JPH07242811A - 硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物 - Google Patents

硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物

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JPH07242811A
JPH07242811A JP3347694A JP3347694A JPH07242811A JP H07242811 A JPH07242811 A JP H07242811A JP 3347694 A JP3347694 A JP 3347694A JP 3347694 A JP3347694 A JP 3347694A JP H07242811 A JPH07242811 A JP H07242811A
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polyphenylene ether
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JP3347694A
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Teruo Katayose
照雄 片寄
Yoshiyuki Ishii
義行 石井
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘電特性、長期にわたる保存安定性を兼ね備
えた硬化性樹脂組成物を提供する。 【構成】 硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
99.9〜90重量部および2、5−ジメチル−2、5
−ジ−t−ブチルパーオキシヘキシン−3、0.1〜1
0重量部からなる硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬化性樹脂組成物および
これを硬化して得られる硬化体に関する。さらに本発明
は、該樹脂組成物と基材からなる硬化性複合材料、その
硬化体、硬化体と金属箔からなる積層体に関する。本発
明の樹脂組成物は、硬化後において優れた耐薬品性、誘
電特性、耐熱性を示し、電子産業、宇宙・航空機産業等
の分野において誘電材料、絶縁材料、耐熱材料に用いる
ことができる。
【0002】
【従来の技術】近年、通信用、民生用、産業用等の電子
機器の分野における実装方法の小型化、高密度化への指
向は著しいものがあり、それに伴って材料の面でもより
優れた耐熱性、寸法安定性、電気特性が要求されつつあ
る。例えばプリント配線基板としては、従来からフェノ
ール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を材料とす
る銅張り積層板が用いられてきた。これらは各種の性能
をバランスよく有するものの、電気特性、特に高周波領
域での誘電特性が悪いという欠点を持っている。この問
題を解決する新しい材料としてポリフェニレンエーテル
が近年注目をあび銅張積層板への応用が試みられてい
る。
【0003】ポリフェニレンエーテルを利用する方法の
一つは、硬化性のポリマーやモノマーを配合して用いる
方法である。硬化性のポリマーやモノマーと組み合わせ
ることによってポリフェニレンエーテルの耐薬品性を改
善し、かつポリフェニレンエーテルの優れた誘電特性を
生かした材料を得ることができる。硬化性のポリマーや
モノマーとしては、エポキシ樹脂(特開昭58−690
46号など)、1,2−ポリブタジエン(特開昭59−
193929号など)、多官能性マレイミド(特開昭5
6−133355号など)、多官能性シアン酸エステル
(特開昭56−141349号など)、多官能性アクリ
ロイルまたはメタクリロイル化合物(特開昭57−14
9317号など)、トリアリルイソシアヌレートおよび
/またはトリアリルシアヌレート(特開昭61−218
652号など)、イソシアネート化合物等、数多くの例
が知られている。
【0004】これらの硬化性のポリマーやモノマーをポ
リフェニレンエーテルに配合し架橋反応を起こして硬化
させるが、一般的にはその際の反応温度を低くしたり不
飽和基の架橋反応を促進する目的でラジカル開始剤が用
いられる。一般に、硬化時の挙動(硬化温度、すなわち
成形性を意味する)及び硬化後の樹脂の性能は使用した
ラジカル開始剤の性能に大きく左右される。すなわち非
