JPH07232069A - アルコール製造用水素化触媒の製造方法 - Google Patents
アルコール製造用水素化触媒の製造方法Info
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- JPH07232069A JPH07232069A JP6325610A JP32561094A JPH07232069A JP H07232069 A JPH07232069 A JP H07232069A JP 6325610 A JP6325610 A JP 6325610A JP 32561094 A JP32561094 A JP 32561094A JP H07232069 A JPH07232069 A JP H07232069A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 本発明は、可溶性銅塩及び可溶性亜鉛塩を含
有する水溶液とアルカリ性沈殿剤を含有する水溶液とを
混合して生成する銅及び亜鉛を含む塩基性塩を焼成して
得られる酸化銅と酸化亜鉛を成分とする触媒前駆体を水
素で還元し、次いで酸素含有ガスで部分酸化することを
特徴とするアルコール製造用水素化触媒の製造方法に関
する。 【効果】 本発明により、活性及び濾過性の優れた、ク
ロムを含まないアルコール製造用水素化触媒が得られる
と共に、カルボン酸エステルを水素で水素化分解して対
応するアルコールを高い反応速度で容易に製造すること
ができる。
有する水溶液とアルカリ性沈殿剤を含有する水溶液とを
混合して生成する銅及び亜鉛を含む塩基性塩を焼成して
得られる酸化銅と酸化亜鉛を成分とする触媒前駆体を水
素で還元し、次いで酸素含有ガスで部分酸化することを
特徴とするアルコール製造用水素化触媒の製造方法に関
する。 【効果】 本発明により、活性及び濾過性の優れた、ク
ロムを含まないアルコール製造用水素化触媒が得られる
と共に、カルボン酸エステルを水素で水素化分解して対
応するアルコールを高い反応速度で容易に製造すること
ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルボン酸エステルを
水素で水素化分解して有用なアルコールを製造する際に
使用する高活性かつ高濾過性のアルコール製造用水素化
触媒の製造方法に関する。アルコール、中でもジオール
はポリウレタン、不飽和ポリエステル、可塑剤等の原料
として、また香料、溶剤、樹脂変性剤等として有用な化
合物である。
水素で水素化分解して有用なアルコールを製造する際に
使用する高活性かつ高濾過性のアルコール製造用水素化
触媒の製造方法に関する。アルコール、中でもジオール
はポリウレタン、不飽和ポリエステル、可塑剤等の原料
として、また香料、溶剤、樹脂変性剤等として有用な化
合物である。
【0002】
【従来の技術】アルコールは、一般に触媒存在下でカル
ボン酸エステルなどのカルボニル化合物を水素で水素化
分解することによって製造されている。例えば、アルコ
ールとして、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール
は、ε−カプロラクタムの合成原料として有用なシクロ
ヘキサノール及びシクロヘキサノンを製造するシクロヘ
キサンの液相空気酸化において、酸化反応で副生するカ
ルボン酸の混合物をアルコールでエステル化した後、生
成したエステル化物を水素で水素化分解して製造されて
いる(特公昭49−27164号公報、特公昭53−3
3567号公報参照)。
ボン酸エステルなどのカルボニル化合物を水素で水素化
分解することによって製造されている。例えば、アルコ
ールとして、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール
は、ε−カプロラクタムの合成原料として有用なシクロ
ヘキサノール及びシクロヘキサノンを製造するシクロヘ
キサンの液相空気酸化において、酸化反応で副生するカ
ルボン酸の混合物をアルコールでエステル化した後、生
成したエステル化物を水素で水素化分解して製造されて
いる(特公昭49−27164号公報、特公昭53−3
3567号公報参照)。
【0003】このようなジオールの製造においては、水
素化触媒として銅−クロム系触媒がよく用いられている
が、銅−クロム系触媒は有害なクロムを含むため、その
使用に当たっては触媒のハンドリングに特別な防塵対策
が必要であり、また、触媒の製造工程で排出される排水
や廃液の処理にも特別な設備が必要となるなどの欠点を
有する。特に、液相懸濁の条件で反応を行う場合には、
触媒成分が一部反応液に溶解するため、反応液から製品
の1,6−ヘキサンジオールなどのジオールを蒸留分離
した後の蒸留釜残の処理が問題となっている。
素化触媒として銅−クロム系触媒がよく用いられている
が、銅−クロム系触媒は有害なクロムを含むため、その
使用に当たっては触媒のハンドリングに特別な防塵対策
が必要であり、また、触媒の製造工程で排出される排水
や廃液の処理にも特別な設備が必要となるなどの欠点を
有する。特に、液相懸濁の条件で反応を行う場合には、
触媒成分が一部反応液に溶解するため、反応液から製品
の1,6−ヘキサンジオールなどのジオールを蒸留分離
した後の蒸留釜残の処理が問題となっている。
【0004】上記の欠点を補うために、高級アルコール
の製造法として、クロムを含まない水素化触媒を用いる
方法が知られているが、この方法も工業的に充分満足で
きるものであるとは言えない。例えば、ヤシ油脂肪酸メ
チルエステルからの対応するアルコールの製造法とし
て、酸化銅及び酸化鉄を酸化アルミニウムに担持した水
素化触媒を用いる方法が知られているが(特公昭58−
50775号公報参照)、前記のようなジオールの製造
に適用する場合には、この触媒は、濾過性は銅−クロム
系触媒と同等であるが活性がかなり低いという問題を有
している。また、ラウリン酸メチルエステルからのラウ
リルアルコールの製造法として、酸化銅と酸化亜鉛から
なる水素化触媒を用いる方法が提案されているが(特開
昭63−141937号公報参照)、前記のようなジオ
ールの製造に適用する場合、この触媒は、活性は銅−ク
ロム系触媒よりも高いものの濾過性が極めて悪いという
問題を有している。
の製造法として、クロムを含まない水素化触媒を用いる
