JPH0722822A - マイクロストリップライン共振器及びマイクロストリップライン共振器用シールドの製造方法 - Google Patents
マイクロストリップライン共振器及びマイクロストリップライン共振器用シールドの製造方法Info
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- JPH0722822A JPH0722822A JP16238293A JP16238293A JPH0722822A JP H0722822 A JPH0722822 A JP H0722822A JP 16238293 A JP16238293 A JP 16238293A JP 16238293 A JP16238293 A JP 16238293A JP H0722822 A JPH0722822 A JP H0722822A
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- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 マイクロ波回路の基本的要素となるマイクロ
ストリップライン共振器に酸化物超電導体を利用するこ
とにより、無負荷Q値の非常に高い高性能の小型マイク
ロストリップライン共振器を提供する。 【構成】 酸化物超電導体と誘電体を用いてマイクロス
トリップライン共振器を形成する際に、ストリップライ
ン共振器1,入出力ストリップライン4,5、及び、接
地導体3の構成材料に酸化物超電導体を用いるととも
に、マイクロストリップライン共振器のシールド8の構
成材料にも酸化物超電導体を用いる。このため、ストリ
ップライン共振器1と接地導体3との導体損失、及びシ
ールドでの損失を低減することができ、したがって、非
常に高い無負荷Q値が得られる。
ストリップライン共振器に酸化物超電導体を利用するこ
とにより、無負荷Q値の非常に高い高性能の小型マイク
ロストリップライン共振器を提供する。 【構成】 酸化物超電導体と誘電体を用いてマイクロス
トリップライン共振器を形成する際に、ストリップライ
ン共振器1,入出力ストリップライン4,5、及び、接
地導体3の構成材料に酸化物超電導体を用いるととも
に、マイクロストリップライン共振器のシールド8の構
成材料にも酸化物超電導体を用いる。このため、ストリ
ップライン共振器1と接地導体3との導体損失、及びシ
ールドでの損失を低減することができ、したがって、非
常に高い無負荷Q値が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波通信機に使
用するマイクロストリップライン共振器及びマイクロス
トリップライン共振器用シールドの製造方法に関するも
のである。
用するマイクロストリップライン共振器及びマイクロス
トリップライン共振器用シールドの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波通信機分野のマイクロ波回路
においては、誘電体基板上にストリップ導体を構成した
マイクロストリップライン共振器がいろいろな構成要素
として使用されている。マイクロストリップライン共振
器は小型であり、また、他の回路要素との複合化が容易
であることから、マイクロ波集積回路への応用が可能で
あるという特徴がある。この場合、マイクロストリップ
ライン共振器の性能指標であるQ値を高くすることによ
って、マイクロ波回路全体の特性を向上させることがで
きる。
においては、誘電体基板上にストリップ導体を構成した
マイクロストリップライン共振器がいろいろな構成要素
として使用されている。マイクロストリップライン共振
器は小型であり、また、他の回路要素との複合化が容易
であることから、マイクロ波集積回路への応用が可能で
あるという特徴がある。この場合、マイクロストリップ
ライン共振器の性能指標であるQ値を高くすることによ
って、マイクロ波回路全体の特性を向上させることがで
きる。
【0003】図2に従来のマイクロストリップライン共
振器の構造を示す。ストリップライン共振器9が誘電体
基板10上に設けられ、また、誘電体基板10の裏側に
は、接地導体11が設けられている。また、外来回路と
の入出力用ストリップライン12,13は、コネクター
14,15と接続されている。これらの回路要素をシー
ルド16内に設置することにより、マイクロストリップ
ライン共振器が構成される。シールド16は、内壁表面
部分にマイクロ波の表皮深さよりも厚い低抵抗金属があ
れば十分であり、一般には、金等の低抵抗金属が真鍮等
の高強度のケース内壁表面にメッキされて構成されたも
のが用いられている。このように構成されたマイクロス
トリップライン共振器は、ストリップライン共振器9の
長さと幅、及び誘電体基板10の厚さと比誘電率によっ
て決まる中心周波数で共振を起こす。
振器の構造を示す。ストリップライン共振器9が誘電体
基板10上に設けられ、また、誘電体基板10の裏側に
は、接地導体11が設けられている。また、外来回路と
の入出力用ストリップライン12,13は、コネクター
14,15と接続されている。これらの回路要素をシー
ルド16内に設置することにより、マイクロストリップ
ライン共振器が構成される。シールド16は、内壁表面
部分にマイクロ波の表皮深さよりも厚い低抵抗金属があ
れば十分であり、一般には、金等の低抵抗金属が真鍮等
の高強度のケース内壁表面にメッキされて構成されたも
のが用いられている。このように構成されたマイクロス
トリップライン共振器は、ストリップライン共振器9の
長さと幅、及び誘電体基板10の厚さと比誘電率によっ
て決まる中心周波数で共振を起こす。
【0004】従来のマイクロストリップライン共振器に
おいては、ストリップライン共振器9,接地導体11、
及びシールド16に金等の常電導金属を使用して形成さ
れていた。また、最近、例えば、文献(アプライド フ
