JPH0717851A - (メタ)アクリル酸エステル系粘着剤を用いた薬剤含有貼付剤 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステル系粘着剤を用いた薬剤含有貼付剤

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JPH0717851A
JPH0717851A JP18862793A JP18862793A JPH0717851A JP H0717851 A JPH0717851 A JP H0717851A JP 18862793 A JP18862793 A JP 18862793A JP 18862793 A JP18862793 A JP 18862793A JP H0717851 A JPH0717851 A JP H0717851A
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JP18862793A
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Takao Fujii
隆雄 藤井
Makoto Iwata
誠 岩田
Minoru Furuya
実 古屋
Yoshiki Suzuki
嘉樹 鈴木
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 徐放性、経皮吸収性に優れ、皮膚刺激のない
薬剤含有貼付剤を提供すること 【構成】 アクリル酸ベンジルなどの(メタ)アクリル
酸アリールエステルを必須成分として含有する1種以上
の(メタ)アクリル酸エステル類の共重合体またはそれ
らの重合体の混合物からなる粘着剤と硝酸イソソルビド
などの薬剤を含有する感圧粘着層が柔軟な支持体の上に
形成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、徐放化された薬剤の経
皮投与用医薬貼付剤に関し、さらに詳しくは、薬剤を含
有する特定のアクリル酸エステル系粘着剤からなる粘着
層が柔軟な担持体の上に形成された、徐放性に優れ、か
つ良好な経皮吸収性を有する貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】硝酸イソソルビド等の薬剤が経皮吸収さ
れることは公知であり、経皮吸収用貼付剤として、既に
多数の商品が開発されている。それらの貼付剤に使用さ
れる粘着剤として、薬剤が硝酸イソソルビドの場合、シ
リコーン系、ゴム系、アクリル系等の粘着剤が好ましい
ことは、例えば、特開昭57−116011号公報等に
示されている。また、日本薬学会第5年会(平成元年9
月26〜28日)において、小国らは硝酸イソソルビド
を用いた貼付剤について、アクリル系、シリコーン系、
ゴム系を比較し、この3者は経皮吸収性がほぼ同じであ
ったと報告している。
【0003】前記、特開昭57−116011号公報に
係る出願においては、その後、各種の粘着剤の中から特
にアクリル系粘着剤が好ましいとして、明細書の補正を
行い、出願公告されている(特公平4−74329
号)。
【0004】貼付剤用アクリル系粘着剤としては、アク
リル酸アルキルエステルが使用されている。しかし、こ
れらの粘着剤を主成分として用いた貼付剤には皮膚刺激
性の点で問題がある。
【0005】また、貼付剤の他の問題点の1つとして皮
膚カブレの発生があり、これを少なくする方法として種
々の提案がなされている。その1つとして製剤サイズを
小さくする方法があり、そのためには、単位面積当たり
の経皮吸収性を高めることが必要となる。しかし、前記
のようなアクリル系粘着剤においては、相溶できる薬剤
量に限界がある。経皮吸収性を高めるために、ミリスチ
ン酸イソプロピル等の経皮吸収促進剤を添加する試みが
なされているが、かかる低分子の経皮吸収促進剤はそれ
自体が皮膚を透過し体内に吸収されることが多く、長期
的にみれば安全性の面で懸念が残るほか、皮膚刺激性の
