JPH07196659A - 2−[(置換−1,3−チアゾリウム−3−イル)アルキルチオ]カルバペネム誘導体 - Google Patents

2−[(置換−1,3−チアゾリウム−3−イル)アルキルチオ]カルバペネム誘導体

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JPH07196659A
JPH07196659A JP5349354A JP34935493A JPH07196659A JP H07196659 A JPH07196659 A JP H07196659A JP 5349354 A JP5349354 A JP 5349354A JP 34935493 A JP34935493 A JP 34935493A JP H07196659 A JPH07196659 A JP H07196659A
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Sei Tamai
聖 玉井
Toshio Kumagai
年夫 熊谷
Yuunosuke Nagase
祐之助 長瀬
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Lederle Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強力な抗菌活性を示し、しかも、β−ラクタ
マーゼ及び腎デヒドロペプチダーゼに対する優れた耐性
を有する化合物、並びに、該化合物を有効成分として含
有することを特徴とする抗菌剤の提供。 【構成】 一般式(I): 【化1】 式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素、低級アルケ
ニル基、又は、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキ
シ、メルカプト若しくは低級アルキルチオで置換されて
いてもよい低級アルキル基を表わし(但し、R1 とR2
が共に水素原子であるものを除く)、nは1〜4の整数
を表わす、で示される(1R,5S,6S)−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−
[(置換−1,3−チアゾリウム−3−イル)アルキル
チオ]カルバペン−2−エム−3−カルボキシレートお
よびその薬理学的に許容し得る塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカルバペネム系抗生物質
に関し、更に詳細には、カルバペネム骨格の1位にβ−
配置のメチル基を有し、かつ、2位に置換された(1,
3−チアゾリウム−3−イル)アルキルチオ基を有する
カルバペネム化合物、及び、該化合物を有効成分とする
抗菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々の抗菌活性を目的として
次式(A)
【0003】
【化2】
【0004】で示されるカルバ−2−ペネム−3−カル
ボン酸を基本骨格とするカルバペネム系抗生物質が多数
提案されている。
【0005】例えば初期のカルバペネム系抗生物質は、
ストレプトミセス・カトレヤ(Streptomyces cattleya
)の発酵により得られる次式(B)
【0006】
【化3】
【0007】で示されるチエナマイシンのような天然由
来のカルバペネム化合物である。このチエナマイシンは
広範囲にわたるグラム陽性菌、グラム陰性菌に対して優
れた抗菌スペクトラムを有し、有用性の高い化合物とし
てその開発が医薬品としての開発が期待されたものの、
化学的安定性が悪く、実用化されるまでには至っていな
い。
【0008】そのため多くの研究者は、上記式で示され
るチエナマイシンの抗菌活性を保有しかつその化学的安
定性が確保されたカルバペネム化合物を開発するために
努力し、その結果、チエナマイシンの2位側鎖のアミノ
基をホルムイミドイル化した次式(C)
【0009】
【化4】
【0010】で示されるイミペネム(imipenem;IN
N)が実用的抗菌剤として登場するに至った。
【0011】しかし、上記式(C)で示されるイミペネ
ムは、チエナマイシンより優れた抗菌活性を示し、化学
的安定性はある程度確保されているものの、生体内にお
いて腎デヒドロペプチダーゼ(DHP)による分解不活
性化が短時間のうちに生じてしまうという欠点を有して
いる。そのためイミペネムは単独で投与することができ
ず、DHP阻害剤と併用し、その分解不活性化を抑制し
てやらなければならない。したがって、この化合物の実
際的製剤はDHP阻害剤の一種であるシラスタチン(ci
lastatin;INN)と併用したイミペネム/シラスタチ
ンの配合処方となっている。
【0012】しかしながら、臨床的に使用される実用的
な抗菌剤としては抗菌剤本来の抗菌活性がそのまま発揮
されるのが好ましく、また、併用するDHP阻害剤が生
体内の他の組織において好ましからざる副作用を発揮す
ることも考えられるので、配合処方は極力回避したほう
が良いことはいうまでもない。そのため、抗菌活性と同
時にDHPに対する耐性をも保有するカルバペネム化合
物の開発が強く要望されている。
【0013】最近に至り上述の目的を達成させるものと
して、カルバペネム骨格の1位にメチル基が導入され、
かつ2位に種々の側鎖を持つメルカプト基を有する1−
メチルカルバペネム化合物が提案されている。例えば、
特開昭61−63679号公報には、カルバペネム骨格
