JPH07214139A - 光学的に改良されたダイヤモンド線引きダイス - Google Patents

光学的に改良されたダイヤモンド線引きダイス

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JPH07214139A
JPH07214139A JP6269200A JP26920094A JPH07214139A JP H07214139 A JPH07214139 A JP H07214139A JP 6269200 A JP6269200 A JP 6269200A JP 26920094 A JP26920094 A JP 26920094A JP H07214139 A JPH07214139 A JP H07214139A
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diamond
drawing die
wire drawing
thermal conductivity
wire
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JP6269200A
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English (en)
Inventor
Thomas R Anthony
トーマス・リチャード・アンソニイ
Bradley Earl Williams
ブラッドリー・アール・ウイリアムズ
Karen M Mcnamara
カレン・マリー・マクナマラ
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General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21CMANUFACTURE OF METAL SHEETS, WIRE, RODS, TUBES, PROFILES OR LIKE SEMI-MANUFACTURED PRODUCTS OTHERWISE THAN BY ROLLING; AUXILIARY OPERATIONS USED IN CONNECTION WITH METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL
    • B21C3/00Profiling tools for metal drawing; Combinations of dies and mandrels for metal drawing
    • B21C3/02Dies; Selection of material therefor; Cleaning thereof
    • B21C3/025Dies; Selection of material therefor; Cleaning thereof comprising diamond parts

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Metal Extraction Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組織が更に改良され、特に、耐摩耗性及び摩
耗の均一性が向上せしめられたCVDダイヤモンド製の
線引きダイスを提供する。 【構成】 所定直径の線を引抜くためのCVDダイヤモ
ンド製の線引きダイスを、4W/cm・Kより大きい熱
伝導率を有する光学的に不透明でないCVDダイヤモン
ド本体から構成すると共に、該本体を貫通しかつ線の直
径を決定する実質的に円形横断面の線支持部分を有する
開口を具備せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はダイヤモンド線引きダイ
スに関するものである。
【0002】
【従来の技術】タングステン、銅、鉄、モリブデンおよ
びステンレス鋼のごとき金属の線は、ダイヤモンド製の
ダイスを通して線を引抜くことによって製造される。単
結晶ダイヤモンド製のダイスは製造が困難であり、チッ
