JPH07244055A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡

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JPH07244055A
JPH07244055A JP6034778A JP3477894A JPH07244055A JP H07244055 A JPH07244055 A JP H07244055A JP 6034778 A JP6034778 A JP 6034778A JP 3477894 A JP3477894 A JP 3477894A JP H07244055 A JPH07244055 A JP H07244055A
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probe
circuit
scanning
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JP6034778A
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Masahiko Arai
正彦 新井
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Nikon Corp
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】アクチュエータを交換することなく、一つのア
クチュエータで、原子レベルの微小な領域から、広い領
域までの走査を安定に行うことが可能な走査型プローブ
顕微鏡を提供する。 【構成】探針と、試料を載せる試料台と、与えられる移
動信号によって、探針と試料台とを3次元方向に相対移
動可能な移動手段と、探針を試料台に対して相対的に2
次元方向に移動させるため前記移動手段に移動信号を与
える走査回路と、入力される信号を、与えられた指示に
したがって、所定量減衰させ出力する減衰回路と、3次
元方向のうち、探針を試料台に対して相対的に移動させ
る2次元方向を除く、残りの1方向において、試料台に
載置された試料と探針との距離を一定にするために、前
記移動手段に移動信号を与えるサーボ回路と、該サーボ
回路が与えた移動信号に対応して、試料の表面の形状デ
ータを作成する処理手段と、作成された形状データを少
なくとも出力する出力手段と、前記減衰回路に与える指
示を出力する減衰指示手段を有して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型プローブ顕微鏡
の測定精度および操作性の向上のための技術に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】以下、従来技術について説明する。ま
ず、走査型プローブ顕微鏡の一例として、走査型トンネ
ル顕微鏡について説明する。
【0003】図4に示すように、金属の探針1を、導電
性試料2に、1(nm)程度まで接近させた状態で、探
針1と試料2と間に電圧を印加すると、いわゆるトンネ
ル効果が生じ、電流が流れる現象が発生する。かかる電
流は、探針1、試料2を構成する原子中の電子の動きに
よって生ずる電子雲が、電流の流れる経路を構成する等
の原因により発生すると考えられている。
【0004】この電流は、通常、トンネル電流と称さ
れ、探針1と試料2の両者間の距離の変化に対応して、
非常に敏感に変化し、距離を0.1(nm)程度変化さ
せると、トンネル電流の値は、1桁程度変化する。逆
に、探針1と試料2の距離が一定ならば、トンネル電流
の値は、一定値となる。
【0005】そこで、三次元方向に探針を駆動可能な精
密アクチュエータに、探針を取り付け、前記トンネル電
流を一定に保つべく、探針1と試料2の距離を一定にな
るようにアクチュエータを制御して、試料表面を探針に
より走査すれば、制御量を求めることにより、試料の凹
凸を原子の大きさのレベルで計測することができる。
【0006】このとき、探針1と試料2の距離を一定に
なるように精密アクチュエータに加えた電圧、すなわち
制御量を、画像化する処理を行えば、試料の表面形状を
観察することができ、これが走査型トンネル顕微鏡と称
されるものである。
【0007】また、探針と試料を、ナノメートル単位の
領域まで接近させたときに両者の間に生じる原子間力
(引力または斥力)を検出して、この量が一定になるよ
うに、すなわち、探針と試料との距離を一定になるよう
