JPH07188438A - 表面処理されたシリコーンゴム成形品およびその製造方法 - Google Patents
表面処理されたシリコーンゴム成形品およびその製造方法Info
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- JPH07188438A JPH07188438A JP5330751A JP33075193A JPH07188438A JP H07188438 A JPH07188438 A JP H07188438A JP 5330751 A JP5330751 A JP 5330751A JP 33075193 A JP33075193 A JP 33075193A JP H07188438 A JPH07188438 A JP H07188438A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 シリコーンゴム成形品の少なくとも一部の表
面に、ポリ(p−キシリレン)系重合体、または該重合
体とシリコーンゴム中の一部のポリオルガノシロキサン
とを含む混合相で表面層を形成していることを特徴とす
る、表面処理されたシリコーンゴム成形品;およびシリ
コーンゴム成形品の少なくとも一部の表面に、環状ジ−
p−キシリレン系化合物の熱分解生成物を蒸着、重合さ
せて、生成したポリ(p−キシリレン)系重合体;また
は該重合体とシリコーンゴム中の一部のポリオルガノシ
ロキサンとを含む混合相で表面層を形成することを特徴
とする、表面処理されたシリコーンゴム成形品製造方
法。 【効果】 シリコーンゴム成形品の表面に、耐油性、耐
溶性、耐油脂性に優れ、非粘着性で、摩擦係数が低く、
容易に剥離しない表面層を形成できる。
面に、ポリ(p−キシリレン)系重合体、または該重合
体とシリコーンゴム中の一部のポリオルガノシロキサン
とを含む混合相で表面層を形成していることを特徴とす
る、表面処理されたシリコーンゴム成形品;およびシリ
コーンゴム成形品の少なくとも一部の表面に、環状ジ−
p−キシリレン系化合物の熱分解生成物を蒸着、重合さ
せて、生成したポリ(p−キシリレン)系重合体;また
は該重合体とシリコーンゴム中の一部のポリオルガノシ
ロキサンとを含む混合相で表面層を形成することを特徴
とする、表面処理されたシリコーンゴム成形品製造方
法。 【効果】 シリコーンゴム成形品の表面に、耐油性、耐
溶性、耐油脂性に優れ、非粘着性で、摩擦係数が低く、
容易に剥離しない表面層を形成できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面処理されたシリコー
ンゴム成形品に関し、さらに詳しくは、油脂によって汚
損しない、非粘着性で耐久性の優れた表面層を有するシ
リコーンゴム成形品に関する。また、本発明は、そのよ
うな表面処理されたシリコーンゴム成形品の製造方法に
関する。
ンゴム成形品に関し、さらに詳しくは、油脂によって汚
損しない、非粘着性で耐久性の優れた表面層を有するシ
リコーンゴム成形品に関する。また、本発明は、そのよ
うな表面処理されたシリコーンゴム成形品の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴムは耐熱性、耐寒性、耐候
性、電気的性質、安全性、意匠性などに優れていること
から、電気・電子産業、自動車をはじめとする輸送機器
産業、建築産業、医療機器産業、化学産業、食品産業な
どの多方面の分野に使用されている。シリコーンゴム
は、ベースポリマーが未架橋の状態で、型成形、押出し
成形などの各種成形法によって賦形され、架橋反応(加
硫ともいう)によってゴム状弾性体を形成する。シリコ
ーンゴムの多くは、上記の優れた性質を最もよく備える
ように、そのベースポリマーは主としてジメチルシロキ
シ単位からなり、必要に応じて、ケイ素原子に結合した
ビニル基、フェニル基などを有する単位、および/また
はシラノール基のようなケイ素官能性基を有する単位を
少量含んでいる。
性、電気的性質、安全性、意匠性などに優れていること
から、電気・電子産業、自動車をはじめとする輸送機器
産業、建築産業、医療機器産業、化学産業、食品産業な
どの多方面の分野に使用されている。シリコーンゴム
は、ベースポリマーが未架橋の状態で、型成形、押出し
成形などの各種成形法によって賦形され、架橋反応(加
硫ともいう)によってゴム状弾性体を形成する。シリコ
ーンゴムの多くは、上記の優れた性質を最もよく備える
ように、そのベースポリマーは主としてジメチルシロキ
シ単位からなり、必要に応じて、ケイ素原子に結合した
ビニル基、フェニル基などを有する単位、および/また
はシラノール基のようなケイ素官能性基を有する単位を
少量含んでいる。
【0003】このようなベースポリマーの基本構造のた
めに、シリコーンゴムは一般に耐油性が劣り、また脂肪
族または芳香族炭化水素のような無極性溶媒に対する耐
溶媒性も劣っており、これらによって容易に膨潤して、
その機械的性質を落とす。さらに、近年、シリコーンゴ
ムのゴム弾性を生かして、金属バネを用いないシリコー
ンゴムスイッチが普及しているが、手に付着している各
種の油脂類が付着、浸透することにより、ゴム弾性が変
化したり、耐久性の低下、表面外観の変化などを生ず
る。
めに、シリコーンゴムは一般に耐油性が劣り、また脂肪
族または芳香族炭化水素のような無極性溶媒に対する耐
溶媒性も劣っており、これらによって容易に膨潤して、
その機械的性質を落とす。さらに、近年、シリコーンゴ
ムのゴム弾性を生かして、金属バネを用いないシリコー
ンゴムスイッチが普及しているが、手に付着している各
種の油脂類が付着、浸透することにより、ゴム弾性が変
化したり、耐久性の低下、表面外観の変化などを生ず
る。
【0004】このため、シリコーンゴム成形品の表面に
耐油性、耐溶媒性、耐油脂性(以下、これらを「耐油性
等」と総称する)を付与するために、(1)耐油性等の
優れた物質の層を、シリコーンゴム成形品の表面に形成
