JPH0959153A - 硝酸イソソルビド含有貼付剤の製造方法 - Google Patents

硝酸イソソルビド含有貼付剤の製造方法

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JPH0959153A
JPH0959153A JP21052295A JP21052295A JPH0959153A JP H0959153 A JPH0959153 A JP H0959153A JP 21052295 A JP21052295 A JP 21052295A JP 21052295 A JP21052295 A JP 21052295A JP H0959153 A JPH0959153 A JP H0959153A
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adhesive layer
isdn
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JP21052295A
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Inventor
Takao Fujii
隆雄 藤井
Makoto Iwata
誠 岩田
Minoru Furuya
実 古屋
Michisuke Oe
通介 大江
Nagafumi Hidaka
修文 日高
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Teysan Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Teysan Pharmaceuticals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 皮膚かぶれの発生を少なくし、かつ経皮吸収
性ないし粘着力に優れたISDN含有貼付剤の製造方法
を提供する。 【解決手段】 粘着剤と硝酸イソソルビドを含有する粘
着性組成物からなる粘着層が柔軟な担持体の上に形成さ
れてなる貼付剤であって、該粘着剤がシリコーン系粘着
剤(A)とポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)とからなり、
それらの重量比率がA:B=85:15〜15:85の
混合系粘着剤であり、該粘着剤(A+B)に対する硝酸
イソソルビド(C)の重量比率が(A+B):C=9
0:10〜60:40である硝酸イソソルビド含有貼付
剤の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硝酸イソソルビド含
有貼付剤の製造方法に関する。更に詳しくは、特定混合
比率のシリコーン系粘着剤とポリ酢酸ビニル系粘着剤か
らなる混合系粘着剤に硝酸イソソルビドを含有させた粘
着性組成物が柔軟な担持体の上に形成された、徐放性に
優れ、かつ良好な経皮吸収性を有する貼付剤の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】硝酸イソソルビド等の薬剤が経皮吸収さ
れることは公知であり、これら薬剤を含有する貼付剤と
して、既に多数の商品が開発されている。その貼付剤に
使用する粘着剤として特定のガラス転移温度を有するシ
リコーン系、ゴム系、アクリル系等の粘着剤が好ましい
ことは、例えば、特開昭57―116011号公報等に
示されている。また、日本薬学会第5年会(平成元年9
月26〜28日)において小国らは硝酸イソソルビド
(ISDN)を含有する貼付剤についてアクリル系、シ
リコーン系、ゴム系を比較し、この三者は経皮吸収性が
ほぼ同じであったと報告している。前述の特開昭57―
116011号公報では、各種の粘着剤の中から特にア
クリル系粘着剤が好ましいとしてその後補正を行って公
告(特公平4―74329号)されている。すなわち、
従来硝酸イソソルビドを含有する貼付剤においてISD
Nの経皮吸収性と粘着剤との関係の点からは、アクリル
系粘着剤が好ましいとされるか、あるいは前記アクリル
系ないしゴム系の粘着剤は同等であると考えられてい
た。
【0003】ところで、貼付剤の欠点の一つは皮膚かぶ
れの発生であり、この皮膚かぶれの発生を少なくする方
法として種々の提案がなされている。その一つは製剤サ
イズを小さくすることによって皮膚かぶれが発生する部
分を少なくすることであるが、このためには単位面積当
たりの経皮吸収性を高めることが必要となる。そこで経
皮吸収性を高めるために各種の吸収促進剤が提案されて
いるが、吸収促進剤は一般に低分子量であることも関係
して皮膚刺激性が認められるものが多い。また、吸収促
進剤を多量に添加すると得られる粘着剤組成物の粘着力
が低下する等の問題もあり、皮膚かぶれの発生を少なく
しかつ経皮吸収性ないし粘着力にも優れた貼付剤を提供
することに必ずしも成功しているとはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は硝酸
イソソルビドとの相溶性の優れた粘着剤を設計すること
により、皮膚刺激性が少なく、経皮吸収性の良好な貼付
剤の製造方法を提供することを目的としている。更に本
発明は、皮膚刺激性が少なく、経皮吸収性が良好で徐放
性の貼付剤の製造方法を提供することを目的としてい