ピングを受け易く、容易に劈開を起こし、しかも線引き
に際して極度の高圧を受けると突発的に破損することが
多い。
【0003】単結晶の線引きダイスに関しては、ウィル
クス(Wilks) 等の著書「プロパティーズ・アンド・アプ
リケーションズ・オブ・ダイヤモンド(Properties and
Applications of Diamond)」(バターワース・ハイネマ
ン社、1991年)の505〜507頁に次のような報
告が見られる。「結晶方向の最良の選択は全く明白とい
うわけではない。なぜなら、線がダイスを通過する際に
はそれの外周が360°の全範囲にわたる面に沿ってダ
イヤモンドを摩擦するが、それらの面の摩耗度は多少異
なるからである。そのため、元来は円形であった穴はよ
り大きくなるばかりでなく、その形状をも失うことにな
る。とは言え、線が摩擦する穴の側面内において{00
1}および{011}結晶面が耐摩耗性の方向に沿って
配置されるという点から見て〈110〉方向が有利であ
る。」低品質の天然ダイヤモンドに付随する問題点の幾
つかを回避し得るようなダイヤモンド線引きダイスは、
天然または合成ダイヤモンドの微小な結晶から成形され
た微孔質の塊状体から成るものである。かかる多結晶質
の硬質塊状体は、米国特許第4016736号明細書中
に記載されているごとく、微小なボイドまたは気孔およ
び軟質の介在物の存在に原因する欠点を有している。こ
れらのボイドおよび介在物は直径10ミクロン以上にも
達することがある。上記特許の改良は流動性金属の供給
源として金属焼結炭化物製のジャケットを使用するとい
うものであって、かかる流動性金属がボイドを充填する
結果として改良された線引きダイスが得られるのであ
る。
【0004】欧州公開第0494799A1号には、貫
通穴を有しかつ支持体に取付けられた多結晶質のCVD
ダイヤモンド層が記載されている。第2欄16〜30行
目に記載されているごとく、「かかるCVDダイヤモン
ド中において結晶方向が比較的ランダムに分布している
結果、インサートの使用に際してより均等な摩耗が生じ
ることになる。」また、第3欄50〜54行目に記載さ
れているごとく、「多結晶質のCVDダイヤモンド層1
0中におけるダイヤモンドの配列状態は、大部分の微結
晶の(111)結晶軸が平面内に位置する(すなわち、
層10の表面14および16に平行になる)ようなもの
であればよい。」CVDダイヤモンドフィルムに関して
は、その他の結晶配列状態も知られている。アンソニー
(Anthony) 等の米国特許第5110579号明細書中に
は、図3Aに示されたような透明な多結晶質ダイヤモン
ドフィルムが記載されているが、かかるフィルムは〈1
10〉方向が底面に対して垂直に整列したダイヤモンド
結晶から成る実質的に透明な柱体によって構成されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】より容易に入手し得る
が品質の劣る天然ダイヤモンドに比べ、高い純度および
一貫した品質を有するCVDダイヤモンドを使用するこ
とは望ましい。また、CVDダイヤモンドはボイドを生
じることなしに製造することができるから、それは高温
高圧法によって製造された多結晶質ダイヤモンドよりも
望ましい場合が多い。とは言え、CVDダイヤモンド製
の線引きダイスの組織を更に改良することが要望されて
いる。とりわけ、耐摩耗性および摩耗の均一性を向上さ
せるようにCVDダイヤモンド製の線引きダイスの結晶
粒組織を改善することは特に望ましいものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このようなわけで、耐摩
耗性および摩耗の均一性の向上をもたらすような結晶粒
組織を有する緻密で無孔質のCVDダイヤモンド線引き
ダイスが得られれば望ましいのである。本発明に従え
ば、改善された光学的性質を有するCVDダイヤモンド
フィルムから製造された線引きダイスは不純物が少な
く、従って熱伝導性の向上、耐破砕性の低下、並びに靭
性およびダイヤモンド結晶粒の脱落に対する抵抗性の改
善を示すことが判明した。
【0007】かかるダイヤモンドフィルムが有するその
他の好適な性質としては、約4W/cm・Kより大きい
