JPH0718408U - トロイダルコアを有する電磁装置 - Google Patents

トロイダルコアを有する電磁装置

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JPH0718408U
JPH0718408U JP5004393U JP5004393U JPH0718408U JP H0718408 U JPH0718408 U JP H0718408U JP 5004393 U JP5004393 U JP 5004393U JP 5004393 U JP5004393 U JP 5004393U JP H0718408 U JPH0718408 U JP H0718408U
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昇 荒川内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】1次巻線と2次巻線との結合比を大きくとりな
がらも1次巻線と2次巻線との間の絶縁性能が高く、か
つ磁路の利用効率が高い電磁装置を提供する。 【構成】トランス本体1はトロイダルコアに周方向の異
なる位置で1次巻線n1および2次巻線n2 を単層巻で
巻装して形成される。ケース2は底面が正方形状に形成
されリング状の開口面を有しトランス本体1が納装され
る凹溝21を有する。ケース2の底面には角部に一対の
端子ピン22a,22bが植設され、中央部に端子ピン
23が植設される。端子ピン22a,22bには1次巻
線n1 の両端と2次巻線n2 の一端とが接続され、端子
ピン23には2次巻線n2 の他端が接続される。1次巻
線n1 と2次巻線n2 の高圧側との間には非巻部12が
形成される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、主としてスイッチング電源回路、インバータ回路、イグナイタなど に用いるトロイダルコアを有する電磁装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電力変換用のトランスやノイズフィルタのチョークコイルとしてト ロイダルコアに巻線を巻装した電磁装置が用いられている。トロイダルコアは、 他の分割形のコアに比較すると、漏れ磁束が少ない上に小形かつ薄形に形成する ことができるという利点を有している。
【0003】 また、コア用の磁性材料としては、アモルファスや超微結晶磁性合金がフェラ イトよりも高透磁率かつ高飽和磁束密度であって磁気特性に優れているが、これ らの磁性材料は薄帯の形で供給されるものであるから、巻回することによってト ロイダル状のコアとして用いられることが多い。 トロイダルコアを用いた電磁装置において、1次巻線と2次巻線との巻比が大 きい場合には、1次巻線を2次巻線に重ねて巻回することが多い。いま、2次巻 線の巻数が1次巻線よりも多いものとすると、図10ないし図14に示すように 、2次巻線n2 を絶縁テープ、絶縁皮膜、絶縁ケースなどの絶縁層を介してトロ イダルコア1′に巻装し、2次巻線n2 を巻装したトロイダルコア1′を絶縁性 の合成樹脂よりなるケース2′に収納し、ケース2′の外側に1次巻線n1 を巻 装するのである。
【0004】 ケース2′の外周面の一部には径方向に端子台41が突設され、端子台41に はトロイダルコア1′の中心線方向に貫通した一対の挿通孔42が形成され、か つ端子台41に対応する部位でケース2′の周壁には一対の透孔43が穿孔され ている。ここに1次巻線n1 は2次巻線n2 よりも巻数が少なく太線であるから 、1次巻線n1 の末端部分を挿通孔42に挿通することによって、1次巻線n1 に対応した端子を形成するようになっている。また、2次巻線n2 の末端部分は 透孔43を通してケース2′の外部に引き出され、端子台41に植設された一対 の端子ピン44に対して絡めた状態で接続される。