に、アクチェータを制御して、アクチェータに加えた電
圧、すなわち制御量を、画像化する処理を行えば、試料
の表面形状を観察することができ、これを原子間力顕微
鏡と称している。
【0008】原子間力顕微鏡の構成要素として、カンチ
レバーと称される先端(これが探針となる)が鋭利な形
状を有する微小バネを用い、このカンチレバーのたわみ
量が、一定になるようにアクチェータを制御し、この制
御量に対応して、試料の表面形状の凹凸を、観測してい
る。なお、このカンチレバーのたわみ量の検出法には干
渉計を用いる方法、トンネル電流を用いる方法、光テコ
法等の各種の方法があるが、最も一般的に使用されてい
るのは、光テコ法である。
【0009】このような、走査型トンネル顕微鏡や、走
査型原子間力顕微鏡以外にも、探針と試料をナノメート
ル単位の距離まで接近させたときに、探針と試料間に生
じる各種物理量を検出して、この物理量を一定に保つよ
うに、アクチュエータを制御しながら、試料の表面形状
を、探針を走査して求め観察する装置を、一般に、走査
型プローブ顕微鏡と称している。
【0010】図5に、走査型プローブ顕微鏡の中でも代
表的な、走査型トンネル顕微鏡の概略構成図を示す。1
は探針、2は試料、3は、探針1を3次元方向に移動す
る3次元アクチュエータ、4は、3次元アクチュエータ
3に電圧を印加し、探針1を用いて試料2を、X、Y平
面上で走査するためのX−Y走査回路、5は、探針1と
試料2との距離を一定に保つように3次元アクチュエー
タ3をZ軸方向に駆動するためのサーボ回路、6は、ト
ンネル電流を増幅する機能を有するトンネル電流増幅
器、7は電源、8は、サーボ回路から得た制御量等や、
CPUを動作させるためのプログラムを格納するための
メモリ、9は装置全体の動作を制御するためのCPU、
10は、表面形状等を表示する表示装置である。
【0011】なお、図示はしていないが、X−Y走査回
路4やサーボ回路5には、高圧アンプ回路を接続して、
高圧アンプ回路で増幅した電圧を3次元アクチュエータ
3に印加するように構成しても良い。
【0012】3次元アクチュエータ3は、圧電素子を用
いて構成されており、CPU9、X−Y走査回路4を通
して、所定の電圧が印加されることによって駆動され
る。
【0013】すなわち、X−Y走査回路4から与えられ
る電圧により、X軸、Y軸方向に圧電素子を変形、駆動
する。その結果、探針1をX軸、Y軸方向に移動して、
試料2を走査することができる。一方、サーボ回路5
は、探針1と試料2との距離が一定になるように、該当
する電極(図中「Z」部)に電圧を印加し、Z軸方向の
探針1の変位量を制御することにより、トンネル電流が
一定に保たれる。このとき印加した電圧の値は、例え
ば、メモリ8に、順次格納されていく。CPU9は、メ
モリ8の内容を読み込み、これに基づいて、試料の表面
形状を得るための処理を行い、試料の表面形状を表示装
置10に表示する。
【0014】このような三次元圧電アクチュエータ3と
しては、例えば、図6に示すように圧電素子11をトラ
イポッド型に接着した片持ち式のものや、図7に示すよ
うに圧電素子11を円筒型に構成し、その表面に四個
(1個は、隠れた状態になっているため図示せず)のX
−Y軸駆動電極12と、一個のZ軸駆動電極13を備
え、さらに、内側に共通電極を備えた構成にする。な
お、図7に示す、アクチュエータの駆動方法について
は、後に説明する。
【0015】なお、最も頻繁に使用されているアクチュ
エータは、剛性が大きく、かつ、応答性の良い図7に示
した円筒型のアクチュエータである。かかるアクチュエ
ータは、探針の走査範囲に応じて、予め複数種類用意し
ておき、走査範囲に応じて、測定前に交換しておくこと
が行われている。例えば、原子レベルの非常に微小な領
域を走査するための、原子分解能領域用、これより広い
走査範囲に対応する中領域用、さらに広い走査範囲に対
応するための大領域用といった、複数種類のアクチュエ
ータを用意し、試料を観察する際の目的に応じて、所定
のアクチュエータに交換する操作を行っている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来技術においては、試料を比較的広い走査エリア内
で観測することを目的とする大領域観察と、これとは逆
に、試料を比較的狭い走査エリア内で観測することを目
的とする極微小領域とを行う際には、それぞれの目的に
対応した、アクチュエータを使用しなければならず、大
