JPH0725608A - ジルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物、それを製造する方法、それを用いた着色剤およびそれによって着色された製品 - Google Patents

ジルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物、それを製造する方法、それを用いた着色剤およびそれによって着色された製品

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JPH0725608A
JPH0725608A JP5029472A JP2947293A JPH0725608A JP H0725608 A JPH0725608 A JP H0725608A JP 5029472 A JP5029472 A JP 5029472A JP 2947293 A JP2947293 A JP 2947293A JP H0725608 A JPH0725608 A JP H0725608A
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アロウイス エドガー リンケ,エリック
Cornelis H Zwart
ハーマン ズワート,コーネリス
Adrianus D Smout
ダニエル スモウト,アドリアヌス
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 細粒化が可能であり、細粒化によって彩度の
変化しないセラミックスおよびプラスチック、ゴム、塗
料、印刷インキ、化粧品に有効なジルコニウムケイ酸塩
顔料組成物を得る。 【構成】 ZrO2とSiO2と色を与える金属酸化物と
から成り、ZrO2/SiO2が1/1.5〜1/36の
範囲内にあり、色を与える金属酸化物の量が1〜25重
量%であるジルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物、これ
らの原料物質と鉱化材との粒状物を均質混合、か焼、冷
却してこれを製造する方法、これらをガラスなどの着色
剤として使用する方法およびこの着色剤を使用したガラ
スなどの製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジルコニウム混合ケイ
酸塩顔料組成物、それを製造する方法、それを用いた着
色剤およびそれによって着色された製品に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ジルコニウムケイ酸塩に基づく無機顔料
は従来知られており、たとえば黄色いプラセオジムを含
んだジルコニウムケイ酸塩がある。これらの既知の無機
顔料はすべていわゆるセラミック用顔料であり、この意
味するところは、それらの顔料が高温で、たとえば10
00℃かそれ以上で、良好な温度安定性を示すことであ
り、そのため、溶融セラミックや溶融ガラスに混合する
ことができ、しかもその色の度合は損なわれない。
【0003】セラミック用ジルコニウムケイ酸塩顔料の
その高い温度安定性は一方ではZrSiO4結晶の構造
にあり、他方ではその粒子サイズによる。
【0004】既知のすべてのセラミック用ジルコニウム
ケイ酸塩顔料のモル比ZrO2/SiO2は、約1/1で
あり、それは化学量論的に知られた結晶構造に一致し、
たとえばアメリカ合衆国バージニア州アレキサンドリア
のDry ColorManufacturers' Assocication(DCMA)が1
991年に出版した“Classification and Chemical De
scription of the Complex Inorganic ColorPigments”
第3版66頁に記載されている。時にはSiO2を僅か
に多くするが、実際、そこに記された結晶構造はほとん
ど変らない。比較的僅かなSiO2の添加でさえ、顔料
をうわぐすりに溶けやすくし、彩度が落ちたり失われた
りすることが推測される。
【0005】このような顔料はしたがってセラミックに
適用するにはふさわしくなく、これらの文献に記載され
または商業的に役立つすべてのジルコニウムケイ酸塩顔
料は、1モルのZrO2に対し1.3モル以下のSiO2
を含む。
【0006】さらに主張されるところによると、粒子の
大きさは温度安定性に重要である。既知のセラミック,
ジルコニウムケイ酸塩顔料は、少なくとも約10μmの
粒子径を持ち、より大きな粒子、たとえば20〜50μ
m程度のものもかなりの割合で含まれる。比較的大きな
粒子径は、標準的うわぐすりの焼成の間に顔料が溶けた
り崩壊するのを遅くするため、また最初の彩度を維持す
るため必要である。
【0007】従来の技術によれば、上述したセラミック
用ジルコニウムケイ酸塩顔料は、適当な出発原料、すな
わち二酸化ジルコニウムと二酸化ケイ素、またはそれら
の前駆物質、そして希望する色を添えるための混入物、
たとえば黄色顔料の調整のためなら酸化プラセオジムそ
して通常用いられる添加剤、特にいわゆる融剤または鉱
化剤の混合物を適当な比で、そして大低は850〜13
00℃でか焼される。このようにして得られた生成物は
冷却され、平均粒子径(D50)が40μm以下に砕か
れ、洗浄され乾燥される。融剤または鉱化剤としては通
常塩化アルカリ金属またはフッ化アルカリ金属が使わ
れ、時には多量のまたは少量の他の金属の酸化物または
ハロゲン化物が使用される。鉱化剤の最も重要な役割
は、か焼温度を下げることである。時には重量の10%
以上で約30%までの、かなり多量の鉱化剤が使われ
る。このような多量の鉱化剤のため、使われたSiO2
の多くは、揮発し、または水溶性分子に変化し、それゆ
えに、顔料の結晶構造に組込まれない。このことが先の
文献において、比較的多量のSiO2が出発原料に含ま
れても、多量の鉱化剤が配合されると、生成したセラミ
ック顔料が上述したようにZrO2/SiO2のモル比が
約1/1になるのかを説明する。
【0008】さらに鉱化剤は、作られた顔料の粒子径に
も影響する。このポイントは鉱化剤の配合を適当に選択
することで、開始前に望みの粒子径が得られるように顔
料の成長を促進させることができる。
【0009】上記説明の例はNL−A−7409381
または、対応するFR−A−2 238 689に示さ
れている。
【0010】これらは二酸化ジルコニウム/二酸化ケイ
素に基づくプラセオジム含有セラミック顔料に関するも
ので、さらに 金属酸化物、好ましくは酸化アンチモン
を顔料中に組込むために薄い黄色をしている。ZrO2
とSiO2とは、モル比1/1で利用されるが、第1例
に従うと出発原料は、二酸化ジルコニウム36g(0.