ィジックス レターズ(Applied Physic
s Letters)58巻,1789−1791頁,
1991年)等のように、高いQ値を持つ共振器を形成
することを目的として、ストリップライン共振器9と接
地導体11の一方、又は、両方に酸化物超電導体を用い
たマイクロストリップライン共振器も報告されている。
ただし、これらの共振器においては、シールド16に
は、従来のマイクロストリップライン共振器と同様に金
等の常電導金属が使用されている。
おいては、ストリップライン共振器9,接地導体11、
及びシールド16に金等の常電導金属を使用して形成さ
れていた。また、最近、例えば、文献(アプライド フ
ィジックス レターズ(Applied Physic
s Letters)58巻,1789−1791頁,
1991年)等のように、高いQ値を持つ共振器を形成
することを目的として、ストリップライン共振器9と接
地導体11の一方、又は、両方に酸化物超電導体を用い
たマイクロストリップライン共振器も報告されている。
ただし、これらの共振器においては、シールド16に
は、従来のマイクロストリップライン共振器と同様に金
等の常電導金属が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにストリップライン共振器9,接地導体11、及び
シールド16に金等の常電導金属を用いてマイクロスト
リップライン共振器を構成した場合には、導体、特に、
ストリップライン共振器9と接地導体11によるエネル
ギー損失が非常に大きく、マイクロストリップライン共
振器の特性は、これらの導体損失によって抑えられてし
まう。一般的に、このタイプのマイクロストリップライ
ン共振器では、室温でのQ値は300程度しか得ること
ができない。また、使用温度を低くして液体窒素の沸点
である77Kで使用すると、常電導金属の表面抵抗が小
さくなるため、Q値は室温の場合よりも高くなるが、そ
れでも得られるQ値はせいぜい700程度である。
ようにストリップライン共振器9,接地導体11、及び
シールド16に金等の常電導金属を用いてマイクロスト
リップライン共振器を構成した場合には、導体、特に、
ストリップライン共振器9と接地導体11によるエネル
ギー損失が非常に大きく、マイクロストリップライン共
振器の特性は、これらの導体損失によって抑えられてし
まう。一般的に、このタイプのマイクロストリップライ
ン共振器では、室温でのQ値は300程度しか得ること
ができない。また、使用温度を低くして液体窒素の沸点
である77Kで使用すると、常電導金属の表面抵抗が小
さくなるため、Q値は室温の場合よりも高くなるが、そ
れでも得られるQ値はせいぜい700程度である。
【0006】また、最近報告されたストリップライン共
振器9と接地導体11に酸化物超電導体を用いたマイク
ロストリップライン共振器においては、酸化物超電導体
のマイクロ波領域における表面抵抗が、その臨界温度以
下で常電導金属よりも1桁以上低くなるために、ストリ
ップライン共振器9と接地導体11による損失を非常に
小さくすることができる。その結果、6〜10GHz付
近の周波数帯域で、77Kにおいて20,000程度の
Q値が得られており、上記の常電導金属を用いた場合よ
りも1桁以上大きなQ値を得ることができ、マイクロ波
回路の性能を大幅に向上させることが可能になった。
振器9と接地導体11に酸化物超電導体を用いたマイク
ロストリップライン共振器においては、酸化物超電導体
のマイクロ波領域における表面抵抗が、その臨界温度以
下で常電導金属よりも1桁以上低くなるために、ストリ
ップライン共振器9と接地導体11による損失を非常に
小さくすることができる。その結果、6〜10GHz付
近の周波数帯域で、77Kにおいて20,000程度の
Q値が得られており、上記の常電導金属を用いた場合よ
りも1桁以上大きなQ値を得ることができ、マイクロ波
回路の性能を大幅に向上させることが可能になった。
【0007】しかしながら、マイクロストリップライン
共振器においては、コネクター14,15と入出力スト
リップライン12,13間の不連続部からの放射が起こ
り、これと金等の常電導金属で形成したシールド16と
が相互作用してわずかではあるが、損失を引き起こして
いる。この影響は、従来の常電導金属を使用した共振器
においては、ストリップライン共振器等による損失のほ
うが圧倒的に大きくて無視することができた。
共振器においては、コネクター14,15と入出力スト
リップライン12,13間の不連続部からの放射が起こ
り、これと金等の常電導金属で形成したシールド16と
が相互作用してわずかではあるが、損失を引き起こして
いる。この影響は、従来の常電導金属を使用した共振器
においては、ストリップライン共振器等による損失のほ
うが圧倒的に大きくて無視することができた。
【0008】ところが、上記の酸化物超電導体を使用し
たマイクロストリップライン共振器のように、Q値が高
くなって10,000を越えるようになると、この放射
による損失の影響が無視できなくなってしまう。そし
て、上記の20,000程度のQ値は、この放射によっ
て抑えられた値であり、酸化物超電導体をマイクロスト
リップライン共振器に使用したメリットを十分に生かし
ているとはいえなかった。
たマイクロストリップライン共振器のように、Q値が高
くなって10,000を越えるようになると、この放射
による損失の影響が無視できなくなってしまう。そし
て、上記の20,000程度のQ値は、この放射によっ
て抑えられた値であり、酸化物超電導体をマイクロスト
リップライン共振器に使用したメリットを十分に生かし
ているとはいえなかった。
【0009】本発明の目的は、上記課題を解決すること
を目的として、シールドの材料を改善することにより、
この放射による損失の影響を小さくして、よりQ値の高
い高性能のマイクロストリップライン共振器及びマイク
ロストリップライン共振器用シールドの製造方法を提供
することにある。
