JPH07178672A - 研削砥石の製造方法 - Google Patents
研削砥石の製造方法Info
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- JPH07178672A JPH07178672A JP5321798A JP32179893A JPH07178672A JP H07178672 A JPH07178672 A JP H07178672A JP 5321798 A JP5321798 A JP 5321798A JP 32179893 A JP32179893 A JP 32179893A JP H07178672 A JPH07178672 A JP H07178672A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 結合剤となる金属メッキ層形成時のメッキの
ふくれ現象や途中剥離を抑えることによって、砥粒の先
端高さを良好に揃える。 【構成】 金型1の表面に離型用メッキ層2を形成し、
その上に砥粒3を分散配置する。次いで、離型用メッキ
層2の上に砥粒3を覆って結合用メッキ層4を形成す
る。その後、結合用メッキ層4に接着剤5を介して基材
6を接着し、離型用メッキ層2と金型1とを剥離する。
そして、剥離した離型用メッキ層2および結合用メッキ
層4を所定の厚さだけ除去し、砥粒3の先端部を結合用
メッキ層4から露出させ、研削砥石が完成する。
ふくれ現象や途中剥離を抑えることによって、砥粒の先
端高さを良好に揃える。 【構成】 金型1の表面に離型用メッキ層2を形成し、
その上に砥粒3を分散配置する。次いで、離型用メッキ
層2の上に砥粒3を覆って結合用メッキ層4を形成す
る。その後、結合用メッキ層4に接着剤5を介して基材
6を接着し、離型用メッキ層2と金型1とを剥離する。
そして、剥離した離型用メッキ層2および結合用メッキ
層4を所定の厚さだけ除去し、砥粒3の先端部を結合用
メッキ層4から露出させ、研削砥石が完成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラスや結晶材料等の
硬脆材料の表面を、良好な表面粗さで研削するための研
削砥石の製造方法に関するもので、特に、予め製造すべ
き砥石の研削面形状と合致した金型の形状を、反転して
砥粒先端部の包絡線形状に転写させる砥石の製造方法に
関する。
硬脆材料の表面を、良好な表面粗さで研削するための研
削砥石の製造方法に関するもので、特に、予め製造すべ
き砥石の研削面形状と合致した金型の形状を、反転して
砥粒先端部の包絡線形状に転写させる砥石の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガラスや結晶材料等の硬脆材料
の表面を良好な表面粗さで研削するための研削砥石は、
精度の高い研削を行なうために砥粒の先端高さが揃って
いることが要求される。そこで従来、この種の研削砥石
を製造する方法として、以下に示す方法が知られてい
る。 (1)金型の表面に砥粒を分散後、さらに金型の表面に
低融点金属層を形成して砥粒を仮保持する。そして、結
合剤となる金属メッキ層で砥粒を包み込んでこれを基体
と一体化したら、低融点金属層を溶解させて金型と金属
メッキ層とを分離させるとともに、金属メッキ層から砥
粒の先端部を露出させる方法(特公昭63−41710
号公報)。 (2)所定の厚さで接着剤を塗布した金型の表面に砥粒
を分散して仮保持したら、砥粒を結合剤となる金属メッ
キ層で包み込む。その後、金型を剥離するとともに接着
剤を除去し、金属メッキ層から砥粒の先端部を露出させ
る方法(特開平2−232172号公報)。
の表面を良好な表面粗さで研削するための研削砥石は、
精度の高い研削を行なうために砥粒の先端高さが揃って
いることが要求される。そこで従来、この種の研削砥石
を製造する方法として、以下に示す方法が知られてい
る。 (1)金型の表面に砥粒を分散後、さらに金型の表面に
低融点金属層を形成して砥粒を仮保持する。そして、結
合剤となる金属メッキ層で砥粒を包み込んでこれを基体
と一体化したら、低融点金属層を溶解させて金型と金属
メッキ層とを分離させるとともに、金属メッキ層から砥
粒の先端部を露出させる方法(特公昭63−41710
号公報)。 (2)所定の厚さで接着剤を塗布した金型の表面に砥粒
を分散して仮保持したら、砥粒を結合剤となる金属メッ
キ層で包み込む。その後、金型を剥離するとともに接着
剤を除去し、金属メッキ層から砥粒の先端部を露出させ
る方法(特開平2−232172号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来の砥石の製造方法では、低融点金属あるいは接着剤
により砥粒を仮保持しているが、一般に低融点金属や接
着剤と、結合剤となる金属メッキとの密着力は弱いの
で、金属メッキ層を形成する際に、メッキの不均一性あ
るいはピンホールの発生により、メッキのふくれ現象や
途中剥離が発生する場合があった。
従来の砥石の製造方法では、低融点金属あるいは接着剤
により砥粒を仮保持しているが、一般に低融点金属や接
着剤と、結合剤となる金属メッキとの密着力は弱いの
で、金属メッキ層を形成する際に、メッキの不均一性あ
るいはピンホールの発生により、メッキのふくれ現象や
途中剥離が発生する場合があった。
【0004】一方、本発明者らも特願平5−96040
号において、金属メッキとの密着力が比較的弱いステン
レス鋼などを用いた金型の表面に砥粒を分散後、金型の
表面に結合層となる金属メッキを形成することで砥粒を
包み込む工程を有する研削砥石の製造方法を提案した
が、この場合にも同様に、メッキのふくれ現象や途中剥
離が発生するおそれがあった。
号において、金属メッキとの密着力が比較的弱いステン
レス鋼などを用いた金型の表面に砥粒を分散後、金型の
表面に結合層となる金属メッキを形成することで砥粒を
包み込む工程を有する研削砥石の製造方法を提案した
が、この場合にも同様に、メッキのふくれ現象や途中剥
離が発生するおそれがあった。
【0005】このように結合剤となる金属メッキ層に不
具合が生じると、金属メッキ層の表面形状は金型の表面
形状を良好に転写したものとはならなくなり、砥粒の先
端高さが揃わなくなってしまう。
