JPH07196604A - 1−ヒドロキシル化ビタミンd化合物の製造方法 - Google Patents

1−ヒドロキシル化ビタミンd化合物の製造方法

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JPH07196604A
JPH07196604A JP5353991A JP35399193A JPH07196604A JP H07196604 A JPH07196604 A JP H07196604A JP 5353991 A JP5353991 A JP 5353991A JP 35399193 A JP35399193 A JP 35399193A JP H07196604 A JPH07196604 A JP H07196604A
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hydroxy
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tetrahydropyranyloxy
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JP5353991A
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Toyoya Katou
豊也 加藤
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NIPPON RIMEFU KK
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 式(1)〔式中Rは場合により保護されたヒ
ドロキシメチル基、ヒドロカルビルスルホニルオキシ
(炭素数1〜6の)低級アルキル基又は式(2)(式中
1 、R2 、R3 、R4 は同一又は異る水素原子、ヒド
ロキシル基又は保護されたヒドロキシル基を表し、又は
1 とR2 が一緒に炭素−炭素二重結合を表し、R3
水素又は炭素数1〜6の低級アルキル基を表す)の基を
表し)、THPはテトラヒドロピラニル基を表す〕で示
す1−未置換−3−テトラヒドロピラニルオキシ−5,
6−トランスビタミンD化合物を共酸化剤の存在下、亜
セレン酸で酸化して式(3)(式中RとTHPは前記と
同意味)で示す1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピ
ラニルオキシ−5,6−トランスビタミンD化合物の製
造方法。 【効果】 上記方法によれば、生理活性ビタミンD誘導
体の重要中間体である目的化合物を高収率且つ高立体選
択的に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は慢性腎不全、副甲状腺機
能低下症、骨軟化症、骨粗鬆症などのカルシウム代謝の
欠陥症の治療に有効であることが知られている1α−ヒ
ドロキシビタミンD2 及びD3 誘導体またはその合成中
間体として有用な1α−ヒドロキシ−5,6−トランス
ビタミンD化合物及び1α−ヒドロキシ−5,6−トラ
ンスビタミンD化合物シスビタミンD化合物の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1−未置換−5,6−トランスビ
タミンD化合物における1位のヒドロキシル化反応とし
ては、例えば、共酸化剤の存在下セレナイトエステルを
用いる方法(特公昭62−58353号公報)、あるい
は、共酸化剤の存在下亜セレン酸またはセレナイトエス
テルを用い、3位がトリヒドロカルビルシリルオキシ基
である5,6−トランスビタミンD化合物をヒドロキシ
ル化する方法(特公平3−53299号公報)などが知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常知られている臨床
及び治療に用いられる生理活性ビタミンD化合物は、天
然由来であることから、その活性発現に各置換基の立体
配置が重要な役割を果たしているのはいうまでもない。
それ故、本発明における1−ヒドロキシル化反応は天然
活性型ビタミンD化合物と同じ立体配置である1α位に
選択的に起こる事が望まれる。また、1−ヒドロキシル
化反応の選択性が低かった場合、生成した1α−ヒドロ
キシ体及び1β−ヒドロキシ体の混合物の分離が必要と
なる。しかし、1,3−ジヒドロキシ−5,6−トラン
スビタミンD化合物、特に3位が保護された1−ヒドロ
キシ−3−保護ヒドロキシ−5,6−トランスビタミン
D化合物は、そのほとんどが結晶物としては得られず再
結晶による精製ができない上、極性の非常に近い1α−
体と1β−体との分離をクロマトグラフィーなどによっ
て行うのは困難を要する。更に、特公平3−53299
号公報によれば、望ましからぬ1β−ヒドロキシ体の混
在する1−ヒドロキシ体を二酸化マンガンなどにより1
−オキソ体に酸化し、次いで金属水素化物で選択的に還
元することによる1α−ヒドロキシ体への立体特異的異
性化方法が示されているが、操作が煩雑すぎる。従っ
て、高立体選択的1α−ヒドロキシル化が要求される。
【0004】一方、D.H.R.Bartonらの文献
J.Org.Chem.,51,1635(1986)
によれば、3−ヒドロキシ−5,6−トランスビタミン
D化合物の1−ヒドロキシル化反応について、2種類の
3位ヒドロキシル保護基を用いた検討がなされている。
しかし、ピバロイル基では1α:1β=3:1、また、
t−ブチルメチルシリル基でも1α:1β=20:1と
いう選択性しか得られていない。更に、本発明者の検討
によれば、3位未保護ヒドロキシ体を用いた場合は、化
学収率も低く立体選択性についても1α:1β=1:1
と非常に悪い。
【0005】以上の結果から、1−ヒドロキシル化反応
の立体選択性は、原料である3−ヒドロキシ−5,6−
トランスビタミンD化合物の3位置換基の立体的かさ高
さが大きく影響していることがわかる。また、反応の化
学収率には3−ヒドロキシ−5,6−トランスビタミン
D化合物の安定性が影響してくるため、より安定化させ
る3位保護基が必要となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、これら従来
技術の問題点を鑑み、原料となる3−ヒドロキシ−5,
6−トランスビタミンD化合物の3位ヒドロキシル保護
基をテトラヒドロピラニル基とすることにより、高収
率、高立体選択的に1α−ヒドロキシル化を行うことに
成功した。
【0007】すなわち、テトラヒドロピラニル基は、6
員環状脂肪族エーテル置換基で本ヒドロキシル化反応の
立体特異性を満たす十分な立体的かさ高さを有している
ばかりでなく、原料となる3−ヒドロキシ−5,6−ト
ランスビタミンD化合物に対し、本反応条件に耐え得る
だけの安定性を与えられる保護基としての機能を有して
いる。従って本発明は、一般式化1[式中、Rは場合に
よって保護されたヒドロキシメチル基、ヒドロカルビル
スルホニルオキシ(炭素数1〜6の)低級アルキル基ま
たは化2(式中、R1 、R2 、R3 、R4 は同一または
異なって水素原子、ヒドロキシル基または保護されたヒ
ドロキシル基を表すか、またはR1 およびR2 は一緒に
なって炭素−炭素二重結合を表し、R3 は水素または
(炭素数1〜6の)低級アルキル基を表す)の基を表
し、THPはテトラヒドロピラニル基を表す]で示され
る1−未置換−3−テトラヒドロピラニルオキシ−5,
6−トランスビタミンD化合物を共酸化剤の存在下、亜
セレン酸により酸化することにより一般式化3[式中、
R及びTHPは前記と同じ意味を表す]で示される1α
−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−5,
6−トランスビタミンD化合物を高収率且つ高立体選択
的に製造する方法を提供するばかりでなく、上記の方法
により得られる1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピ
ラニルオキシ−5,6−トランスビタミンD化合物を紫
外線照射により異性化させ、次いで存在する保護基を所
望により除去することにより、生理活性ビタミンD化合
物の重要中間体となる1α−ヒドロキシ−5,6−シス
ビタミンD化合物、あるいは、活性型ビタミンD3 化合
物すなわち1α−ヒドロキシビタミンD3 及び1α,2
5−ジヒドロキシビタミンD3 の効率的製造方法をも提
供するものである。
【0008】出発原料となる3−テトラヒドロピラニル
オキシ−5,6−トランスビタミンD化合物は化1[式
中、Rは場合によって保護されたヒドロキシルメチル
基、ヒドロカルビルスルホニルオキシ(炭素数1〜6
の)低級アルキル基または化2(式中、R1 、R2 、R
3 、R4 は同一または異なって水素原子、ヒドロキシル
基または保護されたヒドロキシル基を表すか、またはR
1 およびR2 は一緒になって炭素−炭素二重結合を表
し、R3 は水素または(炭素数1〜6の)低級アルキル
基を表す)の基を表し、THPはテトラヒドロピラニル
基を表す]により表すことができ、式中Rがヒドロカル
ビルスルホニルオキシ(炭素数1〜6の)低級アルキル
基の場合、これは例えばベンゼンスルホニルオキシメチ
ル基、p−トルエンスルホニルオキシメチル基またはメ
タンスルホニルオキシメチル基であることができ、ま
た、式中Rが場合によって保護されたヒドロキシメチル
基あるいは化2(式中、R1 、R2 、R3 、R4 は前記
と同じ意味を表す]の場合のヒドロキシル保護基は、エ
ステル型ヒドロキシル保護基、例えばホルミル、アセチ
ル、ベンゾイルなどの(炭素数1〜8の)低級アルカノ
イル保護基、あるいはエーテル型ヒドロキシル保護基、
例えばテトラヒドロピラニル、メトキシメチル、エトキ
シエチルなどの(炭素数1〜6の)低級アルキルエーテ
ル保護基であることができる。
【0009】一方、出発原料となる3−テトラヒドロピ
ラニルオキシ−5,6−トランスビタミンD化合物は、
例えば、対応する3−ヒドロキシ−5,6−シスビタミ
ンD化合物をよう素またはルイス酸などで処理すること
により異性化し、次いで、テトラヒドロピラニル化する
か、好ましくは、3−ヒドロキシ−5,6−シスビタミ
ンD化合物をディールス−アルダージエノフィル反応、
例えば二酸化イオウ、あるいは1,4−フタラジンジオ
ンとの反応によりそのトリエン系を保護し、次いで3位
をテトラヒドロピラニル化した後トリエン保護を除去す
るか、または、ディールスーアルダージエノフィル反応
後トリエン保護を除去し、次いで3位をテトラヒドロピ
ラニル化することにより効率よく得られる。
【0010】1−ヒドロキシル化反応は、一般に周囲温
度か好ましくは反応混合物の沸点で行われる。また、反
応溶媒は原料を溶解させるものであればよいが、できれ
ば原料及び共酸化剤の不活性ハロゲン系溶媒、例えば塩
化メチレン、塩化エチレンなどの溶液に、亜セレン酸の
アセトニトリル溶液を加え反応を行うのが収率向上には
好都合である。一方、前述の特公昭62−58353号
公報に記載の方法では、反応活性種がセレナイトエステ
ルであるため、二酸化セレンを用いる場合は必ずアルコ
ールを反応溶媒に使用しなければならない。しかし、同
公報5頁左欄35行目に記載の通り、収率向上のため出
発物質の溶解を促進するにはアセトニトリルが好ましい
ことからも、アルコール(セレナイトエステル)を使用
しない本発明における亜セレン酸とアセトニトリルとの