させる;(2)ベースポリマーに、ケイ素原子に結合し
た側鎖として3,3,3−トリフルオロプロピル基のよ
うなフッ素化炭化水素基を導入する、といった方法が行
われてきた。しかし、(1)の方法による場合、シリコ
ーンゴムは概して他の物質との親和性が少ないので、形
成された表面層とシリコーンゴムとの界面の接着強度が
十分でなく、その改善のために、プライマーによる前処
理、エッチングなどの前処理が不可欠である。そのた
め、工程が煩雑になる。また、シリコーンゴムの特徴を
損なわずに前述の耐油性等のすべてを完全に満足させる
表面層と、それを良好にシリコーンゴムに接着させるプ
ライマーとの組合せは得られていない。一方、(2)の
場合、このようなフッ素化炭化水素基の導入により耐油
性と耐溶剤性は著しく改善されるが、製造工程が煩雑に
なるばかりか、シリコーンゴムの表面粘着性はむしろ増
大するので、塵埃、ゴミなどの付着によって生ずる表面
の汚損はかえって大きくなる。
耐油性、耐溶媒性、耐油脂性(以下、これらを「耐油性
等」と総称する)を付与するために、(1)耐油性等の
優れた物質の層を、シリコーンゴム成形品の表面に形成
させる;(2)ベースポリマーに、ケイ素原子に結合し
た側鎖として3,3,3−トリフルオロプロピル基のよ
うなフッ素化炭化水素基を導入する、といった方法が行
われてきた。しかし、(1)の方法による場合、シリコ
ーンゴムは概して他の物質との親和性が少ないので、形
成された表面層とシリコーンゴムとの界面の接着強度が
十分でなく、その改善のために、プライマーによる前処
理、エッチングなどの前処理が不可欠である。そのた
め、工程が煩雑になる。また、シリコーンゴムの特徴を
損なわずに前述の耐油性等のすべてを完全に満足させる
表面層と、それを良好にシリコーンゴムに接着させるプ
ライマーとの組合せは得られていない。一方、(2)の
場合、このようなフッ素化炭化水素基の導入により耐油
性と耐溶剤性は著しく改善されるが、製造工程が煩雑に
なるばかりか、シリコーンゴムの表面粘着性はむしろ増
大するので、塵埃、ゴミなどの付着によって生ずる表面
の汚損はかえって大きくなる。
【0005】ポリ(p−キシリレン)系重合体は、対応
する環状ジ−p−キシリレン系化合物の熱分解によって
生ずるp−キシリレン系中間体の重合によって形成され
る重合体であり、透明性、電気絶縁性および耐寒性に優
れ、また非置換のポリ(p−キシリレン)は特に耐熱性
に優れている。このようなポリ(p−キシリレン)系重
合体は、フィルムとして供給されるほか、真空蒸着など
の方法により、金属、セラミックスなどにコーティング
されて、保護被膜を形成する(特開平3−150195
号公報および特開平4−224683号公報を参照)。
また、半導体デバイスのパッシベーション、集積回路や
コアメモリの保護被膜としても用いられている。さら
に、保存容器として用いられるプラスチック容器、たと
えばポリエチレンびんにポリ(クロロ−p−キシリレ
ン)の薄膜を形成して、ガス透過性を低減する;ポリウ
レタンにポリ(p−キシリレン)をコーティングして耐
湿性を向上させるなど、有機高分子の表面処理にも用い
られる。しかし、ポリ(p−キシリレン)系重合体によ
るシリコーンゴム成形体の表面処理は知られていない。
する環状ジ−p−キシリレン系化合物の熱分解によって
生ずるp−キシリレン系中間体の重合によって形成され
る重合体であり、透明性、電気絶縁性および耐寒性に優
れ、また非置換のポリ(p−キシリレン)は特に耐熱性
に優れている。このようなポリ(p−キシリレン)系重
合体は、フィルムとして供給されるほか、真空蒸着など
の方法により、金属、セラミックスなどにコーティング
されて、保護被膜を形成する(特開平3−150195
号公報および特開平4−224683号公報を参照)。
また、半導体デバイスのパッシベーション、集積回路や
コアメモリの保護被膜としても用いられている。さら
に、保存容器として用いられるプラスチック容器、たと
えばポリエチレンびんにポリ(クロロ−p−キシリレ
ン)の薄膜を形成して、ガス透過性を低減する;ポリウ
レタンにポリ(p−キシリレン)をコーティングして耐
湿性を向上させるなど、有機高分子の表面処理にも用い
られる。しかし、ポリ(p−キシリレン)系重合体によ
るシリコーンゴム成形体の表面処理は知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、表面
処理によって、表面の耐油性等に優れ、特に耐油脂性に
優れるとともに、表面粘着性の少ないシリコーンゴム成
形品を提供することである。本発明のもうひとつの目的
は、このような表面特性を有するシリコーンゴム成形品
を製造する方法を提供することである。
処理によって、表面の耐油性等に優れ、特に耐油脂性に
優れるとともに、表面粘着性の少ないシリコーンゴム成
形品を提供することである。本発明のもうひとつの目的
は、このような表面特性を有するシリコーンゴム成形品
を製造する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、環状ジ−p
−キシリレンの熱分解、成形品表面への蒸着および重合
によって、シリコーンゴム成形品の表面に、耐油性等が
優れ、非粘着性で耐久性の優れた表面層を形成しうるこ
とを見出して、本発明を完成するに至った。
的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、環状ジ−p
−キシリレンの熱分解、成形品表面への蒸着および重合
によって、シリコーンゴム成形品の表面に、耐油性等が
優れ、非粘着性で耐久性の優れた表面層を形成しうるこ
とを見出して、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、シリコーンゴム成形
品の少なくとも一部の表面に、式(1):
品の少なくとも一部の表面に、式(1):
【化3】 (式中、Rは互いに同一でも相異なっていてもよく、ア