認められるものも多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、皮膚刺激が
少なく、経皮吸収性の良好な徐放性の薬剤含有貼付剤を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、粘着剤と薬剤
を含有する感圧粘着層が柔軟な担持体の上に形成されて
なる貼付剤であって、該粘着剤が(メタ)アクリル酸ア
リールエステルを必須成分として含有する1種以上の
(メタ)アクリル酸エステル類の共重合体あるいはこれ
らの(メタ)アクリル酸エステルのホモポリマーの混合
物からなる(メタ)アクリル酸エステル系粘着剤である
薬剤含有貼付剤を提供するものである。
【0008】本発明において、(メタ)アクリル酸アリ
ールエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸
の、ベンジルエステル;p−イソプロピル基、3,5−
ジメチル基もしくはp−メチル基を有するベンジルもし
くはフェネチルエステル;フェノキシエチル、p−メチ
ルフェノキシエチル、フェノキシメチル、p−フェノキ
シメチルエステルなどを挙げることができる。
【0009】本発明の貼付剤用粘着剤として、これらの
(メタ)アクリル酸アリールエステルを必須成分として
含有する1種以上の(メタ)アクリル酸エステル類の共
重合体、あるいはそれらの重合体混合物からなる(メ
タ)アクリル酸エステル系粘着剤を用いる。(メタ)ア
クリル酸アリールエステル重合体を単独で用いることも
できる。
【0010】本発明の(メタ)アクリル酸エステル系粘
着剤を用いると、得られる貼付剤の皮膚刺激性を緩和す
ることができ、粘着層に含まれる薬剤の経皮吸収性を高
めることができる。特に薬剤として硝酸イソソルビドを
含有させる場合、薬剤相溶性に優れるため、経皮吸収性
の高い貼付剤を得ることができる。
【0011】(メタ)アクリル酸アリールエステル以外
の(メタ)アクリル酸エステル類としては、(メタ)ア
クリル酸の炭素数1〜14のアルキルエステルを挙げる
ことができる。これらの(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘ
プチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリ
レート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト等を挙げることができる。
【0012】(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの
共重合体とする場合、(メタ)アクリル酸アリールエス
テルが少なくとも約20重量%含まれていることが望ま
しい。また重合体混合物として用いる場合、(メタ)ア
クリル酸アリールエステルのホモポリマーが少なくとも
約20重量%含まれていることが望ましい。
【0013】本発明の(メタ)アクリル酸エステル系粘
着剤には、ビニル基を有する他の共重合可能なモノマー
を共重合させることも、また一般の粘着剤に可塑剤、充
填剤を添加するのと同じ目的でこれらを添加することも
可能であり、薬剤に対する相溶性、経皮吸収性あるいは
粘着力に支障がない範囲で行ってもよい。
【0014】本発明の貼付剤に用いることのできる薬剤
としては、硝酸イソソルビド(イソソルビドジナイトレ
ート、以下ISDNと略記することがある)を好適に挙
げることができるが、その他の薬剤として、下記のよう
なものを挙げることができる。
【0015】(1)ニトログリセリン、1,2,3−プ
ロパントリオールモノニトレート、1,2,3−プロパ
ントリオールジニトレートおよびこれらのエステル誘導
体、イソソルバイド−5−モノニトレート、四硝酸ペン
タエリスリトール、塩酸パパベリン、ヘプロニカード、
モルシドミン、ニコモール、シンフイブラード、ベラバ
ミル、塩酸ジルアゼムシンナリジン、ジピリダモール、
ニフェジピン、ニカルジピン、トラピジル、塩酸トリメ
タジジン、カルボクロメン、乳酸プレニラミン、塩酸ジ