29モル)と二酸化ケイ素29g(0.48モル)で使
われ、すなわち、二酸化ケイ素のモル量が過剰である。
これは出発原料における26gの塩化ナトリウムと5g
の三酸化モリブデンから成る鉱化剤の31gまたは31
%(重量)という量と関係し、過剰の二酸化ケイ素はか
焼中に一部は揮発し、一部は水溶性物質に変換され、そ
して粉砕したか焼生成物を洗う際に洗い流される。
【0011】ジルコニウムケイ酸塩に基づく黄色いプラ
セオジム含有セラミック顔料を調整するための他の組成
例はDE−A−2 642 143に発表されている。
この出発原料の組成は0.8〜1.4モルの二酸化ケイ
素と1モルの二酸化ジルコニウムとを含む。鉱化剤はフ
ッ化物または塩化物から成る。この実施例によると最大
で1.1モルの二酸化ケイ素と1モルの二酸化ジルコニ
ウムとが出発原料に使われる。ここでもまた、最終的な
セラミック顔料におけるZrO2とSiO2とのモル比
は、いつも約1/1となる。
【0012】さらに、NL−A−287 743は黄色
いプラセオジム含有ジルコニウムケイ酸塩セラミック顔
料の調整法を発表している。そこではプラセオジムの酸
化状態を最高に維持し、よりよい黄色の再現性を得るた
めに出発原料にセリウム化合物を含ませている。同時に
セリウムは顔料に感じの良いオレンジの色調を添える。
ZiO2とSiO2とはいろいろな比で出発原料に使うこ
とができるが、すべての例において出発原料中における
ZiO2/SiO2のモル比は約1/1である。したがっ
て、ここで発表されたセラミック顔料はここまでに述べ
てきたジルコニウムケイ酸塩に基づくすべてのセラミッ
ク顔料と同じく純粋なジルコニウムケイ酸塩タイプに属
する。
【0013】セラミックジルコニウムケイ酸塩顔料もま
た、FR−A−1 289 796;1 458 05
9 ;US−A−3,012,898;3,025,1
78;3,168,410;2,992,123;2,
441,447;DE−A−1 910 008に発表
されている。これらの文献のすべては一方ではZi
2、他方ではSiO2の重量範囲であってSiO2のモ
ル比過剰について報告している。しかしながら実際はこ
れらは開始物質に関するものであって、以前に述べてい
たように、調整された顔料におけるZiO2/SiO2
モル比に関しては何も述べていない。ほとんどすべての
例から、ZiO2とSiO2は、出発原料において本質的
に1/1のモル比に相当する量で使用されているらし
い。僅かにUS−A−2,992,123の第7例のみ
が逸脱したモル比すなわちZiO2/SiO2=4.2/
1に相当する量、すなわち出発原料が過剰のZiO2
含んでいるものについて記載している。
【0014】ここまで述べてきた文献のすべては、粒子
径または調整された顔料の細かさについて述べていな
い。けれどもセラミック顔料についての通常例と、他の
適用の可能性が示されていないという事実から、これら
のすべての既知の顔料は上述したセラミック用ジルコニ
ウムケイ酸塩顔料の例と同じく少なくとも約10μmの
粒子径を持つと結論される。
【0015】BE−A−661 595はZiO2,S
iO2そして異なる色合いを持つ五酸化バナジウムに基
づき顔料中に導入される色を供給する金属成分を付加し
たセラミック顔料を発表している。これらの例から予想
されるように、ZiO2とSiO2の出発原料におけるモ
ル比はいつも1/1で、第10例のみがモル比1/2で
ある。しかしながら調整された顔料中のZiO2/Si
2のモル比は知られておらず、その上、この文献はバ
ナジウムを含有するジルコニウムケイ酸塩顔料に関する
ものであり、バナジウムを含有することが必須の要件で
ある。このバナジウムを含有するジルコニウムケイ酸塩
顔料はセラミック顔料として示され、これから、上述し
たように比較的粗粒の顔料がここに含まれることだけが
結論付けられる。
【0016】FR−A−1 197 669は、最後
に、感じのよい緑色を持つセラミック顔料の調整法を発
表した。これらのの顔料の調整においては、開始物質
は、ジルコニウム、シリコン、スズ、バナジウムの酸化
物またはこれらの前駆物質を含んでいる。これらの酸化
物はいろいろな量で用いることができるが、SiO2
ZrO2の最高のモル比は3.8/1である。
【0017】しかしながら、これは開始物質中のモル比
に関するものであって、すでに述べたように最終的な顔
料中のモル比に関しては何ら述べていない。FR−A−
1197 669はジルコニウム−スズ−バナジウムケ
イ酸塩顔料に関するものであるが、バナジウム成分は、
このジルコニウム混合ケイ酸塩顔料からは欠除している
ことも示されている。最終的にFR−A−1 197
669は従来のセラミック顔料の調整法に関するもの
で、説明したようにかなり粒径の粗いものである。
【0018】セラミック産業においては、いかにしてう
わぐすりを基体上に、従来行われてきたような8時間ま
たはそれ以上の時間より短い時間で焼付けるかについて
開発してきた。このケースでは、か焼時間は、たとえば
たった2時間かそれ以下である。現在ではか焼時間を半
時間以下にする技術さえある。しかしながらここで使用
される顔料は、従来のセラミックジルコニウムケイ酸塩
顔料の粒子径が少なくとも10μmであって粗すぎると
いう問題を提起する。もしこれらを砕いて粒子を細かく
すると、2つの問題が生じる。第1に、細粒過程はジル
コニウムケイ酸塩がとても固いため困難であること。第
2に彩度、鮮明度が顔料を細い粒子とするに従って減じ
ることである。これらの顔料を非常に高い程度にまで細
かくすることにより彩度が失われる事実は、S.Pajakof
f,A,Vendl,G.Banikによる“Zirconium Silicate Ba
sed High Temperature Pigments”Interceram No.4の
488〜490頁(1980)(特に489頁の右欄)
と、A,W,MartensによるV,D,E,Fa Mitteilungen 31
(1983)H.3 37〜47頁(特に39頁左欄,C下)
の記事に示されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従来からセラミック産
業で用いられている色を与える金属酸化物を含有するジ
ルコニウムケイ酸塩顔料は、粒子径が粗く、そのために
うわぐすりとして基材に焼付けるのに長時間を必要とす
るという問題がある。またこの粒子径を細くすると、望
む彩度の色が得られないという問題がある。
【0020】またセラミック産業の特別の部門としてガ
ラス産業、特にガラス容器の製造業で従来から用いられ
ているジルコニウムケイ酸塩顔料を用いる場合について
言及する。包装し、貯蔵された食品を光の影響から守り
食品の寿命を長くするため、ガラス容器の着色が望まれ
ることがよくある。この適用においては、従来の粗いセ
ラミック顔料はしばしば望まれる均質な着色を与えな
い。細粒化は困難で細粒化した場合彩度をかなり損な
う。このため彩度の細粒化における損失を避けるために
選択的粉砕技術、つまり顔料の粗い粒子のみを砕き、細
かい粒子はできるだけそのまま残すという方法を用いる
ことが試みられている。別の言い方をすれば、目的は粒
子径の分布を制限することである。けれども、これらの
粉砕技術は困難であり、しかも最適の結果を産み出さな
いという問題がある。
【0021】したがって、セラミック産業界では、簡単
に高い細粒性が得られ、そしてその彩度を維持できる顔
料が強く求められている。それらの顔料はさらに良い温
度安定性を示すべきであり、従来のセラミック処理過程
における高温にさらされるときも、その彩度を維持せね
