JPH07240570A - 薄膜構造体 - Google Patents
薄膜構造体Info
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- JPH07240570A JPH07240570A JP2953394A JP2953394A JPH07240570A JP H07240570 A JPH07240570 A JP H07240570A JP 2953394 A JP2953394 A JP 2953394A JP 2953394 A JP2953394 A JP 2953394A JP H07240570 A JPH07240570 A JP H07240570A
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- thermal expansion
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- alumina
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、安価で、熱伝導の良好な金属を基
板として用いることができるとともに、高温度でも使用
でき、耐環境性に優れた、高密着性を有する薄膜構造体
を提供することを目的とする。 【構成】 本発明に係る薄膜構造体は、金属基板Sとア
ルミナ膜Fからなる薄膜構造体において、金属基板Sと
アルミナ膜Fの間に少なくとも一層以上の中間層を設け
るとともに、前記中間層の熱膨張係数αi を、金属基板
Sの熱膨張係数αs よりも大きく、アルミナ膜の熱膨張
係数αf よりも小さくする(すなわちαf<αi <αs
とする)ことを特徴とする。
板として用いることができるとともに、高温度でも使用
でき、耐環境性に優れた、高密着性を有する薄膜構造体
を提供することを目的とする。 【構成】 本発明に係る薄膜構造体は、金属基板Sとア
ルミナ膜Fからなる薄膜構造体において、金属基板Sと
アルミナ膜Fの間に少なくとも一層以上の中間層を設け
るとともに、前記中間層の熱膨張係数αi を、金属基板
Sの熱膨張係数αs よりも大きく、アルミナ膜の熱膨張
係数αf よりも小さくする(すなわちαf<αi <αs
とする)ことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属ベースの基板を用い
たハイブリッドICの薄膜構造体に関する。本発明は半
導体関連の薄膜や、耐摩耗、耐酸化、耐食関連等の各種
薄膜に利用できる。
たハイブリッドICの薄膜構造体に関する。本発明は半
導体関連の薄膜や、耐摩耗、耐酸化、耐食関連等の各種
薄膜に利用できる。
【0002】
【従来の技術】従来、ハイブリッドIC(以下HICと
いう)の基板としては、アルミナ等のセラミックスが用
いられてきた。しかし最近、より耐環境性に優れたHI
Cが要求されるようになり、放熱性に優れた金属基板を
用いるHICが製造されるようになってきた。ところ
が、金属は電気伝導体であるため、基板として用いるた
めには表面をアルミナ等の絶縁膜でコーティングし、そ
の上に薄膜配線を施す必要がある。
いう)の基板としては、アルミナ等のセラミックスが用
いられてきた。しかし最近、より耐環境性に優れたHI
Cが要求されるようになり、放熱性に優れた金属基板を
用いるHICが製造されるようになってきた。ところ
が、金属は電気伝導体であるため、基板として用いるた
めには表面をアルミナ等の絶縁膜でコーティングし、そ
の上に薄膜配線を施す必要がある。
【0003】しかし、アルミナの熱膨張係数αは5×1
0-6/deg 程度と小さく、金属の熱膨張係数は一般に1
0×10-6/deg 程度以上と大きいため、金属上にアル
ミナ膜を形成すると熱膨張係数の違いによる応力が発生
し、図5に示すようにアルミナ膜が剥離するという問題
が発生していた。
0-6/deg 程度と小さく、金属の熱膨張係数は一般に1
0×10-6/deg 程度以上と大きいため、金属上にアル
ミナ膜を形成すると熱膨張係数の違いによる応力が発生
し、図5に示すようにアルミナ膜が剥離するという問題
が発生していた。
【0004】そこで、図4に示すように金属の中でも比
較的熱膨張係数が小さく(8×10-6/deg 程度)、ま
た入手も比較的容易なTiを基板として用いることによ
り剥離の問題を解決し、金属ベース基板を用いたHIC
が製造されている。
較的熱膨張係数が小さく(8×10-6/deg 程度)、ま
た入手も比較的容易なTiを基板として用いることによ
り剥離の問題を解決し、金属ベース基板を用いたHIC