る。更にまた本発明は、皮膚刺激性が少なく、経皮吸収
促進剤を用いなくても経皮吸収性が良好で、粘着力も良
好な貼付剤の製造方法を提供することを目的としてい
る。本発明者らはこのような課題を解決するため鋭意研
究の結果、本発明に到達したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、粘着
剤と硝酸イソソルビドを含有する粘着性組成物からなる
粘着層が柔軟な担持体の上に形成されてなる貼付剤であ
って、該粘着剤がシリコーン系粘着剤(A)とポリ酢酸
ビニル系粘着剤(B)とからなり、それらの重量比率が
A:B=85:15〜15:85の混合系粘着剤であ
り、該粘着剤(A+B)に対する硝酸イソソルビド
(C)の重量比率が(A+B):C=90:10〜6
0:40である硝酸イソソルビド含有貼付剤の製造方法
であって、(1)該硝酸イソソルビド(C)を含有しな
い該混合系粘着剤の粘着層を得て、(2)該混合系粘着
剤の粘着層に、直接的又は間接的に、該硝酸イソソルビ
ド(C)を含有する溶液を付着せしめ、(3)次いで該
硝酸イソソルビド(C)が付着せしめられた該混合系粘
着剤の粘着層を加熱するか、又は熟成せしめることによ
り治療有効量の該硝酸イソソルビド(C)を該混合系粘
着剤の粘着層に存在せしめることを特徴とする硝酸イソ
ソルビド含有貼付剤の製造方法である。
【0006】本発明において、シリコーン系粘着剤
(A)としては、下記式[I]
【0007】
【化2】
【0008】で示される二次元構造をもった末端シラノ
ール官能直鎖状ジメチルポリシロキサン(例えばポリシ
ロキサンとして粘度約10万〜300万cp(25℃)
のもの)と三次元構造のシリケートレジンの縮合反応生
成物からなる粘着剤であって、ファームテク ジャパン
7(7),51〜55(1991)に経皮吸収製剤用の
粘着剤として優れた特性をもつことが紹介されているも
のを挙げることができる。もちろん、上記一般式におい
て、Rおよび/またはR′の一部または全部を粘着剤特
性にほとんど影響しない範囲で、その他のアルキル基、
ビニル基、アルコキシ基、アリール基などで置換しても
よい。上記式[I]で現される本発明のシリコーン系粘
着剤(A)の具体例としては、例えばダウコーニング社
のBio―PSA(登録商標)355、Bio―PSA
(登録商標)Q7―2920、Bio―PSA(登録商
標)Q7―4501、東芝シリコーン社のPSA657
4等がある。
【0009】本発明のシリコーン系粘着剤(A)として
は、上記式[I]における骨格や置換基の化学構造を従
来公知のようなカルボキシル基、アルキル基、ビニル
基、フェニル基で一部変更しても、経皮吸収性も粘着特
性も実用上ほとんど影響を受けない。従って、そのよう
なシリコーン系粘着剤、例えば通常医療用途に使用され
ているものを用いることもできる。また、シリコーン系
粘着剤は単品でも、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明におけるシリコーン系粘着剤(A)としては、こ
れらの中でも上記式[I]で表わされる粘着剤、例え
ば、Bio―PSA355、Bio―PSAQ7―29
20、同Q7―4501、PSA6574等、より好ま
しくはBio―PSAQ7―4501、同Q7―292
0が、剥がれにくく、かつ除剤する場合に痛みが少ない
点、適度なタックを有している点でが好ましいものとし
て挙げられる。
【0010】また、本発明においてポリ酢酸ビニル系粘
着剤(B)とは、例えば酢酸ビニルのホモポリマー;酢
酸ビニルと(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび
/または(メタ)アクリル酸との共重合ポリマー;酢酸
ビニルとビニルブチルエーテルなどのビニルエーテル類
との共重合ポリマーなどをいい、少なくとも酢酸ビニル
の共重合比率が50重量%以上のポリマー等をいう。こ
こで(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、
(メタ)アクリル酸の平均炭素数3〜14のアルキルエ
ステルが好ましく、これらの例としては、例えばブチル
(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、
ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アク
リレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メ
タ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、2―
エチルヘキシル(メタ)アクリレート等を挙げることが
できる。
【0011】本発明のポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)と
しては、前記の中でも酢酸ビニルと(メタ)アクリル酸
アルキルエステルおよび/または(メタ)アクリル酸と
の共重合ポリマーが好ましく、なかでも特に酢酸ビニル
と(メタ)アクリル酸の平均炭素数3〜14のアルキル
エステル、なかでも例えば2―エチルヘキシル(メタ)
アクリレートと、(メタ)アクリル酸との共重合ポリマ
ーが好ましい。この場合の共重合比率として少なくとも