ばならない。それらをガラス容器に使用するため、さら
に本質的に重要なのは、導入される金属酸化物が包装さ
れた食品に放出されないことである。最後にさらに望ま
れることはその顔料は、簡単にそして再生可能な方法
で、より望ましくは、安い原料から調整されることであ
る。
【0022】セラミック産業以外の分野でも、このよう
な顔料は特にプラスチック、ゴム、塗料、印刷インキ、
化粧品の製造などで大きな需要がある。従来のジルコニ
ウムケイ酸塩に基づくセラミック顔料の問題点は、これ
らに使用されるためには、粗粒すぎることである。も
し、粉砕化によってこのような従来の粗粒物を望ましい
サイズの生成物としても、上述したような問題ある。加
えてこの方法により細粒化した生成物は、硬く鋭い結晶
性断片を含み、プラスチック等の顔料としては、これら
を使用すると装置の摩耗を促進するという問題がある。
【0023】本発明の目的は、粒子径D50が3μm以下
であって彩度の損失のないセラミック産業にもその他の
プラスチック、ゴム、塗料、印刷インキ、化粧品にも使
用することができる色を与える金属酸化物を含有するジ
ルコニウム混合ケイ酸塩顔料を提供することである。
【0024】特にガラス産業などで顔料の粒子径が問題
とならない産業では、粒子径D50が3μmを超えるもの
も用いられるので、特殊な場合としてこれも含む。
【0025】
【課題を解決する手段】本発明は、主成分が二酸化ジル
コニウムと、二酸化ケイ素と、色を与える金属酸化物と
から成り、二酸化ジルコニウムと二酸化ケイ素のモル比
が化学量比からかけ離れて1/1.5〜1/36の範囲
内にあり、顔料に適合する色を与える金属酸化物の量が
1〜25重量%であり、粒子径D50が3μm以下である
ことを特徴とするジルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物
である。
【0026】また本発明は、粒子径D50が2μm以下で
あることを特徴とする。
【0027】また本発明は、二酸化ジルコニウムと二酸
化ケイ素のモル比が1/2.2〜1/36の範囲内にあ
ることを特徴とする。
【0028】また本発明は、色を与える金属酸化物が遷
移金属および/または希土類金属から選ばれた1種また
は2種以上の金属の酸化物であることを特徴とする。
【0029】また本発明は、色を与える金属酸化物がプ
ラセオジムの酸化物であり、黄色の色を与えるものであ
ることを特徴とする。
【0030】また本発明は、顔料に適合する色を与える
金属酸化物の量が3〜8重量%であることを特徴とす
る。
【0031】また本発明は、主成分が二酸化ジルコニウ
ムと、二酸化ケイ素と、色を与える金属酸化物とから成
り、二酸化ジルコニウムと二酸化ケイ素とのモル比が化
学量比からかけ離れて1/4.9〜1/36の範囲内で
あり、顔料に適合する色を与える金属酸化物の量が1〜
25重量%であり、粒子径D50が3μmを超えることを
特徴とするジルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物であ
る。
【0032】また本発明は、色を与える金属酸化物が遷
移金属および/または希土類金属から選ばれた1種また
は2種以上の金属の酸化物であることを特徴とする。
【0033】また本発明は、色を与える金属酸化物がプ
ラセオジミムの酸化物であり、黄色の色を与えるもので
あることを特徴とする。
【0034】また本発明は、顔料に適合する色を与える
金属酸化物の量が3〜8重量%であることを特徴とす
る。
【0035】また本発明は、酸化ジルコニウムと酸化ケ
イ素と色を与える金属酸化物との粒状物に、鉱化剤を加
えた出発原料を、望ましい最終生成物が得られるのに適
する割合に混合し、粒状物の均質混合物を作り、必要な
らば該均質混合物の粒径が3μm以下であるように粉砕
し、その後得られた均質混合物をか焼、冷却し、必要が
あれば洗浄と乾燥を行い、該か焼物を必要ならば望まし
い粒径を得るように微粉砕処理を行うことを特徴とする
前記のジルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物を製造する
方法である。
【0036】また本発明は、前記粒状出発物質を混合し
て作った均質混合物の粒径が2μm以下であることを特
徴とする。
【0037】また本発明は、鉱化材の10重量%以下が
出発原料に加えられることを特徴とする。
【0038】また本発明は、前記鉱化剤が、塩化物およ
び/またはフッ化物の0.1〜9重量%とモリブデン化
合物の1重量%以下とを含むことを特徴とする。
【0039】また本発明は、前記か焼が860℃以下の
温度で行われることを特徴とする。
【0040】また本発明は、前記のジルコニウム混合ケ
イ酸塩顔料組成物を用いた着色剤である。
【0041】また本発明は、前記のジルコニウム混合ケ
イ酸塩顔料組成物を用いたセラミック類の着色剤であ
る。
【0042】また本発明は、前記のジルコニウム混合ケ
イ酸塩顔料組成物を用いたガラスの着色剤である。
【0043】また本発明は、前記のジルコニウム混合ケ
イ酸塩顔料組成物を用いたプラスチック、ゴム、塗料、
印刷インキまたは化粧品の着色剤である。
【0044】また本発明は、前記のジルコニウム混合ケ
イ酸塩顔料組成物によって着色されることを特徴とする
タイル、陶器、衛生陶器およびガラス製品である。
【0045】また本発明は、前記のジルコニウム混合ケ
イ酸塩顔料組成物によって着色されることを特徴とする
プラスチック、ゴム、塗料、印刷インキおよび化粧品で
ある。
【0046】
【作用】本発明によれば、完全に新しいタイプの顔料で
あって、上述した必要性に合致したものが生産される。
本発明の根底にある思想は、二酸化ジルコニウムに関す
る二酸化ケイ素の僅かな過剰の影響は、セラミック用途
のために安定した顔料が得られるならば許されるという
セラミック顔料に関して一般的に受け入れられている見
地を無視することである。実際に、本発明はZiO2
対してSiO2は相当のモル過剰、すなわち、1.5〜
36モルのSiO2と1モルのZiO2が慎重に選ばれ、
SiO2は均一に顔料の結晶構造中に組込まれる。
【0047】驚くべきことに、この顔料は良好な熱安定
性と、さらに良好な彩度を示し、望ましい高い細粒性が
得られ、また、最初の鮮明度、彩度を少しも損なうこと
なく簡単にこの細粒性を減ずることもできる。この際、
熱安定性は保持される。したがって、本発明による新し
い顔料は、特にセラミック産業で使用した場合、特に先
に述べたとても短いか焼時間ですむ進んだ技術を用いる
ことができ、ガラス産業においては、特にガラス容器の
製造に適する。
【0048】加えて、この上述した特性と、その細粒化
したものがほとんど鋭い結晶性断片を含まず、摩耗性が
ないため、本発明による新顔料は、セラミック分野以外
への適用、特にプラスチック、ゴム、塗料、印刷イン
キ、化粧品にも適している。本発明による新しい顔料
は、簡単に調整でき、大量に使用する二酸化ケイ素が大
変安い原料より作られるため、比較的安価である。
【0049】したがって本発明は、顔料のD50粒子径が
3μmもしくはそれ以下であり、本質的に二酸化ジルコ
ニウム、二酸化ケイ素、導入されて発色させるための金
属酸化物から成り、二酸化ジルコニウム/二酸化ケイ素
のモル比は1/1.5〜1/36の範囲と化学量論的な
比からは逸脱しており、導入する発色用金属酸化物は重
量の1〜25%である。
【0050】また一部のガラス産業で使用されるケイ酸
塩含有ジルコニウム顔料のD50が3μmよりも大きく、
二酸化ジルコニウムと二酸化ケイ素のモル比は1/4.