領域から極微小領域までの観察を、1つのアクチュエー
タのみで行うことは困難であった。
【0017】単に、3次元圧電アクチュエータに、印加
する電圧を変化させるだけでは、大きな電圧の場合はと
もかく、微小な電圧は、電気系が発生するノイズと同程
度の大きさになり、測定精度が極めて劣化する場合もあ
りえる。
【0018】また、比較的広いエリアの試料の走査を行
うためには、アクチュエータの走査感度(単位電圧を印
加した時の走査量)が大きくなければならず、仮に、ア
クチュエータを駆動する、高圧アンプの出力電圧が「−
250(V)〜+250(V)」で、走査範囲が150
(μm)×150(μm)とすると走査感度は、300
(nm/V)となる。
【0019】両電極間の電圧差は、「250−(−25
0)=500(V)」であるので、走査感度は、「15
0(μm)÷500(V)=300(nm/V)」とな
るからである。
【0020】圧電アクチュエータを駆動する高圧アンプ
のノイズは、通常数ミリボルトはあるため、仮にノイズ
を、5(mV)とすると、このノイズにより、1.5
(nm)以下の分解能は得られなくなり、走査型プロー
ブ顕微鏡に期待される高分解能が達成できない事態が生
じる。
【0021】逆に、原子レベルの分解能を安定に得るた
めの走査感度は、一般に、数(nm/V)程度であり、
仮に、走査感度を、2(nm/V)とすると、高圧アン
プの出力電圧が「−250(V)〜+250(V)」と
すると、最大走査範囲は、1(μm)×1(μm)とな
る。
【0022】これらの例は、X−Yの走査のみについて
の値であるが、Z方向の分解能や、走査追従範囲(サー
ボ回路による駆動されるZ方向の駆動量)も同様であ
る。
【0023】このように、原子レベルの分解能を有す
る、XYZ走査系での、1(μm)×1(μm)以上の
エリアの走査による試料の観察や、逆に、比較的広い走
査領域、すなわち、大領域用のXYZ走査系による、原
子レベルの分解能の達成は困難であり、微小な領域か
ら、広い領域までの走査を行うには、複数種類のアクチ
ュエータを用意し、用途によって、アクチュエータを交
換して試料の表面形状を観測せざるを得なかった。
【0024】したがって、アクチュエータを交換のため
の作業工数の増加や、顕微鏡システムのコストの増加を
も招いていた。
【0025】そこで、本発明は、アクチュエータを交換
することなく、一つのアクチュエータで、原子レベルの
微小な領域から、広い領域までの走査を安定して行うこ
とが可能な、走査型プローブ顕微鏡を提供するものであ
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、以下の手段が考えられる。
【0027】すなわち、探針と、試料を載せる試料台
と、与えられる移動信号によって、探針と試料台とを3
次元方向に相対移動可能な移動手段と、探針を試料台に
対して相対的に2次元方向に移動させるため前記移動手
段に移動信号を与える走査回路と、入力される信号を、
与えられた指示にしたがって、所定量減衰させ出力する
減衰回路と、3次元方向のうち、探針を試料台に対して
相対的に移動させる2次元方向を除く、残りの1方向に
おいて、試料台に載置された試料と探針との距離を一定
にするために、前記移動手段に移動信号を与えるサーボ
回路と、該サーボ回路が与えた移動信号に対応して、試
料の表面の形状データを作成する処理手段と、作成され
た形状データを少なくとも出力する出力手段と、前記減
衰回路に与える指示を出力する減衰指示手段を有して構
成される走査型プローブ顕微鏡である。
【0028】なお、前記減衰回路を、第1の抵抗と、接
地点と抵抗の端点をアナログスイッチで接続した第2の
抵抗を並列接続して1対とし、これを少なくとも1対以
上有して構成し、さらに前記減衰指示手段が与える指示
を、各アナログスイッチの開閉信号とする構成が好まし
い。
【0029】
【作用】本発明では、観察領域の大きさに応じてアクチ
ュエータへ印加する走査制御電圧を変化させるため、抵
抗値可変回路、すなわち、入力電圧を減衰させ出力する
手段を設けた。
【0030】所定時に、CPUからの指示に従って、抵
抗値可変回路が備えるアナログスイッチがオンする。こ
れにより、印加される走査電圧は、所定の減衰を受けて
出力される。かかる出力電圧は、探針を支持するアクチ
ュエータに印加され、試料に対する探針の走査が行われ
る。結局CPUからの指示に従って、アクチュエータに
印加される電圧が所望の値に設定されるため、微小な領
域から、広い領域までの探針の走査を、走査感度が一定
