JPH07246475A - 溶接トーチの異常検出方法および装置ならびに肉盛溶接装置 - Google Patents

溶接トーチの異常検出方法および装置ならびに肉盛溶接装置

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JPH07246475A
JPH07246475A JP3737194A JP3737194A JPH07246475A JP H07246475 A JPH07246475 A JP H07246475A JP 3737194 A JP3737194 A JP 3737194A JP 3737194 A JP3737194 A JP 3737194A JP H07246475 A JPH07246475 A JP H07246475A
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opening
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JP3737194A
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Osami Noguchi
修身 野口
Minoru Nakane
実 中根
Masahiro Tanaka
雅博 田中
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワークに対して常に均一のアーク溶接がなさ
れるべく、溶接トーチに異常が発生した場合にこれらを
自動的に検知することのできる溶接トーチの異常検出方
法および装置ならびにこの異常検出装置を備えた肉盛溶
接装置を提供する。 【構成】 貫通孔25f、25f‥内に導入された粉体
状の溶接材料を該貫通孔の開口部から噴出させるととも
に該溶接材料をプラズマガスにより溶融させてワークA
に付着させるようにした溶接トーチ25を対象として、
前記開口部の開口面積の異常を検出する方法であって、
前記溶接トーチの噴出音のうち、前記開口部の開口面積
に依存する一定値以上のレベルを有する周波数成分の周
波数分布に基づいて前記開口面積の異常を検出するよう
にした溶接トーチの異常検出方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、内燃機関の吸
気弁または排気弁用バルブのバルブヘッドに異種材料を
肉盛溶接する溶接トーチの異常検出方法および装置なら
びにこの異常検出装置を備えた肉盛溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、例えば、内燃機関の吸気
弁や排気弁のバルブヘッドには高い耐摩耗性が要求され
る。このため、図6に示すように、バルブ1のバルブヘ
ッド2に耐摩耗性の高い材料(例えばCo−Cr−W−
C系合金)を肉盛溶接(図中3参照)するようにしてい
る。
【0003】一般に、バルブヘッドに肉盛溶接をするに
は、図7に示すような溶接トーチを使用して、プラズマ
アーク溶接が行なわれる。この場合、溶接トーチ4は、
内管5と外管6の二重管からなり、内管5の先端部には
銅製のチップ7が固定され、このチップ7の中心部には
電極8が挿通される貫通孔9が形成されるとともに、そ
の周縁部には粉体状の溶接材料を噴出する貫通孔10、
10‥が複数形成されている。そして、内管5と外管6
との間に溶接ガスを圧送させた状態で、内管5内に前記
粉体状の溶接材料をアルゴンガス等により圧送して貫通
孔10、10‥から噴出させるとともに、電極8で発生
させたアークにより前記溶接ガスをプラズマ化してプラ
ズマガスにより前記溶接材料を溶融させ、これをバルプ
ヘッド2に付着させることで肉盛溶接を行なうようにし
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
にアーク溶接を行なう場合には、溶接中に溶接トーチ4
の先端部付近にスパッタと呼ばれる金属粒が飛散し、こ
れらがチップ7に付着し、貫通孔10、10‥を詰まら
せてしまうことがあった。また、貫通孔10、10‥か
らは、前述のように、粉体状の溶接材料が勢い良く噴出
されるため、該貫通孔10、10‥の内部が摩耗され、
その口径が拡大してしまうことがあった。
【0005】これらの場合には、アーク溶接が安定しな
くなるため、従来は、一定期間溶接トーチ4を使用した
後に目視による検査を行ない、貫通孔10、10‥の詰
まりや拡径が発見された場合には、チップ7を新品と交
換するようにしていた。しかしながら、上記従来の方法
では、上記検査時期が本来交換すべき時期より遅れるこ
とがあり、この場合には、アーク溶接が不安定になると
いう問題があった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、ワークに対して常に均一のアーク溶接がなされるべ
く、溶接トーチに異常が発生した場合にこれらを自動的
に検知することのできる溶接トーチの異常検出方法およ
び装置ならびにこの異常検出装置を備えた肉盛溶接装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した図7に示すよう
な溶接トーチにおいて、溶接トーチの開口部から粉体状
の溶接材料を噴出させるとともにプラズマアークを噴出
させると、これらの噴出流に伴う噴出音が生じる。この
噴出音は、多数の周波数成分の畳重された広い帯域をも
つ音であるが、各周波数の音のレベルについていえば、
特定の周波数の近辺に高いレベルの音が集中したものと
なっている。この場合、噴出音(高レベルの音を含む)
は、その周波数が特に溶接トーチの開口面積に依存して
おり、開口面積が小さくなるに従って高い周波数へと変