【0005】 一方、1次巻線n1 と2次巻線n2 との巻比が同程度の場合には、図15、図 16に示すように、1次巻線n1 と2次巻線n2 とをともにトロイダルコアに絶 縁層を介して巻装したトランス本体1を用いた構成が採用されている。すなわち 、1次巻線n1 と2次巻線n2 とをトロイダルコアの周方向の異なる部位に巻装 して形成したトランス本体1をケース2′に収納したものであって、ケース2′ は底面が略正方形である直方体状に形成されている。ケース2′の側面のうちの 1面には4本の端子ピン44が一列に植設され、各端子ピン44に対して1次巻 線n1 、2次巻線n2 の末端部分が絡められた状態で接続されるようになってい る。ここに、端子ピン44が植設された一面とその反対側の面とには各一対の保 持溝45a,45bが形成され、またケース2′においてトロイダルコアを収納 する凹溝21′の開口した面とは反対側の面には案内溝46が形成されている。 1次巻線n1 および2次巻線n2 の一方の末端部分は保持溝45aを通して端子 ピン44に接続され、1次巻線n1 および2次巻線n2 の他方の末端部分は保持 溝45bおよび案内溝46を通して端子ピン44に接続される。
【0006】 図15、図16に示した構成では、凹溝21′の底面中央部に円筒状の位置決 め筒47が突設され、位置決め筒47の周面および凹溝21′の内周面とには、 1次巻線n1 と2次巻線n2 との間を仕切る仕切突起48が突設される。この仕 切突起48を設けていることにより、1次巻線n1 と2次巻線n2 との間の絶縁 性が高くなるのである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、前者の構成では、1次巻線n1 と2次巻線n2 との間がケース2′ を介して絶縁されるから、1次巻線n1 と2次巻線n2 との間の絶縁性能という 点では優れているものの、トロイダルコア1′に対して1次巻線n1 は2次巻線 n2 よりも遠い位置に配置されているものであるから、1次巻線n1 はトロイダ ルコア1′に対する距離が大きくなり、結果的に1次巻線n1 と2次巻線n2 と の結合比が低くなるという問題が生じる。
【0008】 この問題を解決するには、1次巻線n1 と2次巻線n2 との間にケース2′を 設けずに2次巻線n2 の上に1次巻線n1 を直接重ねて巻装することも考えられ るが、1次巻線n1 と2次巻線n2 との絶縁性能が低下し、しかも巻き乱れが多 くなるという問題が生じる。さらには、ケース2′の内部において2次巻線n2 の末端部分が固定されていないものであるから、2次巻線n2 の末端部分がトロ イダルコア1′に対して移動することがあり、2次巻線n2 の巻始端と巻終端と の距離が近くなって空間距離、沿面距離ともに小さくなり、結果的に2次電圧に 対する耐圧が低下するという問題が生じる。
【0009】 一方、後者の構成をイグナイタのパルストランスのように1次巻線n1 と2次 巻線n2 との巻比が大きい(1:20程度)電磁装置に採用するとすれば、1次 巻線n1 と2次巻線n2 とを重ねて巻く場合に比較して絶縁性能が高く、また1 次巻線n1 と2次巻線n2 との末端部分が固定されるから、巻き乱れや耐圧の低 下がないことになる。しかしながら、1次巻線n1 と2次巻線n2 との間に2箇 所の隙間が必要であり、1次巻線n1 と2次巻線n2 とをトロイダルコアの一部 にしか巻装することができないから、トロイダルコアの磁路の利用効率が前者の 構成よりも悪くなるという問題がある。また、1次巻線n1 や2次巻線n2 の末 端部分が他の部分に交差することになり、この交差部位が短絡すると電磁装置と しての所期の性能が得られなくなるという問題がある。
【0010】 本考案は上記問題点の解決を目的とするものであり、1次巻線と2次巻線との 結合比を大きくとりながらも1次巻線と2次巻線との間の絶縁性能が高く、しか も巻き乱れが生じることがなく磁路の利用効率が高いトロイダルコアを有する電 磁装置を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案は、トロイダルコアに周方向の異なる位置で1次巻線および2 次巻線をそれぞれ単層巻きで巻装したトランス本体と、リング状に開口する凹溝 が一面に形成され凹溝内にトランス本体が納装されるケースと、ケースにおける 上記一面に突出し1次巻線および2次巻線の末端部分が接続される複数本の端子 ピンとを備え、少なくとも2次巻線の高圧側の末端部分と1次巻線の末端部分と の間には巻線のない非巻部が設けられている。
【0012】 請求項2の考案は、請求項1の考案において、トランス本体における非巻部と 凹溝の内周面との一方に位置決め突起が形成され、他方には位置決め突起に嵌合 する位置決め凹所が形成されている。 請求項3の考案は、請求項1または請求項2の考案において、1次巻線の末端 部分と2次巻線の高圧側の末端部分とが接続される端子ピンの一方は凹溝よりも 内側に設けられ、他方は凹溝よりも外側に設けられている。
