JPH07254473A - 酸化物超電導体同士の超電導接続状態を形成する方法 - Google Patents

酸化物超電導体同士の超電導接続状態を形成する方法

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JPH07254473A
JPH07254473A JP4607994A JP4607994A JPH07254473A JP H07254473 A JPH07254473 A JP H07254473A JP 4607994 A JP4607994 A JP 4607994A JP 4607994 A JP4607994 A JP 4607994A JP H07254473 A JPH07254473 A JP H07254473A
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powder
calcined
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calcined body
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JP4607994A
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Takashi Hase
隆司 長谷
Kazuyuki Shibuya
和幸 渋谷
Seiji Hayashi
征治 林
Yoshio Masuda
喜男 増田
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化物超電導体同士の良好な超電導接続状態
を形成する為の有用な方法を提供する。 【構成】 酸化物超電導体同士の超電導接続状態を形成
するに当たり、Bi系2212相を主体として含有する
酸化物仮焼体の接続部領域の一部に、該仮焼体と同一組
成の酸化物仮焼粉末を介在させた状態で加熱し、前記酸
化物仮焼体および酸化物仮焼粉末を部分溶融させた後、
徐冷する工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物超電導体同士の
良好な超電導接続状態を形成するための有用な方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】希土類元素−アルカリ土類元素−銅酸化
物系セラミックスが酸化物超電導体として注目を集める
ようになって以来、幾多の複合酸化物について超電導現
象が検討されている。この酸化物超電導体は、従来の金
属系酸化物超電導体に比べ、超電導遷移温度(以下、T
cと記す)および上部臨界磁場(以下、Hc2 と記す)
が高いという特徴を有しているので、様々な分野への応
用が期待されている。例えばBi系酸化物は、Tcが8
0K程度の低Tc相のものと110K程度の高Tc相の
ものが存在し、Bi,Sr,Ca,Cuのモル比がほぼ
2:2:1:2の場合(2212型)には低Tc相とな
り、およそ2:2:2:3の場合(2223型、但しB
iの一部がPbにより置換されている)には高Tc相に
なることが知られており、いずれも良好なTc値を示す
物質として有望視されている。
【0003】これらの酸化物超電導体を、銀パイプに充
填した後、伸線・圧延して銀シーステープ線材を作成
し、これをコイル状に巻いて熱処理を行ったり(Wind &
React法)、テープの状態で先に熱処理を行なってから
巻線したり( React & Wind 法)等の方法によって、酸
化物超電導マグネットが試作されており、研究開発が盛
んに実施されている。
【0004】また上記の様な銀シーステープ線材を、B
i系2212型酸化物超電導体を用いて製造するに当た
っては、一般に次の方法が行なわれている。まずBi2
3,SrCO3 ,CaCO3 ,CuO等からなる原料粉
末を秤量して粉砕混合し、熱処理を行なって仮焼する。
次に、銀パイプに充填してからテープ状に成形した後、
昇温して部分溶融(CaOが生成して残存し、その他の
金属組成は液相として存在する状態を言う)させ、その
後の徐冷中に、Bi系2212型酸化物超電導体を高い
配向性を有する状態で結晶化させる。このような製造方
