JPH07215759A - ジルコニア磁器及びその製法 - Google Patents

ジルコニア磁器及びその製法

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JPH07215759A
JPH07215759A JP6009342A JP934294A JPH07215759A JP H07215759 A JPH07215759 A JP H07215759A JP 6009342 A JP6009342 A JP 6009342A JP 934294 A JP934294 A JP 934294A JP H07215759 A JPH07215759 A JP H07215759A
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porcelain
mol
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zirconia
zro
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Nobuki Hiramatsu
信樹 平松
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高温多湿条件での耐久性に優れるとともにAl
2 3 やスピネル等の材料と近似した熱膨張率を有する
ジルコニア磁器を提供する。 【構成】ZrO2 に対してDy2 3 を含む希土類酸化
物からなる安定化剤を4.0モル%〜6.0モル%の割
合で含有する混合粉末を1300〜1500℃で仮焼し
安定化度を45〜75%に調整した後、0.8μm以下
に粉砕し1400℃〜1600℃の酸化性雰囲気中で焼
成し、正方晶、立方晶および単斜晶の結晶相より構成さ
れる安定化度70〜90%以上で、平均粒径が0.9μ
m以下の室温から1000℃における熱膨張率が7×1
-6/℃〜9×10-6/℃のジルコニア磁器を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、構造材料及び電子材料
として使用され、且つ熱膨張率の小さく、耐湿性に優れ
たジルコニア磁器およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】Y2 3 等の安定化剤を含有するジルコニ
ア磁器としては、立方晶ジルコニアを主体とする安定化
ジルコニア磁器と、正方晶ジルコニアを主体とする部分
安定化ジルコニア磁器が知られており、特に部分安定化
ジルコニアは、高強度、高靱性を有することから各種の
産業部品や構造材料として多用されつつあり、また電気
的特性の点からは固体電解質としての性質を利用して、
酸素センサや燃料電池等への応用が進められている。
【0003】例えば、エンジン用部品等として用いる場
合には、水蒸気を含む200〜1000℃程度の高温の
排気ガス中に設置されることもあり、このような過酷な
条件での耐久性が必要とされている。
【0004】このようなジルコニア磁器としては、立方
晶ZrO2 を主体とする部分安定化ジルコニアが主流で
あったが、最近では、強度や靱性等の機械的特性に加
え、過酷な条件での耐久性を改善するために例えば、結
晶相として正方晶ZrO2 を主体とし、結晶粒径が2μ
m以下の微粒子として存在させることにより正方晶から
単斜晶ZrO2 への相変態を抑制させた磁器が特公昭6
1−21184号にて提案されている。また、耐久性改
善のために焼結助剤としてAl2 3 、SiO2等を添
加することも提案されている。その他、磁器の安定化剤
の均一分散性を向上せしめることにより単斜晶の生成を
極力抑制した正方晶ZrO2 よりなる磁器も特公平2−
29625号にて提案されている。
【0005】一方、電気化学素子の固体電解質として用
いる場合、ZrO2 磁器の表面に必要に応じてPt、N
i−サーメット、LaMnO3 などの導電性ペロブスカ
イト複合酸化物等の電極が形成され、その電極の表面に
は、Al2 3 やAl2 3・MgOのスピネル等の材
料により電極保護層が形成される場合がある。また素子
を500℃〜800℃の温度に加熱するためにAl2
3 等の絶縁性セラミック内にWやPt等の発熱体を埋設
したヒータを素子と一体化することも従来より提案され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、これ