を目的として、シールドの材料を改善することにより、
この放射による損失の影響を小さくして、よりQ値の高
い高性能のマイクロストリップライン共振器及びマイク
ロストリップライン共振器用シールドの製造方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るマイクロストリップライン共振器は、
積層体をシールド内に有するマイクロストリップライン
共振器であって、積層体は、ストリップライン共振器及
びその入出力用ストリップラインと接地導体とが誘電体
を挾んで積層されたものであり、外来入力に基づいて共
振現象を励起するものであり、ストリップライン共振
器,入出力用ストリップライン,接地導体及びシールド
の構成材料は、酸化物超電導体である。
め、本発明に係るマイクロストリップライン共振器は、
積層体をシールド内に有するマイクロストリップライン
共振器であって、積層体は、ストリップライン共振器及
びその入出力用ストリップラインと接地導体とが誘電体
を挾んで積層されたものであり、外来入力に基づいて共
振現象を励起するものであり、ストリップライン共振
器,入出力用ストリップライン,接地導体及びシールド
の構成材料は、酸化物超電導体である。
【0011】また、本発明に係るマイクロストリップラ
イン共振器は、積層体をシールド内に有するマイクロス
トリップライン共振器であって、積層体は、ストリップ
ライン共振器及びその入出力用ストリップラインと接地
導体とが誘電体を挾んで積層されたものであり、外来入
力に基づいて共振現象を励起するものであり、ストリッ
プライン共振器,入出力用ストリップライン及び接地導
体の構成材料は、酸化物超電導体であり、シールドは、
導体層を有し、導体層は、酸化物超電導体であり、シー
ルドの内面に層状に設けられたものである。
イン共振器は、積層体をシールド内に有するマイクロス
トリップライン共振器であって、積層体は、ストリップ
ライン共振器及びその入出力用ストリップラインと接地
導体とが誘電体を挾んで積層されたものであり、外来入
力に基づいて共振現象を励起するものであり、ストリッ
プライン共振器,入出力用ストリップライン及び接地導
体の構成材料は、酸化物超電導体であり、シールドは、
導体層を有し、導体層は、酸化物超電導体であり、シー
ルドの内面に層状に設けられたものである。
【0012】また、本発明に係るマイクロストリップラ
イン共振器用シールドの製造方法は、塗布工程と熱処理
工程とを有するマイクロストリップライン共振器用シー
ルドの製造方法であって、シールドは、外来入力に基づ
いて共振現象を励起する積層体が組み込まれるものであ
り、導体層を有し、塗布工程は、酸化物超電導体のペー
ストをシールドの内面に塗布して導体層を形成する工程
であり、熱処理工程は、シールド内面に形成された導体
層を焼成する工程である。
イン共振器用シールドの製造方法は、塗布工程と熱処理
工程とを有するマイクロストリップライン共振器用シー
ルドの製造方法であって、シールドは、外来入力に基づ
いて共振現象を励起する積層体が組み込まれるものであ
り、導体層を有し、塗布工程は、酸化物超電導体のペー
ストをシールドの内面に塗布して導体層を形成する工程
であり、熱処理工程は、シールド内面に形成された導体
層を焼成する工程である。
【0013】また、本発明に係るマイクロストリップラ
イン共振器用シールドの製造方法は、成膜工程を有する
マイクロストリップライン共振器用シールドの製造方法
であって、シールドは、外来入力に基づいて共振現象を
励起する積層体が組み込まれるものであり、導体層を有
し、成膜工程は、レーザ蒸着法或いはスパッタ法等によ
り導体層をシールドの内面に形成する工程である。
イン共振器用シールドの製造方法は、成膜工程を有する
マイクロストリップライン共振器用シールドの製造方法
であって、シールドは、外来入力に基づいて共振現象を
励起する積層体が組み込まれるものであり、導体層を有
し、成膜工程は、レーザ蒸着法或いはスパッタ法等によ
り導体層をシールドの内面に形成する工程である。
【0014】
【作用】本発明は上記のようにストリップライン共振
器,入出力用ストリップライン、及び、接地導体の他に
シールドも表面抵抗の小さな酸化物超電導体によって構
成することにより、ストリップライン共振器と接地導体
の導体損失を低減することができるとともに、マイクロ
ストリップライン共振器の不連続部からの放射によるシ
ールドでの損失も低減することが可能となり、マイクロ
ストリップライン共振器の性能を向上させることができ
る。
器,入出力用ストリップライン、及び、接地導体の他に
シールドも表面抵抗の小さな酸化物超電導体によって構
成することにより、ストリップライン共振器と接地導体
の導体損失を低減することができるとともに、マイクロ
ストリップライン共振器の不連続部からの放射によるシ
ールドでの損失も低減することが可能となり、マイクロ
ストリップライン共振器の性能を向上させることができ
る。
【0015】次に、平面とは異なって複雑な形状をした
シールドの内面に酸化物超電導体のペーストをシールド
の内面に塗布した後、800〜950℃の温度範囲で酸
素雰囲気中で熱処理することにより、簡単に低損失の酸
化物超電導体からなるシールドを製造することができ
る。
シールドの内面に酸化物超電導体のペーストをシールド
の内面に塗布した後、800〜950℃の温度範囲で酸
素雰囲気中で熱処理することにより、簡単に低損失の酸
化物超電導体からなるシールドを製造することができ
る。
【0016】さらに、複雑な形状をしたシールドの内面
にレーザー蒸着法やスパッタ法等によって高ガス分圧雰
囲気中で成膜することによって、超電導特性の優れた低
損失の酸化物超電導体シールドを製造することができ
る。
にレーザー蒸着法やスパッタ法等によって高ガス分圧雰
囲気中で成膜することによって、超電導特性の優れた低
損失の酸化物超電導体シールドを製造することができ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明のマイクロストリップライン共