【0013】 請求項4の考案は、請求項1ないし請求項3の考案において、2次巻線の温度 を検出する温度ヒューズを設けてある。 請求項5の考案は、請求項4の考案において、温度ヒューズは、凹溝よりも内 側に形成され凹溝に連通する開口窓を有した保持孔内に挿着され、2次巻線の高 圧側の末端部分の近傍に当接するものである。
【0014】 請求項6の考案は、トロイダルコアに周方向の異なる位置で1次巻線および2 次巻線をそれぞれ単層巻きで巻装したトランス本体と、凹所が一面に開口し凹所 内にトランス本体が納装されるケースと、ケースにおける上記一面に突出し1次 巻線および2次巻線の末端部分が接続される複数本の端子ピンと、トランス本体 に囲まれる形で凹所の中央部に配設されるコイルボビンに巻線が巻装され端子ピ ンと同方向にリード端子が突出するチョークコイルとを備え、少なくとも2次巻 線の高圧側の末端部分と1次巻線の末端部分との間には巻線のない非巻部が設け られ、1次巻線および2次巻線の末端部分の一部はリード端子に接続されたもの である。
【0015】 請求項7の考案は、トロイダルコアに周方向の異なる位置で1次巻線および2 次巻線をそれぞれ単層巻きで巻装したトランス本体と、凹所が一面に開口し凹所 内にトランス本体が納装されるケースと、ケースにおける上記一面に突出し1次 巻線および2次巻線の末端部分が接続される複数本の端子ピンと、ケースの外周 に巻線を巻装したチョークコイルとを備え、少なくとも2次巻線の高圧側の末端 部分と1次巻線の末端部分との間には巻線のない非巻部が設けられ、チョークコ イルの巻線の末端部分は端子ピンに接続されたものである。
【0016】 請求項8の考案は、請求項1ないし請求項7の考案において、トロイダルコア はアモルファス磁性材料と超微結晶磁性合金とのいずれかの材料よりなる薄帯を 巻回した巻きコアであることを特徴とするものである。
【0017】
【作用】
請求項1の考案の構成によれば、1次巻線と2次巻線とをトロイダルコアの周 方向の異なる位置で単層巻きで巻装し、かつ2次巻線の高圧側の末端部分と1次 巻線との間に巻線のない非巻部を形成していることによって、1次巻線と2次巻 線との絶縁距離を比較的大きくとることができ、絶縁性能が高く、しかも1次巻 線および2次巻線はトロイダルコアに対して単層巻きであるから結合比を大きく とることができるのである。また、トランス本体をケースの一面に開口したリン グ状の凹溝内に収納し、かつ凹溝が開口するケースの一面に端子ピンを突出させ て、この端子ピンに1次巻線および2次巻線の末端部分を接続しているから、配 線基板への実装の際には、端子ピンがケースの側面から突出する図15の従来構 成に比較すれば、実装時の高さを低くして安定に固定することができる。さらに 、凹溝が開口する面に端子ピンを突出させているから、1次巻線や2次巻線を引 き回さずに端子ピンに接続することができ、1次巻線や2次巻線の末端部分を他 の部分に交差させずに端子ピンに接続することが可能になる。
【0018】 請求項2の考案の構成では、トランス本体と凹溝とを位置決め突起と位置決め 凹所とで嵌合させているのであって、位置決め突起および位置決め凹所は非巻部 に形成されるから、トランス本体とケースとの位置ずれが防止されるのはもちろ んのこと、1次巻線と2次巻線の高圧側との沿面距離を大きくとることができ、 しかも1次巻線や2次巻線の位置ずれを防止することになる。
【0019】 請求項3の考案の構成によれば、1次巻線の末端部分と2次巻線の高圧側の末 端部分とが接続される端子ピンの一方を凹溝を挟んで内側部分と外側部分とに振 り分けて設けているから、端子ピンの間の絶縁距離を大きくとることができるの である。とくに、ケースにおいて凹溝が開口する面を凹溝の開口面にほぼ外接す る正方形状としている場合に、比較的狭いスペースの角部にすべての端子ピンを 設けるのではなく、絶縁距離を確保したい端子ピンを凹溝を挟んで内外に配置し ていることによって、比較的狭い場所に端子ピンを設けながらも絶縁距離を大き くとることができるのである。
【0020】 請求項4の考案の構成では、2次巻線の温度を検出する温度ヒューズを設けて いるから、トランス本体の温度の異常を検出して回路動作を停止させることが可 能である。 請求項5の考案の構成では、温度ヒューズを凹溝よりも内側に形成され凹溝に 連通する開口窓を有した保持孔内に挿着していることによって、温度ヒューズを 定位置に固定でき、しかも開口窓を通して温度ヒューズを凹溝内に露出させるこ とによって、2次巻線の高圧側の末端部分の近傍に当接させることができ、トラ ンス本体の温度の異常を確実に検出することができる。