9〜1/36望ましくは1/6.2〜1/36の範囲の
ものを含む。この粗いジルコニウム混合ケイ酸塩顔料の
調整のためには、粒子径が3μm以下の非常に細い出発
原料から始めることが本質的に重要である。この粗いジ
ルコニウム混合ケイ酸塩顔料はプラスチックの着色など
セラミック以外の分野への適用は望ましくないが、ガラ
ス、たとえばガラス容器に混合するのに適することは証
明されている。
【0051】この本顔料を表すために、「混合ケイ酸
塩」の語が使用される。この語のもつ意味は、ジルコニ
ウムや導入した金属だけでなく大過剰に使用されたケイ
酸も、ケイ酸格子構造に組込まれることである。つま
り、この格子構造、少なくとも格子の占有は異なる構成
要素を示し、必然的に今まで唯一の安定的構造として知
られてきたZrSiO4に基づくジルコニウムケイ酸塩
の格子または結晶構造と本質的に異なるものである。驚
くほどに、この異なる構造のケイ酸塩の型もまた非常に
安定な構造をもつことがわかった。
【0052】本顔料の色は導入した発色用の金属酸化物
の性質によって決まり、これらもまた混合ケイ酸塩の結
晶構造にしっかりと組込まれ、時間の経過とともに分離
することはない。この金属酸化物は遷移金属または希土
類金属の酸化物である。与えられた金属酸化物によって
呈される色について詳しくはまた、前記Pajakof
f,Vendl,Banikの文献を参照されたい。
【0053】か燒した焼結物を洗浄した後は、本顔料の
粒子径は0.1〜40μmと非常にばらつきがある。こ
こで使用される粒子径、たとえばD50=10μmは、重
量の50%の粒子が最大で10μmの直径を持つこと、
90=20μmは、90%の粒子が最大で20μmの直
径を持つことを意味する。粒子径や平均粒子径がこの文
献でさらに説明されることなく述べられているときはい
つも、D50を意味する。本顔料の粒子径が最初は、いろ
いろに異なることは述べたが、これは大した問題ではな
い。重要なのは、この初期の顔料粒子が従来の細粒化装
置を用いて、D50=3μm(D90=7μm)またはそれ
以下、D50=2μm(D90=6μm)またはそれ以下の
最終状態に簡単に減ずることができ、このようにして得
られた顔料がまた大変良い彩度を持っていることであ
る。これは驚くべきことで従来のセラミック顔料におい
て観察されてきたことと全く異なるものである(以前に
示した文献参照)。驚くべきことに本発明による強い彩
度を持ち、非常に細粒化された顔料は、大変高い熱安定
性を有し、セラミック産業への使用に適し、プラスチッ
ク、ゴム、塗料、印刷インキ、化粧品の顔料にも取入れ
られる。3μmを越えるD50を持つ、本発明による粗い
顔料粒子の調整においては、時としては最初に得られる
単に固まっていない顔料粒子でまたは、大規模でない細
粒化過程を経れば十分である。
【0054】本発明による新顔料と、その調整法とその
使用法を詳細に説明しよう。これらの様子は、黄色のプ
ラセオジム含有ジルコニウム混合ケイ酸塩顔料を例に説
明するが、プラセオジム酸化物の代わりに異なる色調を
与える金属酸化物を持つジルコニウム混合ケイ酸塩顔料
にも同様に適用される。
【0055】この新顔料の組成の説明は、図1に示した
三角図にて例証しよう。この図は主な組成物の酸化物と
しての重量%を示している。頂点から、いくつかの線が
ベースラインへ引かれている。左から右にこれらのライ
ンはそれぞれ、二酸化ジルコニウム/二酸化ケイ素が1
/1,1/1.5,1/36のモル比と対応している。
1/1のラインは、化学量論的なジルコニウムケイ酸塩
を示している。セラミック産業に使われる従来のジルコ
ニウムケイ酸塩顔料はすべて、このライン上またはすぐ
近くに位置する。特定の顔料は望ましい黄色の色合い、
色調を得るために導入するプラセオジム酸化物の多い少
ないに従って1/1ライン上を上下する。1/1.5ラ
インは本範囲のSiO2含量が少ない側の境界を示す
が、この低含有量はすでに、従来のセラミックジルコニ
ウムケイ酸塩顔料のSiO2含量をかなり越えている。
上述したようにセラミック技術に関する通常の技術者
は、SiO2を僅かに過剰させるだけで顔料の溶融うわ
ぐすりへの溶解度が受け入れられない程増加する結果を
生ずると判断し、結果として、このような顔料はセラミ
ックへの使用に適さないと思われていた。
【0056】しかし驚くべきことに、本件によるジルコ
ニウム混合ケイ酸塩顔料でSiO2のかなりのモル過
剰、1.5/1以上、好ましくは2.2/1以上、より
好ましくは3.3/1以上を持つものは、溶融うわぐす
り中で良好な安定性を示す。望ましいSiO2過剰範囲
2.2/1またはそれ以上では、特に処理が簡単で、原
料コストが低く、十分すぎる色強度が得られる。
【0057】図1の1/36ラインは本範囲のSiO2
含量が最大の側の境界を示す。これより高いSiO2
量を使用すると、色を与える金属酸化物の導入効果、こ
の場合は酸化プラセオジムを表すためのジルコニウムが
少なすぎて、色が著しく減少する。その他、この範囲に
は、最小と最大の酸化プラセオジムの境界を示す。最小
含量は1%(重量)で、これ以下では、ほとんど着色を
示さない。最大含量は25%(重量)で、これ以上では
プラセオジム酸化物の結晶構造への混入が不十分とな
り、色合いが変質し、むしろ色あせた黄緑色となる。プ
ラセオジム以外の金属の酸化物を導入する場合もまた、
上述したものと類似した理由により、同じ1〜25%の
濃度範囲が適用される。
【0058】要約すると、図1の三角図の細かい平行線
を引いた台形の範囲が本発明による範囲として与えら
れ、さらに、このダイアグラムから本顔料の適当な色と
安定性のためには、最小で約4%の二酸化ジルコニウム
が必要であることが示される。高価な二酸化ジルコニウ
ムに比べて大過剰に二酸化ケイ素を用いることにより、
本顔料は、従来のジルコニウムケイ酸塩に基づくセラミ
ック顔料より、かなり安価である。
【0059】細かい平行線を引いた台形部分において、
さらに、3〜8%の酸化プラセオジムの範囲が示され
る。この範囲では大変強い色合いの深い黄色が得られ、
この色は本顔料を本発明の特徴の1つである極めて細か
い粒子にまで細粒化したとしても維持される。
【0060】本顔料の調整には、従来のセラミック技術
における出発原料が使われる。好ましくはジルコニウ
ム、ケイ素、導入する金属、たとえばプラセオジム(P
r)の酸化物の十分な量が入手できることから使用され
る。しかしそれとともに、またはその代わりに、このか
焼状況で当の金属イオンを発生する各種の化合物も使う
ことができる。これらの化合物は一般に、それぞれの金
属酸化物の前駆物質が当てはまる。出発原料は質や純度
においてセラミック産業と共通であるが、これらを必要
なだけ、各別々にまたは混合して、平均粒子径(D50
を3μm以下、好ましくは2μm以下に細粒化すること
が非常に重要である。この作業は、従来の細粒化装置
で、従来の技術にによって遂行できる。
【0061】勿論、使用される調整法の性質に応じて、
必要な細かさをすでに持った出発原料から始めることも
できる。この最後のポイントにおいては、出発原料の非
常に細い分散またはコロイド液の使用またはこのような
分散または溶液を一緒に最初にもたらすことが可能であ
ることが認められ、そして非常に細い分散した形の出発
原料はそのままで使用できる。このようにして上述した
3μm以下または2μm以下の平均粒子径(D50)が細
粒化処理を経る必要なしに達成される。
【0062】出発原料の調整のため、必要な添加剤、特
に鉱化剤が同様に細粒化され、均一な混合物を得るため
に適当に混合される。最初に水分を含んだ混合物が調整
されたら脱水し、乾燥し、適当に均一化すべきである。
どの場合でも、出発原料の各種成分の比は、最終顔料に
おける必須成分のそれが、前に説明した量を与えるよう
選ばれる。
【0063】本顔料の調整のための鉱化剤としては、塩
化物またはフッ化物、たとえばアルカリ金属またはアン
モニウムの塩化物またはフッ化物が望ましい。塩化物ま
たはフッ化物と共同して良い結果を生ずる鉱化助剤はモ
リブデン化合物、特に三酸化モリブデンで、ほんの少量
の使用が必要である。この鉱化助剤のポイントは、か焼
を比較的低温で行うことができ、さらに最終顔料がより
均質で安定な格子構造を形成させることにある。
【0064】本顔料の調整のためには、特に出発原料が
前述したような高い細粒性を持っている場合には、比較
的少量の鉱化剤のみが必要である。特に好ましい結果が
得られるのは、か焼された出発原料が鉱化剤として0.
