JPH07245024A - 超電導導体および超電導装置 - Google Patents

超電導導体および超電導装置

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JPH07245024A
JPH07245024A JP6035709A JP3570994A JPH07245024A JP H07245024 A JPH07245024 A JP H07245024A JP 6035709 A JP6035709 A JP 6035709A JP 3570994 A JP3570994 A JP 3570994A JP H07245024 A JPH07245024 A JP H07245024A
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JP
Japan
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superconducting
superconducting conductor
heat
outer periphery
conductor
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JP6035709A
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English (en)
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Yasuo Suzuki
保夫 鈴木
Koji Kobayashi
孝司 小林
Naoki Maki
直樹 牧
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超電導部材1’からの発熱を緩衝材5を用い
て防ぎ、さらに超電導導体1の動きはコイル巻回をしな
がら超電導導体同士を溶融接合して、動きをなくし励磁
性能に優れた超電導装置を製作する。 【構成】 超電導部材1’の外周に設けられた電気絶縁
性材料からなる緩衝材5と、この緩衝材5の外周に設け
られた内側被覆材4と、この内側被覆材の外周に設けら
れた熱遮断性且つ電気絶縁性の耐熱絶縁材3と、この耐
熱絶縁材の外周に設けられた外側被覆材2とを備え、前
記緩衝材5は前記他部材との接触面が低摩擦抵抗で互い
に滑動容易に形成されたこと。コイル巻線部全体は、ロ
ールを用いて高密度に密着させ溶融接合で一体化し、摩
擦熱の発生がなく高電流密度の超電導装置とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核融合炉等の大型超電
導コイル用の超電導導体とその導体を用いた超電導装置
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超電導導体を巻回した超電導装置を実用
化するにおいては、超電導導体の固定方法あるいは冷却
方法などの使用方法が安定性に大きく影響する。通常は
磁場中で測定した短尺特性値を基本にコイルを設計する
が、設計値通りに性能を発揮できず低い特性値で超電導
破壊が起こる場合がある。超電導状態が破壊する原因の
一つに超電導導体が動いて摩擦熱が発生し、その熱によ
って破壊するという報告がある。特に、大型の核融合ト
カマク形実験炉用に計画されている超電導導体は、山村
昌他著“超電導工学(改訂版)”電気学会1988年発
行に掲載されている。その内容によれば、トロイダルコ
イルとポロイダルコイルが組み合わせて使用される。ト
ロイダルコイルはコイル内径が約10m、最大磁界が1
0〜12T、運転電流値が20〜30kA、蓄積エネル
ギーが20〜30GJである。ポロイダルコイルの運転
電流値は30〜100kAで、動作モードはパルス動作
で使用される。運転電流値は大電流を必要とし、その時
の最大磁界は非常に高く、蓄積エネルギーも桁違いに大
きい。このような核融合炉に用いる超電導導体の条件を
満足させる超電導導体の構造として、特開昭59−13
0013号公報又は特開昭59−132512号公報に
詳細に提案されている。この提案内容によると、強制冷
却構造の超電導導体をコイルに巻回し励磁すると、巨大
な電磁力で超電導導体が動き摩擦熱が発生して超電導特
性を破壊する恐れがある。この導体の動きを防止し発熱
を防ぐ法と超電導導体の損傷を防ぐ方法が提案されてい
る。
【0003】また、ドイツEP0353433A1号よ