まで使用されている立方晶ZrO2 を主体とする部分安
定化ジルコニアは、特に耐湿性に問題があり、例えば、
プレッシャ−クッカ−テスト(以下、PCTと略す。1
21℃×2気圧×100%RH)では100時間程で磁
器中にクラックが発生するという問題点があった。これ
は、磁器中に含まれる正方晶ZrO2 が単斜晶に相変態
する事により生ずる応力と周囲の湿度により磁器表面に
応力腐食が発生しクラックが発生するものと考えられて
いる。
【0007】これに対して、特公昭61−21184号
において提案されるような正方晶ZrO2 を主体とする
ジルコニア磁器は、安定化剤を2〜4モル%程度に低減
し結晶粒径を0.5μm以下に調製する事により優れた
強度および耐湿性の磁器を得る事ができる。
【0008】しかし、上記のような立方晶ZrO2 ある
いは正方晶ZrO2 からなるジルコニア磁器の室温から
1000℃における熱膨張率は11×10-6/℃程度で
あるのに対して、ジルコニア磁器と一体化されるAl2
3 やAl2 3 ・MgOスピネル等は7×10-6/℃
〜9×10-6/℃と大きく異なっているために、熱サイ
クルおよび熱衝撃により、電極保護膜あるいはセラミッ
クヒータとジルコニア磁器の熱膨張差により磁器のクラ
ックや膜の剥がれが生じたり、室温から高温間での熱サ
イクルによりセラミックヒータとの接合部にクラックが
生じ破損するという問題があった。
【0009】よって、本発明の目的は、高温多湿条件で
の耐久性に優れるとともにAl2 3 やスピネル等の材
料と近似した熱膨張率を有するジルコニア磁器およびそ
の製造方法を提供するにある。
【0010】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、上記目的
に対して検討を重ねた結果、まず、これまで磁器の耐久
性を高めるために単斜晶ZrO2 の存在を極力低減する
という従来の考え方に対し、結晶相として単斜晶ZrO
2 を残存せしめるとともに立方晶、正方晶を共存させる
こと、また安定化剤として少なくとも酸化ディスプロシ
ウムを用い、その量を安定化剤総量の20%以上とする
こと、そして安定化剤を4.0モル%〜6.0モル%の
範囲に調合するとともに、熱膨張率を7×10-6/℃〜
9×10-6/℃に制御するとともに、耐湿性を向上でき
ることを知見したものである。
【0011】即ち、本発明のジルコニア磁器は、酸化デ
ィスプロシウムを含む希土類元素酸化物の安定化剤を
4.0モル%〜6.0モル%の割合で含有し、結晶相が
立方晶、単斜晶および正方晶より構成されるとともに、
室温から1000℃における熱膨張率が、7×10-6
℃〜9×10-6/℃であることを特徴とするものであ
る。また、このようなジルコニア磁器を作製する方法と
して、ZrO2 を主成分とし、希土類元素酸化物から選
ばれる少なくとも1種以上の安定化剤を4.0モル%〜
6.0モル%の割合で含有し、且つ1300〜1500
℃で仮焼処理して0.8μm以下に粉砕したのち、これ
を成形し、1400℃〜1600℃の酸化性雰囲気中で
焼成することを特徴とするものである。
【0012】以下、本発明を詳述する。本発明における
ジルコニア磁器は、組成上は、ジルコニアを主体とし、
さらに安定化剤を4.0モル%〜6.0モル%の割合で
含有するものであり、その安定化剤として、少なくとも
酸化ディスプロシウム(以下、単にDy2 3 と称す)
を含むことが大きな特徴である。このDy2 3 は、従
来より汎用されているY2 3 と比較して正方晶を安定
化させる作用があるためで、これにより結晶の変態を抑
制されて耐湿性を改善することができる。安定化剤中の
Dy2 3 は、他の安定化剤と複合させて用いることが
でき、例えば、Y2 3 などのDy2 3以外の希土類
元素酸化物と併用して用いることができる。その場合、
Dy2 3は安定化剤全体量の20モル%以上であるこ
とが望ましく、20モル%より少ないとDy2 3 を選
択することによる効果が得られないためである。
【0013】また、耐湿性および磁器の強度の点から、
ジルコニア磁器中の結晶粒子は平均結晶粒径が0.9μ
m以下、特に0.8μm以下の微粒であることがよく、
平均結晶粒径が0.9μmより大きくなると、短時間の
加湿処理で劣化するとともに、強度が低下する傾向にあ
るためである。
【0014】本発明の磁器における結晶は、立方晶、正
方晶および単斜晶の3つの結晶により構成されているこ
