JPH0719101B2 - 定着用弾性回転体の製造方法及びその定着用弾性回転体 - Google Patents

定着用弾性回転体の製造方法及びその定着用弾性回転体

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JPH0719101B2
JPH0719101B2 JP29720385A JP29720385A JPH0719101B2 JP H0719101 B2 JPH0719101 B2 JP H0719101B2 JP 29720385 A JP29720385 A JP 29720385A JP 29720385 A JP29720385 A JP 29720385A JP H0719101 B2 JPH0719101 B2 JP H0719101B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、一般の弾性回転体に関し、特に表面樹脂層を
有する弾性回転体に関する。
本発明は製造方法及びそれによつて得られた弾性回転体
に関するが、その利用は、事務機に最適であり、具体的
には、一般紙類搬送ローラ,ベルト、特に有効なものに
加熱定着用ローラ,ベルトが挙げられる。
(従来技術) 従来、一般搬送の分野では、回転体に要求される条件が
多く、搬送性を確実にするための弾性、耐久性や汚れ防
止のための離型性、とりわけ、回転体の摩擦帯電の防止
効果である。ところが、このような条件を満たす回転体
は複雑で高価なものとなつていた。
特に、画像形成装置に用いられるものはこれらの条件が
重要である。例えば、トナー像に接する加熱ローラとし
て芯金に四弗化エチレン樹脂を被覆したローラを、トナ
ー像の加熱加圧時間を増すため加熱ローラに圧接する加
圧ローラとしてゴム層を被覆したローラを用いるのが一
般的である。
最近、ゴムの弾性と樹脂の表面性を兼ね備えようとした
ものが、特開昭58−2864号、特開昭58−5770号及び特開
昭58−27175号の各公報に見られる。これらの提案は、
前者が金属ローラ表面に弗素ゴムと弗素樹脂との混合塗
料を塗布してなるローラを、後者はゴムローラ表面に弗
素ゴムと弗素樹脂との混合塗料を塗布してなるローラ
を、夫々開示している。
一方、単純にゴムローラを形成し、その表面に樹脂層を
形成するものとして実用化されているものに特公昭47−
20747号公報に開示されたローラがある。このローラ
は、シリコーンゴムローラの表面を研磨した上に接着剤
を塗布し、予めゴムローラ径より大径の熱収縮性チユー
ブ(FEP:弗素化エチレン・プロピレン)をかぶせ、104.
4℃で加熱収縮させた後182.2℃で1時間加熱したもので
ある。しかし、この方法では、熱収縮量が均一にならな
いために所定形状のローラを得ることが困難であり、樹
脂チユーブを予め形成した後、内面の清掃を極めて良く
行わなければならない。又、現在の技術では熱収縮性チ
ユーブの肉厚を50μ以上にしか形成できないので、下層
のゴム層の弾性を相殺してしまい、この方法では弾性を
生かしたローラができない。つまり、この公報によるロ
ーラは、精度が悪く、しかも製造工程が多いために高価
であり、適切な定着効果を奏することもできない。
又、特開昭57−89785号公報に開示されたローラ及び特
開昭59−74578号に開示されたローラがあるが、これら
のローラは表面の樹脂層が十分な焼成を受けていないた