方法が知られているが、この方法も工業的に充分満足で
きるものであるとは言えない。例えば、ヤシ油脂肪酸メ
チルエステルからの対応するアルコールの製造法とし
て、酸化銅及び酸化鉄を酸化アルミニウムに担持した水
素化触媒を用いる方法が知られているが(特公昭58−
50775号公報参照)、前記のようなジオールの製造
に適用する場合には、この触媒は、濾過性は銅−クロム
系触媒と同等であるが活性がかなり低いという問題を有
している。また、ラウリン酸メチルエステルからのラウ
リルアルコールの製造法として、酸化銅と酸化亜鉛から
なる水素化触媒を用いる方法が提案されているが(特開
昭63−141937号公報参照)、前記のようなジオ
ールの製造に適用する場合、この触媒は、活性は銅−ク
ロム系触媒よりも高いものの濾過性が極めて悪いという
問題を有している。
【0005】その他、クロムを含まない水素化触媒とし
て、合成ガスからのメタノールの合成(特開昭64−2
6526号公報参照)やメチルスチレン及びアセトフェ
ノンからのクメン及びエチルベンゼンの合成(DD21
8090参照)に使用される、酸化銅−酸化亜鉛を還元
して得られる銅金属−酸化銅−酸化亜鉛からなる水素化
触媒が知られているが、この触媒は、前記のようなジオ
ール類の製造に適用する場合には濾過性が悪いという問
題を有している。また、この触媒は通常活性が高く空気
に触れると発熱又は発火するためにハンドリングが非常
に煩雑であるという問題も存在している。
て、合成ガスからのメタノールの合成(特開昭64−2
6526号公報参照)やメチルスチレン及びアセトフェ
ノンからのクメン及びエチルベンゼンの合成(DD21
8090参照)に使用される、酸化銅−酸化亜鉛を還元
して得られる銅金属−酸化銅−酸化亜鉛からなる水素化
触媒が知られているが、この触媒は、前記のようなジオ
ール類の製造に適用する場合には濾過性が悪いという問
題を有している。また、この触媒は通常活性が高く空気
に触れると発熱又は発火するためにハンドリングが非常
に煩雑であるという問題も存在している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高活性かつ
高濾過性で、有害なクロムを含まない、ハンドリングの
容易なアルコール製造用水素化触媒の製造方法を提供す
ると共に、該触媒を使用する工業的に好適なアルコール
の製造方法を提供することを目的とするものである。
高濾過性で、有害なクロムを含まない、ハンドリングの
容易なアルコール製造用水素化触媒の製造方法を提供す
ると共に、該触媒を使用する工業的に好適なアルコール
の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、可溶性
銅塩及び可溶性亜鉛塩を含有する水溶液とアルカリ性沈
澱剤を含有する水溶液とを混合して生成する銅及び亜鉛
を含む塩基性塩を焼成して得られる酸化銅と酸化亜鉛を
成分とする触媒前駆体を水素で還元し、次いで酸素含有
ガスで部分酸化することを特徴とするアルコール製造用
水素化触媒の製造方法により達成される。
銅塩及び可溶性亜鉛塩を含有する水溶液とアルカリ性沈
澱剤を含有する水溶液とを混合して生成する銅及び亜鉛
を含む塩基性塩を焼成して得られる酸化銅と酸化亜鉛を
成分とする触媒前駆体を水素で還元し、次いで酸素含有
ガスで部分酸化することを特徴とするアルコール製造用
水素化触媒の製造方法により達成される。
【0008】最初に銅及び亜鉛を含む不溶性の塩基性塩
の調製方法について述べる。銅及び亜鉛を含む不溶性の
塩基性塩は、可溶性銅塩及び可溶性亜鉛塩を含有する水
溶液とアルカリ性沈澱剤を含有する水溶液とを混合して
得られる沈澱を回収する通常の調製方法によって調製さ
れる。このとき使用される可溶性銅塩及び可溶性亜鉛塩
としては、それぞれ水溶性のものであればよく、例え
ば、硝酸銅、硫酸銅、塩化銅等の銅の無機酸塩、酢酸銅
等の銅の有機酸塩、テトラアンミン銅硝酸塩等の銅のア
ンミン錯塩や、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛等の亜鉛
の無機酸塩、酢酸亜鉛等の亜鉛の有機酸塩、ヘキサアン
ミン亜鉛硝酸塩等の亜鉛のアンミン錯塩が挙げられる。
また、アルカリ性沈澱剤としては、例えば、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム等の炭酸アルカ
リ、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素
アンモニウム等の炭酸水素アルカリ、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリが好適に使用さ
れる。上記の銅塩及び亜鉛塩の使用割合は特に限定され
ないが、実用的な活性及び濾過性を得るためには銅/亜
鉛比(原子比)は通常1:9〜9:1、好ましくは2:
8〜7:3、更に好ましくは3:7〜6:4である。
の調製方法について述べる。銅及び亜鉛を含む不溶性の
塩基性塩は、可溶性銅塩及び可溶性亜鉛塩を含有する水
溶液とアルカリ性沈澱剤を含有する水溶液とを混合して
得られる沈澱を回収する通常の調製方法によって調製さ
れる。このとき使用される可溶性銅塩及び可溶性亜鉛塩
としては、それぞれ水溶性のものであればよく、例え
ば、硝酸銅、硫酸銅、塩化銅等の銅の無機酸塩、酢酸銅
等の銅の有機酸塩、テトラアンミン銅硝酸塩等の銅のア
ンミン錯塩や、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛等の亜鉛
の無機酸塩、酢酸亜鉛等の亜鉛の有機酸塩、ヘキサアン
ミン亜鉛硝酸塩等の亜鉛のアンミン錯塩が挙げられる。
また、アルカリ性沈澱剤としては、例えば、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム等の炭酸アルカ
リ、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素
アンモニウム等の炭酸水素アルカリ、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリが好適に使用さ
れる。上記の銅塩及び亜鉛塩の使用割合は特に限定され
ないが、実用的な活性及び濾過性を得るためには銅/亜
鉛比(原子比)は通常1:9〜9:1、好ましくは2:
8〜7:3、更に好ましくは3:7〜6:4である。
【0009】可溶性銅塩及び可溶性亜鉛塩を含有する水
溶液と前記沈澱剤を含有する水溶液とを混合するときの
温度は、通常50℃以上でリフラックス温度以下、好ま
しくは60〜95℃である。この温度が低すぎると生成
する銅及び亜鉛を含む不溶性の塩基性塩の結晶性が悪く
なって水素化触媒の活性及び濾過性が共に悪いものとな
り、逆に高すぎると前記塩基性塩以外に一部酸化銅や銅
又は亜鉛の水酸化物が生成して沈澱に混入し焼成した水
素化触媒の濾過性が悪いものとなるために好ましくな
い。
溶液と前記沈澱剤を含有する水溶液とを混合するときの
温度は、通常50℃以上でリフラックス温度以下、好ま
しくは60〜95℃である。この温度が低すぎると生成
する銅及び亜鉛を含む不溶性の塩基性塩の結晶性が悪く
なって水素化触媒の活性及び濾過性が共に悪いものとな
り、逆に高すぎると前記塩基性塩以外に一部酸化銅や銅
又は亜鉛の水酸化物が生成して沈澱に混入し焼成した水
素化触媒の濾過性が悪いものとなるために好ましくな
い。
【0010】また、このときのpHは前記の可溶性銅塩
及び可溶性亜鉛塩を含有する水溶液及び/又は沈澱剤を
含有する水溶液の滴下速度を調節することによって通常
6.5〜9.5に維持されることが好適である。pHが
低すぎると目的の塩基性塩の他に塩基性硝酸銅、塩基性
硫酸銅等の使用した金属塩由来のアニオンを含有する塩
基性塩が生成し、逆に高すぎると沈澱の量が少なくなっ
たり、酸化銅が生成して沈澱に混入してくるために好ま
しくない。上記溶液の滴下終了後、生成した塩基性塩を
熟成するため、溶液を攪拌しながら滴下時の温度に維持
するか又は放冷することが好ましい。なお、このとき、
pHがわずかに変化するが特に調整する必要はない。
及び可溶性亜鉛塩を含有する水溶液及び/又は沈澱剤を
含有する水溶液の滴下速度を調節することによって通常
6.5〜9.5に維持されることが好適である。pHが
低すぎると目的の塩基性塩の他に塩基性硝酸銅、塩基性
硫酸銅等の使用した金属塩由来のアニオンを含有する塩
基性塩が生成し、逆に高すぎると沈澱の量が少なくなっ
たり、酸化銅が生成して沈澱に混入してくるために好ま
しくない。上記溶液の滴下終了後、生成した塩基性塩を
熟成するため、溶液を攪拌しながら滴下時の温度に維持
するか又は放冷することが好ましい。なお、このとき、
pHがわずかに変化するが特に調整する必要はない。
【0011】以上のような操作によって生成する沈澱を
回収して水洗した後、銅及び亜鉛を含む不溶性の塩基性
塩は、この沈殿を、通常、空気中又は窒素ガス等の不活
性ガス中、100〜120℃で乾燥することによって得
られる。次いで、この塩基性塩を、通常、空気中又は窒
素ガス等の不活性ガス中、300〜500℃で焼成して
酸化銅及び酸化亜鉛を成分とする触媒前駆体を得ること
ができる。
回収して水洗した後、銅及び亜鉛を含む不溶性の塩基性
塩は、この沈殿を、通常、空気中又は窒素ガス等の不活
性ガス中、100〜120℃で乾燥することによって得
られる。次いで、この塩基性塩を、通常、空気中又は窒
素ガス等の不活性ガス中、300〜500℃で焼成して
酸化銅及び酸化亜鉛を成分とする触媒前駆体を得ること
ができる。
【0012】次に、この酸化銅及び酸化亜鉛を成分とす
る触媒前駆体からの本発明の銅金属−酸化銅−酸化亜鉛
から成るアルコール製造用水素化触媒の調製方法につい
て述べる。本発明の銅金属−酸化銅−酸化亜鉛からなる
アルコール製造用水素化触媒は、上記の酸化銅及び酸化
亜鉛を成分とする触媒前駆体を水素で還元した後、これ
を酸素含有ガスと接触させて還元された銅を部分酸化す
ることにより調製される。還元に用いられる水素は純ガ
スでも窒素等の不活性ガスで1容量%の濃度にまで希釈
されたものでもよいが、ガス中の水素の濃度が低すぎる
と処理時間を長くしなければならず、高すぎると還元で
生じる反応熱の除去が困難になって銅のシンタリングに
よる触媒活性の低下を引き起こすので、水素が通常2〜
60容量%の濃度になるように不活性ガスで希釈されて
使用される。なお、このときのガス流量は通常1〜10
0l/g・cat・hrである。また、このときの温度
は、低すぎると処理時間が長くなり、高すぎると還元さ
れた銅のシンタリングによる触媒活性の低下が起こるの
で、通常100〜400℃、好ましくは120〜350
℃の範囲に維持される。
る触媒前駆体からの本発明の銅金属−酸化銅−酸化亜鉛
から成るアルコール製造用水素化触媒の調製方法につい
て述べる。本発明の銅金属−酸化銅−酸化亜鉛からなる
アルコール製造用水素化触媒は、上記の酸化銅及び酸化
亜鉛を成分とする触媒前駆体を水素で還元した後、これ
を酸素含有ガスと接触させて還元された銅を部分酸化す
ることにより調製される。還元に用いられる水素は純ガ
スでも窒素等の不活性ガスで1容量%の濃度にまで希釈
されたものでもよいが、ガス中の水素の濃度が低すぎる
と処理時間を長くしなければならず、高すぎると還元で
生じる反応熱の除去が困難になって銅のシンタリングに
よる触媒活性の低下を引き起こすので、水素が通常2〜
60容量%の濃度になるように不活性ガスで希釈されて
使用される。なお、このときのガス流量は通常1〜10
0l/g・cat・hrである。また、このときの温度
は、低すぎると処理時間が長くなり、高すぎると還元さ
れた銅のシンタリングによる触媒活性の低下が起こるの
で、通常100〜400℃、好ましくは120〜350
℃の範囲に維持される。
【0013】水素還元後の部分酸化は上記の還元処理さ
れた触媒前駆体を酸素含有ガスと接触させて行われる
が、実用的な活性及び濾過性を得るためには還元された
銅の通常10〜80%、好ましくは10〜60%が酸化
銅に酸化されることが好適である。この処理は、通常、
還元処理された触媒を、室温で、酸素濃度が0.1〜5
容量%になるように窒素ガスで希釈された酸素ガス又は
空気と接触させた後に、更に酸素濃度が20容量%にな
るように窒素ガスで希釈された酸素ガス、又は空気と接
触させることによって行われる。なお、部分酸化により
温度上昇が起こるが、シンタリングを抑えるために処理
温度は通常100℃以下に抑えることが好適である。こ
のようにして得られた銅金属−酸化銅−酸化亜鉛から成
る触媒はそのまま本発明の水素化触媒として使用され
る。