ラゼープ、トラピジル等の冠血管拡張剤;
【0016】(2)ピンドロール、ジソピラミド、塩酸
ブプラノロール、トリクロルメチアジド、フロセミド、
塩酸プラゾミン、酒石酸メトプロロール、塩酸カルチオ
ロール、塩酸オクスプレノール、塩酸プロプラノロール
等の抗不整脈剤もしくは狭心症剤;
【0017】(3)塩酸プラゾシン、塩酸エカラジン、
塩酸ヒドラジン等の血圧降下剤; (4)メチルジゴキシン、安息香酸ナトリウムカフェイ
ン、カフェイン、塩酸トパミン、塩酸オクトパミン、ジ
プロフィリン、ブクラデシンナトリウム、塩酸オクスプ
レノール、ジキタリス、ジコキシン、ユビデカレノン等
の強心剤;
【0018】(5)塩酸プロカテロール、塩酸ピリブテ
ロール、塩酸クロフエダノール、硫酸サルブタモール、
塩酸トリメトキノール、メシル酸ヒトルテロール、ピン
ドロール、イソプロテノール、クエン酸イソアミニー
ル、カルボシステイン、セフラジン、トラニラスト、テ
オフィリン等の気管支喘息剤;
【0019】(6)クロニジン、ニフェジピン、ニカル
ジピン、ベラパミル等の抗高圧剤もしくはカルシウム拮
抗剤;
【0020】(7)アスピリン、サルチル酸、サルチル
酸メチル、サルチル酸エチル、サルチル酸コリン、サル
チル酸ナトリウム、サリチロサルチル酸、サリチルアミ
ド、サリチル酸グリコール、1−メントール、アミノピ
リン、アンチピリン、クロフェゾン、ケトフェニルブタ
ゾン、フェプラゾン、ニコチン酸ベンジルエステル、ト
ウガラシエキス、カプサイシン、アセトアミノフェン、
オキシフェンブタゾン、、ペンタゾシン、エプタゾシ
ン、ジフルニサル、フェナゾール、メピリゾール、ピロ
キシカム、ベンジダミン、フェナセチン、チアラミド、
ゾフェキサマック、フルフェナム酸、フルフェナム酸ア
ルミニウム、インドメタシン、塩酸トラマドール、イブ
プロフェン、アルクロフェナック、アセメタシン、スル
ピリン、グアイアズレン、ケトプロフェン、ナプロキセ
ン、クリダナク、スリンダック、ベノキサブロフェイ
ン、インドブエン、メフェナム酸、トルメチン、メチア
ジン酸、プロチジン酸、クエン酸ペリソキサール、プラ
ノプロフェン、ゾンタール、フェニルブタゾン、フェン
ブフェン、フェンチアザック、ジフルニザール、チアプ
ロフェン酸、塩酸チノリジン、ゾメピラック、ピメプロ
フェン、ベンダザック、フェノプロフェンカルシウム、
ミロブロフェン並びにこれらの誘導体等の消炎鎮痛剤も
しくは皮膚疾患用剤;
【0021】(8)リドカイン、ベンゾカイン、アミノ
安息香酸エチル、塩酸プロカイン、ジプカイン、プロカ
イン等の局所麻酔剤;
【0022】(9)メフルシド、ペンフルチシド、ブメ
タニド、ハイドロサイアザイド、ペンドロフルナサイア
ザイド、レセルピン等の降圧利尿剤;
【0023】(10)メタカロン、グルテチミド、フル
ラゼバム、ブロムワレリル尿素塩酸フルラゼバム、ニト
ラゼバム、ハロキサゾラム、トリアゾラム、フェノバル
ビタール、抱水クロラール、ニメタゼパム、エスタゾラ
ム等の催眠鎮静剤;
【0024】(11)レボドバ、フルフェナジン、フル
タゾラム、フェノバルビタールナトリウム、メチルフェ
ノバルビタール、チオリダジン、ジアゼパム、ベンズブ
ロマロン、レセルビン、スルビアルブラゾム、クロルプ
ロマジン、ハロペリドール、ニトラゼパム、炭酸リチウ
ム等の中枢神経作用剤;
【0025】(12)3−(2−アミノブチル)インド
ールアセテート等の精神活力剤;
【0026】(13)エピネフリン、酢酸コルチゾン、
酢酸ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、コハク酸ヒド
ロユルチゾンナトリウム、トリアムシノロンアセトニ
ド、トリアムシノロンジアセテート、デキサメタゾンリ
ン酸エステル、メチルプレゾニゾロン、酢酸ダイクロリ
ジン、酢酸メチルプレドニゾロン、フルオシノロンアセ
トニド、酢酸デキサメタゾン、デキサメタゾン、フルオ
ロメソロン、エステロン、エストラジオール、エチニル
エストラジオール、プロゲステロン、ベタメタゾンリン