化し、開口面積が大きくなるに従って低い周波数へと変
化する。したがって、溶接トーチから生じる噴出音の周
波数の分布を観察すれば、開口部の開口面積が正常な範
囲内にあるか否かを判断することができる。この発明
は、上記の知見に基づいてなされたものである。
【0008】すなわち、請求項1記載の溶接トーチの異
常検出装置は、貫通孔内に導入された粉体状の溶接材料
を該貫通孔の開口部から噴出させるとともに該溶接材料
をプラズマガスにより溶融させてワークに付着させるよ
うにした溶接トーチを対象として、前記開口部の開口面
積の異常を検出する方法であって、前記溶接トーチの噴
出音のうち、前記開口部の開口面積に依存する一定値以
上のレベルを有する周波数成分の周波数分布に基づいて
前記開口面積の異常を検出するようにしたことを特徴と
している。
【0009】請求項2記載の溶接トーチの異常検出装置
は、貫通孔内に導入された粉体状の溶接材料を該貫通孔
の開口部から噴出させるとともに該溶接材料をプラズマ
ガスにより溶融させてワークに付着させるようにした溶
接トーチの異常検出装置であって、前記溶接トーチの近
傍に配置されたマイクと、このマイクの出力信号が入力
され、基準周波数f1以上の周波数成分をカットする第
1のフィルタと、この第1のフィルタの出力電圧を測定
する第1の電圧測定回路とを備えてなることを特徴とし
ている。
【0010】請求項3記載の溶接トーチの異常検出装置
は、貫通孔内に導入された粉体状の溶接材料を該貫通孔
の開口部から噴出させるとともに該溶接材料をプラズマ
ガスにより溶融させてワークに付着させるようにした溶
接トーチの異常検出装置であって、前記溶接トーチの近
傍に配置されたマイクと、このマイクの出力信号が入力
され、基準周波数f2以下の周波数成分をカットする第
2のフィルタと、この第2のフィルタの出力電圧を測定
する第2の電圧測定回路とを備えてなることを特徴とし
ている。
【0011】請求項4記載の溶接トーチの異常検出装置
は、請求項2または3記載の溶接トーチの異常検出装置
において、前記マイクに代えて前記溶接トーチに取付け
られた振動検出器としたことを特徴としている。
【0012】請求項5記載の肉盛溶接装置は、内燃機関
の吸気弁または排気弁用バルブを製造するに際して、素
材バルブのバルブヘッドに異種材料を肉盛溶接するため
の肉盛溶接装置であって、前記素材バルブを保持し、該
素材バルブをその軸線を中心として回転させる回転台
と、請求項2ないし4記載の溶接トーチの異常検出装置
とを備えてなり、前記溶接トーチが、その開口部を前記
回転台に支持される素材バルブのバルブヘッドに対向し
て位置するよう設けられていることを特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1記載の溶接トーチの異常検出方法によ
れば、溶接トーチの開口部の開口面積に依存する一定値
以上のレベルを有する周波数成分の周波数分布を観察
し、この観察結果によって前記開口面積の異常が検出さ
れる。
【0014】請求項2記載の溶接トーチの異常検出装置
によれば、溶接トーチの噴出音がマイクで検出され、こ
の検出信号が第1のフィルタに入力される。この第1の
フィルタで基準周波数f1以上の周波数成分がカットさ
れた後、その出力電圧が第1の電圧測定回路によって測
定され、その測定結果に基づいて溶接トーチの開口部の
開口面積の異常が検出される。
【0015】請求項3記載の溶接トーチの異常検出装置
によれば、溶接トーチの噴出音がマイクで検出され、こ
の検出信号が第2のフィルタに入力される。この第2の
フィルタで基準周波数f2以下の周波数成分がカットさ
れた後、その出力電圧が第2の電圧測定回路によって測
定され、その測定結果に基づいて溶接トーチの開口部の
開口面積の異常が検出される。
【0016】請求項4記載の溶接トーチの異常検出装置
によれば、溶接トーチの振動が振動検出器によって検出
され、この検出信号が第1または第2のフィルタに入力
される。この第1または第2のフィルタで基準周波数f
1以上またはf2以下の周波数成分がカットされた後、
その出力電圧が第1または第2の電圧測定回路によって
測定され、その測定結果に基づいて溶接トーチの開口部
の開口面積の異常が検出される。
【0017】請求項5記載の肉盛溶接装置によれば、該
肉盛溶接装置は、請求項2ないし4記載の溶接トーチの
異常検出装置を備えているため、内燃機関の吸気弁また
は排気弁用バルブを製造するに際して前記溶接トーチに
より素材バルブのバルブヘッドに異種材料を肉盛溶接す
るときに、該溶接トーチの音信号または振動を検出する
ことにより該溶接トーチの異常が検出される。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例に
ついて説明する。図1ないし図5は、本発明を適用した
内燃機関用バルブへの肉盛溶接装置を示すものである。
【0019】本実施例の肉盛溶接装置は、図1および図
2に示すように、肉盛溶接が施される素材バルブAが貯
蔵される素材バルブストック手段10と、素材バルブA
のバルブヘッドに肉盛溶接を行う溶接手段20と、該溶
接手段20の溶接トーチ25に素材バルブAのバルブヘ
ッドが対向するように素材バルブAを斜めに保持すると
ともに軸線を中心として回転させる素材バルブ保持手段
30と、溶接手段20により肉盛溶接がされた製品バル
ブBを貯蔵する製品バルブストック手段50と、前記素
材バルブストック手段10から前記素材バルブ保持手段
30に向けて素材バルブAを搬送するとともに、製品バ
ルブBを素材バルブ保持手段30から前記製品バルブス
トック手段50に向けて搬送するバルブ搬送手段60
と、前記溶接トーチ25の異常を検出する溶接トーチの
