JPH07224771A - スクロール部材の製造方法、その製造に使用するスクロールモード、及びスクロール部材 - Google Patents

スクロール部材の製造方法、その製造に使用するスクロールモード、及びスクロール部材

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JPH07224771A
JPH07224771A JP881594A JP881594A JPH07224771A JP H07224771 A JPH07224771 A JP H07224771A JP 881594 A JP881594 A JP 881594A JP 881594 A JP881594 A JP 881594A JP H07224771 A JPH07224771 A JP H07224771A
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元 昌 范
Hekigyoku Gi
碧 玉 魏
Seimo Kyu
正 茂 邱
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 軽量、耐磨耗性、寸法安定性を示すスクロー
ル部材の改善された製造方法を提供する。 【構成】 円形の端板11、その一方の側のスクロール
ハブ13及び他方の側のらせん状湾曲部12を有するス
クロール部材を製造するため、2ステップの二片高圧鋳
造法が使用される。らせん状湾曲部12は、低い液化温
度を有する耐磨耗性合金又はアルミニウム合金ベースの
成分から製造され、スクロールモールドのらせん状溝内
に配置される。スクロールモールドは、可動スクロール
モールド及び定置のスクロールモールドを有する。可動
スクロールモールドは、スクロールハブ13の形をした
第一のキャビティを有し、一方定置のスクロールモール
ドは、円形端板11の形をした第二のキャビティ、及び
第二のキャビティの下に配置されたらせん状の溝を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、それぞれのスクロール
部材が、一般に丸い端板に接続された独立のらせん状湾
曲要素を有する、互いに噛み合って固定されかつ旋回す
るスクロール部材を有するスクロールタイプの流体排斥
装置に関する。さらに特定すれば、本発明は、軽量、耐
磨耗性の高い、優れた寸法安定性を示しかつ一体スクロ
ール部材と同じ構造完全性を有する二片からなるスクロ
ール部材の改善された製造方法に関する。さらに本発明
は、容易なアッセンブリーを含み、わずかな製造コスト
しか必要とせず、大量生産を容易にし、かつ旋回スクロ
ール部材の製造にもっとも有利な方法を開示している。
【0002】
【従来の技術】一般にスクロールポンプ、コンプレッサ
及びエキスパンダとして周知のスクロールタイプの流体
排斥装置は、当該技術分野において周知である。クレウ
スの米国特許第801182号明細書には、スクロール
タイプの流体排斥装置の基本構造が開示されており、こ
の装置は、それぞれ円形端板及びスピロイダル又は“イ
ンボリュート”らせん要素を有する一対のスクロールを
有する。スクロールは、互いに角度的にかつ半径方向に
オフセットして保持されており、両方のらせん要素が、
そのらせん形に湾曲した表面の間で複数の線接触を形成
するように互いにはまっており、それにより少なくとも
一対の流体ポケットをシールしかつ形成するようになっ
ている。2つのスクロールの相対的な旋回運動は、らせ
ん状に湾曲した表面に沿って線接触を移動させ、これに
よりらせん要素の間の流体の容積が変化する。スクロー
ルタイプの流体排斥装置は、流体を圧縮し、伸張しかつ
ポンプ送りするために使用される。
【0003】スクロールタイプの流体排斥装置のもっと
も普通の用途の1つは、冷蔵庫及び/又は空調ユニット
の冷媒コンプレッサとして使用することにある。旋回ス
クロール部材と定置のスクロール部材を有する典型的な
スクロールタイプの冷媒コンプレッサにおいて、冷媒ガ
スは、らせん要素の最外端部に形成された流体ポケット
に取り込まれる。旋回スクロール部材の旋回運動のた
め、流体ポケットは、らせん要素の中心に向かって動く
とき、徐々に圧縮される。最後に圧縮された流体が互い
にはまったらせん要素の中心部に達するとき、圧縮され
た流体は、外部流体回路へ放出され、かつこのシステム
から出る。
【0004】スクロールタイプのコンプレッサは、潜在
的に種々の冷凍用途に静かで、効率的、かつあまり保守
を必要としない動作を提供する利点を有する。しかしス
クロールコンプレッサが広い市場に受け入れられかつ予
想したような市場における成功を獲得することを妨げる