【0021】 請求項6の考案の構成では、トランス本体に囲まれる形で凹所の中央部にチョ ークコイルを配設し、このチョークコイルのコイルボビンに突設されたリード端 子に1次巻線および2次巻線の末端部分の一部を接続しているのであり、チョー クコイルをケース内に併設している場合に、トランス本体とチョークコイルとの 端子の一部を兼用することができる。すなわち、ケースおよび端子を兼用するこ とによって、小形化につながるのである。
【0022】 請求項7の考案の構成では、ケースの周面に巻線を巻回してチョークコイルを 形成し、チョークコイルの巻線の末端部分が端子ピンに接続されているのであっ て、請求項6の構成と同様に、ケースおよび端子をトランス本体とチョークコイ ルとで兼用することができ、小形化につながるのである。 請求項8の考案の構成では、トロイダルコアをアモルファス磁性材料または超 微結晶磁性合金の薄帯を巻回した巻きコアとしているので、高透磁率が得られ1 次巻線と2次巻線との結合比を大きくとることができるのである。
【0023】
【実施例】
(実施例1) 本実施例では、図1および図2に示すように、トロイダルコア(図示せず)は 、絶縁性を有する合成樹脂のコアケース11に収納され、コアケース11に対し て1次巻線n1 および2次巻線n2 を巻装することによってトランス本体1が構 成されている。1次巻線n1 および2次巻線n2 は一方の末端部分同士の間に隙 間を形成することなくコアケース11にそれぞれ単層巻きで巻装され、他方の末 端部分同士の間には巻線を巻装しない非巻部12が形成される。この非巻部12 を形成することによって1次巻線n1 と2次巻線n2 との間の絶縁耐圧を保つよ うにして放電等による短絡を防止している。1次巻線n1 と2次巻線n2 との間 で隙間のない末端部分同士は後述するように電気的に接続される。トロイダルコ アは、アモルファスや超微結晶磁性合金(たとえば、日立金属株式会社製のファ インメット(商品名))の薄帯を巻回して形成された巻コアであって、ケイ素鋼 板やダストコアに比べて非常に高い透磁率を有している。したがって、1次巻線 n1 と2次巻線n2 とを重ねて巻いていないにもかかわらず、十分な結合比を得 ることができるのである。
【0024】 ケース2は底面が略正方形である直方体状に形成され、一方の底面にリング状 の開口面を有する凹溝21が形成され、この凹溝21にトランス本体1が納装さ れる。ケース2のうち凹溝21が形成された底面の1つの角部には一対の端子ピ ン22a,22bが植設され、端子ピン22a,22bにはガイド溝24を通し て導かれた1次巻線n1 の両方の末端部分が絡められた状態で接続される。ここ において、トランス本体1は、端子ピン22a,22bを設けた角とケース2の 上記底面の中心とを結ぶ直線に対して中心を見込む角度が所定範囲(たとえば3 0度以内)となる部位に非巻部12が位置するように配置される。また、凹溝2 1が形成された底面の中心部には端子ピン23が植設され、この端子ピン23に はガイド溝25を通して導かれた2次巻線n2 の一方の末端部分が絡められた状 態で接続される。2次巻線n2 の他方の末端部分は端子ピン22bに絡められた 状態で接続される。ケース2において凹溝21が形成された底面の他の角部には 3本の固定用ピン26が植設され、固定用ピン26は配線基板等に実装する際の 固定用に用いられる。
【0025】 ケース2において凹溝21よりも内側であって、2次巻線n2 のうち端子ピン 23に接続される末端部分の近傍に対応する部位には保持孔28aが穿孔され、 保持孔28aには温度ヒューズ3が挿着される。保持孔28aにおいて凹溝21 側の部位には開口窓28bが形成されており、温度ヒューズ3が2次巻線n2 に 当接できるようになっている。温度ヒューズ3は2次巻線n2 の温度を検出する のであって、2次巻線n2 の温度上昇によって電流増加を検出する。また、この 温度ヒューズ3は電流が異常に増加した場合に回路を遮断するように回路内の適 宜箇所に挿入される。ここにおいて、温度ヒューズ3を2次巻線n2 の末端部分 の近傍に配置しているのは、2次巻線n2 の巻装時にこの部位でもっとも大きな ストレスが発生し、通電時には温度上昇がもっとも生じやすいからである。
