JPH07233483A - ほうろう用ステンレス鋼板の製造方法 - Google Patents

ほうろう用ステンレス鋼板の製造方法

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JPH07233483A
JPH07233483A JP2407694A JP2407694A JPH07233483A JP H07233483 A JPH07233483 A JP H07233483A JP 2407694 A JP2407694 A JP 2407694A JP 2407694 A JP2407694 A JP 2407694A JP H07233483 A JPH07233483 A JP H07233483A
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JP
Japan
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stainless steel
enamel
atmosphere
steel sheet
adhesion
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JP2407694A
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English (en)
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Kunio Fukuda
田 國 夫 福
Susumu Sato
藤 進 佐
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ブラスト処理、めっき処理なく、釉薬の密着性
に優れたほうろう用ステンレス鋼板を製造する方法を提
供する。 【構成】ほうろう用ステンレス鋼板を製造するに際し、
冷延鋼板を、燃焼ガス量に対して加熱バーナーの空気体
積比を1.1以上で燃焼させたガス雰囲気中で焼鈍し、
酸洗工程を省略した後、H2 :20%以下、残部不活性
ガスからなり、露点−40℃以上、−15℃以下の雰囲
気中で、500℃以上の温度域に保持して処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ほうろう用ステンレス
鋼板の製造方法に係り、特にブラスト処理、めっき処理
なしに、ほうろう用釉薬の密着性に優れたほうろう用ス
テンレス鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ステンレス鋼の持つ優れた耐熱性
・耐食性をより一層高め、また装飾性を付加すること等
を目的にステンレス鋼にほうろう処理がなされており、
ほうろう処理されたステンレス鋼板が、浴槽、流し台、
建築用外壁あるいは台所用品などに汎用されつつある。
しかし、焼き付けようとするガラス皮膜が素地金属と強
固に密着するためには、その金属が酸化もしくは錆易い
ものでなければならず、耐食性、耐酸化性に優れたステ
ンレス鋼板上にほうろう処理を行うためには、前処理が
必要とされた。
【0003】特開昭53−108039号に開示される
ショットあるいはサンドブラスト、液体ホーニング、研
摩等により表面の粗面化を促してほうろうとの密着性を
向上させる方法がある。しかしながら、この従来方法は
常に安定した粗度を確保することは難しく、また板厚の
薄い材料ではこの様な物理的処理では板の歪み等が避け
られず、製品の最終形状を悪くするという問題点があっ
た。
【0004】また従来の方法として、王水、弗化水素酸
中に浸漬して表面を溶解し粗面化してほうろうとの密着
性を向上させる方法もあるが、この様な化学的方法では
粗面化の度合が小さく、釉薬との密着性を十分に確保で
きないという問題点があった。
【0005】また表面にNi等のメツキ処理を施し釉薬
との密着性を向上させる方法として、特公昭51−40
086号や特公昭51−40583号等があるが、処理
コストの増大を招くという問題点があった。
【0006】また特開乎4−308039号に開示され
ている方法として、燃焼性ガス量に対して加熱バーナー
の空気比を0.6〜l .0 にして焼鈍した後、酸洗し、
異常酸化を起こして表面を粗面化し、釉薬との密着性を
向上させる方法もある。しかしこの方法では、焼鈍時の
異常酸化の為ステンレス鋼の表面の脱Cr層が深くな
り、素地の耐食性を著しく劣化させるという問題点があ
った。すなわち、特開平4−308039号はその空気
比を0.6〜1.0にして焼鈍し、酸洗する工程のた
め、素地の耐食性が著しく劣化した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決するためになされたものであり、製品