めに、或いはこれを受けていても表面の樹脂層に耐熱耐
摩耗性がないために、摩耗が激しく、数千枚の通紙さえ
もできず、定着ローラとしては使用できないものであ
る。
(解決すべき問題点) これらの従来技術に対して、出願人は、新規な樹脂を下
層弾性体層が存在する状態で加熱焼成する技術を開発,
提案している。
この構成を行つた後に弾性回転体を急冷する工程におい
て、製造後の弾性回転体の耐摩耗性,密着強度にバラツ
キが大きくなり、極端な場合は、耐久性が低下してしま
う場合も見られた。
本発明は、出願人が新規技術として提案した内容に対し
て、より安定性をもたらすことを問題認識するものであ
る。
(発明の目的) 本発明の目的は表面樹脂特性を有し、全体として弾性が
適度にある弾性回転体の耐摩耗性,耐久性をより安定し
たものにできる製造方法及びそれによつて製造される弾
性回転体の提供にある。
(発明の概要) 本発明は上記目的を達成するもので、弾性回転体の樹脂
層と弾性体層の関係に着目し、弾性回転体の製造時、焼
成後の冷却方法により弾性体層と樹脂層の密着性,耐久
性とを左右するものであることを究明したものである。
本発明は、弾性体層上に樹脂材を焼成することにより弾
性体層上に樹脂層を形成する定着用弾性回転体の製造方
法において、弾性体層を樹脂材よりも低温下に維持しつ
つ樹脂材を焼成できる高温度に加熱して弾性体層上に樹
脂層を焼成し、その後急冷する際、樹脂層の表面温度は
弾性体層の温度が定着温度と同等又はそれ以下になるま
では弾性体層より高温であることを特徴とするものであ
る。
また本発明は、弾性体層上に樹脂材を焼成した樹脂層を
有する定着用弾性回転体において、弾性体層は焼成時に
樹脂材よりも低温下に維持され、樹脂層は焼成後の急冷
時に弾性体層の温度が定着温度と同等又はそれ以下にな
るまで弾性体層より高温に維持されてなることを特徴と
するものである。
以下、各発明の構成をふまえて実施例の説明を行う。
(実施例) 第1図は本発明の弾性回転体たる定着用ローラを有する
定着装置の実施例説明図である。
第1図中1は、未定着のトナー像と接する側の定着ロー
ラで、2は定着ローラ1に圧接回転する加圧ローラで、
共に本発明の定着用ローラの一例である。具体的構成は
以下のとおりである。
定着ローラ1は、アルミ等の熱伝導の良好な芯金11上
に、シリコーンゴムの比較的薄い(本例では0.3mm乃至
0.8mm範囲内の所定厚)、反撥弾性率が65%〜85%の弾
性体層12と、その上層13にPFA樹脂(四弗化エチレン樹
脂;パーフロロアルコキシエチレン樹脂の共重合体),P
TFE(四弗化エチレン樹脂)等の弗素樹脂を弾性体層12
よりも薄く(本例では10μm乃至25μm範囲内の所定
厚)膜強度が50kg/cm2の以上の樹脂層として有してい
る。同様に加圧ローラ2はステンレス,鉄等の芯金21上
に、シリコンゴム弾性体層12の厚さより厚く比較的厚く
(本例では、4mm乃至10mm範囲内の所定厚)、その反撥
弾性率が65%〜85%の弾性体層22と、その上層にPFA、P
TFE等の弗素樹脂を厚い弾性体層22の厚さより薄く(本
例では、5μ乃至35μ範囲内の所定厚)、膜強度が50kg
/cm2の以上の樹脂層を23を有する。
これらのローラ1,2は第3図に示した製造方法又はそれ
の目的に合致した方法によつて形成されたものである。
簡単に説明すれば、次のような行程を含むものである。
芯金の上に加硫成型したシリコーンゴム層(熱伝導度1.
