JPH07232074A - 酸化脱水素触媒 - Google Patents

酸化脱水素触媒

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JPH07232074A
JPH07232074A JP6028269A JP2826994A JPH07232074A JP H07232074 A JPH07232074 A JP H07232074A JP 6028269 A JP6028269 A JP 6028269A JP 2826994 A JP2826994 A JP 2826994A JP H07232074 A JPH07232074 A JP H07232074A
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JP
Japan
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iron
catalyst
oxidative dehydrogenation
phosphate
reaction
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JP6028269A
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English (en)
Inventor
Mamoru So
衛 相
Kyoji Odan
恭二 大段
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、鉄に対するリンの原子比(P/F
e)が1〜1.5である鉄、リン、酸素からなる触媒で
あって、鉄原子の20〜80%が2価の原子価を有し、
X線回折スペクトル(CuKα線)において2θ=1
9.98°、21.24°、35.04°、35.54
°又は2θ=29.50°の回折ピークを有することを
特徴とする酸化脱水素触媒に関する。 【効果】 本発明により、官能基を持つアルカン類を酸
化脱水素して、ポリマーなどの原料として有用な官能基
を持つアルケン類を選択的に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルデヒド基、カルボ
キシル基、エステル基、シアノ基などの官能基をもつア
ルケン類を選択的に製造できる新規な酸化脱水素触媒に
関する。このような官能基をもつアルケン類はメタクリ
ル樹脂などのポリマーの原料として工業的に非常に有用
な化合物である。
【0002】
【従来の技術】アルデヒド基、カルボキシル基、エステ
ル基、シアノ基などの官能基をもつアルケン類は、一般
にアルケンのメチル基を酸素酸化又はアンモ酸化する方
法、及び前記官能基をもつアルカン類を酸化脱水素する
方法などによって製造されている。このうち、前記官能
基をもつアルカン類を酸化脱水素する方法としては、例
えば、イソブチルアルデヒドをFe−P−X−O系触媒
(X=Ag、Al、B、Be、Cd、Co、Cr、C
u、Ga、Ge、In、Mn、Ni、Te、Th、T
i、U、V、Zn、Zr、希土類金属)の存在下で酸化
脱水素してメタクロレインを製造する方法(US438
1411参照)、イソ酪酸をFe−P−Pd−O系触媒
の存在下で酸化脱水素してメタクリル酸を製造する方法
(特開昭50−7161号公報参照)が知られている。
【0003】しかしながら、前記官能基をもつアルカン
類の酸化脱水素反応によって上記のような官能基をもつ
アルケン類を製造する公知の方法においては、原料の反
応率を上げることは比較的容易であるが、原料の反応率
が高い状態で目的化合物を選択的に得ることは困難であ
り、収率は80%程度にとどまっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、官能基をも
つアルカン類の酸化脱水素反応により官能基をもつアル
ケン類を選択的に製造できる酸化脱水素触媒を提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、鉄に対
するリンの原子比(P/Fe)が1〜1.5である鉄、
リン、酸素からなる触媒であって、鉄原子の20〜80
%が2価の原子価を有し、X線回折スペクトル(CuK
α線)において2θ=19.98°、21.24°、3
5.04°、35.54°又は2θ=29.50°の回
折ピークを有することを特徴とする酸化脱水素触媒によ
って達成される。
【0006】以下に本発明を詳しく説明する。本発明の
触媒は、鉄に対するリンの原子比(P/Fe)が1〜
1.5である鉄(Fe)、リン(P)、酸素(O)から
なる触媒で、リン酸鉄を主成分とするものである。触媒
中の各元素の組成は、鉄1原子に対して、リンが1〜
1.5原子であり、酸素が酸素以外の前記元素の原子価
によっておのずと定まる値で通常2〜6原子である。鉄
に対するリンの原子比(P/Fe)が1未満になるとF
23 が生成してリン酸鉄を主成分とする触媒を得る
ことができず、酸化脱水素反応において副反応が多くな
る。また、この比が1.5を越えると過剰の非晶質のリ
ンが存在してリン酸鉄を主成分とする触媒を得ることが
できず、ともに触媒活性が低下してくるために好ましく
ない。
【0007】本発明の触媒は上記組成を有する触媒であ
って、更に次の性質を有するものである。即ち、本発明
の触媒は、鉄に対するリンの原子比(P/Fe)が1〜
1.5である鉄(Fe)、リン(P)、酸素(O)から
なる触媒であって、鉄原子の20〜80%、好ましくは
25〜75%、更に好ましくは30〜60%が2価の原
子価を有し(換言すれば、鉄原子の20〜80%、好ま
しくは25〜75%、更に好ましくは30〜60%が還
元されたリン酸鉄)であるもので、かつX線回折スペク
トル(CuKα線)において図2−C又はDに示される
ような2θ=19.98°、21.24°、35.04
°、35.54°又は2θ=29.50°の回折ピーク
をもつ新規な化合物を主成分とするものである。なお、
鉄原子の原子価は一般的な酸化還元滴定により求められ
る。
【0008】また、本発明の触媒においては、助触媒と
して鉛(Pb)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(M
g)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、ニッケ
ル(Ni)、コバルト(Co)をリン酸塩として含有さ
せることもできる。これらの元素は単独又はそれ以上で
含有されてもよく、通常、鉄1原子に対して0〜0.