熱伝導率が挙げられる。このような線引きダイスは耐摩
耗性および耐亀裂性の向上を示すのであって、それらは
熱伝導率の上昇に伴って増大する。本発明に従えば、4
W/cm・Kより大きい熱伝導率を有する光学的に不透
明でないCVDダイヤモンド本体から成ると共に、該本
体を貫通しかつ線の直径を決定する実質的に円形横断面
の線支持部分を有する開口を具備することを特徴とす
る、所定直径の線を引抜くための線引きダイスが提供さ
れる。
【0008】また、好適な実施の態様に従えば、本発明
の改良された線引きダイスはそれの横断面の全域にわた
って一様に小さいダイヤモンド結晶粒組織を有する結
果、線支持部分は複数のダイヤモンド結晶粒に接してい
る。小さいダイヤモンド結晶粒組織は靭性を向上させる
と共に、ダイヤモンドの劈開の傾向を低減させる。ま
た、通常は結晶粒界に沿って伝搬する亀裂は隣接した結
晶粒界の位置で停止する傾向を示す。更にまた、小さい
ダイヤモンド結晶粒組織の場合には、ダイヤモンド結晶
粒の脱落によって誘起されるチッピングがダイスの破損
を引起こす可能性はあまり大きくない。
【0009】別の好適な実施の態様に従えば、本発明の
線引きダイスは軸方向に沿って一方の表面から他方の表
面まで該本体を貫通する開口を有すると共に、ダイヤモ
ンド結晶粒の〈110〉方向が実質的に軸方向に沿って
整列している。また、その他の実施の態様に従えば、ダ
イヤモンド結晶粒はその他の配列状態を有することもで
きる。
【0010】更にまた、本発明のその他の実施の態様に
従えば、横断面の全域にわたって一様に小さいダイヤモ
ンド結晶粒組織を有する自立したダイヤモンドフィルム
自体も提供される。
【0011】
【実施例】図1には、CVDダイヤモンド層から製造さ
れたダイヤモンド線引きダイス11が示されている。か
かるダイスは、成長用基体から分離されたCVDダイヤ
モンド層から切出されるのが通例である。かかる層は好
適な厚さにまで薄くすることができる。こうして得られ
たダイス素材の両側の主面には、機械的研磨あるいはそ
の他の手段(たとえば、レーザ研磨、イオン薄層化また
はその他の化学的方法)によって平面化および(また
は)薄層化を施すことができる。好ましくは、導電性の
CVDダイヤモンド層は放電加工によって切断し、また
絶縁性のCVDダイヤモンド層はレーザを用いて切断す
ることにより、円板、正方形またはその他の対称形状の
素材が形成される。線引きのために使用する場合には、
線引きに際して生じる軸方向の力に耐えるようにするた
め、ダイス11の外周部が支持体中に取付けられる。
【0012】図1中に一層詳細に示されるごとく、線引
きダイス11は互いに離隔した平行かつ平坦な表面13
および15に対して垂直な軸方向に沿って設けられた開
口12を具備している。説明の都合上、以後は表面13
を「上面」と呼び、また表面15を「下面」と呼ぶこと
にする。開口12は適当な寸法を有するが、それは所望
の線の寸法によって決定される。開口12は円形の横断
面を有する直線内腔部分17を有しているが、これは引
抜くべき線の所望の最終直径を決定する。直線内腔部分
17から、開口12は上面13に向かって広がって出口
側テーパ部19を成しており、また下面15に向かって
広がって入口側テーパ部21を成している。引抜くべき
線は最初に入口側テーパ部21を通過し、そこにおいて
初期減径を受けた後に直線内腔部分17および出口側テ
ーパ部19を通過する。
【0013】入口側テーパ部21は、出口側テーパ部1
9よりも大きい距離にわたり軸方向に沿って延びてい
る。その結果、直線内腔部分17は下面15よりも上面
13に近接している。入口側テーパ部21は、下面15
に開いた幅の広いテーパ部25と、直線内腔部分17と
幅の広いテーパ部25との間に位置する幅の狭いテーパ
部23とを含んでいる。
【0014】開口12は適当な方法によって設けること
ができる。たとえば、先ず最初にレーザを用いてパイロ
ット穴を形成し、次いで超音波振動ピンおよびダイヤモ
ンドグリットスラリーを使用しながら当業界において公
知の技術に従って開口12を研磨すればよい。典型的な
線引きダイスは円板状を成しているが、正方形、六角
