である親水性白金族金属触媒を使用して、酸素と水素
    を接触的に反応せしめることを特徴とする過酸化水素の
    製造方法。
  2. 【請求項2】水と有機溶媒との容量比が5:95〜9
    5:5である請求項1記載の過酸化水素の製造法。
  3. 【請求項3】有機溶媒が2つ以上のハロゲン原子で置換
    した炭化水素である請求項1記載の過酸化水素の製造
    法。
  4. 【請求項4】 水及び有機溶媒に不溶性である親水性白
    金族金属触媒が、水及び有機溶媒に不溶性である親水性
    担体上に白金族金属を担持した触媒であることを特徴と
    する請求項1記載の過酸化水素の製造方法。
  5. 【請求項5】有機溶媒が引火点80℃以上の液体である
    請求項1記載の過酸化水素の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000164541A (ja) * 1998-11-24 2000-06-16 Texas Instr Inc <Ti> 化学的機械的に平坦化された電気デバイスの製法
KR20240118485A (ko) * 2023-01-27 2024-08-05 아주대학교산학협력단 과산화수소 생산 촉진제 및 그 활용 방법

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