とも大きな特徴である。これは、磁器の機械的強度、耐
湿性および熱膨張係数を所定の範囲に制御するための重
要な要因である。具体的には、X線回折測定において、
単斜晶の(111- )面と(111)面のピーク面積を
それぞれM(111- )、M(111)、正方晶の(1
11)面と立方晶の(111)面の合成ピーク面積をC
T(111)とした時、〔CT(111)/CT(11
1)+M(111- )+M(111)〕×100(%)
で表される安定化度が70〜90%、特に75〜85%
の範囲であることが望ましい。単斜晶のX線ピ−クを
(111- )面と(111)面の両方でとるのは、片方
だけでは配向している場合があり結晶系を代表するもの
にならないからである。
【0015】次に、本発明のジルコニア磁器の製造方法
について説明すると、まず、原料粉末として、ジルコニ
ア粉末と、安定化剤として少なくともDy2 3 を準備
し、これらを4.0モル%〜6.0モル%の割合になる
ように秤量混合する。この時、用いられるZrO2 粉末
は、その粒径が平均で0.5〜0.8μmであることが
望ましい。一方、安定化剤は、Dy2 3 が安定化剤全
体の20モル%を下回らないようにして、Y2 3 、Y
2 3 、Er2 3 、Sm2 3 、La2 3 、Tm
2 3 、Nd2 3 、Ho2 3 等の他の希土類元素酸
化物と複合して用いることができるが、陽イオンのイオ
ン半径が小さい安定化剤を用いるほど電気伝導性が大き
くなることから、高い電気伝導性を得る場合には、Y2
3 、Er2 3 、Sm2 3 から選ばれる少なくとも
1種を採用すればよい。なお、安定化剤の粒径は、単斜
晶を生成させる上から、平均粒径が1μm以上のものを
使用した方が良い。
【0016】次に、その混合物を1300〜1500℃
の温度で仮焼処理して安定化剤をZrO2 へ固溶させ
る。本発明によれば、この仮焼処理により固溶体化した
時の安定化度、即ち、前記X線回折測定におけるピーク
強度比が45〜75%、特に50〜70%となるように
調整することが重要である。仮焼粉末の安定化度は、Z
rO2 粉末の粒径と安定化剤粉末原料との混合度により
変化し、ZrO2 原料粉末の粒径が細かいほど焼結性が
向上するため仮焼後の安定化度は高くなる。また、Zr
2 粉末と安定化剤粉末との混合性が向上する程仮焼後
の安定化度が高くなる。高温で仮焼すれば、さらに安定
化度は高くなる。一般に、微粒のZrO2原料を用い、
これに安定化剤を添加して仮焼することなく、成形して
焼成すると、磁器の安定化度が高くなるために、最終的
に磁器中に単斜晶を生成させることができなくなり、目
的の熱膨張率に調整できなくなる。
【0017】本発明によれば、最終的に磁器中に単斜晶
を残すために、一度、ZrO2 と安定化剤との混合物を
仮焼して原料の焼結性を低下させ、安定化剤の焼結時の
拡散を制限しておく事が必要である。
【0018】本発明によれば、ZrO2 粉末と、安定化
剤との混合物の仮焼温度を1300〜1500℃とし、
仮焼時の安定化度を45〜75%となるように仮焼時間
などを調整し、さらに得られた仮焼物を粉砕し、0.8
μm以下、特に0.5〜0.8μmの平均粒径の仮焼粉
末を得る。これは、仮焼粉末の粒径が0.8μmより大
きいと耐湿性が低下するからである。なお、粉末の混合
および粉砕に際してアルミナボ−ルを使用すると、アル
ミナやシリカなどが粉砕時間に応じて系中に混入する
が、これらの混入は焼結性および耐湿性の向上に寄与す
るので、特に使用を制限するものでない。
【0019】本発明において、仮焼後の固溶体粉末の安
定化度を45〜75%に限定したのは、安定化度が45
%未満では焼結後の磁器の耐湿性が劣化し、75%を越
えると焼結体の安定化度が90%以上と高くなり、熱膨
張率が9.0×10-6/℃以上となるからである。
【0020】次に、上記のようにして得られた固溶体粉
末を所望の成形手段、例えば、金型プレス,冷間静水圧
プレス,押出し成形、ドクターブレード法等により任意
の形状に成形後、1400〜1600℃の酸化性雰囲気
中で0.5〜1.0時間焼成する。焼成温度を上記の範
囲に限定したのは、1400℃より低い温度では、十分
に緻密化することが困難であり、1600℃を越えると
結晶が粒成長し、正方晶となる粒子の相安定性が低下
し、熱サイクル等で磁器にクラックが発生し易くなるか
らである。
【0021】
【作用】ジルコニア磁器の耐湿性は、水に対する応力腐