振器及びマイクロストリップライン共振器用シールドの
製造方法の実施例について、図面を参照しながら詳細に
説明する。図1(a),(b)は、本発明の一実施例に
よるマイクロストリップライン共振器の横断面図及び縦
断面図である。図1において、1はストリップライン共
振器、2は誘電体基板、3は接地導体である。また、
4,5は外部回路との入出力用ストリップライン、6,
7はコネクターである。8はシールドであり、中空のケ
ースとして構成してある。
振器及びマイクロストリップライン共振器用シールドの
製造方法の実施例について、図面を参照しながら詳細に
説明する。図1(a),(b)は、本発明の一実施例に
よるマイクロストリップライン共振器の横断面図及び縦
断面図である。図1において、1はストリップライン共
振器、2は誘電体基板、3は接地導体である。また、
4,5は外部回路との入出力用ストリップライン、6,
7はコネクターである。8はシールドであり、中空のケ
ースとして構成してある。
【0018】ストリップライン共振器1は、誘電体基板
4の上端面に積層され、接地導体3は、誘電体基板4の
下面に積層されている。また入出力用ストリップライン
4,5は、基板4の周縁部に位置して設けられている。
コネクター6,7は、その外部導体がシールド8に接続
され、その内部導体がシールド8内に差込まれて入出力
用ストリップライン4又は5に接続されている。
4の上端面に積層され、接地導体3は、誘電体基板4の
下面に積層されている。また入出力用ストリップライン
4,5は、基板4の周縁部に位置して設けられている。
コネクター6,7は、その外部導体がシールド8に接続
され、その内部導体がシールド8内に差込まれて入出力
用ストリップライン4又は5に接続されている。
【0019】本発明の実施例においては、ストリップラ
イン共振器1と接地導体3、及び入出力用ストリップラ
イン4,5には、誘電体基板2の両面にレーザー蒸着法
によって成膜した厚さ1μm程度のYBa2Cu3O7-x
酸化物超電導体を使用した。誘電体基板2には、酸化マ
グネシウム(MgO),ランタンアルミニウム酸化物
(LaAlO3)等の低誘電損失基板を用いた。
イン共振器1と接地導体3、及び入出力用ストリップラ
イン4,5には、誘電体基板2の両面にレーザー蒸着法
によって成膜した厚さ1μm程度のYBa2Cu3O7-x
酸化物超電導体を使用した。誘電体基板2には、酸化マ
グネシウム(MgO),ランタンアルミニウム酸化物
(LaAlO3)等の低誘電損失基板を用いた。
【0020】また、本発明においては、マイクロストリ
ップライン共振器の不連続部よりの放射による損失を低
減することを目的として、シールド8にもYBa2Cu3
O7-x酸化物超電導体を使用した。なお、本実施例で
は、作製の容易さを考慮して、YBa2Cu3O7-x酸化
物超電導体の焼結体でケースを構成し、このケースをシ
ールド8として用いた。ここで、ストリップライン共振
器1,接地導体3,シールド8等に使用する酸化物超電
導体の厚さは、その磁場侵入長の数倍、したがって、5
000オングストローグ以上もあれば十分である。な
お、本実施例においては、酸化物超電導体としてYBa
2Cu3O7-xを使用したが、Bi系超電導体,Ti系超
電導体等他の酸化物超電導体を使用しても差し支えな
い。
ップライン共振器の不連続部よりの放射による損失を低
減することを目的として、シールド8にもYBa2Cu3
O7-x酸化物超電導体を使用した。なお、本実施例で
は、作製の容易さを考慮して、YBa2Cu3O7-x酸化
物超電導体の焼結体でケースを構成し、このケースをシ
ールド8として用いた。ここで、ストリップライン共振
器1,接地導体3,シールド8等に使用する酸化物超電
導体の厚さは、その磁場侵入長の数倍、したがって、5
000オングストローグ以上もあれば十分である。な
お、本実施例においては、酸化物超電導体としてYBa
2Cu3O7-xを使用したが、Bi系超電導体,Ti系超
電導体等他の酸化物超電導体を使用しても差し支えな
い。
【0021】上記のように構成されたマイクロストリッ
プライン共振器について、以下に従来のマイクロストリ
ップライン共振器と比較しながら、その特性を説明す
る。マイクロストリップライン共振器の特性としては、
半波長共振が6GHzのマイクロストリップライン共振
器を構成して、マイクロストリップライン共振器の性能
の指標となるQ値、特に無負荷Q値の値を評価した。実
際に特性評価を行なう場合には、マイクロストリップラ
イン共振器を10K付近まで測定可能なクライオスタッ
ト中に設置し、YBa2Cu3O7-x酸化物超電導体の臨
界温度である90K以下に冷却して、ネットワークアナ
ライザーを用いてマイクロ波電力の透過測定によって無
負荷Q値を評価した。
プライン共振器について、以下に従来のマイクロストリ
ップライン共振器と比較しながら、その特性を説明す
る。マイクロストリップライン共振器の特性としては、
半波長共振が6GHzのマイクロストリップライン共振
器を構成して、マイクロストリップライン共振器の性能
の指標となるQ値、特に無負荷Q値の値を評価した。実
際に特性評価を行なう場合には、マイクロストリップラ
イン共振器を10K付近まで測定可能なクライオスタッ
ト中に設置し、YBa2Cu3O7-x酸化物超電導体の臨
界温度である90K以下に冷却して、ネットワークアナ
ライザーを用いてマイクロ波電力の透過測定によって無
負荷Q値を評価した。
【0022】表1は、液体窒素の沸点である77Kにお
けるマイクロストリップライン共振器の無負荷Q値を示
す。
けるマイクロストリップライン共振器の無負荷Q値を示
す。
【0023】
【表1】
【0024】図2の従来技術によるマイクロストリップ
ライン共振器において、ストリップライン共振器と接地
導体、及びシールドに常電導金属である金を使用した場