異常検出装置80とを備えている。
【0020】前記素材バルブ保持手段30は、素材バル
ブAのバルブヘッド側の端面が当接する回転テーブル手
段31と、該回転テーブル手段31の斜め上方向に離間
して設けられ素材バルブAのバルブステムを上方から押
圧して前記回転テーブル手段31との間に素材バルブA
を着脱自在に保持するバルブ着脱手段32と、素材バル
ブAを前記回転テーブル手段31の回転軸とほぼ同軸に
位置決めして取り付けるバルブ取付位置決め手段33と
を備える。
【0021】前記バルブ取付位置決め手段33は、素材
バルブAのバルブステムの側面を当接して素材バルブを
斜めに支持するV字状溝が先端に形成された支持部材3
4と、該支持部材34を素材バルブAの軸線方向に移動
させる軸方向移動手段(例えば、エアーシリンダー)3
5と、前記支持部材34を素材バルブAの径方向に移動
させる径方向移動手段(例えば、エアーシリンダー)3
6とを備えている。なお、前記支持部材34は径方向移
動手段36の進退部材(例えば、ピストンロッド)に一
体に固定されており、径方向移動手段36は軸方向移動
手段35の進退部材(例えば、ピストンロッド)に一体
的に取り付けられており、軸方向移動手段35の進退部
材を進退させると支持部材34が径方向移動手段36と
一緒に素材バルブAの軸線方向に移動するようになって
いる。
【0022】前記バルブ搬送手段60は、固定側61の
一点62を中心として、前記素材バルブストック手段1
0から素材バルブ保持手段30に向け、さらに前記素材
バルブ保持手段30から製品バルブストック手段50に
向け、さらに前記製品バルブストック手段50から素材
バルブストック手段10に向けて、揺動可能に取り付け
られた揺動アーム手段63と、該揺動アーム手段63の
先端側に回転自在に取り付けられた回転部材64と、該
回転部材64の外周部の回転部材64の回転軸をはさん
だ2位置に取り付けられ、素材バルブA又は製品バルブ
Bのバルブステムを側面から挟持する2個のチャック手
段65,66とを備えている。
【0023】前記固定側61には、水平面内で旋回自在
な旋回台67が取り付けられており、この旋回台67の
上部に前記揺動アーム手段63の一端が連結されてい
る。この揺動アーム手段63は、前記旋回台67に揺動
自在に連結された第1のアーム部材63aと、この第1
のアーム部材63aの先端に揺動自在に連結された第2
のアーム部材63bとを備えており、これらのアーム部
材63a,63bは相互に独立してその揺動角度を変更
することができるようになっている。また、前記第2の
アーム部材63bの先端には、モータ68が第2のアー
ム部材63bとの相対角度を変更することができるよう
に取り付けられ、さらに、モータ68の回転軸には前記
回転部材64が固定されている。
【0024】前記チャック手段65,66は、回転部材
64の回転方向に並んで2個のシリンダ69を配置し、
これらのシリンダ69のピストンロッド69aのおのお
のにバルブステムに当接する当接部材を取り付けて構成
されたものである。
【0025】前記素材バルブストック手段10は、素材
バルブAを1本ずつ整列させて搬送する整列供給手段
(例えば、パーツフィーダ)11を備えている。
【0026】前記溶接手段20は、鉛直方向に立設され
たガイド柱21と、このガイド柱21に鉛直方向に移動
可能に取り付けられた移動台22と、この移動台22上
に水平方向に移動可能に取り付けられた移動台23と、
この移動台23の下端に固定されたブラケット24と、
このブラケット24の先端に鉛直方向を向けて取り付け
られた溶接トーチ25と、この溶接トーチ25に粉体状
となった溶接材料を供給する粉体供給手段26とを備え
ている。なお、移動台22,23を鉛直方向及び水平方
向に移動させることにより、前記溶接トーチ25の位置
を調整できるようになっている。
【0027】前記溶接トーチ25は、前記従来例(図
7)で示したものと同様、図3に示すように、外管25
aと内管25bの二重管からなり、内管25bの先端部
には、銅製のチップ25cが固定され、このチップ25
cの中心部には電極25dが挿通される貫通孔25eが
形成されるとともに、その周縁部には粉体状の溶接材料
を噴出する貫通孔25f、25f‥が複数形成されてい
る。
【0028】そして、外管25aと内管25bとの間に
溶接ガスを圧送させた状態で、内管25b内に前記粉体
状の溶接材料をアルゴンガス等により圧送して貫通孔2
5f、25f‥から噴出させるとともに、該溶接材料を
電極25dにより高電圧を与えて溶融させ、これをバル
ブヘッドに向かって噴射させる。なお、図4に示す符号
25gは、溶接中に発生する光線を遮光し、かつ、スパ
ッタが周囲に飛散するのを防止するためのトーチカバー
である。
【0029】ここで、溶接中に、溶接トーチ25の先端
部付近にスパッタが飛散し、これにより、貫通孔25
f、25f‥が詰まったり、貫通孔25f、25f‥か
ら前記溶接材料が勢い良く噴出されることで、該貫通孔
25f、25f‥の内部が摩耗されてその口径が拡大し
てしまった場合には、チップ25cを新品と交換するよ
うにしている。
【0030】前記溶接トーチの異常検出装置80は、図
4に示すように、溶接トーチ25の近傍に配置されブラ
ケット24に固定されたマイク81により、該溶接トー
チ25の噴出音を検出することによって、溶接トーチ2
5の貫通孔25f、25f‥の開口面積の異常を検出す
るようにしたものである。この溶接トーチの異常検出装
置80の詳細は、図5に示されている。すなわち、溶接
トーチの異常検出装置80は、マイク81と、フィルタ
82、83と、電圧測定回路84、85と、比較器8
6、87と、基準電圧発生回路88、89と、警告ラン