具合が生じると、金属メッキ層の表面形状は金型の表面
形状を良好に転写したものとはならなくなり、砥粒の先
端高さが揃わなくなってしまう。
【0006】そこで本発明は、結合剤となる金属メッキ
層形成時のメッキのふくれ現象や途中剥離を抑えること
によって、砥粒の先端高さを良好に揃えることのできる
研削砥石の製造方法を提供することを目的とする。
層形成時のメッキのふくれ現象や途中剥離を抑えること
によって、砥粒の先端高さを良好に揃えることのできる
研削砥石の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の研削砥石の製造方法は、表面が製造すべき研削
砥石の研削面形状と合致し、かつ、平滑に仕上げられた
金型を用い、前記金型の表面に金属メッキからなる離型
層を形成し、前記離型層の表面に、複数個の砥粒を分散
配置した後、前記各砥粒を覆って金属メッキからなる結
合剤層を形成し、次いで、前記結合剤層の表面に基材を
固着し、前記離型層を前記結合剤層および前記基材と一
体としたまま前記金型から剥離し、前記剥離した離型層
および結合剤層を所定の厚みだけ除去して前記各砥粒の
先端部を露出させることを特徴とする。
本発明の研削砥石の製造方法は、表面が製造すべき研削
砥石の研削面形状と合致し、かつ、平滑に仕上げられた
金型を用い、前記金型の表面に金属メッキからなる離型
層を形成し、前記離型層の表面に、複数個の砥粒を分散
配置した後、前記各砥粒を覆って金属メッキからなる結
合剤層を形成し、次いで、前記結合剤層の表面に基材を
固着し、前記離型層を前記結合剤層および前記基材と一
体としたまま前記金型から剥離し、前記剥離した離型層
および結合剤層を所定の厚みだけ除去して前記各砥粒の
先端部を露出させることを特徴とする。
【0008】また、前記金型の表面に加え、前記金型の
外周面の少なくとも一部も覆うように前記離型層を形成
してもよい。
外周面の少なくとも一部も覆うように前記離型層を形成
してもよい。
【0009】さらに、前記金型として、ステンレス鋼製
のものを用いたり、前記離型層および結合剤層は、それ
ぞれ同じ組成の金属メッキで形成したり、前記離型層を
無電解メッキにより形成してもよい。
のものを用いたり、前記離型層および結合剤層は、それ
ぞれ同じ組成の金属メッキで形成したり、前記離型層を
無電解メッキにより形成してもよい。
【0010】
【作用】上記のとおり構成された本発明の研削砥石の製
造方法では、金型の表面に砥粒を分散配置する前に金属
メッキからなる離型層を形成することで、離型層はメッ
キ成長を阻害する砥粒が存在しない状態で形成される。
そして、金属メッキからなる結合剤層は金属メッキから
なる離型層上に形成されるので、結合剤層となる金属メ
ッキは離型層上では成長しやすくなり、離型層および結
合剤層のいずれのメッキも均一な組織となる。その結
果、メッキのふくれ現象や途中剥離が抑制され、離型層
を金型から剥離した後の離型層の表面形状ひいては結合
剤層の表面形状は金型の表面を良好に転写した形状とな
る。そして、剥離した離型層および結合剤層を所定の厚
みだけ除去し砥粒の先端部を露出させることで、砥粒の
先端の包絡線形状はほぼ金型の表面形状を反転した形状
と等しくなり、砥粒の先端の高さが非常に良好に揃った
研削砥石が得られる。
造方法では、金型の表面に砥粒を分散配置する前に金属
メッキからなる離型層を形成することで、離型層はメッ
キ成長を阻害する砥粒が存在しない状態で形成される。
そして、金属メッキからなる結合剤層は金属メッキから
なる離型層上に形成されるので、結合剤層となる金属メ
ッキは離型層上では成長しやすくなり、離型層および結
合剤層のいずれのメッキも均一な組織となる。その結
果、メッキのふくれ現象や途中剥離が抑制され、離型層
を金型から剥離した後の離型層の表面形状ひいては結合
剤層の表面形状は金型の表面を良好に転写した形状とな
る。そして、剥離した離型層および結合剤層を所定の厚
みだけ除去し砥粒の先端部を露出させることで、砥粒の
先端の包絡線形状はほぼ金型の表面形状を反転した形状
と等しくなり、砥粒の先端の高さが非常に良好に揃った
研削砥石が得られる。
【0011】また、金型の表面に加え、金型の外周面の
少なくとも一部も覆うように離型層を形成することで、
金型と離型層との間の密着力が機械的な力で補強される
ので、工程中の異常な外的要因による離型層の剥離が防
止される。
少なくとも一部も覆うように離型層を形成することで、
金型と離型層との間の密着力が機械的な力で補強される
ので、工程中の異常な外的要因による離型層の剥離が防
止される。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0013】(第1実施例)図1は、本発明の研削砥石
の製造方法の第1実施例を説明するために、研削砥石の
製造工程毎の断面を段階的に示した図である。
の製造方法の第1実施例を説明するために、研削砥石の
製造工程毎の断面を段階的に示した図である。
【0014】まず、図1の(a)に示すように、表面が
所望の形状かつ平滑に仕上げられた金型1の表面に、金
属メッキからなる離型用メッキ層2を形成する。金型1
の材質としては、離型用メッキ層2との密着力が比較的
弱い材料、例えば、ステンレス鋼や超硬合金等が離型用
メッキ層2のメッキの種類に応じて適宜選択して使用さ
れる。離型用メッキ層2を構成する金属メッキの種類
は、後述する金属メッキからなる結合用メッキ層4との
密着力が比較的強いものが使用され、望ましくは結合用
メッキ層4を構成する金属メッキと同じ組成のものが使
用される。本実施例では、金型1の材質としてはステン
レス鋼を用い、離型用メッキ層2としては電気ニッケル
メッキを用いた。
所望の形状かつ平滑に仕上げられた金型1の表面に、金
属メッキからなる離型用メッキ層2を形成する。金型1
の材質としては、離型用メッキ層2との密着力が比較的
弱い材料、例えば、ステンレス鋼や超硬合金等が離型用
メッキ層2のメッキの種類に応じて適宜選択して使用さ
れる。離型用メッキ層2を構成する金属メッキの種類
は、後述する金属メッキからなる結合用メッキ層4との
密着力が比較的強いものが使用され、望ましくは結合用
メッキ層4を構成する金属メッキと同じ組成のものが使
用される。本実施例では、金型1の材質としてはステン
レス鋼を用い、離型用メッキ層2としては電気ニッケル