スクロールタイプのコンプレッサの発端から、いくつか
の設計及び製造上の問題が存在する。さらに注目すべき
問題のいくつかは、固定及び旋回スクロール部材の困難
及び高コストを含み、往復ピストン及び回転ベーンタイ
プのコンプレッサのようなその他のタイプのコンプレッ
サに対する競争力を低くしている。
【0005】スクロール部材の製造には基本的に2つの
構造代案があり、すなわち端板及びらせん状湾曲部を統
合部品として(例えばらせん状湾曲部の機械加工によっ
て)形成することを含む単一片プロセス、又はらせん状
湾曲部と端板を独立に形成しかつ完成したスクロール部
材になるように連結することを含む二片プロセスが存在
する。単一片プロセスは、スクロール部材の優れた機械
的統一性を提供する。しかし単一片プロセスを使用して
一体に形成されたスクロール部材を製造することは、過
剰の量の時間と人力を必要とし、大量の廃棄材料を発生
する。独立の片を形成しそれかららせん状湾曲部と端板
を互いに連結する方法が提案されたが、経済的な実現可
能性は証明されておらず、高精度、寸法安定度及び耐磨
耗性のような現代の冷媒コンプレッサの厳密な技術的な
かつ精度の要求を満たしておらず、ほとんど例証がな
い。
【0006】米国特許第4403494号明細書は、端
板及び端板に固定的に取り付けられたらせん状湾曲部を
有するスクロール部材を形成する方法及び装置を開示し
ている。この特許に開示された方法において、端板とら
せん状湾曲部は、統合要素として又は2つの独立した要
素として鋳造により精密に成形されており、かつそれか
らスクロール部材は、所望の寸法精度で刻印される。こ
の方法は、十分な展性を有し、所望の構造に精密に刻印
できる湾曲部材料にしか適用できない。良好な展性の要
求は、しばしば表面の抵抗(とくに磨耗に対する抵抗)
に妥協を強いられる。この弱点を改善するため、湾曲部
の側面を一時的にマスクし、かつ端板表面を硬質陽極処
理又は硬質クロームめっきにより処理することを含む追
加的なステップを設けることが提案されている。
【0007】米国特許第5051079号明細書は、ハ
ーメチックシールしたハウジング内に固定スクロール部
材アセンブリー及び旋回スクロール部材アセンブリーを
有するスクロールタイプのハーメチックコンプレッサを
開示している。固定及び旋回それぞれのスクロール部材
アセンブリーは、板部材に相互接続された独立に形成さ
れたスクロール湾曲部材を有する。湾曲部材は、溶接結
合、焼結結合、プレスばめ又はしまりばめによって板部
材における整合らせん状通路内にその軸線方向端部を保
持することによって板部材に固定される。湾曲部材は、
通路内に配置され、その軸線方向端面が、板部材の後面
と基本的に同一面内にあるようにされる。固定スクロー
ル部材アセンブリーの板部材は、フレーム部材に取り付
けられており、かつ旋回スクロール部材アセンブリーの
板部材は、駆動ハブ部材に取り付けられている。
【0008】米国特許第4627800号明細書は、変
化する厚さのらせん状湾曲要素を有するスクロールタイ
プの流体排斥コンプレッサを開始している。流体排斥コ
ンプレッサは、それぞれ円形端板及びそこから延びたら
せん状要素を有する一対のスクロールを有する。スクロ
ールは、角度的及び半径方向にオフセットして保持され
ており、2つのらせん(すなわち湾曲)要素が、互いに
はまって、少なくとも一対のシールした流体ポケットを
形成する複数の線接触を形成するようになっている。ス
クロールの相対旋回運動の際、線接触は、らせん要素の
らせん状に湾曲した表面に沿ってシフトし、流体ポケッ
トの容積を変える。この特許明細書に開示されたスクロ
ールタイプの流体排斥コンプレッサにおいて、旋回スク
ロールのらせん状要素の厚さは、らせん状要素の内端部
からその外端部へ徐々に減少し、その中心部におけるら
せん状要素の機械的強度を増している。固定スクロール
のらせん状要素の厚さは、他方においてらせん状要素の
内端部からその外端部へ徐々に増加し、旋回スクロール
の対向するらせん状要素の形の変化を補償する。
【0009】米国特許第4838936号明細書は、ス
クロールコンプレッサの製造の際に使用するため、らせ
ん状湾曲部を有する旋回及び固定スクロール板のような
鍛造アルミニウム合金らせん状部品を製造する方法を開
示している。この方法は、ダイスアセンブリーと冷間等
静圧プレスにより圧縮することにより、原料として細か
い均一なミクロ構造を有するAl−20Si、Al−3
5Siのようなアルミニウム合金粉末から予備形(グリ
ーンコンパクト)を第一に形成するステップを有する。
それからアルミニウム合金予備形は、熱間鍛造して、ら
せん状部品を製造する。
【0010】米国特許第4512066号明細書は、
