JPH0719853Y2 - 能動型サスペンション - Google Patents

能動型サスペンション

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JPH0719853Y2
JPH0719853Y2 JP11193188U JP11193188U JPH0719853Y2 JP H0719853 Y2 JPH0719853 Y2 JP H0719853Y2 JP 11193188 U JP11193188 U JP 11193188U JP 11193188 U JP11193188 U JP 11193188U JP H0719853 Y2 JPH0719853 Y2 JP H0719853Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、能動型サスペンションに関し、特に、路面
からバネ上共振周波数域の大きな加振入力があっても、
充分な減衰力が発生するようにしたものである。
〔従来の技術〕
従来の能動型サスペンションとしては、例えば本出願人
が先に提案した実願昭63-10551号に記載したものがあ
る。
この従来の技術は、車両のバネ上,バネ下間に介挿され
た流体圧シリンダと、この流体圧シリンダの作動圧を制
御する圧力制御弁とを備えた能動型サスペンションの改
良技術であり、圧力制御弁の挿通孔内で摺動して、圧力
制御弁及び圧力源吐出側間を連通する供給ポートの開口
面積と、圧力制御弁及び圧力源ドレン側間を連通する戻
りポートの開口面積とを連続して可変とするスプールの
ストローク範囲を、車体のロール制御やピッチ制御に必
要な所定領域に規制したものである。
即ち、この従来の技術は、姿勢変化抑制制御の内、通
常、ロール制御やピッチ制御におけるスプールのストロ
ーク量の方が、バネ上共振周波数領域の大きなバウンス
入力に対するバウンス制御におけるスプールのストロー
ク量、即ち、路面側,つまり流体圧シリンダ側からのバ
ネ上共振周波数領域の大きな加振入力による調圧作動時
におけるストローク量よりも小さいため、その流量変化
も小さいという事実に着目してなされたものであり、上
述したように、スプールのストローク範囲を車体のロー
ル制御やピッチ制御に必要な所定領域に規制することに
より、バネ上共振周波数域の大きな加振入力があった際
に、スプール及び供給ポート,戻りポート間で絞り効果
が得られるから、減衰力が発生して車体側に伝達する振
動を低減させることができた。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の技術では、車体のロール制御
やピッチ制御時に必要な作動流体の流量に基づいてスプ
ールのストローク可能な所定領域を決定する一方、バネ
上共振周波数域の加振入力時には、上述したようにロー
ル制御やピッチ制御時よりも多くの作動流体が流れるか
ら、スプールはストローク範囲内で最大変位し、この最
大変位時の開口面積に応じた減衰力が得られるものであ
ったため、そのとき発生する減衰力は、バネ上共振周波
数域の加振入力とは無関係に決まってしまうので、その
加振入力を充分減衰することができないという未解決の
課題があった。
この考案は、このような従来技術における未解決の課題
に着目してなされたものであり、バネ上共振周波数域の
加振入力に応じて充分な減衰力が得られる能動型サスペ
ンションを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この考案は、バネ上・バネ
下相互間に介挿された流体圧シリンダと、この流体圧シ
リンダの作動圧を制御する圧力制御弁と、圧力源とを備
え、前記圧力制御弁に、前記流体圧シリンダに連通する
出力ポートと、前記圧力源の供給側に連通する供給ポー
トと、前記圧力源のドレン側に連通する戻りポートと、
これら出力ポート,供給ポート及び戻りポートが連通す
る挿通孔と、この挿通孔内で摺動して前記供給ポート及
び戻りポートの開口面積を連続して可変とするスプール
と、車体の姿勢変化に基づき可変されるパイロット圧及
び当該圧力制御弁の出力する圧力の差圧に応じて前記ス
