JPH072275B2 - アーク溶接モニタ装置 - Google Patents

アーク溶接モニタ装置

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JPH072275B2 JP2198917A JP19891790A JPH072275B2 JP H072275 B2 JPH072275 B2 JP H072275B2 JP 2198917 A JP2198917 A JP 2198917A JP 19891790 A JP19891790 A JP 19891790A JP H072275 B2 JPH072275 B2 JP H072275B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、アーク溶接を監視するアーク溶接モニタ装置
に関する。
[従来の技術] アーク溶接は、アークを利用して被溶接材(母材)を加
熱し融接する溶接法で、船舶,建築物,自動車,各種電
気・電子製品等の加工に広く活用されている。アーク溶
接では、溶接電極(アーク溶接棒)と母材との間に電圧
を印加すると、溶接電極の先端がアーク熱によって加熱
され溶滴となって母材表面に移行する。
アーク溶接における溶滴移行の形態には第8図に示すよ
うな3種類の基本型がある。第8図(A)はクロビュー
ル移行型,第8図(B)はスプレー移行型,第8図
(C)は短絡移行型である。いずれにせよ、溶接加工
中、アークが安定し、溶滴移行が安定に繰り返されるこ
とで、所期の溶接結果が得られる。
従来、アーク溶接を監視する装置としては、メータリレ
ーが知られている。この装置は、例えば1秒置きに溶接
電流を測定し、その測定値をメータ表示するものであっ
た。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、アーク溶接においては、ピンチ効果,プ
ラズマ気流,磁気吹き等の諸現象が絡む複雑な作用によ
って、あるいはシールドガスの供給量やワイヤの送給速
度等の変動によって、アークが不規則に変動することが
ある。メータリレーは、応答速度が遅いうえ、一定時間
置きでしかモニタしないため、小刻みなアーク変動,不
規則なアーク変動を正しく捉えることができなかった。
また、メータリレーは、溶滴移行の特性(特にサイク
ル)の異なる他のアーク溶接機には使えないという欠点
もあった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、アー
ク溶接の状況を正確に捉え、任意のアーク溶接機に適応
可能なアーク溶接モニタ装置を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明の第1のアーク溶
接モニタ装置は、アーク溶接機によるアーク溶接を監視
する装置において、溶接電極と母材を流れる溶接電流を
検出する電流検出手段と、前記電流検出手段のアナログ
出力信号を所定のサンプリング周波数でディジタル信号
に変換するA/D変換器と、移動平均を求めるための演算
期間および移動ピッチを設定する演算期間および移動ピ
ッチ設定手段と、前記A/D変換器のディジタル出力信号
から前記設定された演算期間および移動ピッチで前記溶
接電流の移動平均を求める移動平均演算手段と、前記溶
接電流の移動平均値を監視するための監視値を設定する
監視値設定手段と、前記溶接電流の移動平均値を前記監
視値と比較して溶接状況ないし溶接結果を判定する判定
手段と、前記判定手段の判定結果を表示出力する判定出
力手段とを具備する構成とした。
また、本発明の第2のアーク溶接モニタ装置は、アーク
溶接機によるアーク溶接を監視する装置において、溶接
電極と母材間のアーク電圧を検出する電圧検出手段と、
前記電圧検出手段のアナログ出力信号を所定のサンプリ
ング周波数でディジタル信号に変換するA/D変換器と、
移動平均を求めるための演算期間および移動ピッチを設
定する演算期間および移動ピッチ設定手段と、前記A/D
変換器のディジタル出力信号から前記設定された演算期
間および移動ピッチで前記アーク電圧の移動平均を求め
る移動平均演算手段と、前記アーク電圧の移動平均値を
監視するための監視値を設定する監視値設定手段と、前
記アーク電圧の移動平均値を前記監視値と比較して溶接
状況ないし溶接結果を判定する判定手段と、前記判定手
段の判定結果を表示出力する判定出力手段とを具備する
構成とした。
また、信頼性の高い監視を行うために、アーク溶接を監
視する区間を設定する手段を具備する構成とした。
[作用] 第7図に、例として短絡移行型における溶滴移行サイク
ルと溶接電流の波形を示す。図からわかるように、溶滴
移行は周期的に繰り返されこれに対応して溶接電流も周
期的に変化する。したがって、溶接電流を監視すること