(1)端板に固定されたらせん状湾曲部を有する精密予
備成形スクロール部材を形成し、らせん状湾曲部の内側
及び外側側面が、らせん状湾曲部の底部に沿って端板に
連結され、(2)端板の表面と内側及び外側側面との間
に再挿入角を形成し、かつ(3)端板の表面に向かって
軸線方向にらせん状湾曲部の内側及び外側側面をブロー
チ加工し、らせん状湾曲部の所定の厚さ及びその巻回の
間の半径方向間隔を達成するステップを含む、スクロー
ル部材を製造する方法を開示している。再挿入角は、ブ
ローチ加工ステップの結果生じるチップのためすき間を
提供する。この特許明細書に記載された方法において、
予備形成されたスクロール部材は、らせん状湾曲部及び
端板両方を含む統合要素として鋳造によって形成され
る。
【0011】米国特許第5044904号明細書は、ハ
ーメチックシールしたハウジング内に固定スクロール部
材アセンブリーと旋回スクロール部材アセンブリーを有
するハーメチックシールコンプレッサを開示している。
固定及び旋回スクロール部材アセンブリーそれぞれは、
湾曲部材及び板部材の相応する軸線方向穴内に収容され
た複数の相互接続ピン部材によって、板部材に相互接続
された独立に形成されたスクロール湾曲部材を有する。
固定スクロール部材アセンブリーの板部材は、フレーム
部材に取り付けられており、かつ旋回スクロール部材ア
センブリーの板部材は、クランク軸に動作連結された駆
動ハブ部材に取り付けられている。この特許明細書に開
示されたスクロール部材アセンブリーにおいて、相互接
続ピン部材は、湾曲部材の穴内に取り外し可能にはまっ
ており、湾曲部材は、板部材に対して可動になってお
り、それにより圧縮動作の間に固定及び旋回スクロール
部材アセンブリーの間に半径方向のコンプライアンスを
提供する。
【0012】米国特許第4802831号明細書は,定
置の及び旋回するスクロール部材を有するコンプレッサ
を開示している。定置の及び旋回するスクロール部材
は、互いにはまったらせん状湾曲部をここに有するよう
に形成されており、旋回スクロール部材が、定置のスク
ロール部材に対して相対的に動くとき、半径方向内方へ
動き、その容積を縮小しかつ圧縮空間を定義している。
それぞれのスクロール部材は、金属のベーススクロール
部材及び金属ベーススクロール部材の一方の面に形成さ
れたらせん状湾曲部から構成されている。金属ベース部
材及びらせん状湾曲部の表面は、樹脂成分のコーティン
グ層を有する。樹脂成分は、熱硬化性樹脂及び無機充填
剤からなり、かつ2.8×10exp(5)cm/cm
/℃より大きくない線形熱膨張計数、及び160℃より
低くないガラス転移温度を有する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】スクロールタイプのコ
ンプレッサの潜在的利点及びこれを製造する従来技術の
方法の欠点について議論したが、それ故に本発明の基本
的目的は、軽量、低コスト、耐磨耗性、かつ優秀な寸法
安定性を有するスクロールタイプのコンプレッサに使用
するため、コストを有効にしてスクロール部材を、とく
に旋回スクロール部材を製造することができる、改善さ
れた方法を開発することにある。さらに特定すれば、本
発明は、高圧鋳造により二片のスクロール部材を製造す
る二段階方法を開示している。本発明において開示され
た方法は、共同発明者による多くの年月の捧げられた研
究の成果であり、かつ改善された旋回スクロール部材の
大量生産にもっとも適している。本発明において開示さ
れた方法の利点の1つは、旋回スクロール部材が、多く
の種類の材料から製造でき、軽量を含む最適な特性を確
実にすることができるということにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対のスクロ
ール部材、すなわち旋回スクロール部材及び定置のスク
ロール部材を有し、それぞれが全体的に円形の端板及び
らせん状の湾曲部を有する、スクロールタイプの流体排
斥装置に関する。らせん状の湾曲部は、端板の一方の側
に接続されかつここから延びた所定の厚さ及び高さを有
するスピロイダル又は“インボリュート”のらせん状要
素である。スクロール部材は、互いに角度的及び半径方
向にオフセットして保持されており、両方のらせん状湾
曲部が互いにはまって、そのらせん形曲面の間に複数の
線接触を形成し、それにより少なくとも一対の流体ポケ
ットを密閉しかつ定義するようになっている。2つのス
クロールの相対的な旋回運動は、らせん状曲面に沿った
線接触のシフトを行ない、らせん要素の間の流体の容積
を変化させる。本発明のスクロールタイプ流体排斥装置
は、コンプレッサ、エキスパンダ及び流体ポンプに使用