4×10-4〜15×103cal・cm/sec・cm2・℃)を形成して所
望形状のシリコンゴムローラを作る。好ましい形状は中
央部が両端に比較してわずかに小径の逆クラウンタイプ
である。このゴムローラ表面に未焼成の弗素樹脂例えば
デイスパージヨン(水に弗素樹脂粉末を界面活性剤によ
り分散させたもの)、エナメル又は粉末状態の弗素樹脂
を、ゴムローラ全長にわたつてスプレー塗装、静電塗
装、粉体塗装等の方法により均一厚に塗布する。このデ
イスパージヨンは例えば弗素樹脂の結晶融点のガラス転
移点327℃以上に加熱されることでフイルム状の樹脂被
膜を形成する。そのため未焼成の弗素樹脂が塗布された
シリコンゴムローラは結晶融点以上(PTFEが327℃以
上、PFAが306℃以上)に加熱される必要がある。
ところがシリコンゴム自体は反撥弾性率や圧縮永久歪等
のゴム特性に優れているものの300℃以上に、ましてや3
06℃、327℃以上に加熱されると、発煙や解重合を起こ
す。これらは、良質な弗素樹脂層の形成を妨げるばかり
でなく、シリコンゴム自体のゴム特性を失なわせてしま
う。従つてゴム層の過熱は、ゴム層の機能がなく、樹脂
層の特性もなくしてしまい、定着に適した条件を失う。
これらの理由から本発明実施例中においては、シリコン
ゴムローラ自体には発煙や解重合を起こさせないような
低温(最高でも300℃以下)の加熱下に維持しながら弗
素樹脂の塗布層にはその結晶融点以上の高温状態を与え
る焼成方法を採用した。
具体的には、芯金内部からゴム層を急冷却しながら、表
面の未焼成弗素樹脂を急激に加熱する方法又は、液状弗
素樹脂(デイスパージヨン、エナメル)自体の誘電正接
がゴム層の誘電正接より大きいことを利用した誘電加熱
方法(第3図参照)の他、この趣旨に適合するものであ
れば、本発明に適するものである。
この方法によつて実質的にシリコンゴムにはその厚み方
向に熱的勾配が形成されるものの、260℃〜280℃程度
が、未焼成弗素樹脂にはその結晶融点以上の温度(具体
的にはPTFEで327℃以上の340℃〜380℃の焼成温度が5
分乃至10分程度与えられる。この焼成を行つた後、この
ローラは急冷される。この急冷によつてシリコンゴムロ
ーラ上に結晶化度が95%以下で引張強度50kg/cm2以上、
水に対する接触角100度以上の樹脂特性を示す焼成弗素
樹脂表層が、ゴムローラに対して強力な密着状態で、し
かも十分厚く形成される。
従つて、上記定着ローラ1,加熱ローラ2は、下層のシリ
コンゴム自体が所望のゴム特性を樹脂層形成前とほぼ同
様に示し、表面の弗素樹脂層は完全に焼成された樹脂特
性を示し、これらの層の接着性が強固である。
ここで第1図にもどつて、定着装置の他の構成を説明す
る。
3は、定着ローラを内部から加熱するための、ハロゲン
ランプ等のヒーターであり、定着ローラ表面温度はヒー
ター3と、温度検出素子4と、制御手段31とにより、常
にトナー溶融可能な最適温度(具体的には160℃乃至200
℃)に維持される。
5は、定着ローラ表面にシリコンオイル等のオフセツト
防止液を塗布するための、クリーニング手段をも兼ねて
いるオフセツト防止液塗布手段である。塗布手段5とし
てはフエルト様のものでも良いが、本例ではウエブを用
いている。オフセツト防止液を含有したウエブ51は、シ
リコンスポンジ等の弾性押圧ローラ52により定着ローラ
1に当接させられ、定着ローラ1表面に、微量のオフセ
ツト防止液を塗布する。また、ウエブ51は巻取りローラ
53により、供給ローラ54から徐徐に巻取られ、定着ロー
ラ1へのウエブの当接面が、不図示の制御手段により逐
次わかる構成となつている。
未定着トナー像Tを担持した記録紙Pは、入口ガイド6
にガイドされながら、ローラ対1,2の間を通過すること
によつて、トナー像Tは、記録紙Pに永久定着される。
ローラ1表面に当接する分離爪41は、ローラ表面1から
記録材を分離するために設けられている。
このように形成した定着用ローラ1,2は、従来では存在
しなかつたローラ特徴、即ち、シリコンゴム特性を熱劣
化させずに、弗素樹脂を完全に焼成しているため十分な
反撥弾性を有し圧縮永久歪の少ないスリコンゴムの利用
を可能にし、表面離型性,耐摩耗性に優れ、弾性を十分