酢酸ビニルが50重量%以上のポリマーであって、共重
合比率として酢酸ビニル:(メタ)アクリル酸アルキル
エステルおよび/または(メタ)アクリル酸=50:5
0〜90:10、なかでも60:40〜80:20の範
囲を好ましいものとして挙げることができる。特に約7
0:30が好ましい。
【0012】本発明においては、このようなシリコーン
系粘着剤(A)とポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)の混合
系を用いる。この組み合わせが優れている点は、ISD
Nの経皮吸収性が極めて高く、皮膚刺激が少ないという
点である。前記のように、ISDN含有貼付剤にシリコ
ーン系粘着剤を用いることは知られている。しかし、異
種粘着剤の混合系については、もともと混合しないとそ
の性質が出しにくいゴム系粘着剤の場合は例外として、
実際にはほとんど行われていない。特に、シリコーン系
粘着剤とポリ酢酸ビニル系粘着剤の混合系を混合して得
られた貼付剤は知られていない。これは、両者の粘着剤
は互いに使用する溶媒が異なること、化学構造的にも非
常に異なることからこれらを混合する必然性がみられな
いこと等によると考えられる。
【0013】本発明のシリコーン系粘着剤(A)とポリ
酢酸ビニル系粘着剤(B)との混合系粘着剤を用いた貼
付剤は、他の好ましい粘着剤、例えばアクリル系粘着剤
を用いて得られた貼付剤と同等以上の良好な経皮吸収性
を示す。また、皮膚に対する粘着力も良好である。これ
については、異種粘着剤を混合することにより、得られ
る混合系粘着剤は、いわゆる海島構造となって、皮膚と
の接着性およびISDNの放出性に特殊性が出るためと
も考えられる。
【0014】特に、シリコーン系粘着剤(A)とポリ酢
酸ビニル系粘着剤(B)を混合したものに、ISDNを
添加すると、特異的に経皮吸収性が変化し、経皮吸収性
の極大値はAとBの混合比率(重量比)が約30:70
の近傍にあり、しかもその経皮吸収性は単独系の場合の
それの3倍近くまで上るという驚くべき効果を示す。こ
の極大値でなくとも、A:Bが85:15〜15:85
のときも、十分に混合のメリットを享受できる程度まで
経皮吸収性は上昇する。A:Bが85:15を超えてA
の比率を高めると、薬剤の経皮吸収性が低下し、また
A:Bが15:85を超えてBの比率を高めると貼付剤
の粘着力が低下し、長時間安定して貼付することに懸念
が生じる。すなわち本発明においてA:B=85:15
〜15:80の重量比率であるが、なかでもA:B=2
0:80〜40:60が好ましく、特にA:B=約3
0:70が好ましい。
【0015】このようなシリコーン系粘着剤(A)とポ
リ酢酸ビニル系粘着剤(B)との混合系粘着剤における
両粘着剤(A)、(B)の好ましい組み合わせとして
は、シリコーン系粘着剤(A)が前記式[I]で表わさ
れる粘着剤、なかでも具体的には、ダウコーニング社の
Bio―PSA(登録商標)355、Bio―PSA
(登録商標)Q7―2920、Bio―PSA(登録商
標)Q7―4501、東芝シリコーン社のPSA657
4などである場合に、ポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)が
酢酸ビニルのホモポリマー;酢酸ビニルと(メタ)アク
リル酸アルキルエステルおよび/または(メタ)アクリ
ル酸との共重合ポリマー;酢酸ビニルとビニルブチルエ
ーテルなどのビニルエーテル類との共重合ポリマーなど
をいい、少なくとも酢酸ビニルの共重合比率が50重量
%以上のポリマー、なかでも酢酸ビニルと、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルおよび/または(メタ)アク
リル酸との共重合ポリマーであって少なくとも酢酸ビニ
ルの共重合比率が50重量%以上のポリマー、なかでも
特に酢酸ビニルと(メタ)アクリル酸の平均炭素数3〜
14のアルキルエステルと(メタ)アクリル酸、具体的
には2―エチルヘキシル(メタ)アクリレートと(メ
タ)アクリル酸との少なくとも酢酸ビニルの共重合比率
が50%以上のポリマー、特に共重合比率が60:40
〜80:20のものである場合を好ましいものとして挙
げることができる。
【0016】本発明の貼付剤用粘着性組成物において
は、前記混合系粘着剤に対するISDN(C)の比率
は、シリコーン系粘着剤(A)とポリ酢酸ビニル系粘着
剤(B)の合計重量に対し、ISDN(C)の重量が
(A+B):C=90:10〜60:40の関係を満足
するように配合または含有させる。ISDN(C)の比
率が10未満では薬剤としての効果が不十分であり、一
方40を超えると粘着剤中で結晶化しているISDNが
多くなるが、これにより得られる粘着剤の粘着力が低下
し、貼付剤の柔軟性が低下するようになる。さらに、4
0を超えてISDNを多くしてもISDNの単位面積当
たりの経皮吸収率は上昇しないので、薬物利用率も低下
する。
【0017】以下、本発明の製造方法について説明す
る。
【0018】本発明の第一の工程では、硝酸イソソルビ
ド(C)を含有しない混合系粘着剤の粘着層を得る。す
なわち、シリコーン系粘着剤(A)およびポリ酢酸ビニ
ル系粘着剤(B)を、酢酸エチル、ヘキサン、クロロホ
ルム、キシレン、トルエン、ヘキサン、アセトン、メタ