メッキを用いた。
【0015】金型1の表面への離型用メッキ層2の形成
は、例えば図2に示すメッキ装置を用いて行なわれる。
図2は、離型用メッキ層2を形成するために用いた電気
メッキ装置の一例の概略構成図である。図2において、
メッキ液32が満たされたメッキ浴槽31内には、それ
ぞれ直流電源33に接続されたアノード34およびカソ
ード35が対向配置されている。カソード35の、アノ
ード34との対向面には、導電性を有する固定ねじ36
により金型1がカソード35と導通状態で固定されてお
り、攪拌子38でメッキ液32を攪拌しながら、直流電
源33によりアノード34とカソード35との間に電圧
を印加することで、金型1に金属メッキからなる離型用
メッキ層2が形成される。このとき、離型用メッキ層2
を形成する必要がない部位(金型1の表面を除く部位)
に離型用メッキ層2が形成されないようにするために、
金型1の表面を除く部位およびカソード35をマスク7
で覆っておく。マスク7としては、例えばエルフ社製の
ターコ5980−1Aのようなマスキング剤や、スリー
エム社製のNo8403のようなメッキ用マスキングテ
ープ等、一般に市販されているマスキング材料を用いる
ことができるが、これらに限定されるものではない。
は、例えば図2に示すメッキ装置を用いて行なわれる。
図2は、離型用メッキ層2を形成するために用いた電気
メッキ装置の一例の概略構成図である。図2において、
メッキ液32が満たされたメッキ浴槽31内には、それ
ぞれ直流電源33に接続されたアノード34およびカソ
ード35が対向配置されている。カソード35の、アノ
ード34との対向面には、導電性を有する固定ねじ36
により金型1がカソード35と導通状態で固定されてお
り、攪拌子38でメッキ液32を攪拌しながら、直流電
源33によりアノード34とカソード35との間に電圧
を印加することで、金型1に金属メッキからなる離型用
メッキ層2が形成される。このとき、離型用メッキ層2
を形成する必要がない部位(金型1の表面を除く部位)
に離型用メッキ層2が形成されないようにするために、
金型1の表面を除く部位およびカソード35をマスク7
で覆っておく。マスク7としては、例えばエルフ社製の
ターコ5980−1Aのようなマスキング剤や、スリー
エム社製のNo8403のようなメッキ用マスキングテ
ープ等、一般に市販されているマスキング材料を用いる
ことができるが、これらに限定されるものではない。
【0016】本実施例では、メッキ液32としては、硫
酸ニッケルを250g/l、塩化ニッケルを70g/
l、ほう酸を30g/lの割合で含むものを用いた。そ
して、メッキ液32の温度を48℃、電流密度を5A/
dm2 、攪拌子38の回転数を60rpmという条件で
1分間メッキ処理を行ない、金型1の表面に約0.5μ
mの厚みで離型用メッキ層2を形成した。また、形成さ
れた後の離型用メッキ層2の表面の酸化を防止するため
に、この工程から結合用メッキ層4を形成し終るまで、
金型1をメッキ液32から出さずに作業を行なう。
酸ニッケルを250g/l、塩化ニッケルを70g/
l、ほう酸を30g/lの割合で含むものを用いた。そ
して、メッキ液32の温度を48℃、電流密度を5A/
dm2 、攪拌子38の回転数を60rpmという条件で
1分間メッキ処理を行ない、金型1の表面に約0.5μ
mの厚みで離型用メッキ層2を形成した。また、形成さ
れた後の離型用メッキ層2の表面の酸化を防止するため
に、この工程から結合用メッキ層4を形成し終るまで、
金型1をメッキ液32から出さずに作業を行なう。
【0017】次に、図1の(b)に示すように、離型用
メッキ層2の表面に所定の粒度の複数個の砥粒3を分散
配置させる。本実施例では、砥粒3として平均粒径が3
0μmの人工ダイヤモンド砥粒を使用した。砥粒3の分
散配置は、図2に示したメッキ浴槽31内でアノード3
4を一旦外し、離型用メッキ層2が形成された金型1の
上方から金型1の表面に向けて砥粒3を投入することに
よって行なわれる。砥粒3の投入の際には、各砥粒3が
金型1の表面全体に均一に分布するように、金型1の表
面全体に対応する範囲内でほぼ均等に投入する。また、
金型1をその軸心回りに回転させながら砥粒3を投入す
ると、砥粒3の分布をより均一にすることができる。本
発明では、後述するように砥粒3が離型用メッキ層2の
表面と接触する部分が研削砥石の研削面となるので、砥
粒3が多少重なって2層になっても研削面の形状には影
響せず、砥粒3を必ずしも1層だけ配置する必要はな
い。
メッキ層2の表面に所定の粒度の複数個の砥粒3を分散
配置させる。本実施例では、砥粒3として平均粒径が3
0μmの人工ダイヤモンド砥粒を使用した。砥粒3の分
散配置は、図2に示したメッキ浴槽31内でアノード3
4を一旦外し、離型用メッキ層2が形成された金型1の
上方から金型1の表面に向けて砥粒3を投入することに
よって行なわれる。砥粒3の投入の際には、各砥粒3が
金型1の表面全体に均一に分布するように、金型1の表
面全体に対応する範囲内でほぼ均等に投入する。また、
金型1をその軸心回りに回転させながら砥粒3を投入す
ると、砥粒3の分布をより均一にすることができる。本
発明では、後述するように砥粒3が離型用メッキ層2の
表面と接触する部分が研削砥石の研削面となるので、砥
粒3が多少重なって2層になっても研削面の形状には影
響せず、砥粒3を必ずしも1層だけ配置する必要はな
い。
【0018】次に、図1の(c)に示すように、離型用
メッキ層2の表面に金属メッキからなる結合用メッキ層
4を形成し、結合用メッキ層4で各砥粒3を覆う。本実
施例では、結合用メッキ層4を形成する際に用いられる
電気メッキ装置は図2に示したものを用いた。そして、
メッキ液の種類、メッキ液の温度および電流密度等の条
件も離型用メッキ層2を形成した条件と同一とし、この
条件で120分間メッキ処理を行ない、約50μmの厚
みの結合用メッキ層4を形成した。結合用メッキ層4が
形成されたら金型1をメッキ浴槽から取り出し、結合用
メッキ層4の表面を図1の(c)に破線で示したよう
に、各砥粒3が露出しない範囲で図1の(d)に示す基
材6の表面の形状を反転した形状に加工する。
メッキ層2の表面に金属メッキからなる結合用メッキ層
4を形成し、結合用メッキ層4で各砥粒3を覆う。本実