備えた耐久性の高いものである。しかも、記録紙にトナ
ー像を定着する際に生じる応力がシリコンゴム層と弗素
樹脂層との間に集中しても、弗素樹脂層の強度が高く、
これらの密着性も良好である。
上記構成においての他の特徴構成は第2図に示すよう
に、定着ローラの弾性層12の厚みt1、定着ローラの樹脂
層13の厚みt2、加圧ローラの弾性層22の厚みt3、及び加
圧ローラの樹脂層23の厚みt4の以下の関係である。
即ち、ローラ1で t1>t2 ローラ2で t3>t4 又、好ましくは t4<t2<t1<t3 この構成により、基本的には定着ローラ、加圧ローラ相
互の相乗効果により、互いの欠点を補い互いの利点を向
上させ、得られる画質や定着性を優れたものにでき耐久
性に優れたものとなる。
上述の特徴を有する定着用ローラにとつて耐久性を最も
左右するのは、弗素樹脂層の膜強度と弗素樹脂とシリコ
ン層との密着力であり、本発明者らは弗素樹脂の膜強度
と、かつ弗素樹脂とゴム層の密着力を強固にするために
は、弗素樹脂焼成後の冷却方法が重要であることを見出
した。
即ち本実施例では弗素樹脂をゴム層の上に塗布し前述し
たような方法で焼成した後急冷し、急冷時弗素樹脂の表
面温度が、下層のゴム層の温度が回転体使用時の温度、
定着の場合は定着温度、即ち、150℃〜230℃の間になる
とき、あるいはそれ以下になるまでは下層のゴム層の温
度よりも高い状態にいる必要があることを見出した。
第4図は冷却時弗素樹脂層の表面温度と、ゴム層の表面
温度の関係を示した図である。実線は弗素樹脂層の表面
温度、破線はゴム層の温度を示す。このグラフでは曲線
で示されるフツ素樹脂層の温度とゴム層の温度が温度To
(170℃)で交差し、それ以前ではフツ素樹脂層の温度
がゴム層の温度よりも高く温度Toをすぎて両者の関係が
逆転している。
上記の様な冷却法を用いることにより、弗素樹脂の膜強
度が増し、ゴム層との密着力はより強固になる。これ
は、フツ素樹脂層が急冷されることによりフツ素樹脂の
結晶化度が下がり(90〜95%以下)膜が強固になる(本
発明者の実験によると急冷時間は定着ローラの表面温度
が200℃になるまで45秒以下がよい)。またフツ素樹脂
の温度低下曲線が定着温度近傍までゴム層の温度より高
く、弗素樹脂層が焼成により溶融し、充分冷却し完全な
被膜を形成するまでは、ゴム層が定着温度以下になつて
いるために、できた膜は使用時の定着温度以下の状態の
ゴム層にならつている。そのため定着用ローラとして使
用するとき実使用時の定着温度下では、ゴム層が熱膨張
し、さらにフツ素樹脂層の熱膨張率よりも大きいことに
加え、前述のフツ素樹脂の被膜形成時の使用時の定着温
度以下のゴム層の状態にならつているため、ゴム層は十
分内側から圧力をフツ素樹脂に対して加えることにな
り、みかけ上、弗素樹脂がゴム層に対して収縮力を働か
せる形となり密着力が非常に強固になる。
このようにして、十分な強度とゴム層に対して密着力を
有するのフツ素樹脂被膜を形成することができる。
さらにこのような冷却方法で、形成されたフツ素樹脂被
膜は、表面が滑らかで表面相さ(Rz)で3μ以下という
面をつくることができるためその後研磨仕上げをする必
要もないという利点も生じる。
上記の様な効果が本発明では定着用ローラとして30万枚
以上の定着処理を優れた定着効果と離型性を維持しつつ
行なうことができる。
以下、具体的な実施例を比較例とともに説明する。上記
定着ローラとして:樹脂層(PTFE)の厚み10μ弾性層の
シリコンゴム層の厚さが0.5mm外径が40mm、内径が28mm
のローラを前述のようなゴム層の温度を260〜280℃以下
の低温下に維持しつつフツ素樹脂層を、十分焼成できる
温度である340〜380℃の高温で焼成し、その後40℃に保
たれた水槽にいつきに定着ローラをつけることで第4図
に示したようなフツ素樹脂層とゴム層の温度低下曲線を
観察することができた。このとき、水槽の温度は定着ロ
ーラの熱容量により適当に変える必要がある。
このようにして製造した定着ローラで定着処理を行つた
ところ、30万枚の定着後でも定着ローラは異常がみられ
ず、定着効果も安定し且つ満足のいくものであつた。し