形、八角形またはその他の多角形の形状を使用すること
もできる。なお、線引きダイスは約0.4〜10mmの
厚さを有することが好ましい。多角形の場合における長
さ、または円形の場合における直径は、約1〜20mm
であることが好ましい。なお、好適な長さは1〜5mm
である。線引きのために適した開口12は、0.030
〜5.0mmの直径を有するのが通例である。上記のご
とくにして製造された線引きダイスを使用すれば、望ま
しい一様な性質を有する線を引抜くことができる。かか
る線引きダイスは2つ以上の開口を有することもできる
のであって、それらの開口は同じ直径および形状を有し
ていても有していなくてもよい。
【0015】ダイヤモンドフィルムを形成するための技
術の一例は、アンソニー(Anthony)等の米国特許第51
10579号明細書中に記載されている。この特許明細
書中に記載された方法に従えば、たとえばモリブデンか
ら成る基体上にフィラメント法によってダイヤモンドが
化学蒸着される。この方法によれば、実施例中に記載さ
れたような適当な混合ガスをフィラメントに沿って流す
操作を十分な時間にわたって継続することにより、所望
の厚さを有するダイヤモンドフィルムが形成される。該
特許明細書中に記載されているごとく、好適なフィルム
は〈100〉方向が底面に対して垂直に整列したダイヤ
モンド結晶から成る実質的に透明な柱体によって構成さ
れている。互いに隣接したダイヤモンド結晶粒間の粒界
はダングリング状態の炭素結合を飽和させる水素原子を
含有することが好ましいのであって、その場合にはラマ
ン分光分析、赤外線分析およびX線分析に基づけばかか
る原子の少なくとも50%が四面体結合を成すものと考
えられる。なお、H、F、Cl、Oまたはその他の原子
もダングリング状態の炭素結合を飽和させ得ることを理
解すべきである。
【0016】線引きダイスの上面図および断面図である
図2および3は、ダイヤモンドフィルムの結晶粒構造を
一層詳細に示している。線支持部分は複数の小さいダイ
ヤモンド結晶粒によって包囲されており、またダイヤモ
ンドフィルムは一様に小さいダイヤモンド結晶粒から成
っている。かかる小さいダイヤモンド結晶粒を得るため
には、米国特許第5110579号明細書中に記載され
た方法に対し、蒸着操作中にダイヤモンド結晶の核生成
が連続的に行われるように変更が加えられる。1つの技
術に従えば、四塩化ケイ素、ホウ素、ゲルマニウムまた
は炭化物生成剤(たとえば、チタンやハフニウム)のご
とき核生成用添加剤をCVDガスに添加すればよい。
【0017】本発明の原理に基づく好適な方法は、不純
物の量を極めて低いレベルに維持する。本発明の線引き
ダイスを製造するために使用されるダイヤモンドフィル
ムは、ダイヤモンドのみから成ることが好ましい。水
素、酸素および窒素は不純物または目的添加剤とは見な
されないのであって、それらは1ppmより多い量で存
在することが望ましい。不純物および目的添加剤から成
るその他の成分は、4000ppm未満の量で存在する
ことが好ましく、また100ppm未満の量で存在する
ことがより好ましい。それ故、蒸着操作中におけるダイ
ヤモンド結晶の核生成はダイヤモンドフィルムに有害な
物質を導入しない技術によって行うことが好ましい。
【0018】不純物または有害な物質を導入することな
しにダイヤモンド結晶の核生成を連続的に行うための技
術としては、CVDガス中の炭素濃度または水素濃度を
循環させること、窒素濃度を低下させること、および基
体温度を上昇させることが挙げられる。好適な技術は、
蒸着操作に際して基体にバイアス電圧を印加することか
ら成っている。この技術は、前述のアンソニー(Anthon
y) 等の、米国特許第5110579号および「実質的
に透明な自立したダイヤモンドフィルム」と称するその
係属中の一部継続出願第07/859753号の明細書
中に記載されたフィラメント法と共に使用することがで
きる。
【0019】バイアス技術に従えば、蒸着装置内に基体
から電気的に絶縁された蒸着室が設けられる。基体と蒸
着室との間には、たとえばDC電源によってバイアス電
圧が印加される。より小さい微結晶の成長を促進するた