常に多岐にわたる性能が要求されるプリント基板用樹脂
組成物においてラジカル開始剤の果たす役割は非常に大
きい。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は以上の事情
に鑑みてなされたものであり、2、5−ジメチル−ジ−
t−ブチルオキシヘキシン−3を使用する事によって誘
電特性、耐薬品性、耐熱性に優れ、かつ長期にわたる保
存安定性を兼ね備えた硬化性樹脂組成物を提供すること
を目的とするものである。
【0006】
【課題が解決するための手段】即ち、本発明は硬化性ポ
リフェニレンエーテル系樹脂組成物99.9〜90重量
部および2、5−ジメチル−2、5−ジ−t−ブチルパ
ーオキシヘキシン−3、0.1〜10重量部からなる樹
脂組成物、複合材料および積層体である。本発明に用い
られるポリフェニレンエーテル樹脂は、変性物をも含む
ものであり以下に詳しく説明する。
【0007】本発明において使用されるポリフェニレン
エーテルは次の一般式(1)で表される。
【0008】
【化1】
【0009】一般式(A)におけるR1 〜R4 の低級ア
ルキル基の例としては、メチル基、エチル基、nープロ
ピル基、イソプロピル基、nーブチル基、イソブチル基
等が挙げられる。アリール基の例としては、フェニル基
等が挙げられる。ハロアルキル基の例としては、ブロモ
メチル基、クロロメチル基等が挙げられる。ハロゲン原
子の例としては臭素、塩素等が挙げられる。
【0010】一般式(1)のQの代表的な例としては、
つぎの4種の一般式(2)で表される化合物群が挙げら
れる。
【0011】
【化2】
【0012】具体例として、下記一般式(3)、(4)
等が挙げられる。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】一般式(1)中のJで表されるポリフェニ
レンエーテル鎖中には、一般式(A)で表される単位の
他、次の一般式(5)で表される単位が含まれていても
よい。
【0016】
【化5】
【0017】本発明に用いられる一般式(1)のポリフ
ェニレンエーテル樹脂の好ましい例としては、2,6ー
ジメチルフェノールの単独重合で得られるポリ(2,6
ージメチルー1,4ーフェニレンエーテル)、ポリ
(2,6ージメチルー1,4ーフェニレンエーテル)の
スチレングラフト重合体、2,6ージメチルフェノール
と2,3,6ートリメチルフェノールの共重合体、2,
6ージメチルフェノールと2ーメチルー6ーフェニルフ
ェノールの共重合体、2,6ージメチルフェノールと多
官能フェノール化合物
【0018】
【化6】
【0019】の存在下で重合して得られた多官能性ポリ
フェニレンエーテル樹脂、例えば特開昭63ー3012
22号公報、特開平1ー297428号公報に開示され
ているような一般式(A)および(B)の単位を含む共
重合体等が挙げられる。以上述べたポリフェニレンエー
テル樹脂の分子量については、30℃、0.5g/dl
のクロロホルム溶液で測定した粘度数ηsp/cが0.
1〜1.0の範囲にあるものが良好に使用できる。溶融
樹脂流れを重視する硬化性樹脂組成物、例えば多層配線
板用プリプレグとしては、粘度数の小さい樹脂が好まし
い。
【0020】また本発明に用いられるポリフェニレンエ
ーテルは、変性物をも含むものである。具体的には、不
飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂(特開昭64
−69628号、特開平1−113425号、特開平1
−113426号公報を参照のこと)、およびポリフェ
ニレンエーテル樹脂と不飽和カルボン酸および/または
酸無水物との反応生成物等が挙げられる。
【0021】次に、本発明におけるポリフェニレン系樹
脂組成物について説明する。ポリフェニレンエーテル系
樹脂組成物とは、前述したポリフェニレンエーテル(変
性物も含む)を含む樹脂組成物であり、ポリフェニレン
エーテル以外に配合する樹脂については本発明の目的で
あるプリント基板用材料として基板物性を損なわないも
のであればどのようなものでもよい。
【0022】具体的には、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、多官能性
アクリロイル化合物、多官能性メタクリロイル化合物、
多官能性マレイミド、多官能性メタクリロイル化合物、
多官能性マレイミド、多官能性シアン酸エステル、多官
能性イソシアネート、不飽和ポリエステル、トリアリル
イソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ポリブタ
ジエン、スチレン−ブタジエン・スチレン−ブタジエン
−スチレン等の架橋性ポリマー、種々の熱硬化性樹脂等
である。これらのものは一般にプリプレグを積層成形し
て作製された基板の物性を向上させる目的で配合され
る。
【0023】特に限定されないが、好ましい樹脂組成物
の例としては、ポリフェニレンエーテルおよびトリアリ
ルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレ
ート、ポリフェニレンエーテルおよびエポキシ樹脂、ポ
リフェニレンエーテルおよびスチレンブタジエンブロッ
クコポリマーおよびトリアリルイソシアヌレートおよび
/またはトリアリルシアヌレート、不飽和基を含むポリ
フェニレンエーテルおよびトリアリルイソシアヌレート
および/またはトリアリルシアヌレート、不飽和基を含
むポリフェニレンエーテルおよびトリアリルイソシアヌ
レートおよび/またはトリアリルシアヌレートおよびエ
ポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂と不飽和カル
ボン酸および/または酸無水物との反応生成物およびト
リアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシ
アヌレート、ポリフェニレンエーテル樹脂と不飽和カル
ボン酸および/または酸無水物との反応生成物およびエ
ポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂と不飽和カル
ボン酸および/または酸無水物との反応生成物およびト
リアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシ
アヌレートおよびエポキシ樹脂等が挙げられる。また配
合量は、目的に応じて決定される。
【0024】また本発明のポリフェニレンエーテル系樹
脂組成物には成膜性向上等の目的でその特性を損なわな
い範囲において種々の熱可塑性樹脂を配合しても良い。
具体的には1個のビニル重合体を主体とする重合体ブロ
ック及び、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体と
する重合体からなるブロック共重合体を水素添加して得
られる水添ブロック共重合体等が挙げられる。
【0025】次に本発明で樹脂組成物に用いられるラジ
カル開始剤は2、5−ジメチル−2、5−ジ−t−ブチ
ルパーオキシヘキシン−3である。この過酸化物を使用
することにより目的にかなった樹脂組成物を提供するこ
とが可能となる。具体的には2、5−ジメチル−2、5
−ジ−t−ブチルパーオキシヘキシン−3を使用した場
合は、長期にわたる保存安定性を有し、かつ硬化後の誘
電特性、耐薬品性、耐熱性が良好な樹脂組成物が得られ
る。
【0026】本発明では、樹脂組成物に用いられるラジ
カル開始剤の量は樹脂組成物100重量部を基準として
0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部、特
に好ましくは1〜6重量部である。2、5−ジメチル−
2、5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキシン−3が10
重量部を越えると誘電特性が低下するので好ましくな
い。また0.1重量部未満であると耐薬品性の改善が不
十分であるので好ましくない。
【0027】上述したラジカル開始剤の他に、エポキシ
樹脂を反応させる目的で硬化促進剤を用いてもよい。硬
化促進剤としては、例えばアミン系化合物、イミダゾー
ル系化合物、ジアザビシクロウンデセンのような含窒素
複素環式化合物、有機ホスフィン化合物、有機ホスフィ
ン・有機ボロン錯体、第4級アンモニウム化合物、第4
級ホスホニウム化合物等公知のものを用いることができ
る。硬化促進剤に関する技術の詳細については、例えば
垣内弘編著、「エポキシ樹脂 最近の進歩」(昭晃堂、
1990)、第4章およびその引用文献を参照された
い。
【0028】この他、多官能性マレイミドに適した硬化
剤としてはポリアミンが、多官能性シアン酸エステルに
適した触媒としては鉱酸、ルイス酸、炭酸ナトリウムあ
るいは塩化リチウム等の塩類、トリブチルホスフィン等
のリン酸エステル類等が、また多官能性イソシアネート
に適した触媒、硬化剤としては、例えば岩田敬治編、
「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社、