ルキル基、アセチル基、ハロゲン原子またはニトリル基
を表し;aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を
表し;nは50〜10,000の整数を表す)で示され
るポリ(p−キシリレン)系重合体、または該重合体と
シリコーンゴム中の一部のポリオルガノシロキサンとを
含む混合相で表面層を形成していることを特徴とする、
表面処理されたシリコーンゴム成形品に関し;また、シ
リコーンゴム成形品の少なくとも一部の表面に、式
(2):
ルキル基、アセチル基、ハロゲン原子またはニトリル基
を表し;aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を
表し;nは50〜10,000の整数を表す)で示され
るポリ(p−キシリレン)系重合体、または該重合体と
シリコーンゴム中の一部のポリオルガノシロキサンとを
含む混合相で表面層を形成していることを特徴とする、
表面処理されたシリコーンゴム成形品に関し;また、シ
リコーンゴム成形品の少なくとも一部の表面に、式
(2):
【化4】 (式中、R、a、bは前述のとおり)で示される環状ジ
−p−キシリレン系化合物の熱分解生成物を蒸着、重合
させて、生成したポリ(p−キシリレン)系重合体、ま
たは該複合体とシリコーンゴム中の一部のポリオルガノ
シロキサンとを含む混合相で表面層を形成することを特
徴とする、表面処理されたシリコーンゴム成形品の製造
方法に関する。
−p−キシリレン系化合物の熱分解生成物を蒸着、重合
させて、生成したポリ(p−キシリレン)系重合体、ま
たは該複合体とシリコーンゴム中の一部のポリオルガノ
シロキサンとを含む混合相で表面層を形成することを特
徴とする、表面処理されたシリコーンゴム成形品の製造
方法に関する。
【0009】本発明に用いられるシリコーンゴム成形品
は、ベースポリマーとして、シロキサン結合を基本構造
として有するポリオルガノシロキサンを用い、その未架
橋の状態における重合度や形態によって、2種類に大別
される。すなわち、一般に重合度3,000〜10,0
00の高重合ポリオルガノシロキサンを用い、未架橋の
混和物が固体であるミラブル型シリコーンゴムと、一般
に重合度50以上、3,000未満の液状ポリオルガノ
シロキサンを用い、未架橋の混和物が流動性ないしペー
スト状である液状シリコーンゴムとがあり、本発明のシ
リコーンゴム成形品としては、そのいずれを架橋させた
ものも使用できる。ポリオルガノシロキサンのケイ素原
子に結合した有機基としては、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシルのようなアルキル基;
フェニルのようなアリール基;および3,3,3−トリ
フルオロプロピルのような1価の置換炭化水素基が例示
され、シリコーンゴムとしての良好な性質を有すること
から、85%以上がメチル基であることが好ましい。こ
のほか、架橋反応に寄与する基として、架橋機構に応じ
て選択された、ビニル基;シラノール基;および/また
はその他のケイ素官能性基、たとえばメトキシ基、エト
キシ基、アセトキシ基、メチルエチルケトキシム基など
が、分子末端または中間のケイ素原子に結合して存在し
てもよい。
は、ベースポリマーとして、シロキサン結合を基本構造
として有するポリオルガノシロキサンを用い、その未架
橋の状態における重合度や形態によって、2種類に大別
される。すなわち、一般に重合度3,000〜10,0
00の高重合ポリオルガノシロキサンを用い、未架橋の
混和物が固体であるミラブル型シリコーンゴムと、一般
に重合度50以上、3,000未満の液状ポリオルガノ
シロキサンを用い、未架橋の混和物が流動性ないしペー
スト状である液状シリコーンゴムとがあり、本発明のシ
リコーンゴム成形品としては、そのいずれを架橋させた
ものも使用できる。ポリオルガノシロキサンのケイ素原
子に結合した有機基としては、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシルのようなアルキル基;
フェニルのようなアリール基;および3,3,3−トリ
フルオロプロピルのような1価の置換炭化水素基が例示
され、シリコーンゴムとしての良好な性質を有すること
から、85%以上がメチル基であることが好ましい。こ
のほか、架橋反応に寄与する基として、架橋機構に応じ
て選択された、ビニル基;シラノール基;および/また
はその他のケイ素官能性基、たとえばメトキシ基、エト
キシ基、アセトキシ基、メチルエチルケトキシム基など
が、分子末端または中間のケイ素原子に結合して存在し
てもよい。
【0010】架橋機構としては、有機過酸化物の熱分解
によって生ずるラジカルによる、ケイ素原子に結合した
メチル基とビニル基、またはメチル基どうしの反応、ケ
イ素原子に結合したビニル基とSi−H結合との間の付
加反応、ケイ素官能性基とシラノール基との間の縮合反
応、紫外線照射による反応などが挙げられ、架橋機構に
応じて、室温から500℃までの任意の温度および時間
と、公知の触媒、架橋剤、促進剤、反応抑制剤などが用
いられる。
によって生ずるラジカルによる、ケイ素原子に結合した
メチル基とビニル基、またはメチル基どうしの反応、ケ
イ素原子に結合したビニル基とSi−H結合との間の付
加反応、ケイ素官能性基とシラノール基との間の縮合反
応、紫外線照射による反応などが挙げられ、架橋機構に
応じて、室温から500℃までの任意の温度および時間
と、公知の触媒、架橋剤、促進剤、反応抑制剤などが用
いられる。
【0011】シリコーンゴムとして用いるのに適する物
性を有するために、充填剤が配合される。充填剤として
は、煙霧質シリカ、シリカエアロゲル、沈殿シリカのよ
うな補強性充填剤のほか、粉砕石英、けいそう土、酸化
チタン、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、炭酸カルシウ