5、好ましくは0.01〜0.2の割合で含有させるこ
とができる。
【0009】本発明の触媒は、通常の触媒調製法により
容易に調製されるリン酸鉄(III) を主成分とする化合物
を還元性ガスによって部分的に還元する(Fe3+をFe
2+に部分的に還元する)ことによって調製することがで
きる。また、リン酸鉄(III)を主成分とする化合物を還
元した(Fe3+をFe2+に還元した)後、還元された鉄
を分子状酸素含有ガスで部分的に酸化する(Fe2+をF
3+に部分的に酸化する)ことによっても調製すること
ができる。このリン酸鉄(III) を主成分とする化合物と
しては、図1−Aに示されるFePO4 及び新規な化合
物(X−phaseと称する)が挙げられる。
【0010】リン酸鉄(III) を主成分とする化合物を調
製する方法としては、例えば、リン酸鉄及び助触媒の各
元素を含有する各元素の塩、酸化物などの化合物を水の
存在下で混合した後、乾燥・焼成する方法、また、各元
素の硝酸塩、アンモニウム塩、酸などから共沈澱物を生
成させた後、これを分離して、乾燥・焼成する方法、更
に、予め別々にリン酸鉄(III) や助触媒のリン酸塩を調
製した後、これらを水の存在下に混合し、乾燥・焼成す
る方法が挙げられる。
【0011】これらの方法において、通常、乾燥は空気
中、50〜200℃で、焼成は空気中、300℃以上、
好ましくは400〜800℃で行われる。焼成を300
℃以下で行うとリン酸鉄が生成せず、800℃以上で行
うと比表面積が非常に小さくなり、また、部分的にリン
化合物の飛散が起こるために好ましくない。
【0012】なお、前記の触媒調製において使用される
原料は特に限定されるものではないが、前記の各元素の
塩、酸化物としては、硝酸鉄、炭酸鉄、シュウ酸鉄、酢
酸鉄、塩化鉄、水酸化鉄等の鉄の塩、リン酸アンモニウ
ム、三塩化リン、四塩化リン、五塩化リン等のリン酸又
はリンの塩、硝酸鉛、炭酸鉛、シュウ酸鉛、酢酸鉛、塩
化鉛、水酸化鉛等の鉛の塩、硝酸亜鉛、炭酸亜鉛、シュ
ウ酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、水酸化亜鉛等の亜鉛の
塩、硝酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、シュウ酸マ
グネシウム、酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、水
酸化マグネシウム等のマグネシウムの塩、硝酸カルシウ
ム、炭酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、酢酸カルシ
ウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム等のカルシウ
ムの塩、硝酸バリウム、炭酸バリウム、シュウ酸バリウ
ム、酢酸バリウム、塩化バリウム、水酸化バリウム等の
バリウムの塩、硝酸ニッケル、炭酸ニッケル、シュウ酸
ニッケル、酢酸ニッケル、塩化ニッケル、水酸化ニッケ
ル等のニッケルの塩、硝酸コバルト、炭酸コバルト、シ
ュウ酸コバルト、酢酸コバルト、塩化コバルト、水酸化
コバルト等のコバルトの塩、及び酸化鉄、酸化鉛、酸化
亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウ
ム、酸化ニッケル、酸化コバルト等の鉄や助触媒の酸化
物が挙げられる。
【0013】また、前記の各元素の硝酸塩、アンモニウ
ム塩、酸としては、硝酸塩及びアンモニウム塩は上記の
ものが、酸はピロリン酸、メタリン酸、正リン酸等が挙
げられ、助触媒のリン酸塩としては、リン酸鉛、リン酸
亜鉛、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸
バリウム、リン酸ニッケル、リン酸コバルトが挙げられ
る。
【0014】更に、本発明の触媒は、上記の調製法で得