酸ナトリウム、ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ホ
ルモユルタール、ピバル酸フルメタゾン、プロピオン酸
ベクロメタゾン、フルドロキシユルチド等のホルモン
剤;
【0027】(14)スルファジメトキシン、スルフィ
ソキサゾール、スルフィソミジンのようなサルファ剤、
塩酸エタンブトール、イソニアジド、パラアミノサルチ
ル酸カルシウム等の抗結核剤;
【0028】(15)クロルフェニラミン、ジフェニル
イミダゾール、ケトチフェン等の抗ヒスタミン剤もしく
は抗アレルギー剤; (16)モルヒネ、ブプレノルフィンおよびそれらの誘
導体のような鎮痛剤; (17)その他、ビンボセチン、ニコチンおよびそれら
の誘導体等
【0029】これらの薬剤の含有量は、薬剤として硝酸
イソソルビドを用いる場合、本発明の(メタ)アクリル
酸エステル系粘着剤との相溶性に優れるため、粘着剤に
対し、0.1〜20重量%含有させることができ、従っ
て経皮吸収性の高い貼付剤を得ることができる。また、
薬剤としてエストラジオールを用いる場合、粘着剤に対
し、0.5〜5重量%、ブプレノルフィンの場合、粘着
剤に対し1〜10重量%とすることが適当である。
【0030】本発明の薬剤含有貼付剤の製造にあたって
は、まず、(メタ)アクリル酸エステル系粘着剤を、酢
酸エチル、ヘキサン、アセトン、メタノール、フロロカ
ーボン系溶媒等の単独または混合溶媒に溶解または分散
させたものに薬剤を混合するか、または薬剤を混合せず
に離型紙または離型フィルムの上に乾燥後の厚みが所定
の厚み、すなわち5〜100μmとなるように塗工し、
乾燥させて蒸発により溶媒を十分に除く。
【0031】粘着剤溶液に薬剤を混合し塗工し、乾燥し
て薬剤を含有する感圧粘着層を得た場合には、かかる薬
剤を含有する感圧粘着層を柔軟な担持体に取付け、所望
の大きさに裁断することにより薬剤含有貼付剤を得るこ
とができる。
【0032】一方、薬剤を混合せずに、または十分な量
は混合せずに塗工し、乾燥させた場合には、薬剤を含有
しないか、十分には含有しない感圧粘着層が得られる。
【0033】本発明の特に好ましい貼付剤は、粘着剤溶
液に薬剤を混合せずに、または十分な量を混合せずに塗
工し乾燥させた場合に得られる。十分な量とは、実質的
に薬効を発揮しない量をいう。
【0034】すなわち、公知の如く、最終貼付剤中の残
留溶媒が少ないほど、具体的には、100ppm以下、
好ましくは50ppm以下の残留溶媒量となるほど、貼
付剤の皮膚刺激は少なくなる。従ってかかる残留溶媒の
少ない貼付剤を得るためには、粘着剤の溶液または分散
液を離型フィルムなどの上に塗工し、乾燥するときに、
十分な熱をかけ、または/および十分な乾燥時間をとる
か、もしくは得られた粘着層を加温したり、減圧下にお
くなどして、残留溶媒を減少させることが必要である。
【0035】本発明においては、前記(メタ)アクリル
酸エステル系粘着剤溶液またはこれと薬剤との混合液
に、かかる混合物の特性に実用上影響しない範囲で、そ
の他の粘着剤、例えばシリコーン系粘着剤、ゴム系粘着
剤、ビニルエーテル系粘着剤の単独または混合物を併用
してもよく、必要に応じて公知の吸収促進剤、溶解助
剤、拡散助剤、充填剤などを単独または混合にて含有さ
せて用いてもよい。
【0036】吸収促進剤を用いるとき、吸収促進剤とし
ては、特にミリスチン酸イソプロピルが好ましく、ミリ
スチン酸イソプロピルを用いるときは、薬剤1重量部に
対して0.05〜2重量部用いるのがよい。
【0037】また、他の吸収促進剤または拡散助剤とし
ては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベン
ゼンスルフォン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエー
テルジスルフォン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハ
ク酸塩、ポリオキシアルキルフェニルエーテルサルフェ