の1つのアクチュエータで、行えることになる。しか
も、単に、アクチュエータに印加する電圧を可変にする
構成と異なり、微小な電圧でも、発生するノイズが小さ
いため耐ノイズ性に優れた回路系を構成することにな
る。
【0031】このように、アクチュエータに印加する電
圧を可変(減衰あるいは減衰しない状態にする)にする
手段を設けることにより、アクチュエータを交換するこ
となく、一つのアクチェータで、1(nm)×1(n
m)程度の原子レベルの大きさの領域から、150(μ
m)×150(μm)程度の、比較的大きな領域まで、
安定して走査可能とし、試料の観察を行える走査型プロ
ーブ顕微鏡が実現できる。
【0032】なお、抵抗値可変回路の構成によっては、
多段階の減衰を行え、さらに、各種の走査領域を選択し
えることになる。
【0033】
【実施例】以下、本発明にかかる実施例を図面を参照し
て説明する。
【0034】図1は、本発明にかかる一実施例の構成図
である。
【0035】1は探針、2は試料、3は、探針1を3次
元方向に移動する3次元アクチュエータ、4は、3次元
アクチュエータ3に電圧を印加し、探針1を用いて試料
2を、X、Y平面上で走査するためのXY走査回路、5
は、探針1と試料2との距離を一定に保つように3次元
アクチュエータ3をZ軸方向に駆動するためのサーボ回
路、6は、トンネル電流を増幅する機能を有するトンネ
ル電流増幅器、7は電源、8は、サーボ回路から得た制
御量等や、CPUを動作させるためのプログラムを格納
するためのメモリ、9は装置全体の動作を制御するため
のCPU、10は、表面形状等を表示する表示装置、1
4、15は、入力される電圧を増幅して出力する高圧ア
ンプであり、その増幅率は、例えば、CPU9の制御信
号によって可変となる。また、16、17は、本発明の
主要部となる、抵抗値可変回路であり、その詳細はのち
に述べる。
【0036】XY走査回路4、サーボ回路5は、例えば
CPU、ROM、RAM、各種CMOS等の電子デバイ
スにて実現できる。
【0037】また、メモリ8は、例えばROMとRAM
等の電子デバイスにて、トンネル電流増幅器6は、トラ
ンジスタ、各種CMOS、オペアンプ等の電子デバイス
にて実現できる。
【0038】表示装置10は、例えば、CRT、液晶、
ELディスプレイ等によって実現できる。
【0039】なお、高圧アンプは、例えば、抵抗、オペ
アンプ、抵抗間に設けられたアナログスイッチを有して
構成され、与えられた指示によるアナログスイッチの開
閉により、オペアンプに接続される抵抗値が変化するこ
とによって、増幅率が変化する構成となっている。
【0040】3次元アクチュエータ3は、PZT等の圧
電素子を用いて構成されており、CPU9、X−Y走査
回路4を通して、所定の電圧が印加されることによって
駆動される。例えば、図7に示すように、圧電素子を円
筒形状に構成して実現する。円筒の内側には、共通電
極、表面には、4つのXY軸駆動電極12と、Z軸駆動
電極13が備えられている。また、圧電素子11の下側
の底面中心部には、探針1が支持されている。
【0041】例えば、電極「X+」、「X−」に、大き
さが同じで符号の異なる電圧を印加することによって、
圧電素子11は、X軸方向に変位するため、探針1のX
軸方向の走査が可能になる。同様に、電極「Y+」、
「Y−」に、大きさが同じで符号の異なる電圧を印加す
ることによって、圧電素子11は、Y軸方向に変位する
ため、探針1のY軸方向の走査が可能になる。ただし、
図示の都合上、電極「Y+」は、図示していない。ま
た、共通電極と電極「Z」との間に、電圧を印加するこ
とにより、圧電素子11は、Z軸方向に変位するため、
探針1のZ軸方向の移動が可能になる。
【0042】さて、図1において、XY走査回路4より
出力されるXY走査信号は、高圧アンプ回路14で増幅
され、抵抗値可変回路16を介し、三次元アクチュエー
タ3の、X、Y軸方向駆動電極「X+、X−、Y+、Y
−」へ供給される。
【0043】その結果、試料2に対する探針1の走査が
行われる。走査の方法としては、例えば、ラスタ型の走
査等が考えられる。試料の所定走査領域を走査する方法
であれば、いかなる方法でも良い。
【0044】さて、試料2に対する探針1の2次元にお
ける走査と同時に、サーボ回路5から、Z方向制御信号
が出力される、このZ方向制御信号は、高圧アンプ回路
15によって増幅され、抵抗値可変回路17を介して、
三次元アクチュエータ3のZ軸方向駆動電極へ、印加さ