できる。本発明において開示された方法は、過剰のエネ
ルギー消費を避けるため軽量化の要求を改善するので、
旋回スクロール部材の製造にとくに有利である。しかし
本発明は、定置のスクロール部材の製造に等しく有利に
利用できる。
【0015】本発明において開示された方法において、
らせん状の湾曲部は、鋳造、鍛造、押し出し、金属射出
成形又は粉末冶金方法、又はその他のいずれかの適当な
技術、又はそれらの組合せを用いて、適当な第一の合金
から第一にあらかじめ製造される。あらかじめ製造され
たらせん状湾曲部は、有利には精密にその最終寸法にさ
れ、最終的なスクロール部材を製造した後に過剰の機械
加工を避けるようにする。らせん状湾曲部は、有利には
アルミニウムシリコン合金又はセラミック粒子、シリコ
ンカーバイド粒子及び/又はセラミック繊維を含むアル
ミニウム合金ベースの成分のような耐磨耗性及び小さな
熱膨張係数の材料から作られている。らせん状湾曲部を
製造する有利な材料の例は、2014/Al2 3 、A
356/SiC、及びA336/Al2 3 成分等を含
む。
【0016】あらかじめ製造されたらせん状湾曲部を比
較的低い液化温度を有する合金から製造するとさらに有
利である。比較的低い液化温度を有する合金の例は、A
336/Al2 3 アルミニウム合金成分のような共晶
Al−Si合金ベース成分を含む。A336合金は、ほ
ぼ11〜13重量%のシリコン含有率を有し、有利に2
2×10exp(-6)/℃の小さな熱膨張係数及び高い
耐磨耗性を有する。鋳鉄も低い熱膨張係数及び比較的高
い耐磨耗性を有するが、その大きな重量のため(アルミ
ニウム合金の3倍重い)、鋳鉄は、旋回スクロール部材
の製造に適当な材料ではない。旋回及び定置のスクロー
ル部材は、有利には対比可能な熱膨張係数を有する金属
から製造し、それにより所望のハーメチックシール状態
を達成するようにする。A390合金は、16〜17重
量%のシリコン含有率を有し、かつA336合金のもの
と対比可能な値である19×10exp(-6)/℃の熱
膨張係数を有する。下記の表1は、本発明において開示
された方法を利用してスクロール部材を製造するために
有利なアルミニウム合金のものの組成をリストにして示
している。
【0017】
【表1】
【0018】らせん状湾曲部をあらかじめ製造した後
に、これは、製造すべき最終的なスクロール部材の三次
元的に最終的な形の負の相補形を含むモールドキャビテ
ィを有するスクロールモールドの内側に配置される。ス
クロールモールドは、可動スクロールモールド及び定置
スクロールモールドを有する。可動スクロールモールド
は、しばしば駆動ハブと称するスクロールハブの形をし
た第一のキャビティを有する。定置スクロールモールド
は、端板と、らせん状湾曲部の形と寸法に相当するらせ
ん状溝との形をした第二のキャビティを有する。らせん
状の溝は、有利にはらせん状湾曲部の高さよりわずかな
深さを有するが、いくらか幅広い。本発明において開示
された方法により二片スクロール部材を製造する間に、
らせん状湾曲部は、らせん状溝内に配置され、かつらせ
ん状湾曲部の高さの一部は、高さの差のためにらせん状
の溝上に突出する。可動スクロールモールドを定置スク
ロールモールドに押し付けてスクロールモールドを閉じ
た後に、適当な注入圧力でピストンを使用して注入ポー
トを介してスクロールモールドキャビティ内に溶融合金
が注入される。溶融合金は、あらかじめ製造されたらせ
ん状のものを構成する第一の合金を同じものでも別のも
のでもよい。しかし注入すべき溶融合金は、有利にはあ
らかじめ製造されたらせん状部と冶金学的接着を形成で
きるようにする。注入に適した溶融合金は、過共晶Al
−Si合金及びアルミニウムベース成分を含む。これら
合金材料が、最終的に必要なハーメチックシール、高い
機械的強度、耐磨耗性及び低い熱膨張係数を提供するこ
とは有利である。
【0019】典型的には溶融合金は、760〜850℃
の間の温度で注入される。ほぼ565℃の液化温度を有
する共晶Al−Si合金(A336アルミニウム合金の
ような)ベースの成分を、あらかじめ製造されたらせん
状湾曲部の製造に使用した場合、ほぼ200〜290℃
の有利な温度差が存在する。ほとんどのその他非共晶ア
ルミニウム合金は、600℃を越える液化温度を有す
る。注入溶融合金の温度とらせん状湾曲部の液化温度と
の間の差は、本発明において開示された方法の成功又は
失敗を指定する。温度差が十分に大きくないと、冶金学
的接着は、らせん状湾曲部と端板の間に形成されないこ
とがある。850℃以下の溶融合金を注入することが望
ましい。当該のプロセスに加えて、あまりに高い温度の
結果、避けなければならない水素バルブの形成が生じ
る。
