JPH07224614A - エンジンの動弁系摺動部材及びその製造方法 - Google Patents
エンジンの動弁系摺動部材及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH07224614A JPH07224614A JP30878494A JP30878494A JPH07224614A JP H07224614 A JPH07224614 A JP H07224614A JP 30878494 A JP30878494 A JP 30878494A JP 30878494 A JP30878494 A JP 30878494A JP H07224614 A JPH07224614 A JP H07224614A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve operating
- recess
- valve
- operating system
- engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、エンジンの動弁系摺動部材及びそ
の製造方法に関し、耐スカッフィング性及び耐摩耗性を
向上させ、かつ加工コストを低減できるようにすること
を目的とする。 【構成】 エンジンの動弁系に設けられ、動弁部材に当
接しうる部位に対応する位置に凹部34を有する動弁当
接部材10と、凹部34の側壁と隙間を持ってこの凹部
34に装入され動弁部材と当接しうるチップ部材36
と、チップ部材36と動弁当接部材10との相対変位を
規制する規制部材40とをそなえて構成する。
の製造方法に関し、耐スカッフィング性及び耐摩耗性を
向上させ、かつ加工コストを低減できるようにすること
を目的とする。 【構成】 エンジンの動弁系に設けられ、動弁部材に当
接しうる部位に対応する位置に凹部34を有する動弁当
接部材10と、凹部34の側壁と隙間を持ってこの凹部
34に装入され動弁部材と当接しうるチップ部材36
と、チップ部材36と動弁当接部材10との相対変位を
規制する規制部材40とをそなえて構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの動弁系摺動
部材及びその製造方法に関する。
部材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近来、特に車両用ディーゼルエンジンに
対するNOx性能向上のためのEGRの採用、エンジン
性能の著しい向上、その他の事情から、エンジンの動弁
系摺動部材、例えば、複数の弁を同時に開閉するための
バルブブリッジ又はクロスヘッド等に対する耐摩耗性の
一層の改善が要請されている。
対するNOx性能向上のためのEGRの採用、エンジン
性能の著しい向上、その他の事情から、エンジンの動弁
系摺動部材、例えば、複数の弁を同時に開閉するための
バルブブリッジ又はクロスヘッド等に対する耐摩耗性の
一層の改善が要請されている。
【0003】従来のバルブブリッジの典型的な構造の一
例を、図10の正面図を参照して説明する。図中符号1
0は図示しないシリンダヘッド上に立設されたガイドピ
ン12に案内されて上下に往復変位するバルブブリッジ
(又はクロスヘッド)、14及び16は上記バルブブリ
ッジ10によって同時に開閉される吸気弁又は排気弁の
バルブステム、18はシリンダヘッドに設けられたロッ
カシャフト20に揺動自在に枢支され、その一端22を
上記バルブブリッジ10の摺動部24に当接されると共
に、他端26を図示しないプッシュロッドの上端に作動
的に連結された動弁部材としてのロッカアーム、28は
上記バルブブリッジ10に螺合された弁間隙調定用のア
ジャストスクリュである。
例を、図10の正面図を参照して説明する。図中符号1
0は図示しないシリンダヘッド上に立設されたガイドピ
ン12に案内されて上下に往復変位するバルブブリッジ
(又はクロスヘッド)、14及び16は上記バルブブリ
ッジ10によって同時に開閉される吸気弁又は排気弁の
バルブステム、18はシリンダヘッドに設けられたロッ
カシャフト20に揺動自在に枢支され、その一端22を
上記バルブブリッジ10の摺動部24に当接されると共
に、他端26を図示しないプッシュロッドの上端に作動
的に連結された動弁部材としてのロッカアーム、28は
上記バルブブリッジ10に螺合された弁間隙調定用のア
ジャストスクリュである。
【0004】上記バルブブリッジ10の摺動部24は、
エンジンの運転中、ロッカシャフト20の軸線の周りに
往復揺動うるロッカアーム18の一端22と常時摺動す
るため、十分な摩耗性が必要である。従来、上記摺動部
24は、バルブブリッジ本体と一体に炭素鋼製鍛造材に
高周波焼入れを施して形成されているが、摺動相手のロ
ッカアーム18が通常鉄系材料により作られていて同系
統の材料であるため、耐スカッフィング性が悪く、十分
な耐摩耗性を確保するのが困難であった。
エンジンの運転中、ロッカシャフト20の軸線の周りに
往復揺動うるロッカアーム18の一端22と常時摺動す
るため、十分な摩耗性が必要である。従来、上記摺動部
24は、バルブブリッジ本体と一体に炭素鋼製鍛造材に
高周波焼入れを施して形成されているが、摺動相手のロ
ッカアーム18が通常鉄系材料により作られていて同系
統の材料であるため、耐スカッフィング性が悪く、十分
な耐摩耗性を確保するのが困難であった。
【0005】そこで、図11の要部断面図に示すよう
に、Ni−WC超硬合金、Co−WC超硬合金:Fe−
Cr系焼結合金、硬質セラミックス(例えばSi
3 N4 )等により別途パッド状の耐摩耗性部材(以下、
これをチップ部材という)24aを製造し、このチップ
部材24aをロー付29又は拡散接合法によりバルブブ
リッジ10本体の所定位置に固着した構造のものが提案
されている。
に、Ni−WC超硬合金、Co−WC超硬合金:Fe−
Cr系焼結合金、硬質セラミックス(例えばSi
3 N4 )等により別途パッド状の耐摩耗性部材(以下、
これをチップ部材という)24aを製造し、このチップ
部材24aをロー付29又は拡散接合法によりバルブブ
リッジ10本体の所定位置に固着した構造のものが提案
されている。
【0006】このような構造のバルブブリッジ10で
は、摺動部となる上記硬質材料製のチップ部材24aが
鉄系材料で作られたロッカアーム18と摺動するため、
耐スカッフィング製及び耐摩耗製は優れているという利
点がある。また、図12の要部断面図に示すように、上
記と同様の超硬合金もしくは焼結合金、又はセラミック
ス製のチップ部材24bを、バルブブリッジ10本体の
所定位置に設けた凹所30内に圧入して固定し、耐スカ
ッフィング性及び耐摩耗性を向上したものが提案されて
いる。
は、摺動部となる上記硬質材料製のチップ部材24aが
鉄系材料で作られたロッカアーム18と摺動するため、
耐スカッフィング製及び耐摩耗製は優れているという利
点がある。また、図12の要部断面図に示すように、上
記と同様の超硬合金もしくは焼結合金、又はセラミック
ス製のチップ部材24bを、バルブブリッジ10本体の
所定位置に設けた凹所30内に圧入して固定し、耐スカ
ッフィング性及び耐摩耗性を向上したものが提案されて
いる。
【0007】さらに、実開昭57−36303号公報に
は、ロッカーアームのカム当接部にチップ取付用座を設
け、このチップ取付用座にチップをかしめ力により固定
するような構造が開示されている。
は、ロッカーアームのカム当接部にチップ取付用座を設
け、このチップ取付用座にチップをかしめ力により固定
するような構造が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図11
に示すような構造では、ロー付又は拡散接合法による接
合作業自体に多大のコストを要するだけでなく、接合時
にチップ部材24aに熱が加えられるため、特にセラミ
ックス製チップの場合、摺動表面にダイヤモンド研磨を
施す必要があり、加工コストが増大するという課題があ
る。
に示すような構造では、ロー付又は拡散接合法による接
合作業自体に多大のコストを要するだけでなく、接合時
にチップ部材24aに熱が加えられるため、特にセラミ
ックス製チップの場合、摺動表面にダイヤモンド研磨を
施す必要があり、加工コストが増大するという課題があ
る。
【0009】また、図12に示すような構造のバルブブ
リッジ10では、チップ部材24bが圧入により保持さ
れるため、チップ部材24b及び凹所30の双方に、厳
密な寸法精度の管理が必要であり、多大の加工コストを
要するだけでなく、圧入後に摺動表面の研磨を行なう必
要があるので、やはり加工コストが増大してしまうとい
う課題がある。
リッジ10では、チップ部材24bが圧入により保持さ
れるため、チップ部材24b及び凹所30の双方に、厳
密な寸法精度の管理が必要であり、多大の加工コストを
要するだけでなく、圧入後に摺動表面の研磨を行なう必