かも、この定着ローラはさらなる耐久にも耐えることが
できるだけの物性を示していた。
比較例として以下の定着ローラを製造して同様の実験を
したところ以下のようになつた。
1)ローラAとして本実施例の焼成方法を用い15℃の水
槽に放り込んで急冷したところ、第5図(a)に示すよ
うなフツ素樹脂層とゴム層の温度低下曲線が得られた。
この定着ローラでは、フツ素樹脂層の温度低下がゴム層
の温度低下に比べ早すぎたために、定着温度近傍の密着
力が弱く22万枚の耐久で爪部で浮きがみられた。
2)ローラBとして本実施例の焼成方法を用い恒温槽内
部で温度コントロールを行ない徐冷し第5図(b)に示
すようなフツ素樹脂層とゴム層の温度低下曲線が得られ
た。
この定着ローラではフツ素樹脂の表面性が悪くかつ膜強
度が若干弱いためか15万枚でサーミスタ部にオフセツト
したトナーによりフツ素樹脂膜が切れてしまつた。
3)ローラCとして通常の焼成炉を用いフツ素樹脂だけ
でなくゴム層にも高温が加わるような焼成方法を用い、
それを室温で空冷したところ第5図(c)のようなフツ
素樹脂層とゴム層の温度低下曲線が得られた。
この定着ローラではゴム層が完全に劣化しており、3万
枚で爪がローラに食いこみ、ゴム層が破壊されると同時
に密着力も弱いためか爪幅の5倍の幅でフツ素樹脂層が
はがれてしまつた。またクリーニングウエブのオフセツ
トトナーによる汚れも多かつた。
第3図は、本発明弾性回転体の焼成方法を示すものであ
る。図の装置は、誘電加熱装置と赤外線外部加熱を併用
した加熱方式の一具体例で、マグネトロン105と、マグ
ネトロン105から発生した高周波(950MHz〜2450MHz)を
伝波する導波管106と、導波管が連結され内面に金属性
の高周波反射板103を有する開閉可能な樹脂容器102と、
上下に2個ずつ赤外線外部加熱用の赤外線ランプ111
と、反射笠を有している。
樹脂容器102内には、定着用ローラとしての定着ローラ
1の中空内に空気流を発生するフアン100と、容器102内
に空気流を発生するフアン101と、が夫々容器外の駆動
手段からの駆動によつて回転可能に設けられている。こ
の容器は支点108を中心に上下が開閉でき、上部に把手1
09が、下部にローラ1のフランジ1Aを位置決めするアー
ム107が、夫々固設されている。
110は装置の制御手段で、駆動手段104とマグネトロン10
5と赤外線ランプ111の作動を容器の閉鎖状態と所定の開
始信号の入力によつて、所定時間の間不図示の可変タイ
マーで行わせる。
定着ローラ1は下層にシリコンゴム層を表面に弗素樹脂
デイスパージヨンを有しているため、高周波はシリコン
ゴム層よりも比誘電率が大きいデイスパージヨン中に多
量に吸収される。従つて、弗素樹脂デイスパージヨンは
高周波、赤外線及び恒温槽による加熱で急激に高温化さ
れ、340℃〜350℃に加熱される。この時シリコンゴム層
は高周波吸収率が小さいためデイスパージヨンほど高温
化されず280℃程度の温度以下に加熱される。これによ
つて上述したローラ特性を得ることができる。
上記実施例中、弗素樹脂デイスパージヨンは例えば、ダ
イキン社製4弗化エチレン樹脂デイスパージヨンD−1
である。
本発明中樹脂層の膜厚を10μ以上にした時は耐久性が25
万枚以上にも向上でき、15μ以上にすれば30万枚以上の
耐久性が得られ、定着効果はその厚み増加で減少してし
まう欠点をゴム層の反撥弾性率で補うことによつて、高
度の定着性を維持できる。特に本発明はシリコーンゴム
層上に弗素樹脂を設けた時に有効である。
本発明は、上記実施例の他に定着用ローラとしてはロー
ラ状の他ベルト状のローラ(例えば転写同時定着用の中
間ベルト)やクリーニングローラ,離型剤供給用ローラ
等が含有される。得に、弗素樹脂の離型性と弾性を備え
ているために転写性,被クリーニング性を備え(ただ
し、クリーニングローラとしては、表面エネルギー順位
等でのクリーニングを行う)、弾性によるならい効果に
よつて離型剤の均一塗布や転写ムラを防止し、耐摩耗性
に優れた利点を夫々の用途でも発揮する。
又、上記第1図は加熱定着装置の例を示し、本発明の実
施例として好ましいものを示したが、軽い圧力でトナー
像を圧力定着するような圧力定着装置や、転写同時定着
