JPH07196372A - 窒化硼素質セラミックスとその製法 - Google Patents
窒化硼素質セラミックスとその製法Info
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- JPH07196372A JPH07196372A JP5352318A JP35231893A JPH07196372A JP H07196372 A JPH07196372 A JP H07196372A JP 5352318 A JP5352318 A JP 5352318A JP 35231893 A JP35231893 A JP 35231893A JP H07196372 A JPH07196372 A JP H07196372A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低コスト、容易成形性、高強度(特に高温
下)のBN系セラミックス(特に成形体)の製造。 【構成】 B,N,Siを必須元素とし、XRD測定で
も−BNのみが観測され、Scherre式で(00
2)面、(100)面の結晶子径の平均値が500Å以
下のBN質セラミックス。下記式 【化1】 (式中、AはH,R8 又は−SiR2 R3 R4 (R2 ,
R3 ,R4 ,R8 はH、アルキル基又はアリール基を表
わす)であるが、全てのAがHではない。)のユニット
を有するポリボラジン系化合物を熱分解する。
下)のBN系セラミックス(特に成形体)の製造。 【構成】 B,N,Siを必須元素とし、XRD測定で
も−BNのみが観測され、Scherre式で(00
2)面、(100)面の結晶子径の平均値が500Å以
下のBN質セラミックス。下記式 【化1】 (式中、AはH,R8 又は−SiR2 R3 R4 (R2 ,
R3 ,R4 ,R8 はH、アルキル基又はアリール基を表
わす)であるが、全てのAがHではない。)のユニット
を有するポリボラジン系化合物を熱分解する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は窒化硼素質セラミックス
とその製造方法に係り、この窒化硼素系セラミックスは
耐熱性、耐食性、潤滑性および絶縁性等に優れた材料で
あり、化学、金属、電気、航空、宇宙、機械、精密、自
動車等の各産業での広範な利用が期待できる。
とその製造方法に係り、この窒化硼素系セラミックスは
耐熱性、耐食性、潤滑性および絶縁性等に優れた材料で
あり、化学、金属、電気、航空、宇宙、機械、精密、自
動車等の各産業での広範な利用が期待できる。
【0002】
【従来の技術】これまでに知られている熱分解窒化硼素
(t−BN)、六方晶系窒化硼素(h−BN)の常圧合
成方法の主なものは(1)金属硼素、酸化硼素、硼酸塩
などをNH3 、金属シアン化物等と反応させる方法、
(2)BCl3 ,B2 H6 等のガスをNH3 と反応させ
る方法、また本出願と同様に前駆体ポリマーを経由する
方法としては(3)ボラジン環化合物を原料として合成
したポリマーを熱分解する方法などである。(3)の合
成方法の主なものは以下のとおりである。
(t−BN)、六方晶系窒化硼素(h−BN)の常圧合
成方法の主なものは(1)金属硼素、酸化硼素、硼酸塩
などをNH3 、金属シアン化物等と反応させる方法、
(2)BCl3 ,B2 H6 等のガスをNH3 と反応させ
る方法、また本出願と同様に前駆体ポリマーを経由する
方法としては(3)ボラジン環化合物を原料として合成
したポリマーを熱分解する方法などである。(3)の合
成方法の主なものは以下のとおりである。
【0003】 アルキル基、フェニル基およびメチル
アミノ基を持つボラジン化合物を熱縮合して窒化硼素系
セラミックス前駆体ポリマー(ポリアミノボラジン)を
合成し、これを加熱分解する。〔R.H.Toeniskoetter,
F.R.Hall, Inorg.Chem., 2, 29(1963) 及び特公昭51
−53000号(1976)〕 B−トリアミノ−N−トリス(トリメチルシリル)
ボラジンを熱縮合して窒化硼素系セラミックス前駆体ポ
リマーを合成し、これをN2 中あるいはNH3中で熱分
解する。〔K.J.L.Paclorek, W.Krone-Schmidt, D.H.Har
ris, R.H.Kratzer, K.Wynne, J.Am.Chem.Soc.Symp.Se
r., 360, 392(1988)及びU.S.Patent 4707556(1987)〕 B−トリアミノボラジンを熱縮合して窒化硼素系セ
ラミックス前駆体ポリマーを合成し、これを圧縮成形し
て窒素気流中で熱分解する。〔林信行、木村良晴他、第
8回無機高分子討論会、12(1989)〕
アミノ基を持つボラジン化合物を熱縮合して窒化硼素系
セラミックス前駆体ポリマー(ポリアミノボラジン)を
合成し、これを加熱分解する。〔R.H.Toeniskoetter,
F.R.Hall, Inorg.Chem., 2, 29(1963) 及び特公昭51
−53000号(1976)〕 B−トリアミノ−N−トリス(トリメチルシリル)
ボラジンを熱縮合して窒化硼素系セラミックス前駆体ポ
リマーを合成し、これをN2 中あるいはNH3中で熱分
解する。〔K.J.L.Paclorek, W.Krone-Schmidt, D.H.Har
ris, R.H.Kratzer, K.Wynne, J.Am.Chem.Soc.Symp.Se
r., 360, 392(1988)及びU.S.Patent 4707556(1987)〕 B−トリアミノボラジンを熱縮合して窒化硼素系セ
ラミックス前駆体ポリマーを合成し、これを圧縮成形し
て窒素気流中で熱分解する。〔林信行、木村良晴他、第
8回無機高分子討論会、12(1989)〕
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のは反応に高温
/高圧が必要であること、成形性が悪いなどの問題点を
持つ。の方法もガスを原料とするため任意の形状の成
形体製造は困難であり、またこれらのガスは危険性が高
いため取り扱いが難しい等の点で問題がある。のセラ
ミックス前駆体ポリマーを経由する方法は本出願と同様
に成形性が高い点で優れているが、以下に示す問題点が
ある。
/高圧が必要であること、成形性が悪いなどの問題点を
持つ。の方法もガスを原料とするため任意の形状の成