ノールなどの単独または混合溶媒に溶解または分散させ
て得られる粘着剤溶液または分散液を、離型紙または離
型フィルムの上に乾燥後の厚みが所定の厚み、例えばす
なわち5〜100μmとなるように塗工し、乾燥させて
蒸発により溶媒を十分に除いてISDN(C)を含有し
ない粘着層を得る。ここで硝酸イソソルビド(C)を含
有しない混合系粘着剤とは、硝酸イソソルビド(C)を
含有しないか、治療有効量ほどの十分な量の硝酸イソソ
ルビド(C)を含有しない混合系粘着剤をいう。
【0019】すなわち、公知の如く、最終貼付剤中の残
留溶媒が少ないほど、具体的には、100ppm以下、
好ましくは50ppm以下の残留溶媒量となるほど、貼
付剤の皮膚刺激は少なくなる。従ってかかる残留溶媒の
少ない貼付剤を得るためには、粘着剤の溶液または分散
液を離型フィルムなどの上に塗工し、乾燥するときに、
十分な熱をかけ、または/および十分な乾燥時間をとる
か、もしくは得られた粘着層を加温したり、減圧下にお
くなどして、残留溶液を減少させることが望ましい。I
SDNは昇華性を有する薬物であるため、ISDNを含
有していないか、十分には含有しない粘着層の場合、I
SDNが昇華することに全く配慮する必要がなくなり、
十分に残留溶媒の少ない粘着層を容易に作ることができ
るのである。
【0020】本発明の第二の工程では、この粘着層に、
直接的又は間接的に、該硝酸イソソルビド(C)を含有
する溶液(ISDN含有溶液)を付着せしめる。かかる
溶液の溶媒としては、例えばアセトン、メタノール、エ
タノール、酢酸エチル等の揮発性の高い溶媒を挙げるこ
とができ、なかでもアセトンを好ましいものとしてあげ
ることができる。この場合に用いるISDN含有溶液と
しては、例えば、5〜65重量%のISDNを高濃度に
溶解したものが好ましい。第一の工程の塗工・乾燥して
粘着層を作る場合に用いる溶媒と第二の工程のISDN
を溶解するときに用いる溶媒が同じであれば、予め混合
系粘着剤とISDNを混合した溶液又は分散液を用いて
粘着層を製造する方法も考えられるが、本発明の製造方
法によればはるかに容易に貼付剤の残留溶媒を少なくす
ることができる。
【0021】この第二の工程では、ISDN含有溶液を
粘着層に直接的に、又はフィルム;編物、織物、不織布
などの布帛;これらの複合物などを介して間接的に滴
下、スプレー、塗布、又は浸漬等によって、所望のIS
DNを付着させるが、なかでも粘着層に積層された編
物、織物、不織布などの布帛を介して間接的にスプレ−
等によって付着せしめるのが好ましい。
【0022】本発明の混合系粘着剤の場合には、驚くべ
きことに、かかるISDN含有溶液の溶剤としてアセト
ンを用い、かつ粘着層に積層された編物、織物、不織布
などの布帛を介して間接的にスプレ−等によって付着せ
しめた場合、最終的に粘着層に含有せしめようとする治
療有効量のISDNのうちの約60重量%がこの第二工
程の段階で粘着層に移行せしめることができる。
【0023】本発明の第三の工程では、硝酸イソソルビ
ド(C)が付着せしめられた混合系粘着剤の粘着層を加
熱するか、又は熟成せしめることにより治療有効量の硝
酸イソソルビド(C)を混合系粘着剤の粘着層中に含有
せしめる。
【0024】この工程の場合の好ましい方法としては、
粘着層を離型紙または離型フィルムに積層させ、例え
ば、かかる積層物を単独でロ−ル状に巻き取って、又は
この粘着層にさらに柔軟な担持体を積層した積層物をロ
−ル状に巻き取って、得られたロ−ル状物を加熱する
か、又は熟成せしめる方法を挙げることができる。なか
でも、積層物を単独でロ−ル状に巻き取って加熱する
か、又は熟成せしめる方法が本発明の貼付剤を連続し
て、高い生産性で製造することが適しているので特に好
ましい。
【0025】ここで、加熱するとは、50〜80℃、4
〜70時間加熱して治療有効量の硝酸イソソルビド
(C)を混合系粘着剤の粘着層中に含有せしめることを
いい、なかでも65〜75℃、5〜12時間加熱するの
が好ましい。また、熟成するとは、緩和な条件、例えば
室温乃至50℃で長時間かけて治療有効量の硝酸イソソ
ルビド(C)を混合系粘着剤の粘着層中に含有せしめる
ことをいう。
【0026】かくして得られた治療有効量の硝酸イソソ
ルビド(C)を含有する混合系粘着剤の粘着層に、予め
柔軟な担持体を積層していない場合には、この柔軟な担
持体を積層することにより、本発明の硝酸イソソルビド
含有貼付剤を得ることができる。
【0027】なお、本発明の第二の工程で布帛等を用い
た場合には、柔軟な担持体としてはこの担持体の布帛と
積層される面の側に粘着剤を積層したものを用いるの
が、混合系粘着剤の粘着層と担持体とが布帛等を介して
十分に強く圧着できるので好ましい。また、この第二の
工程でISDN含有溶液等を混合系粘着剤の粘着層に間
接的に付着せしめる方法として、例えば布帛等に予めI
SDN含有溶液等を滴下、スプレ−、塗布、又は浸漬等
してISDNを保持せしめ、かかるISDNを保持した
布帛等を該粘着層に圧着する方法も好ましい方法として
あげることができる。
【0028】さらにまた、本発明の第三の工程で柔軟な
担持体が混合系粘着剤の粘着層に圧着されていない状態
で加熱を行う場合には、この加熱工程により混合系粘着
剤の粘着層中に残存した残留溶媒等が簡単に除去できる
ので特に好ましい。
【0029】本発明において、粘着性組成物には、前記