られたリン酸鉄(III) を主成分とする化合物だけでな
く、各元素を担体に担持させたものからも調製すること
ができる。各元素を担体に担持させる方法としては、含
浸法、混練法、沈着法、蒸発乾固法、共沈法などの公知
の方法を挙げることができるが、これらの方法の中で
も、簡便であることから、共沈法、含浸法又は蒸発乾固
法が担持法として好ましく採用される。各元素の担持量
は一般には金属換算で担体に対して通常10〜90重量
%であることが好ましく、担体としては、シリカ、アル
ミナ、シリカルミナ、ジルコニア、酸化チタン、カーボ
ランダム、ケイソウ土などの公知の担体を使用すること
ができる。
【0015】前記のようにして得られたリン酸鉄(III)
を主成分とする化合物の還元に使用される水素、一酸化
炭素などの還元性ガスは純ガスでも窒素等の不活性ガス
で希釈されたものでもよいが、通常、還元性ガスが1〜
80容量%の濃度に窒素ガスで希釈されたものが使用さ
れる。そして、還元処理は、通常、ガス流量が0.1〜
100l/g・cat・hr、温度が100〜600
℃、好ましくは200〜500℃の条件で10分〜5時
間行われる。
【0016】前記部分酸化に使用される分子状酸素含有
ガスは空気でも酸素ガスが窒素等の不活性ガス又は水蒸
気で希釈されたものでもよいが、通常、空気が使用され
る。そして、この部分酸化は、通常、ガス流量が0.1
〜100l/g・cat・hr、温度が50〜500
℃、好ましくは100〜400℃の条件で10分〜5時
間行われる。
【0017】このようにして調製された触媒は、鉄原子
の20〜80%、好ましくは25〜75%、更に好まし
くは30〜60%が2価の原子価を有し、X線回折スペ
クトル(CuKα線)において図2−C又はDに示され
るような2θ=19.98°、21.24°、35.0
4°、35.54°又は2θ=29.50°の回折ピー
クをもつ新規な化合物を主成分とするものである。前者
の回折ピークをもつ化合物(図中、B−phaseと称
する)は、リン酸鉄(III) を主成分とする化合物を部分
還元して得られ、後者の回折ピークをもつ化合物(図
中、Y−phaseと称する)は、リン酸鉄(III) を主
成分とする化合物を完全に還元した後に部分酸化して得
られるが、この両者とも優れた活性及び選択性を示すも
のである。なお、一般的な酸化脱水素反応の条件におい
てはFe2+がFe3+に徐々に酸化されるが、その速度が
遅いために鉄原子の20〜80%はそのままFe2+に維
持されて触媒活性が保たれる。
【0018】本発明の触媒は、一般式(I)で示される
官能基をもつアルカン類と分子状酸素を反応させて、官
能基をもつアルケン類を製造する酸化脱水素反応に適用
することができる。
【化1】 (式中、R1 、R2 は炭素数1〜5のアルキル基、Xは
COOH、CHO、CN、COOR3 、Cl、Br又は
Iを示し、R3 は炭素数1〜5のアルキル基を示す)
【0019】一般式(I)で示される化合物の具体例と
しては、例えば、イソ酪酸、イソ酪酸メチル、イソブチ
ルアルデヒド、イソブチロニトリル、塩化イソプロピ
ル、臭化イソプロピル、ヨウ化イソプロピル等の1個の
官能基をもつプロパン類、α−メチルn−酪酸、α−メ
チルn−酪酸メチル、α−メチルn−ブチルアルデヒ
ド、α−メチルn−ブチロニトリル等の1個の官能基を
もつブタン類などが挙げられる。
【0020】そして、上記化合物から、次のような官能
基をもつアルケン類、例えば、イソ酪酸からメタクリル
酸、イソ酪酸メチルからメタクリル酸メチル、イソブチ
ルアルデヒドからメタクリロニトリル、塩化イソプロピ
ルから塩化プロペン、臭化イソプロピルから臭化プロペ
ン、ヨウ化イソプロピルからヨウ化プロペン、α−メチ
ルn−酪酸からα−メチルクロトン酸、α−メチルn−
酪酸メチルからα−メチルクロトン酸メチル、α−メチ