組合せは有利といえる。
【0011】本ヒドロキシル化反応に使用する共酸化剤
は、収率向上の点で必要不可欠であり、酸化により消費
されSe(III)となったセレン化合物を活性なSe
(IV)に再酸化でき得る通常用いられる酸化剤であれ
ばよく、例えば、第3級アミンオキシド、好ましくはN
−メチルモルホリンN−オキシドなどが好都合である。
また、共酸化剤は、原料に対し3〜6モル当量、好まし
くは約5モル当量使用し、亜セレン酸は原料に対し約
1.2モル当量使用するのが好都合である。
【0012】本発明による1−ヒドロキシル化反応は5
0〜60%の収率で進行し、これは1−ヒドロキシビタ
ミンD類縁体がμgオーダーで十分活性を発現すること
からすれば、商業的生産にとって非常に経済的な方法と
いえる。また、本発明によれば20g前後あるいはそれ
以上のスケールでの反応を行うことができ、活性型ビタ
ミンD化合物の大量生産をも可能にした。更に、酸化反
応の1α位への立体選択性は非常に高く、反応終了時の
薄層クロマトグラフ上において1β−ヒドロキシ体と思
われるものは痕跡量しか確認されず、簡単なカラムクロ
マトグラフィーによる精製の後1α−ヒドロキシ体のみ
が単離されることが見いだされた。
【0013】かくして得られる1α−ヒドロキシ−3−
テトラヒドロピラニルオキシ−5,6−トランスビタミ
ンD化合物は、通常用いられる方法、すなわちアントラ
センなどの光増感剤の存在下紫外線照射により天然型シ
ス体に異性化され得る。次いで、式中、Rが場合により
保護されたヒドロキシメチル基、あるいはヒドロカルビ
ルスルホニルオキシメチル基、例えばp−トルエンスル
ホニルオキシメチル基などの場合であれば、17位側鎖
を更に誘導化していくことにより、ビタミンD様活性を
有する新規な化合物への交換が可能となる。また、17
位側鎖がビタミンD3 (式中、R1 、R2 、R3 、R4
がいずれも水素の場合)及び25−ヒドロキシビタミン
3 (式中、R1 、R2 、R3 がいずれも水素でR4
ヒドロキシル基の場合)の側鎖であれば、光異性化の
後、アルコール中p−トルエンスルホン酸などの有機酸
による処理で、室温以下という非常に緩和な条件下数十
分という短時間で容易に3位テトラヒドロピラニル保護
基は除去され、通常の後処理操作の後直ちに再結晶する
ことにより、活性型ビタミンD3 化合物、すなわち1α
−ヒドロキシビタミンD3 及び1α,25−ジヒドロキ
シビタミンD3 が、カラムクロマトグラフィーなどの余
分な精製操作を行う事なく高収率で供給できることが見
いだされた。
【0014】一方、前述の特公平3−53299号公報
に記載の方法では、3位ヒドロキシル保護基が(合計3
〜9個の炭素原子を有する)トリヒドロカルビルシリル
基であるため、その除去には本発明のテトラヒドロピラ
ニル保護基よりも強い条件、例えば酢酸や塩酸などの強
い酸が必要となるが、ビタミンD化合物のトリエン系は
酸に対して非常に不安定であり、これらの条件は使用で
きない。従って、好ましくはテトラアルキルアンモニウ
ムフルオライド、例えばテトラn−ブチルアンモニウム
フルオライドなどによる処理によってシルリ基の脱保護
が達成される。しかし、この場合短時間での脱保護には
加熱処理が必要であり、必然的に反応系が着色を伴いき
れいな反応にはならない。しかも、通常の後処理ではテ
トラn−ブチルアンモニウムフルオライド由来の不純物
が除けず、最終目的物すなわち1α−ヒドロキシビタミ
ンD3 あるいは1α,25−ジヒドロキシビタミンD3
の単離には、カラムクロマトグラフィーなどの分離精製
操作を行った後、更に再結晶しなければならない。従っ
て、余分な精製操作を必要とせず再結晶のみで目的物で
ある活性型ビタミンD3 を単離できる本発明は、非常に
有利であるといえる。
【0015】以下、本発明を参考例及び実施例にて更に
詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものでは
ない。
【0016】参考例1 3−テトラヒドロピラニルオキシ−5,6−トランスビ
タミンD3 ビタミンD3 (25.0g)のベンゼン(250ml)
及び水(125ml)溶液に、激しく攪拌しながら二酸
化イオウガスを3時間吹き込んだ。次いで、空気を30
分間吹き込んだ後、反応液にジエチルエーテル及び飽和
食塩水を加え分液した。有機層を分取し飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し減圧下溶媒留去
すれば、淡黄色アモルファスとして粗製ビタミンD3
SO2 付加物が得られた。
【0017】粗製ビタミンD3 のSO2 付加物のベンゼ
ン(200ml)溶液にp−トルエンスルホン酸一水和
物(250mg)及びジヒドロピラン(12.5ml)
を加え、室温で40分間攪拌した。反応液を希炭酸水素
ナトリウム溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムにて乾燥後減圧下溶媒留去すれば、淡緑色アモ
ルファスとして粗製3−テトラヒドロピラニルオキシビ
タミンD3 のSO2 付加物が得られた。
【0018】粗製3−テトラヒドロピラニルオキシビタ
ミンD3 のSO2 付加物のメタノール(250ml)溶
液に炭酸水素ナトリウム(25.0g)を加え、1.5
時間還流した。冷後、反応液を減圧濃縮した残渣に水を
加え、ジエチルエーテルで抽出した後飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後減圧下溶媒留去し
た。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒n−ヘキサン:酢酸エチル=30:1)に
て分離精製すれば、無色油状物として3−テトラヒドロ
ピラニルオキシ−5,6−トランスビタミンD3 が2
2.48g得られた。
【0019】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.56
(3H,s,18−C3 ),0.87(6H,d,J
=6.2Hz,26,27−C3 ),0.93(3
H,d,J=4.2Hz,21−C3 ),3.55
(1H,m,6−C of THP),3.88(2
H,m,6−C of THP,3−C),4.6
7(1H,s,19−C),4.72(1H,br
s,2−C of THP),4.97(1H,s,
19−C),5.85 and 6.51,5.89
and 6.51(2H,each ABq,J=1
1.7Hz,6,7−C).
【0020】実施例1 1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−
5,6−トランスビタミンD3 3−テトラヒドロピラニルオキシ−5,6−トランスビ
タミンD3 (19.46g)の塩化エチレン(190m
l)溶液にN−メチルモルホリンN−オキシド(12.
16g)の塩化メチレン(190ml)溶液を加え還流
温まで加熱し、亜セレン酸(6.42g)及びN−メチ
ルモルホリンN−オキシド(12.16g)のアセトニ
トリル(190ml)溶液を加えた後1時間還流した。
反応液を放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後減圧
下溶媒留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒n−ヘキサン:酢酸エチル=
5:1)にて分離精製すれば、淡黄色アモルファスとし
て1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ
−5,6−トランスビタミンD3 が10.26g得られ
た。
【0021】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.55
(3H,s,18−C3 ),0.87(6H,d,J
=6.2Hz,26,27−C3 ),0.93(3
H,d,J=4.0Hz,21−C3 ),3.56
(1H,m,6−C of THP),4.00(2
H,m,6−C of THP,3−C),4.5
0(1H,m,1−C),4.72(1H,brs,
2−C of THP),4.97(1H,s,19
−C),5.11(1H,s,19−C),5.8
5 and 6.56,5.91 and 6.56
(2H,each ABq, J=11.4Hz,6,
7−C).
【0022】実施例2 1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−
5,6−シスビタミンD3 1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−
5,6−トランスビタミンD3 (8.64g)のベンゼ
ン(260ml)溶液にトリエチルアミン(2.48m
l)及びアントラセン(1.9lg)を加え十分に脱気
した後、アルゴンガス置換下100W高圧水銀ランプに
て1.5時間紫外線照射した。反応液中の不溶物を濾別
し、濾液を減圧濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒n−ヘキサン:酢酸エ
チル=5:1)にて分離精製すれば、淡黄色アモルファ
スとして1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニル
オキシ−5,6−シスビタミンD3 が5.97g得られ
た。
【0023】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.54
(3H,s,18−C3 ),0.86(6H,d,J
=6.2Hz,26,27−C3 ),0.92(3
H,d,J=4.0Hz,21−C3 ),3.55
(1H,m,6−C of THP),4.00(2
H,m,6−C of THP,3−C),4.4
0(1H,m,1−C),4.71(1H,brs,
2−C of THP),4.99(1H,s,19
−C),5.29(1H,s,19−C),6.0
0 and 6.35,6.00 and 6.40
(2H,each ABq,J=11.4Hz,6,7
−C).
【0024】実施例3 1α−ヒドロキシビタミンD3 1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−
5,6−シスビタミンD3 (4.01g)のメタノール
(60ml)溶液にp−トルエンスルホン酸一水和物
(120mg)を加え、室温で30分間攪拌した。反応
液にジエチルエーテルを加え、希炭酸水素ナトリウム溶
液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて
乾燥後減圧下溶媒留去した。得られる残渣をn−ペンタ
ンにて再結晶すれば、無色結晶として1α−ヒドロキシ
ビタミンD3 が2.02g得られた。
【0025】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.55
(3H,s,18−C3 ),0.87(6H,d,J
=6.2Hz,26,27−C3 ),0.92(3
H,d,J=4.2Hz,21−C3 ),4.23
(1H,m,3−C),4.42(1H,m,1−C
),5.00(1H,s,19−C),5.34
(1H,s,19−C),6.01 and 6.3
9(2H,ABq,J=11.2Hz,6,7−C
).