めには、基体に正のバイアス電圧を印加することが好ま
しい。約25ボルトまでの範囲内のバイアス電圧を効果
的に使用することができる。なお、かかるバイアス電圧
はパルス化されていてもよいことを理解すべきである。
マイクロ波CVD法に対しても同様なバイアス技術を使
用することができる。この場合には、フィラメント法の
場合とは異なって基体に0〜300ボルトの負のバイア
ス電圧が印加される。
【0020】こうして得られたダイヤモンドフィルムは
約5ミクロン未満の一様な結晶粒度を有することが好ま
しく、また約2ミクロン未満の一様な結晶粒度を有する
ことがより好ましい。サブミクロンの結晶粒度も本発明
の範囲内にあるものと見なされる。かかるダイヤモンド
フィルムは少なくとも約6W/cm・Kの熱伝導率を有
することが好ましく、また少なくとも約9W/cm・K
の熱伝導率を有することがより好ましい。かかるダイヤ
モンドフィルムの熱伝導率は約21W/cm・Kにも達
することがある。このような線引きダイスは耐摩耗性お
よび耐亀裂性の向上を示すのであって、それらは熱伝導
率の上昇に伴って増大する。実質的に透明なダイヤモン
ドフィルムの熱伝導率を測定するために使用し得る技術
は蜃気楼を利用したものであって、かかる技術は新しい
ダイヤモンド科学技術に関する第2回国際会議の議事録
(1990年)の863頁に収載されたアール・ダブリ
ュー・プライアー(R.W. Pryor)等の論文中に示されてい
る。
【0021】高い熱伝導率を有する結果として、本発明
の線引きダイスは線引きに際して発生する熱を急速に放
散させることができる。その他の好ましい性質として、
室温で1000Ω・cm未満から1000000Ω・c
m以上にまでわたる電気固有抵抗が挙げられる。かかる
ダイヤモンドフィルムが光を透過し得るとは言え、多結
晶質のダイヤモンドフィルムは光の散乱をもたらし、そ
のために透明性が妨げられることがある。更にまた、屈
折率の大きい物質は入射光を反射し、それが透過率の低
下の一因となることもある。透過率は吸光度に換算する
ことができるが、それは下記の式によって表わされるラ
ンベルト・ベールの法則に類似した量的関係である。
【0022】I/I0 =e-kb 式中、I0 は入射光の強さ、Iは透過光の強さ、bはダ
イヤモンドフィルムの厚さ、そしてkは吸収係数であ
る。光を透過し得る物質の吸光度は次式によって定義さ
れる。 A=−log(I/I0 ) また、透過パーセントは次式によって定義される。
【0023】%T=100%(I/I0 ) しかるに、ダイヤモンドフィルムの%Tは直接に計算す
るのが困難である。なぜなら、前述のごとく、光の散乱
および反射を考慮しなければならないからである。非散
乱光(Iu )および散乱光(Is )の両方を透過光の量
を測定することができれば、ダイヤモンドフィルムの見
掛けの透過率TA を計算することができる。その場合、
A は次式によって計算することができる。
【0024】TA =(Iu +Is )/I0 もし記載のごとくにして反射率Rを測定することができ
れば、%Tは下記の式に従ってTA から計算することが
できる。 %T=(TA ×100)/(100−R)
【0025】本発明の線引きダイスを製造するために使
用されるダイヤモンドフィルムは、0.4〜10mmの
範囲内の比較的大きい厚さにおいて不透明でない。約3
00〜1400nmの範囲内の光を使用した場合、かか
るダイヤモンドフィルムは約1.6未満の吸光度を有す
ることが好ましい。この波長範囲内においては、波長が
300nmから1400nmまで増加するのに伴って吸
光度は約1.6から約0.2にまで直線的に低下する。
また、波長が約1400nmから約2400nmまで増
加するのに伴って吸光度は0.2から0.1未満にまで
低下する。
【0026】かかるダイヤモンド結晶粒は、〈110〉
方向が下面に対して垂直に整列しているのが通例であ
る。また、かかるダイヤモンド結晶粒は開口に平行な方
向および開口の軸方向に対して垂直な方向の両方につい
てランダムな配列状態を示すこともある。CVDダイヤ
モンドの結晶粒度が十分に小さければ、ランダムな結晶
粒配列状態を得ることができる。本発明において使用さ
