JPH0722496B2 - 鶏の加工残渣を分解する方法 - Google Patents

鶏の加工残渣を分解する方法

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JPH0722496B2
JPH0722496B2 JP62277387A JP27738787A JPH0722496B2 JP H0722496 B2 JPH0722496 B2 JP H0722496B2 JP 62277387 A JP62277387 A JP 62277387A JP 27738787 A JP27738787 A JP 27738787A JP H0722496 B2 JPH0722496 B2 JP H0722496B2
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宏 三沢
経男 寺島
一豊 八尋
方彦 務台
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鶏皮等、鶏の加工残渣から有用な油脂および
蛋白質(その加工分解生成物を含む)を得るための、鶏
加工残渣の分解方法に関するものである。
〔従来の技術〕
鶏を食用に加工する場合、皮、とさか、足など、そのま
までは商品価値がほとんどない加工残渣が大量に発生す
る。この加工残渣を分解して有用物質を回収しようとす
る試みは従来からあり、代表的なものは化学的方法と酵
素的方法である。化学的方法は、熱、酸、アルカリ等を
利用するものであるが、処理により有用成分の変性や着
色が著しいという欠点がある。酵素的方法は、蛋白分解
酵素を利用して加工分解を生じさせ分解するものであ
り、温和な条件で分解がすすむため化学的方法のような
欠点はないが、脂肪分が多くしかもコラーゲン質組織が
発展している鶏の加工残渣を能率よく分解し得る酵素が
なく、したがって長時間を費やしても分解しきれない残
渣が多量に残るという問題があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、上述のように有利な点がありながら分
解力において問題があった酵素的方法を改良し、従来よ
りも短時間で高い分解率を達成し得る酵素的分解方法を
提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成することに成功した本発明は、病原性の
ない微生物(好ましくはストレイプトマイセス属微生
物)由来のコラゲナーゼを主成分とする蛋白分解酵素混
合物で鶏の加工残渣を処理することを特徴とするもので
ある。
本発明で用いる上記酵素混合物は、非病原性微生物たと
えばストレプトマイセス属微生物の一部が生産する酵素
混合物またはその分画物の形で得られるが、使用に際し
てはこれを他の起源の(食品製造に使用可能な)蛋白分
解酵素と混合して用いてもよく、また、添加時期をずら
して併用してもよい。本発明で使用する酵素混合物に存
在させることが好ましい“コラゲナーゼ以外の蛋白分解
酵素”としては、トリプシン、パパイン、キモトプシ
ン、キモパパインのようなプロテアーゼや、カルボキシ
ペプチダーゼ、アミノペプチダーゼ、プロナーゼのよう
なペプチダーゼがある。
ストレプトマイセス由来のコアゲナーゼを主成分とする
蛋白分解酵素混合物は、株式会社ヤクルト本社より「コ
ラゲナーゼ・ヤクルト」の商品名で市販されており、そ
の組成は次のとおりである。
コラゲナーゼ 500ユニット/mg カゼイナーゼ 51 〃 トリプシン 0 〃 上記酵素混合物を用いる本発明の方法においては、鶏の
加工残渣1g当たり少なくとも100ユニットのコラゲナー
ゼを用いることが望ましい。コラゲナーゼは鶏の加工残
渣のコラーゲンし質組織を強力に分解して液化し、さら
に他の蛋白分解酵素と協同して被処理物の加水分解を進
める。その結果、短時間で高率の分解が達成されて液状
の反応生成物が得られる。このとき、コラーゲン質組
織、肉片等は蛋白質に分解され、一部は更にペプチドや
アミノ酸まで加工分解される。また脂肪組織からは油脂
が遊離し、反応生成物を静置すると油脂は浮上して油層
を形成する。
コラゲナーゼとしては、ストレプトマイセスに由来する
もの以外にクロストリジウム(Clostridium histolyti
cum)由来のものが現在市販されているが、クロストロ
ジウムが病原性を有し、したがってそのコラゲナーゼは
食品製造には使用しにくいのに対し、ストレプトマイセ
ス由来のコラゲナーゼはそのような問題がないので有利
である。
ストレプトマイセス由来のコラゲナーゼを用いる方法の
特に有利な点は、この酵素が熱に対する安定性が優れ、
通常この種の酵素が使われる温度よりも高い温度で使用
できることである。
本発明の分解法を実施する場合、処理対象となる鶏加工
残渣はあらかじめ細断または磨砕して酵素が作用し易い
ようにしておく。そして、適当量の水を加えて懸濁状態
にし、そこに酵素を添加し、酵素の至適pHに調整してか
ら、撹拌下に、または振とうしながら、反応させる。攪
拌は分解速度を顕著に向上させる。したがって、反応中
は強力かつ連続的な攪拌を行うことが望ましい。
本発明による鶏の加工残渣の酵素処理においてストレプ
トマイセス由来の蛋白分解酵素混合物を用いるときは、
純粋なコラーゲンを基質として用いたとき確認される該
酵素の至適温度すなわち約55℃をこえる高温で(たとえ
ば約60〜70℃で)分解させることもできる。これは、多
脂肪多コラーゲン質の鶏加工残渣の酵素処理において
は、酵素作用とともに攪拌による機械的衝撃および温度