れた触媒前駆体を酸素含有ガスと接触させて行われる
が、実用的な活性及び濾過性を得るためには還元された
銅の通常10〜80%、好ましくは10〜60%が酸化
銅に酸化されることが好適である。この処理は、通常、
還元処理された触媒を、室温で、酸素濃度が0.1〜5
容量%になるように窒素ガスで希釈された酸素ガス又は
空気と接触させた後に、更に酸素濃度が20容量%にな
るように窒素ガスで希釈された酸素ガス、又は空気と接
触させることによって行われる。なお、部分酸化により
温度上昇が起こるが、シンタリングを抑えるために処理
温度は通常100℃以下に抑えることが好適である。こ
のようにして得られた銅金属−酸化銅−酸化亜鉛から成
る触媒はそのまま本発明の水素化触媒として使用され
る。
【0014】本発明で得られる銅金属−酸化銅−酸化亜
鉛から成るアルコール製造用水素化触媒は、次のような
各種のカルボン酸エステルの水素化分解によるエステル
の製造の際に使用することができる。 (1)アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジ
ピン酸ジプロピル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸と
1,6−ヘキサンジオール等のジオールとのジエステル
などのアジピン酸ジエステルからの1,6−ヘキサンジ
オールの製造。 (2)グルタル酸ジメチル、グルタル酸ジエチル、グル
タル酸ジプロピル、グルタル酸ジブチルなどのグルタル
酸ジエステルからの1,5−ペンタンジオールの製造。 (3)コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、コハク酸
ジプロピル、コハク酸ジブチルなどのコハク酸ジエステ
ルからの1,4−ブタンジオールの製造。 (4)乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブ
チルなどの乳酸エステルからのプロピレングリコールの
製造。 (5)シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸
ジプロピル、シュウ酸ジブチル等のシュウ酸ジエステル
や、グリコール酸メチル、グリコール酸エチル、グリコ
ール酸プロピル、グリコール酸ブチルなどのグリコール
酸エステルからのエチレングリコールの製造。 (6)カプロン酸メチル、カプロン酸エチル、オクタン
酸メチル、オクタン酸エチル、オレイン酸メチル、オレ
イン酸エチル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、
リノール酸メチル、リノール酸エチルなどの炭素数6以
上の飽和又は不飽和、あるいは直鎖又は分枝鎖のカルボ
ン酸と炭素数1〜4の低級アルコールとのエステルから
の高級アルコールの製造。 (7)水酸基又はアミノ基を持つカルボン酸エステルか
らのポリオール及びアミノアルコールの製造。
鉛から成るアルコール製造用水素化触媒は、次のような
各種のカルボン酸エステルの水素化分解によるエステル
の製造の際に使用することができる。 (1)アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジ
ピン酸ジプロピル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸と
1,6−ヘキサンジオール等のジオールとのジエステル
などのアジピン酸ジエステルからの1,6−ヘキサンジ
オールの製造。 (2)グルタル酸ジメチル、グルタル酸ジエチル、グル
タル酸ジプロピル、グルタル酸ジブチルなどのグルタル
酸ジエステルからの1,5−ペンタンジオールの製造。 (3)コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、コハク酸
ジプロピル、コハク酸ジブチルなどのコハク酸ジエステ
ルからの1,4−ブタンジオールの製造。 (4)乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブ
チルなどの乳酸エステルからのプロピレングリコールの
製造。 (5)シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸
ジプロピル、シュウ酸ジブチル等のシュウ酸ジエステル
や、グリコール酸メチル、グリコール酸エチル、グリコ
ール酸プロピル、グリコール酸ブチルなどのグリコール
酸エステルからのエチレングリコールの製造。 (6)カプロン酸メチル、カプロン酸エチル、オクタン
酸メチル、オクタン酸エチル、オレイン酸メチル、オレ
イン酸エチル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、
リノール酸メチル、リノール酸エチルなどの炭素数6以
上の飽和又は不飽和、あるいは直鎖又は分枝鎖のカルボ
ン酸と炭素数1〜4の低級アルコールとのエステルから
の高級アルコールの製造。 (7)水酸基又はアミノ基を持つカルボン酸エステルか
らのポリオール及びアミノアルコールの製造。
【0015】また、本発明で得られるアルコール製造用
水素化触媒は、シクロヘキサンの酸化反応液、即ち、シ
クロヘキサンを液相空気酸化してシクロヘキサノール及
びシクロヘキサノンを製造する際の酸化反応液やこのシ
クロヘキサノール及びシクロヘキサノンを硝酸酸化して
アジピン酸を製造する際の酸化反応液から水抽出やアル
カリ洗浄によって分離回収されるカルボン酸の混合物
を、アルコール、特に1,6−ヘキサンジオールなどの
ジオールでエステル化したエステル化物(例えば、特公
昭49−27164号公報、特公昭53−33567号
公報参照)を水素化分解するための触媒としても好適に
使用することができる。
水素化触媒は、シクロヘキサンの酸化反応液、即ち、シ
クロヘキサンを液相空気酸化してシクロヘキサノール及
びシクロヘキサノンを製造する際の酸化反応液やこのシ
クロヘキサノール及びシクロヘキサノンを硝酸酸化して
アジピン酸を製造する際の酸化反応液から水抽出やアル
カリ洗浄によって分離回収されるカルボン酸の混合物
を、アルコール、特に1,6−ヘキサンジオールなどの
ジオールでエステル化したエステル化物(例えば、特公
昭49−27164号公報、特公昭53−33567号
公報参照)を水素化分解するための触媒としても好適に