要があるので、やはり加工コストが増大してしまうとい
う課題がある。
【0010】また、実開昭57−36303号公報で開
示された技術では、チップをかしめ力により圧入するの
で、やはり寸法精度の管理が必要になり、加工コストが
増大してしまうという課題がある。本発明はこのような
課題に鑑み創案されたもので、上記のバルブブリッジ等
のエンジンの動弁系摺動部材における上記種々の問題点
を解消し、耐スカッフィング性及び耐摩耗性が優れかつ
加工コストの安いエンジンの動弁系摺動部材及びその製
造方法を提供することを目的とする。
示された技術では、チップをかしめ力により圧入するの
で、やはり寸法精度の管理が必要になり、加工コストが
増大してしまうという課題がある。本発明はこのような
課題に鑑み創案されたもので、上記のバルブブリッジ等
のエンジンの動弁系摺動部材における上記種々の問題点
を解消し、耐スカッフィング性及び耐摩耗性が優れかつ
加工コストの安いエンジンの動弁系摺動部材及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のエンジンの動弁系摺動部材は、エンジンの動
弁系に設けられ、動弁部材に当接しうる部位に対応する
位置に凹部を有する動弁当接部材と、該凹部の側壁と隙
間を持って該凹部に装入され、該動弁部材と当接しうる
チップ部材と、該隙間に配設され、該チップ部材と該動
弁当接部材との相対変位を規制する規制部材とをそなえ
て構成されたことを特徴としている。
の本発明のエンジンの動弁系摺動部材は、エンジンの動
弁系に設けられ、動弁部材に当接しうる部位に対応する
位置に凹部を有する動弁当接部材と、該凹部の側壁と隙
間を持って該凹部に装入され、該動弁部材と当接しうる
チップ部材と、該隙間に配設され、該チップ部材と該動
弁当接部材との相対変位を規制する規制部材とをそなえ
て構成されたことを特徴としている。
【0012】また、請求項2記載の本発明のエンジンの
動弁系摺動部材は、上記請求項1記載の構成に加えて、
該規制部材が固体弾性部材であることを特徴としてい
る。また、請求項3記載の本発明のエンジンの動弁系摺
動部材は、上記請求項2記載の構成に加えて、該凹部
は、開口部の内径が底部の内径よりも小さく設定されて
いることを特徴としている。
動弁系摺動部材は、上記請求項1記載の構成に加えて、
該規制部材が固体弾性部材であることを特徴としてい
る。また、請求項3記載の本発明のエンジンの動弁系摺
動部材は、上記請求項2記載の構成に加えて、該凹部
は、開口部の内径が底部の内径よりも小さく設定されて
いることを特徴としている。
【0013】また、請求項4記載の本発明のエンジンの
動弁系摺動部材は、上記請求項3記載の構成に加えて、
該凹部における該開口部と該底部との中間部に、段部が
形成されていることを特徴としている。また、請求項5
記載の本発明のエンジンの動弁系摺動部材は、上記請求
項2記載の構成に加えて、該チップ部材の側壁部に、凹
溝が形成され、且つ、該凹溝に該固体弾性部材がその一
部を該凹溝から突出するように嵌装されていることを特
徴としている。
動弁系摺動部材は、上記請求項3記載の構成に加えて、
該凹部における該開口部と該底部との中間部に、段部が
形成されていることを特徴としている。また、請求項5
記載の本発明のエンジンの動弁系摺動部材は、上記請求
項2記載の構成に加えて、該チップ部材の側壁部に、凹
溝が形成され、且つ、該凹溝に該固体弾性部材がその一
部を該凹溝から突出するように嵌装されていることを特
徴としている。
【0014】また、請求項6記載の本発明のエンジンの
動弁系摺動部材は、上記請求項1記載の構成に加えて、
該規制部材が、耐油且つ耐熱性を有する接着材であるこ
とを特徴としている。また、請求項7記載の本発明のエ
ンジンの動弁系摺動部材は、上記請求項6記載の構成に
加えて、該チップ部材の側壁部に、凹溝が形成されて、
該凹溝に該接着材が充填されるように構成されているこ
とを特徴としている。
動弁系摺動部材は、上記請求項1記載の構成に加えて、
該規制部材が、耐油且つ耐熱性を有する接着材であるこ
とを特徴としている。また、請求項7記載の本発明のエ
ンジンの動弁系摺動部材は、上記請求項6記載の構成に
加えて、該チップ部材の側壁部に、凹溝が形成されて、
該凹溝に該接着材が充填されるように構成されているこ
とを特徴としている。
【0015】また、請求項8記載の本発明のエンジンの
動弁系摺動部材は、上記請求項6記載の構成に加えて、
該動弁当接部材に、該凹部の側壁部を通じて該凹部へ該
接着材を注入するための接着材注入通路が形成されてい
ることを特徴としている。また、請求項9記載の本発明
のエンジンの動弁系摺動部材は、上記請求項6記載の構
成に加えて、該チップ部材は、該動弁部材との当接側端
部の径が該凹部の底部側端部の径よりも小さく設定され
ていることを特徴としている。
動弁系摺動部材は、上記請求項6記載の構成に加えて、
該動弁当接部材に、該凹部の側壁部を通じて該凹部へ該
接着材を注入するための接着材注入通路が形成されてい
ることを特徴としている。また、請求項9記載の本発明
のエンジンの動弁系摺動部材は、上記請求項6記載の構
成に加えて、該チップ部材は、該動弁部材との当接側端
部の径が該凹部の底部側端部の径よりも小さく設定され
ていることを特徴としている。
【0016】また、請求項10記載の本発明のエンジン
の動弁系摺動部材は、上記請求項9記載の構成に加え
て、該チップ部材は、該凹部の底部側端部から該凹部の
高さよりも低い所要高さまではほぼ同じ径に設定され、
該所要高さの部位から該動弁部材との当接側端部へ至る
につれて、その径が漸減していくように設定されている
ことを特徴としている。
の動弁系摺動部材は、上記請求項9記載の構成に加え
て、該チップ部材は、該凹部の底部側端部から該凹部の
高さよりも低い所要高さまではほぼ同じ径に設定され、
該所要高さの部位から該動弁部材との当接側端部へ至る
につれて、その径が漸減していくように設定されている
ことを特徴としている。
【0017】また、請求項11記載の本発明のエンジン
の動弁系摺動部材は、上記請求項1記載の構成に加え
て、該チップ部材がセラミック又は耐磨耗性合金で構成
されていることを特徴としている。また、請求項12記
載の本発明のエンジンの動弁系摺動部材の製造方法は、
エンジンの動弁系に設けられた動弁当接部材について、
動弁部材に当接しうる該動弁当接部材の部位に対応する
位置に、粗加工を施すことにより、凹部を形成し、該凹
部に、耐油且つ耐熱性を有し流動性の接着材を注入した
のち、該凹部に、該動弁部材と当接しうるチップ部材を
該凹部の側壁と隙間を持って該凹部に設置して、この状
態で、プレス加工を施すことを特徴としている。
の動弁系摺動部材は、上記請求項1記載の構成に加え
て、該チップ部材がセラミック又は耐磨耗性合金で構成
されていることを特徴としている。また、請求項12記
載の本発明のエンジンの動弁系摺動部材の製造方法は、
エンジンの動弁系に設けられた動弁当接部材について、
動弁部材に当接しうる該動弁当接部材の部位に対応する
位置に、粗加工を施すことにより、凹部を形成し、該凹
部に、耐油且つ耐熱性を有し流動性の接着材を注入した
のち、該凹部に、該動弁部材と当接しうるチップ部材を
該凹部の側壁と隙間を持って該凹部に設置して、この状
態で、プレス加工を施すことを特徴としている。
【0018】
【作用】上述の請求項1記載の本発明のエンジンの動弁
系摺動部材は、動弁当接部材の動弁部材に当接しうる部
位に対応する位置に凹部を設け、凹部に凹部の側壁と隙
間を持ってチップ部材を装入する。そして、隙間に規制
部材を配設するとこの規制部材により、チップ部材と動
弁当接部材との相対変位が規制されながらチップ部材が
動弁部材と当接する。このとき、チップ部材は、動弁当
接部材の凹部の側壁と隙間を有する寸法に形成すれば良
いので、チップ部材の精密な加工が不要となる。
系摺動部材は、動弁当接部材の動弁部材に当接しうる部
位に対応する位置に凹部を設け、凹部に凹部の側壁と隙
間を持ってチップ部材を装入する。そして、隙間に規制
部材を配設するとこの規制部材により、チップ部材と動
弁当接部材との相対変位が規制されながらチップ部材が
動弁部材と当接する。このとき、チップ部材は、動弁当
接部材の凹部の側壁と隙間を有する寸法に形成すれば良
いので、チップ部材の精密な加工が不要となる。
【0019】また、上述の請求項2記載の本発明のエン
ジンの動弁系摺動部材では、規制部材を固体弾性部材に
より構成することにより、チップ部材と動弁当接部材の
凹部側壁との隙間の大きさの影響を受けずにチップ部材
の相対変位が規制される。また、上述の請求項3記載の
本発明のエンジンの動弁系摺動部材では、凹部の開口部
の内径が底部の内径よりも小さく設定することにより、
チップ部材の抜けを防止し、精密な加工も不必要とな
る。
ジンの動弁系摺動部材では、規制部材を固体弾性部材に