によってアーク溶接の状況を捉えることができる。しか
し、アーク溶接においては、アークという電離層(気
体)が溶接回路の一部を構成し、アークが変動すれば、
それに応じて溶接電流も微妙・小刻みにも、大雑把・不
規則にも変動する。したがって、従来のメータリレーの
ように単に一定時間置きに溶接電流を測定しただけで
は、アーク溶接の状況を正しく捉えることはできない。
本発明の第1の装置では、移動平均法を利用することに
より上記の問題点を解決する。このため電流検出手段の
アナログ出力信号をA/D変換により所定の量子化数、所
定のサンプリング周波数でディジタル信号(データ)に
変換し、このデータを基に溶接電流の移動平均を求め
る。移動平均によれば、所定の演算期間に含まれる一定
数のデータについて平均値を求めることにより無意味な
細かい変動を除去するとともに、演算期間を所定ピッチ
で移動させることにより実質的な変動を確実に捉えるこ
とができる。こうして得られる溶接電流の移動平均値か
らアーク溶接の状況ないし結果を正しく捉えることがで
きる。
本発明の第2の装置は、溶接電流の代わりにアーク電圧
について、上記と同様な処理を行う。溶接電流とアーク
電圧は一定の関係(通常は逆相関係)で変化するので、
アーク電圧の移動平均を求め、その移動平均値からもア
ーク溶接の状況ないし結果を正しく捉えることができ
る。
また、アーク溶接の特性、特に溶滴移行サイクルはアー
ク溶接機の機種または型式によって異なる。このような
溶接機間のバラツキに対しては、移動平均の演算期間お
よび移動ピッチを適当な値に選択することで、各溶接機
毎に最適化された移動平均処理が可能となり、常に精度
の高い移動平均値データが得られる。
また、一般にアーク溶接では、通電開始直後にパイロッ
ト(トリガ)的なアークを出し、終了間際にはアークを
徐々に衰退させながら消すようにしている。このような
開始直前および終了間際のアークは実際の溶接に関与す
るものではないのでこれらの期間でも判定を行うと誤判
定を出し、誤動作を招くおそれがある。そこで、監視区
間を有意義(有効)な期間に設定することで、信頼性の
高い判定を行うことができる。
[実施例] 以下、第1図ないし第6図を参照して本発明の実施例を
説明する。
第1図は、本発明のアーク溶接モニタ装置を直流アーク
溶接機に適用した一実施例の全体構成を示す。この直流
アーク溶接機は、電源装置10より溶接トーチ12側の溶接
電極(溶接ワイヤ)14と母材16との間に直流電圧を印加
し、ガスシールドアーク溶接法によりMIG溶接またはMAG
溶接を行う。溶接ワイヤ14と母材16との間では、不活性
ガスまたは炭酸ガス等からなるシールドガスの雰囲気中
でアークが発生し、消耗性の溶接ワイヤ14は溶融しなが
ら所定の速度で母材16側へ送給されるようになってい
る。
かかるアーク溶接機について本実施例のアーク溶接モニ
タ装置はアーク電圧および溶接電流を検出するための手
段を備える。
アーク電圧を検出するために、溶接ワイヤ14および母材
16に電圧検出回路18の2入力端子がそれぞれ接続され
る。電圧検出回路18の出力端子はA/D変換器20の入力端
子に接続され、A/D変換器20の出力端子はCPU28のデータ
入力端子に接続される。アーク溶接中、電圧検出回路18
の出力端子よりアーク電圧VCを表すアナログ出力信号が
得られ、このアナログ出力信号はA/D変換器20により所
定の量子化ビット数(例えば8ビット)および所定のサ
ンプリング周波数(例えば5000Hz)でディジタル信号に
変換され、このディジタル出力信号がCPU28に入力され
る。
また、溶接電流を検出するために、電源装置10と母材22
との間に導体15に電流検出コイル22が取り付けられ、こ
のコイル22の出力端子が電流検出回路24の入力端子に接
続される。そして電流検出回路24の出力端子はA/D変換
器26の入力端子に接続され、A/D変換器の出力端子はCPU
28のデータ端子に接続される。アーク溶接中、電流検出
回路24の出力端子より溶接電流ICを表すアナログ出力信
号が得られ、このアナログ信号はA/D変換器26で所定の
量子化ビット数(例えば8ビット)および所定のサンプ
リング周波数(例えば5000Hz)でディジタル信号に変換
され、このディジタル出力信号がCPU28に入力される。
CPU28は、キーボード30,ROM32,RAM34,表示装置36,印字
装置38、外部インタフェース40等と接続し、ROM32に格
納されているプログラムを実行することにより、本アー
ク溶接モニタ装置における各種の演算,制御を行う。
第2図は、本アーク溶接モニタ装置においてCPU28の関
係する機能のブロックである。データ入力部42,データ
抽出部46,平均値演算部48,比較部52,判定部54,出力部56