形体製造は困難であり、またこれらのガスは危険性が高
いため取り扱いが難しい等の点で問題がある。のセラ
ミックス前駆体ポリマーを経由する方法は本出願と同様
に成形性が高い点で優れているが、以下に示す問題点が
ある。
【0005】・これまで知られている窒化硼素前駆体ポ
リマーを経由する方法は次の特徴を持つ。(a)アルキ
ル基、フェニル基等の炭素成分を含むものは溶媒に可溶
であり、比較的安定であるため成形が容易だが、熱分解
後のセラミックス中に炭素成分が多く残存する。セラミ
ックス中に遊離炭素は高温で相分離や反応を引き起こす
ためセラミックスの強度特性の低下や窒化硼素、酸化硼
素に本来固有の高絶縁性、耐熱衝撃性が著しく低下する
難点がある。(b)アルキル基、フェニル基等の炭素成
分を含まないかあるいは少ないものは熱分解後のセラミ
ックス中の炭素量は少ないが、溶媒に溶解しにくく、か
つ安定性が低いため成形性が悪い。したがって、既存の
方法では前駆体ポリマーの成形性と熱分解後のセラミッ
クスの低炭素化の両立が不可能である。
リマーを経由する方法は次の特徴を持つ。(a)アルキ
ル基、フェニル基等の炭素成分を含むものは溶媒に可溶
であり、比較的安定であるため成形が容易だが、熱分解
後のセラミックス中に炭素成分が多く残存する。セラミ
ックス中に遊離炭素は高温で相分離や反応を引き起こす
ためセラミックスの強度特性の低下や窒化硼素、酸化硼
素に本来固有の高絶縁性、耐熱衝撃性が著しく低下する
難点がある。(b)アルキル基、フェニル基等の炭素成
分を含まないかあるいは少ないものは熱分解後のセラミ
ックス中の炭素量は少ないが、溶媒に溶解しにくく、か
つ安定性が低いため成形性が悪い。したがって、既存の
方法では前駆体ポリマーの成形性と熱分解後のセラミッ
クスの低炭素化の両立が不可能である。
【0006】・これまで知られている常圧合成法による
窒化硼素セラミックスは1200℃付近の温度で六方晶
型(hexagonal)の結晶を生成する。結晶が成
長する過程において生ずる異なる結晶面の境界(粒界)
は、一般的にセラミックスの強度を低下させる要因とな
る。・高価なボラジン環化合物を原料とするため製造コ
ストが高い。
窒化硼素セラミックスは1200℃付近の温度で六方晶
型(hexagonal)の結晶を生成する。結晶が成
長する過程において生ずる異なる結晶面の境界(粒界)
は、一般的にセラミックスの強度を低下させる要因とな
る。・高価なボラジン環化合物を原料とするため製造コ
ストが高い。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き従
来技術の問題点を解決するために、硼素、窒素及び珪素
を必須元素とし、XRD(X Ray Diffrac
tometer)測定で熱分解型BN(turbost
ratic BN)のみが観測され、かつ不活性ガス中
2000℃で熱処理後にScherre式により算出し
た(002)面および(100)面の結晶子径の平均値
が500Å以下であることを特徴とする窒化硼素質セラ
ミックスと、この窒化硼素質セラミックスを製造する方
法として、主として下記一般式
来技術の問題点を解決するために、硼素、窒素及び珪素
を必須元素とし、XRD(X Ray Diffrac
tometer)測定で熱分解型BN(turbost
ratic BN)のみが観測され、かつ不活性ガス中
2000℃で熱処理後にScherre式により算出し
た(002)面および(100)面の結晶子径の平均値
が500Å以下であることを特徴とする窒化硼素質セラ
ミックスと、この窒化硼素質セラミックスを製造する方
法として、主として下記一般式
【0008】
【化2】
【0009】(式中、Aは繰り返し単位内及び繰り返し
単位間で同じでも異なってもよく、水素原子、R8 また
は−SiR2 R3 R4 であるが、R2 ,R3 ,R4 ,R
8 はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20個を有
するアルキル基またはアリール基を表わし、すべてのA
が水素原子ではない。)で表わされる繰り返し単位を有
し、数平均分子量が300〜100,000の範囲にあ
るポリボラジン系化合物を熱分解することを特徴とする
方法を提供する。
単位間で同じでも異なってもよく、水素原子、R8 また
は−SiR2 R3 R4 であるが、R2 ,R3 ,R4 ,R
8 はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20個を有
するアルキル基またはアリール基を表わし、すべてのA
が水素原子ではない。)で表わされる繰り返し単位を有
し、数平均分子量が300〜100,000の範囲にあ
るポリボラジン系化合物を熱分解することを特徴とする
方法を提供する。
【0010】本発明の窒化硼素質セラミックスは、硼素
及び窒素と共に珪素を必須元素とすることを第1の特徴
とする。これは出発ポリマーが有機シリル基を含むこと
に帰因するが、出発ポリマーが有機シリル基を含むこと
によって、出発ポリマーは溶剤可溶性であり、成形の容
易性、セラミックス収率の向上、セラミックス中の炭素
の低減に有利である。
及び窒素と共に珪素を必須元素とすることを第1の特徴
とする。これは出発ポリマーが有機シリル基を含むこと
に帰因するが、出発ポリマーが有機シリル基を含むこと
によって、出発ポリマーは溶剤可溶性であり、成形の容
易性、セラミックス収率の向上、セラミックス中の炭素
の低減に有利である。
【0011】具体的には、本発明の窒化硼素質セラミッ
クスは下記原子比の元素を含む。 N/B 0.05〜3.0、好ましくは0.3〜2.
0、より好ましくは0.5〜1.5 Si/B 0.05〜3.0、好ましくは0.05〜
1.0、より好ましくは0.05〜0.5 O/B 10以下、好ましくは3以下、より好ましく
は1以下 C/B 1以下、好ましくは0.5以下、より好まし
くは0.1以下 第2に、本発明の窒化硼素質セラミックスは熱分解型窒
化硼素(t−BN)からなることを特徴とする。これは
高温まで(1800℃以上まで)結晶の成長が抑制され
ることを意味し、これによって強度、特に高温強度が高
い利点がある。従来の窒化硼素では1200℃以上にな
ると六方晶型BN、熱分解型BNが現われる。
クスは下記原子比の元素を含む。 N/B 0.05〜3.0、好ましくは0.3〜2.