施例では、結合用メッキ層4を形成する際に用いられる
電気メッキ装置は図2に示したものを用いた。そして、
メッキ液の種類、メッキ液の温度および電流密度等の条
件も離型用メッキ層2を形成した条件と同一とし、この
条件で120分間メッキ処理を行ない、約50μmの厚
みの結合用メッキ層4を形成した。結合用メッキ層4が
形成されたら金型1をメッキ浴槽から取り出し、結合用
メッキ層4の表面を図1の(c)に破線で示したよう
に、各砥粒3が露出しない範囲で図1の(d)に示す基
材6の表面の形状を反転した形状に加工する。
【0019】次に、図1の(d)に示すように、結合用
メッキ層4の表面に基材6を接着剤5により接着する。
接着剤5としては、例えばエポキシ系の接着剤やシアノ
ボンド系の速乾性接着剤等が使用でき、本実施例では2
液混合型のエポキシ系接着剤を使用した。
メッキ層4の表面に基材6を接着剤5により接着する。
接着剤5としては、例えばエポキシ系の接着剤やシアノ
ボンド系の速乾性接着剤等が使用でき、本実施例では2
液混合型のエポキシ系接着剤を使用した。
【0020】結合用メッキ層4と基材6とを接着し接着
剤5を十分に硬化させた後、金型1から離型用メッキ層
2を剥離し、図1の(e)に示すように離型用メッキ層
2と、砥粒3を覆った結合用メッキ層4と、基材6とが
一体となったものを得る。この段階で、離型用メッキ層
2の金型1からの剥離面は金型1の表面の形状を反転し
た形に転写されている。
剤5を十分に硬化させた後、金型1から離型用メッキ層
2を剥離し、図1の(e)に示すように離型用メッキ層
2と、砥粒3を覆った結合用メッキ層4と、基材6とが
一体となったものを得る。この段階で、離型用メッキ層
2の金型1からの剥離面は金型1の表面の形状を反転し
た形に転写されている。
【0021】金型1と離型用メッキ層2との剥離には、
図3に示す剥離装置を用いた。図3は、離型用メッキ層
2を金型1から剥離する際に用いられる剥離装置の一例
の断面図である。図3において、ベース41は互いに対
向する2つの対向部を有し、一方の対向部には、金型1
を固定するための固定ねじ42が貫通可能な貫通孔が形
成され、他方の対向部には、基材6を金型1から引き剥
がすための剥離ねじ43が貫通可能な貫通孔が形成され
ている。また、説明が前後するが、金型1の裏面には固
定ねじ42が螺合されるねじ穴が予め形成され、基材6
の裏面にも剥離ねじ43が螺合されるねじ穴が予め形成
されている。そして、金型1を固定ねじ42によりベー
ス41の一方の対向部に固定し、その状態で基材6のね
じ穴に剥離ねじ43をねじ込ませていく。これにより基
材6は上方に引っ張られ、金型1と基材6との間の各層
の界面のうち密着力が最も弱い部分が剥離される。本実
施例では、離型用メッキ層2と金型1との界面の密着力
が最も弱いので、金型1から、離型用メッキ層2と結合
用メッキ層4と基材6とが一体となって剥離される。
図3に示す剥離装置を用いた。図3は、離型用メッキ層
2を金型1から剥離する際に用いられる剥離装置の一例
の断面図である。図3において、ベース41は互いに対
向する2つの対向部を有し、一方の対向部には、金型1
を固定するための固定ねじ42が貫通可能な貫通孔が形
成され、他方の対向部には、基材6を金型1から引き剥
がすための剥離ねじ43が貫通可能な貫通孔が形成され
ている。また、説明が前後するが、金型1の裏面には固
定ねじ42が螺合されるねじ穴が予め形成され、基材6
の裏面にも剥離ねじ43が螺合されるねじ穴が予め形成
されている。そして、金型1を固定ねじ42によりベー
ス41の一方の対向部に固定し、その状態で基材6のね
じ穴に剥離ねじ43をねじ込ませていく。これにより基
材6は上方に引っ張られ、金型1と基材6との間の各層
の界面のうち密着力が最も弱い部分が剥離される。本実
施例では、離型用メッキ層2と金型1との界面の密着力
が最も弱いので、金型1から、離型用メッキ層2と結合
用メッキ層4と基材6とが一体となって剥離される。
【0022】最後に、離型用メッキ層2および結合用メ
ッキ層2の表面を、メッキ金属を溶かす酸などにより所
定の厚みだけエッチングして、図1の(f)に示すよう
に結合用メッキ層4の表面から各砥粒3の先端部を露出
させ、これで研削砥石が完成する。このとき、各砥粒3
の包絡線形状は、正確には結合用メッキ層4の離型用メ
ッキ層2との界面の形状と等しい形状となるが、離型用
メッキ層2の厚みが十分に均一であれば金型1の表面形
状を反転させた形状となる。
ッキ層2の表面を、メッキ金属を溶かす酸などにより所
定の厚みだけエッチングして、図1の(f)に示すよう
に結合用メッキ層4の表面から各砥粒3の先端部を露出
させ、これで研削砥石が完成する。このとき、各砥粒3
の包絡線形状は、正確には結合用メッキ層4の離型用メ
ッキ層2との界面の形状と等しい形状となるが、離型用
メッキ層2の厚みが十分に均一であれば金型1の表面形
状を反転させた形状となる。
【0023】離型用メッキ層2および結合用メッキ層4
の表面のエッチングには、図4に示すエッチング装置を
用いた。図4は、離型用メッキ層2および結合用メッキ
層4をエッチングする際に用いられるエッチング装置の
一例の概略構成図である。このエッチング装置は、図4
に示すように、メッキ腐食液52が満たされた浴槽51
と、浴槽51内のメッキ腐食液52を攪拌するための攪
拌子53とを有する。そして、基材6を紐54で吊る
し、攪拌子53でメッキ腐食液52を攪拌しながら基材
6をメッキ腐食液52中に所定時間浸漬することによ
り、離型用メッキ層2および結合用メッキ層4の表面を
エッチングする。この際、離型用メッキ層2および結合
用メッキ層4の表面のみをエッチングするために、離型
用メッキ層2の表面を除く部位を、金型1へのメッキ時
に用いたものと同様のマスキング材料でマスキングする
ことが望ましい。本実施例では、メッキ腐食液52とし
て硝酸と塩酸の混合液を用い、常温の雰囲気下で基材を
10分間メッキ腐食液に浸漬してエッチングを行ない、
結合用メッキ層4の表面から各砥粒を約5μm露出させ
た。
の表面のエッチングには、図4に示すエッチング装置を
用いた。図4は、離型用メッキ層2および結合用メッキ
層4をエッチングする際に用いられるエッチング装置の
一例の概略構成図である。このエッチング装置は、図4