ム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウムなどが挙
げられる。これらの充填剤は、トリメチルクロロシラ
ン、ジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン
のようなシリル化剤で表面を疎水化して用いてもよい。
また、使用目的によっては、カーボンブラックや金属粉
のような、導電性充填剤を配合してもよい。このほか、
任意の着色剤、難燃化剤、耐熱性向上剤などを配合して
も差支えない。
性を有するために、充填剤が配合される。充填剤として
は、煙霧質シリカ、シリカエアロゲル、沈殿シリカのよ
うな補強性充填剤のほか、粉砕石英、けいそう土、酸化
チタン、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、炭酸カルシウ
ム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウムなどが挙
げられる。これらの充填剤は、トリメチルクロロシラ
ン、ジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン
のようなシリル化剤で表面を疎水化して用いてもよい。
また、使用目的によっては、カーボンブラックや金属粉
のような、導電性充填剤を配合してもよい。このほか、
任意の着色剤、難燃化剤、耐熱性向上剤などを配合して
も差支えない。
【0012】このような未架橋のベースポリマー、触媒
および/または架橋剤、充填剤ならびに必要に応じてそ
の他の配合剤を混和して得られる混合物を、型成形、押
出し成形、射出成形、注型、塗布などの任意の方法によ
って賦形し、架橋機構に応じて、室温で放置、加熱、紫
外線照射などの方法で架橋反応を行わせ、シリコーンゴ
ム成形品とする。
および/または架橋剤、充填剤ならびに必要に応じてそ
の他の配合剤を混和して得られる混合物を、型成形、押
出し成形、射出成形、注型、塗布などの任意の方法によ
って賦形し、架橋機構に応じて、室温で放置、加熱、紫
外線照射などの方法で架橋反応を行わせ、シリコーンゴ
ム成形品とする。
【0013】本発明においてシリコーンゴム成形品の表
面に形成される表面層は、式1:
面に形成される表面層は、式1:
【化5】 (式中、R、a、bおよびnはそれぞれ前述のとおり)
で示されるポリ(p−キシリレン)系重合体からなり;
または好ましくは、基材であるシリコーンゴム成形体の
表面部分にモノマーが浸透して該重合体が形成されるこ
とによる、ポリオルガノシロキサンとを含む混合相から
なる。該混合相には、シリコーンゴム成形体のその他の
成分、たとえば充填剤などを含有してもよい。
で示されるポリ(p−キシリレン)系重合体からなり;
または好ましくは、基材であるシリコーンゴム成形体の
表面部分にモノマーが浸透して該重合体が形成されるこ
とによる、ポリオルガノシロキサンとを含む混合相から
なる。該混合相には、シリコーンゴム成形体のその他の
成分、たとえば充填剤などを含有してもよい。
【0014】ポリ(p−キシリレン)系重合体は、上記
の式(1)で示されるように、ポリ(p−キシリレン)
のほかに、その芳香環に置換基Rが結合したものも包含
される。Rとしては、メチル、エチルのようなアルキル
基;アセチル基;塩素、臭素などのハロゲン原子;およ
びシアノ基が例示され、合成が容易なことから、Rが存
在しない非置換型であるか、Rが塩素原子である置換型
が好ましく、耐熱性から非置換型が特に好ましい。個々
のp−キシリレン単位におけるa、bは、それぞれ独立
して0〜4の整数であり、合成が容易なことから、n、
mはそれぞれ0または1であることが好ましい。このよ
うな重合体としては、ポリ(p−キシリレン)、ポリ
(メチル−p−キシリレン)、ポリ(エチル−p−キシ
リレン)、ポリ(アセチル−p−キシリレン)、ポリ
(クロロ−p−キシリレン)、ポリ(ジクロロ−p−キ
シリレン)、ポリ(ブロモ−p−キシリレン)、ポリ
(シアノ−p−キリレン)およびポリ(ジシアノ−p−
キシレン)が例示される。
の式(1)で示されるように、ポリ(p−キシリレン)
のほかに、その芳香環に置換基Rが結合したものも包含
される。Rとしては、メチル、エチルのようなアルキル
基;アセチル基;塩素、臭素などのハロゲン原子;およ
びシアノ基が例示され、合成が容易なことから、Rが存
在しない非置換型であるか、Rが塩素原子である置換型
が好ましく、耐熱性から非置換型が特に好ましい。個々
のp−キシリレン単位におけるa、bは、それぞれ独立
して0〜4の整数であり、合成が容易なことから、n、
mはそれぞれ0または1であることが好ましい。このよ
うな重合体としては、ポリ(p−キシリレン)、ポリ
(メチル−p−キシリレン)、ポリ(エチル−p−キシ
リレン)、ポリ(アセチル−p−キシリレン)、ポリ
(クロロ−p−キシリレン)、ポリ(ジクロロ−p−キ
シリレン)、ポリ(ブロモ−p−キシリレン)、ポリ
(シアノ−p−キリレン)およびポリ(ジシアノ−p−
キシレン)が例示される。
【0015】このようなポリ(p−キシリレン)系重合
体は、対応する式(2)の環状ジ−p−キシリレン系化
合物を熱分解することによって得ることができる。該環
状ジ−p−キシリレン系化合物としては、環状ジ−p−
キシリレン、環状ジ(メチル−p−キシリレン)、環状
ジ(エチル−p−キシリレン)、環状ジ(アセチル−p
−キシリレン)、環状ジ(クロロ−p−キシリレン)、
環状ジ(ジクロロ−p−キシリレン)、環状ジ(ブロモ
−p−キシリレン)、環状ジ(シアノ−p−キシリレ
ン)および環状ジ(ジシアノ−p−キシリレン)が例示
される。
体は、対応する式(2)の環状ジ−p−キシリレン系化
合物を熱分解することによって得ることができる。該環
状ジ−p−キシリレン系化合物としては、環状ジ−p−
キシリレン、環状ジ(メチル−p−キシリレン)、環状
ジ(エチル−p−キシリレン)、環状ジ(アセチル−p
−キシリレン)、環状ジ(クロロ−p−キシリレン)、