プ駆動回路90と、警告ランプ91とからなっている。
第1のフィルタ82は、基準周波数f1以上の周波数成
分をカットするフィルタであり、第2のフィルタ83
は、基準周波数f2以下の周波数成分をカットするフィ
ルタである。基準電圧発生回路88、89は、それぞれ
基準電圧V1、V2を発生するものである。
【0031】前記粉体供給手段26は、図1に示すよう
に、粉体状の溶接材料を貯留するホッパ26aと、この
ホッパ26a内の溶接材料をローレット加工された回転
ローラ26b上に落下させこの回転ローラ26bが回転
しローレット加工表面に溜った粉体をアルゴンガス流に
より溶接トーチ25へ圧送する圧送管26cと、前記ホ
ッパ26aの重量を測定して溶接材料の供給量を適正な
ものに調整するための図示しない重量測定手段(例え
ば、ロードセル)とを備えている。この重量測定手段で
は、ホッパ26a自体の重量と貯留された溶接材料との
合計重量が測定されるようになっており、1個の素材バ
ルブAに肉盛溶接を行う溶接材料の重量が前記合計重量
に対して僅かであり正確に測定できないので、複数回
(例えば、100回)の肉盛溶接を行った前後の重量差
から使用された溶接材料の重量を求め、この重量を予め
設定された基準値と比較して、ローレット加工された回
転ローラ26bの回転速度を調整して、これにより圧送
される溶接材料の量を調整するようにしている。
【0032】前記回転テーブル手段31は、前記ガイド
柱21に支持部37aにより回転自在に保持された揺動
ブロック37と、この揺動ブロック37に回転自在に取
り付けられた回転台38と、揺動ブロック37に固定さ
れ、その回転軸が回転台38とベルトで連結されたモー
タ39とを備えている。
【0033】前記バルブ着脱手段32は前記回転台38
と同軸状に配置され中心にバルブステムが挿入される溝
41が形成された進退ブロック42と、前記揺動ブロッ
ク37に支持され前記進退ブロック42を回転台38と
同軸に進退させるシリンダー43とを備えている。
【0034】前記製品ストック手段50は、下面に車輪
52が取り付けられた台車51と、この台車51上に載
置された上方が開口されたボックス型のパレット53
と、一定数毎に製品バルブBのサンプルを取り出すため
のサンプリングシュート54とを備える。
【0035】前記素材バルブ保持手段30の回転台38
の近傍には、回転台38の上面を研磨するバルブ取付面
研磨装置(図示せず)が、回転台38に接する位置と回
転台38から離れた位置とに移動可能に設けられてい
る。このバルブ取付面研磨装置は、溶接ビートの付着し
たバルブ取付面を平坦化するために設けられたものであ
る。
【0036】なお、図中の70はバルブ搬送手段60の
動作(例えば、チャック手段65、66による把持位
置、素材バルブ保持手段30への供給位置、製品ストッ
ク手段50への排出位置、各動作間の待機時間、サンプ
リングのタイミングやサンプリング個数等)を制御する
バルブ搬送手段用制御手段であり、71は溶接手段20
や素材バルブ保持手段30に冷却水を循環させる冷却水
循環手段であり、72は溶接手段20や溶接トーチの異
常検出装置80に電源を供給する溶接電源装置であり、
73は溶接手段20の溶接トーチ25の位置やプラズマ
ガス条件等の溶接条件、粉体供給手段26による粉体供
給条件、素材バルブ保持手段30による素材バルブAの
回転条件等を制御する総合制御手段であり、74はバル
ブ搬送手段用制御手段70、冷却水循環手段71、や溶
接電源装置72および総合制御手段73に指令を発する
ための操作盤である。この操作盤74には、各種の情報
を表示するディスプレー74a、溶接電源装置72の電
流値や粉体供給装置26の供給量や回転台38の回転速
度を連続的に変更するためのボリュームつまみ74bが
設けられている。
【0037】次に、本実施例の肉盛溶接装置の作用につ
いて説明する。
【0038】まず、肉盛溶接がされるバルブの形状、材
質やバルブに肉盛される材料等を操作盤74から入力す
る。これにより、バルブ毎に設定された複数の動作プロ
グラムから肉盛溶接すべきバルブに最適な動作プログラ
ムが選択される。この動作プログラムによって、例え
ば、バルブ搬送手段60の動作(例えば、チャック手段
65,66による把持位置、素材バルブ保持手段30へ
の供給位置、製品ストック手段50への排出位置、各動
作間の待機時間、サンプリングのタイミングやサンプリ
ング個数等)、溶接手段20の溶接トーチ25の位置や
プラズマガス条件等の溶接条件、粉体供給手段26によ
る粉体供給条件、素材バルブ保持手段30による素材バ
ルブAの回転条件、溶接トーチの異常検出装置80の基
準電圧V1、V2の値等が設定される。なお、操作盤7
4のディスプレー74aの表示や実際の溶接状況の目視
検査等により、ボリュームつまみ74bにより溶接電源
装置72の電流値や粉体供給装置26の供給量や回転台
38の回転速度を連続的に変更させてもよい。
【0039】以下、選択された動作プログラムにより以
下に述べるような一連の動作が自動的に行われる。した
がって、各種の形状や材料でできた複数種のバルブに肉
盛溶接を行う場合でも、各種の条件を設定せずに予め設
定された動作プログラムを選択するといった簡単な操作
で済み、段取り作業を簡単に行うことができる。
【0040】すなわち、図1中の2点鎖線で示すよう
に、固定側61上の旋回台67を素材バルブストック手
段10側に旋回させるとともに、揺動アーム手段63を
一点62を中心として揺動させて、かつ、揺動アーム手
段63の先端に取り付けられた回転部材64を回転させ
て、チャック手段65を同じく素材バルブストック手段
10側に向ける。そして、整列供給手段11を運転して
素材バルブAを順次整列して供給するとともに、供給さ