合には、表1に示すマイクロストリップライン共振器4
のように700程度の無負荷Q値しか得ることができな
い。この値は、室温では金の表面抵抗が77Kよりも大
きくなるため、300程度になってしまう。この構造の
マイクロストリップライン共振器による無負荷Q値が小
さくなる理由は、使用したAuの表面抵抗による損失が
大きいためである。既に述べたように、従来のマイクロ
波集積回路においては、この構造のマイクロストリップ
ライン共振器を使用しており、その無負荷Q値は非常に
小さく、マイクロストリップライン共振器の特性的に
は、かなり悪いものである。マイクロストリップライン
共振器では、ストリップライン共振器の損失が共振器特
性に最も大きな影響を与えるため、ストリップライン共
振器を常電導金属よりも表面抵抗の小さいYBa2Cu3
O7-xに変えたマイクロストリップライン共振器3で
は、無負荷Q値が1桁以上増加して8,000程度にな
る。しかし、マイクロストリップライン共振器の無負荷
Q値がこのように大きくなってくると、今度は接地導体
の金の損失の影響が全体の特性に強く影響するようにな
り、無負荷Q値の上限は、接地導体の損失によって決定
される。このような状況を考慮して、既に、従来技術で
述べたごとくストリップライン共振器と接地導体の両方
にYBa2Cu3O7-x酸化物超電導体を使用したマイク
ロストリップライン共振器2が開発された。この場合に
は、接地導体の導体損失が非常に小さくなり、マイクロ
ストリップライン共振器の無負荷Q値を35,000程
度と大幅に改善することが可能となった。
ライン共振器において、ストリップライン共振器と接地
導体、及びシールドに常電導金属である金を使用した場
合には、表1に示すマイクロストリップライン共振器4
のように700程度の無負荷Q値しか得ることができな
い。この値は、室温では金の表面抵抗が77Kよりも大
きくなるため、300程度になってしまう。この構造の
マイクロストリップライン共振器による無負荷Q値が小
さくなる理由は、使用したAuの表面抵抗による損失が
大きいためである。既に述べたように、従来のマイクロ
波集積回路においては、この構造のマイクロストリップ
ライン共振器を使用しており、その無負荷Q値は非常に
小さく、マイクロストリップライン共振器の特性的に
は、かなり悪いものである。マイクロストリップライン
共振器では、ストリップライン共振器の損失が共振器特
性に最も大きな影響を与えるため、ストリップライン共
振器を常電導金属よりも表面抵抗の小さいYBa2Cu3
O7-xに変えたマイクロストリップライン共振器3で
は、無負荷Q値が1桁以上増加して8,000程度にな
る。しかし、マイクロストリップライン共振器の無負荷
Q値がこのように大きくなってくると、今度は接地導体
の金の損失の影響が全体の特性に強く影響するようにな
り、無負荷Q値の上限は、接地導体の損失によって決定
される。このような状況を考慮して、既に、従来技術で
述べたごとくストリップライン共振器と接地導体の両方
にYBa2Cu3O7-x酸化物超電導体を使用したマイク
ロストリップライン共振器2が開発された。この場合に
は、接地導体の導体損失が非常に小さくなり、マイクロ
ストリップライン共振器の無負荷Q値を35,000程
度と大幅に改善することが可能となった。
【0025】ところが、一般にマイクロストリップライ
ン共振器においては、コネクター6,7と入出力用スト
リップライン4,5の接続部分のような不連続部分から
の放射が起こっており、この放射した電磁波とシールド
との相互作用によって、シールドでの損失が発生してい
る。この損失の程度は、マイクロストリップライン共振
器の構造によっても異なるが、我々の評価したマイクロ
ストリップライン共振器では、放射によるQの大きさと
して100,000〜200,000程度と見積もられ
た。この程度の損失は、マイクロストリップライン共振
器4のような低いQ値の場合には、全然問題にならない
レベルであるが、マイクロストリップライン共振器2の
ように無負荷Q値が高くなると、無視できなくなってい
る。
ン共振器においては、コネクター6,7と入出力用スト
リップライン4,5の接続部分のような不連続部分から
の放射が起こっており、この放射した電磁波とシールド
との相互作用によって、シールドでの損失が発生してい
る。この損失の程度は、マイクロストリップライン共振
器の構造によっても異なるが、我々の評価したマイクロ
ストリップライン共振器では、放射によるQの大きさと
して100,000〜200,000程度と見積もられ
た。この程度の損失は、マイクロストリップライン共振
器4のような低いQ値の場合には、全然問題にならない
レベルであるが、マイクロストリップライン共振器2の
ように無負荷Q値が高くなると、無視できなくなってい
る。
【0026】そこで、本実施例のように、マイクロスト
リップライン共振器のシールド8をYBa2Cu3O7-x
酸化物超電導体の焼結体によって構成したマイクロスト
リップライン共振器1では、表1に見られるように無負
荷Q値を40,000程度まで向上させることが可能と
なった。この値は、従来のマイクロストリップライン共
振器1のタイプと比較すると、50倍以上大きな値であ
り、また、最近開発されたマイクロストリップライン共
振器2のタイプと比較しても10%以上特性が向上して
いる。これは、本発明においては、シールド8にも表面
抵抗の小さい酸化物超電導体を使用したために、放射し
た電磁波のシールド8での損失を低減させることに成功
したからである。このように本発明によるマイクロスト
リップライン共振器は、損失に導体が関係する部分全て
に酸化物超電導体を使用することにより、従来技術と比
較して非常にマイクロ波性能の優れた共振器であること
が明らかである。
リップライン共振器のシールド8をYBa2Cu3O7-x
酸化物超電導体の焼結体によって構成したマイクロスト
リップライン共振器1では、表1に見られるように無負