A〜C成分のほか、これらの組成物の特性に実用上影響
しない範囲で、その他の粘着剤、例えば天然ゴム:SI
Sエラストマー等の合成ゴム等のゴム系粘着剤、ビニル
エーテル系粘着剤の単独または混合物を併用してもよ
く、必要に応じて公知の吸収促進剤、溶解助剤、拡散助
剤、充填剤などを単独または混合にて含有させてもよ
い。
【0030】吸収促進剤を用いるとき、吸収促進剤とし
ては、特にミリスチン酸イソプロピルが好ましく、ミリ
スチン酸イソプロピルを用いるときは、ISDN(C)
1重量部に対して0.01〜5重量部用いるのがよい。
また、他の吸収促進剤または拡散助剤としては、例え
ば、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフ
ォン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスル
フォン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸塩、ポ
リオキシアルキルフェニルエーテルサルフェートアンモ
ニウム塩などの界面活性剤;グリセリン、ジエチレング
リコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、高級脂肪族アルコールなどのアルコール類;ジメ
チルスルホキシドおよびアルキルメチル誘導体;サリチ
ル酸、尿素、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムア
ミド、ラノリン、アラントイン、スクアレン、カーボポ
ール、ジイソプロピルアジペート、ピログルタミン酸ラ
ウリルエステル、エチルラウレート、ニコチン酸メチ
ル、ソルビトールおよびドデシルピロリドンのようなピ
ロリドン誘導体、オリーブ油、ヒマシ油、流動パラフィ
ン、ワセリン、ゼラチン、アミノ酸、乳酸、乳酸エチ
ル、ニコチン酸ベンジル、L―メントール、カンファ
ー、ドデシルアザシクロヘプタン―2―オンなどを用い
ることができる。かかる添加剤は、ISDN1重量部当
たり、0.05〜5重量部用いるのがよい。
【0031】本発明の貼付剤においては、シリコーン系
粘着剤(A)とポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)とISD
N(C)を含有する粘着性組成物からなる粘着層は、柔
軟な担持体の上に形成されるが、かかる柔軟な担持体と
しては、例えばフィルム;織物、編物、不織布などの布
帛;またはフィルムと布帛の複合物などが用いられる。
かかるフィルムや布帛の材質としては、ポリエチレンテ
レフタレートのようなポリエステル;ポリエチレン、ポ
リプロピレンのようなポリオレフィン;ナイロン6のよ
うなポリアミド;エチレン―酢酸ビニル共重合体などを
用いることができる。かかる材質の中でも、安定性、安
全性の面からポリエステルが好ましい。
【0032】特に、貼付剤からISDNが逃散しにく
く、安定性が高くなる柔軟な担持体として貼付剤の外面
にフィルムを用いる場合には、貼付剤の取扱性を改善す
る目的で、該フィルムの内側または外側面に接着剤また
は粘着剤を介して、例えば織物、編物、不織布などの布
帛を取付ける態様をとるとき、得られる貼付剤は安定性
が高く、取扱性が良好となる。説明の如く、安定性が高
く、取扱性を良好とするためには、フィルムの厚みは
0.5〜10μm、布帛は目付8〜100g/m2であ
るのが好ましく、特にフィルムが厚み0.5〜4.9μ
mのポリエステルフィルムで、布帛が目付8〜60g/
m2 のポリエステルであるときが好ましい。
【0033】特に好ましい貼付剤の態様を以下に示す。
すなわち、貼付剤が、 (a)フィルム層 (b)接着層 (c)布帛 (d)粘着層 (e)離型フィルム層 からなり、最外層が(a)であり、(a)、(b)、
(c)、(d)、(e)の順に積層してあり、使用時に
は(e)は捨てる。
【0034】(a)は厚みが0.5〜4.9μmのポリ
エステルフィルム層であり、フィルムとしては、例えば
極薄ポリエステルフィルム(商品名、テイジン テトロ
ンフィルム Fタイプ)が特に好ましい。(b)は厚み
が5〜40μmの接着層であり、公知の接着剤、例えば
既述のシリコーン系粘着剤、アクリル系粘着剤、ゴム系
粘着剤、その他、ポリ酢酸ビニル系粘着剤又はエチレン
―酢酸ビニル共重合体系接着剤などの単独または混合系
からなり、(c)は目付が8〜60g/m2 のポリエス
テル布帛である。(d)は前記のような本発明のシリコ
ーン系粘着剤(A)とポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)の
混合物からなる粘着層でAとBの重量比率は85:15
〜15:85であり、かつ厚みが10〜60μmであ
り、(e)はフッ素樹脂をコーティングした厚み30〜
100μmのポリエステルフィルム系離型フィルム層で
ある。ISDN(C)は主として(d)粘着層に存在す
るが、(b)接着層、(c)布帛中に存在してもよい。
【0035】このような特に好ましい貼付剤において
(a)フィルム層のポリエステルフィルムとしては、
0.5〜4.0μmの範囲のものが強度、取扱い性、皮
膚カブレ、密封性の点で好ましい。0.5μm未満では
強度、取扱い性等が不十分である場合があり、また4.