【数1】
【0026】参考例2 3−アセトキシビタミンD2 の1,4−フタラジンジオ
ン付加物 ビタミンD2 (50.0g)のピリジン(130ml)
溶液に無水酢酸(50ml)を加え、室温で16時間攪
拌した。反応液を6N−塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリ
ウム溶液及び飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムにて乾燥後減圧下溶媒留去すれば、淡黄色油状物
として粗製3−アセトキシビタミンD2が得られた。
【0027】粗製3−アセトキシビタミンD2 及びフタ
ルヒドラジド(40.88g)の塩化メチレン(400
ml)懸濁液に、−30℃で四酢酸鉛(83.84g)
の塩化メチレン(400ml)及び酢酸(4ml)溶液
を加え、次いで0℃で50分間攪拌した。反応液中の不
溶液を濾別し、濾液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後
減圧下溶媒留去した。得られる残渣にn−ヘキサン−酢
酸エチル混液を加え、析出した結晶を濾取すれば、淡黄
色結晶として3−アセトキシビタミンD2 の1,4−フ
タラジンジオン付加物の6(s)異性体が19.36g
得られた。
【0028】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.14
(3H,s,18−C3 ),2.03(3H,s,O
Ac),4.13 and 4.81(2H,ABq,
J=18.5Hz,19−C2 ),4.84(1H,
d,J=9.8Hz,6−C),5.12(3H,
m,22−C,23−C,3−C),5.85
(1H,d,J=9.8Hz,7−C),7.76
(2H,m,aryl),8.30(2H,m,ary
l).
【0029】一方、結晶を濾取した濾液を減圧濃縮し、
得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒 クロロホルム:アセトン=100:1)に
て分離精製すれば、淡黄色アモルファスとして3−アセ
トキシビタミンD2 の1,4−フタラジンジオン付加物
の6(s),6(R)異性体混合物が21.56g得ら
れた。
【0030】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.1
4,0.54(3H,each,s,18−C3 ),
2.03,2.07(3H,each,s,OAc),
4.13 and 4.81,4.27 and 4.
71(2H,each,ABq,J=18.5Hz,1
7.8Hz,19−C2 ),4.78,4.84(1
H,each,d,J=9.7Hz,9.8Hz,6−
),5.12(3H,m,22−C,23−C
,3−C),5.85,5.97(1H,eac
h,d,J=9.8Hz,9.7Hz,7−H),
7.76(2H,m,aryl),8.30(2H,
m,aryl).
【0031】参考例3 6,19−(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−ア
セトキシ−20(S)−ホルミル−9,10−セコプレ
グナ−5(10),7(E)−ジエン 3−アセトキシビタミンD2 の1,4−フタラジンジオ
ン付加物(6(s),6(R)異性体混合物)(16.
19g)の塩化メチレン(180ml)及びメタノール
(60ml)溶液に、攪拌下−65℃でオゾンガスを原
料が消失するまで吹き込んだ。次いで、乾燥空気を30
分間吹き込んだ後トリフェニルホスフィン(7.20
g)を加え、更に−65℃で30分間攪拌した。反応液
に5%炭酸水素ナトリウム溶液を加え有機層を分取し、
飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、
減圧下溶媒留去した。得られる残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒クロロフィルム:アセト
ン=50:1)にて分離精製n−ヘキサン−ジエチルエ
ーテル混液にて結晶化すれば、無色結晶として6,19
−(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−アセトキシ
−20(S)−ホルミル−9,10−セコプレグナ−5
(10),7(E)−ジエンが9.25g得られた。
【0032】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.2
0,0.59(3H,each s,18−C3 ),
1.06,1.12(3H,each d,J=6.8
Hz,6.6Hz,21−C3 ),2.04,2.0
7(3H,each s,0Ac),4.14 and
4.81,4.25 and 4.71(2H,ea
ch ABq,J=17.6Hz,16.9Hz,19
−C2 ),4.77,4.81(1H,each
d, J=9.9Hz,9.3Hz,6−C),5.
13(1H,m,3−C),5.85,5.96(1
H,each d,J=9.9Hz,9.3Hz,7−
),7.76(2H,m,arly),8.26
(2H,m,arly),9.51,9.55(1H,
each d, J=3.1Hz,3.1Hz,CH
0)
【0033】参考例4 6,19−(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−ア
セトキシ−25−トリエチルシリルオキシ−9,10−
セココレスタ−5(10),7(E),22−トリエン アルゴンガス置換下、[3−(トリエチルシリルオキ
シ)−3−メチルブト−1−イル]トリフェニルホスホ
ニウムテトラフェニルボレート(16.78g)のテト
ラヒドロフラン(180ml)溶液に、15℃以下でフ
ェニルリチウムの1.8Mシクロヘキサン/ジエチルエ
ーテル溶液(11.9ml)を加え5分間攪拌後、6,
19−(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−アセト
キシ−20(S)−ホルミル−9,10−セコプレグナ
−5(10),7(E)−ジエン(8.75g)のベン
ゼン(240ml)溶液を加え、更に5分間攪拌した。
反応液に水を加え有機層を分取し、希塩酸及び水で洗浄
後無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下溶媒留去し
た。得られる残渣にジエチルエーテルを加え、不溶結晶
を濾別し、濾液を減圧濃縮して得られる残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒クロロホルム:
メタノール=100:1)にて分離精製後ジエチルエー
テルにて結晶化すれば、無色結晶として 6,19−
(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−アセトキシ−
25−トリエチルシリルオキシ−9,10−セココレス
タ−5(10),7(E),22−トリエンが7.16
g得られた。
【0034】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.1
8,0.57(3H,each s,18−C3 ),
0.57(9H,m,C3 of THS),0.9
1(9H,m,C2 of THS,21−C
3 ),1.14,1.18(6H,each s,2
6,27−C3 ),2.04,2.07(3H,ea
chs,0Ac),4.13 and 4.90,4.
26 and 4.71(2H,each,ABq,J
=18.2Hz,18.2Hz,19−C2 ),4.
74,4.79(1H,each,d,J=9.5H
z,9.6Hz,6−CH),5.24(3H,m,2
2,23−C,3−C),5.83,5.92(1
H,each,d,J=9.5Hz,9.6Hz,7−
CH),7.76(2H,m,aryl),8.27
(2H,m,aryl).
【0035】参考例5 25−ヒドロキシビタミンD3 の1,4−フタラジンジ
オン付加物 6,19−(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−ア
セトキシ−25−トリエチルシリルオキシ−9,10−
セココレスタ−5(10),7(E),22−トリエン
(10.42g)のテトラヒドロフラン(30ml)及
び水(9ml)溶液に酢酸(90ml)を加え、室温で
16時間攪拌した。反応液を減圧濃縮した残渣にジエチ
ルエーテルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後減圧下溶媒
留去すれば、淡黄色アモルファスとして粗製6,19−
(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−アセトキシ−
25−ヒドロキシ−9,10−セココレスタ−5(1
0),7(E),22−トリエンが得られた。
【0036】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.1
8,0.58(3H,each s,18−C3 ),
0.91,0.97(3H,each d,J=6.4
Hz,5.3Hz,21−C3 ),1.17,1.2
1(6H,each s,26,27−CH3 ),2.
03,2.07(3H,each s,OAc),4.
12 and 4.79,4.29 and 4.69
(2H,each ABq,J=17.8Hz,17.
8Hz,19−C2 ),4.74,4.82(1H,
each d,J=10.1Hz,10.0Hz,6−
),5.21(3H,m,22,23−C,3−
),5.83,5.92(1H,each d,J
=10.1Hz,10.0Hz,7−C),7.79
(2H,m,aryl),8.29(2H,m,ary
l)
【0037】粗製6,19−(N,N’−フタルヒドラ
ジド)−3β−アセトキシ−25−ヒドロキシ−9,1
0−セココレスタ−5(10),7(E),22−トリ
エンのベンゼン(100ml)及びエタノール(100
ml)溶液に炭酸水素ナトリウム(2.30g)及び5
%白金/炭素(3.47g)を加え、水素ガス置換下室
温で20時間攪拌した。反応液中の不溶物を濾別し、濾
液を減圧濃縮すれば、淡黄色アモルファスとして粗製
6,19−(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−ア
セトキシ−25−ヒドロキシ−9,10−セココレスタ
−5(10),7(E)−ジエンが得られた。
【0038】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.1
4,0.53(3H,each s,18−C3 ),
1.86(3H,m,21−C3 ),1.18,1.
20(6H,each s,26,27−C3 ),
2.04,2.07(3H,each s,OAc),
4.13 and 4.80,4.25 and 4.
70(2H,each ABq,J=17.0Hz,1
7.0Hz,19−C2 ),4.75,4.83(1
H,each d,J=9.2Hz,9.0Hz,6−
CH),5.12(1H,m,3−C),5.83,
5.94(1H,each d,J=9.2Hz,9.
0Hz,7−C),7.76(2H,m,ary
l),8.28(2H,m,aryl)
【0039】粗製6,19−(N,N’−フタルヒドラ
ジド)−3β−アセトキシ−25−ヒドロキシ−9,1
0−セココレスタ−5(10),7(E)−ジエンのベ
ンゼン(200ml)溶液に1.25M水酸化ナトリウ
ム/メタノール溶液(40ml)を加え、室温で20分
間攪拌した。反応液を希塩酸及び飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムにて乾燥後減圧下溶媒留去した。
得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒クロロホルム:メタノール=30:1)にて
分離精製後n−ヘキサン−ジエチルエーテル混液にて結
晶化すれば、無色結晶として25−ヒドロキシビタミン
3 の1,4−フタラジンジオン付加物が5.71g得
られた。
【0040】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.1
6,0.52(3H,each s,18−C3 ),
0.87(3H,m,21−C3 ),1.18,1.
20(6H,each s,26,27−C3 ),
4.10(1H,m,3−C),4.16 and
4.77,4.28 and 4.67(2H,eac
hABq,J=17.6Hz,17.6Hz,19−C
2 ),4.75,4.83(1H,each d,J
=9.4Hz,9.4Hz,6−C),5.88,
5.99(1H,each d,J=9.4Hz,9.
4Hz,7−C),7.78(2H,m,ary
l),8.28(2H,m,aryl).