使用することができる。
【0016】このエステル化物は、前記のような方法で
分離回収されるアジピン酸、グルタール酸、コハク酸な
どの二塩基酸及びオキシカプロン酸などのオキシ酸を含
有するカルボン酸の混合物をアルコールでエステル化す
ることにより容易に得ることができる。このとき、アル
コールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノールなどの一価アルコール、又は
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオールなどのジオールを使用するこ
とができるが、好ましくは1,6−ヘキサンジオール、
特に好ましくは1,6−ヘキサンジオールを50%以上
含む上記エステル化物の水素化分解反応液が使用され
る。
分離回収されるアジピン酸、グルタール酸、コハク酸な
どの二塩基酸及びオキシカプロン酸などのオキシ酸を含
有するカルボン酸の混合物をアルコールでエステル化す
ることにより容易に得ることができる。このとき、アル
コールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノールなどの一価アルコール、又は
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオールなどのジオールを使用するこ
とができるが、好ましくは1,6−ヘキサンジオール、
特に好ましくは1,6−ヘキサンジオールを50%以上
含む上記エステル化物の水素化分解反応液が使用され
る。
【0017】上記のエステル化におけるアルコールの使
用量は、通常、原料のカルボン酸混合物の酸価(AV
値)に対して、アルコールの水酸基が当量で1.2〜
1.5倍の範囲であるように選ばれる。これが1.2倍
よりも小さい場合は、エステル化が非常に遅くなって反
応が完結しないため、得られるエステル化物のAV値が
高くなり水素化分解の原料としては好ましくないものと
なる。また、1.5倍よりも大きい場合は、エステル化
には支障はないが、エステル化及び水素化分解における
反応液の処理量が多くなるために装置が大きくなり、ま
た、目的のジオールの回収に多量のエネルギーを必要と
し、経済性が損なわれるようになる。
用量は、通常、原料のカルボン酸混合物の酸価(AV
値)に対して、アルコールの水酸基が当量で1.2〜
1.5倍の範囲であるように選ばれる。これが1.2倍
よりも小さい場合は、エステル化が非常に遅くなって反
応が完結しないため、得られるエステル化物のAV値が
高くなり水素化分解の原料としては好ましくないものと
なる。また、1.5倍よりも大きい場合は、エステル化
には支障はないが、エステル化及び水素化分解における
反応液の処理量が多くなるために装置が大きくなり、ま
た、目的のジオールの回収に多量のエネルギーを必要と
し、経済性が損なわれるようになる。
【0018】その他のエステル化の条件については特に
制限はないが、通常、反応温度200〜250℃で、得
られるエステル化物のAV値が5mg−KOH/g以
下、特に2mg−KOH/g以下になるまでエステル化
を行うことが好適である。これは、エステル化物のAV
値が5mg−KOH/gより高くなると、水素化分解に
おいて酸性物質の作用により水素化触媒の成分の溶解が
著しくなりその活性が低下するようになるためである。
なお、エステル化は平衡反応であるので、生成する水を
窒素ガスなどの不活性ガスに気化同伴させて除去すれば
反応を速やかに完結させることができる。
制限はないが、通常、反応温度200〜250℃で、得
られるエステル化物のAV値が5mg−KOH/g以
下、特に2mg−KOH/g以下になるまでエステル化
を行うことが好適である。これは、エステル化物のAV
値が5mg−KOH/gより高くなると、水素化分解に
おいて酸性物質の作用により水素化触媒の成分の溶解が
著しくなりその活性が低下するようになるためである。
なお、エステル化は平衡反応であるので、生成する水を
窒素ガスなどの不活性ガスに気化同伴させて除去すれば
反応を速やかに完結させることができる。
【0019】エステルの水素化分解は、前記水素化触媒
の存在下、通常、反応温度が200〜300℃、好まし
くは250〜300℃で、水素圧が該反応温度において
150〜300kg/cm2 (ゲージ圧)、好ましくは
200〜300kg/cm2(ゲージ圧)の条件で、前
記カルボン酸エステルや上記のようにして得られたアジ
ピン酸と1,6−ヘキサンジオールとのエステル化物を
水素で水素化分解することによって行われる。反応温度
が300℃より高くなると水の副生が多くなり、水素圧
が300kg/cm2 (ゲージ圧)より高くなると装置
の安全性の点を考慮しなければならないのでそれぞれ好
ましくない。
の存在下、通常、反応温度が200〜300℃、好まし
くは250〜300℃で、水素圧が該反応温度において
150〜300kg/cm2 (ゲージ圧)、好ましくは
200〜300kg/cm2(ゲージ圧)の条件で、前
記カルボン酸エステルや上記のようにして得られたアジ
ピン酸と1,6−ヘキサンジオールとのエステル化物を
水素で水素化分解することによって行われる。反応温度
が300℃より高くなると水の副生が多くなり、水素圧
が300kg/cm2 (ゲージ圧)より高くなると装置
の安全性の点を考慮しなければならないのでそれぞれ好
ましくない。
【0020】エステルの水素化分解は一般的な液相懸濁
床の装置で行われる。即ち、原料のカルボン酸エステル
と前記水素化触媒を耐圧反応器に仕込み、水素加圧下、
攪拌しながら反応温度まで昇温して反応させるバッチ式
の反応で実施される。また、予め原料のカルボン酸エス
テルに水素化触媒を懸濁させて前記水素加圧下で加熱し
た後、これを反応器の下部に連続的に導入して反応させ
る連続式の反応で実施することもできる。なお、水素化
触媒としては、通常、粒径分布が5〜100μm、メジ
アン径が15〜25μmのものが使用され、その使用量
は、原料のカルボン酸エステルに対して、通常0.1〜
3.0重量%、好ましくは0.3〜1.5重量%であ
る。
床の装置で行われる。即ち、原料のカルボン酸エステル
と前記水素化触媒を耐圧反応器に仕込み、水素加圧下、
攪拌しながら反応温度まで昇温して反応させるバッチ式
の反応で実施される。また、予め原料のカルボン酸エス