プールを往復移動させる調圧機構と、を具備し、前記ス
プールを、少なくとも前記流体圧シリンダの縮み工程の
際には車体のロール制御やピッチ制御に必要なストロー
ク範囲を越えて変位できるように前記挿通孔内に配設し
た能動型サスペンションにおいて、前記スプールの外周
面に、前記スプール内を通して前記出力ポート及び戻り
ポート間を連通させるスプール内戻り流路の開口部を形
成し、前記縮み工程の際、前記ストローク範囲内で前記
スプールが最も変位した時に前記戻りポートの開口面積
が最大となるようにした。
〔作用〕
この考案では、スプール内戻り流路がスプール外周面で
開口する位置は、車体のロール制御やピッチ制御に必要
なストローク範囲内でスプールが最も変位した時に戻り
ポートの開口面積が最大となる位置であるため、スプー
ルがそのストローク範囲内で変位する状況であれば、戻
りポート及びスプール内戻り通路間の連通面積(戻りポ
ートの開口面積)は、スプールの中立位置からの変位に
応じて増大するが、スプールが上記ストローク範囲を越
えると、戻りポート及びスプール内戻り通路間の連通面
積(戻りポートの開口面積)は、スプールの変位に応じ
て縮小する。このため、路面からバネ上共振周波数域の
加振入力があると、そのときのスプール変位に応じて戻
りポートの開口面積が縮小するため、上記加振入力の大
きさに比例した絞り効果が得られ、能動型サスペンショ
ンに大きな減衰力が発生するから、車体に伝わる振動を
著しく減衰することができる。また、ロール制御やピッ
チ制御等の姿勢変化抑制制御が何ら支障なく行える。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図乃至第4図は、本考案の一実施例を示したもので
あり、これは、車両のロール制御及びピッチ制御を行う
油圧式の能動型サスペンションである。
まず、第2図を参照しながら、全体構成を説明する(同
図は車両の四輪に対する油圧系統の内、その一系統のみ
を示している)。
同図において、10は能動型サスペンション、12は車輪、
14は車輪側部材、16は車体側部材を示す。
能動型サスペンション10は、所定ライン圧の油圧を供給
する油圧源18と、この油圧源18の下流側に装備された蓄
圧用のアキュムレータ20と、このアキュムレータ20の下
流側に装備された圧力制御弁22と、車体側部材16と車輪
側部材14との間に介装された流体圧シリンダとしての油
圧シリンダ24と、車体側部材16及び油圧シリンダ24のシ
リンダチューブ24a間に配設され車体の静荷重を支持す
るコイルスプリング30と、圧力制御弁22を制御する姿勢
変化抑制制御装置32とを備えている。姿勢変化抑制制御
装置32は、車体の横加速度を検出するための横加速度セ
ンサ34及び前後加速度を検出するための前後加速度セン
サ35と、その横加速度又は前後加速度検出信号に基づき
圧力制御弁22を制御するコントローラ36とを有してい
る。さらに、前記油圧シリンダ24の後述する圧力室L
は、路面側からのバネ下共振周波数域の振動を吸収する
ために、絞り弁38を介してアキュムレータ40に連通され
ている。
前記油圧源18は、車両のエンジンを回転駆動源とし、タ
ンク内の作動油を加圧して吐出する油圧ポンプを有して
おり、この油圧ポンプの吐出圧に基づき所定ライン圧の
作動油を出力する。
前記圧力制御弁22は、第1図に示すように、パイロット
作動形の比例電磁減圧弁で構成されており、3方スプー
ル弁を含む弁機構部22Aと、この弁機構部22Aを制御する
比例ソレノイド22Bとを備えている。
この内、弁機構部22Aは、弁ハウジング42を有し、この
弁ハウジング42内の中央部に略筒状の挿通孔44が穿設さ
れている。この挿通孔44の所定位置には、所定径の連通
穴46Aを有しパイロット圧可変に供する隔壁46が軸方向
に対して横設され、これにより挿通孔44が二分されてい
る。この内、比較ソレノイド22B側の挿通孔44には、比
較ソレノイド22Bにより軸方向に付勢されるポペット48
が摺動可能に配設されている。一方、これと反対側の挿
通孔44には、固定絞り50が隔壁46から所定距離隔てて横