0、より好ましくは0.5〜1.5 Si/B 0.05〜3.0、好ましくは0.05〜
1.0、より好ましくは0.05〜0.5 O/B 10以下、好ましくは3以下、より好ましく
は1以下 C/B 1以下、好ましくは0.5以下、より好まし
くは0.1以下 第2に、本発明の窒化硼素質セラミックスは熱分解型窒
化硼素(t−BN)からなることを特徴とする。これは
高温まで(1800℃以上まで)結晶の成長が抑制され
ることを意味し、これによって強度、特に高温強度が高
い利点がある。従来の窒化硼素では1200℃以上にな
ると六方晶型BN、熱分解型BNが現われる。
【0012】第3に、上記と関連して、本発明の窒化硼
素質セラミックスはt−BNの結晶子径の平均値が小さ
いことを特徴とし、Scherre式により算出した
(002)面(d=3.33Å)および(100)面
(d=2.17Å)の結晶子径の平均値が500Å以
下、より好ましくは100Å以下である。一般に、X線
ディフラクトメーター(XRD)で回折線を測定した場
合、プロファイルの拡がりは(a)X線源やスリットが
無限小でないこと、(b)X線の試料への吸収などの光
学系によるものと、(A)結晶子の大きさ、(B)不均
一歪、(C)積層不整などの試料によるものがある。以
下に示すScherrer式は結晶に(B),(C)の
様な不完全性がなくプロファイルの拡がりが結晶子の大
きさだけに因り、かつその大きさが均一であると仮定し
た場合の結晶子径を求める理論式である。
素質セラミックスはt−BNの結晶子径の平均値が小さ
いことを特徴とし、Scherre式により算出した
(002)面(d=3.33Å)および(100)面
(d=2.17Å)の結晶子径の平均値が500Å以
下、より好ましくは100Å以下である。一般に、X線
ディフラクトメーター(XRD)で回折線を測定した場
合、プロファイルの拡がりは(a)X線源やスリットが
無限小でないこと、(b)X線の試料への吸収などの光
学系によるものと、(A)結晶子の大きさ、(B)不均
一歪、(C)積層不整などの試料によるものがある。以
下に示すScherrer式は結晶に(B),(C)の
様な不完全性がなくプロファイルの拡がりが結晶子の大
きさだけに因り、かつその大きさが均一であると仮定し
た場合の結晶子径を求める理論式である。
【0013】Dhkl =Kλ/(βcosθ) Dhkl :hkl面の結晶子の大きさ(A) λ:測定X線の波長(A) β:結晶子の大きさによる回折線の拡がり(ラジアン) θ:回折線のブラック角 K:定数(半値幅法の場合0.9) 本発明の窒化硼素質セラミックスの結晶子径の算出は熱
分解型BN(turbostratic)の002面
(d=3.33A)および100面(d=2.17A)
のX線プロファイルの半値幅の平均値から上記のSch
errer式により算出した値を用いる。
分解型BN(turbostratic)の002面
(d=3.33A)および100面(d=2.17A)
のX線プロファイルの半値幅の平均値から上記のSch
errer式により算出した値を用いる。
【0014】この小さい結晶子径は、少なくとも窒素硼
素質セラミックスを1800℃48hr以上、より好ま
しくは2000℃48hr以上で熱処理しても保持され
る。さらに、本発明の窒化硼素質セラミックスは出発ポ
リマーが安価であるため、製造コストが低い利点があ
る。このような本発明の窒化硼素質セラミックスは下記
一般式(I)
素質セラミックスを1800℃48hr以上、より好ま
しくは2000℃48hr以上で熱処理しても保持され
る。さらに、本発明の窒化硼素質セラミックスは出発ポ
リマーが安価であるため、製造コストが低い利点があ
る。このような本発明の窒化硼素質セラミックスは下記
一般式(I)
【0015】
【化3】
【0016】(式中、Aは繰り返し単位内及び繰り返し
単位間で同じでも異なってもよく、水素原子、R8 また
は−SiR2 R3 R4 であるが、R2 ,R3 ,R4 ,R
8 はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20個を有
するアルキル基またはアリール基を表わし、すべてのA
が水素原子ではない。)で表わされる繰り返し単位を有
し、数平均分子量が300〜100,000の範囲にあ
るポリボラジン系化合物(I)を熱分解して製造でき
る。
単位間で同じでも異なってもよく、水素原子、R8 また
は−SiR2 R3 R4 であるが、R2 ,R3 ,R4 ,R
8 はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20個を有
するアルキル基またはアリール基を表わし、すべてのA
が水素原子ではない。)で表わされる繰り返し単位を有
し、数平均分子量が300〜100,000の範囲にあ
るポリボラジン系化合物(I)を熱分解して製造でき
る。
【0017】このポリボラジン系化合物(I)は、主と
して一般式B(OR1 )3(式中、R1 は同一でも異な
ってもよく、水素原子、炭素数1〜20個を有するアル
キル基またはアリール基を表わし、少なくとも1個のR
1 は上記のアルキル基またはアリール基である。)で表
わされる硼素アルコキシドを、NH3 又はR8 NH
3 と、一般式 R2 R3 R4 SiNHSiR5 R6 R7(式中、R2 ,
R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 ,R8 はそれぞれ独立に
水素原子、炭素数1〜20個を有するアルキル基または
アリール基を表わし、少なくとも1個のR1 は上記アル
キル基またはアリール基を表わす。)で表わされるジシ
ラザン化合物の存在下で反応させ、さらに必要に応じて
熱重合を進めることによって製造することができる。
して一般式B(OR1 )3(式中、R1 は同一でも異な
ってもよく、水素原子、炭素数1〜20個を有するアル
キル基またはアリール基を表わし、少なくとも1個のR
1 は上記のアルキル基またはアリール基である。)で表
わされる硼素アルコキシドを、NH3 又はR8 NH
3 と、一般式 R2 R3 R4 SiNHSiR5 R6 R7(式中、R2 ,
R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 ,R8 はそれぞれ独立に
水素原子、炭素数1〜20個を有するアルキル基または
アリール基を表わし、少なくとも1個のR1 は上記アル
キル基またはアリール基を表わす。)で表わされるジシ
ラザン化合物の存在下で反応させ、さらに必要に応じて
熱重合を進めることによって製造することができる。
【0018】上記製法のうち、硼素アルコキシドとNH
3 をアルキルジシラザンの存在下で反応させる方法は、
本出願人が先に特願平5−272351号に開示した。
この合成反応は、典型的には、下記反応式で表わすこと
ができるであろう。
3 をアルキルジシラザンの存在下で反応させる方法は、
本出願人が先に特願平5−272351号に開示した。
この合成反応は、典型的には、下記反応式で表わすこと
ができるであろう。
【0019】
【化4】
【0020】製法の詳細は特願平5−272351号を
参照されたいが、一般的に述べると、溶媒中に各反応体
を存在させ、30〜300℃程度の温度で反応させるだ
けでよい。この製法は出発原料が安価であるため製造コ
ストが低いこと、また反応制御が容易であること、生成