【0041】参考例6 25−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシビ
タミンD3 の1,4−フタラジンジオン付加物 25−ヒドロキシビタミンD3 の1,4−フタラジンジ
オン付加物(3.90g)の塩化メチレン(60ml)
溶液にp−トリエンスルホン酸一水和物(40mg)及
びジヒドロピラン(0.45ml)を加え、室温で20
分間攪拌後ジヒドロピラン(0.45ml)を追加し、
更に室温で20分間攪拌した。反応液を希炭酸水素ナト
リウム溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムにて乾燥後減圧下溶媒留去した。得られる残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒クロロホ
ルム:アセトン=30:1)にて分離精製すれば、無色
アモルファスとして25−ヒドロキシ−3−テトラヒド
ロピラニルオキシビタミンD3 の1,4−フタラジンジ
オン付加物が3.53g得られた。
【0042】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.1
6,0.53(3H,each,s,18−C3 ),
0.89(3H,m,21−C3 ),1.18,1.
20(6H,each s,26,27−C3 ),
3.54(1H,m,6−Cof THP),3.9
6(3H,m,6−C of THP,one pr
oton of 19−CH2 ,3−C),4.7
5,(3H,m,2−Cof THP,one pr
oton of 19−C2 ,6−C),5.8
8,5.99(1H,each d,J=9.4Hz,
9.4Hz,7−C),7.78(2H,m,ary
l),8.28(2H,m,aryl).
【0043】参考例7 25−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−
5,6−トランスビタミンD3 25−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシビ
タミンD3 の1,4−フタラジンジオン付加物(3.5
3g)のエタノール(70ml)溶液に無水ヒドラジン
(10ml)を加え、アルゴンガス置換下16時間還流
した。冷後、反応液を減圧濃縮した残渣に塩化メチレン
(100ml)及び20%炭酸カリウム溶液(100m
l)を加え、更に1,2−ジブロモテトラクロロエタン
(9.14g)及びジアニシルテルオキシド(2.01
g)を添加し、アルゴンガス置換下室温で5時間攪拌し
た。反応液の有機層を分取し、水洗後無水硫酸マグネシ
ウムにて乾燥し減圧下溶媒留去した。得られる残渣をカ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒n−ヘキサン:酢酸
エチル=10:1)にて分離精製すれば、無色アモルフ
ァスとして25−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニ
ルオキシ−5,6−トランスビタミンD3 が1.76g
得られた。
【0044】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.56
(3H,s,18−C3 ),0.94(3H,d,J
=5.1Hz,21−C3 ),1.22(6H,s,
26,27−C3 ),3.52(1H,m,6−C
of THP),3.87(2H,m,6−C
f THP,3−C),4.67(1H,s,19−
),4.73(1H,brs,2−C of T
HP),4.97(1H,s,19−C),5.85
and 6.52,5.89 and 6.52(2
H,each ABq,J=11.7Hz,6,7−C
).
【0045】実施例4 1α,25−ジドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオ
キシ−5,6−トランスビタミンD3 25−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−
5,6−トランスビタミンD3 (1.75g)の塩化エ
チレン(18ml)溶液にN−メチルモルホリンN−オ
キシド(1.09g)の塩化メチレン(18ml)溶液
を加え還流温まで加熱し、亜セレン酸(0.58g)及
びN−メチルモルホリンN−オキシド(1.09g)の
アセトニトリル(18ml)溶液を加えた後1時間還流
した。反応液を放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及
び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥
後減圧下溶媒留去した。得られる残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒クロロホルム:アセト
ン=30:1)にて分離精製すれば、無色アモルファス
として1α−ジヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニル
オキシ−5,6−トランスビタミンD3 が1.01g得
られた。
【0046】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.55
(3H,s,18−C3 ),0.95(3H,d,J
=4.8Hz,21−C3 ),1.22(6H,s,
26,27−C3 ),3.56(1H,m,6−C
of THP),4.02(2H,m,6−C
f THP,3−C),4.50(1H,m,1−C
),4.72(1H,brs,2−C of TH
P),4.96(1H,s,19−C),5.11
(1H,s,19−C),5.85 and6.5
5,5.91 and 6.55(2H,each A
Bq,J=11.4Hz,6,7−C).
【0047】実施例5 1α,25−ジヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニル
オキシ−5,6−シスビタミンD3 1α,25−ジドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオ
キシ−5,6−トランスビタミンD3 (1.0g)のベ
ンゼン(30ml)溶液にトリエチルアミン(0.30
ml)及びアントラセン(0.23g)を加え十分に脱
気した後、アルゴンガス置換下100W高圧水銀ランプ
にて1時間紫外線照射した。反応液中の不溶物を濾別
し、濾液を減圧濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒クロロホルム:アセト
ン=30:1)にて分離精製すれば、無色アモルファス
として1α,25−ジヒドロキシ−3−テトラヒドロピ
ラニルオキシ−5,6−シスビタミンD3 が715mg
得られた。
【0048】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.54
(3H,s,18−C3 ),0.94(3H,d,J
=5.1Hz,21−C3 ),1.22(6H,s,
26,27−C3 ),3.56(1H,m,6−C
of THP),4.03(2H,m,6−C
f THP,3−C),4.44(1H,m,1−C
H),4.72(1H,brs,2−C of TH
P),4.99(1H,s,19−C),5.29
(1H,s,19−C),6.00 and 6.3
5,6.00 and 6.40(2H,each A
Bq,J=11.3Hz,6,7−C).
【0049】実施例6 1α,25−ジドロキシビタミンD3 1α,25−ジヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニル
オキシ−5,6−シスビタミンD3 (710mg)のメ
タノール(10ml)溶液にp−トルエンスルホン酸一
水和物(21mg)を加え、室温で30分間攪拌した。
反応液にジエチルエーテルを加え、希炭酸水素ナトリウ
ム溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
にて乾燥後減圧下溶媒留去した。得られる残渣をギ酸メ
チルにて再結晶すれば、無色結晶として1α,25−ジ
ドロキシビタミンD3 が366mg得られた。
【0050】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.55
(3H,s,18−C3 ),0.93(3H,d,J
=5.2Hz,21−C3 ),1.22(6H,s,
26,27−C3 ),4.22(1H,m,3−C
),4.43(1H,m,1−C),5.01(1
H,s,19−C),5.33(1H,s,19−C
),6.01 and 6.39(2H,ABq,J
=11.5Hz,6,7−C). 数1
【0051】実施例7 9,10−セコ−1α−ヒドロキシ−3β−テトラヒド
ロピラニルオキシ−20(S)−p−トルエンスルホニ
ルオキシメチルプレグナ−5(E),7(E)10(1
9)−トリエン 9,10−セコ−3β−テトラヒドロピラニルオキシ−
20(S)−p−トルエンスルホニルオキシメチルプレ
グナ−5(E),7(E)10(19)−トリエン
(5.74g)の塩化エチレン(60ml)溶液にN−
メチルモルホリンN−オキシド(3.14g)の塩化メ
チレン(60ml)溶液を加え還流温まで加熱し、亜セ
レン酸(1.66g)及びN−メチルモルホリンN−オ
キシド(3.14g)のアセトニトリル(60ml)溶
液を加えた後1時間還流した。反応液を放冷後、飽和炭
酸水素ナトリウム溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムにて乾燥後減圧下溶媒留去した。得られ
る残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にて分離精製す
れば、淡黄色アモルファスとして9,10−セコ−1α
−ヒドロキシ−3β−テトラヒドロピラニルオキシ−2
0(S)−p−トルエンスルホニルオキシメチルプレグ
ナ−5(E),7(E)10(19)−トリエンが2.
99g得られた。
【0052】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.52
(3H,s,18−C3 ),1.00(3H,d,J
=6.5Hz,21−C3 ),2.45(3H,s,
3 of Ts),3.55(1H,m,6−C
of THP),3.89(4H,m,6−C of
THP,3−C,C2 OTs),4.44(1
H,m,1−C),4.72(1H,brs,2−C
of THP),4.95(1H,s,19−C
),5.10(1H,s,19−C),5.83a
nd 6.50,5.91 and 6.50(2H,
each ABq,J=11.3Hz,6,7−C
),7.34,7.80(4H,each d,J=
8.4Hz,aryl of Ts).
【0053】実施例8 9,10−セコ−1α−ヒドロキシ−3β−テトラヒド
ロピラニルオキシ−20(S)−p−トルエンスルホニ
ルオキシメチルプレグナ−5(Z),7(E)10(1
9)−トリエン 9,10−セコ−1α−ヒドロキシ−3β−テトラヒド
ロピラニルオキシ−20(S)−p−トルエンスルホニ
ルオキシメチルプレグナ−5(E),7(E)10(1
9)−トリエン(2.97g)のベンゼン(100m
l)溶液にトリエチルアミン(0.75ml)及びアン
トラセン(0.58g)を加え十分に脱気した後、アル
ゴンガス置換下100W高圧水銀ランプにて1時間紫外
線照射した。反応液中の不溶物を濾別し、濾液を減圧濃
縮して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に
て分離精製すれば、淡黄色アモルファスとして9,10
−セコ−1α−ヒドロキシ−3β−テトラヒドロピラニ
ルオキシ−20(S)−p−トルエンスルホニルオキシ
メチルプレグナ−5(Z),7(E)10(19)−ト
リエンが2.13g得られた。
【0054】1H−NMR(CDCl3 )δ:0.51
(3H,s,18−C3 ),0.99(3H,d,J
=6.5Hz,21−C3 ),2.45(3H,s,
CH3of Ts),3.55(1H,m,6−C
of THP),3.92(4H,m,6−C of
THP,3−C,C2 0Ts),4.43(1
H,m,1−C),4.72(1H,brs,2−C
of THP),4.95(1H,s,19−C
),5.26(1H,s,19−C),5.98a
nd 6.31,5.98 and 6.36(2H,
each ABq,J=11.3Hz,6,7−C
),7.34,7.79(4H,each d,J=
8.5Hz,aryl of Ts).