より構成することにより、チップ部材と動弁当接部材の
凹部側壁との隙間の大きさの影響を受けずにチップ部材
の相対変位が規制される。また、上述の請求項3記載の
本発明のエンジンの動弁系摺動部材では、凹部の開口部
の内径が底部の内径よりも小さく設定することにより、
チップ部材の抜けを防止し、精密な加工も不必要とな
る。
【0020】また、上述の請求項4記載の本発明のエン
ジンの動弁系摺動部材では、凹部における開口部と底部
との中間部に形成された段部により、チップ部材の抜け
が防止される。また、上述の請求項5記載の本発明のエ
ンジンの動弁系摺動部材では、チップ部材の側壁部に凹
溝を形成し、固体弾性部材をチップの凹溝に取り付けて
から凹部に装入する。これにより、凹溝に嵌装された固
体弾性部材が、その一部を凹溝から突出してチップ部材
と凹部とを弾性的に係止する。
ジンの動弁系摺動部材では、凹部における開口部と底部
との中間部に形成された段部により、チップ部材の抜け
が防止される。また、上述の請求項5記載の本発明のエ
ンジンの動弁系摺動部材では、チップ部材の側壁部に凹
溝を形成し、固体弾性部材をチップの凹溝に取り付けて
から凹部に装入する。これにより、凹溝に嵌装された固
体弾性部材が、その一部を凹溝から突出してチップ部材
と凹部とを弾性的に係止する。
【0021】また、上述の請求項6記載の本発明のエン
ジンの動弁系摺動部材では、規制部材を耐油且つ耐熱性
を有する接着材により構成することにより、チップ部材
と動弁当接部材の凹部の側壁との隙間の大きさの影響を
受けずにチップ部材の変位を規制する。このとき、接着
剤の凹部注入はチップ部材の装入時期に影響を受けな
い。
ジンの動弁系摺動部材では、規制部材を耐油且つ耐熱性
を有する接着材により構成することにより、チップ部材
と動弁当接部材の凹部の側壁との隙間の大きさの影響を
受けずにチップ部材の変位を規制する。このとき、接着
剤の凹部注入はチップ部材の装入時期に影響を受けな
い。
【0022】また、上述の請求項7記載の本発明のエン
ジンの動弁系摺動部材では、チップ部材の側壁部形成さ
れた凹溝を介して該接着材が充填される。また、上述の
請求項8記載の本発明のエンジンの動弁系摺動部材で
は、動弁当接部材に設けられた接着材注入通路により凹
部の側壁部を通じて、凹部へ接着材が注入される。
ジンの動弁系摺動部材では、チップ部材の側壁部形成さ
れた凹溝を介して該接着材が充填される。また、上述の
請求項8記載の本発明のエンジンの動弁系摺動部材で
は、動弁当接部材に設けられた接着材注入通路により凹
部の側壁部を通じて、凹部へ接着材が注入される。
【0023】また、上述の請求項9記載の本発明のエン
ジンの動弁系摺動部材では、チップ部材における、動弁
部材との当接側端部の径を凹部の底部側端部の径よりも
小さく設定することにより厳密な寸法管理を不要とす
る。また、上述の請求項10記載の本発明のエンジンの
動弁系摺動部材では、チップ部材の凹部の底部側端部か
ら凹部の高さよりも低い所要高さまでをほぼ同じ径に設
定し、所要高さの部位から動弁部材との当接側端部へ至
るにつれてその径が漸減するように設定することによ
り、構造的にチップ部材の抜けを防止する。
ジンの動弁系摺動部材では、チップ部材における、動弁
部材との当接側端部の径を凹部の底部側端部の径よりも
小さく設定することにより厳密な寸法管理を不要とす
る。また、上述の請求項10記載の本発明のエンジンの
動弁系摺動部材では、チップ部材の凹部の底部側端部か
ら凹部の高さよりも低い所要高さまでをほぼ同じ径に設
定し、所要高さの部位から動弁部材との当接側端部へ至
るにつれてその径が漸減するように設定することによ
り、構造的にチップ部材の抜けを防止する。
【0024】また、上述の請求項11記載の本発明のエ
ンジンの動弁系摺動部材では、チップ部材をセラミック
や耐磨耗性合金を用いて成形する。また、上述の請求項
12記載の本発明のエンジンの動弁系摺動部材の製造方
法では、まず、エンジンの動弁系に設けられた動弁当接
部材について、動弁部材に当接しうる動弁当接部材の部
位に対応する位置に、粗加工を施すことにより、凹部を
形成する。そして、この凹部に、耐油且つ耐熱性を有し
流動性の接着材を注入したのち、凹部に、動弁部材と当
接しうるチップ部材を凹部の側壁と隙間を持って凹部に
設置して、この状態で、プレス加工を施してエンジンの
動弁系摺動部材を製造する。
ンジンの動弁系摺動部材では、チップ部材をセラミック
や耐磨耗性合金を用いて成形する。また、上述の請求項
12記載の本発明のエンジンの動弁系摺動部材の製造方
法では、まず、エンジンの動弁系に設けられた動弁当接
部材について、動弁部材に当接しうる動弁当接部材の部
位に対応する位置に、粗加工を施すことにより、凹部を
形成する。そして、この凹部に、耐油且つ耐熱性を有し
流動性の接着材を注入したのち、凹部に、動弁部材と当
接しうるチップ部材を凹部の側壁と隙間を持って凹部に
設置して、この状態で、プレス加工を施してエンジンの
動弁系摺動部材を製造する。
【0025】
【実施例】以下、図面により、本発明の第1実施例とし
てのエンジンの動弁系摺動部材について説明すると、図
1はその全体構成を示す模式的な正面図、図2はその要
部構造を示す模式的な断面図である。なお、図10〜図
12において既に説明した構成と実質的に同一の部材及
び部分には同一の符号を付し、重複説明は省略する。
てのエンジンの動弁系摺動部材について説明すると、図
1はその全体構成を示す模式的な正面図、図2はその要
部構造を示す模式的な断面図である。なお、図10〜図
12において既に説明した構成と実質的に同一の部材及
び部分には同一の符号を付し、重複説明は省略する。
【0026】まず、図1,図2に示すように、鉄系材
料、例えば炭素鋼により作られた動弁当接部材としての
バルブブリッジ10の本体中央部分上部には凹部34が
形成されている。この凹部34は、底部の直径D1 が上
方開口部の直径D2 より大きく中間に段部32をそなえ
た段付円筒面からなっている。上記凹部34内に、Ni
−WC超硬合金、Co−WC超硬合金、Fe−Cr系焼
結合金、硬質セラミックス(例えばSi3 N4 )等から
なる耐摩耗性部材(チップ部材)36が装入され、同チ
ップ部材36は上記段部32に対応する部分に断面形状
が部分円弧状をなす凹溝38が囲設されており、凹溝3
8以外の部分は直径D3 の円筒面に形成されている。そ
して、円筒面の直径D3 は、上記凹部34の上方開口部
の直径D2 より十分小さく形成されている。
料、例えば炭素鋼により作られた動弁当接部材としての
バルブブリッジ10の本体中央部分上部には凹部34が
形成されている。この凹部34は、底部の直径D1 が上
方開口部の直径D2 より大きく中間に段部32をそなえ
た段付円筒面からなっている。上記凹部34内に、Ni
−WC超硬合金、Co−WC超硬合金、Fe−Cr系焼
結合金、硬質セラミックス(例えばSi3 N4 )等から
なる耐摩耗性部材(チップ部材)36が装入され、同チ
ップ部材36は上記段部32に対応する部分に断面形状
が部分円弧状をなす凹溝38が囲設されており、凹溝3
8以外の部分は直径D3 の円筒面に形成されている。そ
して、円筒面の直径D3 は、上記凹部34の上方開口部
の直径D2 より十分小さく形成されている。
【0027】また、凹溝38には、固体弾性部材として
の耐熱,耐油ゴム製のOリング40が嵌装されるように
なっており、上記チップ部材36は、Oリング40が凹
部34の段部32に係止されることによって、上記バル
ブブリッジ10の本体に対し保持されるようになってい
る。本発明の第1実施例としてのエンジンの動弁系摺動
部材は、上述のように構成されるので、凹部34の内径
加工及びチップ部材36の外径加工には、厳密な加工精
度が不要となる。
の耐熱,耐油ゴム製のOリング40が嵌装されるように
なっており、上記チップ部材36は、Oリング40が凹
部34の段部32に係止されることによって、上記バル
ブブリッジ10の本体に対し保持されるようになってい
る。本発明の第1実施例としてのエンジンの動弁系摺動
部材は、上述のように構成されるので、凹部34の内径
加工及びチップ部材36の外径加工には、厳密な加工精
度が不要となる。
【0028】すなわち、耐摩耗性部材(チップ部材)3
6の外径D3 に対し、バルブブリッジ10本体の凹部3
4の上方開口部の内径D2 が十分大きく、また同凹部3
4の底部の内径D1 が更に大きく形成されているので、
凹部34の内径加工及びチップ部材36の外径加工に
は、厳密な加工精度が必要なくなるのである。一方、チ
ップ部材36が、その外周面の凹溝38と凹部34の段
部32とに弾性的に係止されるOリング40によってバ
ルブブリッジ10の本体に対し保持されるため、段部3
2、及び凹溝38の位置、形状の誤差もOリング40の
弾性により容易に吸収されるので、やはりいずれも厳密
な加工精度を必要としない。従って、特に加工上種々の