が製造されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】Tiを用いた金属ベー
ス基板は、従来のセラミックス基板に比べれば放熱性に
優れるため、最高使用温度の高いHIC用基板として用
いることができる。しかしTiは金属材料としては高価
であり、また、熱伝導が金属の中では良くないため
(0.035 cal/cm・ cec ・ deg )、一般に安価で熱
伝導が良好であるという金属の特徴を活かしているとは
言い難い。
ス基板は、従来のセラミックス基板に比べれば放熱性に
優れるため、最高使用温度の高いHIC用基板として用
いることができる。しかしTiは金属材料としては高価
であり、また、熱伝導が金属の中では良くないため
(0.035 cal/cm・ cec ・ deg )、一般に安価で熱
伝導が良好であるという金属の特徴を活かしているとは
言い難い。
【0006】本発明はこれらの問題を解決することがで
きる薄膜構造体、すなわちより安価で熱伝導の良好な金
属を基板として用いることができるとともに、高温度で
も使用でき、耐環境性に優れた高密着性を有する薄膜構
造体を提供することを目的とする。
きる薄膜構造体、すなわちより安価で熱伝導の良好な金
属を基板として用いることができるとともに、高温度で
も使用でき、耐環境性に優れた高密着性を有する薄膜構
造体を提供することを目的とする。
【0007】
(第1の手段)本発明に係る高密着性を有する薄膜構造
体は、金属基板Sとアルミナ膜Fからなる薄膜構造体に
おいて、金属基板Sとアルミナ膜Fの間に少なくとも一
層以上の中間層を設けるとともに、前記中間層の熱膨張
係数αi を、金属基板Sの熱膨張係数αs よりも大き
く、アルミナ膜の熱膨張係数αf よりも小さくする(す
なわちαf <αi <αs とする)ことを特徴とする。
体は、金属基板Sとアルミナ膜Fからなる薄膜構造体に
おいて、金属基板Sとアルミナ膜Fの間に少なくとも一
層以上の中間層を設けるとともに、前記中間層の熱膨張
係数αi を、金属基板Sの熱膨張係数αs よりも大き
く、アルミナ膜の熱膨張係数αf よりも小さくする(す
なわちαf <αi <αs とする)ことを特徴とする。
【0008】(第2の手段)本発明に係る薄膜構造体は
第1の手段において、金属基板Sとして銅Cu又はアル
ミニウムAlを用い、中間層としてニッケルNi又はク
ロムCrのいずれかを用いることを特徴とする。
第1の手段において、金属基板Sとして銅Cu又はアル
ミニウムAlを用い、中間層としてニッケルNi又はク
ロムCrのいずれかを用いることを特徴とする。
【0009】(第3の手段)本発明に係る薄膜構造体は
第1の手段において、金属基板Sとして銅Cu又はアル
ミニウムAlを用い、ニッケルNiを金属基板側中間層
とし、クロムCrをアルミナ膜側の中間層として用いる
ことを特徴とする。
第1の手段において、金属基板Sとして銅Cu又はアル
ミニウムAlを用い、ニッケルNiを金属基板側中間層
とし、クロムCrをアルミナ膜側の中間層として用いる
ことを特徴とする。
【0010】前述のように本発明は、より耐環境性に優
れたHICを安価に製造するために、まず基板としては
金属を用い、その中でも安価で熱伝導の良好なものとし
てCuおよびAlを用いる。
れたHICを安価に製造するために、まず基板としては
金属を用い、その中でも安価で熱伝導の良好なものとし
てCuおよびAlを用いる。
【0011】より耐環境性を重視する場合にはCuを用
い、より安価にするためにはAlを用いる。Cuの熱伝
導度0.94 cal/cm・ sec ・ deg 程度であり、Alの
熱伝導度は0.54 cal/cm・ sec ・ deg 程度であるか
らである。
い、より安価にするためにはAlを用いる。Cuの熱伝
導度0.94 cal/cm・ sec ・ deg 程度であり、Alの
熱伝導度は0.54 cal/cm・ sec ・ deg 程度であるか
らである。
【0012】しかしながらCuの熱膨張係数は17×1
0-6/deg 程度、Alの熱膨張係数は24×10-6/de
g とアルミナ膜の熱膨張係数5×106 /deg に比べ数
倍程度値が大きいため、CuやAlに直接アルミナ膜を
形成すると剥離が発生し基板として用いることは不可能
である。
0-6/deg 程度、Alの熱膨張係数は24×10-6/de
g とアルミナ膜の熱膨張係数5×106 /deg に比べ数
倍程度値が大きいため、CuやAlに直接アルミナ膜を
形成すると剥離が発生し基板として用いることは不可能
である。
【0013】そこで基板とアルミナ膜の間に中間層とし
て両者の中間の熱膨張係数を有する層を設けることによ
り、アルミナ膜の剥離を防止する。なお、薄膜形成の容