9μmを超えると皮膚への追従性、皮膚カブレなどの点
で問題がある場合がある。
【0036】また、(c)布帛としては、目付10〜4
0g/m2 のものが皮膚カブレ、取扱い性の点で好まし
いが、さらに目付10〜25g/m2 のものが薬物の拡
散性、吸収性に優れているの好ましい。
【0037】これらのなかでも(a)〜(d)の好まし
い組み合わせとしては、例えば、(a)が約1.0〜
3.5μmのポリエステルフィルム、(b)が約5〜2
5μmの接着層、(c)が目付10〜40g/m2 、な
かでも10〜25g/m2 のポリエステル布帛、(d)
は約25〜45μmの厚みの接着層である。ここで
(b)接着層に(d)粘着層に比較してISDNの飽和
溶解度が極端に小さい性質の接着剤、粘着剤を用いる
と、(d)粘着層中のISDN濃度を高めることがで
き、経皮吸収性を高いレベルに保つことができるので特
に好ましい。特に(b)接着層のISDN飽和溶解度を
(d)粘着層のISDN飽和溶解度の1/2以下、好ま
しくは1/3以下とした場合、経皮吸収に有効に使用さ
れるISDNは製剤中の1/3〜1/2より少ない量で
あるという実態から、(d)粘着層中のISDNのみが
経皮吸収に使用されて無駄になる(b)接着層中のIS
DNの量が極端に少なくなり、好ましい。さらに、
(b)接着層の厚みを(d)粘着層の厚みより小さくす
ることにより、この無駄となるISDN量を更に少なく
できるので好ましい。このような(b)接着層の接着剤
の具体例としてはゴム系粘着剤を挙げることができる。
【0038】かかる好ましい態様の貼付剤の製造におい
ては、ISDNを含まないか、又は十分には含まない
(b)接着層、(e)離型フィルム層と(d)粘着層の
積層物を製造し、次いでこの積層物の(d)粘着層の自
由となっている面に(c)布帛を積層して複合層を得
て、該複合層の布帛部分にアセトンなどの溶媒に溶解し
たISDNを滴下、スプレー、浸漬などにより付着さ
せ、しかるのち、加熱又は熟成により治療有効量のIS
DNを(d)に含有せしめる。次いで、別に作成した
(a)フィルム層と(b)接着層とが積層している複合
層を、(b)接着層と(c)布帛が接するように上記複
合層と圧着して目的とする硝酸イソソルビド含有貼付剤
を得る。なお、(b)接着層がISDN移行性の場合に
は、圧着後に製剤を加熱、又は熟成させることにより、
(b)接着層には所定量のISDNを含有せしめ、かつ
(d)粘着層には治療有効量のISDNを含有せしめ、
一定の品質の製剤とすることもできる。ISDN含有貼
付剤は、通常、大きさ10〜100cm2 に裁断して用
いられるが、かかる裁断は加熱前にしてもよく、加熱後
に行ってもよい。
【0039】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。実施例中の部、%および比率はいずれも重量
基準である。実施例で用いた血中ISDN濃度の測定方
法、ポリ酢酸ビニル粘着剤および布帛試料の作成は以下
のとおりである。
【0040】(1)血中ISDN濃度の測定方法 すなわち、1mlの採血血液より、血漿を分離した後、
4mlのn―ヘキサンを用いてISDNを抽出し、濃縮
して、この濃縮物に酢酸エチル100μ酢酸エチル10
0μlを加えて試料を得、この試料中のISDNをGC
―ECD法により定量した。
【0041】(2)ポリ酢酸ビニル系粘着剤(PVA−
1)の作成 2―エチルヘキシルアクリレートとの共重合ポリマーは
以下の方法により合成した。すなわち、酢酸ビニル70
部、2―エチルヘキシルアクリレート27部、アクリル
酸3部、過酸化ベンゾイル1部および酢酸エチル150
部を還流冷却器、かきまぜ機を有する反応容器に仕込
み、窒素雰囲気下60℃でゆっくり攪拌しながら、12
時間重合を続けた。重合転化率は99.9%であった。
得られた重合体溶液に酢酸エチル250部を加えて固形
分濃度を約20%に調節した。これをアクリルエステル
共重合ポリ酢酸ビニル粘着剤試料(PVA−1)とい
う。本品の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は35
6,000であった。
【0042】(3)布帛試料の作成 テレフタル酸ジメチル297部、エチレングリコール2
65部、3,5―ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム53部(テレフタル酸ジメチルに対して
11.7モル%)、酢酸マンガン4水塩0.084部お
よび酢酸ナトリウム3水塩1.22部を精留塔付ガラス
フラスコに入れ、常法に従ってエステル交換反応を行
い、理論量のメタノールが留出した後、反応生成物を精
留塔付重縮合用フラスコに入れ、安定剤として正リン酸
の56%水溶液0.090部および重縮合触媒として三
酸化アンチモン0.135部を加え、温度275℃で、
常圧下20分、30mmHgの減圧下15分間反応させ
た後、高真空下で100分間反応させた。最終内圧は
0.39mmHgであり、得られた共重合ポリマーの極
限粘度は0.402、軟化点は約200℃であった。反
応終了後、共重合ポリマーを常法に従いチップ化した。
【0043】この共重合ポリマーのチップ15部と極限
粘度0.640のポリエチレンテレフタレートのチップ
85部とをナウタ・ミキサー(細川鉄工所製)中で5分
間混合した後、窒素気流中にて110℃で2時間、さら
に150℃で7時間乾燥した後、二軸スクリュー式押出
機を用いて285℃で溶融混練してチップ化した。この
チップの極限粘度は0.535、軟化点は261℃であ
った。
【0044】このチップを常法により乾燥し、紡糸口金
に幅0.05mm、径0.6mmである円形スリットの
2箇所が閉じた円弧状の開口部をもつものを使用し、常
法に従って紡糸し、外径と内径の比が2:1の中空繊維
(中空率25%)を作った。得られた中空繊維は、該中
空繊維断面全体に散在し、繊維方向に配列する微細孔を
有し、該微細孔はその少なくとも一部が中空部まで連通
していた。この原糸は150デニール/12フィラメン
トであり、この原糸を用い、常法に従って延伸倍率5.