技術的困難があるセラミックス製チップ部材36の場
合、焼成前の素材形成時に凹溝38を容易に加工するこ
とができ、また動弁系部材としてのロッカアーム、カム
等他の動弁部材に摺接する摺動面の面精度も素材の段階
で十分平滑に仕上げておくことにより、焼成後に高コス
トのダイヤモンド研磨を行なう必要がなくなるのであ
る。
6の外径D3 に対し、バルブブリッジ10本体の凹部3
4の上方開口部の内径D2 が十分大きく、また同凹部3
4の底部の内径D1 が更に大きく形成されているので、
凹部34の内径加工及びチップ部材36の外径加工に
は、厳密な加工精度が必要なくなるのである。一方、チ
ップ部材36が、その外周面の凹溝38と凹部34の段
部32とに弾性的に係止されるOリング40によってバ
ルブブリッジ10の本体に対し保持されるため、段部3
2、及び凹溝38の位置、形状の誤差もOリング40の
弾性により容易に吸収されるので、やはりいずれも厳密
な加工精度を必要としない。従って、特に加工上種々の
技術的困難があるセラミックス製チップ部材36の場
合、焼成前の素材形成時に凹溝38を容易に加工するこ
とができ、また動弁系部材としてのロッカアーム、カム
等他の動弁部材に摺接する摺動面の面精度も素材の段階
で十分平滑に仕上げておくことにより、焼成後に高コス
トのダイヤモンド研磨を行なう必要がなくなるのであ
る。
【0029】したがって、バルブブリッジ10本体及び
チップ部材36の加工コストを従来より大幅に低減する
ことができ、さらに、チップ部材36の凹溝38にOリ
ング40を嵌装して凹部34内に押し込めばよいので、
チップ部材36の取付コストも極めて安価になる。な
お、Oリング40に代え、断面形状が台形、矩形等通常
の断面形状を有するリング状の固体弾性シール部材を用
いてもよい。
チップ部材36の加工コストを従来より大幅に低減する
ことができ、さらに、チップ部材36の凹溝38にOリ
ング40を嵌装して凹部34内に押し込めばよいので、
チップ部材36の取付コストも極めて安価になる。な
お、Oリング40に代え、断面形状が台形、矩形等通常
の断面形状を有するリング状の固体弾性シール部材を用
いてもよい。
【0030】次に、本発明の第2実施例としてのエンジ
ンの動弁系摺動部材について図を用いて説明すると、図
3はその全体構成を示す模式的な正面図、図4はその要
部構造を示す模式的な断面図、図5はその治具を示す模
式的な底面図、図6はその治具の断面を示す模式図であ
って図5におけるA−A断面図である。図3,図4に示
すように、鉄系材料、例えば炭素鋼で作られた動弁当接
部材としてのバルブブリッジ10の本体中央部分上部に
は、内径がD4 の円筒状の凹部42が形成されている。
また、バルブブリッジ10本体には、凹部42を直径方
向に貫通する接着剤注入通路(又は、接着剤注入孔)4
4が穿設されている。
ンの動弁系摺動部材について図を用いて説明すると、図
3はその全体構成を示す模式的な正面図、図4はその要
部構造を示す模式的な断面図、図5はその治具を示す模
式的な底面図、図6はその治具の断面を示す模式図であ
って図5におけるA−A断面図である。図3,図4に示
すように、鉄系材料、例えば炭素鋼で作られた動弁当接
部材としてのバルブブリッジ10の本体中央部分上部に
は、内径がD4 の円筒状の凹部42が形成されている。
また、バルブブリッジ10本体には、凹部42を直径方
向に貫通する接着剤注入通路(又は、接着剤注入孔)4
4が穿設されている。
【0031】一方、Ni−WC超硬合金、Co−WC超
硬合金、Fe−Cr系焼結合金、Si3 N4 などの硬質
セラミックス等からなる外径D5 の円板状をなす耐摩耗
性部材即ちチップ部材46が、上記凹部42内に装入さ
れる。チップ部材46の外径D5 は、凹部42の内径D
4 より十分小さいので、凹部42及びチップ部材46の
内径及び外径加工には厳密な精度を全く必要としない。
また、チップ部材46の外周面には、適宜の断面形状、
例えば切欠円状の凹溝48が設けられているが、この凹
溝48は、後述するように接着剤充填後におけるチップ
部材46とバルブブリッジ10本体との結合強度を向上
するためのものであるから、加工精度を必要としない。
硬合金、Fe−Cr系焼結合金、Si3 N4 などの硬質
セラミックス等からなる外径D5 の円板状をなす耐摩耗
性部材即ちチップ部材46が、上記凹部42内に装入さ
れる。チップ部材46の外径D5 は、凹部42の内径D
4 より十分小さいので、凹部42及びチップ部材46の
内径及び外径加工には厳密な精度を全く必要としない。
また、チップ部材46の外周面には、適宜の断面形状、
例えば切欠円状の凹溝48が設けられているが、この凹
溝48は、後述するように接着剤充填後におけるチップ
部材46とバルブブリッジ10本体との結合強度を向上
するためのものであるから、加工精度を必要としない。
【0032】図4に示すように、上記凹部42内にチッ
プ部材46を装入したのち、適宜の液状又は流動性接着
剤50(ここに流動性とは、固体と液体の中間的性質を
有する物性、例えば飴状を意味する)を注入孔44から
凹部42内に圧入する。この際、接着剤50がチップ部
材46の全周に略均等に充填されるようにするために、
図5及び図6に示すような治具52が用いられる。
プ部材46を装入したのち、適宜の液状又は流動性接着
剤50(ここに流動性とは、固体と液体の中間的性質を
有する物性、例えば飴状を意味する)を注入孔44から
凹部42内に圧入する。この際、接着剤50がチップ部
材46の全周に略均等に充填されるようにするために、
図5及び図6に示すような治具52が用いられる。
【0033】治具52は、チップ部材46のバルブブリ
ッジ上面から突出した上端部分46aに係合して同チッ
プの芯出し及び浮き上りを防止するための浅い凹所54
と、バルブブリッジ上面に当接する環状部56とを具
え、環状部56には、接着剤50の注入時、凹部42内
の空気を逃がすための1個以上の空気通路58が設けら
れている。また、上記チップ部材46がセラミックスに
よって作られている場合、通常硬質のセラミックスは靱
性を欠き割れ易いため、上記治具52のチップ部材46
に隣接する部分は、ゴム等適宜の弾性を有する材料で作
られる。
ッジ上面から突出した上端部分46aに係合して同チッ
プの芯出し及び浮き上りを防止するための浅い凹所54
と、バルブブリッジ上面に当接する環状部56とを具
え、環状部56には、接着剤50の注入時、凹部42内
の空気を逃がすための1個以上の空気通路58が設けら
れている。また、上記チップ部材46がセラミックスに
よって作られている場合、通常硬質のセラミックスは靱
性を欠き割れ易いため、上記治具52のチップ部材46
に隣接する部分は、ゴム等適宜の弾性を有する材料で作
られる。
【0034】また、上記接着剤50は、耐油性を有しか
つある程度の耐熱性(バルブブリッジ10の作動中にお
けるチップ部材46周辺の温度に十分耐えることができ
る程度の耐熱性)を有し、凹所42内に注入後、経時的
に硬化するが、硬化したのちもなお弾性を失わない速乾
性(例えば注入後10分以内に硬化する)のシリコンエ
ラストマ系またはフッソエラストマ系接着剤等が適当で
ある。
つある程度の耐熱性(バルブブリッジ10の作動中にお
けるチップ部材46周辺の温度に十分耐えることができ
る程度の耐熱性)を有し、凹所42内に注入後、経時的
に硬化するが、硬化したのちもなお弾性を失わない速乾
性(例えば注入後10分以内に硬化する)のシリコンエ
ラストマ系またはフッソエラストマ系接着剤等が適当で
ある。
【0035】上記構成によれば、ロッカアーム、動弁カ
ム等協働する動弁部材に摺接するチップ部材46に、上
述した超硬合金や焼結合金、セラミックス等を採用する
ことによって、優れた耐スカッフィング性及び耐磨耗性
を有するバルブブリッジ10を提供することができる。
また、既に説明したようにチップ部材46及びバルブブ
リッジ10の凹部42の加工に精度を要しないため加工
コストが安く、またチップ部材46の取付けに当って熱
を加えることもなく、また圧入する場合のように大きな
外力を加えることもないので、特にセラミック製チップ
部材46の場合、ロッカアーム等動弁部材を当接する摺
動面にダイヤモンド研磨を行なう必要がなく、この点か
らも加工コストを低減することができる。さらに、チッ
プ部材46を凹部42内に装入したのち、治具52で押
えて注入孔44から接着剤50を圧入する簡単な作業に
よって、同チップ部材46をバルブブリッジ10の本体
に取付けることができるので、組付け作業コストが極め
て安い利点がある。
ム等協働する動弁部材に摺接するチップ部材46に、上
述した超硬合金や焼結合金、セラミックス等を採用する
ことによって、優れた耐スカッフィング性及び耐磨耗性
を有するバルブブリッジ10を提供することができる。
また、既に説明したようにチップ部材46及びバルブブ