するポリボラジン系化合物が溶剤可溶型で安定な化合物
であることなどを特徴としている。
参照されたいが、一般的に述べると、溶媒中に各反応体
を存在させ、30〜300℃程度の温度で反応させるだ
けでよい。この製法は出発原料が安価であるため製造コ
ストが低いこと、また反応制御が容易であること、生成
するポリボラジン系化合物が溶剤可溶型で安定な化合物
であることなどを特徴としている。
【0021】上記の製法によって生成するポリボラジン
系化合物は、主として一般式
系化合物は、主として一般式
【0022】
【化5】
【0023】(式中、Aは繰り返し単位内及び繰り返し
単位間で同じでも異なってもよく、水素原子、R8 また
は−SiR2 R3 R4 であるが、R2 ,R3 ,R4 ,R
8 はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20個を有
するアルキル基またはアリール基を表わし、すべてのA
が水素原子ではない。)で表わされる繰り返し単位を有
しており、このポリマーは、一般式には、ボラジン環が
−NH−を介して結合した線状構造物であるが、硼素原
子に結合している−OR1 が窒素原子に結合しているA
又はHあるいは原料のジシラザン化合物(R2 R3 R4
SiNSiR5 R6 R7 )と反応してより複雑な構造や
架橋構造を取ることも可能である。
単位間で同じでも異なってもよく、水素原子、R8 また
は−SiR2 R3 R4 であるが、R2 ,R3 ,R4 ,R
8 はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20個を有
するアルキル基またはアリール基を表わし、すべてのA
が水素原子ではない。)で表わされる繰り返し単位を有
しており、このポリマーは、一般式には、ボラジン環が
−NH−を介して結合した線状構造物であるが、硼素原
子に結合している−OR1 が窒素原子に結合しているA
又はHあるいは原料のジシラザン化合物(R2 R3 R4
SiNSiR5 R6 R7 )と反応してより複雑な構造や
架橋構造を取ることも可能である。
【0024】また、本発明のポリボラジン系化合物
(I)は、上記合成方法においてNH3をR8 NH
2 (R8 は水素原子、炭素数1〜20個を有するアルキ
ル基またはアリール基を表わす。)で代えることによっ
ても製造できる。この合成反応は、典型的には、下記反
応式で表わすことができるであろう。
(I)は、上記合成方法においてNH3をR8 NH
2 (R8 は水素原子、炭素数1〜20個を有するアルキ
ル基またはアリール基を表わす。)で代えることによっ
ても製造できる。この合成反応は、典型的には、下記反
応式で表わすことができるであろう。
【0025】
【化6】
【0026】そして、この合成方法は、NH3 をR8 N
H2 で代える以外、特願平5−272351号に開示し
た方法と基本的に同様であることができる。なお、R1
〜R8 は炭素数の少ない置換基が好ましい。セラミック
ス収率の向上およびセラミックス中の炭素数の低減に有
利であるためである。これらのポリマーはHと−OR1
基とアルキルシリル基(−SiR2 R3 R4 )を持つ。
ポリマー中のH,−OR1 基および−SiR2 R3 R4
基の存在量は反応原料の混合割合を変化させることによ
り調節できる。ポリマーは−OR1 基とアルキルシリル
基(−SiR2 R3 R4 )を持つためベンゼン、トルエ
ン、キシレン、テトラヒドロフラン(THF)等に可溶
である。
H2 で代える以外、特願平5−272351号に開示し
た方法と基本的に同様であることができる。なお、R1
〜R8 は炭素数の少ない置換基が好ましい。セラミック
ス収率の向上およびセラミックス中の炭素数の低減に有
利であるためである。これらのポリマーはHと−OR1
基とアルキルシリル基(−SiR2 R3 R4 )を持つ。
ポリマー中のH,−OR1 基および−SiR2 R3 R4
基の存在量は反応原料の混合割合を変化させることによ
り調節できる。ポリマーは−OR1 基とアルキルシリル
基(−SiR2 R3 R4 )を持つためベンゼン、トルエ
ン、キシレン、テトラヒドロフラン(THF)等に可溶
である。
【0027】また、これらのポリマーは十分な安定性を
持つ。乾燥雰囲気下であれば室温で長時間保存してもポ
リマーの物性は変化しない。これはポリマー内に安定な
官能基−OR1 基とアルキルシリル基(−SiR2 R3
R4 )を持つためであると考えられる。上記のポリマー
(ポリボラジン系化合物)は通常固化および焼成工程を
へて窒化硼素質セラミックスに転換される。
持つ。乾燥雰囲気下であれば室温で長時間保存してもポ
リマーの物性は変化しない。これはポリマー内に安定な
官能基−OR1 基とアルキルシリル基(−SiR2 R3
R4 )を持つためであると考えられる。上記のポリマー
(ポリボラジン系化合物)は通常固化および焼成工程を
へて窒化硼素質セラミックスに転換される。
【0028】上記ポリマーの固化は単独でも硬化剤やセ
ラミックス粉末を混合させてもよい。固化工程の条件す
なわち温度、圧力、雰囲気ガスおよび保持時間等は硬化
剤やセラミックス粉末の有無あるいは使用量によって適
宜選定される。特に限定するわけではないが、一般的に
は下記の如くである。例えば、ポリマー単独の場合に
は、これを炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテ
ル類等の有機溶媒に溶解させ、これを必要に応じて任意
の形状の成形型に充填する。次に常圧下で使用した有機
溶媒の沸点以上の温度で加熱するか、あるいは減圧下で
加熱し有機溶媒を除去することによって固化し得る。
ラミックス粉末を混合させてもよい。固化工程の条件す
なわち温度、圧力、雰囲気ガスおよび保持時間等は硬化
剤やセラミックス粉末の有無あるいは使用量によって適
宜選定される。特に限定するわけではないが、一般的に
は下記の如くである。例えば、ポリマー単独の場合に
は、これを炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテ
ル類等の有機溶媒に溶解させ、これを必要に応じて任意
の形状の成形型に充填する。次に常圧下で使用した有機
溶媒の沸点以上の温度で加熱するか、あるいは減圧下で
加熱し有機溶媒を除去することによって固化し得る。
【0029】また、液体状のポリマーを使用する場合に
は、これを必要に応じて任意の形状の成形型に充填した
後、真空下、あるいは後記する種々のガス雰囲気下常圧
から10気圧で室温から400℃の任意の温度に昇温
し、その温度に保持することによって固化される。固化
時間は0.5時間から72時間の範囲である。さらに、
固体状のポリマーを任意形状の成形型に充填し、常温か
ら400℃前記雰囲気ガス下で常圧から10気圧の範囲
で保持する方法でもよい。
は、これを必要に応じて任意の形状の成形型に充填した
後、真空下、あるいは後記する種々のガス雰囲気下常圧
から10気圧で室温から400℃の任意の温度に昇温
し、その温度に保持することによって固化される。固化
時間は0.5時間から72時間の範囲である。さらに、
固体状のポリマーを任意形状の成形型に充填し、常温か
ら400℃前記雰囲気ガス下で常圧から10気圧の範囲
で保持する方法でもよい。
【0030】雰囲気ガスとしては、窒素、アルゴン等の