1〜9%の塩化物またはフッ化物、好ましくは塩化ナト
リウムまたはフッ化ナトリウムをそして、1%以下のモ
リブデン化合物、好ましくは三酸化モリブデンを含むと
きである。少量の鉱化剤の使用による付加的効果は、か
焼中における二酸化ケイ素の損失がほとんどなくなり、
最終生成物におけるZiO2/SiO2の比が、出発原料
に使われた、その比と同じになるである。
【0065】高い細粒性を持った出発原料の均一な乾燥
混合物は、一般的には700〜1300℃、好ましくは
800〜900℃より好ましくは860℃以下でか焼さ
れる。周囲温度からか焼温度の調整のため必要とされる
加熱時間は0.1〜10時間で好ましくは0.5〜2時
間である。一般には混合物はこのか焼温度で0.5〜5
時間、好ましくは2〜4時間保たれる。か焼生成物は通
常の方法で冷却され、洗浄され、乾燥される。そして、
用途による好ましい粒子径に細粒化される。あるいは、
か焼生成物は望みの粒子径に細粒化して直ちに冷却さ
れ、洗浄し乾燥するだけでよい。か焼生成物には可溶性
物質がほとんど残っていないので、洗浄も時には除かれ
る。さらに、出発原料と作業条件によって固化しないか
焼生成物が得られるように選ぶことができる。これによ
って、さらなる細粒化処理を必要とせず、すでに必要な
細粒性を有することから、セラミック分野に用いるか否
かにかかわらず直接使用することができる。これは極め
て細かい粒子から成る出発原料から始めることと、比較
的少ない鉱化剤を用いることとによって、非常に低い温
度たとえば860℃以下でか焼を行うことによって達成
される。か焼時間は短いほうが好ましい。通常の技術者
は、使用用途に応じて適当な生成物が得られるように、
相互に適合する条件をたやすく決定することができる。
【0066】他のテクニックによれば、まず、ZiO2
/SiO2が1/1.5〜1/36のモル比で導入金属
酸化物のない白色ジルコニウム混合ケイ酸塩顔料を調整
することもできる。このような顔料は発色用の金属酸化
物または適当なこの前駆物質を除外することの他は、前
述した方法により調整できる。その後に、導入すべき金
属イオンを発生する化合物が調整された顔料に添加され
る。この目的のために、顔料とこの化合物は、たとえば
細粒化され、均一な混合物を形成するため混合され、ま
たは、顔料はこの化合物の溶液中に注入され散在され
る。またはこれらの粉砕/混合技術と、液体を使用する
技術と微粉砕技術とを随時組合わせることが行われる。
こうして処理された本顔料は、ジルコニウム混合ケイ酸
塩の結晶構造中に組込まれる導入される金属酸化物とと
もに以前に記した条件でか焼される。このすべては、組
込まれる導入される金属酸化物の量が、重量の1〜25
%の濃度範囲であるようにコントロールされるべきであ
る。か焼の後、本顔料はさらに、前述した方法により処
理され、必要ならば望ましい粒子径に調整される。もち
ろん導入される金属酸化物の一部を、最初のジルコニウ
ム混合ケイ酸塩顔料の調整段階で添加して、あとで残り
をこのパラグラフに述べた方法により添加することも可
能である。
【0067】出発原料の選択、使用する装置、調整法の
選択に応じて、通常の技術者は、どのような微粉砕条件
と、混合比と、混合時間と、加熱時間と、か焼温度とそ
の持続期間とを、そしてさらに調整した顔料の使用の特
定の条件、見地より最適の結果を導き出せるような処理
条件を容易に定めることができる。どのような条件にお
いても、たとえば10μmまたはそれ以下のD50や、3
μmまたはそれ以下のD50を持つ黄色顔料を簡単に安価
に、確実に調整することができ、従来の粗粒のセラミッ
ク顔料と同等かまたはそれ以上の良好な着色力を示すの
は驚くべきである。
【0068】本発明の顔料は、D50が3μmまたはそれ
以下になるように粒子を微粉砕した後でさえ、望ましい
黄色を維持している。本発明によれば、たとえば2μm
以下のD50を持つ、大いに役立つ黄色顔料粒子でさえ、
望ましい黄色を維持している。
【0069】本顔料の上述した特性、すなわち彩度、細
粒性、安定性はセラミック産業への適用において重要で
あるが、それ以外の分野、特にプラスチック、ゴム、塗
料、印刷インキ、化粧品にはより重要となる。良好な彩
度と高い温度安定性は、特にセラミックへの適用には重
要である。前記のか焼時間の短縮や高い細粒性などの近
年のセラミック技術もまた重要である。他の分野、すな
わちセラミック以外への適用のためには良好な彩度、高
い細粒性が特に重要であり、同様に処理装置の摩耗を防
ぐべく低い摩耗性が特に要求される。本顔料粒子は、セ
ラミックへの適用においては十分に高い温度安定性を示
し、これらの温度安定性は普通、前記のセラミック以外
の分野への使用にとってはその温度負荷がかなり低いこ
とから十分以上である(約500℃を超えることはな
い)。
【0070】本件のジルコニウム混合ケイ酸塩顔料は、
セラミックへ適用することができる。このような適用に
おいては、使用されるセラミック技術によって特定され
る適度の粒子径と通常1〜8%の範囲である適度の濃度
を有する本顔料は、鮮色性を有し、曇って光沢のないう
わぐすり層を作るため、従来のうわぐすりに添加され、
均一に混合される。このようなうわぐすりは広く知られ
ていて、商業的にも入手しやすい。これらは通常、媒体
を水としたケイ酸の混合物から成るものである。このよ
うに形成された混合物は、磨かれて有用な物質、たとえ
ばクレータイルに薄い層にして適用され、その後、これ
らの物品は炉で焼付される。焼付温度とその時間は、そ
の分野に特有の技術に応じて決定されるが、どの条件に
おいても本顔料は高い温度安定性を示し、これは本顔料
が焼成温度が約1100℃になるまで安定であることが
わかったということを示している。
【0071】他の重要なセラミックの適用はガラス製
造、特にガラス容器に関する。この目的のためには、D
50が3μmまたはそれ以下の本発明によるジルコニウム
混合ケイ酸塩顔料が重量の0.5〜5%がソーダ石灰−
ガラス組成物に加えられる。ここからガラス溶融が、通
常使用される温度、たとえば約1,450℃で作られ
る。本顔料は溶融ガラスの中に迅速に、たとえば10〜
20分で混合され、曇りを引き起こしたり、泡を形成し
たり、つや出しすることなく、均質化することが明らか
となった。この溶融ガラスから作られた製品、たとえば
びんは均質に着色されていて、たとえばきびしい浸出テ
ストを受けた場合でも導入された金属成分が放出された
りしない。本発明による黄色のプラセオジム含有ジルコ
ニウム混合ケイ酸塩顔料が、たとえばビールびんに混合
された場合、このガラスは黄緑色となり、おそらくこの
黄色の顔料がビールを光による損傷から守るために、ビ
ールの味が長期間にわたって保たれる。溶融ガラス中の
本顔料の重宝な操作能力はおそらく二酸化ケイ素のモル
数過剰より説明されるが、本顔料がその彩度を使用され
る高温でも維持することは驚くべきことだ。
【0072】本件のジルコニウム混合ケイ酸塩顔料であ
ってD50が3μmを超えるものもまた幸運にも上述した
方法にて利用され、同様な好ましい結果を生ずる。
【0073】本件のジルコニウム混合ケイ酸塩顔料のセ
ラミック分野以外への適用で一番重要なものは、プラス
チックに望ましい色を与えることである。これらのプラ
スチックには熱可塑性プラスチックも熱硬化性プラスチ