に示すように、メッキ腐食液52が満たされた浴槽51
と、浴槽51内のメッキ腐食液52を攪拌するための攪
拌子53とを有する。そして、基材6を紐54で吊る
し、攪拌子53でメッキ腐食液52を攪拌しながら基材
6をメッキ腐食液52中に所定時間浸漬することによ
り、離型用メッキ層2および結合用メッキ層4の表面を
エッチングする。この際、離型用メッキ層2および結合
用メッキ層4の表面のみをエッチングするために、離型
用メッキ層2の表面を除く部位を、金型1へのメッキ時
に用いたものと同様のマスキング材料でマスキングする
ことが望ましい。本実施例では、メッキ腐食液52とし
て硝酸と塩酸の混合液を用い、常温の雰囲気下で基材を
10分間メッキ腐食液に浸漬してエッチングを行ない、
結合用メッキ層4の表面から各砥粒を約5μm露出させ
た。
【0024】以上説明したように、金型1の表面に金属
メッキからなる離型用メッキ層2を形成し、その後砥粒
3を分散配置し金属メッキからなる結合用メッキ層4を
形成することにより、離型層2を形成する際にはメッキ
の成長を阻害する砥粒3が存在せず、また、結合剤層4
は離型層2上には成長しやすい。その結果、離型層2お
よび結合剤層4のいずれのメッキも均一な組織となるの
で、メッキのふくれ現象や途中剥離が発生せず、砥石を
安定して製造することができる。また、金型1と離型用
メッキ層2とが適度な密着力を持っているため、金型1
から離型用メッキ層2を剥離した後の離型用メッキ層2
の表面は、金型1の表面の形状を反転して、非常に良好
に転写し、この離型用メッキ層2の表面の形状がほぼ各
砥粒3の先端の包絡線となるため、各砥粒3の先端の高
さが非常に良好に揃った砥石を得ることができる。
メッキからなる離型用メッキ層2を形成し、その後砥粒
3を分散配置し金属メッキからなる結合用メッキ層4を
形成することにより、離型層2を形成する際にはメッキ
の成長を阻害する砥粒3が存在せず、また、結合剤層4
は離型層2上には成長しやすい。その結果、離型層2お
よび結合剤層4のいずれのメッキも均一な組織となるの
で、メッキのふくれ現象や途中剥離が発生せず、砥石を
安定して製造することができる。また、金型1と離型用
メッキ層2とが適度な密着力を持っているため、金型1
から離型用メッキ層2を剥離した後の離型用メッキ層2
の表面は、金型1の表面の形状を反転して、非常に良好
に転写し、この離型用メッキ層2の表面の形状がほぼ各
砥粒3の先端の包絡線となるため、各砥粒3の先端の高
さが非常に良好に揃った砥石を得ることができる。
【0025】(第2実施例)図5は、本発明の研削砥石
の製造方法の第2実施例を説明するために、研削砥石の
製造工程毎の断面を段階的に示した図である。
の製造方法の第2実施例を説明するために、研削砥石の
製造工程毎の断面を段階的に示した図である。
【0026】まず、図5の(a)に示すように、表面が
所望の形状かつ平滑に仕上げられた金型11を、その表
面および外周面の一部を残して第1のマスク17で覆
い、金型11の表面および外周部の一部に金属メッキか
らなる離型用メッキ層12を形成する。金型11と離型
用メッキ層12との密着力は弱く、製造工程中の外的要
因等によって剥がれてしまうおそれがある。そこでこの
ように、離型用メッキ層12を金型11の外周面の一部
まで覆うように形成することで、金型11と離型用メッ
キ層12は幾何学的にも剥離しにくい構造となり、密着
力が補強される。さらに図5の(b)に示すように、金
型11の外周面の一部を覆った離型用メッキ層12の上
までを覆うように、金型11の外周面をマスキングテー
プ等の第2のマスク18で覆うことにより金型11と離
型用メッキ層12は第2のマスク18で一体に結合さ
れ、より剥離しにくい構造とすることもできる。
所望の形状かつ平滑に仕上げられた金型11を、その表
面および外周面の一部を残して第1のマスク17で覆
い、金型11の表面および外周部の一部に金属メッキか
らなる離型用メッキ層12を形成する。金型11と離型
用メッキ層12との密着力は弱く、製造工程中の外的要
因等によって剥がれてしまうおそれがある。そこでこの
ように、離型用メッキ層12を金型11の外周面の一部
まで覆うように形成することで、金型11と離型用メッ
キ層12は幾何学的にも剥離しにくい構造となり、密着
力が補強される。さらに図5の(b)に示すように、金
型11の外周面の一部を覆った離型用メッキ層12の上
までを覆うように、金型11の外周面をマスキングテー
プ等の第2のマスク18で覆うことにより金型11と離
型用メッキ層12は第2のマスク18で一体に結合さ
れ、より剥離しにくい構造とすることもできる。
【0027】金型11の材質および離型用メッキ層12
のメッキの種類は、第1実施例と同様にして適宜選択で
きるが、本実施例では、金型11の材質としてステンレ
ス鋼を用い、また、離型用メッキ層12を構成する金属
メッキとして無電解ニッケル−リンメッキを用いた。無
電解メッキを選択した理由は、電気メッキに比較してよ
り均一な厚みのメッキを形成することができるからであ
り、これにより、製造された研削砥石の各砥粒13の先
端の包絡線形状は、ほぼ完全に金型11の表面の形状を
転写した形状となる。
のメッキの種類は、第1実施例と同様にして適宜選択で
きるが、本実施例では、金型11の材質としてステンレ
ス鋼を用い、また、離型用メッキ層12を構成する金属
メッキとして無電解ニッケル−リンメッキを用いた。無
電解メッキを選択した理由は、電気メッキに比較してよ
り均一な厚みのメッキを形成することができるからであ
り、これにより、製造された研削砥石の各砥粒13の先
端の包絡線形状は、ほぼ完全に金型11の表面の形状を
転写した形状となる。
【0028】本実施例では、離型用メッキ層の形成を図
6に示すメッキ装置で行なった。図6は、離型用メッキ
層を形成する際に用いられる無電解メッキ装置の一例の
概略構成図である。図6において、メッキ浴槽61内に
は、無電解メッキ液62が満たされている。また、無電
解メッキ液62の温度を所定の温度に保つためのヒータ
64が、フック68によりメッキ浴槽61に取り付けら
れており、ヒータ64の制御は、無電解メッキ液62中
に配置された熱電対等の温度センサ65で検知した液温
に基づき、温度コントローラ63により行なわれる。そ
して、攪拌子67で無電解メッキ液62を攪拌しながら