はそれぞれCPU28とROM32とRAM34とで構成される。演算
期間/移動ピッチ設定部44,監視値設定部50は、それぞ
れCPU28とキーボード30とROM32とRAM34とで構成され
る。以下、第4図のタイミング図につき、これら機能ブ
ロックの作用を説明する。
データ入力部42は、A/D変換器20または26より、例えば
第4図(A)に示すようなディジタル値をもつ一連のデ
ィジタル信号(データ)を取り込む。データ間隔tはA/
D変換器20,26でのサンプリング周波数に対応した値であ
る。演算期間/移動ピッチ設定部44では、移動平均値を
求めるための演算期間および移動ピッチがそれぞれ当該
アーク溶接機に応じた値T(例えば500msec),δ(例
えば20msec)に設定されている。データ抽出部46は、デ
ータ入力部42に取り込まれた一連のデータ(第4図
(A))の中から第4図(B0),(B1),(B2),(B
3)…に示すように移動ピッチδ毎に演算期間W0,W1,W2,
W3…に含まれるデータを抽出する。
平均値演算部48は、データ抽出部46より各演算期間W0,W
1,W2,W3…毎に抽出された一群のデータについて移動平
均値M0,M1,M2,M3…を求める(第4図(C))。比較部5
2は、演算部48より得られた各移動平均値M0,M1,M2,M3…
を監視値設定部50からの上限監視値U,下限監視値L
と比較する(第4図(C))。判定部54は、比較部52
から比較結果を受け取り、L≦Mi≦Uのときは「適
正」、Mi<Lのときは「下限以下故の不適」、U
Miのときは「上限以上故の不適」との判定結果を出す
(第4図(D))。これらの判定結果は出力部56より表
示装置36へ逐次出力される。
第3図は、表示装置36の表示パネルの一例を示す。「適
正」の判定結果が得られたときはランプ36Aが点灯し、
「下限以下故の不適」の判定結果が得られたときはラン
プ36Bが点灯し、「上限以上故の不適」の判定結果が得
られたときはランプ36Cが点灯する。
また、判定部54は、例えば1工程(通電)毎に全判定結
果を集計し、「不適」の個数が設定値を越えていれば
「注意」の判定結果(注意信号)を出力する。この場
合、第3図において、表示装置36の「注意」ランプ36D
が点灯する。また外部インタフェース40を介して溶接機
の制御部にも注意信号が送られる。さらに、判定部54は
注意信号を設定回数以上出力したときは「異常」の判定
結果(異常信号)を出力し、表示装置36の「異常」ラン
プ36Eを点灯させるとともに、溶接機に所要の処置(例
えば溶接の中止)をとらせる。判定部54で用いる設定値
は監視値設定部50より与えられる。また、監視値設定部
50には、判定(監視)を行う監視区間(例えば開始時間
が150msec、終了時間が900sec)も設定される。
以上のような機能ブロック(第2図)の処理はA/D変換
器20からのデータ(溶接電流ICの検出データ)、A/D変
換器26からのデータ(アーク電圧ECの検出データ)の双
方について同時的の、またはいずれか一方について行わ
れる。また、平均値演算部48より得られる移動平均値M
0,M1,M2,…を基に移動平均値波形を作成し、それを印字
装置38よりプリントアウトすることもできる。
第5図および第6図に本実施例の移動平均処理の作用例
を示す。第5図は正常時の波形を示し、第5図(A)は
電圧検出回路18,電流検出回路24の出力信号より得られ
る移動平均前の溶接電流IC、アーク電圧ECの波形図、第
5図(B)は平均値演算部48の演算結果より得られる移
動平均後の溶接電流IC,アーク電圧ECの波形図である。
一方、第6図は異常時の波形を示し、第6図(A)は第
5図(A),第6図(B)は第5図(B)にそれぞれ対
応する波形図である。これらの図から明らかなように、
アーク溶接中の溶接電流IC,アーク電圧ECに対しては移
動平均を求めることによってそれらの変動をはっきりと
解明することができ、ひいてはアーク溶接の状況ないし
結果を高い精度で判定することができる。
また、溶接トーチ12を一定の速度で送りながらアーク溶
接を行う場合は、判定部54で得られる判定結果を基に溶
接不良箇所(位置)を割り出すことも可能であり、その
割出箇所を表示装置36または印字装置38より出力するよ
うにしてもよい。また、演算部48の演算処理において、
演算期間内のデータについて挟義の平均値以外にも実効
値をもって、あるいは最大値,最小値等の値をもって移
動平均値とすることも可能である。
なお、CPU28の処理によって得られるすべてのデータに
ついて印字装置38よりプリントアウトし、表示装置36の
ランプまたは画面で表示し、RAM34に記憶し、あるいは
外部インタフェース40を通して外部装置へ転送すること
が可能である。また、本発明は、直流アーク溶接機に限