【0020】本発明において開示された方法は、要約す
れば次のステップを含んでいる。 1.あらかじめ決められた厚さ及び高さを有するらせん
状湾曲部をあらかじめ製造する。 2.可動のスクロールモールドと定置のスクロールモー
ルドを含むスクロールモールドを入手し、可動のスクロ
ールモールドが、スクロールハブの形をした第一のキャ
ビティを有し、かつ定置のモールドが、第二のキャビテ
ィ及び円形の第二のキャビティの下のらせん状溝を有
し、第二のキャビティが、全体的に円形端板の形をして
おり、かつらせん状溝の深さが有利にはらせん状湾曲部
の高さよりわずかであるが、らせん状湾曲部の厚さより
いくらか広いことを除いて、らせん状溝が、らせん状湾
曲部の形と寸法に相当する切り欠いた寸法を有する。ま
とめて、第一のキャビティと第二のキャビティが、全体
としてスクロールモールドキャビティを形成する。
【0021】3.スクロールモールドを200〜300
℃に予備加熱する。スクロールモールドキャビティの表
面にモールド剥離剤を塗ることは望ましい。 4.あらかじめ製造されたらせん状湾曲部をほぼ200
〜450℃に予備加熱し、かつあらかじめ製造されたら
せん状湾曲部を定置のスクロールモールドのらせん状溝
内に配置する。あらかじめ製造されたらせん状湾曲部
は、らせん状の溝の幅よりわずかに狭いだけなので、ら
せん状溝内にぴったりとではあるが取り外し可能に配置
される。らせん状湾曲部の表面にフラックス成分のコー
ティングを塗り、らせん状湾曲部の表面層の溶融を容易
にし、したがってらせん状湾曲部とこれに接触すべき溶
融合金との間の冶金学的接着を促進することは望ましい
ことがある。
【0022】5.溶融合金をほぼ760〜850℃で注
入フィーダ内に配置する。 6.可動モールドを定位モールドに押し付け、スクロー
ルモールドを閉じる。溶融合金は、それから適当な圧力
で(典型的にはほぼ107MPa)、ピストンを使用し
て注入フィーダからスクロールモールドキャビティ内に
注入される。この時注入された溶融合金に接触するらせ
ん状湾曲部の表面層は、溶融しかつこれと混合し、場合
によっては溶融合金が固体化するとき、冶金学的接着を
形成する。らせん状湾曲部の一部は、らせん状溝から突
出するので、冶金学的接着は、拡張された範囲にわたっ
て行なわれ、したがって本発明の方法を使用して製造さ
れたスクロール部材の統合性を強化する。溶融合金は、
比較的高い注入圧力で注入されると有利である。高圧鋳
造法を使用して実現できる1つの利得は、液化合金が、
抑え込まれ、したがってその間の冶金学的接着の形成の
促進を援助する点にある。
【0023】7.溶融合金が固体化した後に、スクロー
ルモールドを開き、かつスクロールモールドからスクロ
ール部材を取り出す。 前記のように準備されたスクロール部材は、350〜4
00℃で4時間熱処理してもよく、かつそれから炉内又
は空気中で室温まで冷却される。仕上げステップが、最
終的なスクロール部材に行なうことができ、スムースな
表面及び正確な寸法を確実にする。
【0024】本発明の有利な実施例を示した図面を引用
して、本発明を詳細に説明する。
【0025】
【実施例】本発明を、さらに特定して次の例を参照して
説明する。本発明の有利な実施例を含む次の例の説明
は、ここにおいて例示及び説明のために行なわれるので
あって、本発明を排除しかつここに開示した精密な形に
限定しようとするものではないことに注意する。
【0026】図面を参照して、本発明は、一対のスクロ
ール部材、すなわち旋回スクロール部材及び定置のスク
ロール部材を有するスクロールタイプの流体排斥装置に
関し、これらスクロール部材は、それぞれ全体的に円形
の端板及びらせん状の湾曲部を有する。本発明において
開示された方法は、図2に示すように、端板11、この
端板11の一方の側における比較的短い円筒形スクロー
ルハブ13及びその他方の側のらせん状湾曲部12を有
する旋回スクロール部材の製造にとくに有利である。ス
クロール部材は、互いに角度的にかつ半径方向にオフセ
ットして保持されており、それにより両方のらせん状湾
曲部が互いにはまって、らせん状の曲面の間に複数の線
接触を形成し、それにより少なくとも一対の流体ポケッ
トをシールしかつ形成するようになっている。2つのス
クロールの相対旋回運動は、らせん状の曲面に沿って線
接触をシフトし、らせん状要素の間の流体の容積を変化
させる。図2は、端板11とらせん状湾曲部12を有す
る旋回スクロール部材10の平面図である。旋回スクロ
ール部材は、定置のスクロール部材に互いにはめられ、
定置のスクロール部材のらせん状湾曲部は、一部破線の
物体14として示されている。
【0027】図3は、線A−Aに沿った旋回スクロール