ックもあり、たとえばポリ塩化ビニル、低密度および高
密度のポリエチレン、ポリプロペン、ポリスチレン等が
ある。本顔料とともに2つまたはそれ以上のプラスチッ
クの混合物が同様に着色される。本顔料の典型的なプラ
スチックへの適用法は、まずD50=3μmまたはそれ以
下、望ましくはD50=2μmまたはそれ以下の粒子サイ
ズの本顔料を高濃度でプラスチックと混合し、最終的に
着色されるべきプラスチックと混和させる。このような
着色された濃縮物は一般にカラーコンセントレートまた
はマスターバッチと呼ばれる。これらのカラーコンセン
トレートは大低15%以上の顔料から成り、一般に、プ
ラスチックに最終的に0.1〜4%の量で処理される。
結果として最終生成物の顔料濃度は、0.05〜2%で
ある。
【0074】カラーコンセントレートの製造は、従来の
混合装置、ローラー、ネーダー等、さらにはコンパウン
ダーエクストルーダを使ってプラスチックと本顔料を混
合し、溶かし、均一な粒状にする。カラーコンセントレ
ートを作るために本顔料を混合している際、本顔料を高
粘度のプラスチックへの分散を助長するため、そして時
には機械的な特性、最終生成物の安定性や操作能力の改
良のため、添加剤を加えることができる。このような添
加剤は商業的に得られる内部または外部の潤滑剤、温度
安定剤、界面活性剤、分散助成剤、カップリング試剤、
紫外線安定剤などから成る。しかし、これらの添加剤
や、いくつかの試剤は、この後の着色プラスチック最終
生成物の製造中にも添加することができる。
【0075】こうして得られたカラーコンセントレート
は、たとえば粒状の形で、適量、たとえば顔料濃度が最
終的に約2%になるように、着色するプラスチックに添
加され、温度の上昇とともに均一に混合される。この加
温された混合物は、望ましい形に造られて、良好で均質
で安定した着色のプラスチック製品が得られる。
【0076】プラスチックの本顔料適用技術は、天然お
よび合成ゴムにも同様に使えることが一般に知られてい
る。詳細は次の文献、EP−A−0 054 832;
0225 799;0 328 219;DE−B−2
435 513; US−A−4 608 401
;GB−B−2 227 739を参照していただき
たい。
【0077】セラミック以外の多くの分野への適用にお
いても、本顔料は使われ、成功を収めている。ここに挙
げられた適用法によれば、本顔料はセラミックへの適用
時に使用される温度より、はるかに低い温度、通常約5
00℃以下にさらされるだけである。よって熱安定性は
常に保証される。さらに、この適用については、非常に
細かくて鮮やかな色で、生態系に安全な顔料が重要であ
る。
【0078】これらの適用についての基本原理は、従来
の関連技術により顔料または適当なコンセントレートを
媒介物と均一に混合し、その後、こうして着色した基本
物質を適用意図に応じて随意望ましい形に整形される。
これらは水性、油性の塗料や印刷インキに適用され、最
終的な顔料濃度は、先述したプラスチックやゴムへの適
用に比べかなり高くなる。塗料や印刷インキにおける顔
料濃度はそのタイプに応じて通常6〜35%である。さ
らにおもしろい適用例として化粧品がある。この高い細
粒性と無害さゆえに、本顔料は好適な濃度で化粧品、リ
ップスティック、アイシャドー、マニキュアに広く適用
される。これらの適用と、どのような顔料が使われるか
についての詳細は関連する分野の文献を広く参照された
い。
【0079】
【実施例】本発明は続いて説明する実施例によってさら
に具体的に説明される。
【0080】実施例1 二酸化ジルコニウム(ZrO2)45.2Kg、二酸化
ケイ素(SiO2)44.2Kg、酸化プラセオジム
(Pr611)4.9Kgおよび三酸化モリブデン(M
oO3)0.7Kgを混ぜる。この混合物にさらに2.
5Kgの塩化ナトリウム(NaCl)と2.5Kgのフ
ッ化ナトリウム(NaF)とから成る鉱化剤を加える。
工業用の粉砕器で、混合物全体を平均粒子径(D50)が
2μm以下の乾燥粉末にし、その後混合物は撹拌器で完
全に均質にされる。
【0081】得られた混合物1Kgを、820℃の炉の
中に入れ、3時間この温度を保ち、室温まで冷却する。
焼結物を水で洗い、そしてかき混ぜることにより砕き、
その後その粉末を回収し乾燥する。
【0082】このようにして得られた乾燥粉末は、ジル
コニウム混合ケイ酸塩顔料であり、二酸化ジルコニウム
と二酸化ケイ素のモル比が1:2で、プラセオジムの含
有量が5.1%の酸化プラセオジムが導入されている。
乾燥粉末は濃い黄色の顔料であり、その色値は、グラダ
ナ科学会社製の“Spectrogard Automach Colorsystem”
という分光測光器を用いて測定した。測定を行うにあた
り、C−lightが45℃で照射され、そして観測は
10°で行われた。サンプルは、機器に備え付けられて
いるガラス性クヴェットで観測された。粉末は、安定し
た測定値が得られるまでクヴェットで押された。HUN
TER scaleによると、次のような色値が得られ
た。
【0083】Lh=79.06 ah=5.54 bh=46.89 顔料の粒子径分布は、“Gramulometer type HR850”を
使用し、水中で測定された。その結果次のような粒子径
が得られた。:D50=9μmそしてD90=20μm 粉砕することにより、顔料は容易に粒子径をD50=3μ
mに戻すことができる。そして次のような色値の測定値
が示すようにそれらはまた濃い黄色を有している。
【0084】Lh=82.46 ah=1.76 bh=44.65 顔料は、D50の値が2±0.15μmまでより微細に粉
砕した後でさえも、顔料はまだ濃く有用な黄色を有して
いる。次のような色値が得られた。
【0085】Lh=82.35 ah=1.25 bh=42.77 その上、か焼過程で得られた焼結物は、冷却後続いて洗
浄および乾燥するために直接にD50=3μm、またはそ
れよりもさらに微細に粉砕してもよい。このような場合
においても、濃い黄色の顔料が得られる。
【0086】本実施例に従って得られたD50=3μmま
たはそれ以下の黄色い顔料が、プラスチック、ゴム、塗
料、印刷用インキおよび化粧品は勿論セラミックの分野
においても非常に使用に適している。
【0087】実施例2 二酸化ジルコニウム(ZrO2)34.3Kg、二酸化
ケイ素(SiO2)55.4Kg、酸化プラセオジム
(Pr611)4.75Kgおよび三酸化モリブデン
(MoO3)0.66Kgを混ぜる。この混合物にさら
に2.43Kgの塩化ナトリウム(NaCl)と2.4
3Kgのフッ化ナトリウム(NaF)とから成る鉱化剤
を加える。工業用の粉砕器で、混合物全体を平均粒子径
(D50)が2μm以下の乾燥粉末にし、その後混合物
は、撹拌器で完全に均質にされる。
【0088】得られた混合物1Kgを、820℃の炉の
中に入れ、3時間この温度を保ち、室温まで冷却する。
焼結物を水で洗い、そしてかき混ぜることにより砕き、
その後その粉末を回収し乾燥する。
【0089】このようにして得られた乾燥粉末は、ジル
コニウム混合ケイ酸塩顔料であり、二酸化ジルコニウム
と二酸化ケイ素のモル比が1:3.3で、プラセオジム
の含有量が4.9%である酸化プラセオジムが導入され
ている。乾燥粉末は濃い黄色の顔料であり、分光測光器