等の圧力定着装置又は加熱定着装置にも本発明は適用で
きる。
又、上記例は2本ローラ構成であるが、3本ローラ又は
それ以上のローラ数の定着装置の加熱ローラ、加圧ロー
ラ、離型剤供給ローラ、或いはクリーニングローラやそ
の他のベルト状ローラを含んだ装置も、本発明に含まれ
る。
本発明の弾性回転体を定着用ローラ(ベルト状のローラ
を含む)として使用する効果は、耐摩耗性,表面離型性
に優れ、樹脂層の表面特性とゴムの弾性特性を充分発揮
させて、トナー像や他のローラへのならい効果にも優
れ、寿命が極めて長いことである。
さらに、本発明の弾性回転体を定着装置の記録材を挟持
する一方のローラ(ベルトを含む)へ適用するとき、記
録材のカール発生を防止し、定着画像を鮮明でしかも定
着性が良いといつた効果を、従来よりも長期にわたつて
維持できる。しかも、定着の熱効率が良く定着に必要な
温度を低減(例えば20℃程)できるので消費電力を少な
くし、電力配分の少ない装置でも高速定着記録を達成で
きる。
〔発明の効果〕
本発明は、上述したように弾性層が樹脂層に対して定着
温度時,熱膨張によりテンシヨンをかけることにより互
いの接触部分において凹凸部の係合密着状態を作り、こ
れを樹脂層の収縮力によつて弾性層の凸部を押圧して互
いに密着性を向上すること、さらに焼成後の冷却で急冷
することで弾性ローラ表面の平滑性を高め、一般搬送で
は50万枚の搬送を無理無く達成でき、定着用回転体とし
ても、30万枚以上の定着処理を優れた定着効果と離型性
を維持しつつ行なうことができる。
また、本発明によれば室温から弾性ローラ使用時の広い
温度範囲にわたつて前記と同様の効果を保つことがで
き、同一の製造条件で様々な温度範囲に適合する弾性回
転体を得ることができる。
さらに、本発明の弾性回転体は、表面がかなり平滑とな
り、研磨の必要度を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の弾性回転体たる定着用ローラ(ベルト
状のローラを含む)及びその定着用ローラを有する定着
装置の実施例の説明図、第2図は定着用ローラの部分拡
大説明図、第3図は本発明の製法の実施例説明図であ
る。第4図,第5図(a),第5図(b),第5図
(c)は焼成後、冷却時の温度低下を示したグラフであ
る。 1は定着ローラ、2は加圧ローラ、12,22はシリコーン
ゴムの弾性体層、13,23は弗素樹脂層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 正明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 重信 道郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山本 猪一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 阪根 勇 滋賀県大津市一里山5丁目13番13号 株式 会社アイ・エス・テイ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性体層上に樹脂材を焼成することにより
    弾性体層上に樹脂層を形成する定着用弾性回転体の製造
    方法において、 弾性体層を樹脂材よりも低温下に維持しつつ樹脂材を焼
    成できる高温度に加熱して弾性体層上に樹脂層を焼成
    し、その後急冷する際、樹脂層の表面温度は弾性体層の
    温度が定着温度と同等又はそれ以下になるまでは弾性体
    層より高温であることを特徴とする定着用弾性回転体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】弾性体層上に樹脂材を焼成した樹脂層を有
    する定着用弾性回転体において、 弾性体層は焼成時に樹脂材よりも低温下に維持され、樹
    脂層は焼成後の急冷時に弾性体層の温度が定着温度と同
    等又はそれ以下になるまで弾性体層より高温に維持され
    てなることを特徴とする定着用弾性回転体。
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