環状ジ(ジクロロ−p−キシリレン)、環状ジ(ブロモ
−p−キシリレン)、環状ジ(シアノ−p−キシリレ
ン)および環状ジ(ジシアノ−p−キシリレン)が例示
される。
【0016】このような環状ジ−p−キシリレン系化合
物を、たとえば0.1〜1Torrの減圧下に、温度150
〜200℃で気化させ、ガス状の該化合物を、同様の減
圧下に500〜700℃で熱分解すると、対応する中間
体となる。この中間体は、p−キシリレン系化合物のキ
ノイド型モノマーとベンゼノイド型ジラジカルの構造を
とる。これを蒸着室に導入して、前述のようなシリコー
ンゴム成形品の表面に蒸着させる。蒸着室は、0.1〜
0.2Torrの減圧下で、20〜200℃程度の条件に設
定しておくことが好ましい。成形品表面に蒸着した中間
体は、そこで重合して、対応するポリ(p−キシリレ
ン)系重合体となる。
物を、たとえば0.1〜1Torrの減圧下に、温度150
〜200℃で気化させ、ガス状の該化合物を、同様の減
圧下に500〜700℃で熱分解すると、対応する中間
体となる。この中間体は、p−キシリレン系化合物のキ
ノイド型モノマーとベンゼノイド型ジラジカルの構造を
とる。これを蒸着室に導入して、前述のようなシリコー
ンゴム成形品の表面に蒸着させる。蒸着室は、0.1〜
0.2Torrの減圧下で、20〜200℃程度の条件に設
定しておくことが好ましい。成形品表面に蒸着した中間
体は、そこで重合して、対応するポリ(p−キシリレ
ン)系重合体となる。
【0017】本発明において特徴的なことは、このよう
にしてシリコーンゴム成形品の表面に蒸着したp−キシ
リレン系モノマーが、ポリオルガノシロキサンが比較的
通気性に富むため、該成形品の表面で重合するだけでな
く、該成形品の表面の厚さ数μm の部分に浸透して重合
することにより、シリコーンゴムを含む混合相で表面層
を形成しうることである。このような混合相を形成する
ことによって形成された表面層は、基材であるシリコー
ンゴム成形品と特に強固に接着して一体化し、剥離しな
いので、より好ましい。
にしてシリコーンゴム成形品の表面に蒸着したp−キシ
リレン系モノマーが、ポリオルガノシロキサンが比較的
通気性に富むため、該成形品の表面で重合するだけでな
く、該成形品の表面の厚さ数μm の部分に浸透して重合
することにより、シリコーンゴムを含む混合相で表面層
を形成しうることである。このような混合相を形成する
ことによって形成された表面層は、基材であるシリコー
ンゴム成形品と特に強固に接着して一体化し、剥離しな
いので、より好ましい。
【0018】このようなポリ(p−キシリレン)系重合
体単独、または上述の混合相からなる表面層を、目的に
応じて、シリコーンゴム成形品への上記の中間体の蒸着
条件や、シリコーンゴム成形品の置き方ないし遮蔽方法
を任意に選択することにより、シリコーンゴム成形品の
表面全体またはその必要部分のみに任意の厚さに形成さ
せることができる。表面層の厚さは、通常、0.1〜1
0μm である。
体単独、または上述の混合相からなる表面層を、目的に
応じて、シリコーンゴム成形品への上記の中間体の蒸着
条件や、シリコーンゴム成形品の置き方ないし遮蔽方法
を任意に選択することにより、シリコーンゴム成形品の
表面全体またはその必要部分のみに任意の厚さに形成さ
せることができる。表面層の厚さは、通常、0.1〜1
0μm である。
【0019】
【発明の効果】本発明によって、シリコーンゴム成形品
の表面に、強固に結合した表面層を形成することができ
る。この表面層は、ポリ(p−キシリレン)系重合体に
由来する前述の耐油性等、特に耐油脂性に優れ、非粘着
性で、摩擦係数が低く、しかも容易に剥離しない。ま
た、ポリ(p−キシリレン)系重合体自体も耐熱性や耐
寒性に優れているので、シリコーンゴムのそれらの諸性
質を阻害しない。
の表面に、強固に結合した表面層を形成することができ
る。この表面層は、ポリ(p−キシリレン)系重合体に
由来する前述の耐油性等、特に耐油脂性に優れ、非粘着
性で、摩擦係数が低く、しかも容易に剥離しない。ま
た、ポリ(p−キシリレン)系重合体自体も耐熱性や耐
寒性に優れているので、シリコーンゴムのそれらの諸性
質を阻害しない。
【0020】したがって、本発明によって表面処理され
たシリコーンゴム成形品は、耐油脂性の必要な用途、た
とえばスイッチ部材、イヤホーンのゴム部材、メガネパ
ッドのような、人間の皮膚が接触する用途に好適に用い
られる。さらに、塵埃やゴミの付着によって外観や衛生
性を損なうことを特に避けなければならない用途、たと
えば各種食品工業や医療関係で用いられるカテーテル、
チューブ、ホース、コンベアベルトおよびガスケット;
または電気釜、ポット、湯沸かしなどのガスケットやチ
ューブなどに好適である。一方、摩擦係数の制御が必要
なロール部材;耐油性の必要なオイルシールやエンジン
廻りのO−リング、ブーツなどにも有用である。
たシリコーンゴム成形品は、耐油脂性の必要な用途、た
とえばスイッチ部材、イヤホーンのゴム部材、メガネパ
ッドのような、人間の皮膚が接触する用途に好適に用い
られる。さらに、塵埃やゴミの付着によって外観や衛生
性を損なうことを特に避けなければならない用途、たと
えば各種食品工業や医療関係で用いられるカテーテル、
チューブ、ホース、コンベアベルトおよびガスケット;
または電気釜、ポット、湯沸かしなどのガスケットやチ
ューブなどに好適である。一方、摩擦係数の制御が必要
なロール部材;耐油性の必要なオイルシールやエンジン
廻りのO−リング、ブーツなどにも有用である。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明する。以下の実施例において、部は重量部を表す。
本発明は、これらの実施例によって限定されるものでは
ない。
説明する。以下の実施例において、部は重量部を表す。
本発明は、これらの実施例によって限定されるものでは
ない。
【0022】実施例1 メチルビニル系のミラブル型シリコーンゴムTSE22