れた素材バルブAのバルブステムをチャック手段65に
より側面から挟持して保持する。この挟持位置はバルブ
の形状(長さや太さ等)に応じて適切な位置となるよう
に動作プログラムにより設定されている。
【0041】次に、図1中の実線で示すように、旋回台
67を素材バルブ保持装置30側に旋回させるととも
に、揺動アーム手段63を同じく素材バルブ保持装置3
0側に向けて揺動させる。この際、モータ64を第2の
アーム部材63bに対して回転させて、チャック手段6
5により把持された素材バルブAが素材バルブ保持手段
30に対して回転部材64の回転軸を挟んだ位置になる
ようにする。
【0042】次に、モータ68を回転させて回転部材6
4を180゜回転させて、チャック手段65により挟持
された素材バルブAを素材バルブ保持手段30の回転台
38と進退ブロック42との間に位置させる。
【0043】次に、軸方向移動手段35を素材バルブA
の軸線方向に移動させて支持部材34の先端部が所定の
位置になったらその移動を停止する。なお、この停止位
置は、バルブの重心位置に対応して設定されており、バ
ルブの形状に応じて動作プログラムによって予め設定さ
れている。次に径方向移動手段36を素材バルブAの径
方向に近接させて支持部材34の先端部を素材バルブA
のバルブステムの外面に当接させる。この後、チャック
手段65による挟持を解除して、揺動アーム手段63を
若干素材バルブAから離間するように移動させる。これ
により、チャック手段65による素材バルブAの保持が
解除されて、前記支持部材34により素材バルブAが斜
めになった状態で保持される。この後、さらに径方向移
動手段36を素材バルブAの径方向に移動させて支持部
材34により素材バルブAを回転台38の径方向に移動
させて、素材バルブAの軸心と回転台38の回転軸とが
同軸になるようにする。この径方向移動手段36の移動
量も前記動作プログラムにより予め設定されている。
【0044】ここで、揺動アーム手段63により軸心の
調整を行った場合には、揺動といった動きの特質から円
弧状に動いて軸心の調整がやり難かったが、軸方向移動
手段35と径方向移動手段36とを備えたバルブ取付位
置決め手段33を用いているので、素材バルブAの軸心
と回転台38の回転軸とが高精度で同軸になるようにす
ることができ、後述するようにバルブヘッドに肉盛溶接
を施した場合において周方向に均一な厚さの高品質の肉
盛溶接部を形成することができる。
【0045】次に、シリンダー43を伸張駆動して進退
ブロック42を回転台38側に前進させる。これによ
り、進退ブロック42の中央部に形成された溝41内に
素材バルブAのバルブステム上部が挿入され、この溝4
1の底部と回転台38との間に素材バルブAが押圧保持
される。そして、径方向移動手段36を縮小駆動して支
持部材34を素材バルブAの外面から退避させ、次い
で、モータ39を回転駆動することにより回転台38を
回転させると、素材バルブAが回転台38と一緒に回転
し始める。
【0046】前記素材バルブAの素材バルブ保持手段3
0への取り付けと並行してあるいはその前後で、移動台
22をガイド柱21に沿って移動させると共に移動台2
3を水平方向に移動させる。これにより、移動台23に
固定された溶接トーチ25が所定の位置に移動させられ
て、素材バルブ保持手段30に保持された(又は保持さ
れる)素材バルブAのバルブヘッドに上方から対向する
位置に配置される。この場合の移動台22,23の移動
量も、前記動作プログラムにより、素材バルブの形状等
に応じて予め設定されている。
【0047】そして、粉体供給装置26を駆動して前記
溶接トーチ25に一定重量の溶接材料を供給し、溶接ト
ーチ25内に設けられた貫通孔25f、25f‥から溶
接材料を噴射させつつ電極25dにより高電流を加えて
溶接材料を溶融させて、素材バルブAのバルブヘッドに
向けて噴射させる。ここで、素材バルブAは素材バルブ
30により斜めに支持されて回転させられるので、溶接
材料が外方へ流れ出ることがなくバルブヘッドの周方向
に均一に溶接材料が肉盛される。したがって、均質でば
らつきの少ない高品質の肉盛溶接部を形成させることが
できる。
【0048】一方、溶接手段20の駆動と同時に溶接ト
ーチの異常検出装置80を作動させる。ここで、上記の
ようにアーク溶接を行なう場合には、溶接中に溶接トー
チ25の先端部付近にスパッタが飛散し、これらがチッ
プ25cに付着して貫通孔25f、25f‥を詰まらせ
たり、溶接材料の噴出により貫通孔25f、25f‥の
内部が摩耗され、その口径が拡大してしまうことがあ
り、これらの場合、前記溶接トーチ25から発生するア
ルゴンガスの噴出音は変化する。前記溶接トーチの異常
検出装置80によれば、溶接トーチ25から発生するこ
の噴出音は、マイク81により捕捉され、この噴出音
は、フィルタ82、83に入力される。
【0049】第1のフィルタ82においては、噴出音の
うち、基準周波数f1以上の周波数成分がカットされ
る。そして、第1のフィルタ82の出力は、第1の電圧
測定回路84に入力され、その電圧VC1が計測されて
第1の比較器86に入力される。第1の比較器86は、
第1の基準電圧発生回路88から出力された基準電圧V
1と第1の電圧測定回路84で測定された電圧VC1と
を比較し、それらの値がVC1<V1となったときに警
告信号Sを発生し、警告ランプ駆動回路90に警告信号
Sを出力する。警告ランプ駆動回路90は、警告信号S
を入力したときに警告ランプ91を駆動させてこれを点
灯させる。
【0050】ここで、第1のフィルタ82のカットオフ
周波数(基準周波数)f1および第1の基準電圧発生回
路88の基準電圧V1を適切に設定しておけば、溶接ト