【0055】
【発明の効果】本発明方法によれば、生理活性ビタミン
D誘導体の重要中間体となる1α−ヒドロキシ−3−テ
トラヒドロピラニルオキシ−5,6−トランスビタミン
D化合物、1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニ
ルオキシ−5,6−シスビタミンD化合物及び活性型ビ
タミンD3 化合物すなわち1α−ヒドロキシビタミンD
3 及び1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 を高収率
且つ高立体選択的に得ることができる。
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【化1】
【化2】
【化3】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は慢性腎不全、副甲状腺機
能低下症、骨軟化症、骨粗鬆症などのカルシウム代謝の
欠陥症の治療に有効であることが知られている1α−ヒ
ドロキシビタミンD及びD誘導体またはその合成中
間体として有用な1α−ヒドロキシ−5,6−トランス
ビタミンD化合物及び1α−ヒドロキシ−5,6−シス
ビタミンD化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1−未置換−5,6−トランスビ
タミンD化合物における1位のヒドロキシル化反応とし
ては、例えば、共酸化剤の存在下セレナイトエステルを
用いる方法(特公昭62−58353号公報)、あるい
は、共酸化剤の存在下亜セレン酸またはセレナイトエス
テルを用い、3位がトリヒドロカルビルシリルオキシ基
である5,6−トランスビタミンD化合物をヒドロキシ
ル化する方法(特公平3−53299号公報)などが知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常知られている臨床
及び治療に用いられる生理活性ビタミンD化合物は、天
然由来であることから、その活性発現に各置換基の立体
配置が重要な役割を果たしているのはいうまでもない。
それ故、本発明における1−ヒドロキシル化反応は天然
活性型ビタミンD化合物と同じ立体配置である1α位に
選択的に起こる事が望まれる。また、1−ヒドロキシル
化反応の選択性が低かった場合、生成した1α−ヒドロ
キシ体及び1β−ヒドロキシ体の混合物の分離が必要と
なる。しかし、1,3−ジヒドロキシ−5,6−トラン
スビタミンD化合物、特に3位が保護された1−ヒドロ
キシ−3−保護ヒドロキシ−5,6−トランスビタミン
D化合物は、そのほとんどが結晶物としては得られず再
結晶による精製ができない上、極性の非常に近い1α−
体と1β−体との分離をクロマトグラフィーなどによっ
て行うのは困難を要する。更に、特公平3−53299
号公報によれば、望ましからぬ1β−ヒドロキシ体の混
在する1−ヒドロキシ体を二酸化マンガンなどにより1
−オキソ体に酸化し、次いで金属水素化物で選択的に還
元することによる1α−ヒドロキシ体への立体特異的異
性化方法が示されているが、操作が煩雑すぎる。従っ
て、高立体選択的1α−ヒドロキシル化が要求される。
【0004】一方、D.H.R.Bartonらの文献
J.Org.Chem.,51,1635(1986)
によれば、3−ヒドロキシ−5,6−トランスビタミン
D化合物の1−ヒドロキシル化反応について、2種類の
3位ヒドロキシル保護基を用いた検討がなされている。
しかし、ピバロイル基では1α:1β=3:1、また、
t−ブチルジメチルシリル基でも1α:1β=20:1
という選択性しか得られていない。更に、本発明者の検
討によれば、3位未保護ヒドロキシ体を用いた場合は、
化学収率も低く立体選択性についても1α:1β=1:
1と非常に悪い。
【0005】以上の結果から、1−ヒドロキシル化反応
の立体選択性は、原料である3−ヒドロキシ−5,6−
トランスビタミンD化合物の3位置換基の立体的かさ高
さが大きく影響していることがわかる。また、反応の化
学収率には3−ヒドロキシ−5,6−トランスビタミン
D化合物の安定性が影響してくるため、より安定化させ
る3位保護基が必要となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、これら従来
技術の問題点を鑑み、原料となる3−ヒドロキシ−5,
6−トランスビタミンD化合物の3位ヒドロキシル保護
基をテトラヒドロピラニル基とすることにより、高収
率、高立体選択的に1α−ヒドロキシル化を行うことに
成功した。
【0007】すなわち、テトラヒドロピラニル基は、6
員環状脂肪族エーテル置換基で本ヒドロキシル化反応の
立体特異性を満たす十分な立体的かさ高さを有している
ばかりでなく、原料となる3−ヒドロキシ−5,6−ト
ランスビタミンD化合物に対し、本反応条件に耐え得る
だけの安定性を与えられる保護基としての機能を有して
いる。従って本発明は、一般式化1[式中、Rは場合に
よって保護されたヒドロキシメチル基、ヒドロカルビル
スルホニルオキシ(炭素数1〜6の)低級アルキル基ま
たは化2(式中、R、R、R、Rは同一または
異なって水素原子、ヒドロキシル基または保護されたヒ
ドロキシル基を表すか、またはRおよびRは一緒に
なって炭素−炭素二重結合を表し、Rは水素または
(炭素数1〜6の)低級アルキル基を表す)の基を表
し、THPはテトラヒドロピラニル基を表す]で示され
る1−未置換−3−テトラヒドロピラニルオキシ−5,
6−トランスビタミンD化合物を共酸化剤の存在下、亜
セレン酸により酸化することにより一般式化3[式中、
R及びTHPは前記と同じ意味を表す]で示される1α
−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−5,
6−トランスビタミンD化合物を高収率且つ高立体選択
的に製造する方法を提供するばかりでなく、上記の方法
により得られる1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピ
ラニルオキシ−5,6−トランスビタミンD化合物を紫
外線照射により異性化させ、次いで存在する保護基を所
望により除去することにより、生理活性ビタミンD化合
物の重要中間体となる1α−ヒドロキシ−5,6−シス
ビタミンD化合物、あるいは、活性型ビタミンD化合
物すなわち1α−ヒドロキシビタミンD及び1α,2
5−ジヒドロキシビタミンDの効率的製造方法をも提
供するものである。
【0008】出発原料となる3−テトラヒドロピラニル
オキシ−5,6−トランスビタミンD化合物は化1[式
中、Rは場合によって保護されたヒドロキシルメチル
基、ヒドロカルビルスルホニルオキシ(炭素数1〜6
の)低級アルキル基または化2(式中、R、R、R
、Rは同一または異なって水素原子、ヒドロキシル
基または保護されたヒドロキシル基を表すか、またはR
およびRは一緒になって炭素−炭素二重結合を表
し、Rは水素または(炭素数1〜6の)低級アルキル
基を表す)の基を表し、THPはテトラヒドロピラニル
基を表す]により表すことができ、式中Rがヒドロカル
ビルスルホニルオキシ(炭素数1〜6の)低級アルキル
基の場合、これは例えばベンゼンスルホニルオキシメチ
ル基、p−トルエンスルホニルオキシメチル基またはメ
タンスルホニルオキシメチル基であることができ、ま
た、式中Rが場合によって保護されたヒドロキシメチル
基あるいは化2(式中、R、R、R、Rは前記
と同じ意味を表すの場合のヒドロキシル保護基は、エス
テル型ヒドロキシル保護基、例えばホルミル、アセチ
ル、ベンゾイルなどの(炭素数1〜8の)低級アルカノ
イル保護基、あるいはエーテル型ヒドロキシル保護基、
例えばテトラヒドロピラニル、メトキシメチル、エトキ
シエチルなどの(炭素数1〜6の)低級アルキルエーテ
ル保護基であることができる。
【0009】一方、出発原料となる3−テトラヒドロピ
ラニルオキシ−5,6−トランスビタミンD化合物は、
例えば、対応する3−ヒドロキシ−5,6−シスビタミ
ンD化合物をよう素またはルイス酸などで処理すること
により異性化し、次いで、テトラヒドロピラニル化する
か、好ましくは、3−ヒドロキシ−5,6−シスビタミ
ンD化合物をディールス−アルダージエノフィル反応、
例えば二酸化イオウ、あるいは1,4−フタラジンジオ
ンとの反応によりそのトリエン系を保護し、次いで3位
をテトラヒドロピラニル化した後トリエン保護を除去す
るか、または、ディールス−アルダージエノフィル反応
後トリエン保護を除去し、次いで3位をテトラヒドロピ
ラニル化することにより効率よく得られる。
【0010】1−ヒドロキシル化反応は、一般に周囲温
度か好ましくは反応混合物の沸点で行われる。また、反
応溶媒は原料を溶解させるものであればよいが、できれ
ば原料及び共酸化剤の不活性ハロゲン系溶媒、例えば塩
化メチレン、塩化エチレンなどの溶液に、亜セレン酸の
アセトニトリル溶液を加え反応を行うのが収率向上には
好都合である。一方、前述の特公昭62−58353号
公報に記載の方法では、反応活性種がセレナイトエステ
ルであるため、二酸化セレンを用いる場合は必ずアルコ
ールを反応溶媒に使用しなければならない。しかし、同
公報5頁左欄35行目に記載の通り、収率向上のため出
発物質の溶解を促進するにはアセトニトリルが好ましい
ことからも、アルコール(セレナイトエステル)を使用
しない本発明における亜セレン酸とアセトニトリルとの
組合せは有利といえる。
【0011】本ヒドロキシル化反応に使用する共酸化剤
は、収率向上の点で必要不可欠であり、酸化により消費
されSe(III)となったセレン化合物を活性なSe
(IV)に再酸化でき得る通常用いられる酸化剤であれ
ばよく、例えば、第3級アミンオキシド、好ましくはN
−メチルモルホリンN−オキシドなどが好都合である。
また、共酸化剤は、原料に対し3〜6モル当量、好まし
くは約5モル当量使用し、亜セレン酸は原料に対し約
1.2モル当量使用するのが好都合である。
【0012】本発明による1−ヒドロキシル化反応は5
0〜60%の収率で進行し、これは1−ヒドロキシビタ
ミンD類縁体がμgオーダーで十分活性を発現すること
からすれば、商業的生産にとって非常に経済的な方法と
いえる。また、本発明によれば20g前後あるいはそれ
以上のスケールでの反応を行うことができ、活性型ビタ
ミンD化合物の大量生産をも可能にした。更に、酸化反
応の1α位への立体選択性は非常に高く、反応終了時の
薄層クロマトグラフ上において1β−ヒドロキシ体と思
われるものは痕跡量しか確認されず、簡単なカラムクロ
マトグラフィーによる精製の後1α−ヒドロキシ体のみ
が単離されることが見いだされた。
【0013】かくして得られる1α−ヒドロキシ−3−
テトラヒドロピラニルオキシ−5,6−トランスビタミ
ンD化合物は、通常用いられる方法、すなわちアントラ
センなどの光増感剤の存在下紫外線照射により天然型シ
ス体に異性化され得る。次いで、式中、Rが場合により
保護されたヒドロキシメチル基、あるいはヒドロカルビ
ルスルホニルオキシメチル基、例えばp−トルエンスル
ホニルオキシメチル基などの場合であれば、17位側鎖
を更に誘導化していくことにより、ビタミンD様活性を
有する新規な化合物への交換が可能となる。また、17
位側鎖がビタミンD(式中、R、R、R、R
がいずれも水素の場合)及び25−ヒドロキシビタミン
(式中、R、R、Rがいずれも水素でR
ヒドロキシル基の場合)の側鎖であれば、光異性化の
後、アルコール中p−トルエンスルホン酸などの有機酸