1倍で延伸し、20デニール/12フィラメントのマル
チフィラメントを得た。本マルチフィラメントの単糸の
太さは直径が11μmであった。
【0045】このマルチフィラメントをメリヤス編地に
なし、常法により精練、乾燥後、1%カセイソーダ水溶
液でかつ沸騰温度にて2時間処理してアルカリ減量率2
0%の編物を得た。得られた編物を縦方向に1.5倍引
き伸ばして、100℃で1分間熱をかけてヒートセット
して目付け13g/m2 の編物、すなわち布帛試料を得
た。
【0046】[実施例1、3、4および比較例2、3] (1)(b)接着層と(d)粘着層の作成 シリコーン系粘着剤(A)としてダウ・コーニング社の
Bio―PSA(登録商標)355(固形分18.5
%)を、ポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)としてはPVA
−1を用いた。シリコーン系粘着剤(A)とポリ酢酸ビ
ニル系粘着剤(B)の混合比率を表1に記載のように変
えて、両者を十分に攪拌して混合ドープを得、フッ素系
離型フィルムの上に乾燥後の厚みがそれぞれの水準につ
いて、15μm((b)接着層)および30μm
((d)粘着層)の2種類の粘着剤層を得た。 (2)(a)フィルム層と(b)接着層との複合層の作
成 (a)フィルムとして、厚み2.0μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(テイジン テトロンフィルム
Fタイプ)を用い、まず、(a)フィルムの上に
(b)接着層を圧着した。 (3)(e)離型フィルム、(d)粘着層、および
(c)布帛の複合層の作成とISDN含有溶液の付着 フッ素系離型剤をコートした厚み75μmの(e)離型
フィルムに、(d)粘着層を圧着して積層物を得た。
(d)粘着層の自由となっている面の上に(c)布帛試
料を圧着した。次に、ISDN(C)のアセトン溶液を
この布帛試料の自由となっている面に1m2 当たりIS
DN(C)が10gとなるように連続的に滴下した。こ
の段階で、1m2 当たりISDN(C)の5.8g(約
60重量%)が(d)粘着層に移行していることをHP
LCによって測定して確認した。 (4)ISDNが付着せしめられた粘着層の加熱と複合
層((a),(b))との積層 次いで、この積層物をロ−ル状に巻いたものを65℃で
7時間加熱し、アセトンを蒸発させると同時にISDN
(C)を(d)粘着層にほぼ完全に移行させ、治療有効
量のISDN(C)を含有する(d)粘着層を得た。
【0047】その後、(a)フィルムと(b)接着層か
らなる複合層の(b)接着層の自由となっている面に
(c)布帛の自由となっている面を介して(d)粘着
層、(e)離型フィルム層を圧着して積層物を得た。得
られた積層物を、大きさ6.3cm×6.3cmに裁断
した後、このものを65℃で120分間加熱した。 (5)薬理試験 かくして得られた製剤から、大きさ10cm2 の動物試
験用の製剤を作り、除毛した平均体重200gのヘアレ
スラット(n=3)の背部に貼付し、貼付前、貼付後5
時間、貼付後24時間に採血し、それぞれ血中のISD
N濃度を測定し、得られた血中濃度よりCmax およびA
UCを計算した。また、皮膚との粘着状態も調べた。結
果を表1に示す。表1中、ポリ酢酸ビニル系粘着剤はP
VA−1で表示する。
【0048】[実施例2、5](b)粘着層として、厚
み15μmのSISゴム系粘着剤層(SISエラストマ
−約40%、水添ロジン約60%)を使用したこと以外
は、実施例1、3、4と同様にして製剤(実施例2、
5)を得て、その後、全く同様の試験を実施した。結果
を表1に含めて示した。表1中、SISゴム系粘着剤を
用いた実施例2、5には*印を付してある。
【0049】[比較例1](d)粘着層として、ポリ酢
酸ビニル系粘着剤(PVA−1)(B)を混合しない粘
着剤を使用したこと以外は、実施例1、3、4と全く同
様にして製剤を得て(比較例1)その製剤の試験を実施
した。結果を表1に含めて示した。
【0050】[比較例4](d)粘着層として、シリコ
ーン系粘着剤(A)を混合しない粘着剤を使用したこと
以外は、実施例1、3、4と全く同様にして製剤を得て
(比較例4)その製剤の試験を実施した。結果を表1に
含めて示した。
【0051】[比較例5](b)接着層および(d)粘
着層として、それぞれ厚み15μmおよび30μmのア
クリル酸系粘着剤層を使用したこと以外は、実施例1、
3、4と全く同様にして製剤を得て(比較例5)その製
剤の試験を実施した。結果を表1に含めて示した。
【0052】なお、アクリル酸系粘着剤は、以下の方法
により合成した。
【0053】アクリル酸―2―エチルヘキシル90部、
メタアクリル酸メチル7部、アクリル酸3部、過酸化ベ
ンゾイル1部および酢酸エチル100部を還流冷却器、
かきまぜ機を有する反応容器に仕込み、窒素雰囲気下6
0℃でゆっくり攪拌しながら、12時間重合を続けた。
重合転化率は99.9%であった。得られた重合体溶液
に酢酸エチル300部を加えて固形分濃度を約20%に
調節した。
【0054】
【表1】
【0055】表1から、本発明の製造方法による混合系
粘着剤を用いた貼付剤(実施例1〜5)、なかでもシリ
コーン系粘着剤(A)とポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)
が約50:50〜30:70(実施例3〜5)の場合に
は、粘着性が良好で皮膚かぶれもなく、しかも優れた血
中動態を示すことが判る。これに対して、比較例の製剤
は、いずれも本発明の製剤に比べると血中動態が不十分
であり、更に接着性が弱い(比較例3、4)、皮膚刺激
がやや強い(比較例5)等の問題があることが分かる。
フロントページの続き (72)発明者 大江 通介 東京都羽村市緑ケ丘3丁目5番地の5 帝 三製薬株式会社内 (72)発明者 日高 修文 東京都羽村市緑ケ丘3丁目5番地の5 帝 三製薬株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着剤と硝酸イソソルビドを含有する粘
    着性組成物からなる粘着層が柔軟な担持体の上に形成さ
    れてなる貼付剤であって、該粘着剤がシリコーン系粘着