法を作用することによって、非超電導体の析出を抑えた
良好なテープ線材が作製できる。
【0005】これに対し、Bi系2223型酸化物超電
導体の場合は、熱処理工程が複雑であり、しかも数種類
の非超電導体を含む結晶性の低いものしか得られていな
い。その結果、20K程度以下の温度範囲では、Bi系
2212相の臨界電流密度(以下Jcと記す)は、Bi
系2223相に比較して高い値が得られている。また、
Bi系2223相の場合は、テープ長が長くなると極端
にJcが低下する。これは、Bi系2212相の場合、
溶融して液相から結晶化させるので、配向した大きな結
晶を成長させることが可能であるのに対し、Bi系22
23相の場合は固相反応でしか結晶化せず、大きな結晶
を成長させることが困難であることに起因している。
【0006】ところで超電導体は、超電導体ループに誘
起された永久電流の時間的変動が小さく且つ発熱しない
ので、NMR等の様な高安定磁場の要求される機器等に
応用されている。酸化物超電導体を上記の様な機器に応
用する場合、酸化物超電導体同士の接続状態の良否がい
わゆる永久電流の減衰に大きく影響するので、良好な超
電導接続状態を達成することが重要である。
【0007】超電導材料として実用化されているものと
しては、NbTi,Nb3 Sn等の金属系化合物が知ら
れており、NbTiについては線材同士の直接々続が行
われ、Nb3 SnについてはNb3 Sn粉末中に被接続
フィラメントを近接配置した後に熱処理することによっ
て接続されている。一方、Tcが金属系化合物よりも高
い酸化物超電導体を用いると、極低温の液体Heを使用
せずに済むので、冷却のために制約が緩和されて超電導
応用器具を簡単に冷却できるようになって有利である。
また冷却手段として、動力で動作する冷凍機を用いるこ
とができれば、ランニングコストを低く抑えることがで
き、有利である。こうしたことから、酸化物超電導体同
士を接続する方法についても様々なものが提案されてお
り、例えば(1) 単に酸化物超電導体同士を密着後加熱焼
成する方法(例えば特開平 1-24379号)、(2) 図2に示
されるように、接続部4を補強材3またはスリーブで囲
み、その中で酸化物超電導体粉末2を焼結させて酸化物
超電導体1同士を接続する方法(例えば特開昭63-26946
8 号,特開平1-17384 号等)、(3) Bi系酸化物超伝導
体の接続部に、前駆体または仮焼粉末を介在物として配
置し、大気中で溶融させる方法(例えば特開平3-242384
号)等が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
様な各接続方法では、夫々下記に示すような問題を有し
ており、いずれも不十分と言わざるを得なかった。まず
上記(1), (2)の方法では、接続部がいずれも固相反応で
生じる焼結体からなるものを想定したものであるので、
超電導体結晶の配向性および密着性が悪く、接続部のJ
cがそれ以外の部分のJcと比べて大きく低下するとい
う問題があった。
【0009】これに対し、Bi系2212型酸化物超電
導体を形成するBi系2212相では、前述したように
溶融して液相から結晶化するので、配向した大きな結晶
を成長させること可能であり、超電導接続に有利である
と考えられる。尚溶融状態から結晶化させる場合、介在
物のみを溶融させたのでは、液相から成長した結晶が被
接続酸化物超電導体であるBi系2212相と十分に接
続することが困難であるので、被接続体も介在物と同時
に溶融させ、被接続体と介在物を一体化して結晶化させ
ることが望ましいと言われている。
【0010】Bi系2212型酸化物超伝導体の部分溶
融温度は、その結晶粒の大きさと結晶性に大きく依存す
ると言われている。例えば、Bi23 ,SrCO3
CaCO3 ,CuO等の原料粉末をBi:Sr:Ca:
Cuのモル比が、2:2:1:2となるように秤量混合
し、熱処理してBi系2212型酸化物仮焼粉末を作成
する場合には、得られる粉末はBi系2212相を主体
とするが、その他に、Bi:Sr:Ca:Cuのモル比
が、2:2:0:1であるBi系2201相も含んでい
る。そしてそのようなBi系2212型酸化物仮焼粉末
と、Bi系2212型酸化物超電導体粉末とでは、最適