上昇による変性が相乗的に作用すると被処理物組織の液
化が最も効率よく進むこと、および、ストレプトマイセ
ス由来のコラゲナーゼが耐熱性に優れ、80℃近い高温で
の使用にも耐えるためと思われる。しかしながら、高温
処理によって油脂の酸化が進むこともあるので、反応温
度は処理の主たる目的に応じて選定することが望まし
い。
反応を打ち切った後、静置すると油層が分離するので、
これを採取し、油脂原料として利用する。一方、水層
は、濾過して未分解の固形物を除いたのち、蛋白質また
はアミノ酸の原料として利用する。
〔実施例〕
以下、実施例を示して本発明を説明する。なお、実施例
中で示した「分解率」は、反応混合物をガーゼで濾過
し、不溶解物を分離してその乾燥重量を測定し、溶解し
た部分を分解部分とみなして算定したものである。
実施例1 鶏皮を酵素処理すると、最初に油脂が遊離し、その後、
皮膚および残肉部の溶解が起こる。この実施例では、皮
膚部分の溶解を正確に把握するために、皮下脂肪を剥離
した後の鶏皮を処理した。
使用したコラゲナーゼは、ストレプトマイセス由来のコ
ラゲナーゼ・ヤクルトと、比較用の、クロストリジウム
由来のもの(コラゲナーゼ タイプ1,シグマ社,組成下
記)である。
シグマ社コラゲナーゼ組成: コラゲナーゼ 300 ユニット/mg クロストリペイン 1.3 〃 カゼイナーゼ 225 〃 トリプシン 2.2 〃 酵素処理は次の二つの条件で行なった。
時々振とうするだけの、ほとんど静置状態での処
理。
鶏皮1gを、酵素含有緩衝液10mlに浸漬し、3時間処理す
る。その結果を第1図に示す。
攪拌下の処理。
鶏皮1gを裁断し、ミンチ状態にしてから10mlの緩衝液に
懸濁させ、強く攪拌しながら3時間酵素処理する。その
結果を第2図に示す。
第1図から明らかなように、振とうしただけのときは60
〜70℃の高温になるとコラゲナーゼ・ヤクルト(符号:S
t.)の方がクロストリジウム由来のコラゲナーゼ(符
号:Cl.)よりも顕著に優れた分解率を与えた。これは、
酵素の高温安定性の差によるものと思われる。鶏皮をミ
ンチにして強攪拌下に行なった場合(第2図)は、全般
に分解率が向上し、二つの酵素の間での差はほとんど生
じなかったが、これは、ミンチ処理と攪拌によって酵素
が作用し易くなることの影響が強く現れたためと思われ
る。
実施例2 鶏皮(ブロイラー,皮下脂肪付き,水分約40%,灰分0.
4%)100gを水1000mlに懸濁させ、コラゲナーゼ・ヤク
ルト30万ユニットを加えて40℃で5時間分解し、油脂40
g、蛋白質17.5gを回収した。回収した油脂は、次の分析
値が示すとおり良質のものであった。
酸化(AV) 1.17mgKOH/g けん価化(SV) 198 ヨウ素価(IV) 84 また蛋白質のアミノ酸組成は、グリシンが最も多く、次
にアラニン、グルタミン酸であった。
実施例3 酵素法による鶏皮の分解における酵素の併用効果につき
検討した。
酵素としては、コラゲナーゼ・ヤクルト、トリプシン
(タイプII,シグマ社)およびプロナーゼ(タイプAS,科
研製薬)をいずれにも300ユニット/ml用い、処理条件は
40℃、3時間とした。
その結果は第1表のとおりであった。
第1表 酵素 分解率(%) コラゲナーゼ 51 トリプシン 25 プロナーゼ 33 コラゲナーゼ+トリプシン 63 コラゲナーゼ+プロナーゼ 69 コラゲナーゼ+プロナーゼ(1) 94 注(1):コラゲナーゼで3時間処理後、プロナーゼで
3時間処理。
〔発明の効果〕
本発明は、上述のように病原性のない微生物由来のコラ
ゲナーゼ含有蛋白分解酵素を用いることにより、従来の
(コラゲナーゼを含まない)蛋白質分解酵素使用分解法
よりもはるかに効率のよい鶏加工残渣の分解を可能にし
たものである。特に、蛋白分解酵素混合物としてストレ
プトマイセス由来のものを用いるときは、酵素の耐熱性
が優れている特長を生かして、分解しにくい鶏皮等を高
温短時間の処理で高度に分解させることができる。した
がって本発明によれば、従来あまり有効な利用法がなか
った鶏加工残渣を油脂および蛋白質に分解し、食品製造
原料に利用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、実施例1の結果を示すグラフで
ある。 St.:ストレプトマイセス由来のコラゲナーゼ使用例 Cl.:クロストリジウム由来のコラゲナーゼ使用例
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/06 9282−4B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】病原性のない微生物由来のコラゲナーゼを
    主成分とする蛋白分解酵素混合物で鶏の加工残渣を処理
    することを特徴とする鶏の加工残渣を分解する方法。
  2. 【請求項2】蛋白分解酵素混合物としてストレプトマイ
    セス由来のものを用いる特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
  3. 【請求項3】ストレプトマイセス由来の蛋白分解酵素混
    合物としてコラゲナーゼ・ヤクルト(商品名)を用いる
    特許請求の範囲第2項記載の方法。
JP62277387A 1987-11-04 1987-11-04 鶏の加工残渣を分解する方法 Expired - Lifetime JPH0722496B2 (ja)

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