    剤(A)とポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)とからなり、
    それらの重量比率がA:B=85:15〜15:85の
    混合系粘着剤であり、該粘着剤(A+B)に対する硝酸
    イソソルビド(C)の重量比率が(A+B):C=9
    0:10〜60:40である硝酸イソソルビド含有貼付
    剤の製造方法であって、(1)該硝酸イソソルビド
    (C)を含有しない該混合系粘着剤の粘着層を得て、
    (2)該混合系粘着剤の粘着層に、直接的又は間接的
    に、該硝酸イソソルビド(C)を含有する溶液を付着せ
    しめ、(3)次いで該硝酸イソソルビド(C)が付着せ
    しめられた該混合系粘着剤の粘着層を加熱するか、又は
    熟成せしめることにより治療有効量の該硝酸イソソルビ
    ド(C)を該混合系粘着剤の粘着層中に含有せしめるこ
    とを特徴とする硝酸イソソルビド含有貼付剤の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 該粘着剤の重量比率が、A:B=20:
    80〜40:60である請求項1記載の硝酸イソソルビ
    ド含有貼付剤。
  3. 【請求項3】 該シリコーン系粘着剤(A)が、下記式
    [I] 【化1】 で示される粘着剤である請求項1記載の硝酸イソソルビ
    ド含有貼付剤。
  4. 【請求項4】 該ポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)が、酢
    酸ビニルと、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよ
    び/または(メタ)アクリル酸との共重合ポリマーであ
    って少なくとも酢酸ビニルの共重合比率が50重量%以
    上の粘着剤である請求項1記載の硝酸イソソルビド含有
    貼付剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 該ポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)が、酢
    酸ビニルと、2―エチルヘキシル(メタ)アクリレート
    および(メタ)アクリル酸の共重合比率が60:40〜
    80:20の粘着剤である請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の硝酸イソソルビド含有貼付剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 柔軟な担持体が、(a)フィルム層、
    (b)接着層、および(c)布帛からなり、最外層が
    (a)であり、(a)、(b)、(c)の順に積層して
    ある請求項1〜5のいずれか1項に記載の硝酸イソソル
    ビド含有貼付剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 該粘着層が、10〜〜60μmの厚みを
    有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の硝酸イソソ
    ルビド含有貼付剤の製造方法。
  8. 【請求項8】 該フィルム層が、0.5〜10μmの厚
    みを有し、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド
    および/またはエチレン−酢酸ビニル共重合体よりなる
    請求項6記載の硝酸イソソルビド含有貼付剤の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 該フィルム層が、厚み0.5〜4.9μ
    mのポリエステルフィルムである請求項6記載の硝酸イ
    ソソルビド含有貼付剤の製造方法。
  10. 【請求項10】 該接着層が、5〜40μmの厚みを有
    し、シリコ−ン系粘着剤、アクリル系粘着剤、ゴム系粘
    着剤、ポリ酢酸ビニル系粘着剤、エチレン−酢酸ビニル
    系粘着剤および/またはそれらの組み合わせを含む請求
    項6記載の硝酸イソソルビド含有貼付剤の製造方法。
  11. 【請求項11】 該接着層が、厚み10〜25μmのゴ
    ム系粘着剤である請求項6記載の硝酸イソソルビド含有
    貼付剤の製造方法。
  12. 【請求項12】 該布帛層が、8〜100g/m2 の目
    付を有し、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド
    および/またはエチレン−酢酸ビニル共重合体よりなる
    請求項6記載の硝酸イソソルビド含有貼付剤の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 該布帛層が、目付5〜60g/m2 の
    ポリエステルである請求項6記載の硝酸イソソルビド含
    有貼付剤の製造方法。
  14. 【請求項14】 該粘着層が10〜〜60μmの厚みを
    有し、該フィルム層が厚み0.5〜4.9μmのポリエ
    ステルフィルムであり、該接着層が厚み10〜25μm
    のゴム系粘着剤であり、そして該布帛層が目付5〜60
    g/m2 のポリエステルである請求項6記載の硝酸イソ
    ソルビド含有貼付剤の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004528359A (ja) * 2001-05-08 2004-09-16 シュバルツ ファルマ アクチェンゲゼルシャフト パーキンソン氏病を治療するための改善された経皮吸収治療システム
JP2007010786A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Shin Etsu Chem Co Ltd 大型ペリクルの製造方法
WO2009139213A1 (ja) * 2008-05-15 2009-11-19 日本臓器製薬株式会社 プロクロルペラジン含有外用医薬組成物

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