設され、この固定絞り50と隔壁46との間にパイロット室
PRが形成されている。この固定絞り50は、後述するメイ
ンスプール52の変位に伴うパイロット室PRの圧力PPの乱
れを抑制するもので、固定絞り50の作動油の通過穴は図
示のような中心部の他に、その周囲に複数個穿設すると
してもよい。
さらに、固定絞り50側の挿通孔44には、前述したメイン
スプール52がその軸方向に摺動可能に配設されるととも
に、弁ハウジング42には挿通孔44に連通する供給ポート
54s,出力ポート54c,戻りポート54rが各々形成されてい
る。そして、供給ポート54sは油圧配管を介して油圧源1
8の作動油供給側に接続され、戻りポート54rは油圧配管
を介して油圧源18のドレン側に接続され、さらに出力ポ
ート54cが油圧配管を介して油圧シリンダ24の後述する
圧力室Lに接続されている。なお、本実施例では、供給
ポート54s及び戻りポート54rを、同寸法に成形してい
る。
前記挿通孔44のメインスプール52に対向する軸方向位置
には、パイロット側圧力室FU及び出力側圧力室FLが各々
形成されている。そして、両圧力室FU,FLには各々オフ
セットスプリング60U,60Lが配設され、これによって、
両圧力室FU,FLの圧力平行状態ではメインスプール52の
摺動位置がセンタリング(後述する圧力室52cが図示の
ように閉塞状態となる)され、オフセット量が零とな
る。
前記メインスプール52は、供給ポート54sに対向するラ
ンド部52aと、戻りポート54rに対向するランド部52bと
を有し、その軸方向中央部は、前記挿通孔44と前記出力
ポート54cとを連通させる環状溝状の圧力室52c内に常時
位置するようになっている。
また、メインスプール52には、前記出力ポート52cに対
向する横孔53cと、前記ランド部52aに隣接し且つ前記供
給ポート52sと縦方向内径が等しい横孔53sと、前記ラン
ド部52bに隣接且つ前記戻りポート52rと縦方向内径が等
しい横孔53rと、この横孔53r及び出力側圧力室FLを連通
させるフィードバック通路52dと、横孔53c及び横孔53s
を連通させる縦孔52eと、横孔53c及び横孔53rを連通さ
せる縦孔52fとが形成されていて、フィードバック通路5
2dには、ダンパー用のオリフィスPCが設けられている。
なお、メインスプール52が中立点(第1図の状態)にあ
ると、横孔53s及び53rは、それぞれ供給ポート54s,戻り
ポート54rに連通しない。つまり、供給ポート54s,戻り
ポート54rの開口面積は零となる。
そして、メインスプール52外周面における横孔53r及び5
3sの開口位置は、次のように決定する。即ち、メインス
プール52が、車体のロール制御やピッチ制御に必要なス
トローク範囲(第1図にd2で示す)内で、最もパイロッ
ト側圧力室FU側に変位した際に戻りポート54rが対向す
る位置に横孔53rを開口させ、上記ストローク範囲内で
最も出力側圧力室FL側に変位した際に供給ポート54sに
対向する位置に横孔53sを開口させる。つまり、ストロ
ーク範囲d2内でメインスプール52が最も上方に変位した
時に、戻りポート54rの開口面積が最大となるように横
孔53rを形成し、ストローク範囲d2内でメインスプール5
2が最も下方に変位した時に、供給ポート54sの開口面積
が最大となるように横孔53sを形成する。
一方、パイロット室PRは、固定絞り50を介してパイロッ
ト側圧力室FUに連通するとともに、パイロット供給通路
PPを介して供給ポート54sに連通している。また挿通孔4
4のポペット48側は、パイロット戻り通路PTを介して戻
りポート54rに連通している。さらに挿通孔44における
ポペット48両端側及びパイロット戻り通路PTは相互に、
連通路RRを介して接続されている。
そして、前記パイロット供給通路PPにはパイロット流量
を規制する多段オリフィスQpが設けられ、パイロット戻
り通路PTにはパイロット圧PPの乱れを防止する多段オリ
フィスPrが設けられている。
このため、ポペット48の摺動位置を調整することによっ
て連結穴46Aの開口面積が変化し、パイロット供給通路P