による処理で、室温以下という非常に緩和な条件下数十
分という短時間で容易に3位テトラヒドロピラニル保護
基は除去され、通常の後処理操作の後直ちに再結晶する
ことにより、活性型ビタミンD化合物、すなわち1α
−ヒドロキシビタミンD及び1α,25−ジヒドロキ
シビタミンDが、カラムクロマトグラフィーなどの余
分な精製操作を行う事なく高収率で供給できることが見
いだされた。
【0014】一方、前述の特公平3−53299号公報
に記載の方法では、3位ヒドロキシル保護基が(合計3
〜9個の炭素原子を有する)トリヒドロカルビルシリル
基であるため、その除去には本発明のテトラヒドロピラ
ニル保護基よりも強い条件、例えば酢酸や塩酸などの強
い酸が必要となるが、ビタミンD化合物のトリエン系は
酸に対して非常に不安定であり、これらの条件は使用で
きない。従って、好ましくはテトラアルキルアンモニウ
ムフルオライド、例えばテトラn−ブチルアンモニウム
フルオライドなどによる処理によってシルリ基の脱保護
が達成される。しかし、この場合短時間での脱保護には
加熱処理が必要であり、必然的に反応系が着色を伴いき
れいな反応にはならない。しかも、通常の後処理ではテ
トラn−ブチルアンモニウムフルオライド由来の不純物
が除けず、最終目的物すなわち1α−ヒドロキシビタミ
ンDあるいは1α,25−ジヒドロキシビタミンD
の単離には、カラムクロマトグラフィーなどの分離精製
操作を行った後、更に再結晶しなければならない。従っ
て、余分な精製操作を必要とせず再結晶のみで目的物で
ある活性型ビタミンDを単離できる本発明は、非常に
有利であるといえる。
【0015】以下、本発明を参考例及び実施例にて更に
詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものでは
ない。
【0016】参考例1 3−テトラヒドロピラニルオキシ−5,6−トランスビ
タミンD ビタミンD(25.0g)のベンゼン(250ml)
及び水(125ml)溶液に、激しく攪拌しながら二酸
化イオウガスを3時間吹き込んだ。次いで、空気を30
分間吹き込んだ後、反応液にジエチルエーテル及び飽和
食塩水を加え分液した。有機層を分取し飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し減圧下溶媒留去
すれば、淡黄色アモルファスとして粗製ビタミンD
SO付加物が得られた。
【0017】粗製ビタミンDのSO付加物のベンゼ
ン(200ml)溶液にp−トルエンスルホン酸一水和
物(250mg)及びジヒドロピラン(12.5ml)
を加え、室温で40分間攪拌した。反応液を希炭酸水素
ナトリウム溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムにて乾燥後減圧下溶媒留去すれば、淡緑色アモ
ルファスとして粗製3−テトラヒドロピラニルオキシビ
タミンDのSO付加物が得られた。
【0018】粗製3−テトラヒドロピラニルオキシビタ
ミンDのSO付加物のメタノール(250ml)溶
液に炭酸水素ナトリウム(25.0g)を加え、1.5
時間還流した。冷後、反応液を減圧濃縮した残渣に水を
加え、ジエチルエーテルで抽出した後飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後減圧下溶媒留去し
た。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒n−ヘキサン:酢酸エチル=30:1)に
て分離精製すれば、無色油状物として3−テトラヒドロ
ピラニルオキシ−5,6−トランスビタミンDが2
2.48g得られた。
【0019】H−NMR(CDCl)δ:0.56
(3H,s,18−C ),0.87(6H,d,J
=6.2Hz,26,27−C ),0.93(3
H,d,J=4.2Hz,21−C ),3.55
(1H,m,6−C of THP),3.88(2
H,m,6−C of THP,3−C),4.6
7(1H,s,19−C),4.72(1H,br
s,2−C of THP),4.97(1H,s,
19−C),5.85 and 6.51,5.89
and 6.51(2H,each ABq,J=1
1.7Hz,6,7,C).
【0020】実施例1 1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−
5,6−トランスビタミンD 3−テトラヒドロピラニルオキシ−5,6−トランスビ
タミンD(19.46g)の塩化エチレン(190m
l)溶液にN−メチルモルホリンN−オキシド(12.
16g)の塩化メチレン(190ml)溶液を加え還流
温まで加熱し、亜セレン酸(6.42g)及びN−メチ
ルモルホリンN−オキシド(12.16g)のアセトニ
トリル(190ml)溶液を加えた後1時間還流した。
反応液を放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後減圧
下溶媒留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒n−へキサン:酢酸エチル=
5:1)にて分離精製すれば、淡黄色アモルファスとし
て1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ
−5,6−トランスビタミンDが10.26g得られ
た。
【0021】H−NMR(CDCl)δ:0.55
(3H,s,18−C ),0.87(6H,d,J
=6.2Hz,26,27−C ),0.93(3
H,d,J=4.0Hz,21−C ),3.56
(1H,m,6−C of THP),4.00(2
H,m,6−C of THP,3−C),4.5
0(1H,m,1−C),4.72(1H,brs,
2−C of THP),4.97(1H,s,19
−C),5.11(1H,s,19−C),5.8
5 and 6.56,5.91 and 6.56
(2H,each ABq, J=11.4Hz,6,
7−C).
【0022】実施例2 1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−
5,6−シスビタミンD 1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−
5,6−トランスビタミンD(8.64g)のベンゼ
ン(260ml)溶液にトリエチルアミン(2.48m
l)及びアントラセン(1.91g)を加え十分に脱気
した後、アルゴンガス置換下100W高圧水銀ランプに
て1.5時間紫外線照射した。反応液中の不溶物を濾別
し、濾液を減圧濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒n−ヘキサン:酢酸エ
チル=5:1)にて分離精製すれば、淡黄色アモルファ
スとして1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニル
オキシ−5,6−シスビタミンDが5.97g得られ
た。
【0023】H−NMR(CDCl)δ:0.54
(3H,s,18−C ),0.86(6H,d,J
=6.2Hz,26,27−C ),0.92(3
H,d,J=4.0Hz,21−C ),3.55
(1H,m,6−C of THP),4.00(2
H,m,6−C of THP,3−C),4.4
0(1H,m,1−C),4.71(1H,brs,
2−C of THP),4.99(1H,s,19
−C),5.29(1H,s,19−C),6.0
0 and 6.35,6.00 and 6.40
(2H,each ABq,J=11.4Hz,6,7
−C).
【0024】実施例3 1α−ヒドロキシビタミンD 1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−
5,6−シスビタミンD(4.01g)のメタノール
(60ml)溶液にp−トルエンスルホン酸一水和物
(120mg)を加え、室温で30分間攪拌した。反応
液にジエチルエーテルを加え、希炭酸水素ナトリウム溶
液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて
乾燥後減圧下溶媒留去した。得られる残渣をn−ペンタ
ンにて再結晶すれば、無色結晶として1α−ヒドロキシ
ビタミンDが2.02g得られた。
【0025】H−NMR(CDCl)δ:0.55
(3H,s,18−C ),0.87(6H,d,J
=6.2Hz,26,27−C ),0.92(3
H,d,J=4.2Hz,21−C ),4.23
(1H,m,3−C),4.42(1H,m,1−C
),5.00(1H,s,19−C),5.34
(1H,s,19−C),6.01 and 6.3
9(2H,ABq,J=11.2Hz,6,7−C
).
【数1】
【0026】参考例2 3−アセトキシビタミンDの1,4−フタラジンジオ
ン付加物 ビタミンD(50.0g)のピリジン(130ml)
溶液に無水酢酸(50ml)を加え、室温で16時間攪
拌した。反応液を6N−塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリ
ウム溶液及び飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムにて乾燥後減圧下溶媒留去すれば、淡黄色油状物
として粗製3−アセトキシビタミンDが得られた。
【0027】粗製3−アセトキシビタミンD及びフタ
ルヒドラジド(40.88g)の塩化メチレン(400
ml)懸濁液に、−30℃で四酢酸鉛(83.84g)
の塩化メチレン(400ml)及び酢酸(4ml)溶液
を加え、次いで0℃で50分間攪拌した。反応液中の不
溶物を濾別し、濾液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後
減圧下溶媒留去した。得られる残渣にn−ヘキサン−酢
酸エチル混液を加え、析出した結晶を濾取すれば、淡黄
色結晶として3−アセトキシビタミンDの1,4−フ
タラジンジオン付加物の6(S)異性体が19.36g
得られた。
【0028】H−NMR(CDCl)δ:0.14
(3H,s,18−C ),2.03(3H,s,O
Ac),4.13 and 4.81(2H,ABq,
J=18.5Hz,19−C ),4.84(1H,
d,J=9.8Hz,6−C),5.12(3H,
m,22−C,23−C,3−C),5.85
(1H,d,J=9.8Hz,7−C),7.76
(2H,m,aryl),8.30(2H,m,ary
l).
【0029】一方、結晶を濾取した濾液を減圧濃縮し、
得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒 クロロホルム:アセトン=100:1)に
て分離精製すれば、淡黄色アモルファスとして3−アセ
トキシビタミンDの1,4−フタラジンジオン付加物
の6(S),6(R)異性体混合物が21.56g得ら
れた。
【0030】H−NMR(CDCl)δ:0.1
4,0.54(3H,each s,18−C ),
2.03,2.07(3H,each s,OAc),
4.13and 4.81,4.27 and 4.7
1(2H,each ABq,J=18.5Hz,1
7.8Hz,19−C ),4.78,4.84(1
H,each d,J=9.7Hz,9.8Hz,6−
),5.12(3H,m,22,C,23−C
,3−C),5.85,5.97(1H,each
d,J=9.8Hz,9.7Hz,7−C),7.