り提案されている強制冷却構造の超電導導体は、コイル
巻回後励磁すると、巨大な電磁力を受けて超電導導体の
外周部分が摩擦を起し、この摩擦熱の発生で超電導状態
が破壊されることが予想されるので、この摩擦熱の発生
を防ぐ方法として、超電導導体の最外周部分をNi合金
膜、酸化物膜、ガラステープ膜で被覆し、摩擦熱が超電
導導体に侵入するのを防ぐ方法が提案されている。この
提案内容では、桁違いに大きな電磁力に耐え、長時間の
連続運転が可能なのか疑問である。ポロイダルコイル
は、パルス運転で繰り返し応力が加わるので、被膜の破
損が大きくなる。さらに超電導素線の配置構成も超電導
素線自身が動きやすい構造で、擦れて摩擦熱を発生する
ことも十分考えられる等多くの問題となる欠点が残され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】核融合炉用の開発が進
められている超電導導体は、巨大な蓄積エネルギーに耐
えて大電流の連続通電が可能で高安定に高磁界を連続し
て発生できるようにすることが必要である。この大型コ
イル用超電導導体を効率よく使用するには、強制冷却構
造で冷却した方が、冷媒の使用量および超電導導体の冷
却効率の両面から浸漬冷却と比較して有効となる。
【0005】超電導導体および超電導装置を製作するに
は、室温300K付近で超電導コイルの巻回および組立
を行なう。実際に使用する時の温度は遥かに違う4.2
K付近である。この温度差で熱歪がおこり隙間が発生す
る。このような熱収縮の発生する条件下でも完全安定化
を維持して超電導破壊が全く起こらない構造とする必要
がある。超電導導体をコイル状に巻回するには、線間お
よび層間の絶縁材とその絶縁強度も強固にして安定性を
向上させる。さらに、線間および層間の絶縁材同士が動
き擦れて摩擦熱を発生し、その熱が超電導部材に侵入す
るのを防ぐことが超電導コイルを製作する上で重要な課
題である。
【0006】本発明の目的は、超電導素線あるいは超電
導部材、超電導導体の動きを軽減し、高剛性に優れ、高
安定で高効率の超電導導体、超電導装置及びその製造方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】大型の超電導装置に用い
る超電導導体は、超電導フィラメントの全体量に比べて
安定化母材の量を多くし、完全安定化構造にして超電導
素線あるいは超電導部材の強度を強くして動きをなく
し、熱の逃げをよくする。さらに、超電導素線あるいは
超電導部材と直接接触し、固定材となる周囲の物質と擦
れて発生した摩擦熱で、超電導状態が破壊することが起
こらないように、摩擦抵抗の小さい絶縁材を入れて発熱
防止対策をする。超電導コイルを励磁すると電磁力が発
生し、超電導導体と巻線ボビンあるいは超電導導体同士
が擦れて発熱をおこす。その発熱の発生をなくす方法は
コイル巻回作業時、超電導導体の外側被覆材同士に強制
的にロール加圧を加えて巻回し、外側被覆材同士を溶融
接合する。この方法を用いれば巨大な電磁力が加わって
も超電導導体が動くことがないので、上記発明の目的は
達成される。
【0008】すなわち本願第1発明は、安定化母材中に
超電導素線が複数長手方向に埋め込まれて一体化され且
つその中央と外周に冷媒通路が設けられた超電導部材
と、この超電導部材の外周に設けられた電気絶縁性材料
からなる緩衝材と、この緩衝材の外周に設けられた被覆
材とを備え、前記緩衝材は前記他部材との接触面が低摩
擦抵抗で互いに滑動容易に形成されたことを特徴とする
超電導導体である。
【0009】また第2発明は、安定化母材中に超電導素
線が複数長手方向に埋め込まれて一体化され且つその中
央と外周に冷媒通路が設けられた超電導部材と、この超
電導部材の外周に設けられた電気絶縁性材料からなる緩
衝材と、この緩衝材の外周に設けられた内側被覆材と、
この内側被覆材の外周に設けられた熱遮断性且つ電気絶
縁性の耐熱絶縁材と、この耐熱絶縁材の外周に設けられ
た外側被覆材とを備え、前記緩衝材は前記他部材との接
触面が低摩擦抵抗で互いに滑動容易に形成されたことを
特徴とする超電導導体である。
【0010】第3発明は、前記第1発明又は第2発明に
おいて、前記緩衝材と超電導部材とは強固に密着され互
いに滑動非容易に形成されたことを特徴とするものであ
る。
【0011】第4発明は、第1発明〜第3発明のいずれ
かにおいて、緩衝材は、摩擦抵抗の小さいカプトンシー
ト、テフロン材、マイラーシート材、ノーメックス材、
FRP材、紙類、ガラス繊維類、樹脂を染み込ませプレ