リッジ10の凹部42の加工に精度を要しないため加工
コストが安く、またチップ部材46の取付けに当って熱
を加えることもなく、また圧入する場合のように大きな
外力を加えることもないので、特にセラミック製チップ
部材46の場合、ロッカアーム等動弁部材を当接する摺
動面にダイヤモンド研磨を行なう必要がなく、この点か
らも加工コストを低減することができる。さらに、チッ
プ部材46を凹部42内に装入したのち、治具52で押
えて注入孔44から接着剤50を圧入する簡単な作業に
よって、同チップ部材46をバルブブリッジ10の本体
に取付けることができるので、組付け作業コストが極め
て安い利点がある。
【0036】次に、本発明の第3実施例としてのエンジ
ンの動弁系摺動部材について図を用いて説明すると、図
7はその全体構成を示す模式的な正面図、図8(a),
(b)はいずれもそのチップの具体的な形状を示す図、
図9(a)〜(e)はその製造方法について説明するた
めの図である。図7に示すように、鉄系材料、例えば炭
素鋼で作られた動弁当接部材としてのバルブブリッジ1
0の本体中央部分上部には、内径がD6 の円筒状の凹部
43が形成されている。また、この凹部43の側壁面は
面の精度が比較的粗い仕上げになっており、例えば20
μm程度に仕上げられている。また、凹部43の下面は
機械加工により所要の寸法精度で加工されている。
ンの動弁系摺動部材について図を用いて説明すると、図
7はその全体構成を示す模式的な正面図、図8(a),
(b)はいずれもそのチップの具体的な形状を示す図、
図9(a)〜(e)はその製造方法について説明するた
めの図である。図7に示すように、鉄系材料、例えば炭
素鋼で作られた動弁当接部材としてのバルブブリッジ1
0の本体中央部分上部には、内径がD6 の円筒状の凹部
43が形成されている。また、この凹部43の側壁面は
面の精度が比較的粗い仕上げになっており、例えば20
μm程度に仕上げられている。また、凹部43の下面は
機械加工により所要の寸法精度で加工されている。
【0037】一方、上記凹部43内には、Ni−WC超
硬合金、Co−WC超硬合金、Fe−Cr系焼結合金、
Si3 N4 などの硬質セラミックス等からなる耐摩耗性
部材(チップ部材)47が、装入されている。チップ部
材47は、例えば、図8(a)に示すような外形形状に
形成されており、低部の外径D7 が上端部の外径D8 よ
りも大きく形成されているのである。即ち、このチップ
部材47は、図示するように、凹部43の底部側端部か
ら凹部43の高さよりも低い所要高さまではほぼ同じ径
D7 に設定され、所要高さhの部位から動弁部材(例え
ばロッカアーム)との当接側端部に向かって、その径が
徐々に減少していくように設定されているのである。
硬合金、Co−WC超硬合金、Fe−Cr系焼結合金、
Si3 N4 などの硬質セラミックス等からなる耐摩耗性
部材(チップ部材)47が、装入されている。チップ部
材47は、例えば、図8(a)に示すような外形形状に
形成されており、低部の外径D7 が上端部の外径D8 よ
りも大きく形成されているのである。即ち、このチップ
部材47は、図示するように、凹部43の底部側端部か
ら凹部43の高さよりも低い所要高さまではほぼ同じ径
D7 に設定され、所要高さhの部位から動弁部材(例え
ばロッカアーム)との当接側端部に向かって、その径が
徐々に減少していくように設定されているのである。
【0038】また、チップ部材47の低部の外径D
7 は、凹部43の内径D6 より十分小さく形成されてお
り、例えば、凹部43にチップ部材47を挿入すると、
片側で最大0.3〜0.4mm程度の隙間が形成される
ようなルーズな寸法精度になっている。これにより、凹
部43の内径及びチップ部材47の外径の加工におい
て、寸法精度の厳密な管理を不必要なものとしてるので
ある。
7 は、凹部43の内径D6 より十分小さく形成されてお
り、例えば、凹部43にチップ部材47を挿入すると、
片側で最大0.3〜0.4mm程度の隙間が形成される
ようなルーズな寸法精度になっている。これにより、凹
部43の内径及びチップ部材47の外径の加工におい
て、寸法精度の厳密な管理を不必要なものとしてるので
ある。
【0039】さらに、このチップ部材47をSi3 N4
等のセラミック系の材料により形成する場合は、プレス
加工等で所定の形状に一体成形してから焼成するのみで
あって、これ以外は無研削としている。したがって、こ
のチップ部材47は、単純な作業行程で大量に製造する
ことができる。ところで、図7に示すように、上記凹部
43とチップ部材47とは、適宜の液状又は流動性接着
剤50により固定されるようになっている。
等のセラミック系の材料により形成する場合は、プレス
加工等で所定の形状に一体成形してから焼成するのみで
あって、これ以外は無研削としている。したがって、こ
のチップ部材47は、単純な作業行程で大量に製造する
ことができる。ところで、図7に示すように、上記凹部
43とチップ部材47とは、適宜の液状又は流動性接着
剤50により固定されるようになっている。
【0040】上記接着剤50は、耐油性を有しかつある
程度の耐熱性(バルブブリッジ10の作動中におけるチ
ップ部材47周辺の温度に十分耐えることができる程度
の耐熱性)を有し、凹部43内に注入後、経時的に硬化
するが、硬化したのちもなお弾性を失わない速乾性(例
えば注入後10分以内に表面硬化する)のシリコンエラ
ストマ系(脱アセトンタイプ)等が適当である。なお、
このシリコンエラストマ系の接着剤であれば、エンジン
の作動時にエンジンオイルを含むと膨潤するという効果
も期待できる。
程度の耐熱性(バルブブリッジ10の作動中におけるチ
ップ部材47周辺の温度に十分耐えることができる程度
の耐熱性)を有し、凹部43内に注入後、経時的に硬化
するが、硬化したのちもなお弾性を失わない速乾性(例
えば注入後10分以内に表面硬化する)のシリコンエラ
ストマ系(脱アセトンタイプ)等が適当である。なお、
このシリコンエラストマ系の接着剤であれば、エンジン
の作動時にエンジンオイルを含むと膨潤するという効果
も期待できる。
【0041】本発明の第3実施例としてのエンジンの動
弁系摺動部材は、上述のように構成されているので、ロ
ッカアーム、動弁カム等協働する動弁部材に摺接するチ
ップ部材47に、上述した超硬合金や焼結合金、セラミ
ックス等を採用することによって、優れた耐スカッフィ
ング性及び耐磨耗性を有するバルブブリッジ10を提供
することができる。また、既に説明したようにチップ部
材47及びバルブブリッジ10の凹部43の加工に精度
を要しないため加工コストが安く、またチップ部材47
の取付けに当って熱を加えることもなく、また圧入する
場合のように大きな外力を加える必要もない。したがっ
て、、特にセラミック製チップ部材47の場合、ロッカ
アーム等動弁部材を当接する摺動面にダイヤモンド研磨
を行なう必要がなく、この点からも加工コストを低減す
ることができる。
弁系摺動部材は、上述のように構成されているので、ロ
ッカアーム、動弁カム等協働する動弁部材に摺接するチ
ップ部材47に、上述した超硬合金や焼結合金、セラミ
ックス等を採用することによって、優れた耐スカッフィ
ング性及び耐磨耗性を有するバルブブリッジ10を提供
することができる。また、既に説明したようにチップ部
材47及びバルブブリッジ10の凹部43の加工に精度
を要しないため加工コストが安く、またチップ部材47
の取付けに当って熱を加えることもなく、また圧入する
場合のように大きな外力を加える必要もない。したがっ
て、、特にセラミック製チップ部材47の場合、ロッカ
アーム等動弁部材を当接する摺動面にダイヤモンド研磨
を行なう必要がなく、この点からも加工コストを低減す
ることができる。
【0042】ところで、図9(a)〜(e)を用いて上
述のエンジンの動弁系摺動部材の製造方法について説明
すると、まず、バルブブリッジ10の本体中央部分上部
に、内径がD6 の円筒状の凹部43を形成する〔図9
(a)〕。次に、ディスペンサ60等により接着剤50
を凹部43に射出し〔図9(b)〕、この接着剤50の
上方にチップ部材47をセットする〔図9(c)〕。そ
して、所定の圧力Pでこのチップ部材47を上方からプ
レスしてこれにより接着剤50を凹部43とチップ部材
47との間に押し出すのである〔図9(d)〕。
述のエンジンの動弁系摺動部材の製造方法について説明
すると、まず、バルブブリッジ10の本体中央部分上部
に、内径がD6 の円筒状の凹部43を形成する〔図9
(a)〕。次に、ディスペンサ60等により接着剤50
を凹部43に射出し〔図9(b)〕、この接着剤50の
上方にチップ部材47をセットする〔図9(c)〕。そ
して、所定の圧力Pでこのチップ部材47を上方からプ
レスしてこれにより接着剤50を凹部43とチップ部材
47との間に押し出すのである〔図9(d)〕。
【0043】これにより、チップ部材47の外周と凹部