1−5U(東芝シリコーン株式会社商品名)100部
に、有機過酸化物系加硫剤TC−8(東芝シリコーン株
式会社商品名)0.5部を混練し、型成形により、17
0℃で10分間プレスした後、200℃の空気循環式乾
燥器中で後加硫を4時間行って、厚さ2mmのシリコーン
ゴムシートを作製した。このシリコーンゴムシートか
ら、JISK6301に基づいて、引張試験用の2号形
ダンベル試料を作成して、物性の測定に用いた。
1−5U(東芝シリコーン株式会社商品名)100部
に、有機過酸化物系加硫剤TC−8(東芝シリコーン株
式会社商品名)0.5部を混練し、型成形により、17
0℃で10分間プレスした後、200℃の空気循環式乾
燥器中で後加硫を4時間行って、厚さ2mmのシリコーン
ゴムシートを作製した。このシリコーンゴムシートか
ら、JISK6301に基づいて、引張試験用の2号形
ダンベル試料を作成して、物性の測定に用いた。
【0023】それぞれ所定の温度に加熱しつつ所定の圧
力に制御された、減圧が可能な、たがいにその順に連結
された気化器、熱分解室および蒸着室を備え、蒸着室か
ら深冷トラップを経て真空ポンプにつながった表面処理
装置を用意した。
力に制御された、減圧が可能な、たがいにその順に連結
された気化器、熱分解室および蒸着室を備え、蒸着室か
ら深冷トラップを経て真空ポンプにつながった表面処理
装置を用意した。
【0024】上述の試料を、全表面が処理されるように
蒸着室に釣るし、蒸着室を圧力0.1Torr、温度40℃
に設定した。一方、環状ジ(クロロ−p−キシリレン)
を気化器に仕込み、1Torr、180℃で気化させて熱分
解室に送り、熱分解室において0.5Torr、700℃で
熱分解を行って、クロロ−p−キシリレン中間体を生成
させ、それを前述の蒸着室に釣るしたシリコーンゴム試
料に当てて蒸着させた。蒸着した該中間体は、シリコー
ンゴム試料の表面で重合し、一部はその表面部分に浸透
し、そこで重合してそれぞれポリ(クロロ−p−キシリ
レン)を生成し、該ポリ(クロロ−p−キシリレン)と
シリコーンゴムを含む混合相からなる表面層を形成し
た。
蒸着室に釣るし、蒸着室を圧力0.1Torr、温度40℃
に設定した。一方、環状ジ(クロロ−p−キシリレン)
を気化器に仕込み、1Torr、180℃で気化させて熱分
解室に送り、熱分解室において0.5Torr、700℃で
熱分解を行って、クロロ−p−キシリレン中間体を生成
させ、それを前述の蒸着室に釣るしたシリコーンゴム試
料に当てて蒸着させた。蒸着した該中間体は、シリコー
ンゴム試料の表面で重合し、一部はその表面部分に浸透
し、そこで重合してそれぞれポリ(クロロ−p−キシリ
レン)を生成し、該ポリ(クロロ−p−キシリレン)と
シリコーンゴムを含む混合相からなる表面層を形成し
た。
【0025】表面層を形成した試料を切開して、走査型
電子顕微鏡によって、表面付近の断面の写真を撮影し
た。その模式図を図1に示す。上部に白色の表面層A、
下部にシリコーンゴム基材Bが明瞭に区別されて認めら
れ、この写真から、表面層Aの厚さは5μm であること
がわかった。
電子顕微鏡によって、表面付近の断面の写真を撮影し
た。その模式図を図1に示す。上部に白色の表面層A、
下部にシリコーンゴム基材Bが明瞭に区別されて認めら
れ、この写真から、表面層Aの厚さは5μm であること
がわかった。
【0026】同一の視野について、ケイ素原子に焦点を
当ててマッピング操作を行い、電子顕微鏡写真を撮影し
た。その模式図を、明暗を逆転させて図2に示す。前記
の単純な電子顕微鏡写真では表面層Aとシリコーンゴム
基材Bとの界面が明瞭に観察されるが、このような処理
を行った電子顕鏡写真では該界面は明瞭でなく、表面層
Aにもケイ素原子による白色のドット(図2で黒く示し
た)が分布しており、基材部分Bに比べて表面層中のド
ットの濃度が低い。このことから、表面層が単にポリ
(クロロ−p−キシリレン)からなるのではなく、シリ
コーンゴム中のポリオルガノシロキサンが表面層にも存
在して、両者を含む混合相を形成していることが明らか
である。
当ててマッピング操作を行い、電子顕微鏡写真を撮影し
た。その模式図を、明暗を逆転させて図2に示す。前記
の単純な電子顕微鏡写真では表面層Aとシリコーンゴム
基材Bとの界面が明瞭に観察されるが、このような処理
を行った電子顕鏡写真では該界面は明瞭でなく、表面層
Aにもケイ素原子による白色のドット(図2で黒く示し
た)が分布しており、基材部分Bに比べて表面層中のド
ットの濃度が低い。このことから、表面層が単にポリ
(クロロ−p−キシリレン)からなるのではなく、シリ
コーンゴム中のポリオルガノシロキサンが表面層にも存
在して、両者を含む混合相を形成していることが明らか
である。
【0027】上記の2号形ダンベル試料を用いて、JI
S K6301による物性の測定を行った。その結果
を、比較のために測定した表面処理を行わない試料の値
とともに、表1に示す。
S K6301による物性の測定を行った。その結果
を、比較のために測定した表面処理を行わない試料の値
とともに、表1に示す。
【0028】なお、物性測定後の試料を手の爪で引っか
いて表面の状態を観察したところ、表面層の剥離はな
く、シリコーンゴム基材に強固に接着し、一体化してい
た。
いて表面の状態を観察したところ、表面層の剥離はな
く、シリコーンゴム基材に強固に接着し、一体化してい
た。
【0029】また、同様に表面処理を行ったシート試料
によって、耐溶剤性を測定した。すなわち、シート上に
内径30mmのガラス製円筒を置き、内部にトルエンを入
れ、ガラス円筒下部からトルエンが漏れないように圧力
をかけてシールし、常温で24時間放置して、試料の体
積変化を測定した。その結果を、比較のために表面処理
を行わない試料の値とともに、表1に示す。
によって、耐溶剤性を測定した。すなわち、シート上に
内径30mmのガラス製円筒を置き、内部にトルエンを入
れ、ガラス円筒下部からトルエンが漏れないように圧力
をかけてシールし、常温で24時間放置して、試料の体