1987)118〜123頁中に教示されているような
アミン類、有機金属、多価アルコール等がそれぞれ挙げ
られる。以上の触媒、開始剤、硬化剤等は、樹脂組成物
の種類に応じて適宜選択して用いられる。
【0029】本発明に用いられる基材としては、ロービ
ングクロス、クロス、チョップドマット、サーフェシン
グマットなどの各種ガラス布、アスベスト布、金属繊維
布およびその他合成もしくは天然の無機繊維布;ポリビ
ニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊
維、全芳香族ポリアミド繊維、ポリテトラフルオロエチ
レン繊維などの合成繊維から得られる織布または不織
布;綿布、麻布、フェルトなどの天然繊維布;カーボン
繊維布;クラフト紙、コットン紙、紙ーガラス混繊紙な
どの天然セルロース系布などがそれぞれ単独で、あるい
は2種以上併せて用いられる。
【0030】本発明で用いられる金属箔としては、例え
ば銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。その厚みは特
に限定されないが、5〜200μm、より好ましくは5
〜100μmの範囲である。本発明では樹脂組成物に、
その用途に応じて所望の性能を付与させる目的で本来の
性質を損なわない範囲の量の充填剤や添加剤を配合して
用いることができる。充填剤は繊維状であっても粉末状
であってもよく、シリカ、アルミナ、タルク、雲母、ガ
ラスビーズ、ガラス中空球等を挙げることができる。添
加剤としては、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、可
塑剤、顔料、染料、着色剤等が挙げられる。また難燃性
の一層の向上を図る目的で塩素系、臭素系、リン系の難
燃剤や、Sb2 3 、Sb2 5 、NbSbO3 ・1/
4H2 O等の難燃助剤を併用することもできる。さらに
は、他の熱可塑性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂を一種ま
たは二種以上配合することも可能である。
【0031】上記の成分を混合する方法としては、上記
の成分を溶媒中に均一に溶解または分散させる溶液混合
法、あるいは押し出し機等により加熱して行う溶融ブレ
ンド法等が利用できる。溶液混合に用いられる溶媒とし
ては、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチ
レンなどのハロゲン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族系溶媒;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;テト
ラヒドロフランが単独であるいは二種以上を組み合わせ
て用いられる。
【0032】本発明の樹脂組成物は、あらかじめその用
途に応じて成形、硬化させてもよい。成形方法は特に限
定されない。通常は、樹脂組成物を上述した溶媒に溶解
させ好みの形に成形するキャスト法、または樹脂組成物
を加熱溶融し好みの形に成形する加熱溶融法が用いられ
る。上述したキャスト法と加熱溶融法は単独で行っても
よい。またそれぞれを組み合わせて行ってもよい。例え
ば、キャスト法で作成された本樹脂組成物のフィルムを
数〜数十枚積層し、加熱溶融法、例えばプレス成形機で
加熱溶融し、本樹脂組成物のシートを得ることができ
る。
【0033】本発明の硬化性複合材料を製造する方法と
しては、例えば本発明の成分と必要に応じて他の成分を
前述のハロゲン系、芳香族系、ケトン系等の溶媒もしく
はその混合溶媒中に均一に溶解または分散させ、基材に
含浸させた後乾燥する方法が挙げられる。含浸は浸漬
(ディッピング)、塗布等によって行われる。含浸は必
要に応じて複数回繰り返すことも可能であり、またこの
際組成や濃度の異なる複数の溶液を用いて含浸を繰り返
し、最終的に希望とする樹脂組成および樹脂量に調整す
ることも可能である。
【0034】本発明の硬化性複合材料には、必要に応じ
て樹脂と基材の界面における接着性を改善する目的でカ
ップリング剤を用いることができる。カップリング剤と
しては、シランカップリング剤、チタネートカップリン
グ剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネ
ートカップリング剤等一般のものが使用できる。基材を
含む複合材料の難燃剤としては、臭素化ジフェニルエー
テルと酸化アンチモンの組み合わせが好ましく用いられ