P,パイロット室PR,連通穴46A,パイロット戻り通路PTを
流通する作動油の流量,即ちパイロット室PRのパイロッ
ト圧PPが調整され、これによってパイロット側圧力室FU
の圧力が制御される。そして、両圧力室FU,FLの圧力が
異なる場合は、その圧力差に付勢されメインスプール52
がその軸方向に往復移動し、圧力室52cの作動油を流入
又は排出する調圧動作が過渡的に行われる。そして、圧
力室52cの圧力(即ち、出力ポート54cの制御圧PC)とパ
イロット圧PPとが均衡すると、その後の定常状態におい
て油圧シリンダ24が固定された状態では常に第1図のス
プール位置がとられ、パイロット圧PPに等しく設定され
た制御圧PCが保持される。
一方、前記比例ソレノイド22Bは、弁ハウジング42に一
体的に形成された円筒ハウジング62と、円筒ハウジング
62の中央部に形成され前述挿通孔44に連通する挿通孔64
と、この挿通孔64の軸方向に摺動自在に設けられたプラ
ンジャ66と、このプランジャ66をその軸方向の駆動させ
る励磁コイル68とを有している。プランジャ66の作動子
66Aの先端は前記ポペット48に当接している。また、66B
は連通孔であり、これには、ダンピング用のオリフィス
PSOLが設けられている。
そして、励磁コイル68には後述する姿勢変化抑制制御装
置32から指令値としての励磁電流ISが供給される。この
ため、励磁コイル68は励磁電流ISの値に応じて励磁さ
れ、プランジャ66の作動子66Aはその推進力に応じてポ
ペット48を第1図における下方に付勢する。
さらに、メインスプール52が中立点にあるときに、前記
パイロット側圧力室FUの縦方向寸法(メインスプール52
上端から固定絞り52下面までの距離)と、前記出力側圧
力室FLの縦方向寸法(メインスプール52下端から挿通孔
44底面までの距離)とが、前記横孔53s(横孔53rでも同
じ)の縦方向内径よりも大きいが2倍未満(本実施例で
は、約1.6倍)となるように、各部材は成形されてい
る。そして、固定絞り52の下面と挿通孔44の底面とが、
それぞれストッパ70U,70Lとなるから、メインスプール5
2は図中d1の範囲内で摺動可能である。
ただし、メインスプール52がストッパ70L(又は70U)に
当接する位置まで変位したときに、戻りポート54rとパ
イロット側圧力室FU(又は供給ポート54sと出力側圧力
室FL)とが連通しないように各部材は成形する必要かあ
る。
従って、供給ポート54s及び横孔53sの連通面積(即ち、
供給ポート54sの開口面積)と、戻りペート54r及び横孔
53rの連通面積(即ち、戻りポート54rの開口面積)と
は、メインスプール52の軸方向変位に応じて連続して可
変となり、その開口特性は、第4図に示すようになる。
なお、本実施例では、供給ポート54s及び戻りポート54r
を同寸法としているので、これらの開口特性は、中立点
からのメインスプール52の変位に対して同一である。
即ち、メインスプール52が下方へ移動する場合(後述す
るように、油圧シリンダ24の圧力室Lに作動油が供給さ
れる場合)には、供給ポート54sに横孔53sが完全に重な
り合う位置までは供給ポート54sの開口面積は増大する
が、さらにメインスプール52が下降すると、メインスプ
ール52下端がストッパ70Lに当接するまで供給ポート54s
の開口面積は徐々に縮小する。また、メインスプール52
が上方へ移動する場合(後述するように、油圧シリンダ
24の圧力室Lから作動油が排出される場合)には、戻り
ポート54rに横孔53rが完全に重なり合う位置までは戻り
ポート54rの開口面積は増大するが、さらにメインスプ
ール52が上昇すると、メインスプール52上端がストッパ
70Uに当接するまで、戻りポート54rの開口面積は徐々に
縮小する。
つまり、第1図中に示す範囲d2内をメインスプール52が
摺動する場合には、各ポートの開口面積は出力ポート54
cにおける作動油の流量に比例するが、範囲d2以上にメ
インスプール52が摺動する場合には、各ポートの開口面
積は出力ポート54cにおける作動油の流量に反比例す
る。
なお、メインスプール52が範囲d2内で最大変位したとき
