JPH0720422B2 - ビタミン含有反芻動物用飼料添加剤 - Google Patents

ビタミン含有反芻動物用飼料添加剤

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JPH0720422B2
JPH0720422B2 JP62128049A JP12804987A JPH0720422B2 JP H0720422 B2 JPH0720422 B2 JP H0720422B2 JP 62128049 A JP62128049 A JP 62128049A JP 12804987 A JP12804987 A JP 12804987A JP H0720422 B2 JPH0720422 B2 JP H0720422B2
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勝年 定本
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、反芻動物用飼料添加剤に係り、さらに詳しく
は、脂溶性ビタミンを主有効成分とするビタミン含有反
芻動物用飼料添加剤に関する。
本発明は、牛、羊等の反芻動物の第一胃中に存在する微
生物による醗酵分解から脂溶性ビタミンが保護され、第
四胃以降の消化器官で効率よく脂溶性ビタミンが放出さ
れる反芻動物用のビタミン含有飼料添加剤として好適に
使用される。
〔従来の技術〕
ビタミンA,D,E等の脂溶性ビタミンは、人間を始め哺乳
動物の正常な代謝作用や栄養のバランスを保つ作用があ
り、近年では、反芻動物にも投与されるようになってき
た。
反芻動物に脂溶性ビタミンを投与する場合、従来、液状
のビタミンを水に分散して投与するか、小麦粉やコーン
スターチでビタミンをコーティングし顆粒状にしたもの
を配合飼料に混合して投与している。
反芻動物の第一胃における脂溶性ビタミンの分解を防止
する目的で、ビタミンA,D,E等を包含する生物学的活性
物質を炭素数14〜22の脂肪族モノカルボン酸で保護した
反芻動物用飼料添加物が、特開昭56−154956号公報に開
示されているが、ビタミンA,D,E等の脂溶性ビタミン含
有の添加物について具体的な記載はない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
反芻動物にビタミンを経口投与した場合、第一胃内に存
在する微生物の醗酵作用により大部分のビタミンは破壊
されるため、ビタミンとして吸収されず、その投与効果
が十分に発現しない。
従来から使用されているビタミン液剤、ビタミン顆粒剤
では、反芻動物に投与した場合、第一胃内におけるビタ
ミンの醗酵分解を防止できず、ビタミンは有効に吸収さ
れない。
一方、ビタミンを単に脂肪族モノカルボン酸で保護した
製剤を反芻動物に投与した場合、脂溶性ビタミンの第一
胃のバイパス性には優れるが、第四胃以降での脂溶性ビ
タミンの放出性が低く、また、空気中やその製造過程に
おける加熱下で脂溶性ビタミンが容易に分解し製剤の安
定性が低いため実用化されていない。
本発明は、反芻動物の第一胃におけるビタミンの分解を
防止し、第四胃以降の消化器官でのビタミンの吸収を可
能にした、かつ、安定なビタミン含有反芻動物用飼料添
加物を提供することを、その目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、前記目的を達成すべく鋭意研究した結
果、炭素数14〜22の脂肪族モノカルボン酸等で保護した
脂溶性ビタミン製剤に、アミノ酸類および/またはキト
サン、ならびに、レシチンおよび/またはグリセリン脂
肪酸エステルを添加することにより、脂溶性ビタミン含
有製剤の安定性が増加し、かつ、反芻動物の第四胃以降
の消化器官における脂溶性ビタミンの製剤からの放出性
が向上することを見出し、本発明を完成した。
本発明は、下記成分A、B、CおよびDを含有すること
を特徴とするビタミン含有反芻動物用飼料添加剤であ
る。
成分A:脂溶性ビタミン 成分B:炭素数12〜24の直鎖状または分枝状の飽和または
不飽和の脂肪族モノカルボン酸、硬化した植物油および
硬化した動物油よりなる群から選ばれた1種または2種
以上 成分C:キトサンおよび/または哺乳動物に必須なアミノ
酸類 成分D:レシチンおよび/またはグリセリン脂肪酸エステ
ル類 本発明において、成分Aは、哺乳動物に投与した場合に
生理活性を有する脂溶性ビタミンであれば特に制限はな
い。
たとえば、ビタミンA,ビタミンA−酢酸塩,ビタミンA