易さ、材料の安定性および価格等の点からは、NiとC
rのいずれか一層、あるいは中間層として金属基板側に
Ni、アルミナ膜側にCrを有する二層構造の中間層が
望ましい。
て両者の中間の熱膨張係数を有する層を設けることによ
り、アルミナ膜の剥離を防止する。なお、薄膜形成の容
易さ、材料の安定性および価格等の点からは、NiとC
rのいずれか一層、あるいは中間層として金属基板側に
Ni、アルミナ膜側にCrを有する二層構造の中間層が
望ましい。
【0014】
【作用】本発明の薄膜構造体では、金属基板とアルミナ
膜との間に両者の中間の熱膨張係数を有する物質を中間
層として設けているため、金属基板とアルミナ膜との熱
膨張係数の違いにより発生する応力を緩和し、その結果
応力により発生するアルミナ膜の剥離を防止することが
できる。
膜との間に両者の中間の熱膨張係数を有する物質を中間
層として設けているため、金属基板とアルミナ膜との熱
膨張係数の違いにより発生する応力を緩和し、その結果
応力により発生するアルミナ膜の剥離を防止することが
できる。
【0015】また、段階的に熱膨張係数の異なる中間層
を複層設けることにより、熱膨張差による応力も段階的
に緩和されるため、よりアルミナ膜の密着性に優れた金
属ベース基板用の薄膜構造体を形成することができる。
を複層設けることにより、熱膨張差による応力も段階的
に緩和されるため、よりアルミナ膜の密着性に優れた金
属ベース基板用の薄膜構造体を形成することができる。
【0016】
(第1実施例)本発明の第1実施例としてCu基板の上
に、中間層と、うすいアルミナ膜を形成する場合につき
説明する。
に、中間層と、うすいアルミナ膜を形成する場合につき
説明する。
【0017】図1の金属基板としてCu基板を、中間層
としてNi膜を用いた場合が、第1実施例に対応する。
電子ビーム蒸着法によりCu基板の上にアルミナ絶縁膜
を直接形成せずに、アルミナ膜の蒸着に先立ち0.5μ
mのNi膜を蒸着し、その後連続的に2μmのアルミナ
膜を蒸着した。
としてNi膜を用いた場合が、第1実施例に対応する。
電子ビーム蒸着法によりCu基板の上にアルミナ絶縁膜
を直接形成せずに、アルミナ膜の蒸着に先立ち0.5μ
mのNi膜を蒸着し、その後連続的に2μmのアルミナ
膜を蒸着した。
【0018】他方、第1実施例の比較例として、Niの
中間層を蒸着しない他は第1実施例と同様の方法でCu
基板にアルミナ膜を2μm形成した。上記2種類のCu
基板について蒸着後の外観を調べた結果、比較例の基板
ではほぼ全面にわたってアルミナ膜の剥離が発生してい
るのに対し、第1実施例の基板では膜の剥離は観察され
ず、中間層を形成することにより密着性が向上すること
が明らかとなった。
中間層を蒸着しない他は第1実施例と同様の方法でCu
基板にアルミナ膜を2μm形成した。上記2種類のCu
基板について蒸着後の外観を調べた結果、比較例の基板
ではほぼ全面にわたってアルミナ膜の剥離が発生してい
るのに対し、第1実施例の基板では膜の剥離は観察され
ず、中間層を形成することにより密着性が向上すること
が明らかとなった。
【0019】Niの熱膨張係数αniは13×10-6/de
g 程度であり、アルミナ膜の熱膨張係数αf は、5×1
0-6/deg 、Ni膜の熱膨張係数αniは、 1×10
-6/deg 、Cu基板の熱膨張係数αcuは、 16×10
-6/degであるから、 αf <αni<αcu …(A) の関係を有する。この場合、αcuは図1のαs にαniは
図1のαi に対応するから、第1実施例は αf <αi <αs …(A)′ の関係を有する。
g 程度であり、アルミナ膜の熱膨張係数αf は、5×1
0-6/deg 、Ni膜の熱膨張係数αniは、 1×10
-6/deg 、Cu基板の熱膨張係数αcuは、 16×10
-6/degであるから、 αf <αni<αcu …(A) の関係を有する。この場合、αcuは図1のαs にαniは
図1のαi に対応するから、第1実施例は αf <αi <αs …(A)′ の関係を有する。
【0020】(第2実施例)本発明の第2実施例として
Al基板に中間層とアルミナ絶縁膜を形成する場合につ
き説明する。
Al基板に中間層とアルミナ絶縁膜を形成する場合につ
き説明する。
【0021】図1の金属基板としてAl基板を、中間層
1としてNi膜を用いた場合が第2実施例に対応する。
直流マグネトロン・スパッタリング法によりAl基板の
上にアルミナ絶縁膜を直接形成せずに、あらかじめNi
膜を1μm形成したのちアルミナ絶縁膜を形成した。他
方第2実施例の比較例として、Ni膜を形成していない
Al基板の上に、スパッタリング法によりアルミナ膜の