不活性ガス、アンモニア、水素、メチルアミン、ヒドラ
ジン等の還元性ガス、空気、酸素、オゾン等の酸化性ガ
スあるいはこれらの混合ガスが使用できる。また、硬化
剤としてはアルキルアミン、アルキレンジアミン等の有
機アミン類、シュウ酸無水物、マロン酸無水物等のカル
ボン酸無水物、アルキルイソシアネート、ジメチルシリ
ルジイソシアネート等のイソシアネート類、ブタンジチ
オール、ベンゼンジチオール等のチオール類、マロン酸
イミド、コハク酸イミド等のカルボキシイミド類、元素
周期律表第IIa族および第III 族〜第V族の郡から選択
される金属を含む金属アルコキシド類、鉄、コバルト、
ニッケル、銅、銀、金、水銀、亜鉛、ルテニウム、パラ
ジウム、インジウム、チタン、ハフニウム、ジルコニウ
ム、アルミニウム、ホウ素、リン等のハロゲン化物等が
使用される。
不活性ガス、アンモニア、水素、メチルアミン、ヒドラ
ジン等の還元性ガス、空気、酸素、オゾン等の酸化性ガ
スあるいはこれらの混合ガスが使用できる。また、硬化
剤としてはアルキルアミン、アルキレンジアミン等の有
機アミン類、シュウ酸無水物、マロン酸無水物等のカル
ボン酸無水物、アルキルイソシアネート、ジメチルシリ
ルジイソシアネート等のイソシアネート類、ブタンジチ
オール、ベンゼンジチオール等のチオール類、マロン酸
イミド、コハク酸イミド等のカルボキシイミド類、元素
周期律表第IIa族および第III 族〜第V族の郡から選択
される金属を含む金属アルコキシド類、鉄、コバルト、
ニッケル、銅、銀、金、水銀、亜鉛、ルテニウム、パラ
ジウム、インジウム、チタン、ハフニウム、ジルコニウ
ム、アルミニウム、ホウ素、リン等のハロゲン化物等が
使用される。
【0031】また、クラック発生防止及び強度の増大を
目的として、必要に応じて添加されるセラミックス粉末
としては各種金属の窒化物、炭化物、酸化物などが挙げ
られる。成形型としては従来公知のものが任意に使用で
きるが、成形体の取り出し性や成形体の裏面を保護する
ために成形型内に離型剤、たとえばシリコーンをベース
とした化合物などを塗布したり、あるいはグリースを薄
く塗布するか、有機溶剤に分散したグリースをスプレー
または刷毛塗等の塗布手段により塗布しておくことが好
ましい。
目的として、必要に応じて添加されるセラミックス粉末
としては各種金属の窒化物、炭化物、酸化物などが挙げ
られる。成形型としては従来公知のものが任意に使用で
きるが、成形体の取り出し性や成形体の裏面を保護する
ために成形型内に離型剤、たとえばシリコーンをベース
とした化合物などを塗布したり、あるいはグリースを薄
く塗布するか、有機溶剤に分散したグリースをスプレー
または刷毛塗等の塗布手段により塗布しておくことが好
ましい。
【0032】上記固化工程の後、続いて好ましくは前記
した不活性ガス、還元性ガス、酸化性ガスあるいはこれ
らの混合ガスの存在下で加熱焼成される。この焼成の条
件も限定するわけではないが、一般に、20℃/min 以
下好ましくは5℃/min 以下で400℃から1800〜
2300℃に加熱昇温させ、この温度でさらに通常48
時間以内保持することにより行なう。場合によってはホ
ットプレス等の加圧焼成により良好な結果が得られる。
した不活性ガス、還元性ガス、酸化性ガスあるいはこれ
らの混合ガスの存在下で加熱焼成される。この焼成の条
件も限定するわけではないが、一般に、20℃/min 以
下好ましくは5℃/min 以下で400℃から1800〜
2300℃に加熱昇温させ、この温度でさらに通常48
時間以内保持することにより行なう。場合によってはホ
ットプレス等の加圧焼成により良好な結果が得られる。
【0033】この焼成工程においてポリマー中のOR1
基とアルキルシリル基(−SiR2R3 R4 )が反応し
てB−N結合を生成する。この時OR1 基とアルキルシ
リル基(−SiR2 R3 R4 )が結合して得られるR1
OSiR2 R3 R4 が生成する。これによってセラミッ
クス化が進行するとともにポリマー中の炭素成分が飛散
し、炭素含有量の少ないセラミックスが得られる。な
お、生成したR1 OSiR2 R3 R4 は安定な化合物で
あるため、ポリマーあるいは焼成後のセラミックスと再
反応することはない。
基とアルキルシリル基(−SiR2R3 R4 )が反応し
てB−N結合を生成する。この時OR1 基とアルキルシ
リル基(−SiR2 R3 R4 )が結合して得られるR1
OSiR2 R3 R4 が生成する。これによってセラミッ
クス化が進行するとともにポリマー中の炭素成分が飛散
し、炭素含有量の少ないセラミックスが得られる。な
お、生成したR1 OSiR2 R3 R4 は安定な化合物で
あるため、ポリマーあるいは焼成後のセラミックスと再
反応することはない。
【0034】また、本発明の窒化硼素質セラミックスは
1800℃以上、好ましくは2000℃以上の高温まで
結晶の成長が抑制される。これは同セラミックス中が前
記の前駆体ポリマーを経由して合成されたことによるも
のと考えられる。焼成温度が400℃未満であるとセラ
ミックス化が不十分となり、また十分な硬度を付与でき
ない。また、温度が2300℃を越えると好ましくない
結晶の成長が顕著になり、強度低下が大きくなる。
1800℃以上、好ましくは2000℃以上の高温まで
結晶の成長が抑制される。これは同セラミックス中が前
記の前駆体ポリマーを経由して合成されたことによるも
のと考えられる。焼成温度が400℃未満であるとセラ
ミックス化が不十分となり、また十分な硬度を付与でき
ない。また、温度が2300℃を越えると好ましくない
結晶の成長が顕著になり、強度低下が大きくなる。
【0035】本発明のセラミックス(特に成形体)は前
記の様な方法によって製造されるが、焼成後のセラミッ
クス(成形体)に前記のポリマーを含浸させ、固化、焼
成を繰り返し行なえば、良好なセラミックスを得ること
もある。また、本発明の前駆体ポリマーはコーティング
後焼成して窒化硼素質セラミックスコーティングを提供
することも可能である。あるいは、得られたセラミック
スは粉砕して窒化硼素質セラミックス粉末とすることが
できる。
記の様な方法によって製造されるが、焼成後のセラミッ
クス(成形体)に前記のポリマーを含浸させ、固化、焼
成を繰り返し行なえば、良好なセラミックスを得ること
もある。また、本発明の前駆体ポリマーはコーティング
後焼成して窒化硼素質セラミックスコーティングを提供
することも可能である。あるいは、得られたセラミック
スは粉砕して窒化硼素質セラミックス粉末とすることが
できる。
【0036】
実施例1 内容積2LのSUS−316製反応器内部を乾燥窒素で
置換した後、乾燥窒素で1kg/cm2Gまで加圧する。この
反応器内に乾燥ピリジン(C5 H5 N)601.4gを
導入する。これに攪拌しながらトリメチルボレート(B
(OMe)3 )62.5g(0.601mol)、つぎにヘ
キサメチルジシラザン〔((CH3 )3Si)2 NH〕
290.3g(1.803mol)を加えた。次にNH3 3
0.8g(1.812mol)を反応器内に導入した後、反
応器を密閉した。これを160℃で反応させると淡赤色
の溶液が得られた。反応終了後、溶媒を減圧除去すると
36.5gの淡赤色の粘性液体が得られた。この粘性液
体はベンゼン、トルエン、キシレン、THFに容易に溶
解した。
置換した後、乾燥窒素で1kg/cm2Gまで加圧する。この