れる。
【0045】なお、駆動するZ方向制御信号は、トンネ
ル電流を増幅するトンネル電流増幅器から得られる電流
の大きさが一定になるように、すなわち、探針1と試料
2との距離が一定になるように生成される。
【0046】そして、走査にしたがって生成された、Z
方向制御信号はメモリ8に順次格納される。
【0047】CPU9は、かかるメモリ8に順次格納さ
れた、Z方向制御信号に基づいて、試料2の表面形状を
表示装置10に出力する処理を行い、試料2の表面形状
が計測できることになる。
【0048】また、X、Y軸およびZ軸方向に対して設
けられた高圧アンプ14、15の増幅率は、CPU9が
与える指示により切り換えられ、仮に、25倍と1倍と
の間で、増幅率が切り換えられるとする。そして、高圧
アンプ回路への入力信号の範囲を、「−10〜+10
(V)」とすると、高圧アンプ回路の出力電圧の範囲
は、「−250〜+250(V)」、または、「−10
〜+10(V)」となる。
【0049】なお、CPU9が抵抗値可変回路に、指示
を与えない場合には、上述のように、通常の走査型プロ
ーブ顕微鏡としての動作を行うが、この場合、走査領域
は固定である。そこで、3次元圧電アクチュエータを交
換することなく、探針1の走査領域を変更するために、
抵抗値可変回路を起動する。起動された抵抗値可変回路
16(17も同様)は、高圧アンプ回路14から出力さ
れる電圧を、所定量だけ減衰させて、3次元圧電アクチ
ュエータが備える各電極への入力電圧とする。すなわ
ち、3次元圧電アクチュエータが備える各電極に印加さ
れる電圧が変化するため、探針1の走査領域が変更され
ることになる。
【0050】なお、このとき、高圧アンプ回路14の増
幅率の変更も組み合わせて行うことにより、探針1の走
査領域が、所定のエリアとなるようにするのが好まし
い。
【0051】さて、図2、図3に、それぞれ、X、Y方
向と、Z方向に対する、抵抗値可変回路の詳細な構成図
を示す。いずれの回路も、CPU9により与えられる指
示により、回路を構成する抵抗の組み合わせが変更し、
3次元圧電アクチュエータ3へ印加される電圧が変化
し、探針1の移動範囲が変化する構成になっている。
【0052】図2では、CPU9により与えられる指示
により、高圧アンプ回路14の増幅率が変化する。この
例では、25倍と1倍の間で切換えが行われる。なお、
図中、CH1、CH2、CH3、CH4は、それぞれ、
電極「X−」、「X+」、「Y−」、「Y+」に対して
設けられた増幅部である。これらは、CPU9により与
えられる指示により、一斉に、増幅率が切換えられる。
目的によっては、各増幅部ごとに、その増幅率が切換え
られる構成にしても良い。
【0053】図3では、高圧アンプ回路15が備える増
幅部の増幅率が、CPU9により与えられる指示によ
り、25倍と1倍の間で切換えられる。もちろん、上述
の25倍、1倍は、増幅率の一例にすぎない。
【0054】次に、抵抗値可変回路16、17について
説明する。
【0055】抵抗値可変回路16は、抵抗18、19お
よびアナログスイッチ20を1組とした抵抗値可変部
を、それぞれ、電極「X−」、「X+」、「Y−」、
「Y+」に対して設けた構成になっている。同様に、図
3を見て分かるように、抵抗値可変回路17は、抵抗2
1、22およびアナログスイッチ20を1組とした抵抗
値可変部を、電極「Z」に対して設けた構成になってい
る。
【0056】さて、電極「X−」に対する抵抗値可変部
の動作を説明する。アナログスイッチ20のスイッチ
(S1)が開状態のとき、CH1からの出力電圧は、抵
抗18(R11)を介し、そのまま、電極「X−」に印
加される。ところが、アナログスイッチ20のスイッチ
(S1)が閉状態のとき、CH1からの出力電圧は、抵
抗18(R11)と抵抗19(R12)とで分圧され、
この分圧された電圧が電極「X−」に印加されることに
なる。
【0057】ここで、アナログスイッチ20のスイッチ
(S1)の開閉指示は、CPU9によって与えられる。
【0058】もちろん、CPU9に、図示しない入力手
段を接続し、必要時に(走査領域の異なる測定を行うと
き)、入力手段を介して、アナログスイッチを切り換え
る旨の指示をCPU9に与え、CPU9は、かかる指示
を受け付けて、アナログスイッチの開閉処理を行うの
が、一般的である。
【0059】かかる動作は、残りの電極に対して設けら
れた抵抗値可変部でも同様である。したがって、スイッ
チS2、S3、S4に対する開閉指示もCPU9によっ