の2位に、含窒素四級ヘテロアリリウムアルキルチオ基
を持つ、下式(D)
【0014】
【化5】
【0015】で示される1−置換カルバペネム−3−カ
ルボン酸誘導体が記載されている。該公報はまた、この
化合物はDHPによる分解不活性化に対する耐性及び化
学的安定性が改善された有用性の高い抗菌剤であると報
告している。
【0016】カルバペネム骨格第2位の置換基が、置換
された(1,3−チアゾリウム−3−イル)アルキルチ
オ基である本願発明化合物は、文言上、上記公報に一般
式で記載された化合物に包含されるものの、該公報には
本願化合物の具体的な製造方法、原料化合物の入手方
法、最終生成物の物性デ−タ、抗菌活性データ、及び、
その具体的構造すら一切記載されていない。また、本願
発明化合物のカルバペネム骨格第2位の置換基の母核で
ある(1,3−チアゾリウム−3−イル)アルキルチオ
基は、上記公報に製造方法等が具体的に記載されたいず
れの化合物の置換基とも大きく異なる構造をもつ。した
がって、上記公報は、本明細書において開示しかつクレ
ームする化合物を、何ら開示しあるいは示唆するもので
はない。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、今回、β
−ラクタマーゼ並びに腎デヒドロペプチダーゼに対する
優れた耐性、及び、強力な抗菌活性を有し、有用性の高
い抗菌剤としての利用が期待される新規カルバペネム化
合物を見出し、本願発明を完成するに至った。本願発明
化合物は、1位がβ−配置でメチル置換され、さらに、
2位置換基として置換された(1,3−チアゾリウム−
3−イル)アルキルチオ基が導入されている点に構造上
の特徴を有し、具体的には、式(I)
【0018】
【化6】
【0019】式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水
素、低級アルケニル基、又は、ハロゲン、ヒドロキシ、
低級アルコキシ、メルカプト若しくは低級アルキルチオ
で置換されていてもよい低級アルキル基を表わし(但
し、R1 とR2 が共に水素原子であるものを除く)、n
は1〜4の整数を表わす、で示される(1R,5S,6
S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メ
チル−2−[(置換−1,3−チアゾリウム−3−イ
ル)アルキルチオ]カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシレートである。
【0020】また、式(I)の化合物はそれ自体分子内
第四級アミン塩であるが、この化合物に適当な塩基又は
酸を付加することによって、薬理学的に許容し得る塩と
することもできる。かかる塩としては、医薬として通常
許容される無機及び有機の無毒性塩類が挙げられる。無
機塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等の
アルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のア
ルカリ土類金属塩;アンモニウム塩等が挙げられる。有
機塩としては例えば、トリエチルアミン塩、ピリジン
塩、ピコリン塩、エタノ−ルアミン塩、トリエタノ−ル
アミン塩、ジクロルヘキシルアミン塩、N,N’−ジベ
ンジルエチレンジアミン塩等の有機アミン塩のような塩
基との塩;塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等
の無機酸付加塩;ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸
塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベ
ンゼンスルホン酸塩等の有機酸付加塩のような酸との
塩;アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の塩
基性アミノ酸又は酸アミノ酸との塩等が挙げられる。
【0021】本発明のカルバペネム化合物は、先行文献
により開示されていない新規な化合物であり、その抗菌
力が特異的に優れている点から抗菌剤として高い有用性
が期待される。
【0022】以下に本願発明化合物について更に詳細に
説明するが、説明中使用される用語はそれぞれ次の意味
を有する。
【0023】「低級」なる語はこの語が付された基また
は化合物の炭素原子数が1〜7個、好ましくは1〜4個
であることを意味する。
【0024】また、「低級アルキル基」は、直鎖状また
は分岐鎖状のいずれでもよく、例えばメチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチ
ル、イソペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−
ヘプチル、イソヘプチル等が挙げられる。
【0025】「ハロゲン」は、特に記載がない限り、フ
ッ素、塩素、臭素、及びヨウ素のいずれかを表わす。
【0026】「低級アルコキシ基」は、直鎖状または分
岐鎖状のいずれでもよく、例えば、メトキシ、エトキ
シ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、
イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキ
シ、n−ペントキシ、イソペントキシ、n−ヘキシロキ
シ、イソヘキシロキシ、n−ヘプトキシ、イソヘプトキ