な部分溶融温度が大気において10℃以上も異なるので
ある。またBi系2212相は、Bi,Sr,Ca,C
u等のモル比が化量論比組成の2:2:1:2の場合に
は、それ自体の部分溶融温度の許容幅が3℃程度と非常
に小さい。従って、温度に対する制約が厳しくなり、B
i系2212型酸化物仮焼粉末とBi系2212型酸化
物超電導体粉末を同時に部分溶融させたのでは、良好な
状態で超電導接続することは困難である。
【0011】前述した方法のうち前記 (3)の方法は、B
i系2212型酸化物超電導体の接続を想定したもので
あり、接続部に前駆体または酸化物仮焼粉末を配置して
大気中で熱処理するものである。しかしながらこのよう
な方法では、被接続体はBi系2212型酸化物超電導
体であるので、該酸化物超電導体と酸化物仮焼粉末の部
分溶融温度が大きく異なり、良好な状態で超電導接続す
ることが困難である。本発明はこうした状況のもとにな
されたものであって、その目的は、酸化物超電導体同士
の良好な超電導接続状態を形成する為の有用な方法を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明とは、酸化物超電導体同士の超電導接続状態を形成
するに当たり、Bi系2212相を主体として含有する
酸化物仮焼体の接続部領域の一部に、該仮焼体と同一組
成の酸化物仮焼粉末を介在させた状態で加熱し、前記酸
化物仮焼体および酸化物仮焼粉末を部分溶融させた後、
徐冷する工程を含む点に要旨を有する酸化物超電導体の
超電導接続方法である。
【0013】上記発明において、接続部領域全体を銀シ
ース材で覆う構造にして部分溶融させることが、接続部
から液相を漏らさないという観点からして好ましい。ま
た酸化物仮焼粉末および酸化物仮焼粉末に銀を添加した
ものを用いて行なえば、部分溶融温度の幅を広め得ると
いう観点からして有利である。更に、上記のように構成
される接続部を複数組重ねて行なうことによって、酸化
物超電導線材自体の臨界電流(以下、Icと記す)の値
を更に高めることができる。
【0014】一方、上記の製造工程において、徐冷の
後、急冷することが好ましく、この工程を付加すること
によって、Bi系2201相の生成を抑制することがで
きる。また加熱の雰囲気を、大気中とすることによっ
て、真空排気装置を設置しない簡易型の熱処理炉を用い
ることができ、熱処理を容易に行なうことができる。さ
らに、真空排気する制約から解放されるため炉の大型化
という点について有利となる。
【0015】
【作用】本発明者らは、酸化物超電導体同士の超電導接
続状態の形成についてかねてより研究を進めており、そ
の研究の一環として、図3または図4に示される様に、
Bi系2212型酸化物超電導体5(以下、単に酸化物
超電導体と呼ぶ)の結晶間に酸化物仮焼粉末8を介在さ
せた状態で非酸化性雰囲気で部分溶融させる方法を開発
し、その技術的意義が認められたので、先に出願してい
る(特願平4-290295号)。尚図3および図4において、
6は銀シース線材、7は銀シートを夫々示している。こ
うした構成を採用することによって、介在させる酸化物
仮焼粉末と接続部分の酸化物超電導体5との溶融温度の
差を縮小し、接続特性の改良を行なったものである。
【0016】上記方法によって、一応の効果が得られた
のであるが、下記に示すような若干の問題を有してお
り、改良すべき点があった。即ち、この方法において
も、介在させる酸化物仮焼粉末8と接続部分の酸化物超
電導体5の溶融温度の差が5℃程度あるので、超電導接
続が十分に達成されない場合もある。またBi系221
2型酸化物超電導体の結晶化は、雰囲気中の酸素分圧に
強く依存するので、非酸化性雰囲気下で熱処理を行なう
この方法では、酸素分圧の正確な制御が余儀なくされる
という欠点がある。更に、この方法によれば、図3また
は図4に示した銀シース線材6の隙間から液相が流出す
ることがあるため、接続部において酸化物が欠落し、良
好な超電導接続を達成できないこともある。本発明は、
本発明者が先に提案した上記の方法を発展改良し、更に
高性能な超電導接続を目指したものである。
【0017】本発明者らは、本発明者らが先に提案した
発明における問題を解決するという観点から、様々な角
度から検討してきた。そして本発明者らは、まずBi2