ーチ25の貫通孔25f、25f‥の開口面積が最小値
の限界を越えたときに第1のフィルタ82からの電圧V
C1は、一定値を下回る。すなわち、このとき、基準電
圧V1を下回ることになる。この場合には、第1の比較
器86により警告信号Sが発せられて、警告ランプ駆動
回路90によって警告ランプ91が点灯し、溶接トーチ
25の貫通孔25f、25f‥の開口面積の異常が検出
される。
【0051】一方、第2のフィルタ83においては、噴
出音のうち、基準周波数f2以下の周波数成分がカット
される。そして、第2のフィルタ83の出力は、第2の
電圧測定回路85に入力され、その電圧VC2が計測さ
れて第2の比較器87に入力される。第2の比較器87
は、第2の基準電圧発生回路89から出力された基準電
圧V2と第2の電圧測定回路85で測定された電圧VC
2とを比較し、それらの値がVC2<V2となったとき
に警告信号Sを発生し、警告ランプ駆動回路90に警告
信号Sを出力する。警告ランプ駆動回路90は、警告信
号Sを入力したときに警告ランプ91を駆動させてこれ
を点灯させる。
【0052】ここで、第1のフィルタ82の場合と同
様、第2のフィルタ83のカットオフ周波数f2および
第2の基準電圧発生回路89の基準電圧V2を適切に設
定しておけば、溶接トーチ25の貫通孔25f、25f
‥の開口面積が最大値の限界を越えたときに第2のフィ
ルタ83からの電圧VC2は、一定値を下回る。すなわ
ち、このとき、基準電圧V2を下回ることになる。この
場合には、警告信号Sが発せられて、警告ランプ駆動回
路90によって、警告ランプ91が点灯し、溶接トーチ
25の貫通孔25f、25f‥の開口面積の異常が検出
される。
【0053】一方、このように溶接トーチ25により肉
盛溶接を行っている間に、次に肉盛溶接を行う素材バル
ブAを素材バルブストック手段10から素材バルブ保持
手段30に近傍に搬送してくる。すなわち、素材バルブ
Aを支持部材34により支持した以降は、素材バルブA
の保持から解放されるので、揺動アーム手段63の揺
動、旋回台67の旋回、回転部材64の回転を連動して
行い、バルブ搬送手段60の回転部材64に取り付けら
れたチャック手段66を素材バルブストック手段10の
素材バルブAに対向させ、チャック手段66により素材
バルブAを挟持し、旋回台67、揺動アーム部材63等
を復帰させる。この際、チャック手段66により挟持さ
れた素材バルブAは素材バルブ保持手段30に対して回
転部材64の回転軸を挟んだ位置になるようにするとと
もに、溶接中の素材バルブAに臨む位置には、素材バル
ブAを挟持してないチャック手段65が来るようにす
る。
【0054】次に、肉盛溶接が完了したら、モータ39
の回転を停止させて回転台38の回転を停止させる。そ
して、揺動アーム手段63を僅かに肉盛溶接がされた製
品バルブBに近接する方向に移動させて、回転部材64
に取り付けられた、素材バルブを挟持していないチャッ
ク手段65を前記製品バルブBの方に向けて移動させて
当該チャック手段65を製品バルブBのバルブステムを
挟むように配置する。次に、製品バルブBをチャック手
段65により挟持して保持する。次に、シリンダー43
を縮小駆動して進退ブロック42を斜め上方に移動させ
て進退ブロック42による製品バルブBの押圧を解除す
る。この状態で、モータ68を回転させることにより回
転部材64を180゜回転させる。すると、チャック手
段65により挟持された製品バルブBは回転部材64を
中心を挟んだ位置に移動するとともに、チャック手段6
6に挟持された素材バルブAは回転台38と進退ブロッ
ク42との間に位置させられる。そして、前述したのと
同様な手順で素材バルブAを回転台38の回転軸と同軸
に設置して、前述した手順と同様に素材バルブAのバル
ブヘッドに肉盛溶接を施す。
【0055】この素材バルブAの素材バルブ保持手段3
0への保持と前後してチャック手段65により挟持され
た製品バルブBを製品バルブストック手段50を搬送す
る。すなわち、揺動アーム手段63の揺動及び旋回台6
7の旋回により、図1中の2点鎖線で示すように、揺動
アーム手段63の先端側に取り付けられた回転部材64
を製品バルブストック手段50のパレット53の上方に
移動させる。そして、チャック手段65による製品バル
ブBの挟持を解除させて、製品バルブBを自然落下によ
りパレット53内に収納するのである。ここで、製品バ
ルブBは直前に肉盛溶接がされておりあまり高い位置か
ら落下させると、肉盛溶接部に傷ができたり亀裂が生じ
たり、あるいは、肉盛溶接部以外の部分に傷が発生する
等の不具合が生ずるので、揺動アーム手段63をさらに
揺動させてチャック手段65により挟持された製品バル
ブBの高さをできるだけパレット53に近接するように
移動させた後落下させるようにする。また、パレット5
3内には製品バルブBは整列させることなくいわゆるバ
ラ詰めにされるわけであるが、パレット53に貯蔵され
る製品バルブBが少ない場合には低い位置で落下させ、
パレット53内に次第に製品バルブBがたまるにつれて
漸次高い位置で落下させるように移動制御する。これに
より、パレット53内への製品バルブBの円滑な収納を
図っている。
【0056】次に、製品バルブBを解放した後に、新た
な素材バルブAを挟持すべく、揺動アーム手段63や旋
回台67を旋回させて、揺動アーム手段63の先端に設
けられた回転部材64を前記素材バルブストック手段1
0に向けて、前述した手順と同様に、回転部材64に設
けられたチャック手段65により素材バルブAを挟持
し、前述した手順と同様に、揺動アーム手段63の揺動
及び旋回台67の旋回により素材バルブAを素材バルブ
保持手段30に向けて搬送する。この後再び前述の操作
を繰り返すことにより、素材バルブAのバルブヘッドに