荷Q値を40,000程度まで向上させることが可能と
なった。この値は、従来のマイクロストリップライン共
振器1のタイプと比較すると、50倍以上大きな値であ
り、また、最近開発されたマイクロストリップライン共
振器2のタイプと比較しても10%以上特性が向上して
いる。これは、本発明においては、シールド8にも表面
抵抗の小さい酸化物超電導体を使用したために、放射し
た電磁波のシールド8での損失を低減させることに成功
したからである。このように本発明によるマイクロスト
リップライン共振器は、損失に導体が関係する部分全て
に酸化物超電導体を使用することにより、従来技術と比
較して非常にマイクロ波性能の優れた共振器であること
が明らかである。
【0027】前記の実施例では、マイクロストリップラ
イン共振器のシールド8にYBa2Cu3O7-x酸化物超
電導体の焼結体を用いたが、これは、焼結体でシールド
を構成することが比較的簡単なためであった。ただし、
酸化物超電導体の焼結体は、基本的に無配向の多結晶体
であり、結晶粒界等の存在を考慮すると、その表面抵抗
は金等よりはるかに小さいものの、あるレベル以下にす
るのは比較的難しいと思われる。もし、均一な配向性を
備えた酸化物超電導体をシールド8に使用すれば、マイ
クロストリップライン共振器の特性は、さらに改善され
ることが期待される。マイクロストリップライン共振器
におけるシールド8は図1に示すように単純な平面では
なく、実際の製品では複雑な形状をしている。このよう
な複雑な形状をしたシールドに従来均一な配向性を有す
る酸化物超電導体を形成する技術はなかった。
イン共振器のシールド8にYBa2Cu3O7-x酸化物超
電導体の焼結体を用いたが、これは、焼結体でシールド
を構成することが比較的簡単なためであった。ただし、
酸化物超電導体の焼結体は、基本的に無配向の多結晶体
であり、結晶粒界等の存在を考慮すると、その表面抵抗
は金等よりはるかに小さいものの、あるレベル以下にす
るのは比較的難しいと思われる。もし、均一な配向性を
備えた酸化物超電導体をシールド8に使用すれば、マイ
クロストリップライン共振器の特性は、さらに改善され
ることが期待される。マイクロストリップライン共振器
におけるシールド8は図1に示すように単純な平面では
なく、実際の製品では複雑な形状をしている。このよう
な複雑な形状をしたシールドに従来均一な配向性を有す
る酸化物超電導体を形成する技術はなかった。
【0028】そこで、次に本実施例においては、シール
ドを製造する方法として、シールドの外殻をなす中空の
ケース枠と導体層とを組合せてスクリーン印刷による方
法を発明した。作製手順は以下のごとくである。まず、
MgO等の酸化物超電導体からなるケース枠を図1に示
すシールド8の外殻形状に加工し、ケース枠の内壁面を
平滑にする。次に、このケース枠の内壁面にペースト状
にしたYBa2Cu3O7-xを均一に1μm以上塗布して
導体層を形成する。その後、酸素雰囲気中800〜95
0℃で焼成することにより、ケース枠の壁面にc軸配向
性の優れたYBa2Cu3O7-x酸化物超電導体の導体層
が一体に形成される。シールドとコネクターの外部導体
との接合部には、金を蒸着して、接地をしっかりとれる
ようにした。
ドを製造する方法として、シールドの外殻をなす中空の
ケース枠と導体層とを組合せてスクリーン印刷による方
法を発明した。作製手順は以下のごとくである。まず、
MgO等の酸化物超電導体からなるケース枠を図1に示
すシールド8の外殻形状に加工し、ケース枠の内壁面を
平滑にする。次に、このケース枠の内壁面にペースト状
にしたYBa2Cu3O7-xを均一に1μm以上塗布して
導体層を形成する。その後、酸素雰囲気中800〜95
0℃で焼成することにより、ケース枠の壁面にc軸配向
性の優れたYBa2Cu3O7-x酸化物超電導体の導体層
が一体に形成される。シールドとコネクターの外部導体
との接合部には、金を蒸着して、接地をしっかりとれる
ようにした。
【0029】このようなシールドを用いて、図1のよう
なマイクロストリップライン共振器を構成したところ、
表1に示すマイクロストリップライン共振器5のように
わずかではあるが、無負荷Q値はマイクロストリップラ
イン共振器1の場合よりも改善された。シールド8のY
Ba2Cu3O7-x酸化物超電導体が完全にc軸配向して
いるため、無配向の多結晶体で作ったマイクロストリッ
プライン共振器1の場合よりもYBa2Cu3O7-x酸化
物超電導体シールドの放射損失が小さくなったことが原
因と考えられる。このようにスクリーン印刷法によって
YBa2Cu3O7-x酸化物超電導体のシールド8を作製
することにより、より低損失のマイクロストリップライ
ン共振器を製造することが可能となった。
なマイクロストリップライン共振器を構成したところ、
表1に示すマイクロストリップライン共振器5のように
わずかではあるが、無負荷Q値はマイクロストリップラ
イン共振器1の場合よりも改善された。シールド8のY
Ba2Cu3O7-x酸化物超電導体が完全にc軸配向して
いるため、無配向の多結晶体で作ったマイクロストリッ
プライン共振器1の場合よりもYBa2Cu3O7-x酸化
物超電導体シールドの放射損失が小さくなったことが原
因と考えられる。このようにスクリーン印刷法によって
YBa2Cu3O7-x酸化物超電導体のシールド8を作製
することにより、より低損失のマイクロストリップライ
ン共振器を製造することが可能となった。
【0030】スクリーン印刷法によるシールドの作製よ
りもさらに低損失のシールド8として、レーザー蒸着法
やスパッタ法によるYBa2Cu3O7-x酸化物超電導体
シールドも開発した。作製手順には以下のとおりであ
る。MgO等の酸化物超電導体からなるケース枠を図1
に示すシールド8の外殻形状に加工し、ケース枠の内壁
面を平滑にする。次に、このケース枠を、レーザー蒸着
装置やスパッタ装置のような高ガス雰囲気中で成膜可能
な装置にして設置する。通常、酸化物超電導体の薄膜を