3,SrCO3,CaCO3 およびCuOの原料粉末を用
い、これをBi:Sr:Ca:Cuのモル比が2:2:
1:2となるように秤量混合し、これを大気中において
835℃で30時間の熱処理を施してBi系2212型
酸化物仮焼粉末を作成した。このとき得られた仮焼粉末
は、Bi系2212相を主体とし、Bi系2201相を
含有する混合相になっていた。そしてこの酸化物仮焼粉
末が接続部領域の少なくとも一部に形成される酸化物仮
焼体の相互の間に、該仮焼体と同一組成の酸化物仮焼粉
末を介在させた状態で加熱することによって、接続部領
域における酸化物仮焼体と介在される仮焼粉末の溶融解
温度の差を殆どなくすことができることを見いだし、本
発明を完成した。またこの方法によれば、非酸化性雰囲
気でなくとも、溶融解温度の差をなくすことができるの
で、加熱雰囲気を大気中で行なうことができ、酸素分圧
の正確な制御を行なう必要はない。
【0018】また本発明者らは、前記仮焼体および仮焼
粉末を作成する際に、出発原料中に銀粉末を添加するこ
とによって、酸化物仮焼粉末それ自体の最適な部分溶融
温度の幅を広め得ることも見いだした。即ち、下記表1
は、Bi系2212型酸化物粉末作成時の原料の出発組
成と、それら粉末を仮焼した後に銀パイプに充填して銀
シーステープ線材に加工し、部分溶融温度で熱処理して
得られたものの臨界電流(以下、Icと記す)の関係を
示したものであるが、この結果から明らかなように、原
料粉末に銀を添加することによって、Ic(4.2K,
2T)値を全体的に向上させ得ることがわかる。更に、
Biの含有量を2.1と若干増加させた場合には、最適
な部分溶融温度の幅を10℃以上に広げることができる
ことがわかる。
【0019】
【表1】
【0020】ところで部分溶融時には液相が生成する
が、この液相が接続部から漏れると、接続部のIcが低
下したり、テープ線材をコイル状に巻いたときに燐接す
るテープ間で短絡を生じて発生する磁場の大きさを低下
させたりする。こうした不都合を発生させないという観
点からして、部分溶融時に発生する液相を接続部内に封
じ込める構成を採用するのが好ましい。こうした構成と
して、例えば後記図6〜8に示す様に、部分溶融させる
仮焼粉末を銀シース材9で覆う構造にすることが挙げら
れる。こうした構成を採用することによって、Icを向
上させると共に、短絡を発生させることなくテープ線材
を巻線することができる。
【0021】尚本発明では、熱処理によって部分溶融さ
せた後、徐冷する必要があるが、これは結晶を配向させ
て大きく成長させる為に必要である。この徐冷の際の冷
却速度は、かなりの幅が容認され、1〜10℃/hr程
度でよい。但し、830℃付近から前述の非超電導酸化
物相であるBi系2201相が結晶化を始めるので、こ
の温度よりも低温まで徐冷を行なうと、超電導体相であ
るBi系2212相が不安定になる。従って、徐冷後は
Bi系2201相の安定領域を急冷することで、できる
だけBi系2201相の生成を抑制する必要があり、こ
のときの急冷温度は500〜2000℃/hr程度が適
当である。この様な熱処理パターンとしては、例えば後
記図5に示す様なものが挙げられる。またこの様な熱処
理は、接続部だけでなく全体的に行なわれ、このとき前
記仮焼体も酸化物超電導体になる。
【0022】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0023】
【実施例】
実施例1 Bi,Sr,Ca,Cuのモル比が化学量論比組成の
2:2:1:2となるように、Bi23 ,SrCO
3 ,CaCO3 ,CuOからなる原料粉末を秤量し、粉
砕混合した後熱処理を行なって仮焼した。得られたBi
系2212型酸化物仮焼粉末を、その一部を除いて銀パ
イプに充填し、テープ状に成形して銀シース線材とし
た。
【0024】次に、図1に示すように、得られた一対の
銀シース線材6の端部の片面側を部分的に切り開き、B
i系2212型酸化物仮焼体8aを露出させ、接続する
領域の一部に残余のBi系2212型酸化物仮焼粉末8
を配して挟み込んだ。これを大気中で前記図5に示した
パターンで熱処理した。熱処理後、接続部分を観察した
ところ、銀シース線材6の外側への液相の漏出が認めら