スして固めた布類の少なくとも一つが挿入されて低摩擦
抵抗に形成されたことを特徴とするものである。ここ
で、緩衝材は摩擦抵抗の小さい物質を複数にして、物質
同士を滑りやすくしたものがよい。
【0012】第5発明は、第1発明〜第4発明のいずれ
かにおいて、緩衝材は、熱伝導性の物質から成る熱伝導
層と、その熱伝導層の両側に積層された摩擦抵抗の小さ
い物質から成る低摩擦抵抗層の3層構造から成ることを
特徴とするものであり、第6発明は、第5発明におい
て、熱伝導層は、アルミニウム、アルミニウム合金、
銅、銅合金、銀又は銀合金であることを特徴とするもの
である。
【0013】第7発明は、第1発明〜第6発明のいずれ
かにおいて、内側被覆材は冷媒漏れのないパイプ構造で
あることを特徴とするものであり、第8発明は、第1発
明〜第7発明のいずれかにおいて、内側被覆材はNb,
Ti,Zr,Ta又はWの高融点金属より成り、外側被
覆材はステンレスより成ることを特徴とするものであ
り、第9発明は、第1発明〜第8発明のいずれかにおい
て、耐熱絶縁材は、熱遮断性且つ電気絶縁性であること
を特徴とするものであり、第10発明は、第1発明〜第
9発明のいずれかにおいて、耐熱絶縁材はガラス繊維に
アルミナをコーティングしたものであることを特徴とす
るものである。
【0014】また第11発明は第1発明〜第10発明の
いずれかに記載の超電導導体を巻線ボビンに強制的に成
型巻線し、超電導導体と巻線ボビン及び/又は超電導導
体同士を溶融接合して固定したことを特徴とする超電導
装置であり、第12発明は、第11発明において、巻線
する層が変わる位置に生じた段差と隙間に超電導導体の
外側被覆材と同質の素材より成るスペーサを入れて超電
導導体と前記スペーサを溶融接合して固定したことを特
徴とするものである。
【0015】第13発明は、第1発明〜第10発明のい
ずれかに記載の超電導導体を巻き枠に強制的に成型巻線
し、超電導導体の隙間に超電導導体の外側被覆材と同質
の素材より成るスペーサを入れ、超電導導体同士及び超
電導導体と前記スペーサを溶融接合して固定し、前記巻
き枠を除去したことを特徴とする超電導装置である。ま
た第14発明は、第11発明〜第13発明のいずれかに
記載の超電導装置の製造方法において、超電導導体の前
記冷媒通路に冷媒又は不活性ガスを流しながら超電導導
体同士を固定することを特徴とした超電導装置の製造方
法である。
【0016】
【作用】超電導装置の性能を向上させるには、超電導素
線あるいは超電導部材を内側に固定する緩衝材と、この
緩衝材の外周に設けられた内側被覆材が設けられるが、
固定部分と超電導部材との擦れに起因して発生する摩擦
熱をなくすことが重要である。第1発明又は第2発明に
よれば、摩擦抵抗を小さくしたことにより互いの滑りが
良くなり、摩擦熱の発生自体を抑制できる。第2発明、
第9発明又は第10発明によれば、超電導部材の外側に
形成された内側被覆材、耐熱絶縁材及び外側被覆材の複
数層により超電導導体の外部からの熱が内部へ侵入する
のを抑制できる。
【0017】第3発明又は第4発明によれば超電導部材
と緩衝材との擦れが抑制されるため、その部分からの摩
擦熱の発生を防止できる。第5発明又は第6発明によれ
ば摩擦熱が多少発生しても、3層構造の内層として形成
された熱伝導層により熱放出を速く行える。第7発明又
は第8発明によれば冷媒を効率的に働かせることができ
る。
【0018】第11発明、第12発明又は第13発明に
よれば、超電導導体の外側被覆材同士を線間、層間を強
制的に直接溶融接合し強固に固定するので、熱収縮歪お
よび電磁力等の外力が加わっても高剛性のため、超電導
素線および超電導部材に動きが発生しない。すなわち前
記絶縁構造と固定法を用いれば、超電導装置全体を強固
に固定することができる。このように超電導導体の動き
をほとんどなくすことができるので、超電導コイル全体
から摩擦熱が発生することもない。従って、超電導コイ
ルを効率よく励磁することができる。すなわち超電導装
置の性能を向上させる作用がある。第14発明によれば
溶融接合時の熱影響を解消することがてきる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。図1に本発明の超電導導体の断面図を示す。超電
導部材1’は安定化銅に多数の超電導Nb−Ti合金素
線を埋め込んで一体化したものである。この超電導部材
1’を伸線加工および圧延加工を加え、外周部と中央部
に冷媒通路6,6’を設けた11mの長尺線を製作し