【0026】 上述したように、1次巻線n1 の両方の末端部分および2次巻線n2 の一方の 末端部分を端子ピン22a,22bに接続し、かつ2次巻線の他方の末端部分を 端子ピン23に接続するのであって、非巻部12を上記位置に設定することによ って、1次巻線n1 および2次巻線n2 の末端部分を他の部分に交差させること なく端子ピン22a,22b,23に接続することができるのである。また、1 次巻線n1 と2次巻線n2 とを重ねることなく巻装し、しかも非巻部12を設け ているので、1次巻線n1 と2次巻線n2 との距離を確保することができて絶縁 性能を確保することができるのである。さらに、入力電圧の低い1次巻線n1 の 末端部分は凹溝21よりも外側の端子ピン22a,22bに接続され、出力電圧 の高い2次巻線n2 の末端部分は凹溝21よりも内側の端子ピン23に接続され ているので、非巻部12を設けていることに加えて両末端部分の空間距離および 沿面距離を大きくとることができ、放電等による短絡を防止することができる。 また、1次巻線n1 および2次巻線n2 の末端部分は、それぞれ端子ピン22a ,22b,23に接続されているから、1次巻線n1 や2次巻線n2 の位置が変 化することがなく所期の性能が保たれるのである。
【0027】 上記構成では、1次巻線n1 に対する端子ピン22a,22bを凹溝21より も外側に設け、2次巻線n2 に対する端子ピン23を凹溝21よりも内側に設け ているが、逆に端子ピン22a,22bを内側にし、端子ピン23を外側にして もよい。また、本実施例では1次巻線n1 と2次巻線n2 との一方の末端部分を 共通接続しているが、末端部分を共通接続しないトランスや、1個の巻線のみを 有したチョークコイルであっても本実施例のような配置を採用することが可能で きる。さらに、ケース2の形状は上記形状に限定されるものではない。
【0028】 (実施例2) 本実施例では、図3ないし図5に示すように、凹溝21においてトランス本体 1の非巻部12に対応する部位の周壁に位置決め突起27a,27bを突設し、 コアケース11には位置決め突起27a,27bに嵌合する位置決め凹所13a ,13bを形成したものである。したがって、凹溝21にトランス本体1を収納 した状態でケース2に対するトランス本体1の位置ずれが防止でき、位置ずれに よる部材の破損を防止することができる。また、位置決め突起27a,27bと 位置決め凹所13a,13bとを嵌合させている部位は非巻部12に対応してい るから、1次巻線n1 と2次巻線n2 との位置ずれを確実に防止するとともに、 1次巻線n1 と2次巻線n2 との沿面距離を大きくとることができ、絶縁性能の 向上につながるのである。1次巻線n1 と2次巻線n2 とは位置決め突起27a ,27bと位置決め凹所13a,13bとの嵌合部位以外に巻装することができ るから、非巻部が2箇所に形成されていた従来構成に比較すれば、トロイダルコ アの磁路を有効利用することができることになる。
【0029】 上記各実施例では、コアケース11を設けることによってトロイダルコアと1 次巻線n1 および2次巻線n2 との絶縁を行なっているが、コアケース11に代 えて合成樹脂をコーティングした絶縁層としてもよい。このように、トロイダル コアと1次巻線n1 および2次巻線n2 との絶縁を行なうことによって、フェラ イト等に比較して導電率の高いアモルファスや超微結晶磁性合金を用いたトロイ ダルコアであってもトロイダルコアと1次巻線n1 および2次巻線n2 との間の 短絡を防止することができる。他の構成は実施例1と同様である。
【0030】 (実施例3) 本実施例では、図6に示すように、1次巻線n1 と2次巻線n2 との両方の末 端部分の間にそれぞれ非巻部12を形成し、1次巻線n1 と2次巻線n2 との間 を非接続とした絶縁トランスを例示する。この構成では、1次巻線n1 と2次巻 線n2 とに対応してそれぞれ一対ずつの端子ピン22a,22b、23a,23 bが設けられ、1次巻線n1 については上記各実施例と同様に、凹溝21よりも 外側に設けた端子ピン22a,22bに接続される。また、2次巻線n1 の一方 の末端部分は凹溝21よりも内側に設けた端子ピン23aに接続されるが、他方 の末端部分は凹溝21よりも外側で一つの角部に植設された端子ピン23bにガ イド溝29を通して導かれ、この端子ピン23bに接続される。ここにおいて、 ガイド溝29は2次巻線n2 の末端部分が2次巻線n2 の他の部位に交差しない ように形成される。