シ等が挙げられる。
【0027】「低級アルキルチオ基」は、直鎖状または
分岐鎖状のいずれでもよく、例えば、メチルチオ、エチ
ルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブ
トキシチオ、sec−ブトキシチオ、tert−ブトキ
シチオ、n−ペントキシチオ、n−ヘキシロキシチオ、
イソヘキシロキシチオ、n−ヘプトキシチオ、イソヘプ
トキシチオ等が挙げられる。
【0028】本発明により提供される式(I)の化合物
は、その2位側鎖の1,3−チアゾリウム基において、
好ましくは4位にR1 で表わされる置換基を有し、更
に、5位にR2 で表わされる置換基を有する。
【0029】本発明により提供される式(I)の化合物
の置換基R1 、R2 及びnの代表例は、下記表1から表
5に示す通りである。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】また、式(I)の化合物の好適な具体例を
挙げれば以下に示す通りである。
【0036】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−2−[2−[5−(2−ヒドロ
キシエチル)−4−メチル−1,3−チアゾリウム−3
−イル]エチルチオ]−1−メチルカルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシレ−ト;(1R,5S,6S)−6
−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[5−(2
−ヒドロキシエチル)−4−メチル−1,3−チアゾリ
ウム−3−イル]メチルチオ−1−メチルカルバペン−
2−エム−3−カルボキシレ−ト;(1R,5S,6
S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−2−
[2−[5−(2−メルカプトエチル)−4−メチル−
1,3−チアゾリウム−3−イル]エチルチオ]−1−
メチルカルバペン−2−エム−3−カルボキシレ−ト;
(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−2−[5−(2−メルカプトエチル)−4−
メチル−1,3−チアゾリウム−3−イル]メチルチオ
−1−メチルカルバペン−2−エム−3−カルボキシレ
−ト;(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−2−[2−(4−メチル
−1,3−チアゾリウム−3−イル)エチルチオ]カル
バペン−2−エム−3−カルボキシレ−ト;(1R,5
S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−2−(4−メチル−1,3−チアゾリウム
−3−イル)メチルチオカルバペン−2−エム−3−カ
ルボキシレ−ト;(1R,5S,6S)−2−[2−
(5−ビニル−4−メチル−1,3−チアゾリウム−3
−イル]エチルチオ−6−[(R)−1−ヒドロキシエ
チル]−1−メチルカルバペン−2−エム−3−カルボ
キシレ−ト;(1R,5S,6S)−2−(5−ビニル
−4−メチル−1,3−チアゾリウム−3−イルメチル
チオ)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチルカルバペン−2−エム−3−カルボキシレ−ト;
【0037】本願発明の式(I)の化合物の製造方法を
模式的に示せば、下記反応式Aのとおりである。
【0038】
【化7】
【0039】上記反応式Aにおいて、R3 はカルボキシ
ル保護基を表わし、Ra 及びR4 は夫々独立にアシル基
を表わし、X- は塩形成性陰イオンを表わし、R1 、R
2 及びnは前記定義のとおりである。
【0040】R3 によって表わされる「カルボキシル保
護基」としては、例えば、エステル残基を例示すること
ができ、かかるエステル残基としてはメチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−、iso−、ter
t−ブチル、n−ヘキシルエステル等の低級アルキルエ
ステル残基;ベンジル、p−ニトロベンジル、o−ニト
ロベンジル、m−ニトロベンジル、2,4−ジニトロベ
ンジル、p−クロロベンジル、p−ブロモベンジル、p
−メトキシベンジル等のアラルキルエステル残基;アセ
トキシメチル、アセトキシエチル、プロピオニルオキシ
メチル、n−、iso−ブチリルオキシメチル、ピバロ
イルオキシメチル等の低級脂肪族アシルオキシメチル残
基などが挙げられ、好ましくはアラルキルエステル残基
が挙げられる。
【0041】また、Ra 及びR4 によって表わされる
「アシル基」は、単に有機カルボン酸のカルボキシル基
からOH基を除いた残りの原子団のみならず、広義に、
有機スルホン酸や有機リン酸から誘導されるアシル基を
も表わし、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル
等の低級アルカノイル基;メタンスルホニル、トリフル
オロメタンスルホニル基等の(ハロ)低級アルキルスル
ホニル基;ベンゼンスルホニル、p−ニトロベンゼンス
ルホニル、p−ブロモベンゼンスルホニル、トルエンス
ルホニル、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスル
ホニル等の置換もしくは未置換のアリールスルホニル
基;ジフェニルホスホリル基等が挙げられる。