食により説明される。この応力腐食のメカニズムは、例
えば、ここで、「ジルコニアセラミックス9」(宗宮重
行、吉村昌弘編、内田老鶴圃、1987)で示されてい
る「Y−TZPの熱安定性の改善に関する研究」によれ
ば、部分安定化ZrO2 は、正方晶から単斜晶への転移
による引張応力が正方晶粒子表面に存在しており、水と
ZrO2 の反応は、(1)水のH原子とZrO2 のO原
子による水素結合の生成と水のO原子とZr原子との相
互作用、(2)水のH原子とZrO2 のO原子および水
のO原子とZrO2 のZr原子が結合する協奏反応の進
行、(3)Zr−OHの生成に伴うZr−O−Zr結合
の切断、という3段階の過程により進行すると考えられ
ている。このような反応が周辺より内部に進行して、終
いには磁器にクラックを発生させ磁器を破壊してしまう
のである。従って、磁器の耐湿性を高めるためには、磁
器の結晶の相変態を生じにくくすることが最も重要とな
る。
【0022】このような耐湿性を高めるためには、ま
ず、磁器を構成する結晶粒径が微細であることが挙げら
れる。つまり、磁器中の結晶粒径を小さくすると単斜晶
より正方晶の方が安定となり、正方晶から単斜晶への相
転移が起こり難くなる。これにより、磁器に働く機械的
応力が減少する為、湿中における応力腐食による劣化が
低減されるのである。本発明では、かかる見地から平均
結晶粒径を0.9μm以下に限定した。
【0023】また、結晶の相変態の抑制効果に関し、安
定化剤の陽イオンのイオン半径が大きいほど正方晶を安
定化させる作用を成すことが目 義雄氏の文献(J.Am.
Ceram. Soc,74 10 ,2610-14(1991))などから知られてお
り、かかる点を考慮すると、安定化剤の陽イオン半径が
大きいほど、耐湿性に優れると予測される。しかし、陽
イオン半径が大きすぎると、適性焼成温度範囲が狭くな
るとともに磁器の電気電導度が小さくなってしまう。そ
こで、本発明者は、上記知見をもとに、希土類元素酸化
物について調査したところ、Dy2 3 が最も優れた耐
湿性を示した。
【0024】即ち、Dy2 3 を安定化剤として用いる
ことにより、磁器の電気伝導度を低下させることなく、
結晶の安定化を図ることができるのである。
【0025】さらに、ZrO2 磁器が正方晶ZrO2
るいは立方晶ZrO2 により構成されると機械的強度、
耐湿性の点から好ましいと考えられる。しかしながら、
このような場合には磁器の熱膨張率は10×10-6/℃
以上の大きなものとなってしまい、Al2 3 焼結体や
スピネルなどの熱膨張率7〜9×10-6/℃とかけ離れ
てしまう。これに対して本発明では、単斜晶を適量含有
せしめることにより、正方晶−単斜晶の相転移に伴い、
熱膨張係数をジルコニア自体の熱膨張率より小さい熱膨
張率の磁器を得ることができるのである。
【0026】また、安定化剤の総量を4.0モル%〜
6.0モル%の割合に限定したのは、安定化剤が上記範
囲を逸脱するといずれも前述したような結晶比率の磁器
を得られずにジルコニア磁器の熱膨張率を7〜9×10
-6/℃の範囲に制御することが困難となるからである。
【0027】本発明によれば、上記構成により、熱膨張
率をジルコニア本来の熱膨張率である11×10-6/℃
よりAl2 3 並みの7×10-6/℃〜9×10-6/℃
程度に制御することができ、なお且つ、例えば電子部品
で耐湿性の加速試験に良く用いられる121℃×2気圧
×100%湿度の耐湿性試験を2000時間しても、強
度劣化のない良好な耐湿性を有するジルコニア磁器を得
る事が出来る。
【0028】それにより、磁器の熱膨張率を上記の範囲
に制御することによりAl2 3 磁器などとの一体化が
可能となる。
【0029】
【実施例】次に、本発明のジルコニア磁器の製法につい
て説明する。
【0030】実施例1 二次凝集した平均粒径が3〜4μmのZrO2 粉末と、
平均粒径1μmのDy2 3 粉末や平均粒径が1μmの
2 3 、Yb2 3 粉末を準備し、これらの表1に示
す割合で秤量し20時間ボ−ルミルにて混合後、表1に
示す条件で仮焼処理を行った。その後、仮焼物を湿式振
動ミルで粉砕し表1の平均粒径の仮焼粉末を得た。こう
して得られた仮焼粉末に、所定量のバインダ−を添加・
造粒した後、40mm×4mm×3mmの抗折試験片形
状に成形し、1380〜1620℃で焼成した。また、
耐湿性評価用には、40mm×4mm×1mmの形状の
試料を準備した。