形成をした。アルミナ膜の形成状況をのぞき窓から観察
していると、当初は両基板とも同じように膜が形成され
ていったが、水晶膜厚計の指示が5μmを越えるころか
ら、比較例すなわちNi中間層を形成していないAl基
板の表面が、ところどころ点状に光りだすようになり、
やがてアルミナ膜の厚さが約6μm厚さになると、Al
基板の表面全体が乱反射を示すようになり、アルミナ膜
が全面的に剥離する様子が観察された。しかし第2実施
例すなわちNi中間層を形成したAl基板は10μmま
でアルミナの成膜を継続してもAl基板の表面の変化は
観察されなかった。従って、第2実施例によりAl基板
を用いた場合も、中間層によりアルミナ膜の密着性が向
上することがわかった。なお、アルミナ膜の熱膨張係数
αf は、5×10-6/deg 、Ni膜の熱膨張係数α
niは、 13×10-6/deg 、Al基板の熱膨張係数
αalは、 23×10-6/degであるから、 αf <αni<αal …(C) の関係を有する。この場合、αalは図1のαs にαniは
図1のαi に対応するから、第2実施例も αf <αi <αs …(C)′ の関係を有する。
1としてNi膜を用いた場合が第2実施例に対応する。
直流マグネトロン・スパッタリング法によりAl基板の
上にアルミナ絶縁膜を直接形成せずに、あらかじめNi
膜を1μm形成したのちアルミナ絶縁膜を形成した。他
方第2実施例の比較例として、Ni膜を形成していない
Al基板の上に、スパッタリング法によりアルミナ膜の
形成をした。アルミナ膜の形成状況をのぞき窓から観察
していると、当初は両基板とも同じように膜が形成され
ていったが、水晶膜厚計の指示が5μmを越えるころか
ら、比較例すなわちNi中間層を形成していないAl基
板の表面が、ところどころ点状に光りだすようになり、
やがてアルミナ膜の厚さが約6μm厚さになると、Al
基板の表面全体が乱反射を示すようになり、アルミナ膜
が全面的に剥離する様子が観察された。しかし第2実施
例すなわちNi中間層を形成したAl基板は10μmま
でアルミナの成膜を継続してもAl基板の表面の変化は
観察されなかった。従って、第2実施例によりAl基板
を用いた場合も、中間層によりアルミナ膜の密着性が向
上することがわかった。なお、アルミナ膜の熱膨張係数
αf は、5×10-6/deg 、Ni膜の熱膨張係数α
niは、 13×10-6/deg 、Al基板の熱膨張係数
αalは、 23×10-6/degであるから、 αf <αni<αal …(C) の関係を有する。この場合、αalは図1のαs にαniは
図1のαi に対応するから、第2実施例も αf <αi <αs …(C)′ の関係を有する。
【0022】(第3実施例)本発明の第3実施例として
Cu基板に中間層と厚いアルミナ膜を形成する場合につ
き説明する。
Cu基板に中間層と厚いアルミナ膜を形成する場合につ
き説明する。
【0023】図2の金属基板としてCu基板を、中間層
1としてNi膜を、中間層2としてCr膜を用いた場合
が第3実施例に対応する。第3実施例ではCu基板の上
に中間層を介してアルミナ膜を形成したが、中間層とし
てまず0.5μmのNiを蒸着した後に続けて0.5μ
mのCrを蒸着し、さらに連続的に8μmのアルミナ膜
を蒸着した薄膜構造体を形成した。他方、第3実施例の
比較例としてアルミナ膜の厚さを8μmとした以外は第
1実施例と同様の方法で0.5μmのNiを中間層とし
て有する薄膜構造体を形成した。
1としてNi膜を、中間層2としてCr膜を用いた場合
が第3実施例に対応する。第3実施例ではCu基板の上
に中間層を介してアルミナ膜を形成したが、中間層とし
てまず0.5μmのNiを蒸着した後に続けて0.5μ
mのCrを蒸着し、さらに連続的に8μmのアルミナ膜
を蒸着した薄膜構造体を形成した。他方、第3実施例の
比較例としてアルミナ膜の厚さを8μmとした以外は第
1実施例と同様の方法で0.5μmのNiを中間層とし
て有する薄膜構造体を形成した。
【0024】上記2種類の8μm厚さのアルミナ膜の外
観を観察した結果、第3実施例ではアルミナ膜の剥離は
観察されず健全な状態であったが、比較例ではごくわず
かではあるもののアルミナ膜の剥離が観察された。すな
わち第1実施例に示したように、Cu基板とアルミナ膜
との中間の熱膨張係数を有する中間層を一層設けた薄膜
構造体で密着性向上の効果は発揮できるものの、第3実
施例のように厚いアルミナ絶縁膜を形成する場合には、
熱膨張係数が段階的に変化する二層以上の中間層を有す
る薄膜構造体がアルミナ膜の密着性向上により有効であ
ることが明らかになった。
観を観察した結果、第3実施例ではアルミナ膜の剥離は
観察されず健全な状態であったが、比較例ではごくわず