を用い実施例1で述べた方法で次の色値が測定された。
【0090】Lh=79.31 ah=4.34 bh=43.50 粒子径分布は、“Gramulometer type HR850”を使用
し、水中で測定した。その結果次のような粒子径が得ら
れた。:D50=8.5μmそしてD90=19μm粉砕す
ることにより、顔料は容易に粒子径がD50=3μmそし
てD90=7μmになり、それらは次のような色値の測定
値が示すようにまた濃い黄色を有している。
【0091】Lh=82.61 ah=1.35 bh=42.90 顔料は、D50の値が2±0.15μmまでより微細に粉
砕した後でさえも、次の色値が示すように、顔料はまだ
濃く有用な黄色を有している。
【0092】Lh=83.38 ah=0.39 bh=40.99 その上、か焼過程で得られた焼結物は、冷却後続いて洗
浄および乾燥するために直接にD50=3μm、またはそ
れよりも微細に粉砕してもよい。このような場合におい
ても、濃い黄色の顔料が得られる。
【0093】本実施例に従って得られたD50=3μmま
たはそれ以下の黄色い顔料が、プラスチック、ゴム、塗
料、印刷用インキおよび化粧品は勿論セラミックの分野
においても非常に使用に適している。
【0094】実施例3 二酸化ジルコニウム(ZrO2)30.6Kg、二酸化
ケイ素(SiO2)59.6Kg、酸化プラセオジム
(Pr611)4.51Kgおよび三酸化モリブデン
(MoO3)0.3Kgを混ぜる。この混合物にさらに
2.5Kgの塩化ナトリウム(NaCl)と2.5Kg
のフッ化ナトリウム(NaF)とから成る鉱化剤を加え
る。工業用の粉砕器で、混合物全体を平均粒子径
(D50)が2μm以下の乾燥粉末にし、その後混合物
は、撹拌器で完全に均質される。
【0095】得られた混合物1Kgを、820℃の炉の
中に入れ、3時間この温度を保ち、室温まで冷却する。
焼結物を水で洗い、そしてかき混ぜることにより砕き、
その後その粉末を回収し乾燥する。
【0096】このようにして得られた乾燥粉末は、ジル
コニウム混合ケイ酸塩顔料であり、二酸化ジルコニウム
と二酸化ケイ素のモル比が1:4で、プラセオジムの含
有量が4.6%である酸化プラセオジムが導入されてい
る。乾燥粉末は、濃い黄色の顔料であり、分光測光器を
用い、実施例1で述べた方法で次のような色値が測定さ
れた。
【0097】Lh=78.97 ah=4.90 bh=44.47 粒子径分布は、“Gramulometer type HR850”を使用
し、水中で測定した。その結果次のような粒子径が得ら
れた。:D50=9.5μmそしてD90=21μm粉砕す
ることにより、顔料は容易に粒子径がD50=3μmそし
てD90=7μmになり、それらは、次のような色値の測
定値が示すようにまだ濃い黄色を有している。
【0098】Lh=81.91 ah=1.77 bh=43.66 顔料は、D50の値が2±0.15μmまでより微細に粉
砕した後でさえも、次の色値が示すように、顔料はまだ
濃く有用な黄色を有している。
【0099】Lh=82.57 ah=0.89 bh=41.89 その上、か焼過程で得られた焼結物は、冷却後続いて洗
浄および乾燥するために直接にD50=3μm、またはそ
れよりさらにも微細に粉砕してもよい。このような場合
においても、濃い黄色の顔料が得られる。
【0100】本実施例に従って得られたD50=3μmま
たはそれ以下の黄色い顔料は、プラスチック、ゴム、塗
料、印刷用インキおよび化粧品は勿論、セラミックスの
分野においても非常に使用に適している。
【0101】実施例4 二酸化ジルコニウム(ZrO2)22.5Kg、二酸化
ケイ素(SiO2)67.8Kg、酸化プラセオジム
(Pr611)4.0Kgおよび三酸化モリブデン(M
oO3)0.7Kgを混ぜる。この混合物にさらに2.
5Kgの塩化ナトリウム(NaCl)と2.5Kgのフ
ッ化ナトリウム(NaF)とから成る鉱化剤を加える。
全混合物は、実施例1で述べた方法に従って粉砕され、
さらに加工され、そして分析される。
【0102】二酸化ジルコニウムと二酸化ケイ素のモル
比が1:6.2でプラセオジムの含有量が4.1%であ
る、濃い黄色の色をした顔料が得られ、その色値および
粒子径分布が次のように測定された。
【0103】Lh=87.3 D50=12.1μm ah=−7.5 D90=23.0μm bh=48.1 粉砕後、次のような色値および粒子径分布が測定され
た。
【0104】:Lh=90.1 D50=2.8μm ah=−8.4 D90=5.5μm bh=40.1 本実施例に従って得られた、D50=2.8μmを有する
黄色い顔料は、プラスチック、ゴム、塗料、印刷用イン
キおよび化粧品の顔料として非常に有用である。
【0105】実施例5 二酸化ジルコニウム(ZrO2)16.9Kg、二酸化
ケイ素(SiO2)74.2Kg、酸化プラセオジム
(Pr611)3.2Kgおよび三酸化モリブデン(M
oO3)0.7Kgを混ぜる。この混合物にさらに2.
5Kgの塩化ナトリウム(NaCl)と2.5Kgのフ
ッ化ナトリウム(NaF)とから成る鉱化剤を加える。
全混合物は、実施例1で述べた方法に従って粉砕され、
さらに加工され、そして分析される。
【0106】二酸化ジルコニウムと二酸化ケイ素のモル
比が1:9で、プラセオジムの含有量が3.3%であ
る、非常に黄色の色をした顔料が得られ、その色値およ
び粒子径分布が次のように測定された。
【0107】Lh=88.2 D50=12.2μm ah=−8.4 D90=27.0μm bh=46.3 粉砕後、次のような色値および粒子径分布が測定され
た。
【0108】Lh=91.3 D50=2.9μm ah=−8.7 D90=5.8μm bh=38.4 本実施例に従って得られた、D50=2.9μmを有する
黄色い顔料は、プラスチック、ゴム、塗料、印刷用イン
キおよび化粧品の顔料として非常に有用である。
【0109】実施例6 二酸化ジルコニウム(ZrO2)9.4Kg、二酸化ケ
イ素(SiO2)82.5Kg、酸化プラセオジム(P
611)2.4Kgおよび三酸化モリブデン(Mo
3)0.7Kgを混ぜる。この混合物にさらに2.5
Kgの塩化ナトリウム(NaCl)と2.5Kgのフッ
化ナトリウム(NaF)とから成る鉱化剤を加える。全
混合物は、実施例1で述べた方法に従って粉砕され、さ
らに加工され、そして分析される。
【0110】二酸化ジルコニウムと二酸化ケイ素のモル
比が1:18で、プラセオジムの含有量が2.4%であ
る、非常に黄色い色をした顔料が得られ、次のような色
値および粒子径分布が測定された。
【0111】Lh=89.5 D50=15.9μm ah=−9.8 D90=36.0μm bh=42.1 粉砕後、次のような色値および粒子径分布が測定され
た。
【0112】Lh=93.1 D50=2.96μm ah=−8.2 D90=6.0μm bh=29.7 本実施例に従って得られた、D50=2.96μmを有す
る黄色い顔料は、プラスチック、ゴム、塗料、印刷用イ
ンキおよび化粧品の顔料として非常に有用である。
【0113】実施例7 二酸化ジルコニウム(ZrO2)4.95Kg、二酸化
ケイ素(SiO2)86.95Kg、酸化プラセオジム
(Pr611)2.4Kgおよび三酸化モリブデン(M
oO3)0.7Kgを混ぜる。この混合物にさらに2.