ートアンモニウム塩などの界面活性剤;グリセリン、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール、高級脂肪族アルコールなどのアルコー
ル類;ジメチルスルホキシドおよびアルキルメチル誘導
体;サリチル酸、尿素、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルホルムアミド、ラノリン、アラントイン、スクアレ
ン、カーボポール、ジイソプロピルアジペート、ピログ
ルタミン酸ラウリルエステル、エチルラウレート、ニコ
チン酸メチル、ソルビトールおよびドデシルピロリドン
のようなピロリドン誘導体、オリーブ油、ヒマシ油、流
動パラフィン、ワセリン、ゼラチン、アミノ酸、乳酸、
乳酸エチル、ニコチン酸ベンジル、L−メントール、カ
ンファー、ドデシルアザシクロヘプタン−2−オンなど
を用いることができる。かかる添加剤は、薬剤1重量部
当たり、0.05〜2重量部用いるのがよい。
【0038】本発明の貼付剤においては、前記(メタ)
アクリル酸エステル系粘着剤と薬剤を必須成分として含
有する粘着性組成物からなる感圧粘着層は、柔軟な担持
体の上に形成されるが、かかる柔軟な担持体としてはフ
ィルムや織物、編物、不織布などの布帛またはフィルム
と布帛の複合物などが用いられる。
【0039】かかるフィルムや布帛の材質としては、ポ
リエチレンテレフタレートのようなポリエステル;ポリ
エチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン;ナ
イロン6のようなポリアミド;エチレン−酢酸ビニール
共重合体などを用いることができる。かかる材質の中で
も、安定性、安全性の面からポリエステルが好ましい。
【0040】特に、安定性が高くなる柔軟な担持体とし
て貼付剤の外面にフィルムを用いる場合には、貼付剤の
取扱性を改善する目的で、該フィルムの内側または外側
面に接着剤または粘着剤を介して、布帛を取付ける態様
をとるとき、得られる貼付剤は安定性が高く、取扱性が
良好となる。説明の如く、安定性が高く、取扱性を良好
とするためには、フィルムの厚みは0.5〜10μm、
布帛は目付け8〜100g/m2 であるのが好ましく、
特にフィルムが厚み0.5〜4.9μmのポリエステル
フィルムで、布帛が目付け8〜60g/m2 のポリエス
テルであるときが好ましい。
【0041】特に好ましい貼付剤の態様を以下に示す。
すなわち、貼付剤が、(a)フィルム層、(b)接着
層、(c)布帛、(d)粘着層、(e)離型フィルム層
からなり、最外層が(a)であり、(a),(b),
(c),(d),(e)の順に積層してあり、使用時に
は(e)は捨てる。
【0042】(a)は厚みが0.5〜4.9μmのポリ
エステルフィルム層であり、フィルムとしては、例えば
帝人株式会社らがコンデンサー用途に開発販売している
極薄ポリエステルフィルム(商品名、テイジン テトロ
ンフィルム Fタイプ)が特に好ましい。(b)は厚み
が5〜40μmの接着層であり、(c)は目付けが8〜
60g/m2 のポリエステル布帛である。(d)は厚み
が10〜60μmである本発明の(メタ)アクリル酸エ
ステル粘着剤からなる感圧粘着層であり、(e)はフッ
素樹脂またはシリコーン樹脂をコーテイングした厚み3
0〜100μmのポリエステルフィルム系離型フィルム
層である。薬剤は主として(d)粘着層に存在するが、
(b)接着層、(c)布帛中に存在してもよい。
【0043】かかる好ましい態様の貼付剤の製造におい
ては、薬剤を十分には含まない(b)接着層と(d)粘
着層を製造し、(a)フィルム層と(c)布帛を(b)
を介して接着して複合層を作り、該複合層の布帛部分に
アセトンなどの溶媒に溶解した薬剤を滴下、スプレー、
浸漬などにより含有させ、しかるのち、薬剤の溶媒を蒸
発により除き、次に(d)粘着層を圧着する。かくして
得られる貼付剤には、(e)離型フィルム層がついてい
る。
【0044】かくして得られた貼付剤は、長時間放置す
るか、加熱することにより、薬剤を(d)粘着層に十分
に拡散させる。当然この過程において(b)接着層中に