に歪み等の悪影響をもたらす処理なく、メッキ等の処理
なしに、またステンレス鋼の特定の成分を限定すること
なしに、釉薬との密着性にすぐれた、ほうろう用オース
テナイト系ステンレス鋼板を製造する方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ステンレ
ス鋼と釉薬との密着性を助長する物質を詳細に検討した
結果、焼鈍の際に表面に生じる酸化皮膜の内、特にコラ
ンダム酸化物((Fe,Cr)2 3 )が有効であるこ
と、またこのコランダム酸化物中のCrの含有量が高
く、Fe含有率の低いほどステンレス鋼と釉薬との密着
性が向上することを見いだし、本発明に至ったものであ
る。
【0009】すなわち、本発明は、ほうろう用ステンレ
ス鋼板を製造するに際し、冷延鋼板を、燃焼ガス量に対
して加熱バーナーの空気体積比を1.1以上で燃焼させ
たガス雰囲気中で焼鈍し、酸洗工程を省略した後、
2 :20%以下、残部不活性ガスからなり、露点−4
0℃以上、−15℃以下の雰囲気中で、500℃以上の
温度域に保持して処理することを特徴とする、ほうろう
用ステンレス鋼板の製造方法を提供するものである。
【0010】上記発明において、焼鈍雰囲気の空気比は
1.51〜1.7であるのが好ましい。また、保持処理
は、雰囲気の露点を−30℃〜−40℃で行なうのがよ
く、処理条件として500〜900℃の温度で5〜20
分で行なうのがよい。
【0011】
【作用】以下本発明をさらに詳細に説明する。通常ステ
ンレス鋼は熱間圧延の後、液化石油ガス、液化天然ガ
ス、プロパンガス等を燃焼させた雰囲気中で焼鈍され、
このとき焼鈍時に生成するスケールを完全に除去するた
め、硫酸、硝弗酸中に浸漬処理される。この様な処理を
行った後冷間圧延し、脱脂、乾燥した後ステンレスほう
ろう鋼素材とされる。なお、本発明において、熱間圧延
時の圧下率、焼鈍条件および冷間圧延時の圧下率は特に
限定するものでなく、板厚等に応じて適切に定めればよ
い。また本発明でステンレス鋼とは、オーステナイト系
ステンレス鋼、およびフェライト系ステンレス鋼を意味
する。
【0012】本発明においては、上述した焼鈍時の燃焼
性ガスの完全燃焼に必要な空気量(理論空気体積比量)
を1.0とした時のこれらのガスに対する混合空気の比
率(空気比)を1.1以上の範囲内として焼鈍する。こ
れにより焼鈍後の表面がCr含有率の高くFeの含有率
の低いコランダム酸化物となり、釉薬との密着性が向上
する。
【0013】すなわち本発明者等の焼鈍雰囲気中の空気
比と生成する酸化皮膜を検討した結果、空気比が1.1
より低下するとコランダム型酸化物中のCr量が著しく
低下しFe量が増大し、釉薬との密着性が劣化する。ま
た、コランダム酸化物中のCr量は1.1以上でも多く
なるが、よりCr含有量を多くして、釉薬との密着性を
確保するためには、空気比1.51以上にするのがよ
い。また空気比の上限については特にほうろう密着性に
影響しないので限定しないが、空気比を1.7より高く
してもコランダム型酸化物中のCrの含有量は飽和し、
釉薬との密着性は変化せず、またあまり空気比を高くす
ると焼鈍温度の確保に困難が生じる。よって焼鈍雰囲気
の空気比は1.51以上1.7以下とするのが望まし
い。
【0014】しかし上述の処理だけではコランダム型酸
化物中のCrの含有量が低く、ステンレス鋼と釉薬との
密着性が不十分であるので、本発明では上述の処理の
後、H 2 :20%以下、残部不活性ガスからなり、露点
−15℃以下、−40℃以上の還元性雰囲気中で、50
0℃以上の温度域に保持する処理を行う。これにより、
コランダム中の酸化物のFeを還元しCrの含有率を高
め、釉薬との密着性を向上させる。
【0015】H2 濃度が20%を越えると、Crが還元
される雰囲気となりやすく、ほうろうとの密着性は低下
するので、H2 濃度は20%以下とした。好ましいH2
濃度は、2〜10%とする。露点が−15℃より上昇す
るとFeも酸化される雰囲気になり、ほうろう密着性は
低下する。また露点が−40℃より低くなるとCrも還
元される雰囲気になり、ほうろう密着性は低下する。し
たがって、Crにとっては酸化性で、Feにとっては還
元性の雰囲気となるよう、雰囲気の露点は−40℃以
上、−15℃以下とする。還元反応を促進するため、雰
囲気中の露点は−30℃以下が望ましい。
【0016】また、処理温度が500℃より低くなると
Feの還元反応速度が遅く、コランダム中のFeが還元
されず、釉薬との密着性が向上しない。したがって、処
理温度は500℃以上とする。また処理温度の上限につ
いては、特に限定はしないが、処理温度が高くなりすぎ
ると、結晶粒が粗大化し加工性等に悪影響を与える。よ