らず、交流アーク溶接機にも適用可能であり、アーク溶
接法に関してもMIG,MAG溶接に限らずTIG溶接,プラズマ
溶接等の他の方式にも適用可能である。
[発明の効果] 本発明は、上述したような構成を有することにより、次
のような効果を奏する。
請求項1のアーク溶接モニタ装置によれば、溶接電極と
母材を流れる溶接電流の検出信号(アナログ信号)をデ
ィジタル信号に変換してデータとしたうえで、移動平均
を求めることにより、無意味な変動を除去すると同時に
実質的な変動を確実に捉えることができ、ひいてはアー
ク溶接の状況ないし溶接結果を正しく捉えることができ
る。
さらに、請求項1または2のアーク溶接モニタ装置によ
れば、移動平均の演算期間および移動ピッチをそれぞれ
所望の値に設定することで、各アーク溶接機毎に最適化
された移動平均処理が可能であり、種々のアーク溶接機
に対応することができる。
請求項3のアーク溶接モニタ装置によれば、アーク溶接
を監視する区間を任意に設定可能とすることにより、溶
接に意義のある期間でのみ判定を行うようにしたので、
信頼性の高い監視機能を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のアーク溶接モニタ装置を直流アーク
溶接機に適用した一実施例の全体構成を示すブロック
図、 第2図は、実施例のCPUが関係する機能ブロックの構成
を示すブロック図、 第3図は、実施例の表示装置の表示パネルの一部を示す
部分正面図、 第4図は、第2図の機能ブロックの作用を説明するため
のタイミング図、 第5図は、実施例の移動平均処理の作用を説明するため
の正常時の波形図、 第6図は、実施例の移動平均処理の作用を説明するため
の異常時の波形図、 第7図は、アーク溶接(短絡移行型)における溶滴移行
サイクルと電流特性を示す図、および 第8図は、アーク溶接における溶滴移行の基本形態を示
す図である。 10……アーク溶接電源装置、12……溶接トーチ、14……
溶接ワイヤ(溶接電極)、16……母材、18……電圧検出
回路、20……A/D変換器、22……電流検出コイル、24…
…電流検出回路、26……A/D変換器、28……CPU、30……
キーボード、32……ROM、34……RAM、36……表示装置、
38……印字装置、40……外部インタフェース、42……デ
ータ入力部、44……演算期間/移動ピッチ設定部、46…
…データ抽出部、48……平均値演算部、50……監視値設
定部、52……比較部、54……判定部、56……出力部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アーク溶接機によるアーク溶接を監視する
    装置において、 溶接電極と母材を流れる溶接電流を検出する電流検出手
    段と、 前記電流検出手段のアナログ出力信号を所定のサンプリ
    ング周波数でディジタル信号に変換するA/D変換器と、 移動平均を求めるための演算期間および移動ピッチを設
    定する演算期間および移動ピッチ設定手段と、 前記A/D変換器のディジタル出力信号から前記設定され
    た演算期間および移動ピッチで前記溶接電流の移動平均
    を求める移動平均演算手段と、 前記溶接電流の移動平均値を監視するための監視値を設
    定する監視値設定手段と、 前記溶接電流の移動平均値を前記監視値と比較して溶接
    状況ないし溶接結果を判定する判定手段と、 前記判定手段の判定結果を表示出力する判定出力手段
    と、 を具備することを特徴とするアーク溶接モニタ装置。
  2. 【請求項2】アーク溶接機によるアーク溶接を監視する
    装置において、 溶接電極と母材間のアーク電圧を検出する電圧検出手段
    と、 前記電圧検出手段のアナログ出力信号を所定のサンプリ
    ング周波数でディジタル信号に変換するA/D変換器と、 移動平均を求めるための演算期間および移動ピッチを設
    定する演算期間および移動ピッチ設定手段と、 前記A/D変換器のディジタル出力信号から前記設定され
    た演算期間および移動ピッチで前記アーク電圧の移動平
    均を求める移動平均演算手段と、 前記アーク電圧の移動平均値を監視するための監視値を
    設定する監視値設定手段と、 前記アーク電圧の移動平均値を前記監視値と比較して溶
    接状況ないし溶接結果を判定する判定手段と、 前記判定手段の判定結果を表示出力する判定出力手段
    と、 を具備することを特徴とするアーク溶接モニタ装置。
  3. 【請求項3】アーク溶接を監視する区間を設定する監視
    区間手段を具備したことを特徴とする請求項1または2
    に記載のアーク溶接モニタ装置。
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