部材10の断面図である。図3は、旋回スクロール部材
10の端板10の端板、らせん状湾曲部12及びスクロ
ールハブ13を示している。図3は、互いにはめられた
定置のスクロール部材のらせん部14及び端板15の一
部も示しており、かつ旋回スクロール部材と定置のスク
ロール部材の間に形成された流体ポケット16,17も
示している。らせん状湾曲部12が、中心軸線18の回
りで旋回すると、流体ポケット16及び17の容積は縮
小し、したがってここに収容された流体は圧縮される。
【0028】図4は、本発明において開示された高圧鋳
造法を使用してスクロール部材を製造するために構成さ
れたスクロールモールドの断面図である。スクロールモ
ールドは、可動モールド80及び定置のモールド60を
有する。可動のモールド80は、ハブ13の形をした第
一のキャビティ13’を有する。定置のモールド60
は、端板11の形をした第二のキャビティ11’、及び
らせん状湾曲部12の寸法と形を有するらせん状の溝1
2’を有する。らせん状の溝12’は、らせん状湾曲部
12の高さより小さな深さを有し、らせん状湾曲部12
と端板11の間の増強された冶金学的接着を促進するよ
うになっている。らせん状溝12’は、らせん状湾曲部
12の厚さよりわずかだけ広い幅を有し、溶融合金がら
せん状溝12’内に侵入しないことを確実にする。
【0029】あらかじめ製造したらせん状湾曲部12を
準備した後に、スクロールモールドは、ほぼ220℃に
予備加熱される。適当な剥離剤のコーティング層が、下
側のスクロールモールド60の第二のキャビティ11’
及びらせん状溝12’の表面にスプレイコートされる。
あらかじめ製造されたらせん状湾曲部12は、A336
からなるアルミニウムベース成分と8容積%のAl2
3 から作られている。あらかじめ製造されたらせん状湾
曲部は、らせん状溝内に配置される前に、450℃に予
備加熱される。所望の場合には、あらかじめ製造された
らせん状湾曲部の表面に、適当なフラックス成分をコー
トして、らせん状湾曲部の表面層を溶融し易くしてもよ
い。
【0030】780℃の溶融アルミニウム−シリコン合
金(Al−22重量%Si)70は、定置のモールド6
0の注入フィーダ70’に装入される。可動及び定置の
スクロールモールドを互いに閉じた後、溶融アルミニウ
ム−シリコン合金が、107MPaの圧力でピストンを
使用して、溶融合金が第一のキャビティ11’及び第二
のキャビティ12’を満たすまで、注入フィーダから注
入ポート30を介して第二のキャビティに注入される。
溶融合金を注入した後、らせん状湾曲部の突出した部分
の表面層は、加熱されかつ溶融し、それから溶融合金と
混合して、一体の本体を形成する。可動スクロールモー
ルドは、複数の押し棒40を有し、これら押し棒は、ス
クロールハブ13と端板11の上面に接触するように押
し下げることができ、溶融合金中のガスバルブが、押し
棒と穴40’の間のすき間を通って逃げることができる
ようにする。
【0031】合金が固体化した後、スクロールモールド
は、可動モールドを持ち上げることによって開かれる。
らせん状湾曲部は、らせん状溝から容易に分離できる。
このようにして製造されたスクロール部材は、それから
押し棒40を使用して、可動モールドから押し出され
る。スクロール部材は、350〜400℃に4時間加熱
され、かつ炉内で室温まで冷却される。スクロール部材
を冷却した後、最終的な製品を得るために、いくつかの
仕上げステップが適用される。
【0032】図5は、本発明において開示された高圧鋳
造法を使用した、Al−22重量%Si合金とA336
−8容積%Al2 3 の間の金属境界面を示す光学顕微
鏡写真である。図5は、らせん状湾曲部と端板が、それ
らの境界面において所望の冶金学的接着を達成してお
り、したがってスクロール部材の一体化が保証できるこ
とを示している。それ故に本発明は、独立のらせん状湾
曲部と端板からスクロール部材を製造する二片プロセス
を提供し、これらは一体プロセスにより製造されたもの
と同じ材料強度と一体性を示し、製造コストを大幅に低
減し、かつ含まれる手続きをずっとわずかにする。二片
プロセスは、材料の大きな融通性を可能にし、かつスク
ロール部材をもっとも経済的に製造するために製造技術
を選択できるという点において、一体プロセスよりも著
しい利点を有する。
【0033】本発明の有利な実施例の前記の説明は、例
示及び説明のために存在する。前記の説明によれば、明
らかな変形又は変更が可能である。実施例は、本発明の
基本方式及びその現実的な用途をもっとも良好に例示す
るように選択しかつ説明し、それにより当該技術分野の
専門家が、特定の利用意図に適するような種々の構成に