43の内壁面との間に接着剤50が充填されることにな
る〔図9(e)〕。ここで、上述したように、凹部43
の内壁面の面精度は比較的粗く仕上げられているで、接
着剤50が硬化すると、この接着剤50と凹部43の内
壁面とが確実に接着され、接着剤50の剥離が防止され
るのである。
43の内壁面との間に接着剤50が充填されることにな
る〔図9(e)〕。ここで、上述したように、凹部43
の内壁面の面精度は比較的粗く仕上げられているで、接
着剤50が硬化すると、この接着剤50と凹部43の内
壁面とが確実に接着され、接着剤50の剥離が防止され
るのである。
【0044】さらに、チップ部材47の形状が、底部側
から所要高さまではほぼ同じ径D7に設定され、所要高
さhの部位から上部に向かって、その径が徐々に減少し
ていくように設定されることにより、接着剤50とチッ
プ部材47との境界面の結合強度が弱くても、チップ部
材47の抜けを構造的に抑制することができる。したが
って、接着剤50の硬化後のチップ部材47の抜けにつ
いても確実に防止することができる。
から所要高さまではほぼ同じ径D7に設定され、所要高
さhの部位から上部に向かって、その径が徐々に減少し
ていくように設定されることにより、接着剤50とチッ
プ部材47との境界面の結合強度が弱くても、チップ部
材47の抜けを構造的に抑制することができる。したが
って、接着剤50の硬化後のチップ部材47の抜けにつ
いても確実に防止することができる。
【0045】なお、チップ部材47の形状としては、図
8(a)のものに限らず、例えば図8(b)に示すよう
な形状のものでもよい。また、上述したように接着材5
0を用いることによって、凹部43及びチップ部材47
の寸法精度をルーズなものとすることができ、寸法管理
を厳密に行なう必要がなくなる。これにより、低コスト
で本発明を実現することができる。
8(a)のものに限らず、例えば図8(b)に示すよう
な形状のものでもよい。また、上述したように接着材5
0を用いることによって、凹部43及びチップ部材47
の寸法精度をルーズなものとすることができ、寸法管理
を厳密に行なう必要がなくなる。これにより、低コスト
で本発明を実現することができる。
【0046】なお、上述した第1〜第3実施例には、夫
々バルブブリッジ10が例示されているが、バルブブリ
ッジ以外の動弁部材、例えばタペット、ロッカアーム等
にも、上述の各実施例を摘用し得ることは明らかであ
る。
々バルブブリッジ10が例示されているが、バルブブリ
ッジ以外の動弁部材、例えばタペット、ロッカアーム等
にも、上述の各実施例を摘用し得ることは明らかであ
る。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のエンジンの動弁系摺動部材によれば、エンジンの
動弁系に設けられ、動弁部材に当接しうる部位に対応す
る位置に凹部を有する動弁当接部材と、該凹部の側壁と
隙間を持って該凹部に装入され、該動弁部材と当接しう
るチップ部材と、該隙間に配設され、該チップ部材と該
動弁当接部材との相対変位を規制する規制部材とをそな
えて構成されることにより、厳密な加工精度が不要とな
り、コストを低減することができる。
発明のエンジンの動弁系摺動部材によれば、エンジンの
動弁系に設けられ、動弁部材に当接しうる部位に対応す
る位置に凹部を有する動弁当接部材と、該凹部の側壁と
隙間を持って該凹部に装入され、該動弁部材と当接しう
るチップ部材と、該隙間に配設され、該チップ部材と該
動弁当接部材との相対変位を規制する規制部材とをそな
えて構成されることにより、厳密な加工精度が不要とな
り、コストを低減することができる。
【0048】また、耐スカッフィング性及び耐磨耗性を
有する動弁系摺動部材を提供することができる。また、
請求項2記載の本発明のエンジンの動弁系摺動部材によ
れば、上記請求項1記載の構成に加えて、該規制部材が
固体弾性部材であるという構成により、チップ部材と動
弁当接部材の凹部側壁との隙間の大きさの影響を受けず
にチップ部材の相対変位を規制することができる。
有する動弁系摺動部材を提供することができる。また、
請求項2記載の本発明のエンジンの動弁系摺動部材によ
れば、上記請求項1記載の構成に加えて、該規制部材が
固体弾性部材であるという構成により、チップ部材と動
弁当接部材の凹部側壁との隙間の大きさの影響を受けず
にチップ部材の相対変位を規制することができる。
【0049】また、請求項3記載の本発明のエンジンの
動弁系摺動部材によれば、上記請求項2記載の構成に加
えて、該凹部は、開口部の内径が底部の内径よりも小さ
く設定されるという構成により、凹部の内径加工及びチ
ップ部材の外径加工には、厳密な加工精度が必要なくな
る。また、請求項4記載の本発明のエンジンの動弁系摺
動部材によれば、上記請求項3記載の構成に加えて、該
凹部における該開口部と該底部との中間部に、段部が形
成されるという構成により、段部の誤差や形状の誤差も
固体弾性部材の弾性により容易に吸収されるので、やは
り厳密な加工精度を必要としない。
動弁系摺動部材によれば、上記請求項2記載の構成に加
えて、該凹部は、開口部の内径が底部の内径よりも小さ
く設定されるという構成により、凹部の内径加工及びチ
ップ部材の外径加工には、厳密な加工精度が必要なくな
る。また、請求項4記載の本発明のエンジンの動弁系摺
動部材によれば、上記請求項3記載の構成に加えて、該
凹部における該開口部と該底部との中間部に、段部が形
成されるという構成により、段部の誤差や形状の誤差も
固体弾性部材の弾性により容易に吸収されるので、やは
り厳密な加工精度を必要としない。
【0050】従って、特に加工上種々の技術的困難があ
るセラミックスをチップ部材として用いた場合、焼成前
の素材形成時に凹溝を容易に加工することができ、また
他の動弁系部材に摺接する摺動面の面精度も素材の段階
で十分平滑に仕上げておくことにより、焼成後に高コス
トのダイヤモンド研磨を行なう必要がなくなり、コスト
を大幅に低減することができる。また、チップ部材の取
付コストも極めて安価にすることができる。
るセラミックスをチップ部材として用いた場合、焼成前
の素材形成時に凹溝を容易に加工することができ、また
他の動弁系部材に摺接する摺動面の面精度も素材の段階
で十分平滑に仕上げておくことにより、焼成後に高コス
トのダイヤモンド研磨を行なう必要がなくなり、コスト
を大幅に低減することができる。また、チップ部材の取
付コストも極めて安価にすることができる。
【0051】また、請求項5記載の本発明のエンジンの
動弁系摺動部材によれば、上記請求項2記載の構成に加
えて、該チップ部材の側壁部に、凹溝が形成され、且
つ、該凹溝に該固体弾性部材がその一部を該凹溝から突
出するように嵌装されるという構成により、段部の誤差
や形状の誤差も固体弾性部材の弾性により容易に吸収さ
れるので、やはり厳密な加工精度を必要としない。
動弁系摺動部材によれば、上記請求項2記載の構成に加
えて、該チップ部材の側壁部に、凹溝が形成され、且
つ、該凹溝に該固体弾性部材がその一部を該凹溝から突
出するように嵌装されるという構成により、段部の誤差
や形状の誤差も固体弾性部材の弾性により容易に吸収さ
れるので、やはり厳密な加工精度を必要としない。
【0052】また、チップ部材の取り付けとしては、凹
溝に固体弾性部材を嵌装して、この後チップ部材を凹部
内に押し込めばよいので、チップ部材の取付コストを大
幅に低減することができる。また、請求項6記載の本発
明のエンジンの動弁系摺動部材によれば、上記請求項1
記載の構成に加えて、該規制部材が、耐油且つ耐熱性を
有する接着材であるという構成により、チップ部材及び
動弁当接部材の凹部の加工に精度を要しないため加工コ
ストを低減することができる。また、接着剤の凹部への
注入はチップ部材の装入時期に影響を受けないので、接
着剤の注入工程を自由に設定することができるようにな
る。
溝に固体弾性部材を嵌装して、この後チップ部材を凹部
内に押し込めばよいので、チップ部材の取付コストを大
幅に低減することができる。また、請求項6記載の本発
明のエンジンの動弁系摺動部材によれば、上記請求項1
記載の構成に加えて、該規制部材が、耐油且つ耐熱性を
有する接着材であるという構成により、チップ部材及び
動弁当接部材の凹部の加工に精度を要しないため加工コ
ストを低減することができる。また、接着剤の凹部への
注入はチップ部材の装入時期に影響を受けないので、接
着剤の注入工程を自由に設定することができるようにな
る。
【0053】また、チップ部材の取り付けに当って熱を
加えることもなく、また圧入する場合のように大きな外
力を加えることもないので、特にセラミック製チップ部
材の場合、動弁部材を当接する摺動面にダイヤモンド研
磨を行なう必要がなく、この点からも加工コストを低減
することができる。また、動弁部材に摺接するチップ部
材に、超硬合金や焼結合金、セラミックス等を採用する