肉盛溶接を連続的に行うことができる。
【0057】本実施例の肉盛溶接装置では、素材バルブ
Aを素材バルブ保持手段30により保持して溶接トーチ
25により肉盛溶接を行っている最中に、次ぎに供給す
べき素材バルブAを搬送してきたり、あるいは、製品バ
ルブBを製品バルブストック手段50に排出したりとい
った操作を同時並列的に動作をさせるようにしているの
で、素材バルブAを供給するためのロスタイムを少なく
することができ、肉盛溶接の生産性を非常に高めること
ができる。
【0058】また、本実施例の肉盛溶接装置によれば、
溶接トーチ25の噴出音のうち、貫通孔25f、25f
‥の開口面積に依存する一定値以上のレベルを有する周
波数成分の周波数分布に基づいて前記開口面積の異常を
検出するようにした構成とされているため、溶接トーチ
25の貫通孔25f、25f‥の開口部にスパッタが付
着して該開口部が詰まったり、また、前記貫通孔25
f、25f‥が摩耗して前記開口部が拡径することによ
り、該開口部の開口面積が変化して溶接トーチ25が異
常となった場合にも、該開口部の開口面積に依存する一
定値以上のレベルを有する周波数成分の周波数分布を観
察し、この観察結果によって溶接トーチ25の異常が自
動的に検出され、素材バルブAに対して常に均一の肉盛
溶接を行なうことが可能となる。
【0059】また、本実施例の肉盛溶接装置によれば、
溶接トーチの異常検出装置80が、溶接トーチ25の近
傍に配置されたマイク81と、このマイク81の出力信
号が入力され、カットオフ周波数f1以上の周波数成分
をカットする第1のフィルタ82およびカットオフ周波
数f2以下の周波数成分をカットする第2のフィルタ8
3と、この第1のフィルタ82の出力電圧を測定する第
1の電圧測定回路84および第2のフィルタ83の出力
電圧を測定する第2の電圧測定回路85と、基準電圧V
1を出力する第1の基準電圧発生回路88および基準電
圧V2を出力する第2の基準電圧発生回路89と、前記
第1の電圧測定回路84で測定した電圧VC1と前記第
1の基準電圧発生回路88の出力電圧V1とを比較し、
VC1<V1のときに警告信号Sを出力する第1の比較
器86および前記第2の電圧測定回路85で測定した電
圧VC2と前記第2の基準電圧発生回路89の出力電圧
V2とを比較し、VC2<V2のときに警告信号Sを出
力する第2の比較器87と、警告信号Sを入力したとき
に警告ランプ91を駆動させてこれを点灯させる警告ラ
ンプ駆動回路90と、警告ランプ91とから構成されて
いるため、マイク81により溶接トーチ25の噴出音を
捕捉することができ、構成が簡単ゆえ装置を容易に実現
できるとともに、溶接トーチ25の異常が警告ランプ9
1の点灯により表示されるため、異常の知得が容易であ
るという効果が得られる。
【0060】また、本実施例の肉盛溶接装置によれば、
内燃機関の吸気弁または排気弁用バルブを製造するに際
して、素材バルブAのバルブヘッド2に異種材料を肉盛
溶接するための肉盛溶接装置であって、前記素材バルブ
Aを保持し、該素材バルブAをその軸線を中心として回
転させる回転台38と、溶接トーチの異常検出装置80
とを備えてなり、前記溶接トーチ25が、その開口部を
前記回転台38に支持される素材バルブAのバルブヘッ
ド2に対向して位置するよう設けられた構成とされてい
るため、既設の肉盛溶接装置に対し、容易に溶接トーチ
の異常検出装置80を適用することができるという効果
が得られる。
【0061】なお、本実施例の肉盛溶接装置では、上記
のように、溶接トーチ25の貫通孔25f、25f‥か
らの噴出音をマイク81で検出することにより、貫通孔
25f、25f‥の開口面積の異常を検出したが、この
構成に代えて、溶接トーチ25に取付けた振動検出器で
該溶接トーチ25の振動を検出し、これにより貫通孔2
5f、25f‥の開口面積の異常を検出してもよい。こ
の場合、振動検出器は、溶接トーチ25の振動を電気信
号として出力するものであり、その場合の溶接トーチの
異常検出装置80の構成は、図5に示したプロック図に
おいて、マイク81を振動検出器に変更することでよ
い。また、この振動検出器を使用した場合は、マイク8
1を使用した場合と同様の作用に基づき、同様の効果を
得ることができる。
【0062】また、本実施例では、溶接トーチ25の貫
通孔25f、25f‥の開口面積の異常を検出したとき
に、警告ランプ91を点灯させることにより、異常を知
得するようにしたが、この構成に代えて、警報音を発す
るようにしてもよい。さらに、警告ランプや警報音によ
って、異常を検出するだけでなく、電圧測定回路84、
85の出力電圧VC1、VC2を直接観察し、一定値以
下になったときをもって異常を検出するようにしてもよ
い。
【0063】
【発明の効果】請求項1記載の溶接トーチの異常検出方
法によれば、貫通孔内に導入された粉体状の溶接材料を
該貫通孔の開口部から噴出させるとともに該溶接材料を
プラズマガスにより溶融させてワークに付着させるよう
にした溶接トーチを対象として、前記開口部の開口面積
の異常を検出する方法であって、前記溶接トーチの噴出
音のうち、前記開口部の開口面積に依存する一定値以上
のレベルを有する周波数成分の周波数分布に基づいて前
記開口面積の異常を検出するようにした構成とされてい
るため、前記溶接トーチの貫通孔の開口部にスパッタが
付着して該開口部が詰まったり、また、前記貫通孔が摩
耗して該開口部が拡径することにより、該開口部の開口
面積が変化して溶接トーチが異常となった場合にも、該
開口部の開口面積に依存する一定値以上のレベルを有す
る周波数成分の周波数分布を観察し、この観察結果によ
って溶接トーチの異常が自動的に検出され、ワークに対