【0031】 上記構成によって、2次巻線n2 はトランス本体1の略2/3周に巻装するこ とができることになる。また、2次巻線n2 の両方の末端部分がガイド溝25, 29を通して導かれて端子ピン23a,23bに接続されるから、2次巻線n2 の位置ずれが生じないのである。他の構成については実施例2と同様であるから 説明を省略する。
【0032】 (実施例4) 本実施例は、図7に示すように、放電ランプDLを点灯させる図8に示す構成 の放電灯点灯回路を構成する部品のうち、パルストランスPTとしてトランス本 体1を用い、さらに空心のチョークコイルCHをケース2の空きスペースに収納 した構成を有している。放電灯点灯回路は、商用交流電源のような交流電源AC を限流する安定器Baを備え、安定器Baの出力端間に、コンデンサC1 と抵抗 R1 との直列回路を接続し、コンデンサC1 に対して、スイッチ要素SW−チョ ークコイルCH−パルストランスPTの1次巻線n1 の直列回路を並列接続し、 コンデンサC1 と抵抗R1 との直列回路に対して、パルストランスPTの2次巻 線n2 −放電ランプDLの直列回路を並列接続した構成を有する。また、スイッ チ要素SWは、電源が投入されてコンデンサC1 が抵抗R1 を通して充電される ことによって、コンデンサC1 の両端電圧が所定値以上になるとオンになるサイ ダックなどが用いられる。すなわち、チョークコイルCH、パルストランスPT 、コンデンサC1 、抵抗R1 、スイッチ要素SWはイグナイタを構成する。
【0033】 スイッチ要素SWがオンになれば、コンデンサC1 の電荷はチョークコイルC H−パルストランスPTの1次巻線n1 を通して放出されるから、パルストラン スPTの1次巻線n1 の両端電圧に対して、パルストランスPTの1次巻線n1 と2次巻線n2 との巻比に応じた高電圧が2次巻線n2 の両端間に発生し、放電 ランプDLが点灯するのである。ここにおいて、チョークコイルCHは、コンデ ンサC1 の放電時の急激な電流変化を緩和するものであって、スイッチ要素SW のストレスを緩和する機能を有している。
【0034】 上記構成において、チョークコイルCHは4本のリード端子30a〜30dを 有するコイルボビン31に巻装されており、2本のリード端子30a,30bは チョークコイルCHの両端に接続され、残りの2本のリード端子30c,30d にはチョークコイルCHは接続されていない。パルストランスPTにおいて1次 巻線n1 と2次巻線n2 との末端部分を共通接続した部分は、安定器Baおよび コンデンサC1 に接続する必要があるから、チョークコイルCHに接続されてい ないリード端子30cに接続する また、パルストランスPTの1次巻線n1 の 一端は、チョークコイルCHの一端に接続されるから、リード端子30bに接続 する。放電ランプDLに接続されるパルストランスPTの2次巻線n2 の一端は ケース2に植設した端子ピン23に接続される。
【0035】 このように、パルストランスPTのケース2にチョークコイルCHを収納し、 かつパルストランスPTの一部の端子をチョークコイルCHのリード端子30b ,30cと兼用しているので、比較的狭いスペースにおいて絶縁距離を確保し、 かつ小形化が可能になるのである。他の構成は実施例1と同様である。 (実施例5) 本実施例は、図9に示すように、実施例1の構成についてチョークコイルCH とケース2を兼用したものである。すなわち、実施例4のようにチョークコイル CHに対するコイルボビン31を設けずに、ケース2の周囲にチョークコイルC Hとして用いる巻線32を巻回したものである。また、実施例1において設けて いる3本の固定用ピン26に代えて1本の端子ピン33を設け、この端子ピン3 3に巻線32の一端を接続し、巻線32の他端は1次巻線n1 に接続された端子 ピン22aに接続してある。
【0036】 他の構成は実施例1と同様であって、実施例4と同様の放電灯点灯回路に用い ることができる。しかも、チョークコイルCHの巻線32をケース2に巻装して いるから、チョークコイルCHを別途に設ける場合に比較して小形化が可能にな るものである。
【0037】
【考案の効果】