【0042】X- によって表される「塩形成性陰イオ
ン」には、四級アンモニウムの陽イオンに対応する陰イ
オンが包含され、具体的には、ヒドロキシアニオン;メ
トキシアニオン、エトキシアニオン等のアルコキシアニ
オン;クロルアニオン、ブロモアニオン、ヨードアニオ
ン、フッ素アニオン等のハロゲンアニオン;または次に
述べる「酸アニオン」等を例示することができる。「酸
アニオン」は広義にプロトン供与性分子から水素原子を
除いた残りの原子団を意味し、その代表例としては有機
酸残基、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、トリフルオ
ロ酢酸、トリクロロ酢酸等の低級脂肪酸;安息香酸、p
−ニトロ安息香酸等の置換または未置換の安息香酸;メ
タンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の
(ハロ)低級アルキルスルホン酸;p−ニトロベンゼン
スルホン酸、p−ブロモベンゼンスルホン酸、トルエン
スルホン酸、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンス
ルホン酸等の置換または未置換のアリールスルホン酸;
ジフェニルリン酸等の有機リン酸などから水素原子を除
いた残りの原子団:無機酸残基、例えば亜硝酸、硝酸、
硫酸または過塩素酸、ホウフッ化水素酸等のハロゲン化
水素酸などから水素原子を除いた残りの原子団を例示す
ることができる。
【0043】反応式Aによって表される合成経路におい
て、工程(a)は式(II)の化合物と式(III)で
示されるメルカプトアルコ−ルの反応であり、例えば、
式(II)の化合物を、テトラヒドロフラン、ジクロル
メタン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、アセトニトリル、ヘキサメチルホスホラ
ミド等の適当な溶媒、好ましくはアセトニトリル中で、
約0.5〜約5倍モル量、好ましくは約0.8〜約3倍
モル量の式(III)のメルカプトアルコ−ルと、好ま
しくは炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチル
アミン、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基、特に好
ましくはジイソプロピルエチルアミンの存在下に、約−
40〜約25℃の範囲内の温度、好ましくは氷冷下で約
30分〜約24時間反応させることにより行うことがで
きる。
【0044】反応は、不活性ガス、例えば窒素ガスまた
はアルゴンガス気流中で行うことが好ましい。
【0045】この反応により式(IV)の化合物が得ら
れ、反応液はそのまま次の工程で用いることができる
が、場合によっては、反応液を通常の精製手段、例え
ば、濾過、デカンテ−ション、抽出、洗浄、溶媒留去、
乾燥、カラムまたは薄層クロマトグラフィ−、再結晶、
蒸留、昇華等に付すことにより、式(IV)の化合物を
単離精製することもできる。
【0046】次いで、得られた式(IV)の化合物を工
程(b)の反応に付すことにより、2位側鎖上の水酸基
を活性化させ、式(V)の化合物とすることができる。
【0047】本工程(b)で用いられる水酸基の活性化
試薬としては、「アシル基」の説明において例示された
有機カルボン酸、有機スルホン酸、又は、有機リン酸等
の酸のハロゲン化物、例えば、メタンスルホニルクロリ
ド、4−トルエンスルホニルクロリド、アセチルクロリ
ド等などを挙げることができる。
【0048】本工程は、具体的には、式(IV)で示さ
れる化合物と約1モルないし約4モル等量の上記の活性
化試薬とを、例えば、上記工程(a)に例示した適当な
溶媒、好ましくはテトラヒドロフラン中で、例えば、上
記工程(a)に例示した塩基の存在下に、約−20〜6
0℃、好ましくは約−20℃〜室温程度で、約30分間
ないし約4時間反応させることにより行うことができ
る。
【0049】反応は、不活性ガス、例えば窒素ガスまた
はアルゴンガス気流中で行うことが好ましい。
【0050】本工程によって得られる水酸基が活性化さ
れた誘導体(V)は、上記反応液のまま次の反応に用い
ることもできるが、場合によって、上記に例示した通常
の精製手段等に付すことにより単離精製することができ
る。
【0051】続く工程(c)は、上記反応により得られ
た式(V)の化合物と式(VI)で示されるチアゾ−ル
誘導体を反応させて式(VII)の化合物を得る反応で
ある。
【0052】本工程(c)は、例えば以下の2種類の方
法のいずれかによって行うことができる。即ち、方法
(i)によれば;式(V)の化合物と式(VI)のチア
ゾ−ル誘導体を、上記工程(a)で用いられる溶媒等の
中で、好ましくは、30℃から溶媒の沸点程度の温度に
加熱しながら、約30分から約10時間程度反応させる
ことにより、行うことができる。
【0053】また、方法(ii)によれば;式(V)の
化合物の活性化された水酸基をハロゲン化した後、得ら
れるハロゲン化物と式(VI)のチアゾ−ル誘導体と反
応させることにより、上記方法(i)より穏やかな条件
下に実施することもできる。この場合、例えば、まず、
式(V)の化合物とハロゲンの金属塩を、アセトン、ま
たは塩化メチレンとジメチルメホルムアミドとの混合溶
媒などの適当な溶媒中で、約0℃ないし溶媒の沸点程度
の温度、好ましくは還流条件下で約30分から約60時
間反応させることにより、式(V)の化合物をハロゲン
化物として得る。ここで得られるハロゲン化物は、その