金型11を固定具66にねじ固定して無電解メッキ液6
2中に沈め、所定の時間だけ放置すると、金型11の表
面および外周面の一部に離型用メッキ層12が形成され
る。
6に示すメッキ装置で行なった。図6は、離型用メッキ
層を形成する際に用いられる無電解メッキ装置の一例の
概略構成図である。図6において、メッキ浴槽61内に
は、無電解メッキ液62が満たされている。また、無電
解メッキ液62の温度を所定の温度に保つためのヒータ
64が、フック68によりメッキ浴槽61に取り付けら
れており、ヒータ64の制御は、無電解メッキ液62中
に配置された熱電対等の温度センサ65で検知した液温
に基づき、温度コントローラ63により行なわれる。そ
して、攪拌子67で無電解メッキ液62を攪拌しながら
金型11を固定具66にねじ固定して無電解メッキ液6
2中に沈め、所定の時間だけ放置すると、金型11の表
面および外周面の一部に離型用メッキ層12が形成され
る。
【0029】ここでは、無電解メッキ液62として硫酸
ニッケルと次亜リン酸を主成分とする無電解ニッケル−
リンメッキ液を用い、無電解メッキ液62の温度を90
℃、攪拌子67の回転数を60rpmという条件で6分
間メッキ処理を行ない、約1μmの厚みで離型用メッキ
層12を形成した。
ニッケルと次亜リン酸を主成分とする無電解ニッケル−
リンメッキ液を用い、無電解メッキ液62の温度を90
℃、攪拌子67の回転数を60rpmという条件で6分
間メッキ処理を行ない、約1μmの厚みで離型用メッキ
層12を形成した。
【0030】次に、金型11から第1のマスク17を剥
がし、図5の(b)に示すように、金型11の表面を除
く部分を第2のマスク18で覆う。このとき、第2のマ
スク18を付けるために金型11を無電解メッキ液62
から空気中に取り出す必要があるので、離型用メッキ層
12の表面は多少酸化する場合がある。離型用メッキ層
12の表面が酸化すると、次工程における結合用メッキ
層14が良好に形成されなくなるので、結合用メッキ層
14を形成する前に、塩酸等による酸処理を行なって離
型用メッキ層12の表面の酸化被膜を除去してから、金
型11をメッキ液に浸漬させることが望ましい。メッキ
液に浸漬後、第1実施例と同様な方法で離型用メッキ層
12の表面に所定の粒度の複数個の砥粒13を分散配置
する。
がし、図5の(b)に示すように、金型11の表面を除
く部分を第2のマスク18で覆う。このとき、第2のマ
スク18を付けるために金型11を無電解メッキ液62
から空気中に取り出す必要があるので、離型用メッキ層
12の表面は多少酸化する場合がある。離型用メッキ層
12の表面が酸化すると、次工程における結合用メッキ
層14が良好に形成されなくなるので、結合用メッキ層
14を形成する前に、塩酸等による酸処理を行なって離
型用メッキ層12の表面の酸化被膜を除去してから、金
型11をメッキ液に浸漬させることが望ましい。メッキ
液に浸漬後、第1実施例と同様な方法で離型用メッキ層
12の表面に所定の粒度の複数個の砥粒13を分散配置
する。
【0031】そして、図5の(c)に示すように離型用
メッキ層12の表面に各砥粒13を覆って結合用メッキ
層14を形成し、さらに結合用メッキ層14の表面を各
砥粒13が露出しない範囲で基材16の表面の形状を反
転した形状に加工する。次いで、図5の(d)に示すよ
うに、結合用メッキ層14の表面に基材16を接着剤1
5により接着する。結合用メッキ層14と基材16とを
接着したら金型11から離型用メッキ層12を剥離し、
図5の(e)に示すように離型用メッキ層12と、砥粒
13を覆った結合用メッキ層14と、基材16とが一体
となったものを得る。最後に、離型用メッキ層12およ
び結合用メッキ層14の表面を、メッキ金属を溶かす酸
などにより所定の厚みだけエッチングして、図5の
(f)に示すように結合用メッキ層14の表面から各砥
粒13の先端部を露出させ、研削砥石が完成する。以上
説明した各工程のうち砥粒13の分散配置以降の工程に
ついては、第1実施例と同様の装置、条件で行なえるの
で、その詳細な説明は省略する。
メッキ層12の表面に各砥粒13を覆って結合用メッキ
層14を形成し、さらに結合用メッキ層14の表面を各
砥粒13が露出しない範囲で基材16の表面の形状を反
転した形状に加工する。次いで、図5の(d)に示すよ
うに、結合用メッキ層14の表面に基材16を接着剤1
5により接着する。結合用メッキ層14と基材16とを
接着したら金型11から離型用メッキ層12を剥離し、
図5の(e)に示すように離型用メッキ層12と、砥粒
13を覆った結合用メッキ層14と、基材16とが一体
となったものを得る。最後に、離型用メッキ層12およ
び結合用メッキ層14の表面を、メッキ金属を溶かす酸
などにより所定の厚みだけエッチングして、図5の
(f)に示すように結合用メッキ層14の表面から各砥
粒13の先端部を露出させ、研削砥石が完成する。以上
説明した各工程のうち砥粒13の分散配置以降の工程に
ついては、第1実施例と同様の装置、条件で行なえるの
で、その詳細な説明は省略する。
【0032】以上説明したように、金型11の外周部の
一部にも離型用メッキ層12を形成し金型11と離型用
メッキ層12との密着力を補強することで、万が一、工
程中の異常な外的要因により離型用メッキ層12の引き
剥がし力が発生した場合でも、これによる離型用メッキ
層12の剥がれを防止することができる。また、離型用
メッキ層12を無電解メッキで構成することにより、各
砥粒13の包絡線形状を、第1実施例に比較してより高
精度に金型11の表面形状を転写した形状とすることが
できる。
一部にも離型用メッキ層12を形成し金型11と離型用
メッキ層12との密着力を補強することで、万が一、工
程中の異常な外的要因により離型用メッキ層12の引き
剥がし力が発生した場合でも、これによる離型用メッキ
層12の剥がれを防止することができる。また、離型用
メッキ層12を無電解メッキで構成することにより、各
砥粒13の包絡線形状を、第1実施例に比較してより高
精度に金型11の表面形状を転写した形状とすることが
できる。
【0033】本実施例では、離型用メッキ層12のうち
金型11の外周面に形成された部位をそのまま残して離
型用メッキ層12と金型11との剥離を行なったものの
例を示したが、離型用メッキ層12と金型11との剥離