れた。また図1に示したように、接続部をまたいでIc
(4.2K,2T)を測定した結果、銀シース線材6の
Ic(=50A)に近い45Aという値が得られてい
た。
【0025】比較例1 前記図3または図4に示した様に、Bi系2212型酸
化物超電導体5間に酸化物仮焼粉末8を介在させた状態
で、非酸化性雰囲気中で部分溶融させる方法によって、
酸化物超伝導体接続を行ない、接続部分のIcを測定し
た。具体的には、Bi,Sr,Ca,Cuのモル比が化
学量論比組成の2:2:1:2となるように、Bi2
3 ,SrCO3 ,CaCO3 ,CuOからなる原料粉末
を秤量し、粉砕混合した後熱処理を行なって仮焼した。
得られたBi系2212酸化物仮焼粉末を、その一部を
除いて銀パイプに充填し、テープ状に成形した。その
後、前記図5に示したパターンでBi系2212型酸化
物超電導体を含む銀シース線材6を作成した。
【0026】得られた銀シース線材6の端部を部分的に
切り開き、Bi系2212型酸化物超電導体5の結晶を
露出させ、その接続する部分に残余のBi系2212型
酸化物仮焼粉末8と銀シート7を配して挟み込んだ。こ
れを酸素分圧10Torrで前記図5に示したパターン
で熱処理した。熱処理後、接続部分を観察したところ、
銀シース線材6の外側への液相の漏出が認められた。ま
た図3に示したように、接続部をまたいでIc(4.2
K,2T)を測定した結果、銀シース線材6のIc(=
50A)の半分である25Aという値しか得られなかっ
た。
【0027】実施例2 実施例1で作成した一対の銀シース線材6の端部の片面
側を部分的に切り開いてBi系2212型酸化物仮焼体
8aを露出させ、それらを向き合わせ、接続する面に、
仮焼して得られたBi系2212型酸化物仮焼粉末8を
配した。その後、図6に示すように、スリーブ形状の銀
シース材9を接続部領域全体にかぶせ、この銀シース材
9の上からプレスして銀シース線材6間の隙間をなくし
た。これを大気中で、前記図5に示したパターンで熱処
理した。熱処理後、銀シース材9の外側への液相の漏出
は認められなかった。そして図6に示す様に、接続部を
またいでIc(4.2K,2T)を測定したところ、接
続部を含まない銀シース線材6のIcと同じ50Aが得
られていた。尚この例では、Bi系2212型酸化物仮
焼粉末8を接続面となるように配したけれども、接続部
領域の内部であれば、液相となって同様の効果が得られ
るので、配する場所は接続面に限定されない。
【0028】実施例3 実施例1で作成した一対の銀シース線材6の端部の片面
側を部分的に切り開いてBi系2212型酸化物仮焼体
8aを露出させ、それらを向き合わせた。次いで図7に
示すように、少なくとも片面にBi系2212酸化物仮
焼粉末8bを露出させて圧着した銀シート7を、被接続
体である酸化物仮焼体8a,8aの上に配置した。その
後、スリーブ形状の銀シース材9を接続部にかぶせ、こ
の銀シース材9の上からプレスして接続部の隙間をなく
した。これを大気中で、前記図5に示したパターンで熱
処理した。熱処理後、銀シース材9の外側への液相の漏
出は認められなかった。そして図7に示す様に、接続部
をまたいでIc(4.2K,2T)を測定したところ、
接続部を含まない銀シース線材6のIcと同じ50Aが
得られていた。尚この例では、Bi系2212型酸化物
仮焼粉末8bを圧着した銀シート7を、図示した様に、
接続部内のBi系2212型酸化物超電導粉末8側とな
るように配置したけれども、Bi系2212型酸化物仮
焼粉末8は液相として広がるので、接続部に内部であれ
ば、銀シート6を銀シース材9側に配置したも同様の効
果が得られる。
【0029】実施例4 前記表1に示した結果で部分溶融温度の許容範囲の最も
広かったもの、即ちBi,Sr,Ca,Cu,Agのモ
ル比が2.1:2:1:1.9:0.1となるように、
前記原料粉末を秤量し、前記実施例3と同様にして接続
部を作成した。即ち、図7においてBi系2212型酸
化物仮焼粉末8a,8bの組成のみが実施例3と異なる
ものを作成した。これを大気中で前記図5に示したパタ
ーンで熱処理した。熱処理後、銀シース材9の外側への
液相の漏出は認められなかった。そして図7に示す様
に、接続部をまたいでIc(4.2K,2T)を測定し