ことによって、優れた耐スカッフィング性及び耐磨耗性
を有する動弁当接部材を提供することができる。
加えることもなく、また圧入する場合のように大きな外
力を加えることもないので、特にセラミック製チップ部
材の場合、動弁部材を当接する摺動面にダイヤモンド研
磨を行なう必要がなく、この点からも加工コストを低減
することができる。また、動弁部材に摺接するチップ部
材に、超硬合金や焼結合金、セラミックス等を採用する
ことによって、優れた耐スカッフィング性及び耐磨耗性
を有する動弁当接部材を提供することができる。
【0054】また、請求項7記載の本発明のエンジンの
動弁系摺動部材によれば、上記請求項6記載の構成に加
えて、該チップ部材の側壁部に、凹溝が形成されて、該
凹溝に該接着材が充填されるように構成されることによ
り、接着剤充填後におけるチップ部材と動弁当接部材と
の結合強度を向上させることができる。また、請求項8
記載の本発明のエンジンの動弁系摺動部材によれば、上
記請求項6記載の構成に加えて、該動弁当接部材に、該
凹部の側壁部を通じて該凹部へ該接着材を注入するため
の接着材注入通路が形成されるという構成により、組付
け作業を簡単に行なうことができ、作業コストも大幅に
低減することができるという利点がある。
動弁系摺動部材によれば、上記請求項6記載の構成に加
えて、該チップ部材の側壁部に、凹溝が形成されて、該
凹溝に該接着材が充填されるように構成されることによ
り、接着剤充填後におけるチップ部材と動弁当接部材と
の結合強度を向上させることができる。また、請求項8
記載の本発明のエンジンの動弁系摺動部材によれば、上
記請求項6記載の構成に加えて、該動弁当接部材に、該
凹部の側壁部を通じて該凹部へ該接着材を注入するため
の接着材注入通路が形成されるという構成により、組付
け作業を簡単に行なうことができ、作業コストも大幅に
低減することができるという利点がある。
【0055】また、請求項9記載の本発明のエンジンの
動弁系摺動部材によれば、上記請求項6記載の構成に加
えて、該チップ部材は、該動弁部材との当接側端部の径
が該凹部の底部側端部の径よりも小さく設定されるとい
う構成により、チップ部材及び動弁当接部材の加工に精
度を要しないため加工コストを低減することができる。
すなわち、凹部及びチップ部材の寸法精度をルーズなも
のとすることができ、寸法管理を厳密に行なう必要がな
くなる。これにより、低コストで本発明を実現すること
ができるのである。
動弁系摺動部材によれば、上記請求項6記載の構成に加
えて、該チップ部材は、該動弁部材との当接側端部の径
が該凹部の底部側端部の径よりも小さく設定されるとい
う構成により、チップ部材及び動弁当接部材の加工に精
度を要しないため加工コストを低減することができる。
すなわち、凹部及びチップ部材の寸法精度をルーズなも
のとすることができ、寸法管理を厳密に行なう必要がな
くなる。これにより、低コストで本発明を実現すること
ができるのである。
【0056】また、請求項10記載の本発明のエンジン
の動弁系摺動部材によれば、上記請求項9記載の構成に
加えて、該チップ部材は、該凹部の底部側端部から該凹
部の高さよりも低い所要高さまではほぼ同じ径に設定さ
れ、該所要高さの部位から該動弁部材との当接側端部へ
至るにつれて、その径が漸減していくように設定される
という構成により、接着剤とチップ部材との境界面の結
合強度が弱くても、チップ部材の抜けを構造的に抑制す
ることができる。
の動弁系摺動部材によれば、上記請求項9記載の構成に
加えて、該チップ部材は、該凹部の底部側端部から該凹
部の高さよりも低い所要高さまではほぼ同じ径に設定さ
れ、該所要高さの部位から該動弁部材との当接側端部へ
至るにつれて、その径が漸減していくように設定される
という構成により、接着剤とチップ部材との境界面の結
合強度が弱くても、チップ部材の抜けを構造的に抑制す
ることができる。
【0057】したがって、接着剤の硬化後のチップ部材
の抜けについても確実に防止することができるという利
点がある。また、請求項11記載の本発明のエンジンの
動弁系摺動部材によれば、上記請求項1記載の構成に加
えて、該チップ部材がセラミック又は耐磨耗性合金で構
成されることにより、優れた耐スカッフィング性及び耐
磨耗性を有する動弁当接部材を提供することができる。
また、既に説明したようにチップ部材及び動弁当接部材
の凹部の加工に精度を要しないため加工コストを低減す
ることができる利点がある。
の抜けについても確実に防止することができるという利
点がある。また、請求項11記載の本発明のエンジンの
動弁系摺動部材によれば、上記請求項1記載の構成に加
えて、該チップ部材がセラミック又は耐磨耗性合金で構
成されることにより、優れた耐スカッフィング性及び耐
磨耗性を有する動弁当接部材を提供することができる。
また、既に説明したようにチップ部材及び動弁当接部材
の凹部の加工に精度を要しないため加工コストを低減す
ることができる利点がある。
【0058】また、請求項12記載の本発明のエンジン
の動弁系摺動部材の製造方法によれば、エンジンの動弁
系に設けられた動弁当接部材について、動弁部材に当接
しうる該動弁当接部材の部位に対応する位置に、粗加工
を施すことにより、凹部を形成し、該凹部に、耐油且つ
耐熱性を有し流動性の接着材を注入したのち、該凹部
に、該動弁部材と当接しうるチップ部材を該凹部の側壁
と隙間を持って該凹部に設置して、この状態で、プレス
加工を施すという構成により、接着剤が硬化すると、こ
の接着剤と凹部とが確実に接着され、接着剤の剥離が防
止されるのである。
の動弁系摺動部材の製造方法によれば、エンジンの動弁
系に設けられた動弁当接部材について、動弁部材に当接
しうる該動弁当接部材の部位に対応する位置に、粗加工
を施すことにより、凹部を形成し、該凹部に、耐油且つ
耐熱性を有し流動性の接着材を注入したのち、該凹部
に、該動弁部材と当接しうるチップ部材を該凹部の側壁
と隙間を持って該凹部に設置して、この状態で、プレス
加工を施すという構成により、接着剤が硬化すると、こ
の接着剤と凹部とが確実に接着され、接着剤の剥離が防
止されるのである。
【0059】また、チップ部材の取り付けに当って熱を
加えることもなく、さらには圧入する場合のように大き
な外力を加える必要もない。したがって、特にセラミッ
ク製チップ部材の場合、動弁部材を当接する摺動面にダ
イヤモンド研磨を行なう必要がなく、やはり加工コスト
を低減することができるという利点がある。
加えることもなく、さらには圧入する場合のように大き
な外力を加える必要もない。したがって、特にセラミッ
ク製チップ部材の場合、動弁部材を当接する摺動面にダ
イヤモンド研磨を行なう必要がなく、やはり加工コスト
を低減することができるという利点がある。
【図1】本発明の第1実施例としてのエンジンの動弁系
摺動部材における全体構成を示す模式的な正面図であ
る。
摺動部材における全体構成を示す模式的な正面図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例としてのエンジンの動弁系
摺動部材における要部構造を示す模式的な断面図であ
る。
摺動部材における要部構造を示す模式的な断面図であ
る。
【図3】本発明の第2実施例としてのエンジンの動弁系
摺動部材における全体構成を示す模式的な正面図であ
る。
摺動部材における全体構成を示す模式的な正面図であ
る。
【図4】本発明の第2実施例としてのエンジンの動弁系
摺動部材における要部構造を示す模式的な断面図であ
る。
摺動部材における要部構造を示す模式的な断面図であ
る。
【図5】本発明の第2実施例としてのエンジンの動弁系
摺動部材における治具を示す模式的な底面図である。
摺動部材における治具を示す模式的な底面図である。
【図6】本発明の第2実施例としてのエンジンの動弁系
摺動部材における治具の断面を示す模式図であって、図
5におけるA−A断面図である。
摺動部材における治具の断面を示す模式図であって、図
5におけるA−A断面図である。
【図7】本発明の第3実施例としてのエンジンの動弁系
摺動部材における全体構成を示す模式的な断面図であ
る。
摺動部材における全体構成を示す模式的な断面図であ
る。
【図8】本発明の第3実施例としてのエンジンの動弁系
摺動部材におけるチップの具体的な形状を示す図であ
る。
摺動部材におけるチップの具体的な形状を示す図であ
る。
【図9】本発明の第3実施例としてのエンジンの動弁系
摺動部材の製造方法について説明するための図である。
摺動部材の製造方法について説明するための図である。
【図10】従来のバルブブリッジを示す模式図である。
【図11】従来のバルブブリッジの摺動部の構造を示す
断面図であって、図10における要部拡大断面図であ
る。
断面図であって、図10における要部拡大断面図であ
る。
【図12】従来のバルブブリッジの摺動部の他の構造を
示す断面図であって、図11に対応する図である。