て与えられる。これらのスイッチは、CPU9により与
えられる指示により、一斉に、開閉されるが、目的によ
っては、各スイッチごとに開閉状態が切換えられる構成
にしても良い。
【0060】また、図3を見て分かるように、Z軸方向
も、アナログスイッチ20のスイッチ(S5)が開状態
のとき、CH5からの出力電圧は、抵抗21(R10
1)を介し、そのまま、電極「X−」に印加される。と
ころが、アナログスイッチ20のスイッチ(S5)が閉
状態のとき、CH5からの出力電圧は、抵抗21(R1
01)と抵抗22(R102)とで分圧され、この分圧
された電圧が電極「Z」に印加されることになる。
【0061】ここで、アナログスイッチ20のスイッチ
(S5)の開閉指示は、CPU9によって与えられる。
【0062】なお、図2、図3にて示す構成は、各電極
に対して、アナログスイッチを1個設けた構成である
が、通常は、アナログスイッチを複数個設けて構成す
る。例えば、図8は、「X−」電極に対する回路構成例
である。SW10,20,30は、それぞれ、他の抵抗
か、グランドを切替るスイッチである。CPUがSW1
0,20,30に与える信号、すなわち、各スイッチの
開閉の組合せにより、多段階に減衰量が変更可能な回路
を構成することが可能である。
【0063】このように、アナログスイッチの開閉によ
り、抵抗値を変化させ、各電極に印加する電圧の値を変
化させることになる。このような、動作によって、3次
元圧電アクチュエータを交換することなく、原子のレベ
ルの微小な領域から、比較的広い領域まで、探針1によ
り試料2を走査することが可能となる。このとき、高圧
アンプ回路の増幅率も可変としておき、走査範囲にした
がって変更する構成にしておくのが好ましい。
【0064】また、高圧アンプ回路の出力電圧を変化さ
せる構成にしているため、微小な印加電圧にノイズが重
畳されることも極めて少ない、安定した走査手段を提供
できることになる。
【0065】例えば、三次元アクチュエータ3のXY方
向の走査感度を、300(nm/V)、Z方向の走査感
度を10(nm/V)とすると、XY方向走査範囲およ
びZ方向追尾範囲は、高圧アンプ回路の増幅率が25倍
(高圧アンプ回路の入力電圧が「−10(V)〜+10
(V)」)のとき、それぞれ150(μm)、5(μ
m)であり、また、高圧アンプ回路の増幅率が1倍(高
圧アンプ回路の入力電圧が「−10(V)〜+10
(V)」)のとき、それぞれ6(μm)、0.2(μ
m)である。
【0066】このような関係の一例を以下の表にまとめ
る。
【0067】
【表1】
【0068】表1には、走査レンジを、原子レベルの微
小走査範囲である原子分解能領域(レンジ3)、それよ
り広い中領域(レンジ2)、さらに広い大領域(レンジ
1)と分類し、XY走査範囲と、Z追尾範囲として、本
発明により実現可能なものを例示したものである。
【0069】ここで、原子レベルの微小走査範囲である
分解能領域で原子レベルの大きさの分解能を、安定に得
るためには、一般に、走査感度を1〜2(nm/V)程
度にする必要があり、XY走査感度を2(nm/V)と
し、さらに、Z方向の走査感度を、1(nm/V)とす
ると、前記抵抗値可変回路16、17で印加電圧を、X
Y方向には、1/150、Z方向には、1/10とする
必要がある。
【0070】そのための具体例として、図2に示す、抵
抗18の値を14.9(KΩ)、抵抗19の値を100
(Ω)とすればよい。抵抗値可変回路16に入力される
電圧は、次式にしたがって分圧されるからである。すな
わち、(R12/(R11+R12))=(0.1/
(14.9+0.1))=1/150となり、電極への
印加電圧の低減により、XY走査感度を2(nm/V)
としたことに相当することになる。
【0071】同様に、抵抗21の値を9(KΩ)、抵抗
22の値を1(KΩ)とすると、抵抗値可変回路17に
入力される電圧は、次式にしたがって分圧される。すな
わち、(R102/(R101+R102))=(1/
(9+1))=1/10となり、電極Zへの印加電圧の
低減により、Z方向の走査感度を1(nm/V)とした
ことに相当することになる。
【0072】このように、CPU9の指示に従って、抵
抗値可変回路16、17を起動し、各電極への印加電圧
を変更することにより、アクチュエータを交換すること
なく、大きなダイナミックレンジで試料を走査する機能
を備える走査型プローブ顕微鏡を実現できる。
【0073】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、アクチュ