76(2H,m,aryl),8.30(2H,m,a
ryl).
【0031】参考例3 6,19−(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−ア
セトキシ−20(S)−ホルミル−9,10−セコプレ
グナ−5(10),7(E)−ジエン 3−アセトキシビタミンDの1,4−フタラジンジオ
ン付加物(6(S),6(R)異性体混合物)(16.
19g)の塩化メチレン(180ml)及びメタノール
(60ml)溶液に、攪拌下−65℃でオゾンガスを原
料が消失するまで吹き込んだ。次いで、乾燥空気を30
分間吹き込んだ後トリフェニルホスフィン(7.20
g)を加え、更に−65℃で30分間攪拌した。反応液
に5%炭酸水素ナトリウム溶液を加え有機層を分取し、
飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、
減圧下溶媒留去した。得られる残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒クロロホルム:アセトン
=50:1)で分離精製後n−ヘキサン−ジエチルエー
テル混液にて結晶化すれば、無色結晶として6,19−
(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−アセトキシ−
20(S)−ホルミル−9,10−セコプレグナ−5
(10),7(E)−ジエンが9.25g得られた。
【0032】H−NMR(CDCl)δ:0.2
0,0.59(3H,each s,18−C ),
1.06,1.12(3H,each d,J=6.8
Hz,6.6Hz,21−C ),2.04,2.0
7(3H,each s,OAc),4.14 and
4.81,4.25 and 4.71(2H,ea
ch ABq,J=17.6Hz,16.9Hz,19
−C ),4.77,4.81(1H,each
d, J=9.9Hz,9.3Hz,6−C),5.
13(1H,m,3−C),5.85,5.96(1
H,each d,J=9.9Hz,9.3Hz,7−
),7.76(2H,m,aryl),8.26
(2H,m,aryl),9.51,9.55(1H,
each d, J=3.1Hz,3.1Hz,CH
O).
【0033】参考例4 6,19−(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−ア
セトキシ−25−トリエチルシリルオキシー9,10−
セココレスタ−5(10),7(E),22−トリエン アルゴンガス置換下、[3−(トリエチルシリルオキ
シ)−3−メチルブト−1−イル]トリフェニルホスホ
ニウムテトラフェニルボレート(16.78g)のテト
ラヒドロフラン(180ml)溶液に、15℃以下でフ
ェニルリチウムの1.8Mシクロヘキサン/ジエチルエ
ーテル溶液(11.9ml)を加え5分間攪拌後、6,
19−(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−アセト
キシ−20(S)−ホルミル−9,10−セコプレグナ
−5(10),7(E)−ジエン(8.75g)のベン
ゼン(240ml)溶液を加え、更に5分間攪拌した。
反応液に水を加え有機層を分取し、希塩酸及び水で洗浄
後無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下溶媒留去し
た。得られる残渣にジエチルエーテルを加え、不溶結晶
を濾別し、濾液を減圧濃縮して得られる残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒クロロホルム:
メタノール=100:1)にて分離精製後ジエチルエー
テルにて結晶化すれば、無色結晶として 6,19−
(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−アセトキシ−
25−トリエチルシリルオキシ−9,10−セココレス
タ−5(10),7(E),22−トリエンが7.16
g得られた。
【0034】H−NMR(CDCl)δ:0.1
8,0.57(3H,each s,18−C ),
0.57(9H,m,C of TES),0.9
1(9H,m,C of TES,21−C
),1.14,1.18(6H,each s,2
6,27−C ),2.04,2.07(3H,ea
chs,OAc),4.13 and 4.90,4.
26 and 4.71(2H,each ABq,J
=18.2Hz,18.2Hz,19−C ),4.
74,4.79(1H,each d,J=9.5H
z,9.6Hz,6−C),5.24(3H,m,2
2,23−C,3−C),5.83,5.92(1
H,each d,J=9.5Hz,9.6Hz,7−
),7.76(2H,m,aryl),8.27
(2H,m,aryl).
【0035】参考例5 25−ヒドロキシビタミンDの1,4−フタラジンジ
オン付加物 6,19−(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−ア
セトキシ−25−トリエチルシリルオキシ−9,10−
セココレスタ−5(10),7(E),22−トリエン
(10.42g)のテトラヒドロフラン(30ml)及
び水(9ml)溶液に酢酸(90ml)を加え、室温で
16時間攪拌した。反応液を減圧濃縮した残渣にジエチ
ルエーテルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後減圧下溶媒
留去すれば、淡黄色アモルファスとして粗製6,19−
(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−アセトキシ−
25−ヒドロキシ−9,10−セココレスタ−5(1
0),7(E),22−トリエンが得られた。
【0036】H−NMR(CDCl)δ:0.1
8,0.58(3H,each s,18−C ),
0.91,0.97(3H,each d,J=6.4
Hz,5.3Hz,21 C ),1.17,1.2
1(6H,each s,26,27−CH),2.
03,2.07(3H,each s,OAc),4.
12 and 4.79,4.29 and 4.69
(2H,each ABq,J=17.8Hz,17.
8Hz,19−C ),4.74,4.82(1H,
each d,J=10.1Hz,10.0Hz,6−
),5.21(3H,m,22,23−C,3−
),5.83,5.92(1H,each d,J
=10.1Hz,10.0Hz,7−C),7.79
(2H,m,aryl),8.29(2H,m,ary
l).
【0037】粗製6,19−(N,N’−フタルヒドラ
ジド)−3β−アセトキシ−25−ヒドロキシ−9,1
0−セココレスタ−5(10),7(E),22−トリ
エンのベンゼン(100ml)及びエタノール(100
ml)溶液に炭酸水素ナトリウム(2.30g)及び5
%白金/炭素(3.47g)を加え、水素ガス置換下室
温で20時間攪拌した。反応液中の不溶物を濾別し、濾
液を減圧濃縮すれば、淡黄色アモルファスとして粗製
6,19−(N,N’−フタルヒドラジド)−3β−ア
セトキシ−25−ヒドロキシ−9,10−セココレスタ
−5(10),7(E)−ジエンが得られた。
【0038】H−NMR(CDCl)δ:0.1
4,0.53(3H,each s,18−C ),
1.86(3H,m,21−C ),1.18,1.
20(6H,each s,26,27−C ),
2.04,2.07(3H,each s,OAc),
4.13 and 4.80,4.25 and 4.
70(2H,each ABq,J=17.0Hz,1
7.0Hz,19−C ),4.75,4.83(1
H,each d,J=9.2Hz,9.0Hz,6−
),5.12(1H,m,3−C),5.83,
5.94(1H,each d,J=9.2Hz,9.
0Hz,7−C),7.76(2H,m,ary
l),8.28(2H,m,aryl).
【0039】粗製6,19−(N,N’−フタルヒドラ
ジド)−3β−アセトキシ−25−ヒドロキシ−9,1
0−セココレスタ−5(10),7(E)−ジエンのベ
ンゼン(200ml)溶液に1.25M水酸化ナトリウ
ム/メタノール溶液(40ml)を加え、室温で20分
間攪拌した。反応液を希塩酸及び飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムにて乾燥後減圧下溶媒留去した。
得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒クロロホルム:メタノール=30:1)にて
分離精製後n−へキサン−ジエチルエーテル混液にて結
晶化すれば、無色結晶として25−ヒドロキシビタミン
の1,4−フタラジンジオン付加物が5.71g得
られた。
【0040】H−NMR(CDCl)δ:0.1
6,0.52(3H,each s,18−C ),
0.87(3H,m,21−C ),1.18,1.
20(6H,each s,26,27−C ),
4.10(1H,m,3−C),4.16 and
4.77,4.28 and 4.67(2H,eac
hABq,J=17.6Hz,17.6Hz,19−C
),4.75,4.83(1H,each d,J
=9.4Hz,9.4Hz,6−C),5.88,
5.99(1H,each d,J=9.4Hz,9.
4Hz,7−C),7.78(2H,m,ary
l),8.28(2H,m,aryl).
【0041】参考例6 25−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシビ
タミンDの1,4−フタラジンジオン付加物 25−ヒドロキシビタミンDの1,4−フタラジンジ
オン付加物(3.90g)の塩化メチレン(60ml)
溶液にp−トルエンスルホン酸一水和物(40mg)及
びジヒドロピラン(0.45ml)を加え、室温で20
分間攪拌後ジヒドロピラン(0.45ml)を追加し、
更に室温で20分間攪拌した。反応液を希炭酸水素ナト
リウム溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムにて乾燥後減圧下溶媒留去した。得られる残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒クロロホ
ルム:アセトン=30:1)にて分離精製すれば、無色
アモルファスとして25−ヒドロキシ−3−テトラヒド
ロピラニルオキシビタミンDの1,4−フタラジンジ
オン付加物が3.53g得られた。
【0042】H−NMR(CDCl)δ:0.1
6,0.53(3H,each s,18−C ),
0.89(3H,m,21−C ),1.18,1.
20(6H,each s,26,27−C ),
3.54(1H,m,6−Cof THP),3.9
6(3H,m,6−C of THP,one pr
oton of 19−C ,3−C),4.7
5,(3H,m,2−Cof THP,one pr
oton of 19−C ,6−C),5.8
8,5.99(1H,each d,J=9.4Hz,
9.4Hz,7−C),7.78(2H,m,ary
l),8.28(2H,m,aryl).