れる好適なダイヤモンドフィルムは上記のごとき性質を
有すると共に、互いに隣接したダイヤモンド結晶粒間の
粒界は前述の特許明細書中に示されたごとくダングリン
グ状態の炭素結合を飽和させる水素原子を含有すること
が好ましい。透明なCVDダイヤモンドフィルムは、1
000ppm未満の水素濃度を有するのが通例である。
原子比率で表わされた水素濃度は一般に10〜約100
0ppmの範囲内にあり、また好ましくは約10〜約5
00ppmの範囲内にある。
【0027】図3には顕微鏡組織が示されている。基体
上におけるダイヤモンドの初期蒸着は個々のダイヤモン
ド結晶粒の核生成をもたらす。個々のダイヤモンド結晶
粒が軸方向に沿って成長する際、バイアス技術またはそ
の他の好適な技術によってダイヤモンド結晶粒の核生成
を行えば、フィルム全体にわたって一様に小さいダイヤ
モンド結晶粒が得られることになる。かかる追加の核生
成を行わなければ、上面13および下面15に平行な平
面内において測定されたダイヤモンド結晶粒の横断面積
は増大するはずである。かかるダイヤモンドフィルム
は、直径10ミクロンより大きいボイドあるいは他の物
質または炭素相の介在物を含有しないことが好ましい。
【0028】本発明の好適な実施の態様に従えば、直線
内腔部分17は複数のダイヤモンド結晶粒によって実質
的に完全に包囲されていることが好ましい。図3に示さ
れるごとく、直線内腔部分17の内面は複数のダイヤモ
ンド結晶粒27に接しており、かつそれらの内部に位置
している。好適な〈110〉結晶粒方向はフィルムの主
面に対して垂直であると共に、〈110〉方向の回りの
結晶粒方向はランダムに配列されていることが好まし
い。前述のごとく、結晶粒度が十分に小さければランダ
ムな結晶配列を得ることができる。
【0029】好ましくは、かかるフィルムは不透明でな
く(すなわち、透明または半透明であり)、また1pp
bより高い原子比率で酸素を含有する。かかるフィルム
はまた、10ppmより高い原子比率で水素を含有す
る。かかるフィルムは不純物および目的添加剤を含有す
ることが好ましい。このような不純物は、鉄、ニッケル
またはコバルトのごとき触媒物質から成ることがある。
高温高圧ダイヤモンド合成法において使用される触媒物
質であるFe、NiまたはCoは、10ppm未満の原
子比率でフィルム中に含有される。CVDダイヤモンド
フィルム中にはまた、0.1〜1000ppmの原子比
率で窒素が含有されることもある。
【0030】Si、Ge、Nb、V、Ta、Mo、W、
Ti、ZrまたはHfから成る基体上にダイヤモンドを
蒸着すれば、他の基体を使用した場合よりも亀裂のごと
き欠陥の少ないCVDダイヤモンド線引きダイス素材が
得られる。中性子放射化分析によれば、これらの基体上
において製造されたCVDダイヤモンドフィルム中には
少量の基体材料が混入していることが判明した。それ
故、かかるフィルムは10ppbより多くかつ10pp
mより少ない量のSi、Ge、Nb、V、Ta、Mo、
W、Ti、ZrまたはHfを含有することがある。更に
また、かかるフィルムは1ppmより多い量のハロゲン
(すなわち、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)を含有
することもある。その他の添加剤としては、目的添加剤
として存在することのあるN、B、OおよびPが挙げら
れる。なお、本発明において使用し得るフィルムはその
他の方法(たとえば、マイクロ波ダイヤモンド製造法)
によっても製造し得るものと予想される。
【0031】上記のごとき好適な熱伝導性を有するCV
Dダイヤモンドは、その他の技術(たとえば、マイクロ
波CVD法、高周波CVD法、DCジェットCVD法ま
たは燃焼炎CVD法)によっても製造し得ることを理解
すべきである。CVDダイヤモンドフィルム中の内部応
力を低減させるため、あるいはフィルムの耐酸化性を向
上させるため、目的添加剤としてホウ素を使用すること
ができる。その場合、ホウ素は1〜4000ppmの原
子比率で存在する。その他の目的添加剤としてはN、
S、Ge、AlおよびPが挙げられるが、それらの各々
は100ppm未満の濃度で存在する。なお、それより