反応器内に乾燥ピリジン(C5 H5 N)601.4gを
導入する。これに攪拌しながらトリメチルボレート(B
(OMe)3 )62.5g(0.601mol)、つぎにヘ
キサメチルジシラザン〔((CH3 )3Si)2 NH〕
290.3g(1.803mol)を加えた。次にNH3 3
0.8g(1.812mol)を反応器内に導入した後、反
応器を密閉した。これを160℃で反応させると淡赤色
の溶液が得られた。反応終了後、溶媒を減圧除去すると
36.5gの淡赤色の粘性液体が得られた。この粘性液
体はベンゼン、トルエン、キシレン、THFに容易に溶
解した。
【0037】生成したポリマーの数平均分子量は、凝固
点降下法(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ
750であった。N−H(3350cm-1)、CH3 およ
びOCH3 (2960及び2850cm-1)、B−Oおよ
びB−N(1300〜1540cm-1)、Si−Me(1
250cm-1)、B−N〔ボラジン環〕(860cm-1)の
吸収が観測された。生成物の元素祖成分析結果(重量
%)はB:17.6;N:24.8;Si:14.0;
O:7.9;C:28.1;H:7.6であった。この
ポリマーのベンゼン溶液(50wt%)を窒素雰囲気下、
室温で6カ月間放置したが、分子量、元素組成に変化は
見られなかった。なお、このポリマーの構造は下記であ
ると認定された。
点降下法(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ
750であった。N−H(3350cm-1)、CH3 およ
びOCH3 (2960及び2850cm-1)、B−Oおよ
びB−N(1300〜1540cm-1)、Si−Me(1
250cm-1)、B−N〔ボラジン環〕(860cm-1)の
吸収が観測された。生成物の元素祖成分析結果(重量
%)はB:17.6;N:24.8;Si:14.0;
O:7.9;C:28.1;H:7.6であった。この
ポリマーのベンゼン溶液(50wt%)を窒素雰囲気下、
室温で6カ月間放置したが、分子量、元素組成に変化は
見られなかった。なお、このポリマーの構造は下記であ
ると認定された。
【0038】
【化7】
【0039】得られたポリマーをトルエンに溶解し、濃
度を調整した後、テフロン製成形型に流し込み、窒素気
流下200℃で溶媒を除くことにより透明な成形体を得
た(20mmφ×10mm)。次にNH3 ガス雰囲気下で1
℃/min の昇温速度で1000℃まで昇温させ、続いて
窒素ガス雰囲気中で10℃/min の昇温速度で1700
℃まで昇温させ、1700℃で1時間焼成することによ
り白色の円盤状セラミックスを得た。このセラミックス
の元素祖成分析結果(重量%)はB:35.4;N:5
4.2;Si:6.8;O:3.5;C:0.1であっ
た。
度を調整した後、テフロン製成形型に流し込み、窒素気
流下200℃で溶媒を除くことにより透明な成形体を得
た(20mmφ×10mm)。次にNH3 ガス雰囲気下で1
℃/min の昇温速度で1000℃まで昇温させ、続いて
窒素ガス雰囲気中で10℃/min の昇温速度で1700
℃まで昇温させ、1700℃で1時間焼成することによ
り白色の円盤状セラミックスを得た。このセラミックス
の元素祖成分析結果(重量%)はB:35.4;N:5
4.2;Si:6.8;O:3.5;C:0.1であっ
た。
【0040】つづいてこの試料をN2 ガス中2000℃
での焼成後にScherrer式により算出した002
面および100面の結晶子径の平均値は85Aであっ
た。 実施例2 内容積2LのSUS−316製反応器内部を乾燥窒素で
置換した後、乾燥窒素で1kg/cm2Gまで加圧する。この
反応器内に乾燥ピリジン(C5 H5 N)601.4gを
導入する。これに攪拌しながらトリメチルボレート(B
(OMe)3 )62.5g(0.601mol)、つぎにヘ
キサメチルジシラザン〔((CH3 )3Si)2 NH〕
290.3g(1.803mol)を加えた。次にNH3 3
0.8g(1.812mol)を反応器内に導入した後、反
応器を密閉した。これを160℃で反応させると淡赤色
の溶液が得られた。反応終了後、溶媒を減圧除去すると
36.5gの淡赤色の粘性液体が得られた。この粘性液
体はベンゼン、トルエン、キシレン、THFに容易に溶
解した。
での焼成後にScherrer式により算出した002
面および100面の結晶子径の平均値は85Aであっ
た。 実施例2 内容積2LのSUS−316製反応器内部を乾燥窒素で
置換した後、乾燥窒素で1kg/cm2Gまで加圧する。この
反応器内に乾燥ピリジン(C5 H5 N)601.4gを
導入する。これに攪拌しながらトリメチルボレート(B
(OMe)3 )62.5g(0.601mol)、つぎにヘ
キサメチルジシラザン〔((CH3 )3Si)2 NH〕
290.3g(1.803mol)を加えた。次にNH3 3
0.8g(1.812mol)を反応器内に導入した後、反
応器を密閉した。これを160℃で反応させると淡赤色
の溶液が得られた。反応終了後、溶媒を減圧除去すると
36.5gの淡赤色の粘性液体が得られた。この粘性液
体はベンゼン、トルエン、キシレン、THFに容易に溶
解した。
【0041】生成したポリマーの数平均分子量は、凝固
点降下法(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ
750であった。N−H(3350cm-1)、CH3 およ
びOCH3 (2960及び2850cm-1)、B−Oおよ
びB−N(1300〜1540cm-1)、Si−Me(1
250cm-1)、B−N〔ボラジン環〕(860cm-1)の
吸収が観測された。生成物の元素祖成分析結果(重量
%)はB:17.6;N:24.8;Si:14.0;
O:7.9;C:28.1;H:7.6であった。この
ポリマーのベンゼン溶液(50wt%)を窒素雰囲気下、
室温で6カ月間放置したが、分子量、元素組成に変化は
見られなかった。
点降下法(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ
750であった。N−H(3350cm-1)、CH3 およ
びOCH3 (2960及び2850cm-1)、B−Oおよ
びB−N(1300〜1540cm-1)、Si−Me(1
250cm-1)、B−N〔ボラジン環〕(860cm-1)の
吸収が観測された。生成物の元素祖成分析結果(重量
%)はB:17.6;N:24.8;Si:14.0;
O:7.9;C:28.1;H:7.6であった。この
ポリマーのベンゼン溶液(50wt%)を窒素雰囲気下、
室温で6カ月間放置したが、分子量、元素組成に変化は
見られなかった。
【0042】得られたポリマーをトルエンに溶解し、濃
度を調整した後、テフロン製成形型に流し込み、窒素気
流下200℃で溶媒を除くことにより透明な成形体を得
た(20mmφ×10mm)。次に窒素ガス雰囲気中で3℃
/min の昇温速度で1700℃まで昇温させ、1700
℃で1時間焼成することにより白色の円盤状セラミック
スを得た。このセラミックスの元素祖成分析結果(重量
%)はB:38.5;N:54.0;Si:3.4;
O:1.5;C:2.6であった。
度を調整した後、テフロン製成形型に流し込み、窒素気
流下200℃で溶媒を除くことにより透明な成形体を得