た。この超電導部材1’の外側に摩擦熱の発生を防ぐ摩
擦抵抗の小さい緩衝材5を設けた。このような緩衝材と
しては、摩擦抵抗の小さいカプトンシート、テフロン
材、マイラーシート材、ノーメックス材、FRP材、紙
類、ガラス繊維類、樹脂を染み込ませプレスして固めた
布類の少なくとも一つが挿入されて低摩擦抵抗に形成さ
れたものがよい。この緩衝材5は3層で構成し、中央に
500μmの無酸素銅から成る熱伝導層を入れ、仮に摩
擦熱が発生した場合その熱を該熱伝導層により速く放出
できるようにした。この熱伝導層としては、アルミニウ
ム、アルミニウム合金、銅、銅合金、銀又は銀合金がよ
い。そして緩衝材5はその熱伝導層の両側には電気絶縁
性箔膜が2種類に分けて取付けられている。一つは、超
電導部材1’の外側に該超電導部材1’と電気絶縁性箔
膜が強固に密着固定し、容易に滑らない構造にして摩擦
熱が発生しないようにし、なおかつ電気的絶縁を行なう
というものである。もう一つは、緩衝材5の外側に電気
絶縁性箔膜と内側被覆材4が滑動容易に密着するもので
ある。この緩衝材5の3層構造は全体として、電気的絶
縁を二重構造にして性能を向上させている。
【0020】内側被覆材4は、パイプ構造に形成され冷
媒が漏れないようになっている。この内側被覆材はN
b,Ti,Zr,Ta又はWの高融点金属により形成さ
れている方が望ましいが、今回はステンレス材を使用し
た。
【0021】内側被覆材4の外側には、耐熱絶縁材3を
設け、その外側に外側被覆材2を設けた。この耐熱絶縁
材3は、ガラス繊維200μmにアルミナ粉末をコーテ
ィングして用いた。ガラス繊維だけでも曲げ応力、圧縮
応力、引張強度および溶融接合温度に十分耐えるが、ア
ルミナ粉末を入れると密着介面の滑りがよくなり、摩擦
抵抗がさらに小さくなる性質と断熱効果がある。このよ
うに耐熱絶縁材3は、特に超電導部材1’の電気絶縁を
確実にし、更に巻回時の加工応力に対しても絶縁強度が
破損されない構造とした。また外側被覆材はステンレス
より成る。
【0022】図2は超電導装置を製造する際の巻線方法
と溶融接合で固定する位置とその順序を示したものであ
る。接合は接合方法と接合強度に関係し、使用中の応力
に十分耐える固定方法であれば良いが、今回はArアー
ク溶接法を用いた。ボビンBへ超電導導体1を巻回する
には、まず軸方向加圧を専用の加圧ロールPRXを用い
て行ない、径方向加圧を加圧ロールPRYを用いて連続
的に加圧を加えて巻回をした。ソレノイド型コイルの巻
回中にボビンBと超電導導体1の外側被覆材2が最初に
密着する位置から溶融接合1n、2nをする。次の巻層
を3n、4nとボビンBの両フランジ間を往復巻線しな
がら全線間、層間を強固に連続的に溶融接合1n〜yn
で固定を行なう。この時の溶融接合熱による超電導部材
1’への影響は、該超電導部材1’に至るまでは耐熱絶
縁材3、内側被覆材4及び緩衝材5の3層があり、さら
に溶融接合中は冷媒ガスを流し冷却しながら行なことに
より問題なかった。
【0023】超電導部材1’と内側被覆材4間の耐圧
を、DC500Vのメガーを用いて耐圧測定を行なっ
た。その結果2000MΩの値を示した。内側被覆材4
と外側被覆材2間についても同様に測定した。その結果
550MΩの値を示した。これは外側被覆材2同士を溶
融接合1n〜ynしたその熱により耐熱絶縁材3の物質
に僅かな化学変化がおこり電気絶縁抵抗が低下したもの
と思われる。また内側被覆材4に窒素ガス圧を29.5
paを加えて破損状況を確認したが、破損はしていなか
った。超電導導体1までの絶縁破壊は起こらず安全性は
予想以上に高いことが分かった。
【0024】図3は巻回しながら超電導導体1の外側被
覆材2同士をトーチTを用いて連続で溶融接合固定する
ことろを示したもので、溶融接合ビードの凸の部分を仕
上げることにより寸法精度を向上させることができる。
【0025】図4はダブルパンケーキ巻きコイルの巻線
方法を示したもので、ダブルパンケーキ巻き方法は巻き
枠Cを用いる。巻き枠Cの構造は巻き軸と片側のフラン
ジ板を用いる。巻線構造は渦巻き状に1列巻回するた
め、最初は片面だけを溶融接合で固定する。2列目は巻
線をした層の上に逆渦巻き状に巻回をするので、巻回中
に超電導導体1の外側被覆材2同士と外側面の2方向を
溶融接合する。S1,S2は各巻き列の端部に挿入したス
ペーサである。さらに巻き枠Cを取り去った後、外側被
覆材2同士の部分を再溶融接合yx,yy,yzする。
外周面全部が溶融接合できるので高剛性および寸法精度