【0043】参考例7 25−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−
5,6−トランスビタミンD 25−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシビ
タミンDの1,4−フタラジンジオン付加物(3.5
3g)のエタノール(70ml)溶液に無水ヒドラジン
(10ml)を加え、アルゴンガス置換下16時間還流
した。冷後、反応液を減圧濃縮した残渣に塩化メチレン
(100ml)及び20%炭酸カリウム溶液(100m
l)を加え、更に1,2−ジブロモテトラクロロエタン
(9.14g)及びジアニシルテルオキシド(2.01
g)を添加し、アルゴンガス置換下室温で5時間攪拌し
た。反応液の有機層を分取し、水洗後無水硫酸マグネシ
ウムにて乾燥し減圧下溶媒留去した。得られる残渣をカ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒n−ヘキサン:酢酸
エチル=10:1)にて分離精製すれば、無色アモルフ
ァスとして25−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニ
ルオキシ−5,6−トランスビタミンDが1.76g
得られた。
【0044】H−NMR(CDCl)δ:0.56
(3H,s,18−C ),0.94(3H,d,J
=5.1Hz,21−C ),1.22(6H,s,
26,27−C ),3.52(1H,m,6−C
of THP),3.87(2H,m,6−C
f THP,3−C),4.67(1H,s,19−
),4.73(1H,brs,2−C of T
HP),4.97(1H,s,19−C),5.85
and 6.52,5.89 and 6.52(2
H,each ABq,J=11.7Hz,6,7−C
).
【0045】実施例4 1α,25−ジヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニル
オキシ−5,6−トランスビタミンD 25−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−
5,6−トランスビタミンD(1.75g)の塩化エ
チレン(18ml)溶液にN−メチルモルホリンN−オ
キシド(1.09g)の塩化メチレン(18ml)溶液
を加え還流温まで加熱し、亜セレン酸(0.58g)及
びN−メチルモルホリンN−オキシド(1.09g)の
アセトニトリル(18ml)溶液を加えた後1時間還流
した。反応液を放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及
び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥
後減圧下溶媒留去した。得られる残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒クロロホルム:アセト
ン=30:1)にて分離精製すれば、無色アモルファス
として1α−ジヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニル
オキシ−5,6−トランスビタミンDが1.01g得
られた。
【0046】H−NMR(CDCl)δ:0.55
(3H,s,18−C ),0.95(3H,d,J
=4.8Hz,21−C ),1.22(6H,s,
26,27−C ),3.56(1H,m,6−C
of THP),4.02(2H,m,6−C
f THP,3−C),4.50(1H,m,1−C
),4.72(1H,brs,2−C of TH
P),4.96(1H,s,19,C),5.11
(1H,s,19−C),5.85 and6.5
5,5.91 and 6.55(2H,each A
Bq,J=11.4Hz,6,7−C).
【0047】実施例5 1α,25−ジヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニル
オキシ−5,6−シスビタミンD 1α,25−ジヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニル
オキシ−5,6−トランスビタミンD(1.0g)の
ベンゼン(30ml)溶液にトリエチルアミン(0.3
0ml)及びアントラセン(0.23g)を加え十分に
脱気した後、アルゴンガス置換下100W高圧水銀ラン
プにて1時間紫外線照射した。反応液中の不溶物を濾別
し、濾液を減圧濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒クロロホルム:アセト
ン=30:1)にて分離精製すれば、無色アモルファス
として1α,25−ジヒドロキシ−3−テトラヒドロピ
ラニルオキシ−5,6−シスビタミンDが715mg
得られた。
【0048】H−NMR(CDCl)δ:0.54
(3H,s,18−C ),0.94(3H,d,J
=5.1Hz,21=C ),1.22(6H,s,
26,27−C ),3.56(1H,m,6−C
of THP),4.03(2H,m,6−C
f THP,3−C),4.44(1H,m,1−C
H),4.72(1H,brs,2−C of TH
P),4.99(1H,s,19−C),5.29
(1H,s,19−C),6.00 and6.3
5,6.00 and 6.40(2H,each A
Bq,J=11.3Hz,6,7−C).
【0049】実施例6 1α,25−ジヒドロキシビタミンD 1α,25−ジヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニル
オキシ−5,6−シスビタミンD(710mg)のメ
タノール(10ml)溶液にp−トルエンスルホン酸一
水和物(21mg)を加え、室温で30分間攪拌した。
反応液にジエチルエーテルを加え、希炭酸水素ナトリウ
ム溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
にて乾燥後減圧下溶媒留去した。得られる残渣をギ酸メ
チルにて再結晶すれば、無色結晶として1α,25−ジ
ヒドロキシビタミンDが366mg得られた。
【0050】H−NMR(CDCl)δ:0.55
(3H,s,18−C ),0.93(3H,d,J
=5.2Hz,21−C ),1.22(6H,s,
26,27−C ),4.22(1H,m,3−C
),4.43(1H,m,1−C),5.01(1
H,s,19−C),5.33(1H,s,19−C
),6.01 and 6.39(2H,ABq,J
=11.5Hz,6,7−C).
【数2】
【0051】実施例7 9,10−セコ−1α−ヒドロキシ−3β−テトラヒド
ロピラニルオキシ−20(S)−p−トルエンスルホニ
ルオキシメチルプレグナ−5(E),7(E)10(1
9)−トリエン 9,10−セコ−3β−テトラヒドロピラニルオキシ−
20(S)−p−トルエンスルホニルオキシメチルプレ
グナ−5(E),7(E)10(19)−トリエン
(5.74g)の塩化エチレン(60ml)溶液にN−
メチルモルホリンN−オキシド(3.14g)の塩化メ
チレン(60ml)溶液を加え還流温まで加熱し、亜セ
レン酸(1.66g)及びN−メチルモルホリンN−オ
キシド(3.14g)のアセトニトリル(60ml)溶
液を加えた後I時間還流した。反応液を放冷後、飽和炭
酸水素ナトリウム溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムにて乾燥後減圧下溶媒留去した。得られ
る残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にて分離精製す
れば、淡黄色アモルファスとして9,10−セコ−1α
−ヒドロキシ−3β−テトラヒドロピラニルオキシ−2
0(S)−p−トルエンスルホニルオキシメチルプレグ
ナ−5(E),7(E)10(19)−トリエンが2.
99g得られた。
【0052】H−NMR(CDCl)δ:0.52
(3H,s,18−C ),1.00(3H,d,J
=6.5Hz,21−C ),2.45(3H,s,
of Ts),3.55(1H,m,6−C
of THP),3.89(4H,m,6−C of
THP,3−C,C OTs),4.44(1
H,m,1−C),4.72(1H,brs,2−C
of THP),4.95(1H,s,19−C
),5.10(1H,s,19−C),5.83
and 6.50,5.91 and 6.50(2
H,each ABq,J=11.3Hz,6,7−C
),7.34,7.80(4H,eachd,J=
8.4Hz,aryl of Ts).
【0053】実施例8 9,10−セコ−1α−ヒドロキシ−3β−テトラヒド
ロピラニルオキシ−20(S)−p−トルエンスルホニ
ルオキシメチルプレグナ−5(Z),7(E)10(1
9)−トリエン 9,10,セコ−1α−ヒドロキシ−3β−テトラヒド
ロピラニルオキシ−20(S)−p−トルエンスルホニ
ルオキシメチルプレグナ−5(E),7(E)10(1
9)−トリエン(2.97g)のベンゼン(100m
l)溶液にトリエチルアミン(0.75ml)及びアン
トラセン(0.58g)を加え十分に脱気した後、アル
ゴンガス置換下100W高圧水銀ランプにて1時間紫外
線照射した。反応液中の不溶物を濾別し、濾液を減圧濃
縮して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に
て分離精製すれば、淡黄色アモルファスとして9,10
−セコ−1α−ヒドロキシ−3β−テトラヒドロピラニ
ルオキシ−20(S)−p−トルエンスルホニルオキシ
メチルプレグナ−5(Z),7(E)10(19)−ト
リエンが2.13g得られた。
【0054】H−NMR(CDCl)δ:0.51
(3H,s,18−C ),0.99(3H,d,J
=6.5Hz,21−C ),2.45(3H,s,
of Ts),3.55(1H,m,6−C
of THP),3.92(4H,m,6−C of
THP,3−C,C OTs),4,43(1
H,m,1−C),4.72(1H,brs,2−C
of THP),4.95(1H,S,19−C
),5.26(1H,s,19−C),5.98
and 6.31,5.98 and 6.36(2
H,each ABq,J−11.3Hz,6,7−C
),7.34,7.79(4H,eachd,J=
8.5Hz,aryl of Ts).
【0055】
【発明の効果】本発明方法によれば、生理活性ビタミン
D誘導体の重要中間体となる1α−ヒドロキシ−3−テ
トラヒドロピラニルオキシ−5,6−トランスビタミン
D化合物、1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニ
ルオキシ−5,6−シスビタミンD化合物及び活性型ビ
タミンD化合物すなわち1α−ヒドロキシビタミンD
及び1α,25−ジヒドロキシビタミンDを高収率
且つ高立体選択的に得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式化1[式中、Rは場合によって保
    護されたヒドロキシメチル基、ヒドロカルビルスルホニ
    ルオキシ(炭素数1〜6の)低級アルキル基または化2
    (式中、R1 、R2 、R3 、R4 は同一または異なって
    水素原子、ヒドロキシル基または保護されたヒドロキシ
    ル基を表すか、またはR1 およびR2は一緒になって炭
    素−炭素二重結合を表し、R3 は水素または(炭素数1
    〜6の)低級アルキル基を表す)の基を表し、THPは
    テトラヒドロピラニル基を表す]で示される1−未置換
    −3−テトラヒドロピラニルオキシ−5,6−トランス
    ビタミンD化合物を共酸化剤の存在下、亜セレン酸によ
    り酸化することからなる一般式化3[式中、R及びTH
    Pは前記と同じ意味を表す]で示される1α−ヒドロキ
    シ−3−テトラヒドロピラニルオキシ−5,6−トラン
    スビタミンD化合物の製造方法。 【化1】 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の製造方法によって得ら
    れる1α−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキ
    シ−5,6−トランスビタミンD化合物を紫外線照射に
    より異性化させ、次いで存在する保護基を所望により除
    去することからなる1α−ヒドロキシ−3−テトラヒド
    ロピラニルオキシ−5,6−シスビタミンD化合物また
    は、1α−ヒドロキシ−5,6−シスビタミンD化合物
    の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116396268A (zh) * 2021-12-27 2023-07-07 上海信谊万象药业股份有限公司 一种阿法骨化醇中间体合成方法

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