る。
【0035】本発明の硬化ポリフェニレンエーテル樹脂
組成物は、以上に述べた硬化性ポリフェニレンエーテル
樹脂硬化物を硬化することにより得られるものである。
硬化の方法は任意であり、熱、光、電子線等による方法
を採用することができる。加熱により硬化を行う場合、
その温度は80〜300℃、より好ましくは120℃〜
250℃の範囲で選ばれる。また時間は1分〜10時間
程度、より好ましくは1分〜5時間の範囲で選ばれる。
さらに圧力は1〜100kg/cm2 の範囲で選ばれ
る。
【0036】得られた硬化ポリフェニレンエーテル樹脂
組成物は、赤外吸収スペクトル法、高分解能固体核磁気
共鳴スペクトル法、熱分解ガスクロマトグラフィー等の
方法を用いて樹脂組成を解析することができる。本発明
の硬化複合材料はフィルム状、あるいは少なくとも1種
類の金属箔を少なくとも片面に張り合わせた形で用いる
ことができる。
【0037】本発明の硬化複合材料は、このようにして
得た硬化性複合材料を加熱等の方法により硬化すること
によって得られるものである。その製造方法は特に限定
されるものではなく、例えば該硬化性複合材料を複数枚
重ね合わせ、加熱加圧下に各層間を接着せしめると同時
に熱硬化を行い、所望の厚みの硬化複合材料を得ること
ができる。また一度接着硬化させた硬化複合材料と硬化
性複合材料を組み合わせて新たな層構成の硬化複合材料
を得ることも可能である。積層成形と硬化は、通常熱プ
レス等を用い同時に行われるが、両者をそれぞれ単独で
行ってもよい。すなわち、あらかじめ積層成形して得た
未硬化あるいは半硬化の複合材料を、熱処理または別の
方法で処理することによって硬化させることができる。
【0038】加熱により硬化を行う場合は、硬化性樹脂
組成物の硬化条件と同様に行えばよい。本発明の積層体
とは、本発明の硬化複合材料と金属箔より構成されるも
のである。本発明の積層体を製造する方法としては、例
えば本発明の硬化性複合材料と、金属箔を目的に応じた
層構成で積層し、加熱加圧下に各層間を接着せしめると
同時に熱硬化させる方法を挙げることができる。
【0039】例えば積層体においては、硬化性複合材料
と金属箔が任意の層構成で積層される。金属箔は表層と
しても中間層としても用いることができる。積層板にお
いては、金属板をベースとしその片面または両面に硬化
性複合材料が積層される。上記の他、積層と硬化を複数
回繰り返して多層化することも可能である。
【0040】金属箔の接着には接着剤を用いることもで
きる。接着剤としては、エポキシ系、アクリル系、フェ
ノール系、シアノアクリレート系等が挙げられるが、特
にこれらに限定されない。上記の積層成形と硬化は、本
発明の硬化複合材料と同様の条件で行うことができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を一層明確にするために実施例
を挙げて説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に
限定するものではない。
【0042】
【参考例1】30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶
液で測定した粘度数ηsp/cが0.54のポリ(2,
6ージメチルー1,4ーフェニレンエーテル)100重
量部と、無水マレイン酸1.5重量部、および2,5ー
ジメチルー2,5ージ(tーブチルパーオキシ)ヘキサ
ン(日本油脂(株)製 パーヘキサ25B)1.0重量
部を室温でドライブレンドした後、シリンダー温度30
0℃、スクリュー回転数230rpmの条件で2軸押し
出し機により押出した。この反応生成物をAとする。
【0043】
【参考例2】参考例1と同様の方法で測定した粘度数η
sp/cが0.54のポリ(2,6ージメチルー1,4
ーフェニレンエーテル)100重量部と、無水マレイン
酸1.5重量部を室温でドライブレンドした後、シリン
ダー温度300℃、スクリュー回転数230rpmの条
件で2軸押し出し機により押出した。この反応生成物を
Bとする。
【0044】
【参考例3】 不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂 平均置換率14%、参考例1と同様の方法で測定したη
sp/c=0.62のアリル基置換ポリフェニレンエー
テルを特開昭64−69629号に開示された公知の方
法に従ってηsp/C=0.56のポリ(2,6−ジメ
チル−1,4−フェニレンエーテル)より合成した。こ