高い濃度においても適当なフィルムを製造し得ることを
理解すべきである。より低い濃度で存在する不純物は、
線引きダイスの望ましい性質(すなわち、靭性および耐
摩耗性)を向上させる傾向がある。最も好適なフィルム
は、5ppm未満(好ましくは1ppm未満)の不純物
および目的添加剤を含有するものである。この場合、水
素、窒素および酸素は目的添加剤または不純物とは見な
されない。なぜなら、これらの成分は製造方法の結果と
して存在するものだからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイヤモンド線引きダイスの断面図である。
【図2】図1に示された線引きダイスの一部分の拡大上
面図である。
【図3】図2に示された線引きダイスの一部分の断面図
である。
【符号の説明】
11 線引きダイス 12 開口 13 上面 15 下面 17 直線内腔部分 19 出口側テーパ部 21 入口側テーパ部 27 ダイヤモンド結晶粒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カレン・マリー・マクナマラ アメリカ合衆国、ニューヨーク州、クリフ トン・パーク、アパートメント・ビー、ビ ルディング・3、オランダール・アパート メント(番地なし)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4W/cm・Kより大きい熱伝導率を有
    する光学的に不透明でないCVDダイヤモンド本体から
    成ると共に、前記本体を貫通しかつ線の直径を決定する
    実質的に円形横断面の線支持部分を有する開口を具備す
    る、所定直径の線を引抜くための線引きダイス。
  2. 【請求項2】 前記本体がそれの横断面の全域にわたっ
    て一様に小さいダイヤモンド結晶粒組織を有する請求項
    1記載の線引きダイス。
  3. 【請求項3】 前記本体が上面および下面を有すると共
    に、軸方向に沿って一方の表面から他方の表面まで前記
    本体を貫通する開口を有する場合において、前記ダイヤ
    モンド結晶粒の〈110〉方向が実質的に前記軸方向に
    沿って整列している請求項1記載の線引きダイス。
  4. 【請求項4】 前記本体が上面および下面を有すると共
    に、軸方向に沿って前記上面から前記下面まで前記本体
    を貫通する開口を有する場合において、前記ダイヤモン
    ド結晶粒が前記開口に対して垂直な方向および平行な方
    向の両方に関してランダムな配列状態を有する請求項1
    記載の線引きダイス。
  5. 【請求項5】 少なくとも約6W/cm・Kの熱伝導率
    を有する請求項1記載の線引きダイス。
  6. 【請求項6】 0.4〜10ミリメートルの範囲内の厚
    さを有する請求項1記載の線引きダイス。
  7. 【請求項7】 約300〜1400ナノメートルの範囲
    内の波長を有する光を使用した場合に約1.6未満の吸
    光度を有する請求項1記載の線引きダイス。
  8. 【請求項8】 前記波長が300ナノメートルから14
    00ナノメートルまで増加するのに伴って前記吸光度が
    約1.6から約0.2にまで直線的に低下し、また前記
    波長が約1400ナノメートルから約2400ナノメー
    トルまで増加するのに伴って前記吸光度が約0.2から
    0.1未満にまで低下する請求項7記載の線引きダイ
    ス。
  9. 【請求項9】 少なくとも約9W/cm・Kの熱伝導率
    を有する請求項1記載の線引きダイス。
  10. 【請求項10】 約21W/cm・Kの熱伝導率を有す
    る請求項1記載の線引きダイス。
  11. 【請求項11】 4W/cm・Kより大きい熱伝導率を
    有しかつ横断面の全域にわたって一様に小さいダイヤモ
    ンド結晶粒組織を有する光学的に不透明でないCVDダ
    イヤモンド本体から成ることを特徴とする自立したダイ
    ヤモンドフィルム。
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