た(20mmφ×10mm)。次に窒素ガス雰囲気中で3℃
/min の昇温速度で1700℃まで昇温させ、1700
℃で1時間焼成することにより白色の円盤状セラミック
スを得た。このセラミックスの元素祖成分析結果(重量
%)はB:38.5;N:54.0;Si:3.4;
O:1.5;C:2.6であった。
【0043】つづいてこの試料をN2 ガス中2000℃
での焼成後にScherrer式により算出した002
面および100面の結晶子径の平均値は150Aであっ
た。 実施例3 内容積2LのSUS−316製反応器内部を乾燥窒素で
置換した後、乾燥窒素で1kg/cm2Gまで加圧する。この
反応器内に乾燥ピリジン(C5 H5 N)801.4gを
導入する。これに攪拌しながらトリメチルボレート(B
(OMe)3 )62.5g(0.601mol)、つぎにヘ
キサメチルジシラザン〔((CH3 )3Si)2 NH〕
290.3g(1.803mol)を加えた。次にNH3 3
0.8g(1.812mol)を反応器内に導入した後、反
応器を密閉した。これを160℃で反応させると淡赤色
の溶液が得られた。反応終了後、溶媒を減圧除去すると
36.5gの淡赤色の粘性液体が得られた。この粘性液
体はベンゼン、トルエン、キシレン、THFに容易に溶
解した。
での焼成後にScherrer式により算出した002
面および100面の結晶子径の平均値は150Aであっ
た。 実施例3 内容積2LのSUS−316製反応器内部を乾燥窒素で
置換した後、乾燥窒素で1kg/cm2Gまで加圧する。この
反応器内に乾燥ピリジン(C5 H5 N)801.4gを
導入する。これに攪拌しながらトリメチルボレート(B
(OMe)3 )62.5g(0.601mol)、つぎにヘ
キサメチルジシラザン〔((CH3 )3Si)2 NH〕
290.3g(1.803mol)を加えた。次にNH3 3
0.8g(1.812mol)を反応器内に導入した後、反
応器を密閉した。これを160℃で反応させると淡赤色
の溶液が得られた。反応終了後、溶媒を減圧除去すると
36.5gの淡赤色の粘性液体が得られた。この粘性液
体はベンゼン、トルエン、キシレン、THFに容易に溶
解した。
【0044】生成したポリマーの数平均分子量は、凝固
点降下法(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ
750であった。N−H(3350cm-1)、CH3 およ
びOCH3 (2960及び2850cm-1)、B−Oおよ
びB−N(1300〜1540cm-1)、Si−Me(1
250cm-1)、B−N〔ボラジン環〕(860cm-1)の
吸収が観測された。生成物の元素祖成分析結果(重量
%)はB:17.6;N:24.8;Si:14.0;
O:7.9;C:28.1;H:7.6であった。この
ポリマーのベンゼン溶液(50wt%)を窒素雰囲気下、
室温で6カ月間放置したが、分子量、元素組成に変化は
見られなかった。
点降下法(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ
750であった。N−H(3350cm-1)、CH3 およ
びOCH3 (2960及び2850cm-1)、B−Oおよ
びB−N(1300〜1540cm-1)、Si−Me(1
250cm-1)、B−N〔ボラジン環〕(860cm-1)の
吸収が観測された。生成物の元素祖成分析結果(重量
%)はB:17.6;N:24.8;Si:14.0;
O:7.9;C:28.1;H:7.6であった。この
ポリマーのベンゼン溶液(50wt%)を窒素雰囲気下、
室温で6カ月間放置したが、分子量、元素組成に変化は
見られなかった。
【0045】得られたポリマーをトルエンに溶解し、濃
度を調整した後、テフロン製成形型に流し込み、窒素気
流下200℃で溶媒を除くことにより透明な成形体を得
た(20mmφ×10mm)。次に空気雰囲気下で1℃/mi
n の昇温速度で1200℃まで昇温させ、1200℃で
1時間焼成することにより白色の円盤状セラミックスを
得た。このセラミックスの元素祖成分析結果(重量%)
はB:30.2;N:39.7;Si:7.5;O:2
2.5;C:0.1であった。
度を調整した後、テフロン製成形型に流し込み、窒素気
流下200℃で溶媒を除くことにより透明な成形体を得
た(20mmφ×10mm)。次に空気雰囲気下で1℃/mi
n の昇温速度で1200℃まで昇温させ、1200℃で
1時間焼成することにより白色の円盤状セラミックスを
得た。このセラミックスの元素祖成分析結果(重量%)
はB:30.2;N:39.7;Si:7.5;O:2
2.5;C:0.1であった。
【0046】つづいてこの試料をN2 ガス中2000℃
での焼成後にScherrer式により算出した002
面および100面の結晶子径の平均値は210Aであっ
た。
での焼成後にScherrer式により算出した002
面および100面の結晶子径の平均値は210Aであっ
た。
【0047】
【発明の効果】本発明は下記の如き有利な効果を奏す
る。・本発明の窒化硼素質セラミックスは上記の前駆体
ポリマーを経由して合成されるため、比較的温和な温
度、圧力下で自由な形状のセラミックスを得ることがで
きる。
る。・本発明の窒化硼素質セラミックスは上記の前駆体
ポリマーを経由して合成されるため、比較的温和な温
度、圧力下で自由な形状のセラミックスを得ることがで
きる。
【0048】・本発明に示すポリマーは−OR1 基とア
ルキルシリル基(−SiR2 R3 R4 )を含むため、有
機溶媒への溶解性が高い。これにより成形が容易であ
る。・本発明に示すポリマーに含まれる−OR1 基とア
ルキルシリル基(−SiR2 R3 R4 )はポリマーをあ
る程度安定化する効果を持つ。このため、成形などの取
り扱いが容易である。
ルキルシリル基(−SiR2 R3 R4 )を含むため、有
機溶媒への溶解性が高い。これにより成形が容易であ
る。・本発明に示すポリマーに含まれる−OR1 基とア
ルキルシリル基(−SiR2 R3 R4 )はポリマーをあ
る程度安定化する効果を持つ。このため、成形などの取
り扱いが容易である。
【0049】・本発明に示すポリマーは−OR1 基とア
ルキルシリル基(−SiR2 R3 R4 )の両方を持つ。
これらの基は焼成工程において反応して安定な化合物R
1 OSiR2 R3 R4 を生成して飛散するため、焼成後
のセラミックス中の炭素含有量を低減できる。・本発明
の窒化硼素質セラミックスは上記の前駆体ポリマーを経
由して合成されるため、2000℃の高温まで結晶粒の
成長を抑制できる。
ルキルシリル基(−SiR2 R3 R4 )の両方を持つ。
これらの基は焼成工程において反応して安定な化合物R
1 OSiR2 R3 R4 を生成して飛散するため、焼成後
のセラミックス中の炭素含有量を低減できる。・本発明
の窒化硼素質セラミックスは上記の前駆体ポリマーを経
由して合成されるため、2000℃の高温まで結晶粒の
成長を抑制できる。
【0050】・本発明の窒化硼素質セラミックスの前駆
体ポリマーは硼素アルコキシド、NH3 、アルキルシラ
ザン類を原料として合成されるため、ボラジン環化合物
を原料とする場合と比較して製造コストが低い。
体ポリマーは硼素アルコキシド、NH3 、アルキルシラ
ザン類を原料として合成されるため、ボラジン環化合物