製造する場合には、成膜時の温度を正確に制御する必要
がある。ところが、このケース枠のような複雑な形状を
したものの温度を均一に制御することは、通常非常に難
しい。本発明では、成膜時の温度を制御するためのヒー
ターを改造して、ヒーターの形状をケース枠の外形と正
確に一致する形状とし、そのヒーターをケース枠に沿わ
せて装置のチャンバー中に設置した。このヒーターによ
ってケース枠の温度を均一に700℃程度に制御した。
また、このケース枠のように複雑な形状の壁面に均一に
YBa2Cu3O7-x薄膜が成長するように、レーザー蒸
着法やスパッタ法で成膜するときの雰囲気ガス圧を20
0mTorr以上の高圧に設定した。このような高分圧
下の成膜では、蒸着粒子の平均自由行程が1mm程度又
はそれ以下と非常に短くなるので、原子の回り込みが容
易になり、複雑な形状のケース枠の壁面にも均一に薄膜
が成長する。薄膜の膜厚は、1μm程度とした。このよ
うにして得られたケース枠の壁面に成膜されたYBa2
Cu3O7-x薄膜はc軸配向しており、また、結晶粒界の
ほとんど見られない単結晶に近い構造をしている。この
ような薄膜では、マイクロ波の損失も非常に小さくな
る。そこで、このようにして作製したシールドを使って
マイクロストリップライン共振器を作製した。シールド
とコネクターの外部導体との接続は、マイクロストリッ
プライン共振器5と同様にした。このマイクロストリッ
プライン共振器の特性は、表1の共振器6にみられるご
とく、本実施例の中では最も優れており、無負荷Q値と
して45,000程度の値が得られた。本発明の作製方
法で形成したシールドの損失が非常に小さいため、この
ような高性能のマイクロストリップライン共振器の製造
が可能になったといえる。
りもさらに低損失のシールド8として、レーザー蒸着法
やスパッタ法によるYBa2Cu3O7-x酸化物超電導体
シールドも開発した。作製手順には以下のとおりであ
る。MgO等の酸化物超電導体からなるケース枠を図1
に示すシールド8の外殻形状に加工し、ケース枠の内壁
面を平滑にする。次に、このケース枠を、レーザー蒸着
装置やスパッタ装置のような高ガス雰囲気中で成膜可能
な装置にして設置する。通常、酸化物超電導体の薄膜を
製造する場合には、成膜時の温度を正確に制御する必要
がある。ところが、このケース枠のような複雑な形状を
したものの温度を均一に制御することは、通常非常に難
しい。本発明では、成膜時の温度を制御するためのヒー
ターを改造して、ヒーターの形状をケース枠の外形と正
確に一致する形状とし、そのヒーターをケース枠に沿わ
せて装置のチャンバー中に設置した。このヒーターによ
ってケース枠の温度を均一に700℃程度に制御した。
また、このケース枠のように複雑な形状の壁面に均一に
YBa2Cu3O7-x薄膜が成長するように、レーザー蒸
着法やスパッタ法で成膜するときの雰囲気ガス圧を20
0mTorr以上の高圧に設定した。このような高分圧
下の成膜では、蒸着粒子の平均自由行程が1mm程度又
はそれ以下と非常に短くなるので、原子の回り込みが容
易になり、複雑な形状のケース枠の壁面にも均一に薄膜
が成長する。薄膜の膜厚は、1μm程度とした。このよ
うにして得られたケース枠の壁面に成膜されたYBa2
Cu3O7-x薄膜はc軸配向しており、また、結晶粒界の
ほとんど見られない単結晶に近い構造をしている。この
ような薄膜では、マイクロ波の損失も非常に小さくな
る。そこで、このようにして作製したシールドを使って
マイクロストリップライン共振器を作製した。シールド
とコネクターの外部導体との接続は、マイクロストリッ
プライン共振器5と同様にした。このマイクロストリッ
プライン共振器の特性は、表1の共振器6にみられるご
とく、本実施例の中では最も優れており、無負荷Q値と
して45,000程度の値が得られた。本発明の作製方
法で形成したシールドの損失が非常に小さいため、この
ような高性能のマイクロストリップライン共振器の製造
が可能になったといえる。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は酸
化物超電導体と誘電体を用いてマイクロストリップライ
ン共振器を形成する際に、ストリップライン共振器,入
出力用ストリップライン、及び、接地導体の構成材料に
酸化物超電導体を用いるとともに、さらに、共振器のシ
ールドにも酸化物超電導体を用いることにより、マイク
ロストリップライン共振器の特性を大幅に向上させるこ
とが可能になり、マイクロ波回路を製造する上でその効
果は非常に大きい。また、スクリーン印刷法やレーザー
蒸着法等によって複雑な形状を有する酸化物超電導体シ
ールドを製造することができる。
化物超電導体と誘電体を用いてマイクロストリップライ
ン共振器を形成する際に、ストリップライン共振器,入
出力用ストリップライン、及び、接地導体の構成材料に
酸化物超電導体を用いるとともに、さらに、共振器のシ
ールドにも酸化物超電導体を用いることにより、マイク
ロストリップライン共振器の特性を大幅に向上させるこ
とが可能になり、マイクロ波回路を製造する上でその効
果は非常に大きい。また、スクリーン印刷法やレーザー
蒸着法等によって複雑な形状を有する酸化物超電導体シ
ールドを製造することができる。
【図1】(a)は本発明によるマイクロストリップライ
ン共振器の構造を示す横断面図、(b)は同縦断面図で
ある。
ン共振器の構造を示す横断面図、(b)は同縦断面図で
ある。
【図2】従来のマイクロストリップライン共振器の構造
を示す横断面図である。
を示す横断面図である。
1 ストリップライン共振器 2 誘電体基板 3 接地導体 4,5 外部回路との入出力用ストリップライン 6,7 コネクター 8 シールド
Claims (4)
- 【請求項1】 積層体をシールド内に有するマイクロス
トリップライン共振器であって、 積層体は、ストリップライン共振器及びその入出力用ス
トリップラインと接地導体とが誘電体を挾んで積層され