−パルミチン酸塩,ビタミンD2,ビタミンD3,ビタミン
E,ビタミンF,ビタミンK,ビタミンU等およびそれらの誘
導体が挙げられる。これらの脂溶性ビタミンは、1種の
単独または2種以上の混合物として使用される。特に、
反芻動物には、ビタミンAおよびその誘導体、ビタミン
D3およびビタミンEが有効である。
成分Bは、反芻動物の第一胃において、そこに存在する
微生物による醗酵分解から前記成分Aの脂溶性ビタミン
を保護する保護物質である。
これらの保護物質として、炭素数14〜22の直鎖状または
分枝状の飽和または不飽和の脂肪族モノカルボン酸、硬
化した植物性脂肪および硬化した動物性脂肪が有効であ
り、これらも1種の単独または2種以上の混合物で使用
される。
成分Cは、天然高分子のキチンから得られるキトサンお
よび/または哺乳動物に必須なアミノ酸類であり、前記
脂溶性ビタミンの安定剤として作用する。必須アミノ酸
類として、たとえば、メチオニン、システィン、トリプ
トファン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
ソロイシン、セリン、スレオニン、チロシン、フェニル
アラニン、アスパラギン酸、グリタミン酸、リジン、ヒ
スチジン、アルギニン等が挙げられる。
キトサンおよび前記例示したアミノ酸よりなる群から選
ばれた1種または2種以上を安定剤として使用する。
成分Cの使用量は、添加物の総重量の1〜30%の範囲で
使用され、特にキトサンを使用する場合には、250μm
以下の粒径のものを、1〜20重量%の範囲で使用するの
が好ましい。
成分Dは、レシチンおよびグリセリン脂肪酸エステルで
あり、前記成分Aの脂溶性ビタミンを、第四胃以降の消
化器官で製剤から放出させる放出制御剤として作用す
る。レシチンとして、市販の大豆や卵黄からの抽出物が
使用できる。また、グリセリン脂肪酸エステルとして、
市販されている炭素数8〜18程度の脂肪酸とグリセリン
との縮合物が使用される。レシチンまたはグリセリン脂
肪酸エステルの単独を使用してもよいが、好ましくはこ
れらを併用する。
本発明の飼料添加物には、さらに脂溶性ビタミンの安定
性を向上させるために、BHA(ブチルヒドロキシアニソ
ール)、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)等の酸化
防止剤を添加してもよい。
本発明の飼料添加物は、前記成分A,B,CおよびDに、酸
化防止剤、比重調節剤等の所望により添加される成分を
加えて造粒した製剤である。
製剤の粒径には、特に制限はないが、好ましくは200〜
2,000μmである。
本発明の飼料添加物は、前記各成分の混合物を加熱溶融
し、冷却固化する方法で製造される。たとえば、溶融物
の噴霧冷却法、冷却ベルトへの滴下法等を採用すること
ができる。
〔作用〕
本発明のビタミン含有反芻動物用飼料添加物は、生理活
性物質である脂溶性ビタミンと、その第一胃中に存在す
る微生物からの保護物質とからなる製剤に、さらに脂溶
性ビタミンの安定剤(成分C)および第四胃以降の消化
器官での脂溶性ビタミンの放出制御剤(成分D)を添加
したことを特徴とする。
脂溶性ビタミンを反芻動物の第一胃液から保護するため
に、保護物質として脂肪族モノカルボン酸が有効である
ことは、前記従来技術として引用したように公知であ
る。
しかしながら、脂溶性ビタミンは、極めて不安定であ
り、それを含有する前記引用した文献に記載の飼料添加
物の場合には、その製造工程および製品の貯蔵中に脂肪
性ビタミンが分解する。
本発明における成分Cのキトサンおよび必須アミノ酸
は、脂溶性ビタミンの製造工程および製品貯蔵中におけ
る分解を抑制する安定剤として作用する。
また、脂肪性ビタミンを脂肪族モノカルボン酸等で保護
したた製剤は、反芻動物の第一胃における脂溶性性ビタ
ミンのバイパス性に優れる一方、第四胃以降の消化器官
における放出性が低い。
本発明における成分Dのレシチンおよびグリセリン脂肪
酸エステルは、反芻動物の第四胃以降における脂溶性ビ
タミンの放出性を高める放出制御剤として作用する。
〔実施例〕
本発明を、実施例および比較例により、さらに詳細に説
明する。
ただし、本発明の範囲は、下記実施例により何等限定さ
れるものではない。
(1)ビタミン含有反芻動物用飼料添加物の調製 (a)試料(A−1)〜(A−4) 54牛脂硬化油340gおよび極度牛脂硬化油340gを加熱溶融
し、攪拌しながら炭酸カルシウム300g、キトサン20g、
ビタミンAパルミチン酸塩19.1g、ビタミンD30.375g、