性をよくするために、離型用メッキ層12のうち金型1
1の外周面に形成された部位を削り取ってから離型用メ
ッキ層12と金型11とを剥離してもよい。また、同様
の目的で金型11に抜きテーパーを形成してもよい。
金型11の外周面に形成された部位をそのまま残して離
型用メッキ層12と金型11との剥離を行なったものの
例を示したが、離型用メッキ層12と金型11との剥離
性をよくするために、離型用メッキ層12のうち金型1
1の外周面に形成された部位を削り取ってから離型用メ
ッキ層12と金型11とを剥離してもよい。また、同様
の目的で金型11に抜きテーパーを形成してもよい。
【0034】(第3実施例)上述した各実施例では、研
削面が平面の研削砥石を製造する場合について述べた
が、ここでは、研削面が球面形状の総型砥石いわゆる球
面皿を製造する場合の例について述べる。
削面が平面の研削砥石を製造する場合について述べた
が、ここでは、研削面が球面形状の総型砥石いわゆる球
面皿を製造する場合の例について述べる。
【0035】球面形状の総型砥石を製造する場合には、
図7に示すように表面が球面形状の金型21、21’お
よび基材26、26’を用いる。曲率半径がR0 の凸球
面形状の総型砥石を製造する場合、図7の(a)に示す
ように、金型21の曲率半径R1 はR1 =R0 の凹球面
とし、基材26の曲率半径R2 はR2 ≒R0 −(d+e
+f)の凸球面とする。ここで、dは結合用メッキ層の
厚さ、eは接着剤の厚さ、fは離型用メッキ層の厚さを
示す。一方、曲率半径がR0 の凹球面形状の総型砥石を
製造する場合には、図7の(b)に示すように、金型2
1’の曲率半径R3 はR3 =R0 の凸球面、基材26’
の曲率半径R4 はR4 ≒R0 +(d+e+f)の凹球面
とする。
図7に示すように表面が球面形状の金型21、21’お
よび基材26、26’を用いる。曲率半径がR0 の凸球
面形状の総型砥石を製造する場合、図7の(a)に示す
ように、金型21の曲率半径R1 はR1 =R0 の凹球面
とし、基材26の曲率半径R2 はR2 ≒R0 −(d+e
+f)の凸球面とする。ここで、dは結合用メッキ層の
厚さ、eは接着剤の厚さ、fは離型用メッキ層の厚さを
示す。一方、曲率半径がR0 の凹球面形状の総型砥石を
製造する場合には、図7の(b)に示すように、金型2
1’の曲率半径R3 はR3 =R0 の凸球面、基材26’
の曲率半径R4 はR4 ≒R0 +(d+e+f)の凹球面
とする。
【0036】そして、図1や図5に示した手順と同様の
手順で研削砥石を製造すれば、曲率半径がR0 の凸球面
形状あるいは凹球面形状の総型砥石が得られる。なお、
第1実施例および第2実施例で述べたように離型用メッ
キ層の厚さfは1μm程度と非常に薄いものであるの
で、基材26、26’の曲率半径を決める際に離型用メ
ッキ層の厚さfは無視してもよい。
手順で研削砥石を製造すれば、曲率半径がR0 の凸球面
形状あるいは凹球面形状の総型砥石が得られる。なお、
第1実施例および第2実施例で述べたように離型用メッ
キ層の厚さfは1μm程度と非常に薄いものであるの
で、基材26、26’の曲率半径を決める際に離型用メ
ッキ層の厚さfは無視してもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、金型の表
面に金属メッキからなる離型層を形成してから砥粒を分
散配置し、さらにその上に金属メッキからなる結合剤層
を形成することで、離型層および結合剤層のメッキのふ
くれ現象や途中剥離を抑制することができる。そのた
め、金型から剥離した後の離型層の表面形状ひいては結
合剤層の表面形状は、金型の表面を良好に転写した形状
となり、砥粒の先端の包絡線形状が金型の表面形状を反
転した形状とほぼ等しくなるので、砥粒先端の高さが非
常に良好に揃った研削砥石を得ることができる。
面に金属メッキからなる離型層を形成してから砥粒を分
散配置し、さらにその上に金属メッキからなる結合剤層
を形成することで、離型層および結合剤層のメッキのふ
くれ現象や途中剥離を抑制することができる。そのた
め、金型から剥離した後の離型層の表面形状ひいては結
合剤層の表面形状は、金型の表面を良好に転写した形状
となり、砥粒の先端の包絡線形状が金型の表面形状を反
転した形状とほぼ等しくなるので、砥粒先端の高さが非
常に良好に揃った研削砥石を得ることができる。
【0038】また、金型の表面に加え、金型の外周面の
少なくとも一部も覆うように離型層を形成することで、
金型と離型層との間の密着力が機械的な力で補強され、
工程中の異常な外的要因による離型層の剥離を防止する
ことができる。
少なくとも一部も覆うように離型層を形成することで、
金型と離型層との間の密着力が機械的な力で補強され、
工程中の異常な外的要因による離型層の剥離を防止する
ことができる。
【0039】さらに、離型層と結合剤層とを同じ組成の
金属メッキで形成することで、離型層と結合剤層との密
着力がより強くなり、結合剤層のメッキのふくれ現象や
途中剥離をより抑制することができる。加えて、離型層
を無電解メッキで形成することで、離型層をより均一の
厚みで形成することができ、砥粒先端の包絡線形状をほ
ぼ完全に金型の表面形状を転写した形状とすることがで
きる。
金属メッキで形成することで、離型層と結合剤層との密
着力がより強くなり、結合剤層のメッキのふくれ現象や
途中剥離をより抑制することができる。加えて、離型層
を無電解メッキで形成することで、離型層をより均一の
厚みで形成することができ、砥粒先端の包絡線形状をほ
ぼ完全に金型の表面形状を転写した形状とすることがで
きる。
【図1】本発明の研削砥石の製造方法の第1実施例を説
明するために、研削砥石の製造工程毎の断面を段階的に
示した図である。
明するために、研削砥石の製造工程毎の断面を段階的に
示した図である。
【図2】離型用メッキ層を形成するために用いた電気メ
ッキ装置の一例の概略構成図である。
ッキ装置の一例の概略構成図である。
【図3】離型用メッキ層を金型から剥離する際に用いら
れる剥離装置の一例の断面図である。
れる剥離装置の一例の断面図である。
【図4】離型用メッキ層および結合用メッキ層をエッチ
ングする際に用いられるエッチング装置の一例の概略構
成図である。
ングする際に用いられるエッチング装置の一例の概略構