って好ましい処理温度は500℃〜900℃とする。ま
た、処理時間については特に限定しないが、Feの還元
反応を促進し、Crの酸化反応を促進するためには、5
分〜20分処理するのが、望ましい。
【0017】なお本発明で得られたステンレス鋼板のほ
うろうがけの方法は特に限定するものでなく、一般に行
われている方法によればよい。
【0018】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。 (実施例)供試材としては、組成が汎用のSUS43
0、SUS304熱延板を実験室的に板厚0.7mmま
で冷延した冷延板を用いた。これらの供試材をコークス
炉ガス、液化石油ガス、プロパンガスを表1に示す空気
比で燃焼させた雰囲気中で、実験室的に焼鈍した。焼鈍
パターンは次の通りである。SUS430については約
80秒で850℃まで昇温した後、850℃×20秒間
保持の後、SUS304については約80秒で1100
℃まで昇温した後、1100℃×20秒間保持の後それ
ぞれ空冷した。その後、表1に示すH2 濃度、残部N2
またはArガスとそれらの混合ガス、露点の雰囲気中で
表1に示す温度に保持する処理を施した。このようにし
て得られたステンレス鋼板にSiO2 、TiO2 、B2
3 、Al2 3 等を主な成分とする市販の釉薬を施釉
した後、露点−35℃、800℃で3分焼成した。こう
して得られた被験材料について、ほうろう密着性を調査
した。ほうろう密着性は、P.E.Iにより定められた
密着試験で測定されるP.E.Iほうろう密着指数を用
いた。また曲げ性は180度曲げ(曲げr=10mm)
を行い、ほうろう鋼の剥離の発生の有無を調査した。ま
た比較例として本発明以外の処理を行って、ほうろう密
着性、曲げ性を調査した。それらの結果を表1に示す。
【0019】また、従来例として下記の処理を行ったも
のを示す。本発明例と同様な供試材を用いて、コークス
炉ガス、液化石抽ガス、プロパンガスを空気比1.3で
燃焼させた雰囲気中で、実験室的に焼鈍した後、脱スケ
ールを行い、サンドブラストあるいはめっき処理した
後、ほうろう処理した。焼鈍条件、施釉条件は本発明例
と同様である。こうして得られた被験材料について、本
発明例と同様の方法でほうろう密着性、曲げ性を調査し
た。結果を表2に示す。表1、2から本発明によって製
造されたステンレス鋼板は、釉薬との密着性も良好で、
それから得られたステンレスほうろう鋼板も優れた性質
を有していることは、疑う余地がない。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【0024】
【発明の効果】上述したように、本発明の方法により製
造したほうろう用ステンレス鋼板は、比較例に示した本
発明外の場合や従来例に従ってサンドブラスト処理した
素材に比較して、釉薬との密着性に優れたステンレス素
材を得ることができる。上記のように本発明によれば、
製品の悪影響をもたらす処理なく、メッキ等の処理なし
に、またステンレス鋼の特定の成分を限定することな
く、釉薬との密着性を十分に確保できるステンレス鋼板
を生産することが可能となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほうろう用ステンレス鋼板を製造するに際
    し、冷延鋼板を、燃焼ガス量に対して加熱バーナーの空
    気体積比を1.1以上で燃焼させたガス雰囲気中で焼鈍
    し、酸洗工程を省略した後、H2 :20%以下、残部不
    活性ガスからなり、露点−40℃以上、−15℃以下の
    雰囲気中で、500℃以上の温度域に保持して処理する
    ことを特徴とする、ほうろう用ステンレス鋼板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】焼鈍雰囲気の空気比は1.51〜1.7で
    ある請求項1に記載のほうろう用ステンレス鋼板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】保持処理雰囲気の露点は−30℃以下−4
    0℃以上である請求項1または2に記載のほうろう用ス
    テンレス鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】保持処理温度は500〜900℃である請
    求項1〜3のいずれかに記載のほうろう用ステンレス鋼
    板の製造方法。
  5. 【請求項5】保持処理時間は5〜20分である請求項1
    〜4のいずれかに記載のほうろう用ステンレス鋼板の製
    造方法。
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