まま次の反応に付すこともできるが、例えば、上記の精
製手段によって精製することもできる。続いて、該ハロ
ゲン化物を、式(VI)で示されるチアゾ−ル誘導体と
適当な溶媒中、例えば上記工程(a)で用いられる溶
媒、好ましくはアセトニトリル等の中で、好ましくは銀
塩の存在下に約−20℃から室温程度、好ましくは氷冷
下で、約30分から約10時間程度反応させて式(VI
I)で示される化合物を得る。
【0054】上記方法(ii)の製造方法で使用される
「ハロゲンの金属塩」としては、例えば、前述のハロゲ
ン、好ましくは臭素又はヨウ素と、ナトリウム、カリウ
ム等のアルカリ金属との塩、好ましくは臭化ナトリウ
ム、ヨウ化ナトリウム等が挙げられる。
【0055】また、同じく「銀塩」としては、例えば、
炭酸銀、硝酸銀、酢酸銀、トリフルオロ酢酸銀、四フッ
化ホウ素酸銀、リン酸銀、過塩素酸銀等、好ましくは過
塩素酸銀が挙げられる。
【0056】上記工程(c)により得られる式(VI
I)の塩は、必要に応じて上記に挙げた通常の精製手段
等のより精製することができる。
【0057】なお、式(VII)の化合物のX- で表わ
される塩形成性陰イオンは、本工程で方法(i)を用い
た場合には式(V)の化合物から脱離するOR4 アニオ
ンであるが、方法(ii)を用いた場合は製造中間体で
あるハロゲン化物から脱離したハロゲンアニオンとな
る。
【0058】上記工程により得られた式(VII)の塩
は、続く工程(d)において、ソルボリシス又は水素添
加のようなそれ自体既知の脱保護反応に付すことにより
カルボキシル基の保護基R3 を脱離せしめ、式(I)の
化合物に変換することができる。
【0059】工程(d)は、具体的には、式(VII)
の化合物を、例えば、pH5〜7の緩衝液、例えば、酢
酸緩衝液、モルホリノプロパンスルホン酸−水酸化ナト
リウム緩衝液、リン酸塩緩衝液、リン酸二カリウム、重
炭酸ナトリウム等を含むテトラヒドロフラン−水、テト
ラヒドロフラン−エタノ−ル−水、ジオキサン−水、ジ
オキサン−エタノ−ル−水、n−ブタノ−ル−水等の混
合溶媒中で、約1〜4気圧の水素を用い、酸化白金、パ
ラジウム−活性炭、水酸化パラジウム−活性炭等の水添
触媒の存在下に、約0〜約50℃の範囲内の温度で約1
5分〜約5時間処理することにより行うことができる。
【0060】また、本工程は緩衝液中にて亜鉛で処理す
ることにより実施することもできる。例えば、式(VI
I)の化合物をpH5〜7の緩衝液、例えばリン酸緩衝
液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、モルホリノプロパン
スルホン酸緩衝液、N−メチルモルホリン酸緩衝液中に
て亜鉛で処理することにより行うことができる。使用し
得る亜鉛としては、例えば亜鉛粉末、華状亜鉛、顆粒亜
鉛が挙げられ、その使用量は特に限定されないが、一般
には式(VII)の化合物1重量部に対し1〜10重量
部、好ましくは1〜5重量部の範囲内とすることができ
る。また、本脱離反応においては、必要に応じ、有機溶
媒を併用してもよく、そのような溶媒としては、エタノ
ール、プロパノール、n−ブタノールなどのアルコール
系溶媒;ジエチルエタノール、テトラヒドロフランなど
のエーテル系溶媒;アセトニトリル、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。反応は、
通常、約−20〜約50℃、好ましくは室温〜約30℃
の温度で、0.1ないし5時間程度処理することにより
完了させることができる。
【0061】また、式(I)の化合物は下記反応式Bに
示される方法によっても製造することができる。
【0062】
【化8】
【0063】反応式B中、R1 、R2 、R3 、X- 、R
a 及びnは上記定義の通りである。
【0064】式(II)の化合物と式(VIII)で示
される3−(メルカプトアルキル)チアゾリウム誘導体
の反応は、例えば、上記反応式Aの工程(a)同様の条
件下に行うことができる。
【0065】この反応により式(VII)の化合物が得
られ、反応液はそのまま次の工程で用いることができる
が、場合によっては、反応液を通常の精製手段に付すこ
とにより、式(VII)の化合物を単離精製することも
できる。
【0066】次いで、上記の反応により得られる式(V
II)の化合物のカルボキシル保護基R3 を、例えば、
上記反応式Aの工程(d)と同様の手段により脱離さ
せ、式(I)の化合物を生成することができる。
【0067】反応式Bで示される反応で原料として用い
られる3−(メルカプトアルキル)チアゾリウム誘導体
(VIII)は、例えば次の反応式Cで示される方法で
製造することができる。
【0068】
【化9】
【0069】反応式C中、Rはチオ−ル保護基を示し、
1 、R2 、X- 及びnは前記定義のとおりである。
【0070】ここで、チオ−ル保護基としては、例え
ば、ベンジル、p−メトキシベンジル、ジフェニルメチ
ル、トリフェニルメチル、t−ブチル、アセチル等が挙
げられ、好ましくは、p−メトキシベンジル、トリフェ
ニルメチル等が挙げられる。
【0071】反応式Cで示される反応は、式(IX)の
化合物と、式(VI)のチアゾ−ル誘導体の反応であ
り、上記反応式Aの工程(c)で用いられる二つの製造
方法(i)及び(ii)と同様の方法によって反応させ
た後、チオ−ル保護基を通常行われる脱保護基反応に付
すことによって行うことができる。
【0072】なお、必要に応じて、反応式A及びBに示
される製造方法において中間体として得られる式(VI