請求項1の考案は、1次巻線と2次巻線とをトロイダルコアの周方向の異なる 位置で単層巻きで巻装し、かつ2次巻線の高圧側の末端部分と1次巻線との間に 巻線のない非巻部を形成しているので、1次巻線と2次巻線との絶縁距離を比較 的大きくとることができ、絶縁性能が高く、しかも1次巻線および2次巻線はト ロイダルコアに対して単層巻きであるから結合比を大きくとることができるとい う利点がある。また、トランス本体をケースの一面に開口したリング状の凹溝内 に収納し、かつ凹溝が開口するケースの一面に端子ピンを突出させて、この端子 ピンに1次巻線および2次巻線の末端部分を接続しているから、配線基板への実 装の際には、実装時の高さを低くして安定に固定することができるという効果が ある。さらに、凹溝が開口する面に端子ピンを突出させているから、1次巻線や 2次巻線を引き回さずに端子ピンに接続することができ、1次巻線や2次巻線の 末端部分を他の部分に交差させずに端子ピンに接続することが可能になるという 利点もある。
【0038】 請求項2の考案は、トランス本体と凹溝とを位置決め突起と位置決め凹所とで 嵌合させているので、位置決め突起および位置決め凹所は非巻部に形成されるか ら、トランス本体とケースとの位置ずれが防止されるのはもちろんのこと、1次 巻線と2次巻線の高圧側との沿面距離を大きくとることができ、しかも1次巻線 や2次巻線の位置ずれを防止することができるという利点がある。
【0039】 請求項3の考案は、1次巻線の末端部分と2次巻線の高圧側の末端部分とが接 続される端子ピンの一方を凹溝を挟んで内側部分と外側部分とに振り分けて設け ているから、端子ピンの間の絶縁距離を大きくとることができる。とくに、ケー スにおいて凹溝が開口する面を凹溝の開口面にほぼ外接する正方形状としている 場合に、比較的狭いスペースの角部にすべての端子ピンを設けるのではなく、絶 縁距離を確保したい端子ピンを凹溝を挟んで内外に配置していることによって、 比較的狭い場所に端子ピンを設けながらも絶縁距離を大きくとることができると いう利点がある。
【0040】 請求項4の考案は、2次巻線の温度を検出する温度ヒューズを設けているから 、トランス本体の温度の異常を検出して回路動作を停止させることが可能である という効果がある。 請求項5の考案は、温度ヒューズを凹溝よりも内側に形成され凹溝に連通する 開口窓を有した保持孔内に挿着しているので、温度ヒューズを定位置に固定でき 、しかも開口窓を通して温度ヒューズを凹溝内に露出させることによって、2次 巻線の高圧側の末端部分の近傍に当接させることができ、トランス本体の温度の 異常を確実に検出することができるという利点がある。
【0041】 請求項6の考案は、トランス本体に囲まれる形で凹所の中央部にチョークコイ ルを配設し、このチョークコイルのコイルボビンに突設されたリード端子に1次 巻線および2次巻線の末端部分の一部を接続しているので、チョークコイルをケ ース内に併設している場合に、トランス本体とチョークコイルとの端子の一部を 兼用することができる。すなわち、ケースおよび端子を兼用することによって、 小形化につながるという利点がある。
【0042】 請求項7の考案は、ケースの周面に巻線を巻回してチョークコイルを形成し、 チョークコイルの巻線の末端部分が端子ピンに接続されているので、請求項6の 構成と同様に、ケースおよび端子をトランス本体とチョークコイルとで兼用する ことができ、小形化につながるという利点がある。 請求項8の考案は、トロイダルコアをアモルファス磁性材料または超微結晶磁 性合金の薄帯を巻回した巻きコアとしているので、高透磁率が得られ1次巻線と 2次巻線との結合比を大きくとることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す斜視図である。
【図2】実施例1を示す分解斜視図である。
【図3】実施例2を示す斜視図である。
【図4】実施例2を示す分解斜視図である。
【図5】実施例2の要部平面図である。
【図6】実施例3を示す斜視図である。
【図7】実施例4を示す斜視図である。
【図8】実施例4の使用例を示す回路図である。
【図9】実施例5を示す斜視図である。
【図10】従来例を示す斜視図である。
【図11】従来例を示す平面図である。
【図12】従来例を示す側面図である。
【図13】従来例を示す水平断面図である。
【図14】従来例を示す縦断面図である。
【図15】他の従来例を示す斜視図である。
【図16】他の従来例を示す裏面側の斜視図である。
【符号の説明】