成図である。
【図5】本発明の研削砥石の製造方法の第2実施例を説
明するために、研削砥石の製造工程毎の断面を段階的に
示した図である。
明するために、研削砥石の製造工程毎の断面を段階的に
示した図である。
【図6】離型用メッキ層を形成する際に用いられる無電
解メッキ装置の一例の概略構成図である。
解メッキ装置の一例の概略構成図である。
【図7】本発明の研削砥石の製造方法により研削面が球
面形状の総型砥石を製造する場合に用いられる金型およ
び基材の断面形状を示す図であり、同図(a)は凸球面
形状の総型砥石を製造する場合、同図(b)は凹球面形
状の総型砥石を製造する場合をそれぞれ示す。
面形状の総型砥石を製造する場合に用いられる金型およ
び基材の断面形状を示す図であり、同図(a)は凸球面
形状の総型砥石を製造する場合、同図(b)は凹球面形
状の総型砥石を製造する場合をそれぞれ示す。
1、11、21、21’ 金型 2、12 離型用メッキ層 3、13 砥粒 4、14 結合用メッキ層 5、15 接着剤 6、16、26、26’ 基材 7 マスク 17 第1のマスク 18 第2のマスク 31、61 メッキ浴槽 32 メッキ液 33 直流電源 34 アノード 35 カソード 36、43 固定ねじ 38、53、67 攪拌子 41 ベース 43 剥離ねじ 51 浴槽 52 メッキ腐食液 54 紐 62 無電解メッキ液 63 温度コントローラ 64 ヒータ 65 温度センサ 66 固定具 68 フック
Claims (5)
- 【請求項1】 表面が製造すべき研削砥石の研削面形状
と合致し、かつ、平滑に仕上げられた金型を用い、前記
金型の表面に金属メッキからなる離型層を形成し、 前記離型層の表面に、複数個の砥粒を分散配置した後、
前記各砥粒を覆って金属メッキからなる結合剤層を形成
し、 次いで、前記結合剤層の表面に基材を固着し、 前記離型層を前記結合剤層および前記基材と一体とした
まま前記金型から剥離し、 前記剥離した離型層および結合剤層を所定の厚みだけ除
去して前記各砥粒の先端部を露出させることを特徴とす
る研削砥石の製造方法。 - 【請求項2】 前記金型の表面に加え、前記金型の外周
面の少なくとも一部も覆うように前記離型層を形成する
請求項1に記載の研削砥石の製造方法。 - 【請求項3】 前記金型として、ステンレス鋼製のもの
を用いた請求項1または2に記載の研削砥石の製造方
法。 - 【請求項4】 前記離型層および結合剤層は、それぞれ
同じ組成の金属メッキで形成される請求項1、2または
3に記載の研削砥石の製造方法。 - 【請求項5】 前記離型層は無電解メッキにより形成さ
れる請求項1、2、3または4に記載の研削砥石の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5321798A JP3054012B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 研削砥石の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5321798A JP3054012B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 研削砥石の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07178672A true JPH07178672A (ja) | 1995-07-18 |
| JP3054012B2 JP3054012B2 (ja) | 2000-06-19 |
Family
ID=18136536
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5321798A Expired - Fee Related JP3054012B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 研削砥石の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3054012B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997025184A1 (fr) * | 1996-01-09 | 1997-07-17 | Osaka Diamond Industrial Co., Ltd. | Outil superabrasif et son procede de fabrication |
| JP2010234493A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Honda Motor Co Ltd | 砥石の製造方法 |
| JP2011104717A (ja) * | 2009-11-17 | 2011-06-02 | Nihon Micro Coating Co Ltd | 研磨用具及び研磨用具の製造方法 |
-
1993
- 1993-12-21 JP JP5321798A patent/JP3054012B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997025184A1 (fr) * | 1996-01-09 | 1997-07-17 | Osaka Diamond Industrial Co., Ltd. | Outil superabrasif et son procede de fabrication |
| JP2010234493A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Honda Motor Co Ltd | 砥石の製造方法 |
| JP2011104717A (ja) * | 2009-11-17 | 2011-06-02 | Nihon Micro Coating Co Ltd | 研磨用具及び研磨用具の製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3054012B2 (ja) | 2000-06-19 |
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