ルn−ブチルアルデヒドからα−メチルクロトンアルデ
ヒド、α−メチルn−ブチロニトリルからα−メチルク
ロトンニトリルがそれぞれ得られる。
【0021】前記酸化脱水素反応を実施するにあたって
は、原料である一般式(I)で示される官能基をもつア
ルカン類と分子状酸素以外に実質的に反応に不活性なガ
スを希釈ガスとして混合して使用することができる。希
釈ガスとしては、例えば、水蒸気、窒素ガス、炭酸ガス
を挙げることができるが、中でも水蒸気は目的化合物の
選択率及び収率を向上させ、更には触媒活性を持続させ
る作用も有するために最も好ましい。また、エステル基
をもつアルカンを反応させる場合はメタノールなどのア
ルコール類も同様に希釈ガスとして添加することができ
る。
【0022】水蒸気の使用量は、原料1モルに対して通
常5〜100モル、好ましくは15〜80モルである。
水蒸気の使用量は原料に対して多い方が目的化合物の選
択率及び収率を向上させるために好ましいが、余りに多
くなると目的化合物の空時収量を低下させると共に水蒸
気供給によるエネルギーロスのために経済性を低下させ
ることになる。
【0023】使用される分子状酸素は特に高純度の酸素
ガスである必要はなく、一般には分子状酸素含有ガス、
例えば、上記希釈ガスで希釈した酸素ガス又は空気が使
用される。分子状酸素の使用量は、原料1モルに対して
通常0.4〜1モル、好ましくは0.5〜0.8モルで
ある。
【0024】前記酸化脱水素反応は、前記触媒の存在
下、次のような条件で原料の前記アルカン類と分子状酸
素を気相で接触反応させることにより行うことができ
る。反応温度は原料の種類によって異なるが、一般式
(I)で示される化合物中の置換基Xの電子吸引性が大
きいほど低温にすることができ、通常250〜550
℃、好ましくは300〜450℃である。反応圧は常
圧、低度の加圧あるいは減圧のいずれでもよいが、一般
には常圧が適当である。また、接触時間は通常0.1〜
7秒、好ましくは0.2〜5秒である。なお、反応形式
としては連続式が好ましく、触媒の存在形態としては固
定床、移動床、流動床いずれの形態でもよいが、工業的
には固定床で反応を実施することが有利である。触媒の
粒径は、通常、反応管径の1/3〜1/10のサイズの
ものが使用される。このようにして得られた目的化合物
は蒸留などの公知の方法によって分離精製することがで
きる。
【0025】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。なお、各実施例及び比較例における原
料(官能基をもつアルカン)の反応率(%)、目的化合
物(官能基をもつアルケン)の選択率(%)は次式によ
り求めた。
【0026】
【数1】
【0027】
【数2】
【0028】実施例1 〔触媒の調製〕水500mlに硝酸第二鉄〔Fe(NO
3 3 ・9H2 O〕100gを溶解し、この溶液に、水
300mlにリン酸アンモニウム〔(NH4 3 PO4
・3H 2 O〕60.3gを溶解した溶液を加えて沈澱物
を生成させた。生成した沈澱物を濾過、洗浄して空気中
150℃で8時間乾燥した後、破砕して4〜10メッシ
ュに整粒し、次に空気中500℃で5時間焼成した。得
られた焼成物は酸化還元滴定により鉄原子の95%以上
がFe3+〔リン酸鉄(III) を主成分とする化合物〕であ
り、そのX線回折スペクトル(CuKα線)を図1−A
に示すものであった。
【0029】上記焼成物を内径18mmのステンレス製
反応管に充填した後、これに窒素:水素のモル比が1:
1の混合ガスを50ml/minの流量で流しながら、
400℃で5時間還元を行った。得られた還元物の鉄の
原子価は酸化還元滴定法により鉄原子の95%以上がF
2+であり、主成分は図1−Bに示すX線回折スペクト
ル(CuKα線)によりピロリン酸鉄Fe2 2
7 (還元リン酸鉄)であった。
【0030】上記還元物を内径18mmのステンレス製