示す断面図であって、図11に対応する図である。
10 バルブブリッジ 12 ガイドピン 14,16 バルブステム 18 ロッカアーム 20 ロッカシャフト 22 ロッカシャフト一端 24 摺動部 24b,24a 耐摩耗性部材としてのチップ部材 26 ロッカシャフト他端 28 アジャストスクリュ 30 凹所 32 段部 34 凹部 36 耐摩耗性部材としてのチップ部材 38 凹溝 40 固体弾性部材としてのOリング 42,43 凹部 44 接着剤注入通路(接着剤注入孔) 46 耐摩耗性部材としてのチップ部材 46a チップ上端部分 47 耐摩耗性部材としてのチップ部材 48 凹溝 50 接着剤 52 治具 54 凹所 56 環状部 58 空気通路 60 ディスペンサ
Claims (12)
- 【請求項1】 エンジンの動弁系に設けられ、動弁部材
に当接しうる部位に対応する位置に凹部を有する動弁当
接部材と、 該凹部の側壁と隙間を持って該凹部に装入され、該動弁
部材と当接しうるチップ部材と、 該隙間に配設され、該チップ部材と該動弁当接部材との
相対変位を規制する規制部材とをそなえて構成されたこ
とを特徴とする、エンジンの動弁系摺動部材。 - 【請求項2】 該規制部材が固体弾性部材であることを
特徴とする、請求項1記載のエンジンの動弁系摺動部
材。 - 【請求項3】 該凹部は、開口部の内径が底部の内径よ
りも小さく設定されていることを特徴とする、請求項2
記載のエンジンの動弁系摺動部材。 - 【請求項4】 該凹部における該開口部と該底部との中
間部に、段部が形成されていることを特徴とする、請求
項3記載のエンジンの動弁系摺動部材。 - 【請求項5】 該チップ部材の側壁部に、凹溝が形成さ
れ、且つ、該凹溝に該固体弾性部材がその一部を該凹溝
から突出するように嵌装されていることを特徴とする、
請求項2記載のエンジンの動弁系摺動部材。 - 【請求項6】 該規制部材が、耐油且つ耐熱性を有する
接着材であることを特徴とする、請求項1記載のエンジ
ンの動弁系摺動部材。 - 【請求項7】 該チップ部材の側壁部に、凹溝が形成さ
れて、該凹溝に該接着材が充填されるように構成されて
いることを特徴とする、請求項6記載のエンジンの動弁
系摺動部材。 - 【請求項8】 該動弁当接部材に、該凹部の側壁部を通
じて該凹部へ該接着材を注入するための接着材注入通路
が形成されていることを特徴とする、請求項6記載のエ
ンジンの動弁系摺動部材。 - 【請求項9】 該チップ部材は、該動弁部材との当接側
端部の径が該凹部の底部側端部の径よりも小さく設定さ
れていることを特徴とする、請求項6記載のエンジンの
動弁系摺動部材。 - 【請求項10】 該チップ部材は、該凹部の底部側端部
から該凹部の高さよりも低い所要高さまではほぼ同じ径
に設定され、該所要高さの部位から該動弁部材との当接
側端部へ至るにつれて、その径が漸減していくように設
定されていることを特徴とする、請求項9記載のエンジ
ンの動弁系摺動部材。 - 【請求項11】 該チップ部材がセラミック又は耐磨耗
性合金で構成されていることを特徴とする、請求項1記
載のエンジンの動弁系摺動部材。 - 【請求項12】 エンジンの動弁系に設けられた動弁当
接部材について、動弁部材に当接しうる該動弁当接部材
の部位に対応する位置に、粗加工を施すことにより、凹
部を形成し、 該凹部に、耐油且つ耐熱性を有し流動性の接着材を注入
したのち、該凹部に、該動弁部材と当接しうるチップ部
材を該凹部の側壁と隙間を持って該凹部に設置して、こ
の状態で、プレス加工を施すことを特徴とする、エンジ
ンの動弁系摺動部材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30878494A JPH07224614A (ja) | 1993-12-14 | 1994-12-13 | エンジンの動弁系摺動部材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5-349545 | 1993-12-14 | ||
| JP34954593 | 1993-12-14 | ||
| JP30878494A JPH07224614A (ja) | 1993-12-14 | 1994-12-13 | エンジンの動弁系摺動部材及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07224614A true JPH07224614A (ja) | 1995-08-22 |
Family
ID=26565692
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30878494A Pending JPH07224614A (ja) | 1993-12-14 | 1994-12-13 | エンジンの動弁系摺動部材及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07224614A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110359975A (zh) * | 2019-07-02 | 2019-10-22 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 一种中空式的气门桥导向杆 |
-
1994
- 1994-12-13 JP JP30878494A patent/JPH07224614A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110359975A (zh) * | 2019-07-02 | 2019-10-22 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 一种中空式的气门桥导向杆 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN112955633B (zh) | 具有被成形用于限制阀凹陷的双冠状座表面的用于发动机的阀座插入件 | |
| AU603307B2 (en) | Hydraulic lash-adjuster and bridge assembly | |
| US4794894A (en) | Ceramic tipped pivot rod and method for its manufacture | |
| US9790823B2 (en) | Switching rocker arm | |
| US5039568A (en) | Mechanical part made of ceramics | |
| JPH06511542A (ja) | 機械的に保持された、耐磨耗性セラミックパッド | |
| JP2005023827A (ja) | 耐摩摺動部品 | |
| KR100320698B1 (ko) | 심 및 캠의 조합체 | |
| US5284112A (en) | Valve operating mechanism including valve lifter | |
| US5640934A (en) | Method of adjusting a valve clearance | |
| US20040112313A1 (en) | Valve driving device for an engine | |
| EP0896130A3 (en) | Al or Al alloy poppet valve and a method of manufacturing the same | |
| CA2073887C (en) | Ceramic adjusting shim | |
| JPH0670365B2 (ja) | 内燃機関のバルブリフタ | |
| JPH05332104A (ja) | 動弁機構のカム接触部構造 | |
| EP0778398A1 (en) | Ceramic sliding part | |
| EP0711904B1 (en) | Sliding part and a method of producing thereof | |
| JPH0441202Y2 (ja) | ||
| JPH08226419A (ja) | 複合高耐摩耗部材およびその製造方法 | |
| JPH0522042B2 (ja) | ||
| CN101171421A (zh) | 阀,尤其是燃料喷射阀 | |
| JPH0249910A (ja) | 逆バケット型ハイドロリックバルブリフタおよびその製造方法 | |
| JPH0437203Y2 (ja) | ||
| JPH0121236Y2 (ja) | ||
| JPWO1997001696A1 (ja) | セラミック摺動部品 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000926 |