も薬剤が拡散する。薬剤含有貼付剤は、通常、大きさ1
0〜100cm2 に裁断して用いられるが、かかる裁断
は加熱前にしてもよく、加熱後に行ってもよい。
【0045】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。実施例中の部は重量部である。また、血中の
ISDN濃度は以下の方法で測定した。すなわち、1m
lの採血血液より、血漿を分離した後、6mlのn−ヘ
キサンを用いてISDNを抽出し、濃縮して、この濃縮
物に酢酸エチル100μlを加えて試料を得、この試料
中のISDNをGC−ECD法により定量した。
【0046】また、実施例において使用した(メタ)ア
クリル酸エステル系粘着剤の合成法の一例を以下に示
す。すなわち、ベンジルアクリレート50部、2−エチ
ルヘキシルアクリレート47部、アクリル酸3部、過酸
化ベンゾイル1部および酢酸エチル100部を還流冷却
器、かきまぜ機を有する反応容器に仕込み、窒素雰囲気
下60℃でゆっくり攪拌しながら、12時間重合を続け
た。重合転化率は99.9%であった。得られた重合体
溶液に酢酸エチル500部を加えて固形分濃度を約20
%に調節した。反応モノマーの共重合比率を変更した場
合も、基本的にほとんど同じ操作でポリマーを合成でき
た。
【0047】また、布帛試料は以下の方法で作成した。
テレフタル酸ジメチル297部、エチレングリコール2
65部、3,5−ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム53部(テレフタル酸ジメチルに対して
11.7モル%)、酢酸マンガン4水塩0.084部お
よび酢酸ナトリウム3水塩1.22部を精留塔付ガラス
フラスコに入れ、常法に従ってエステル交換反応を行
い、理論量のメタノールが留出した後、反応生成物を精
留塔付重縮合用フラスコに入れ、安定剤として正リン酸
の56%水溶液0.090部および重縮合触媒として三
酸化アンチモン0.135部を加え、温度275℃で、
常圧下20分、30mmHgの減圧下15分間反応させ
た後、高真空下で100分間反応させた。最終内圧は
0.39mmHgであり、得られた共重合ポリマーの極
限粘度は0.402、軟化点は約200℃であった。反
応終了後、共重合ポリマーを常法に従いチップ化した。
【0048】この共重合ポリマーのチップ15部と極限
粘度0.640のポリエチレンテレフタレートのチップ
85部とをナウタ・ミキサー(細川鉄工所製)中で5分
間混合した後、窒素気流中にて110℃で2時間、さら
に150℃で7時間乾燥した後、二軸スクリュー式押出
機を用いて285℃で溶融混練してチップ化した。この
チップの極限粘度は0.535、軟化点は261℃であ
った。
【0049】このチップを常法により乾燥し、紡糸口金
に幅0.05mm、径0.6mmである円形スリットの
2箇所が閉じた円弧状の開口部をもつものを使用し、常
法に従って紡糸し、外径と内径の比が2:1の中空繊維
(中空率25%)を作った。得られた中空繊維は、該中
空繊維断面全体に散在し、繊維方向に配列する微細孔を
有し、該微細孔はその少なくとも1部が中空部まで連通
していた。この中空繊維は300デニール/24フィラ
メントであり、この原糸を用い、常法に従って延伸倍率
4.2倍で延伸し、71デニール/24フィラメントの
マルチフィラメントを得た。このマルチフィラメントを
メリヤス編地になし、常法により精練、乾燥後、1%カ
セイソーダ水溶液でかつ沸騰温度にて2時間処理してア
ルカリ減量率20%の編物を得た。得られた編物を縦方
向に1.5倍引き伸ばして、100℃で1分間熱をかけ
てヒートセットして目付け17g/m2 の編物、すなわ
ち布帛試料を得た。
【0050】実施例1〜3および比較例1 (メタ)アクリル酸アリールエステルとして、ベンジル
アクリレート(BA)、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルとして2−エチルヘキシルアクリレート(2EH
A)、その他の共重合成分としてアクリル酸(AA)、