積変化を測定した。その結果を、比較のために表面処理
を行わない試料の値とともに、表1に示す。
【0030】また、ステンレス鋼(SUS303)との
間の摩擦係数を測定した。その結果を、表面処理を行わ
ない試料の値とともに、表1に示す。表1から明らかな
ように、実施例1によって得られた試料の静止摩擦係数
は、非処理試料に比べて1/4であり、摩擦速度15cm
/minにおける動摩擦係数は、非処理試料の1/6であっ
た。
間の摩擦係数を測定した。その結果を、表面処理を行わ
ない試料の値とともに、表1に示す。表1から明らかな
ように、実施例1によって得られた試料の静止摩擦係数
は、非処理試料に比べて1/4であり、摩擦速度15cm
/minにおける動摩擦係数は、非処理試料の1/6であっ
た。
【0031】
【表1】
【0032】実施例2、3 付加反応型液状シリコーンゴムTLM1405(東芝シ
リコーン株式会社商品名)のA缶とB缶の内容物を、L
IM射出成形機のそれぞれの供給槽に仕込み、容量比
1:1で供給して混合ヘッドで均一に混合し、ノズルよ
り金型に射出し、175℃、45秒の条件で、内径6
9.4mm、太さ3.1mmのO−リングに成形、硬化させ
て、試料とした(実施例2)。別に、メチルビニルトリ
フルオロプロピル系のミラブル型シリコーンゴムFQE
2015U(東芝シリコーン株式会社商品名)100部
に、有機過酸化物系加硫剤として、2,5−ジメチル−
2,5−ジ−tert−ブチルペルオキシヘキサンをシリコ
ーンオイルと混練した濃度50%のペースト1部を混練
し、型成形により、同様の寸法のO−リングを成形し、
架橋させて、試料とした。ブレス条件は170℃で10
分間、後加硫条件は200℃で4時間であった(実施例
3)。
リコーン株式会社商品名)のA缶とB缶の内容物を、L
IM射出成形機のそれぞれの供給槽に仕込み、容量比
1:1で供給して混合ヘッドで均一に混合し、ノズルよ
り金型に射出し、175℃、45秒の条件で、内径6
9.4mm、太さ3.1mmのO−リングに成形、硬化させ
て、試料とした(実施例2)。別に、メチルビニルトリ
フルオロプロピル系のミラブル型シリコーンゴムFQE
2015U(東芝シリコーン株式会社商品名)100部
に、有機過酸化物系加硫剤として、2,5−ジメチル−
2,5−ジ−tert−ブチルペルオキシヘキサンをシリコ
ーンオイルと混練した濃度50%のペースト1部を混練
し、型成形により、同様の寸法のO−リングを成形し、
架橋させて、試料とした。ブレス条件は170℃で10
分間、後加硫条件は200℃で4時間であった(実施例
3)。
【0033】これらのO−リングを用いて、本発明によ
る表面処理が、表面粘着性に及ぼす効果を評価した。す
なわち、環状ジ(クロロ−p−キシリレン)を用いて、
実施例1と同じ表面処理装置により、これらのO−リン
グ試料にそれぞれ厚さ5μmの表面層を形成した。走査
型電子顕微鏡による観察の結果、それぞれ実施例1と同
様に、表面層はポリ(クロロ−p−キシリレン)とシリ
コーンゴムを含む混合相であった。これらの表面処理O
−リングと、それぞれの非処理O−リングとを、長さ数
mm〜数cmの綿糸を詰めた容器に入れてかき混ぜた後、O
−リングを取り出して、表面に繊維が付着した度合いを
観察した。本発明の表面処理O−リングは、対応する非
処理O−リングに比べて、繊維の付着が著しく少なく、
また指触による粘着感もなかった。
る表面処理が、表面粘着性に及ぼす効果を評価した。す
なわち、環状ジ(クロロ−p−キシリレン)を用いて、
実施例1と同じ表面処理装置により、これらのO−リン
グ試料にそれぞれ厚さ5μmの表面層を形成した。走査
型電子顕微鏡による観察の結果、それぞれ実施例1と同
様に、表面層はポリ(クロロ−p−キシリレン)とシリ
コーンゴムを含む混合相であった。これらの表面処理O
−リングと、それぞれの非処理O−リングとを、長さ数
mm〜数cmの綿糸を詰めた容器に入れてかき混ぜた後、O
−リングを取り出して、表面に繊維が付着した度合いを
観察した。本発明の表面処理O−リングは、対応する非
処理O−リングに比べて、繊維の付着が著しく少なく、
また指触による粘着感もなかった。
【0034】実施例4 メチルビニル系のミラブル型シリコーンゴムTSE22
66U(東芝シリコーン株式会社商品名)を、170
℃、10分間のプレス加硫のみを行った以外は実施例1
と同様にして成形し、架橋させて、キートップ付きのゴ
ムスイッチを作製した。この試料に、環状ジ(クロロ−
p−キシリレン)を用いて、実施例1と同様の表面処理
を行い、同様にポリ(クロロ−p−キシリレン)とポリ
オルガノシロキサンを含む、厚さ1μm の表面処理層を
形成した。このようにして得られた表面処理ゴムスイッ
チと、非処理ゴムスイッチを、それぞれ米ぬか油に浸漬
して、150℃で7日間放置した。非処理品が赤褐色に
変色し、目視により膨潤が認められるのに対して、本発
明による処理ゴムスイッチは、僅かに変色したのみで、
膨潤はほとんど認められなかった。
66U(東芝シリコーン株式会社商品名)を、170
℃、10分間のプレス加硫のみを行った以外は実施例1
と同様にして成形し、架橋させて、キートップ付きのゴ
ムスイッチを作製した。この試料に、環状ジ(クロロ−
p−キシリレン)を用いて、実施例1と同様の表面処理
を行い、同様にポリ(クロロ−p−キシリレン)とポリ
オルガノシロキサンを含む、厚さ1μm の表面処理層を
形成した。このようにして得られた表面処理ゴムスイッ
チと、非処理ゴムスイッチを、それぞれ米ぬか油に浸漬
して、150℃で7日間放置した。非処理品が赤褐色に
変色し、目視により膨潤が認められるのに対して、本発
明による処理ゴムスイッチは、僅かに変色したのみで、
膨潤はほとんど認められなかった。
【0035】実施例5 環状ジ(クロロ−p−キシリレン)の代わりに環状ジ−
p−キシリレンを用い、気化温度を200℃、熱分解温
度を680℃、蒸着温度を30℃とした以外は実施例1