の供給ポート54s,54rの開口面積(供給ポート54s,54rの
縦方向の断面積に等しい)は、車体のロール制御やピッ
チ制御を行う際に必要な作動油の流量が得られるように
設定されている。
ここで、圧力制御弁22では、比例ソレノイド22B、ポペ
ット48、隔壁46、固定絞り50、パイロット供給通路PP、
パイロット戻り通路PT、パイロット室PR、圧力室FU
FL,52c、フィードバック通路52d、縦孔52e,52f、横孔53
c,53s,53rにより調圧機構の要部が構成され、縦孔53f,
横孔53c,53rによってスプール内戻り流路が構成され
る。
第2図に戻って、前記油圧シリンダ24は、前記シリンダ
チューブ24aを有し、このシリンダチューブ24a内をピス
トンロッド24bに付勢されるピストン24cがその軸方向に
摺動可能になっている。また、シリンダチューブ24aの
下方にはピストン24cにより隔設された圧力室Lが形成
されている。
また、前記コントローラ36は、マイクロコンピュータを
含んで構成されており、横加速度センサ34及び前後加速
度センサ35の検出信号に基づいて横加速度及び前後加速
度を算出し、この横加速度及び前後加速度に所定のゲイ
ン定数を乗じる等の演算を行って、指令値としての励磁
電流ISの値をISMIN〜ISMAXまでの所定範囲(第3図参
照)で設定すると共に、その励磁電流ISを比例ソレノイ
ド22Bに供給するようになっている。
次に、上記実施例の動作を説明する。
イグニッションスイッチがオン状態になると、姿勢変化
抑制制御装置32が作動するとともに、エンジンの回転に
よって油圧源18が前述したように駆動して所定のライン
圧が供給される。
姿勢変化抑制制御装置32は、前述したように車体に作用
する横加速度及び前後加速度を検出し、指令値設定のた
めの所定演算を行う。これにより、車両が良路を定速で
直進しているような定常走行時には、励磁電流ISがその
中立値ISN近傍の値とされ、横加速度が生じる旋回走行
時等には、励磁電流ISがその中立値ISNより高い値(例
えば外輪側)及び低い値(例えば内輪側)に設定され
る。
いま、仮に、車両が前述した定常走行を行っており、全
く油圧シリンダ24へ路面入力がなく、励磁電流ISがその
中立値ISNに設定されたとする。これによって、比例ソ
レノイド22Bが励磁状態となり、プランジャ66がポペッ
ト48に所定値の推力をもって付勢し、ポペット48と連通
穴64Aとによる流動抵抗がその中立値に設定される。つ
まり、パイロット圧PPもその中立値に設定され、パイロ
ット側圧力室FU及び出力側圧力室FLの圧力が比較され
る。
このとき、両圧力室FU,FLの圧力が均衡していた(つま
り、制御圧PC,即ち油圧シリンダ24の圧力室Lの圧力と
パイロット圧PPとが等しい)とすれば、メインスプール
52の位置は第1図の閉塞状態を継続し、制御圧PCもその
中立圧PCNに保持される。
例えば、パイロット側圧力室FUの圧力が出力側圧力室FL
の圧力より低い、つまり制御圧PCがパイロット圧PPより
高い場合、メインスプール52がパイロット側圧力室FU
方向(第1図における上側)に移動し、出力ポート54c
及び戻りポート54r間が連通する。このため、作動油が
圧力室52cを介して戻りポート54r側に戻され、出力側圧
力室FLの圧力が低下する。これによって、その圧力が下
がり過ぎて、パイロット側圧力室FUの圧力により低くな
ると、メインスプール52は今度は反対方向(第1図にお
ける下側)に移動し、供給ポート54s及び出力ポート54c
間を連通させる。以下、このサイクルを繰り返す過渡状
態を経て、両圧力室FU,FLの圧力が均衡し、メインスプ
ール52は再び第1図の閉塞位置をとり、制御圧PCがその
中立圧PCNに極めて短時間の内に設定される。
また、パイロット側圧力室FUの圧力が出力側圧力室FL
圧力より高い、つまり制御圧PCがパイロット圧PPより低
い場合、上述とは反対に変化して、同様の調圧が行われ
る。
さらに、この車高値が適正領域にある中立状態から、仮
に、励磁電流ISが上昇されたとすると、これに伴ってパ