に優れた巻線ができる。
【0026】図5はボビンBの両フランジ板間を連続ソ
レノイド巻回する場合を示す。この巻回をすると必ず、
次の層に移る段違いの部分が生ずる。この部分は隙間が
大きくフランジ板と超電導導体1の外側被覆材2同士を
直接溶融接合することが困難となる。この部分は外側被
覆材2の材質と同一の材料であるステンレスのスペーサ
S1,S2として挿入し、そのスペーサとフランジ板間の
隙間を調整しながら溶融接合をする。この方法を用いる
と高剛性に巻線部全体を固定することができた。
【0027】図6には、図5のボビンBの巻き枠を取り
外し外側被覆材2同士の部分を溶融接合して、外周面全
部を溶融接合した超電導装置を示す。この構造はは高剛
性および寸法精度に優れた巻線となる。さらに、巻き枠
をなくすと冷却する金属の量を少なくすることができる
ので、冷媒の使用量を軽減できる。試料を挿入するボア
径を大きくすることができ、測定に重要な有効面積を大
きくできる等、小型で軽量な装置の製作が可能となっ
た。
【0028】
【発明の効果】超電導コイル巻回および超電導装置の組
立は室温中で行なうが、実際に使用する時は、極低温に
冷却して大電流を流し高い磁場を発生させて使用する。
冷却すると熱収縮歪が起こり巻回したコイル巻線部と超
電導導体を固定している緩衝材と内側被覆材に隙間がで
きて超電導導体およびコイル巻回部全体は緩くなる。こ
の緩んだ部分に電磁力が加わるので超電導導体は動きや
すく超電導性能は低下する。特に、コイルの1層から2
層に代わる部分である渡り部の超電導導体は隙間が大き
く動きやすい。
【0029】本発明によれば、隙間部分に外側被覆材と
同材質のスペーサを入れて溶融接合して固定したので、
この動きを無くすことができる。さらに超電導導体部分
は超電導導体同士を溶融接合し強剛性に固定したので、
前記動きを無くすことができる。超電導素線あるいは超
電導部材からの発熱は、摩擦抵抗の小さい絶縁材を介し
て固定し、滑りを良くして摩擦熱の発生を防ぐことがで
きる。更に固定も良くなる。さらに超電導コイル全体を
溶融接合で一体化し、超電導導体の動きから発生する摩
擦熱をなくすことで、超電導装置の性能を向上させるこ
とができる。
【0030】本発明に係る2重被覆構造の超電導導体お
よび本発明の巻回しながら超電導導体同士を溶融接合で
強剛性に固定する方法を用いて製作した超電導装置は、
大幅に励磁性能が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超電導導体の断面図である。
【図2】本発明の実施例で超電導導体の巻線方法と固定
する順序を示した断面図である。
【図3】本発明の実施例で超電導導体を巻回しながら外
側被覆材同士を溶融接合して、固定する方法を示した要
部斜視図である。
【図4】本発明の実施例で超電導導体をダブルパンケー
キに巻回しながら溶融接合した位置と、ボビンがなくて
も固定できることを示した断面図である。
【図5】本発明の実施例で超電導導体を巻線ボビンに巻
回しながら溶融接合で固定する位置を示した断面図であ
る。
【図6】本発明の実施例でボビンがなくても固定できる
ことを示した断面図である。
【符号の説明】
1 超電導導体 1’ 超電導部材 2 外側被覆材 3 耐熱絶縁材 4 内側被覆材 5 緩衝材 6,6’ 冷媒通路 B 巻線ボビン C 巻き枠 1n〜xn,yn 溶接する順位 PRX 軸方向加圧ロール PRY 径方向加圧ロール T 溶融接合トーチ T’ 溶融接合ビード S1,S2 スペーサ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 安定化母材中に超電導素線が複数長手方
    向に埋め込まれて一体化され且つその中央と外周に冷媒
    通路が設けられた超電導部材と、この超電導部材の外周
    に設けられた電気絶縁性材料からなる緩衝材と、この緩
    衝材の外周に設けられた被覆材とを備え、前記緩衝材は
    前記他部材との接触面が低摩擦抵抗で互いに滑動容易に
    形成されたことを特徴とする超電導導体。
  2. 【請求項2】 安定化母材中に超電導素線が複数長手方
    向に埋め込まれて一体化され且つその中央と外周に冷媒
    通路が設けられた超電導部材と、この超電導部材の外周
    に設けられた電気絶縁性材料からなる緩衝材と、この緩
    衝材の外周に設けられた内側被覆材と、この内側被覆材
    の外周に設けられた熱遮断性且つ電気絶縁性の耐熱絶縁