ビタミンE20g、レシチン50gおよびグリセリンモノステ
アレート50gを添加し、溶融スラリーを調製した。
調製した溶融スラリーを75℃に保持し、スプレーノズル
を用いて加圧噴霧し、空冷、固化して粒剤を得た。
得られた粒剤を篩別し、粒径0.6〜1.4mmのものを試料
(A−1)とした。
試料(A−1)と同様に代え処理し、第1表に示す組成
の試料(A−2)〜(A−4)を調製した。
試料(A−1)〜(A−4)の組成を、第1表に示す。
(b)比較試料(C−1)および(C−2) 比較試料として、試料(A−1)と同様の方法で、安定
剤および放出制御剤の双方を含有しない製剤(C−
1)、ならびに放出制御剤のみを含有しない製剤(C−
2)を調製した。
比較試料(C−1)および(C−2)の組成を、第1表
中に示す。
(2)特性試験 (a)溶出試験 前記(1)項で調製した材料および比較試料のそれぞれ
2gを、反芻動物の第一胃胃液に対応する37℃のMc.Douga
llの人工唾液200ccに24時間浸漬した後、試料のみを取
り出した。
ついで、反芻動物の第四胃胃液に対応する37℃のClerk
−Lubsの緩衝液200ccに、第一胃胃液対応液から取り出
した試料を4時間浸漬して取り出した。
さらに、この試料を、小腸に対応する37℃の緩衝液に再
度7時間浸漬した。
第一胃胃液、第四胃胃液および小腸液の各対応液に溶出
したビタミン量を、高速液体クロマトグラフィーを用い
て定量した。
各対応液への脂溶性ビタミンの溶出率(%)を、第1表
中に示す。
(b)安定性試験 前記(1)項で調製した試料を、室温で保存し、試料中
の脂溶性ビタミンの経時安定性を測定した。
製造直後の試料中の脂溶性ビタミン含有量を100とし、
経過日数後の脂溶性ビタミンの試料中への保持率を第1
表中に示す。
〔発明の効果〕 前記実施例結果の第1表に示したように、レシチンおよ
びグリセリンモノステアレート等の放出制御剤を含有し
ない比較試料(C−2)は、第1胃胃液対応液に対する
脂溶性ビタミンの溶出率が小さく第一胃バイパス性が優
れていることを示しているが、第四胃胃液および小腸液
対応液に対するその溶出率が極めて小さい。
これに対し、本発明の各試料(A−1)〜(A−4)
は、第1胃胃液対応液に対する脂溶性ビタミンの溶出率
は、比較試料と同等であり、かつ、第四胃胃液および小
腸液対応液に対しては、極めて大きな値となる。
このことは、脂溶性ビタミンが反芻動物に吸収され、利
用されることを示している。
また、保存安定性試験においては、キトサンや必須アミ
ノ酸を含有しない比較試料(C−1)の場合、短時日で
脂溶性ビタミンの含有率が低下するのに対し、本発明の
各試料では、70日経過後においても90%台の脂溶性ビタ
ミン保持率を示し、極めて安定である。
本発明は、反芻動物の第一胃のバイパス性、第四胃以降
の消化器官での放出性に優れ、かつ、保存安定性にも優
れたビタミン含有反芻動物用飼料添加物を提供するもの
であり、その産業的意義は極めて大きい。
フロントページの続き (72)発明者 定本 勝年 千葉県市原市五井南海岸12−54 日本曹達 株式会社機能製品研究所内 (72)発明者 金原 啓紀 千葉県市原市五井南海岸12−54 日本曹達 株式会社機能製品研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−175449(JP,A) 特開 昭58−60957(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分A、B、CおよびDを含有するこ
    とを特徴とするビタミン含有反芻動物用飼料添加剤 成分A:脂溶性ビタミン 成分B:炭素数12〜24の直鎖状または分枝状の飽和または
    不飽和の脂肪族モノカルボン酸、硬化した植物油および
    硬化した動物油よりなる群から選ばれた1種または2種
    以上 成分C:キトサンおよび/または哺乳動物に必須なアミノ
    酸類 成分D:レシチンおよび/またはグリセリン脂肪酸エステ
    ル類
  2. 【請求項2】成分A:脂溶性ビタミンが、ビタミンA、ビ
    タミンDおよび/またはビタミンEである特許請求の範
    囲第(1)項記載のビタミン含有反芻動物用飼料添加剤
JP62128049A 1987-05-27 1987-05-27 ビタミン含有反芻動物用飼料添加剤 Expired - Lifetime JPH0720422B2 (ja)

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