たものであり、外来入力に基づいて共振現象を励起する
ものであり、 ストリップライン共振器,入出力用ストリップライン,
接地導体及びシールドの構成材料は、酸化物超電導体で
あることを特徴とするマイクロストリップライン共振
器。 - 【請求項2】 積層体をシールド内に有するマイクロス
トリップライン共振器であって、 積層体は、ストリップライン共振器及びその入出力用ス
トリップラインと接地導体とが誘電体を挾んで積層され
たものであり、外来入力に基づいて共振現象を励起する
ものであり、 ストリップライン共振器,入出力用ストリップライン及
び接地導体の構成材料は、酸化物超電導体であり、 シールドは、導体層を有し、 導体層は、酸化物超電導体であり、シールドの内面に層
状に設けられたものであることを特徴とするマイクロス
トリップライン共振器。 - 【請求項3】 塗布工程と熱処理工程とを有するマイク
ロストリップライン共振器用シールドの製造方法であっ
て、 シールドは、外来入力に基づいて共振現象を励起する積
層体が組み込まれるものであり、導体層を有し、 塗布工程は、酸化物超電導体のペーストをシールドの内
面に塗布して導体層を形成する工程であり、 熱処理工程は、シールド内面に形成された導体層を焼成
する工程であることを特徴とするマイクロストリップラ
イン共振器用シールドの製造方法。 - 【請求項4】 成膜工程を有するマイクロストリップラ
イン共振器用シールドの製造方法であって、 シールドは、外来入力に基づいて共振現象を励起する積
層体が組み込まれるものであり、導体層を有し、 成膜工程は、レーザ蒸着法或いはスパッタ法等により導
体層をシールドの内面に形成する工程であることを特徴
とするマイクロストリップライン共振器用シールドの製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16238293A JPH0722822A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | マイクロストリップライン共振器及びマイクロストリップライン共振器用シールドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16238293A JPH0722822A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | マイクロストリップライン共振器及びマイクロストリップライン共振器用シールドの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0722822A true JPH0722822A (ja) | 1995-01-24 |
Family
ID=15753521
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16238293A Pending JPH0722822A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | マイクロストリップライン共振器及びマイクロストリップライン共振器用シールドの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0722822A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10178301A (ja) * | 1996-12-18 | 1998-06-30 | Nec Corp | フィルタ |
| CN100373689C (zh) * | 2005-12-06 | 2008-03-05 | 电子科技大学 | 一种带状线谐振器及微波薄膜材料电磁参数测试装置 |
Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6424318A (en) * | 1987-07-18 | 1989-01-26 | Mitsubishi Electric Corp | Manufacture of superconductor thin film and its device |
| JPH01216507A (ja) * | 1988-02-25 | 1989-08-30 | Toyota Motor Corp | 超電導磁気印加装置 |
| JPH0267771A (ja) * | 1988-09-02 | 1990-03-07 | Mitsubishi Electric Corp | 情報処理装置 |
| JPH0269997A (ja) * | 1988-09-05 | 1990-03-08 | Mitsubishi Mining & Cement Co Ltd | セラミック超伝導磁気シールド体およびその製造方法 |
| JPH04351103A (ja) * | 1991-05-29 | 1992-12-04 | Sumitomo Electric Ind Ltd | マイクロ波共振器 |
| JPH057104A (ja) * | 1990-10-29 | 1993-01-14 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超電導マイクロ波部品 |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP16238293A patent/JPH0722822A/ja active Pending
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| CN100373689C (zh) * | 2005-12-06 | 2008-03-05 | 电子科技大学 | 一种带状线谐振器及微波薄膜材料电磁参数测试装置 |
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