1 トランス本体 2 ケース 3 温度ヒューズ 12 非巻部 13a 位置決め凹所 13b 位置決め凹所 21 凹溝 22a 端子ピン 22b 端子ピン 23 端子ピン 23a 端子ピン 23b 端子ピン 27a 位置決め突起 27b 位置決め突起 28a 保持孔 28b 開口窓 30a リード端子 30b リード端子 30c リード端子 30d リード端子 31 コイルボビン 32 巻線 n1 1次巻線 n2 2次巻線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 27/02 27/40 9469−5E 30/00 37/00 G 9375−5E

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トロイダルコアに周方向の異なる位置で
    1次巻線および2次巻線をそれぞれ単層巻きで巻装した
    トランス本体と、リング状に開口する凹溝が一面に形成
    され凹溝内にトランス本体が納装されるケースと、ケー
    スにおける上記一面に突出し1次巻線および2次巻線の
    末端部分が接続される複数本の端子ピンとを備え、少な
    くとも2次巻線の高圧側の末端部分と1次巻線の末端部
    分との間には巻線のない非巻部が設けられて成ることを
    特徴とするトロイダルコアを有する電磁装置。
  2. 【請求項2】 トランス本体における非巻部と凹溝の内
    周面との一方に位置決め突起が形成され、他方には位置
    決め突起に嵌合する位置決め凹所が形成されて成ること
    を特徴とする請求項1記載のトロイダルコアを有する電
    磁装置。
  3. 【請求項3】 1次巻線の末端部分と2次巻線の高圧側
    の末端部分とが接続される端子ピンの一方は凹溝よりも
    内側に設けられ、他方は凹溝よりも外側に設けられて成
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のトロ
    イダルコアを有する電磁装置。
  4. 【請求項4】 2次巻線の温度を検出する温度ヒューズ
    を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれかに記載のトロイダルコアを有する電磁装置。
  5. 【請求項5】 温度ヒューズは、凹溝よりも内側に形成
    され凹溝に連通する開口窓を有した保持孔内に挿着さ
    れ、2次巻線の高圧側の末端部分の近傍に当接すること
    を特徴とする請求項4記載のトロイダルコアを有する電
    磁装置。
  6. 【請求項6】 トロイダルコアに周方向の異なる位置で
    1次巻線および2次巻線をそれぞれ単層巻きで巻装した
    トランス本体と、凹所が一面に開口し凹所内にトランス
    本体が納装されるケースと、ケースにおける上記一面に
    突出し1次巻線および2次巻線の末端部分が接続される
    複数本の端子ピンと、トランス本体に囲まれる形で凹所
    の中央部に配設されるコイルボビンに巻線が巻装され端
    子ピンと同方向にリード端子が突出するチョークコイル
    とを備え、少なくとも2次巻線の高圧側の末端部分と1
    次巻線の末端部分との間には巻線のない非巻部が設けら
    れ、1次巻線および2次巻線の末端部分の一部はリード
    端子に接続されて成ることを特徴とするトロイダルコア
    を有する電磁装置。
  7. 【請求項7】 トロイダルコアに周方向の異なる位置で
    1次巻線および2次巻線をそれぞれ単層巻きで巻装した
    トランス本体と、凹所が一面に開口し凹所内にトランス
    本体が納装されるケースと、ケースにおける上記一面に
    突出し1次巻線および2次巻線の末端部分が接続される
    複数本の端子ピンと、ケースの外周に巻線を巻装したチ
    ョークコイルとを備え、少なくとも2次巻線の高圧側の
    末端部分と1次巻線の末端部分との間には巻線のない非
    巻部が設けられ、チョークコイルの巻線の末端部分は端
    子ピンに接続されて成ることを特徴とするトロイダルコ
    アを有する電磁装置。
  8. 【請求項8】 トロイダルコアはアモルファス磁性材料
    と超微結晶磁性合金とのいずれかの材料よりなる薄帯を
    巻回した巻きコアであることを特徴とする請求項1ない
    し請求項7のいずれかに記載のトロイダルコアを有する
    電磁装置。
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