おいて、かつ種々の変更により、本発明を利用できるよ
うにしている。このようなすべての変形及び変更は、公
正、合法的かつ正当に資格を有する範囲にしたがって判
断した場合、特許請求の範囲により定義したような本発
明の権利範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクロール部材の斜視図である。
【図2】互いに噛み合ったスクロール部材のらせん状湾
曲部の一部を破線で示しかつ端板上のらせん状湾曲部を
示したスクロール部材の平面図である。
【図3】互いにはまったスクロール部材の部分断面を含
む図2に示したスクロール部材のA−A線に沿った垂直
断面図である。
【図4】スクロールモールドを使用した本発明のプロセ
スを示す略図である。
【図5】本発明において開示した高圧鋳造プロセスを使
用したAl〜22重量%Si合金とA336〜8容積%
Al2 3 の間の金属境界面を示す光学顕微鏡写真であ
る。
【符号の説明】
10 スクロール部材 11 端板 12 らせん状湾曲部 13 円筒形スクロールハブ 14 らせん状湾曲部 15 端板 16,17 流体ポケット 18 中心軸線 40 押し棒 60 定置のモールド 70 溶融合金 80 可動モールド
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクロール部材が、端板、その一方の側
    のらせん状湾曲部、及び他方の側のスクロールハブを有
    し、この湾曲部が、所定の高さと所定の厚さを有する、
    スクロールタイプの流体排斥装置に使用するスクロール
    部材の製造方法において、 (a)可動のスクロールモールドと定置のスクロールモ
    ールドを含むスクロールモールドを入手し、可動のスク
    ロールモールドが、スクロールハブの形をした第一のモ
    ールドキャビティを有し、定置のスクロールモールド
    が、注入部分、第二のキャビティ及び第二のキャビティ
    の下に配置されたらせん状溝を有し、第二のキャビティ
    が、らせん状湾曲部の形をしており、かつ注入部分が、
    注入フィーダに接続されており、 (b)あらかじめ製造されたらせん状湾曲部をあらかじ
    め製造し、 (c)あらかじめ製造されたらせん状湾曲部をらせん状
    溝内に配置し、 (d)第一及び第二のキャビティを満たすまで、注入フ
    ィーダから第二のキャビティへ溶融合金成分を注入し
    て、スクロール部材を形成し、かつ (e)スクロール部材を冷却し、かつスクロールモール
    ドから取り出すことを特徴とするスクロール部材の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 らせん状溝が、らせん状湾曲部の高さよ
    り小さい深さと、らせん状湾曲部の厚さよりわずかに広
    い幅とを有することを特徴とする、請求項1記載のスク
    ロール部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 あらかじめ製造されたらせん状湾曲部
    が、アルミニウム合金又はアルミニウム合金ベースの成
    分から作られていることを特徴とする、請求項1記載の
    スクロール部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルミニウム合金ベースの成分が、アル
    ミニウム合金と、セラミック粒子、シリコンカーバイド
    粒子又はセラミック繊維とを含む合成材料であることを
    特徴とする、請求項3記載のスクロール部材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 アルミニウム合金ベースの成分が、20
    14/Al2 3 、A356/SiC、又はA336/
    Al2 3 であることを特徴とする、請求項3記載のス
    クロール部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 溶融合金成分が、過共晶アルミニウムシ
    リコン合金及びアルミニウム合金ベース成分からなるグ
    ループから選ばれることを特徴とする、請求項1記載の
    スクロール部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 アルミニウム合金ベース成分が、アルミ
    ニウム合金と、セラミック粒子、シリコンカーバイド粒
    子又はセラミック繊維との合成材料であることを特徴と
    する、請求項6記載のスクロール部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 アルミニウム合金ベースの成分が、20