【0031】得られた各試料に対して、結晶粒子の平均
粒径をSEM写真から所定の長さの直線上の粒子の個数
により算出した。またX線回折測定により、単斜晶の
(111- )面と(111)面のピーク面積をそれぞれ
M(111- )、M(111)、正方晶の(111)面
と立方晶の(111)面の合成ピーク面積をCT(11
1)とした時、CT(111)/CT(111)+M
(111- )+M(111)で表されるピーク強度比
(すなわち安定化度)を算出した。
【0032】耐湿性の評価としては、各試料について4
mm×1mm×40mmの磁器を準備し、121℃、2
気圧100%RH条件下で処理したのち、磁器のクラッ
クの観察を行い、クラックが発生するまでの時間をその
磁器の耐久時間として評価した。クラックの発生につい
ては、着色性の顔料溶液に磁器を浸漬水洗した後乾燥し
てその着色状態からクラックを評価した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】表1および表2中、試料No.2,3と試料
No.8,9とを比較すると明らかなように、Y2 3
加系よりもDy2 3 添加系の方が良好な耐湿性を示す
ことがわかる。また、安定化剤の多い試料No.5,6,
7では、安定化度が高くなり、熱膨張率が9×10-6
℃を越えるものであった。逆にDy2 3 量が少ない試
料No.1では、安定化度が低く、熱膨張率は7×10-6
/℃より小さいものであった。
【0036】さらに、Dy2 3 量を適量に調製した試
料において、粉砕後の平均粒径が0.8μmを越える試
料No.13では、焼結体の結晶の平均粒径は0.9μm
を越えるものとなり、耐湿性が低下した。また、焼成時
間を長くして結晶粒径が0.9μmを越える試料No.1
6,17も同様に耐湿性の低いものであった。焼成条件
において焼成温度が1400〜1600℃を逸脱する試
料No.23,26では、いずれも安定化度を適正な範囲
に調整できず、満足すべき特性を得ることができなかっ
た。
【0037】これらの比較例に対して、本発明品は、い
ずれも7〜9×10-6/℃の熱膨張率を有し、しかもP
CT耐久試験において1500時間以上の優れた耐久性
を示すものであった。
【0038】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、優
れた耐湿性を有するとともに、磁器の熱膨張率をAl2
3 やスピネル(Al2 3 ・MgO)等に近似した熱
膨張率を有するものであることから、電極保護膜やセラ
ミックヒータとの一体化においても整合性に優れ、過酷
な条件下において高い耐久性を付与することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】安定化剤を4.0モル%〜6.0モル%含
    有し、立方晶、正方晶および単斜晶を含有するジルコニ
    ア磁器であって、前記安定化剤がDy2 3 を20モル
    %以上含有する希土類元素酸化物からなるとともに、平
    均結晶粒径が0.9μm以下、室温から1000℃にお
    ける熱膨張率が7×10-6/℃〜9×10-6/℃である
    ことを特徴とするジルコニア磁器。
  2. 【請求項2】X線回折測定において、単斜晶の(111
    - )面と(111)面のピーク強度をそれぞれM(11
    - )、M(111)、正方晶の(111)面と立方晶
    の(111)面の合成ピーク強度をCT(111)とし
    た時、〔CT(111)/CT(111)+M(111
    - )+M(111)〕×100(%)で表される安定化
    度が70〜90%である請求項1記載のジルコニア磁
    器。
  3. 【請求項3】ZrO2 に対して、安定化剤としてDy2
    3 を20モル%以上含有する希土類元素酸化物を4.
    0モル%〜6.0モル%含有する混合物を1300〜1
    500℃で仮焼処理後、粉砕して平均粒径0.8μm以
    下の粉末を得、該粉末を成形後、1400℃〜1600
    ℃の酸化性雰囲気中で焼成することを特徴とするジルコ
    ニア磁器の製法。
  4. 【請求項4】前記仮焼処理後の安定化度が45〜75%
    であることを特徴とする請求項3記載のジルコニア磁器
    の製法。
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