テルに水素化触媒を懸濁させて前記水素加圧下で加熱し
た後、これを反応器の下部に連続的に導入して反応させ
る連続式の反応で実施することもできる。なお、水素化
触媒としては、通常、粒径分布が5〜100μm、メジ
アン径が15〜25μmのものが使用され、その使用量
は、原料のカルボン酸エステルに対して、通常0.1〜
3.0重量%、好ましくは0.3〜1.5重量%であ
る。
【0021】カルボン酸エステルの水素化分解によって
生成したアルコールは、上記の反応器から取り出される
反応液から常法により容易に分離精製される。例えば、
フィルター式濾過装置を用いて反応液から水素化触媒を
分離した後、減圧蒸留装置を用いて1,6−ヘキサンジ
オール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、エチレングリコール、ラウリルアルコールなど
を分離精製して目的の製品をそれぞれ得ることができ
る。
生成したアルコールは、上記の反応器から取り出される
反応液から常法により容易に分離精製される。例えば、
フィルター式濾過装置を用いて反応液から水素化触媒を
分離した後、減圧蒸留装置を用いて1,6−ヘキサンジ
オール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、エチレングリコール、ラウリルアルコールなど
を分離精製して目的の製品をそれぞれ得ることができ
る。
【0022】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明の方
法を具体的に説明する。各実施例及び比較例におけるア
ジピン酸と1,6−ヘキサンジオールとのエステル化物
は、特公昭49−27164号公報記載のシクロヘキサ
ンの液相空気酸化反応液の水抽出による方法に従って調
製されたカルボン酸の混合物(アジピン酸:26.8重
量%、オキシカプロン酸:31.9重量%、グルタール
酸:6.1重量%、コハク酸:1.2重量%)を、1,
6−ヘキサンジオールを50%以上含有する水素化分解
反応液でエステル化して調製した。得られたエステル化
物は、1,6−ヘキサンジオールを3.1重量%、1,
5−ペンタンジオールを1.1重量%、1,4−ブタン
ジオールを0.06重量%含み、その酸価(AV)は
0.8mg−KOH/g、ケン化価(SV)は343m
g−KOH/gであった。
法を具体的に説明する。各実施例及び比較例におけるア
ジピン酸と1,6−ヘキサンジオールとのエステル化物
は、特公昭49−27164号公報記載のシクロヘキサ
ンの液相空気酸化反応液の水抽出による方法に従って調
製されたカルボン酸の混合物(アジピン酸:26.8重
量%、オキシカプロン酸:31.9重量%、グルタール
酸:6.1重量%、コハク酸:1.2重量%)を、1,
6−ヘキサンジオールを50%以上含有する水素化分解
反応液でエステル化して調製した。得られたエステル化
物は、1,6−ヘキサンジオールを3.1重量%、1,
5−ペンタンジオールを1.1重量%、1,4−ブタン
ジオールを0.06重量%含み、その酸価(AV)は
0.8mg−KOH/g、ケン化価(SV)は343m
g−KOH/gであった。
【0023】なお、このエステル化に使用した水素化分
解反応液は特開平3−115237号公報に記載されて
いる実施例1の方法により得られたもので、1,6−ヘ
キサンジオールを61.1重量%、1,5−ペンタンジ
オールを8.5重量%、1,4−ブタンジオールを0.
8重量%含むものである。また、生成物の分析は下記の
実施例におけると同様の方法により行ったものである。
解反応液は特開平3−115237号公報に記載されて
いる実施例1の方法により得られたもので、1,6−ヘ
キサンジオールを61.1重量%、1,5−ペンタンジ
オールを8.5重量%、1,4−ブタンジオールを0.
8重量%含むものである。また、生成物の分析は下記の
実施例におけると同様の方法により行ったものである。
【0024】実施例1 〔触媒の調製〕市販の銅−亜鉛触媒(日産ガードラー製
脱水素触媒、組成:酸化銅33重量%、酸化亜鉛59重
量%、シリカ5重量%、アルミナ3重量%)4gをガラ
ス製のボート状容器に入れて内径25mmのガラス管内
に仕込み、窒素ガスで希釈した水素ガス(水素濃度:2
容量%)を12l/hrの流量で流しながら、110
℃、170℃、270℃の順でそれぞれ1時間保持し、
次いで水素濃度を30容量%まで上げて270℃で1時
間保持して還元した。水素還元終了後、窒素気流中で室
温まで冷却した。
脱水素触媒、組成:酸化銅33重量%、酸化亜鉛59重
量%、シリカ5重量%、アルミナ3重量%)4gをガラ
ス製のボート状容器に入れて内径25mmのガラス管内
に仕込み、窒素ガスで希釈した水素ガス(水素濃度:2
容量%)を12l/hrの流量で流しながら、110
℃、170℃、270℃の順でそれぞれ1時間保持し、
次いで水素濃度を30容量%まで上げて270℃で1時
間保持して還元した。水素還元終了後、窒素気流中で室
温まで冷却した。
【0025】次いで、銅を部分酸化するために、窒素ガ
スで希釈した酸素ガス(酸素濃度:0.1容量%)を3
6l/hrの流量で室温で流して10時間処理を行い、
更に徐々に酸素濃度を上げて20容量%に達した時点で
処理を終了した。この部分酸化処理の間、処理温度は1
00℃以下に維持した。得られた触媒の銅の部分酸化率
は16.5%であった。なお、触媒中の銅の部分酸化率
は、熱重量測定装置(TGA−50:島津製)を使用
し、キャリヤーガスとして水素ガスを用いて500℃ま
での重量変化を測定することにより求めた。この場合、
相当する重量減少が部分酸化された銅に由来するもので
あるので、銅と酸素が1:1で結合しているとして部分
酸化率を算出した。
スで希釈した酸素ガス(酸素濃度:0.1容量%)を3
6l/hrの流量で室温で流して10時間処理を行い、
更に徐々に酸素濃度を上げて20容量%に達した時点で
処理を終了した。この部分酸化処理の間、処理温度は1
00℃以下に維持した。得られた触媒の銅の部分酸化率
は16.5%であった。なお、触媒中の銅の部分酸化率
は、熱重量測定装置(TGA−50:島津製)を使用
し、キャリヤーガスとして水素ガスを用いて500℃ま
での重量変化を測定することにより求めた。この場合、
相当する重量減少が部分酸化された銅に由来するもので