イロット圧PPが高く設定される。このため、再び両圧力
室FU,FLの圧力平衡が崩れるため、上述したと同様の過
渡状態を経て制御圧PCがパイロット圧PP,つまり励磁電
流ISの値に応じて昇圧される。一方、励磁電流ISが低下
されたとすると、これに応じて制御圧PCが降圧される。
従って、本実施例では、励磁電流ISの変化に対する制御
圧PCの変化を示すと、第3図の静特性が得られる。ここ
で、PCMAXは油圧源18のライン圧にほぼ相当する最大制
御圧であり、PCMINは最小制御圧である。
このようにして、各圧力制御弁22では、指令される励磁
電流ISの値に応じた制御圧PCが対応する油圧シリンダ24
に供給される。このため、各油圧シリンダ24の圧力室L
では例えばロールに抗する付勢力が個別に発生し、これ
によってロール剛性が制御され、車体の姿勢変化が適宜
抑制される。なお、車体のロール制御やピッチ制御等を
行う場合には、メインスプール52は、上述した範囲d2
のみを摺動すれば足りるので、これら制御は、何ら支障
なく行える。
一方、いま、両圧力室FU,FLの圧力が平衡している定常
状態にあるとする。この状態で、車両が比較的緩やかな
凹凸路を通過し、路面側から油圧シリンダ24の圧力室L
にバネ上共振周波数域(1Hz程度)の振動入力があった
とする。この振動入力はこれに応じた圧力変動となって
圧力制御弁22の圧力室52cに伝達する。この圧力変動に
伴う流量変化は通常、励磁電流ISによる調圧時のものよ
り大きくなるため、メインスプール52は、範囲d2を越え
て変位する。
この加振入力によって、出力側圧力室FLの圧力が一時的
に上昇(又は下降)し、パイロット側圧力室FUの圧力よ
り高く(又は低く)なる。これに付勢されてメインスプ
ール52が前述したように圧力室FU側(又はFL側)に大き
く移動し、出力ポート54c及び戻りポート54r(又は供給
ポート54s及び出力ポート54c)が連通して作動油が一時
的に油圧源18に戻され(又は油圧源18から供給され)
る。
このとき、メインスプール52が範囲d2を越えて移動する
と、供給ポート54s(又は、戻りポート54r)の開口面積
は、第4図に示すように、メインスプール52の変位が範
囲d2を越えた分に比例して最大開口面積から徐々に縮小
するから、これら供給ポート54s及び戻りポート54rの挿
通孔44側開口部で、上記加振入力の大きさに応じた絞り
効果が得られる。
つまり、バネ上共振周波数域の加振入力があると、その
ときの加振入力の大きさ(即ち、メインスプール52の移
動量)に応じた減衰力が発生するから、車体への振動伝
達を大幅に低減させることができ、乗心地の悪化が確実
に防止される。
さらに、上述した路面側からの加振入力が、路面の細か
な凹凸によるバネ下共振周波数に対応する高周波数のも
のである場合は、各油圧シリンダ24の圧力室Lの圧力変
動が絞り38を介してアキュムレータ40に伝達される。こ
れにより、同様に車体への振動伝達率を大幅に低減させ
ることができる。
なお、上記実施例では、供給ポート54s及び戻りポート5
4rの両方の開口面積の特性を、メインスプール52の変位
が範囲d2を越えると徐々に減少するようにしたが、油圧
シリンダ24の伸び工程時に供給ポート54sの開口面積を
極端に小さくすると、キャビテーションが発生する危険
性が高くなる。従って、供給ポート54sの開口特性は、
必ずしも戻りポート54rと同様に第4図に示すような特
性にする必要はなく、ストッパ70Lの位置を上方(例え
ば、範囲d2の下端部)に設定するか、又は、ランド部52
aの形状を変更する等して、供給ポート54sの特性を適宜
調整(例えば、メインスプール52の変位が範囲d2を越え
ても開口面積が減少しない等)するようにしてもよい。
つまり、少なくとも戻りポート54rの開口面積の特性
が、第4図に示すようにメインスプール52の変位が範囲
d2を越えると徐々に減少するようにすれば、バネ上共振
周波数域の加振入力時であっても、能動型サスペンショ
ン10全体として充分な減衰力を発生させることができ
る。
また、上記実施例では、流体圧として油圧を用いた場合