エータを交換することなく、一つのアクチュエータで、
原子レベルの微小な領域から、広い領域までの走査を安
定に行うことが可能な、走査型プローブ顕微鏡を実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる走査型プローブ顕微鏡の一実施
例の構成図である。
【図2】本発明の主要部の構成図である。
【図3】本発明の主要部の構成図である。
【図4】トンネル効果の説明図である。
【図5】走査型トンネル顕微鏡の構成図である。
【図6】片持ち式の圧電素子の構成図である。
【図7】円筒型の圧電素子の構成図である。
【図8】本発明にかかる回路構成図である
【符号の説明】
1…探針、2…試料、3…三次元圧電アクチュエータ、
4…XY走査回路、5…サーボ回路、6…トンネル電流
増幅器、7…電池、8…メモリ、9…CPU、10…表
示装置、11…圧電素子、12…XY軸駆動電極、13
…Z軸駆動電極、14…XY軸高圧アンプ回路、15…
高圧アンプ回路、16…抵抗値可変回路、17…抵抗値
可変回路、18…抵抗、19…抵抗、20…アナログス
イッチ、21…抵抗、22…抵抗

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】探針と、試料を載せる試料台と、与えられ
    る移動信号によって、探針と試料台とを3次元方向に相
    対移動可能な移動手段と、探針を試料台に対して相対的
    に2次元方向に移動させるため前記移動手段に移動信号
    を与える走査回路と、入力される信号を、与えられた指
    示にしたがって、所定量減衰させ出力する減衰回路と、
    3次元方向のうち、探針を試料台に対して相対的に移動
    させる2次元方向を除く、残りの1方向において、試料
    台に載置された試料と探針との距離を一定にするため
    に、前記移動手段に移動信号を与えるサーボ回路と、該
    サーボ回路が与えた移動信号に対応して、試料の表面の
    形状データを作成する処理手段と、作成された形状デー
    タを少なくとも出力する出力手段と、前記減衰回路に与
    える指示を出力する減衰指示手段を有して構成される走
    査型プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】請求項1において、さらに、入力される信
    号を与えられた指示にしたがって、所定量減衰させ出力
    する第2の減衰回路と、該第2の減衰回路に与える指示
    を出力する第2の減衰指示手段を備え、 前記第2の減衰回路は、前記サーボ回路が与える移動信
    号を入力し、前記第2の減衰指示手段が与えた指示にし
    たがって、所定量だけ減衰を行い、移動信号として、前
    記移動手段に出力することを特徴とする走査型プローブ
    顕微鏡。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記減衰回路は、第1
    の抵抗と、接地点と抵抗の端点をアナログスイッチで接
    続した第2の抵抗を並列接続して1対とし、これを少な
    くとも1対以上有して構成し、さらに、前記減衰指示手
    段が与える指示は、各アナログスイッチの開閉信号であ
    ることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
JP6034778A 1994-03-04 1994-03-04 走査型プローブ顕微鏡 Pending JPH07244055A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006058016A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Jeol Ltd 走査形プローブ顕微鏡
CN108519048A (zh) * 2018-04-27 2018-09-11 刘明亮 一种预制混凝土构件表面粗糙度定量检测装置

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JP2006058016A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Jeol Ltd 走査形プローブ顕微鏡
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