を原料とする場合と比較して製造コストが低い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 舟山 徹 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 礒田 武志 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】 硼素、窒素及び珪素を必須元素とし、X
RD(X RayDiffractometer)測定
で熱分解型BN(turbostratic BN)の
みが観測され、かつ不活性ガス中2000℃で熱処理後
にScherre式により算出した(002)面および
(100)面の結晶子径の平均値が500Å以下である
ことを特徴とする窒化硼素質セラミックス。 - 【請求項2】 構成元素の比率が原子比でN/Bが0.
05〜3.0、Si/Bが0.05〜3.0、O/Bが
10以下、C/Bが1.0以下である請求項1記載の窒
化硼素質セラミックス。 - 【請求項3】 成形体である請求項1又は2記載の窒化
硼素セラミックス。 - 【請求項4】 主として下記一般式 【化1】 (式中、Aは繰り返し単位内及び繰り返し単位間で同じ
でも異なってもよく、水素原子、R8 または−SiR2
R3 R4 であるが、R2 ,R3 ,R4 ,R8 はそれぞれ
独立して水素原子、炭素数1〜20個を有するアルキル
基またはアリール基を表わし、すべてのAが水素原子で
はない。)で表わされる繰り返し単位を有し、数平均分
子量が300〜100,000の範囲にあるポリボラジ
ン系化合物を熱分解することを特徴とする窒化硼素質セ
ラミックスの製造方法。 - 【請求項5】 前記ポリボラジン化合物を成形し、熱分
解して窒化硼素質セラミックス成形体を得る請求項4記
載の窒化硼素質セラミックスの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5352318A JPH07196372A (ja) | 1993-12-29 | 1993-12-29 | 窒化硼素質セラミックスとその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5352318A JPH07196372A (ja) | 1993-12-29 | 1993-12-29 | 窒化硼素質セラミックスとその製法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07196372A true JPH07196372A (ja) | 1995-08-01 |
Family
ID=18423248
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5352318A Pending JPH07196372A (ja) | 1993-12-29 | 1993-12-29 | 窒化硼素質セラミックスとその製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07196372A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7029605B2 (en) | 1999-06-01 | 2006-04-18 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Low dielectric constant material having thermal resistance, insulation film between semiconductor layers using the same, and semiconductor device |
| US7192540B2 (en) | 2001-08-31 | 2007-03-20 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Low dielectric constant material having thermal resistance, insulation film between semiconductor layers using the same, and semiconductor device |
| JP2008239796A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | ボラジン・ジアミン系ポリマー薄膜形成用組成物及びボラジン・ジアミン系ポリマー薄膜の製造方法 |
| JP2008239787A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | ボラジン・ジアミン系重合体及びそのための重合性組成物、並びにその製造方法 |
| JP2009510219A (ja) * | 2005-09-30 | 2009-03-12 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | アミン結合基を有する架橋ポリマー類 |
| CN102321246A (zh) * | 2011-06-30 | 2012-01-18 | 西安交通大学 | 一种聚硼氮烷陶瓷先驱体及其制备方法 |
| WO2014175419A1 (ja) * | 2013-04-26 | 2014-10-30 | 株式会社タンガロイ | 立方晶窒化硼素焼結体および被覆立方晶窒化硼素焼結体 |
| JP2015516935A (ja) * | 2012-03-30 | 2015-06-18 | ナショナル・インスティチュート・オブ・エアロスペース・アソシエイツ | 多機能性bn−bn複合材料 |
-
1993
- 1993-12-29 JP JP5352318A patent/JPH07196372A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
| US7029605B2 (en) | 1999-06-01 | 2006-04-18 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Low dielectric constant material having thermal resistance, insulation film between semiconductor layers using the same, and semiconductor device |
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| JP2008239796A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | ボラジン・ジアミン系ポリマー薄膜形成用組成物及びボラジン・ジアミン系ポリマー薄膜の製造方法 |
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| WO2014175419A1 (ja) * | 2013-04-26 | 2014-10-30 | 株式会社タンガロイ | 立方晶窒化硼素焼結体および被覆立方晶窒化硼素焼結体 |
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