して常に均一のアーク溶接を行なうことができる。
【0064】請求項2ないし4記載の溶接トーチの異常
検出装置によれば、貫通孔内に導入された粉体状の溶接
材料を該貫通孔の開口部から噴出させるとともに該溶接
材料をプラズマガスにより溶融させてワークに付着させ
るようにした溶接トーチの異常検出装置であって、前記
溶接トーチの近傍に配置されたマイクまたは前記溶接ト
ーチに取付けられた振動検出器と、このマイクの出力信
号が入力され、基準周波数f1以上の周波数成分をカッ
トする第1のフィルタまたは基準周波数f2以下の周波
数成分をカットする第2のフィルタと、この第1のフィ
ルタの出力電圧を測定する第1電圧測定回路またはこの
第2のフィルタの出力電圧を測定する第2電圧測定回路
とを備えた構成とされているため、マイクまたは振動検
出器により溶接トーチの噴出音または溶接トーチ自体の
振動を捕捉することができ、前記請求項1記載の溶接ト
ーチの異常検出方法による効果に加えて、構成が簡単ゆ
え装置を容易に実現することができるという効果が得ら
れる。
【0065】請求項5記載の肉盛溶接装置によれば、内
燃機関の吸気弁または排気弁用バルブを製造するに際し
て、素材バルブのバルブヘッドに異種材料を肉盛溶接す
るための肉盛溶接装置であって、前記素材バルブを保持
し、該素材バルブをその軸線を中心として回転させる回
転台と、請求項2ないし4記載の溶接トーチの異常検出
装置とを備えてなり、前記溶接トーチが、その開口部を
前記回転台に支持される素材バルブのバルブヘッドに対
向して位置するよう設けられた構成とされているため、
マイクまたは振動検出器により溶接トーチの噴出音また
は溶接トーチ自体の振動を捕捉することができ、前記請
求項1記載の溶接トーチの異常検出方法および請求項2
または3記載の溶接トーチの異常検出装置による効果に
加えて、既設の肉盛溶接装置に対し、容易に本発明を適
用することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の肉盛溶接装置を示す正面図
である。
【図2】図1の肉盛溶接装置を示す平面図である。
【図3】図1の肉盛溶接装置に使用された溶接トーチを
示す図であり、(a)は側断面図、(b)は(a)のイ
−イ線断面図である。
【図4】図1中の溶接トーチの異常検出装置を示す図で
ある。
【図5】図1中の溶接トーチの異常検出装置の詳細を示
すブロック図である。
【図6】図1の肉盛溶接装置により製造されるバルブを
示す部分断面図である。
【図7】従来一般の溶接トーチを示す図であり、(a)
は側断面図、(b)は(a)のイ−イ線断面図である。
【符号の説明】
2 バルブヘッド 25 溶接トーチ 25f 貫通孔 38 回転台 80 溶接トーチの異常検出装置 81 マイク 82 第1のフィルタ 83 第2のフィルタ 84 第1の電圧測定回路 85 第2の電圧測定回路 A 素材バルブ(ワーク)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通孔内に導入された粉体状の溶接材料
    を該貫通孔の開口部から噴出させるとともに該溶接材料
    をプラズマガスにより溶融させてワークに付着させるよ
    うにした溶接トーチを対象として、前記開口部の開口面
    積の異常を検出する方法であって、 前記溶接トーチの噴出音のうち、前記開口部の開口面積
    に依存する一定値以上のレベルを有する周波数成分の周
    波数分布に基づいて前記開口面積の異常を検出するよう
    にした溶接トーチの異常検出方法。
  2. 【請求項2】 貫通孔内に導入された粉体状の溶接材料
    を該貫通孔の開口部から噴出させるとともに該溶接材料
    をプラズマガスにより溶融させてワークに付着させるよ
    うにした溶接トーチの異常検出装置であって、 前記溶接トーチの近傍に配置されたマイクと、 このマイクの出力信号が入力され、基準周波数f1以上
    の周波数成分をカットする第1のフィルタと、 この第1のフィルタの出力電圧を測定する第1の電圧測
    定回路とを備えてなることを特徴とする溶接トーチの異
    常検出装置。
  3. 【請求項3】 貫通孔内に導入された粉体状の溶接材料
    を該貫通孔の開口部から噴出させるとともに該溶接材料
    をプラズマガスにより溶融させてワークに付着させるよ
    うにした溶接トーチの異常検出装置であって、 前記溶接トーチの近傍に配置されたマイクと、 このマイクの出力信号が入力され、基準周波数f2以下
    の周波数成分をカットする第2のフィルタと、 この第2のフィルタの出力電圧を測定する第2の電圧測
    定回路とを備えてなることを特徴とする溶接トーチの異
    常検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の溶接トーチの異
    常検出装置において、前記マイクに代えて前記溶接トー
    チに取付けられた振動検出器としたことを特徴とする溶
    接トーチの異常検出装置。
  5. 【請求項5】 内燃機関の吸気弁または排気弁用バルブ
    を製造するに際して、素材バルブのバルブヘッドに異種
    材料を肉盛溶接するための肉盛溶接装置であって、 前記素材バルブを保持し、該素材バルブをその軸線を中
    心として回転させる回転台と、 請求項2ないし4記載の溶接トーチの異常検出装置とを
    備えてなり、前記溶接トーチが、その開口部を前記回転
    台に支持される素材バルブのバルブヘッドに対向して位
    置するよう設けられていることを特徴とする肉盛溶接装
    置。
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