あるので、銅と酸素が1:1で結合しているとして部分
酸化率を算出した。
【0026】〔カルボン酸エステルの水素化分解〕カル
ボン酸エステルとして前記のアジピン酸と1,6−ヘキ
サンジオールとのエステル化物100gと上記触媒2g
とを内容積500mlのSUS製オートクレーブに仕込
み、水素ガスを25℃で180kg/cm2 (ゲージ
圧)まで圧入した後、攪拌しながら280℃まで加熱し
て、反応開始時の水素圧250kg/cm2 (ゲージ
圧)で280℃で3時間水素化分解を行った。なお、触
媒活性の指標として、反応中にゲージ圧が240kg/
cm2 から210kg/cm2 に下がる時間を測定して
水素吸収速度を算出したところ、0.83mol/hr
であった。
ボン酸エステルとして前記のアジピン酸と1,6−ヘキ
サンジオールとのエステル化物100gと上記触媒2g
とを内容積500mlのSUS製オートクレーブに仕込
み、水素ガスを25℃で180kg/cm2 (ゲージ
圧)まで圧入した後、攪拌しながら280℃まで加熱し
て、反応開始時の水素圧250kg/cm2 (ゲージ
圧)で280℃で3時間水素化分解を行った。なお、触
媒活性の指標として、反応中にゲージ圧が240kg/
cm2 から210kg/cm2 に下がる時間を測定して
水素吸収速度を算出したところ、0.83mol/hr
であった。
【0027】反応終了後、10μmのメンブレンフィル
ター(有効直径:45mm)をセットした加圧濾過器
に、55℃に保持された反応液を全量入れて窒素ガスで
1kg/cm2 (ゲージ圧)に加圧しながら濾過を行っ
た。濾過時間は、この反応液の最初の50mlが通過し
た後、次の50mlの濾過に要する時間をストップウォ
ッチで測定して求めた。水素化分解により生成した1,
6−ヘキサンジオールなどのジオールは濾過して得られ
た濾液をガスクロマトグラフィーにより分析して求め
た。その結果、反応液の濾過性は18分で良好であっ
た。また、反応液中には、1,6−ヘキサンジオールが
44.7重量%、1,5−ペンタンジオールが5.8重
量%、1,4−ブタンジオールが0.5重量%含まれて
いた。
ター(有効直径:45mm)をセットした加圧濾過器
に、55℃に保持された反応液を全量入れて窒素ガスで
1kg/cm2 (ゲージ圧)に加圧しながら濾過を行っ
た。濾過時間は、この反応液の最初の50mlが通過し
た後、次の50mlの濾過に要する時間をストップウォ
ッチで測定して求めた。水素化分解により生成した1,
6−ヘキサンジオールなどのジオールは濾過して得られ
た濾液をガスクロマトグラフィーにより分析して求め
た。その結果、反応液の濾過性は18分で良好であっ
た。また、反応液中には、1,6−ヘキサンジオールが
44.7重量%、1,5−ペンタンジオールが5.8重
量%、1,4−ブタンジオールが0.5重量%含まれて
いた。
【0028】比較例1 実施例1において、市販の銅−亜鉛触媒(日産ガードラ
ー製脱水素触媒、組成:酸化銅33重量%、酸化亜鉛5
9重量%、シリカ5重量%、アルミナ3重量%)4gを
そのまま使用した(即ち、水素還元と部分酸化を行わな
かった)ことのほかは、実施例1と同様に水素化分解と
分析を行った。その結果、水素吸収速度は0.75mo
l/hrで、濾過時間は40分であった。また、反応液
中には、1,6−ヘキサンジオールが40.1重量%、
1,5−ペンタンジオールが5.4重量%、1,4−ブ
タンジオールが0.4重量%含まれていた。
ー製脱水素触媒、組成:酸化銅33重量%、酸化亜鉛5
9重量%、シリカ5重量%、アルミナ3重量%)4gを
そのまま使用した(即ち、水素還元と部分酸化を行わな
かった)ことのほかは、実施例1と同様に水素化分解と
分析を行った。その結果、水素吸収速度は0.75mo
l/hrで、濾過時間は40分であった。また、反応液
中には、1,6−ヘキサンジオールが40.1重量%、
1,5−ペンタンジオールが5.4重量%、1,4−ブ
タンジオールが0.4重量%含まれていた。
【0029】実施例2 〔触媒の調製〕10重量%炭酸ナトリウム水溶液460
mlを内容積2lのガラス容器(触媒調製槽)に入れて
80〜85℃に保ち、これに硝酸第二銅0.12mol
及び硝酸亜鉛0.28molを水400mlに溶解した
溶液を攪拌しながら滴下した。滴下時間は約30分で、
滴下終了後、引き続き攪拌しながら放冷した。生成した
沈澱を濾過して洗浄し、空気中120℃で乾燥した後、
70メッシュの篩を通して銅及び亜鉛を含む塩基性炭酸
塩を得た。この塩基性炭酸塩を空気中450℃で1時間
焼成して酸化銅及び酸化亜鉛を成分とする触媒を得た
後、引き続き、水素還元と部分酸化を実施例1と同様に
行った。得られた触媒は銅/亜鉛比(原子比)が3:7
で、銅の部分酸化率が14.8%であった。なお、触媒
の銅/亜鉛比(原子比)は触媒を塩酸に溶解して原子吸
光分析により求めた。 〔カルボン酸エステルの水素化分解〕上記触媒2gを使
用して実施例1と同様に水素化分解と分析を行った。そ
の結果、水素吸収速度は0.75mol/hrで、濾過
時間は30分であった。
mlを内容積2lのガラス容器(触媒調製槽)に入れて
80〜85℃に保ち、これに硝酸第二銅0.12mol
及び硝酸亜鉛0.28molを水400mlに溶解した
溶液を攪拌しながら滴下した。滴下時間は約30分で、
滴下終了後、引き続き攪拌しながら放冷した。生成した
沈澱を濾過して洗浄し、空気中120℃で乾燥した後、
70メッシュの篩を通して銅及び亜鉛を含む塩基性炭酸
塩を得た。この塩基性炭酸塩を空気中450℃で1時間
焼成して酸化銅及び酸化亜鉛を成分とする触媒を得た
後、引き続き、水素還元と部分酸化を実施例1と同様に
行った。得られた触媒は銅/亜鉛比(原子比)が3:7
で、銅の部分酸化率が14.8%であった。なお、触媒
の銅/亜鉛比(原子比)は触媒を塩酸に溶解して原子吸
光分析により求めた。 〔カルボン酸エステルの水素化分解〕上記触媒2gを使
用して実施例1と同様に水素化分解と分析を行った。そ
の結果、水素吸収速度は0.75mol/hrで、濾過
時間は30分であった。
【0030】比較例2 実施例2において、触媒の水素還元と部分酸化を行わな
かったことのほかは、実施例2と同様に触媒を調製して
水素化分解と分析を行った。その結果、水素吸収速度は
0.70mol/hrで、濾過時間は60分であった。