たところ、接続部を含まない銀シース線材6のIcと同
じ130Aが得られており、この値は実施例3での値を
大きく上回っていた。尚この例では、Bi系2212型
酸化物仮焼粉末8bを圧着した銀シート7を、接続部内
のBi系2212型酸化物超電導粉末8側となるように
配置したけれども、Bi系2212型酸化物仮焼粉末8
は液相として広がるので、接続部の内部であれば、銀シ
ート7を銀シース材9側に配置したも同様の効果が得ら
れる。
【0030】実施例5 実施例4で用いた銀シース線材6、Bi系2212型酸
化物仮焼粉末8a,8bおよび銀シート7の組み合わせ
を二組重ねて用い、図8に示す様に、接続部にスリーブ
形状の銀シース材9をかぶせ、この銀シース材9の上か
らプレスして、接続部の隙間をなくした。これを大気中
で前記図5に示したパターンで熱処理した。熱処理後、
銀シース材9の外側への液相の漏出は認められなかっ
た。そして図8に示す様に、接続部をまたいで銀シース
線材6の2本分のIc(4.2K,2T)を測定したと
ころ、実施例4の接続部を含まない銀シース線材6のI
c(=130A)の二倍の260Aの値が得られてい
た。尚この例では、接続部を2か所設けたものを示した
けれども、同様にして接続部を3か所以上有する超電導
接続が可能であり、Icの値を更に高めることができ、
有利である。
【0031】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、酸化物
超電導体同士の良好な超電導接続状態を形成できる様に
なった。従って本発明を適用すれば、超電導接続状態形
成後においても永久電流モードを達成することができ、
酸化物超電導体を様々な技術分野で利用する場合に極め
て有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する際の一構成例を示す模式図で
ある。
【図2】従来の接続状態を説明する為の模式図である。
【図3】本発明者らが先に提案した接続状態の一例を説
明する為の模式図である。
【図4】本発明者らが先に提案した接続状態の他の例を
説明する為の模式図である。
【図5】熱処理のパターン例を示した図である。
【図6】本発明を実施する際の一構成例を示す模式図で
ある。
【図7】本発明を実施する際の他の構成例を示す模式図
である。
【図8】本発明を実施する際の更に他の構成例を示す模
式図である。
【符号の説明】
1 酸化物超電導体 2 酸化物超電導体粉末 3 補強材 4 接続部 5 Bi系2212型酸化物超電導体 6 銀シース線材 7 銀シート 8,8b 酸化物仮焼粉末 8a 酸化物仮焼体 9 銀シース材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 喜男 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物超電導体同士の超電導接続状態を
    形成するに当たり、Bi系2212相を主体として含有
    する酸化物仮焼体の接続部領域の一部に、該仮焼体と同
    一組成の酸化物仮焼粉末を介在させた状態で加熱し、前
    記酸化物仮焼体および酸化物仮焼粉末を部分溶融させた
    後、徐冷する工程を含むことを特徴とする酸化物超電導
    体同士の超電導接続状態を形成する方法。
  2. 【請求項2】 接続部領域全体を銀シース材で覆う構造
    にして部分溶融させる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 酸化物仮焼体および酸化物仮焼粉末に銀
    を添加したものを用いて行なう請求項1または2に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載した接続
    部を複数組重ねて行なう方法。
  5. 【請求項5】 徐冷の後、急冷する請求項1〜4のいず
    れかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 大気中で加熱する請求項1〜5のいずれ
    かに記載の方法。
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