    14/Al2 3 、A356/SiC、又はA336/
    Al2 3 であることを特徴とする、請求項6記載のス
    クロール部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 スクロールモールドをほぼ200〜30
    0℃の温度に予備加熱するステップを含むことを特徴と
    する、請求項1記載のスクロール部材の製造方法。
  10. 【請求項10】 あらかじめ製造されたらせん状湾曲部
    をほぼ200〜450℃の温度に予備加熱するステップ
    を含むことを特徴とする、請求項1記載のスクロール部
    材の製造方法。
  11. 【請求項11】 あらかじめ製造されたらせん状湾曲部
    が、アルミニウム合金、又は600℃以下の液化温度を
    有するアルミニウム合金ベース成分から作られているこ
    とを特徴とする、請求項1記載のスクロール部材の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 溶融合金が、760〜850℃の間の
    温度で注入されることを特徴とする、請求項1記載のス
    クロール部材の製造方法。
  13. 【請求項13】 溶融合金が、100Mpa以上の圧力
    で注入されることを特徴とする、請求項1記載のスクロ
    ール部材の製造方法。
  14. 【請求項14】 あらかじめ製造されたらせん状湾曲部
    が、鋳造、鍛造、押し出し、金属射出成形又は粉末冶金
    方法、又はそれらの組合せによって製造されることを特
    徴とする、請求項1記載のスクロール部材の製造方法。
  15. 【請求項15】 端板とらせん状湾曲部が、冶金学的接
    着によって結合されることを特徴とする、請求項1記載
    のスクロール部材の製造方法。
  16. 【請求項16】 スクロール部材が、端板、端板の一方
    の側のらせん状湾曲部、及びその他方の側のスクロール
    ハブを有し、この湾曲部が、所定の高さと所定の厚さを
    有する、スクロールタイプの流体排斥装置における旋回
    スクロール部材の製造に使用するスクロールモールドに
    おいて、スクロールモールドが、 (a)可動のスクロールモールドと定置のスクロールモ
    ールドを有し、 (b)可動のスクロールモールドが、スクロールハブの
    形をした第一のモールドキャビティを有し、かつ (c)定置のスクロールモールドが、注入部分、第二の
    キャビティ及び第二のキャビティの下のらせん状溝を有
    し、第二のキャビティが端板の形をしており、らせん状
    の溝がらせん状湾曲部の形をしており、かつ注入部分が
    注入フィーダに接続されていることを特徴とする、スク
    ロールモールド。
  17. 【請求項17】 注入フィーダが、定置のスクロールモ
    ールドに設けられていることを特徴とする、請求項16
    記載のスクロールモールド。
  18. 【請求項18】 らせん状溝が、らせん状湾曲部の高さ
    より小さな深さと、らせん状湾曲部の厚さよりわずかに
    広い幅とを有することを特徴とする、請求項16記載の
    スクロールモールド。
  19. 【請求項19】 スクロール部材が、端板、らせん状湾
    曲部及びスクロールハブを有し、端板が、第一及び第二
    の主面を有し、かつらせん状湾曲部が、端板の第一の主
    面に固定的に取り付けられており、かつスクロールハブ
    が、端板の第二の主面に固定的に取り付けられており、
    それにより端板が、第一の材料からなり、かつらせん状
    湾曲部が、第二の材料からなり、かつ端板とらせん状湾
    曲部が、第一と第二の材料の間に形成される冶金学的接
    着によって固定的に連結されていることを特徴とする、
    スクロールタイプの流体排斥装置に使用するスクロール
    部材。
  20. 【請求項20】 第一の材料が、アルミニウム合金及び
    アルミニウム合金ベースの成分からなるグループから選
    択されており、かつ第二の材料が、過共晶アルミニウム
    シリコン合金及びアルミニウムベースの成分からなるグ
    ループから選択されていることを特徴とする、請求項1
    9記載のスクロール部材。
  21. 【請求項21】 第一の材料が、共晶アルミニウム合金
    ベース成分であることを特徴とする、請求項19記載の
    スクロール部材。
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