かではあるもののアルミナ膜の剥離が観察された。すな
わち第1実施例に示したように、Cu基板とアルミナ膜
との中間の熱膨張係数を有する中間層を一層設けた薄膜
構造体で密着性向上の効果は発揮できるものの、第3実
施例のように厚いアルミナ絶縁膜を形成する場合には、
熱膨張係数が段階的に変化する二層以上の中間層を有す
る薄膜構造体がアルミナ膜の密着性向上により有効であ
ることが明らかになった。
【0025】Crの熱膨張係数は6×10-6/deg 程度
であり、アルミナ膜の熱膨張係数αf は、5×10-6/
deg 、Cr膜の熱膨張係数αcrは、 6×10-6/de
g 、Ni膜の熱膨張係数αniは、 13×10-6/de
g 、Cu基板の熱膨張係数αcuは、 16×10-6/de
gであるから、 αf <αcr<αni<αcu α(B) の関係を有する。この場合、αcuは図2のαs にαniは
図2のα1 にαcrは図2のα2 に対応するから、第3実
施例は、 αf <α2 <α1 <αs α(B)′ の関係を有する。
であり、アルミナ膜の熱膨張係数αf は、5×10-6/
deg 、Cr膜の熱膨張係数αcrは、 6×10-6/de
g 、Ni膜の熱膨張係数αniは、 13×10-6/de
g 、Cu基板の熱膨張係数αcuは、 16×10-6/de
gであるから、 αf <αcr<αni<αcu α(B) の関係を有する。この場合、αcuは図2のαs にαniは
図2のα1 にαcrは図2のα2 に対応するから、第3実
施例は、 αf <α2 <α1 <αs α(B)′ の関係を有する。
【0026】(第4実施例)本発明の第4実施例とし
て、熱膨張係数の非常に大きい金属基板の上に、中間層
とアルミナ膜を形成する場合につき説明する。
て、熱膨張係数の非常に大きい金属基板の上に、中間層
とアルミナ膜を形成する場合につき説明する。
【0027】この場合には、図3に示すように多層(n
層)の中間層を用いれるとともに αf <αn <…<α2 <α1 <αs …(D) の関係を有するようにする。ただし、 αs ;金属基板の熱膨張係数 α1 ;中間層1の熱膨張係数 α2 ;中間層2の熱膨張係数 …… αn ;中間層nの熱膨張係数 αf ;アルミナ膜の熱膨張係数 とする。
層)の中間層を用いれるとともに αf <αn <…<α2 <α1 <αs …(D) の関係を有するようにする。ただし、 αs ;金属基板の熱膨張係数 α1 ;中間層1の熱膨張係数 α2 ;中間層2の熱膨張係数 …… αn ;中間層nの熱膨張係数 αf ;アルミナ膜の熱膨張係数 とする。
【0028】(中間層の厚さ)第1実施例〜第4実施例
において、中間層の厚さは全体で0.1〜1μmの範囲
が望ましい。これは、中間層の厚さが0.1μm未満で
は熱膨張差による応力の緩和の効果が十分ではなく、ま
た1μmを超えて厚くしても、厚さに見合った効果は期
待できない上、薄膜構造体全体としての厚さが厚くなり
すぎるからである。
において、中間層の厚さは全体で0.1〜1μmの範囲
が望ましい。これは、中間層の厚さが0.1μm未満で
は熱膨張差による応力の緩和の効果が十分ではなく、ま
た1μmを超えて厚くしても、厚さに見合った効果は期
待できない上、薄膜構造体全体としての厚さが厚くなり
すぎるからである。
【0029】
【発明の効果】本発明は前述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。 (1)金属基板とアルミナ膜の間に中間層を設けるとい
う本発明の薄膜構造体を構成することにより、金属基板
にアルミナ膜を密着性良く形成することができる。
で、以下に記載するような効果を奏する。 (1)金属基板とアルミナ膜の間に中間層を設けるとい
う本発明の薄膜構造体を構成することにより、金属基板
にアルミナ膜を密着性良く形成することができる。
【0030】(2)本発明の構成は、各種の金属基板と
アルミナ膜との組合せに適用することができるが、特に
アルミナ膜との熱膨張係数の違いが大きい組合せにおい
て大きな効果を発揮することができる。 (3)本発明の構成は基本的に本発明の実施例に示した
基板と膜の組合せに限定されるものではなく他の種類の
基板と膜の組合せにおいても利用できる。
アルミナ膜との組合せに適用することができるが、特に
アルミナ膜との熱膨張係数の違いが大きい組合せにおい
て大きな効果を発揮することができる。 (3)本発明の構成は基本的に本発明の実施例に示した
基板と膜の組合せに限定されるものではなく他の種類の
基板と膜の組合せにおいても利用できる。
【図1】本発明の第1実施例及び第2実施例を示す図。
【図2】本発明の第3実施例を示す図。