I)の化合物を前記「酸アニオン」の定義中で例示した
脂肪酸、置換若しくは未置換の安息香酸、置換若しくは
未置換のアリールスルホン酸、有機リン酸等に代表され
る有機酸、または、硝酸、硫酸、ハロゲン化水素酸等に
代表される無機酸で処理することによって、任意の塩形
成性陰イオンとの塩として得ることもできる。
【0073】かくして、本発明の目的化合物である式
(I)の(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−1−メチル−2−[(置換−1,3
−チアゾリウム−3−イル)アルキルチオ]カルバペン
−2−エム−3−カルボキシレートを高収率で得ること
ができ、該化合物は、必要に応じてイオン交換樹脂また
は高分子吸着樹脂を用いて精製することにより、高純度
で単離することができる。
【0074】なお、前述したとおり、必要に応じて上記
の方法で得られる式(I)の化合物を前記した有機又は
無機の酸又は塩基で処理すれば、式(I)の化合物の任
意の付加塩として単離することもできる。
【0075】上記反応式A及びBで示される製造方法に
おいて出発原料として使用される前記式(II)の化合
物はそれ自体既知のものであり、例えば特開昭56−1
23985号公報に記載の方法によって製造することが
でき、あるいは好適には、特開昭63−284176号
公報に記載の方法により高立体選択的に製造することが
できる。
【0076】また、上記反応式A及びCで示される製造
方法において原料として用いられる前記式(VI)のチ
アゾ−ル誘導体としては、4−メチルチアゾ−ル、2,
4,5−トリメチルチアゾ−ル、5−ヒドロキシメチル
−4−メチルチアゾ−ル、4−メチル−5−ビニルチア
ゾ−ル等の市販されている化合物、あるいは、4−メチ
ル−5−ビニルチアゾ−ル等の市販されている化合物を
既知の方法により適当に修飾したものを用いることがで
きる。
【0077】反応式Cで示される製造方法において原料
として用いられる式(IX)の化合物としては、例え
ば、エチレンチオグリコ−ル等の市販のメルカプトアル
コ−ル、あるいは、ヒドロキシプロピルクロライド、ヒ
ドロキシブチルクロライド等の市販の化合物を硫化水素
と反応させて得られるメルカプトアルコ−ルのメルカプ
ト基を既知の方法により上記保護基で適宜保護したもの
を用いることができる。
【0078】本発明によって提供される式(I)のカル
バペネム化合物は、前記のとおり、従来の文献に具体的
には開示されていない新規な化合物であって、抗菌力が
特異的に優れている点に特徴がある。本化合物の優れた
抗菌力は、以下の抗菌試験の結果により証明される。
【0079】[抗菌試験] 1.試験方法 日本化学療法学会標準法[Chemothrapy, vol. 29,7
6〜79(1981)]に準じた寒天平板希釈法によ
る。すなわち、被検菌のMueller-Hinton(MH)寒天液
体培地上での37℃、一夜培養液を約106cells/ml に
なるようにBuffered saline gelatin (BSG)溶液で
希釈し、ミクロプランタ−を用い試験化合物含有MH寒
天培地に約5μ接種し、37℃で18時間培養後、被験
菌の発育が認められない最小濃度をもってMinimum inhi
bitory concentration(MIC)とした。
【0080】ここで、使用菌株は標準菌株を用いた。
【0081】なお、試験化合物としては後記実施例5に
記載の化合物(6)を用いた。
【0082】2.結果 結果を下記表6に示す。
【0083】
【表6】
【0084】上記の結果から、本発明のカルバペネム化
合物は優れた抗菌力を有することが判る。
【0085】さらに、本発明の化合物は、1位がβ−配
置でメチル置換されていること、および、2位置換基と
してユニークな置換された(1,3−チアゾリウム−3
−イル)アルキルチオ基を有していること等の構造上の
特徴のために、腎デヒドロペプチダーゼ(DHP)によ
る攻撃に対して極めて安定であり、かつ化学的および物
理的安定性も高いことが明らかである。
【0086】[毒性試験]体重20〜23gのCrjC
D(SD)系雄性マウスを10匹使用し、後記実施例5
に記載の本発明のカルバペネム化合物(6)を含む溶液
を皮下投与し、1週間にわたる観察を行った。その結
果、本発明のカルバペネム化合物(6)は500mg/
kgの投与でもすべて異常なく生存したことが観察され
た。
【0087】したがって、式(I)で示される化合物
は、腎DHP阻害剤と併用することなく単独で使用する
ことができ、しかも、種々の病原菌による細菌感染症の
治療や予防に極めて有用な抗菌剤となることが期待され
る。
【0088】式(I)の化合物またはその薬理学的に許
容し得る塩は、これを抗菌剤として使用するに際して、
その抗菌的有効量を含有する薬剤学的組成物の形で人間
をはじめとする哺乳動物に投与することができる。その
投与量は処置すべき患者の年齢、体重、症状、薬剤の投
与形態、医師の診断等に応じて広い範囲にわたり変える
ことができるが、一般に、成人に対しては1日当たり約
200〜約3,000mgの範囲内の用量が標準的であ
り、通常これを1日1回または数回に分けて経口的、非
経口的または局所的に投与することができる。
【0089】しかして、上記の薬剤学的組成物は、医
薬、特に抗生物質の製剤において慣用されている無機も
しくは有機の固体または液体の製剤用担体または希釈
剤、例えば、でんぷん、乳糖、白糖、結晶セルロース、
リン酸水素カルシウム等の賦形剤;アカシア、ヒドロキ
シプロピルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビ
ニルピロリドン等の結合剤;ステアリン酸、ステアリン
酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、水
添植物油等の滑沢剤;加工でんぷん、カルシウムカルボ
キシメチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセル
ロース等の崩壊剤;非イオン性界面活性剤、アニオン性
界面活性剤等の溶解補助剤等と共に、経口的、非経口的
または局所的投与に適した剤形に製剤化することができ
る。
【0090】経口投与に適した剤形には、錠剤、コーテ
ィング剤、カプセル剤、トローチ剤、散剤、細粒剤、顆
粒剤、ドライシロップ剤等の固体製剤、あるいはシロッ
プ剤等の液体製剤が挙げられ、非経口投与に適した剤形
としては、例えば注射剤、点滴剤、坐剤等が包含され
る。また、局所投与に適した剤形には軟膏、チンキ、ク
リーム、ゲル等が挙げられる。これらの製剤は製剤学の
分野でそれ自体周知の方法で調製することができる。
【0091】本発明のカルバペネム化合物は特に注射剤
の形態で非経口的に投与するのが好適である
【0092】次に、製造例および実施例により、本発明
のカルバペネム化合物の製造についてさらに詳細に説明
するが、本発明が以下の記載によって何ら限定されるも
のでないことはいうまでもない。
【0093】なお、以下の記載中の各記号は、下記の意
味を有する。
【0094】Me:メチル Et:エチル PNB:p−ニトロベンジル Ph:フェニル Ms:メタンスルホニルクロライド
【0095】実施例1
【0096】
【化10】
【0097】化合物(1)1.8g(3mmol)の無
水アセトニトリル30ml溶液に、窒素雰囲気下、氷浴
中、2−メルカプトエタノ−ル0.23ml(3.3m
mol)、次いで、ジイソプロピルエチルアミン0.5
8ml(3.3mmol)を加え、同温度で1.5時間
撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣を酢酸エ
チルに溶解し、1N−塩酸、飽和炭酸ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を、シリカゲル
カラムクロマトグラフィ−(溶出液−クロロホルム:ア
セトン=1:1)で精製し、化合物(2)を淡黄色固体
として825mg(収率65%)を得た。1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.27(d、J=
7.3Hz、3H)、1.36(d、J=6.3Hz、
3H)、1.89(bs、1H)、2.17(bs、1
H)、2.92(ddd、J=5.6、6.3、13.
5Hz、1H)、3.21(ddd、J=5.6、6.
3、13.5Hz、1H)、3.28(dd、J=2.
6、6.6Hz、1H)、3.50(m、1H)、3.
85(m、2H)、4.22〜4.32(m、2H)、
5.28(d、J=13.8Hz、2H)、5.51
(d、J=13.8Hz、2H)、7.66(d、J=
8.9Hz、2H)、8.22(d、J=8.9Hz、
2H)
【0098】実施例2
【0099】
【化11】
【0100】化合物(2)825mg(1.95mmo
l)の無水テトラヒドロフラン10ml溶液を−15℃
に冷却し、窒素雰囲気下、メタンスルホニルクロライド
0.16ml(2mmol)、トリエチルアミン0.3
ml(2mmol)を加え、同温度で30分間撹拌し
た。反応液に酢酸エチルを加え、水、1N−塩酸、飽和
食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで脱水乾燥し、溶媒
を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィ−(溶出液−クロロホルム:アセトン=
2:1)で精製し、化合物(3)を淡黄色固体として7
76mg(収率80%)を得た。1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.27(d、J=
7.6Hz、3H)、1.36(d、J=6.3Hz、
3H)、1.80(bs、1H)、3.04(s、3
H)、3.03〜3.12(m.1H)、3.21〜
3.30(m、2H)、3.48(m、1H)、4.2
2〜4.45(m、4H)、5.23(d、J=13.
8Hz、2H)、5.50(d、J=13.8Hz、2
H)、7.65(d、J=8.3Hz、2H)、8.2
2(d、J=8.3Hz、2H)
【0101】実施例3
【0102】
【化12】
【0103】化合物(3)678mg(1.36mmo
l)のアセトン30ml溶液に、ヨウ化ナトリウム40
0mg(2.72mmol)を加え、窒素雰囲気下、4
5時間、加熱還流した。反応液を室温まで冷却後、沈殿
物を濾去し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィ−(溶出液−塩化メチレ
ン:酢酸エチル=1:1)で精製し、化合物(4)を淡
黄色固体として642mg(88.6%)得た。1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.28(d、J=
7.3Hz、3H)、1.37(d、J=6.3Hz、
3H)、1.80(bs、1H)、3.14〜3.44
(m、6H)、4.11〜4.29(m、2H)、5.