反応管に充填した後、これに空気:水蒸気のモル比が1
0:3の混合ガスを100ml/minの流量で流しな
がら、400℃で1時間部分酸化を行った。得られた触
媒の鉄の原子価は酸化還元滴定により鉄原子の56%が
Fe2+であり、主成分は図2−Dに示すX線回折スペク
トル(CuKα線)により2θ=29.50°の回折ピ
ークをもつ新規な化合物(Y−phase)であった。
【0031】〔酸化脱水素反応〕上記触媒10mlを内
径18mmのステンレス製反応管に充填した後、常圧
下、これにイソ酪酸:水蒸気:窒素:酸素のモル比が
1:10:16.3:0.7の混合ガスを10.3l/
hrの流量で流しながら、反応温度380℃、接触時間
3秒で酸化脱水素反応を行った。目的化合物をガスクロ
マトグラフィーで分析した結果等を表1に示す。
【0032】実施例2 実施例1において、焼成物〔リン酸鉄(III) を主成分と
する化合物〕を還元する時間を1時間に変え、還元物の
部分酸化を行わなかったことのほかは、実施例1と同様
に触媒を調製して酸化脱水素反応を行った。なお、得ら
れた触媒の鉄の原子価は酸化還元滴定により鉄原子の5
4%がFe 2+であり、主成分は図2−Cに示すX線回折
スペクトル(CuKα線)により2θ=19.98°、
21.24°、35.04°、35.54°の回折ピー
クをもつ新規な化合物(B−phase)であった。目
的化合物を分析した結果等を表1に示す。
【0033】実施例3〜5 実施例1において、イソ酪酸をブチルアルデヒド、イソ
ブチロニトリル、イソ酪酸メチルにそれぞれ変え、反応
条件を表1記載の条件にそれぞれ変えたことのほかは、
実施例1と同様に触媒を調製して酸化脱水素反応を行っ
た。目的化合物を分析した結果等を表1に示す。
【0034】実施例6 実施例1において、硝酸第二鉄〔Fe(NO3 3 ・9
2 O〕を100g、リン酸アンモニウム〔(NH4
3 PO4 ・3H2 O〕を65.3gに変え、反応温度を
表1記載の条件に変えたことのほかは、実施例1と同様
に触媒を調製して酸化脱水素反応を行った。目的化合物
を分析した結果等を表1に示す。
【0035】実施例7 実施例1において、還元物を部分酸化する温度及び時間
を250℃、1時間に変え、反応温度を表1記載の条件
に変えたことのほかは、実施例1と同様に触媒を調製し
て酸化脱水素反応を行った。目的化合物を分析した結果
等を表1に示す。
【0036】実施例8 実施例1において、還元物を部分酸化する温度及び時間
を270℃、1時間に変え、反応温度を表1記載の条件
に変えたことのほかは、実施例1と同様に触媒を調製し
て酸化脱水素反応を行った。目的化合物を分析した結果
等を表1に示す。
【0037】実施例9 実施例1において、還元物を部分酸化する温度及び時間
を240℃、40分に変え、反応条件の一部を表1記載
の条件に変えたことのほかは、実施例1と同様に触媒を
調製して酸化脱水素反応を行った。目的化合物を分析し
た結果等を表1に示す。なお、得られた触媒の主成分は
図3−Eに示すX線回折スペクトル(CuKα線)より
Y−phaseとピロリン酸鉄Fe2 2 7 (還元リ
ン酸鉄)の混合物であった。
【0038】実施例10 実施例1において、水500mlに溶解する塩を硝酸第
二鉄〔Fe(NO3 3 ・9H2 O〕100g及び硝酸
鉛〔Pb(NO3 2 〕8.2gに変え、原料及び反応
条件を表1記載の条件に変えたことのほかは、実施例1
と同様に触媒を調製して酸化脱水素反応を行った。目的
化合物を分析した結果等を表1に示す。
【0039】実施例11 実施例1において、水500mlに溶解する塩を硝酸第
二鉄〔Fe(NO3 3 ・9H2 O〕100g及び硝酸
鉛〔Co(NO3 2 ・6H2 O〕2.3 gに変え、
原料及び反応条件を表1記載の条件に変えたことのほか
は、実施例1と同様に触媒を調製して酸化脱水素反応を