のアリル置換ポリフェニレンエーテルをCとする。
【0045】
【実施例1〜4】A、B、Cおよび参考例1と同様の方
法で測定したηsp/c=0.56のポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレンエーテル)(以後Dとす
る)を各種組成物と表1に示した組成で配合し、トリク
ロロエチレン中に溶解または分散させた。この溶液にガ
ラスクロス(Eガラス製、目付48g/m2または10
5g/m2)を浸漬して含浸を行い、エアーオーブン中
で乾燥させた。
【0046】成形後の厚みが約0.8mmになるように
上記の硬化性複合材料を複数枚重ね合わせ、その両面に
厚さ35μmの銅箔を置いてプレス成形機により成形硬
化させて積層体を得た。硬化条件は、200℃で30分
かけて成形を行った。圧力はいずれも20kg/cm2
とした。このようにして得られた積層体の諸物性を以下
の方法で測定した。 1.耐トリクロロエチレン性 銅箔を除去した積層体を25mm角に切り出し、トリク
ロロエチレン中で5分間煮沸し、外観の変化を目視によ
り観察した。 2.誘電率、誘電正接 1MHzで測定を行った。 3.ハンダ耐熱性 銅箔を除去した積層体を25mm角に切り出し、260
℃のハンダ浴中に120秒間浮かべ、外観の変化を目視
により観察した。
【0047】全ての硬化性複合材料は23℃で3カ月放
置しても樹脂流れ性は良好であり、また、この硬化性複
合材料の諸物性の経時変化は認められなかった。また得
られた積層体はトリクロロエチレンに5分間煮沸しても
反り、膨潤する事なく、また誘電特性も良好な物であっ
た。
【0048】
【比較例1、2】実施例1と同様な方法で表に示した組
成物と表1に示した組成で配合し、実施例1と同様な方
法で基板を作成した。得られた基板は耐溶剤性、耐熱性
の劣るもの(比較例1)あるいは電気的特性の劣るもの
(比較例2)であった。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明の硬化性樹脂組成物を用いて得ら
れる積層体、積層板、金属張り積層板は、良好な耐薬品
性と優れた誘電特性を兼ね備える材料であり、この他、
耐熱性、金属との接着性、寸法安定性等の諸物性におい
てバランスのとれた特性を示す。
【0052】従って本発明の材料は、電機産業、電子産
業、宇宙・航空機産業等の分野において誘電材料、絶縁
材料、耐熱材料として用いることができる。特に片面、
両面、多層プリント基板、セミリジット基板、金属ベー
ス基板、多層プリント基板用プリプレグとして好適に用
いられる。また本発明の材料は、その耐熱耐湿絶縁性の
故に線間100μm以下の高密度回路基板、層間絶縁層
の厚み200μm以下の多層回路基板、実装用回路基板
用の接着剤として良好に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 169/04 9159−4H (C10M 169/04 107:32 129:22) C10N 30:00 Z 30:08 40:14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組
    成物99.9〜90重量部および2、5−ジメチル−
    2、5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキシン−3、0.
    1〜10重量部からなる硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の硬化性樹脂組成物を硬化
    して得られた硬化樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組
    成物99.9〜90重量部および2、5−ジメチル−
    2、5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキシン−3、0.
    1〜10重量部からなる硬化性樹脂組成物と基材からな
    る硬化性複合材料。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の硬化性複合材料を硬化し
    て得られた硬化複合材料。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の硬化複合材料と金属箔か
    らなる積層体。
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