実施例及び比較例の結果を表1に示す。
かったことのほかは、実施例2と同様に触媒を調製して
水素化分解と分析を行った。その結果、水素吸収速度は
0.70mol/hrで、濾過時間は60分であった。
実施例及び比較例の結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明により、従来のアルコール製造用
水素化触媒が有していた活性、濾過性及びハンドリング
に関する問題点を同時に克服した、クロムを含まないア
ルコール製造用水素化触媒を得ることができると共に、
カルボン酸エステルを水素で水素化分解して対応するア
ルコールを高い反応速度で容易に製造することができ
る。本発明の触媒は、シクロヘキサンの酸化反応液から
分離されるカルボン酸混合物のエステル化物を原料とし
て1,6−ヘキサンジオールなどのジオール類を工業的
に製造する方法において特に有用である。
水素化触媒が有していた活性、濾過性及びハンドリング
に関する問題点を同時に克服した、クロムを含まないア
ルコール製造用水素化触媒を得ることができると共に、
カルボン酸エステルを水素で水素化分解して対応するア
ルコールを高い反応速度で容易に製造することができ
る。本発明の触媒は、シクロヘキサンの酸化反応液から
分離されるカルボン酸混合物のエステル化物を原料とし
て1,6−ヘキサンジオールなどのジオール類を工業的
に製造する方法において特に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古崎 真一 山口県宇部市大字小串1978番地の10 宇部 興産株式会社宇部統合事業所内
Claims (1)
- 【請求項1】 可溶性銅塩及び可溶性亜鉛塩を含有する
水溶液とアルカリ性沈澱剤を含有する水溶液とを混合し
て生成する銅及び亜鉛を含む塩基性塩を焼成して得られ
る酸化銅と酸化亜鉛を成分とする触媒前駆体を水素で還
元し、次いで酸素含有ガスで部分酸化することを特徴と
するアルコール製造用水素化触媒の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6325610A JPH07232069A (ja) | 1993-12-28 | 1994-12-27 | アルコール製造用水素化触媒の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33764993 | 1993-12-28 | ||
| JP5-337649 | 1993-12-28 | ||
| JP6325610A JPH07232069A (ja) | 1993-12-28 | 1994-12-27 | アルコール製造用水素化触媒の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07232069A true JPH07232069A (ja) | 1995-09-05 |
Family
ID=26571887
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6325610A Pending JPH07232069A (ja) | 1993-12-28 | 1994-12-27 | アルコール製造用水素化触媒の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07232069A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100455665B1 (ko) * | 2002-03-23 | 2004-11-06 | 한국화학연구원 | 구리 성분 함유 산폐액을 사용한, 수소화 및 탈수소화반응용 구리/실리카 촉매의 제조 방법 |
| JPWO2008149648A1 (ja) * | 2007-06-06 | 2010-08-19 | 宇部興産株式会社 | 1,5−ペンタンジオール及び/又は1,6−ヘキサンジオールの製造方法 |
| CN103664514A (zh) * | 2012-08-31 | 2014-03-26 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种脂肪酸酯加氢制备脂肪醇的方法 |
| CN112543676A (zh) * | 2018-06-27 | 2021-03-23 | Ifp 新能源公司 | 添加了乳酸烷基酯的催化剂、其制备及其在加氢处理和/或加氢裂化方法中的用途 |
-
1994
- 1994-12-27 JP JP6325610A patent/JPH07232069A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100455665B1 (ko) * | 2002-03-23 | 2004-11-06 | 한국화학연구원 | 구리 성분 함유 산폐액을 사용한, 수소화 및 탈수소화반응용 구리/실리카 촉매의 제조 방법 |
| JPWO2008149648A1 (ja) * | 2007-06-06 | 2010-08-19 | 宇部興産株式会社 | 1,5−ペンタンジオール及び/又は1,6−ヘキサンジオールの製造方法 |
| CN103664514A (zh) * | 2012-08-31 | 2014-03-26 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种脂肪酸酯加氢制备脂肪醇的方法 |
| CN103664514B (zh) * | 2012-08-31 | 2015-07-01 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种脂肪酸酯加氢制备脂肪醇的方法 |
| CN112543676A (zh) * | 2018-06-27 | 2021-03-23 | Ifp 新能源公司 | 添加了乳酸烷基酯的催化剂、其制备及其在加氢处理和/或加氢裂化方法中的用途 |
| CN112543676B (zh) * | 2018-06-27 | 2024-03-01 | Ifp 新能源公司 | 添加了乳酸烷基酯的催化剂、其制备及其在加氢处理和/或加氢裂化方法中的用途 |
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