について説明したが、これに限定されるものではなく、
例えば空気圧等の他の流体圧を用いることもできる。
さらに、ストッパ70L,70Uの設定位置は、上述した範囲
内であれば任意であり、これらストッパ70L,70Uの設定
位置を適宜調整すれば、所望の減衰力特性を備える能動
型サスペンションとすることができる。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案では、能動型サスペンシ
ョンの圧力制御弁を、流体圧シリンダの縮み工程の際
に、スプールの変位が車体のロール制御やピッチ制御に
必要なストローク範囲内では、その変位に応じて戻りポ
ートの開口面積を増大させ、且つ、前記変位が前記スト
ローク範囲を越えると、その変位に応じて前記戻りポー
トの開口面積を縮小させるように構成したため、スプー
ル変位が前記ストローク範囲内では、戻りポートの開口
面積が流体圧シリンダの縮み行程に追従して増大するか
ら、ロール制御やピッチ制御は何ら支障なく行えるし、
スプール変位が前記ストローク範囲を越えるような例え
ばバネ上共振周波数域の大きな加振入力があった際に
は、戻りポートの開口面積は減少するから、大きな絞り
効果が得られ大きな減衰力が発生するので、路面側から
車体側へ伝達される振動を著しく低減させることがで
き、乗心地の悪化が確実に防止されるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す断面図、第2図はこの
実施例の車両用能動型サスペンションの概略を示す構成
図、第3図は圧力制御弁の励磁電流ISに対する制御圧PC
の静特性を示したグラフ、第4図はこの実施例のメイン
スプールの変位に対する供給ポート及び戻りポートの開
口面積の特性を示したグラフである。 10……能動型サスペンション、14……車輪側部材(バネ
下)、16……車体側部材(バネ上)、18……油圧源(圧
力源)、22……圧力制御弁、22B……比例ソレノイド、2
4……油圧シリンダ(流体圧シリンダ)、42……弁ハウ
ジング、44……挿通孔、46……隔壁、48……ポペット、
50……固定絞り、52……メインスプール、52d……フィ
ードバック通路、52e,52f……縦孔、53c,53s,53r……横
孔、54c……出力ポート、54s……供給ポート、54r……
戻りポート、70U,70L……ストッパ、PP……パイロット
供給通路、PT……パイロット戻り通路、PR……パイロッ
ト室、FU……パイロット側圧力室、FL……出力側圧力
室。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】バネ上・バネ下相互間に介挿された流体圧
    シリンダと、この流体圧シリンダの作動圧を制御する圧
    力制御弁と、圧力源とを備え、前記圧力制御弁に、前記
    流体圧シリンダに連通する出力ポートと、前記圧力源の
    供給側に連通する供給ポートと、前記圧力源のドレン側
    に連通する戻りポートと、これら出力ポート,供給ポー
    ト及び戻りポートが連通する挿通孔と、この挿通孔内で
    摺動して前記供給ポート及び戻りポートの開口面積を連
    続して可変とするスプールと、車体の姿勢変化に基づき
    可変されるパイロット圧及び当該圧力制御弁の出力する
    圧力の差圧に応じて前記スプールを往復移動させる調圧
    機構と、を具備し、前記スプールを、少なくとも前記流
    体圧シリンダの縮み工程の際には車体のロール制御やピ
    ッチ制御に必要なストローク範囲を越えて変位できるよ
    うに前記挿通孔内に配設した能動型サスペンションにお
    いて、 前記スプールの外周面に、前記スプール内を通じて前記
    出力ポート及び戻りポート間を連通させるスプール内戻
    り流路の開口部を形成し、前記縮み工程の際、前記スト
    ローク範囲内で前記スプールが最も変位した時に前記戻
    りポートの開口面積が最大となることを特徴とする能動
    型サスペンション。
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