行った。目的化合物を分析した結果等を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】比較例1 実施例1において、焼成物〔リン酸鉄(III) を主成分と
する化合物〕の還元及び還元物の部分酸化を行わなかっ
たことのほかは、実施例1と同様に触媒を調製して酸化
脱水素反応を行った。目的化合物を分析した結果等を表
2に示す。
【0042】比較例2 実施例1において、還元物の部分酸化を行わなかったこ
とのほかは、実施例1と同様に触媒を調製して酸化脱水
素反応を行った。目的化合物を分析した結果等を表2に
示す。
【0043】比較例3 実施例1において、硝酸第二鉄〔Fe(NO3 3 ・9
2 O〕を100g、リン酸アンモニウム〔(NH4
3 PO4 ・3H2 O〕を45.2gに変えたことのほか
は、実施例1と同様に触媒を調製して酸化脱水素反応を
行った。目的化合物を分析した結果等を表2に示す。
【0044】比較例4 実施例1において、硝酸第二鉄〔Fe(NO3 3 ・9
2 O〕を100g、リン酸アンモニウム〔(NH4
3 PO4 ・3H2 O〕を85.4gに変えたことのほか
は、実施例1と同様に触媒を調製して酸化脱水素反応を
行った。目的化合物を分析した結果等を表2に示す。な
お、得られた触媒には非晶質のリンが多く含まれてい
た。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明により、官能基をもつアルカン類
を選択的に酸化脱水素できる新規な触媒を提供すること
ができる。そして、この触媒を使用することにより、官
能基をもつアルカン類から、ポリマー原料として非常に
有用なメタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクロレ
インなどの官能基をもつアルケン類を高収率で製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Aは実施例1で得られた焼成物〔リン酸鉄(I
II) を主成分とする化合物〕の、Bは実施例1で得られ
た還元物のX線回折スペクトルを示す。
【図2】 Cは実施例2で得られた酸化脱水素触媒(2
θ=29.50°の回折ピークをもつ化合物)の、Dは
実施例1で得られた酸化脱水素触媒(2θ=19.98
°、21.24°、35.04°、35.54°の回折
ピークをもつ化合物)のX線回折スペクトルを示す。
【図3】 Eは実施例9で得られた酸化脱水素触媒(2
θ=29.50°の回折ピークをもつ化合物とピロリン
酸鉄Fe2 2 7 (還元リン酸鉄)の混合物)のX線
回折スペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/54 9279−4H 255/08 9357−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄に対するリンの原子比(P/Fe)が
    1〜1.5である鉄、リン、酸素からなる触媒であっ
    て、鉄原子の20〜80%が2価の原子価を有し、X線
    回折スペクトル(CuKα線)において2θ=19.9
    8°、21.24°、35.04°、35.54°又は
    2θ=29.50°の回折ピークを有することを特徴と
    する酸化脱水素触媒。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100394483B1 (ko) * 1996-11-27 2003-12-24 주식회사 효성 탈수소화 반응용 촉매 조성물
EP1484966A4 (en) * 2002-03-21 2006-04-05 Yeda Res & Dev DERIVATIVES OF ISOFLAVONES

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