と同様にして、前述のミラブル型シリコーンゴムTSE
221−5Uの表面処理を行った。得られた試料につい
て、実施例1と同様の方法で電子顕微鏡写を撮影したと
ころ、同様に、ポリ(ジ−p−キシリレン)とシリコー
ンゴムとの混合相からなる表面層が形成されたことが認
められた。実施例2と同様の試験を行い、試料表面が優
れた非粘着性を示すことを確認した。
p−キシリレンを用い、気化温度を200℃、熱分解温
度を680℃、蒸着温度を30℃とした以外は実施例1
と同様にして、前述のミラブル型シリコーンゴムTSE
221−5Uの表面処理を行った。得られた試料につい
て、実施例1と同様の方法で電子顕微鏡写を撮影したと
ころ、同様に、ポリ(ジ−p−キシリレン)とシリコー
ンゴムとの混合相からなる表面層が形成されたことが認
められた。実施例2と同様の試験を行い、試料表面が優
れた非粘着性を示すことを確認した。
【図1】表面処理されたシリコーンゴム成形品の、表面
付近の断面の走査型電子顕微鏡写真の模式図である。
付近の断面の走査型電子顕微鏡写真の模式図である。
【図2】表面処理されたシリコーンゴム成形品の、ケイ
素原子に焦点を当ててマッピング操作を行って得られ
た、表面付近の断面の走査型電子顕微鏡写真の模式図で
ある(明暗を逆転させて示す)。
素原子に焦点を当ててマッピング操作を行って得られ
た、表面付近の断面の走査型電子顕微鏡写真の模式図で
ある(明暗を逆転させて示す)。
A 表面層 B シリコーンゴム基材
Claims (2)
- 【請求項1】 シリコーンゴム成形品の少なくとも一部
の表面に、式(1): 【化1】 (式中、Rは互いに同一でも相異なっていてもよく、ア
ルキル基、アセチル基、ハロゲン原子またはニトリル基
を表し;aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を
表し;nは50〜10,000の整数を表す)で示され
るポリ(p−キシリレン)系重合体、または該重合体と
シリコーンゴム中の一部のポリオルガノシロキサンとを
含む混合相で表面層を形成していることを特徴とする、
表面処理されたシリコーンゴム成形品。 - 【請求項2】 シリコーンゴム成形品の少なくとも一部
の表面に、式(2): 【化2】 (式中、R、aおよびbは請求項1に記載のとおり)で
示される環状ジ−p−キシリレン系化合物の熱分解生成
物を蒸着、重合させて、生成したポリ(p−キシリレ
ン)系重合体、または該重合体とシリコーンゴム中の一
部のポリオルガノシロキサンとを含む混合相で表面層を
形成することを特徴とする、表面処理されたシリコーン
ゴム成形品の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5330751A JPH07188438A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 表面処理されたシリコーンゴム成形品およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5330751A JPH07188438A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 表面処理されたシリコーンゴム成形品およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07188438A true JPH07188438A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18236149
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5330751A Withdrawn JPH07188438A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 表面処理されたシリコーンゴム成形品およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07188438A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0764681A1 (en) * | 1995-09-26 | 1997-03-26 | Wacker-Chemie GmbH | Anti-bleed coating for silicone automobile gaskets |
| WO2003051241A1 (en) * | 2001-12-19 | 2003-06-26 | Centri Ab | Prosthetic liner with polymer skin |
| JP2019059896A (ja) * | 2017-09-28 | 2019-04-18 | 大日本印刷株式会社 | 高摺動性樹脂成形体 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP5330751A patent/JPH07188438A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0764681A1 (en) * | 1995-09-26 | 1997-03-26 | Wacker-Chemie GmbH | Anti-bleed coating for silicone automobile gaskets |
| WO2003051241A1 (en) * | 2001-12-19 | 2003-06-26 | Centri Ab | Prosthetic liner with polymer skin |
| JP2019059896A (ja) * | 2017-09-28 | 2019-04-18 | 大日本印刷株式会社 | 高摺動性樹脂成形体 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010306 |