    材と、この耐熱絶縁材の外周に設けられた外側被覆材と
    を備え、前記緩衝材は前記他部材との接触面が低摩擦抵
    抗で互いに滑動容易に形成されたことを特徴とする超電
    導導体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記緩衝材と
    超電導部材とは強固に密着され互いに滑動非容易に形成
    されたことを特徴とする超電導導体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、緩衝
    材は、摩擦抵抗の小さいカプトンシート、テフロン材、
    マイラーシート材、ノーメックス材、FRP材、紙類、
    ガラス繊維類、樹脂を染み込ませプレスして固めた布類
    の少なくとも一つが挿入されて低摩擦抵抗に形成された
    ことを特徴とする超電導導体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、緩衝
    材は、熱伝導性の物質から成る熱伝導層と、その熱伝導
    層の両側に積層された摩擦抵抗の小さい物質から成る低
    摩擦抵抗層の3層構造から成ることを特徴とする超電導
    導体。
  6. 【請求項6】 請求項5において、熱伝導層は、アルミ
    ニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、銀又は銀合金
    であることを特徴とする超電導導体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、内側
    被覆材は冷媒漏れのないパイプ構造であることを特徴と
    する超電導導体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、内側
    被覆材はNb,Ti,Zr,Ta又はWの高融点金属よ
    り成り、外側被覆材はステンレスより成ることを特徴と
    する超電導導体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかにおいて、耐熱
    絶縁材は、熱遮断性且つ電気絶縁性であることを特徴と
    する超電導導体。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかにおいて、耐
    熱絶縁材はガラス繊維にアルミナをコーティングしたも
    のであることを特徴とする超電導導体。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の超
    電導導体を巻線ボビンに強制的に成型巻線し、超電導導
    体と巻線ボビン及び/又は超電導導体同士を溶融接合し
    て固定したことを特徴とする超電導装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、巻線する層が変
    わる位置に生じた段差と隙間に超電導導体の外側被覆材
    と同質の素材より成るスペーサを入れて超電導導体と前
    記スペーサを溶融接合して固定したことを特徴とする超
    電導装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜10のいずれかに記載の超
    電導導体を巻き枠に強制的に成型巻線し、超電導導体の
    隙間に超電導導体の外側被覆材と同質の素材より成るス
    ペーサを入れ、超電導導体同士及び超電導導体と前記ス
    ペーサを溶融接合して固定し、前記巻き枠を除去したこ
    とを特徴とする超電導装置。
  14. 【請求項14】 請求項11〜13のいずれかに記載の
    超電導装置の製造方法において、超電導導体の前記冷媒
    通路に冷媒又は不活性ガスを流しながら超電導導体同士
    を固定することを特徴とした超電導装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019000803A1 (zh) * 2017-06-30 2019-01-03 广东合一新材料研究院有限公司 一种电磁线圈冷却系统
CN113470922A (zh) * 2021-07-28 2021-10-01 上海辰光医疗科技股份有限公司 一种动态环境下的超导磁体线圈结构

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