およびメチルメタアクリレート(MMA)を、表1に示
す割合で用い、前記のような方法で共重合させて、固形
分濃度20%の粘着剤ドープを得た。
【0051】このドープをシリコーンコートした離型フ
ィルム(ベースは75μmのポリエステルフィルム)の
上に乾燥後の厚みが、それぞれの水準について15μm
(接着層b)および40μm(粘着層d)の2種類の粘
着剤層を得た。
【0052】フィルムaとして、厚み2.5μmのポリ
エチレンテレフタレート(テイジンテトロンフィルム
Fタイプ、帝人株式会社製、コンデンサー用フィルム)
を用い、まず、フィルムの上に接着層bを圧着し、接着
層bの自由となっている面の上に布帛試料を圧着した。
次に、ISDNのアセトン溶液をこの布帛試料の自由と
なっている面に1m2 当たりISDNが13.8gとな
るように連続的に滴下した。アセトンを風乾により蒸発
させ、該布帛の自由となっている面に粘着層dを圧着し
て積層物を得た。このとき、粘着層dの布帛と圧着しな
い側の面には厚み75μmの乳白のシリコーン系離型剤
をコートした離型フィルムがついていた。得られた積層
物を、大きさ5.3cm×5.3cmに裁断した後、1
枚1枚をアルミニウム包装した後、このものを65℃で
24時間加熱した。
【0053】かくして得られた製剤から、大きさ10c
2 の動物実験用の試験製剤を作り、除毛した平均体重
200gのヘアレスラットの背部に貼付し、貼付前、貼
付後2時間、貼付後5時間、貼付後24時間に採血し、
それぞれ血中のISDN濃度を測定した。得られた血中
濃度よりAUCおよびCmax を計算した。結果を表1に
示す。
【0054】
【表1】
【0055】本試験後の皮膚状態において、皮膚への粘
着力および皮膚刺激性は特に問題なかった。
【0056】実施例4〜6および比較例2 実施例1〜3および比較例1において、ISDNのアセ
トン溶液を滴下しなかったこと以外はこれらと全く同様
の手順で、大きさ10cm2 の試験製剤を作り、各製剤
を5人のヒトに貼付して粘着状態を観察した。また、2
4時間後に製剤を剥離して皮膚の状態を観察した。結果
を表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】本発明の薬剤含有貼付剤は、良好な経皮
吸収性および徐放性を有し、皮膚刺激がなく、薬剤とし
て硝酸イソソルビドを含有するものは、主として狭心症
の予防・治療薬として用いることができる。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 嘉樹 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着剤と薬剤を含有する感圧粘着層が柔
    軟な担持体の上に形成されてなる貼付剤であって、該粘
    着剤が(メタ)アクリル酸アリールエステルを必須成分
    として含有する1種以上の(メタ)アクリル酸エステル
    類の共重合体あるいはこれらの(メタ)アクリル酸エス
    テルのホモポリマーの混合物からなる(メタ)アクリル
    酸エステル系粘着剤である薬剤含有貼付剤。
  2. 【請求項2】 アクリル酸アリールエステルがアクリル
    酸ベンジルである請求項1に記載の薬剤含有貼付剤。
  3. 【請求項3】 薬剤が硝酸イソソルビドである請求項1
    または2に記載の薬剤含有貼付剤。
  4. 【請求項4】 薬剤がニトログリセリン、ブプレノルフ
    ィン、エストラジオール、プロゲステロン、ケトチフェ
    ン、ビンボセチン、ニコチンおよびこれらの誘導体から
    なる群から選ばれる1種または二種以上の薬剤である請
    求項1または2に記載の薬剤含有貼付剤。
JP18862793A 1993-07-02 1993-07-02 (メタ)アクリル酸エステル系粘着剤を用いた薬剤含有貼付剤 Withdrawn JPH0717851A (ja)

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