【図3】本発明の第4実施例を示す図。
【図4】従来の技術を示す図(金属基板の熱膨張係数が
小さい場合)。
小さい場合)。
【図5】従来の技術を示す図(金属基板の熱膨張係数が
大きい場合)。
大きい場合)。
S…金属基板 F…アルミナ膜 αs …金属基板の熱膨張係数 αi …中間層の熱膨張係数 αf …アルミナ膜の熱膨張係数
Claims (3)
- 【請求項1】 金属基板(S)とアルミナ膜(F)から
なる薄膜構造体において、金属基板(S)とアルミナ膜
(F)の間に少なくとも一層以上の中間層を設けるとと
もに、 前記中間層の熱膨張係数αi を、金属基板(S)の熱膨
張係数αs よりも大きく、アルミナ膜の熱膨張係数αf
よりも小さくする(すなわちαf <αi <αsとする)
ことを特徴とする薄膜構造体。 - 【請求項2】 金属基板(S)として銅(Cu)又はア
ルミニウム(Al)を用い、中間層としてニッケル(N
i)又はクロム(Cr)のいずれかを用いることを特徴
とする請求項1記載の薄膜構造体。 - 【請求項3】 金属基板(S)として銅(Cu)又はア
ルミニウム(Al)を用い、ニッケル(Ni)を金属基
板側中間層とし、 クロム(Cr)をアルミナ膜側の中間層として用いるこ
とを特徴とする請求項1記載の薄膜構造体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2953394A JPH07240570A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 薄膜構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2953394A JPH07240570A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 薄膜構造体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07240570A true JPH07240570A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=12278757
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2953394A Withdrawn JPH07240570A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 薄膜構造体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07240570A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012099782A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | 放熱基板 |
| WO2024203737A1 (ja) | 2023-03-30 | 2024-10-03 | 日本特殊陶業株式会社 | 半導体素子搭載用基板 |
| WO2024203738A1 (ja) | 2023-03-30 | 2024-10-03 | 日本特殊陶業株式会社 | 半導体素子搭載用基板 |
-
1994
- 1994-02-28 JP JP2953394A patent/JPH07240570A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012099782A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | 放熱基板 |
| WO2024203737A1 (ja) | 2023-03-30 | 2024-10-03 | 日本特殊陶業株式会社 | 半導体素子搭載用基板 |
| WO2024203738A1 (ja) | 2023-03-30 | 2024-10-03 | 日本特殊陶業株式会社 | 半導体素子搭載用基板 |
| EP4693393A1 (en) | 2023-03-30 | 2026-02-11 | Niterra Co., Ltd. | Substrate for mounting semiconductor element |
| EP4693392A1 (en) | 2023-03-30 | 2026-02-11 | Niterra Co., Ltd. | Substrate for mounting semiconductor element |
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