24(d、J=13.5Hz、2H)、5.51(d、
J=13.5Hz、2H)、7.66(d、J=8.9
Hz、2H)、8.22(d、J=8.9Hz、2H)
【0104】実施例4
【0105】
【化13】
【0106】化合物(4)910mg(1.7mmo
l)と4−メチル−5−(2−ハイドロキシエチル)−
1,3−チアゾ−ル244mg(1.7mmol)の無
水アセトニトリル10ml溶液に氷冷下、過塩素酸銀−
水和物385mgの無水アセトニトリル10ml溶液
を、窒素雰囲気下、30分間で滴下し、同温度で1時
間、室温で2時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、
濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をiso−プロピル
エ−テルで洗浄し、デカンテ−ションによりiso−プ
ロピルエ−テルを除き、粗精製の化合物(5)を淡黄色
油状物として1.1gを得た。1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.22(d、J=
7.3Hz、3H)、1.28(d、J=6.3Hz、
3H)、2.54(s、3H)、3.03〜3.10
(m、2H)、3.25〜3.61(m、4H)、3.
77〜3.82(m、2H)、4.12〜4.17
(m、1H)、4.21(dd、J=2.6、9.6H
z、1H)、4.68〜4.79(m、2H)、5.3
0(d、J=13.9Hz、2H)、5.46(d、1
3.9Hz、2H)、7.71(d、J=8.6Hz、
2H)、8.22(d、J=8.6、2H)、9.67
(s、1H)
【0107】実施例5
【0108】
【化14】
【0109】化合物(5)648mg(1mmol)を
テトラヒドロフラン3mlに溶解し、n−ブタノ−ル1
5ml、0.1Mリン酸緩衝液(pH6.5)15ml
を加え、次いで、10%パラジウム−炭素200mgを
加えて、4気圧で2時間、接触水添を行った。反応液を
セライト濾過後、水でセライトパッドを洗浄し、濾液を
n−ブタノ−ルで洗浄した。得られた水層をpH5.5
に調整し、減圧濃縮により5mlまで濃縮した。得られ
た水溶液をDiaion−SP樹脂(三菱化成社製)
(蒸留水及び5%イソプロピルアルコ−ル水)により精
製し、化合物(6)を淡黄色固体として206mg(収
率50%)を得た。1 H−NMR(D2 O)δ:1.06(d、J=7.3
Hz、3H)、1.20(d、J=6.3Hz、3
H)、2.47(s、3H)、3.05〜3.20
(m、4H)、3.33〜3.42(m、2H)、3.
78〜3.82(m、2H)、3.91(m、1H)、
4.15(m、1H)、4.69(m、1H)、4.9
3(m、1H)、9.67(s、1H)
【0110】次に、本発明のカルバペネム化合物を用い
た製剤例を示すと以下のとおりである。
【0111】 上記成分を混合し、総容積100mlの懸濁注射剤とす
る。
【0112】(2)凍結乾燥する場合 化合物(6)20gに蒸留水を適量加えて、容積100
mlとする。1バイアル中に上記水溶液2.5mlまた
は5ml(それぞれ、化合物500mgまたは1000
mgを含有する)を充填し、凍結乾燥する。用時、蒸留
水約3〜4mlを添加して注射剤とする。
【0113】(3)粉末充填する場合 1バイアル中に化合物(6)250mgを粉末のまま充
填する。用時、蒸留水約3〜4mlを添加して注射剤と
する。
【0114】 上記の成分を混合し、常法により打錠して錠剤とした
後、必要に応じて常法により糖衣もしくはフィルムコー
ティングして糖衣錠もしくはフィルムコーティング錠と
する。
【0115】 上記の成分を混合し、常法により打錠してトローチ剤と
する。
【0116】 上記の成分を混合し、これを通常の硬ゼラチンカプセル
に充填してカプセル剤とする。
【0117】 上記の成分を混合してドライシロップ剤とする。
【0118】 上記の成分を混合して散剤とする。
【0119】 上記の成分を混合し、これを常法により坐剤とする。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素、低級アルケ
    ニル基、又は、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキ
    シ、メルカプト若しくは低級アルキルチオで置換されて
    いてもよい低級アルキル基を表わし(但し、R1 とR2
    が共に水素原子であるものを除く)、nは1〜4の整数
    を表わす、で示される(1R,5S,6S)−6−
    [(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−
    [(置換−1,3−チアゾリウム−3−イル)アルキル
    チオ]カルバペン−2−エム−3−カルボキシレートお
    よびその薬理学的に許容し得る塩。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたカルバペネム化合
    物またはその薬理学的に許容し得る塩を有効成分として
    含有することを特徴とする抗菌剤。
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