5Kgの塩化ナトリウム(NaCl)と2.5Kgのフ
ッ化ナトリウム(NaF)とから成る鉱化剤を加える。
全混合物は、実施例1で述べた方法に従って粉砕され、
さらに加工され、そして分析される。
【0114】二酸化ジルコニウムと二酸化ケイ素のモル
比が1:36で、プラセオジムの含有量が2.4%であ
る、濃い黄色い色をした顔料が得られ、その色値および
粒子径分布が次のように測定された。
【0115】Lh=90.8 D50=18.2μm ah=−10.9 D90=35.0μm bh=37.6 粉砕後、次のような色値および粒子径分布が測定され
た。
【0116】Lh=94.5 D50=2.9μm ah=7.3 D90=5.9μm bh=22.5 本実施例に従って得られた、D50=2.9μmを有する
黄色い顔料は、プラスチック、ゴム、塗料、印刷用イン
キおよび化粧品の顔料として非常に有用である。
【0117】実施例8 実施例1〜3の1つに従って得られたD50=3μmまた
はそれよりも小さい粒子径を有する黄色い顔料100g
は、標準高濃度または標準低濃度のポリエチレンと18
0℃で2軸複式混合機を用いて混合される。混合物は5
分間均一化され、シート化され、そのシートは室温に冷
却される。それからそのシートは、最大サイズが3mm
である砕粒になる。これらの作業中において、顔料は脱
色せず、またポリマーのいかなる処理も変色または変質
の原因にもならない。このようにして、顔料50%を含
有するマスターバッチが得られる。
【0118】得られた砕粒4gは、総量100gの前述
したポリエチレンに加えられ、そして混合物は再度18
0℃で5分間2軸複式混合機で均一化される。加温され
た混合物はローラから取除かれ、そしてプレートプレス
へ移される。そこで混合物は厚さ3mmのプレートに形
成される。そのプレートは均一な外観を有し、そしてプ
ラスチックの固まりを通して一様に分配された2%の顔
料を含む。
【0119】顔料の黄色い色は、これらの作業の後でも
十分に残っており、そして得られたプレートは色および
品質の点において、たとえばポリエチレン製の木枠また
は日用品と匹敵することができる。
【0120】実施例9 実施例9および10では、くすんだセラミックスの表面
での顔料の使用について述べる。
【0121】実施例3に従って得られた顔料は、2.6
7μmの平均粒子径(D50)であり、粒子径はすべて1
0μm未満である。
【0122】伝統的な方法でうわぐすりの混合物を製造
するために、Fa Reimbold &Strick at koelnのNo6
3437タイプのうわぐすりを基礎とする(そのうわぐ
すりは白いジルコニウムケイ酸塩に不透明さを与え
る)。これに実施例3の還元型顔料を重量で5%を加
え、そして水の中で十分に分散させる。うわぐすりで着
色された合成水溶性分散剤は、0.6mmの厚さでセラ
ミック製のタイルに塗布される。そして8時間1050
℃でセラミック炉で加熱した。得られたうわぐすりは、
0.3mmの厚さを有し、次のような色値を有す。色値
は、実施例1で述べたスペクトロメータで測定した。
【0123】Lh=88.8 ah=−8.7 bh=37.8 市販の黄色の顔料との比較試験は、Fa Reimbold & Stri
ck yieldsのK4458型のセラミック用市販の黄色ジ
ルコニウムケイ酸顔料を実施例3で得られた顔料の代り
に同じ濃度で用い試験条件は全く同じにし、次のような
色値が測定された。
【0124】Lh=90.1 ah=−10.0 bh=35.9 このことから、本発明による顔料は、より鮮明な黄色と
淡い緑色を示すことがわかる。
【0125】さらに、本発明による還元型顔料は、セラ
ミックへの応用に大変有効であることがわかる。そして
伝統的なうわぐすりよりも安定である。これは驚くべき
である。なぜならば、以前使用されていたセラミックの
顔料では、この粒子径を使用したとき、かなりの程度の
損失がみられた。
【0126】実施例10 実施例3に従って得られた顔料の平均粒子径(D50)を
さらに約1.87μmにする。この染料を実施例9で使
用したのと同一条件下でうわぐすりに混合し、その得ら
れたうわぐすりの色値は次のように測定される。
【0127】Lh=89.1 ah=−8.8 bh=37.3 これらの値は、うわぐすりが2μmよりも小さい粒子径
まで顔料を細粒化させたために色を損失することが全く
なかったことを示している。それに関して伝統的セラミ
ックのうわぐすりとは、はっきりと区別されている。伝
統的なセラミックのうわぐすりは、粒子径が細粒化され
て使用されたとき、色の彩度が少なからず損失される。
その他前記顔料は淡い緑色を示し、それはまたセラミッ
クの分野においても有効である。
【0128】実施例11 本実施例では、ガラス産業での新規な顔料の使用につい
て述べる。
【0129】実施例4に従って得られた未粉砕の黄色い
顔料(D50=12.1μm)を、標準ソーダ石灰−ガラ
ス混合物に対して重さで総量が2%になるように加え
る。その混合物は、それからガラスの製造のための伝統
的な炉に差し込まれる。そこは温度が1450℃で、均
一なガラスの溶解物は、約30分で形成される。
【0130】ガラスの溶解物から、見本が形成され、冷
却後その見本を約2mmの厚さを有するガラスプレート
を形成するために粉砕し、研磨する。これらのガラスプ
レートは、黄緑色の輝きを有し、そして光沢に曇りがな
く、泡の発生やうわぐすりをかけていないような現象を
示さない。スペクトル吸収測定において、波長420〜
480nm範囲で強い吸収がみられ、そのためたとえば
ビールの容器に非常に適している。
【0131】前記顔料が容易にガラスの中に結合され、
そして良好な色彩効果をもたらすことは驚きである。以
前から知られているセラミックジルコニウムケイ酸塩顔
料は、二酸化ジルコニウムと二酸化ケイ素のモル比が約
1:1であるが、それらは微細に粉砕した後でさえも、
固く、ガラスの溶解物にゆっくり溶け、そしてかなり弱
めた色彩効果をもたらす。
【0132】実施例4に従って得られた未粉砕の黄色い
顔料のかわりに、D50=2.8μmを有する粉砕顔料を
上述した方法でガラスに利用すると、顔料はより速やか
にガラス溶解物に結合されることが示される。そして同
様に上記の有望な効果が成し遂げられる。
【0133】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、二酸化ジ
ルコニウムと二酸化ケイ素のモル比を1/1.5〜1/
36の範囲内にとることによって、これらの結晶が粉砕
しやすくなり、導入される色を与える金属酸化物が二酸
化ジルコニウムと二酸化ケイ素との結晶の内部に浸透
し、顔料粒子の細粒化が容易となり、また細粒化しても
彩度の変化が起こらなくなる。これによってセラミック
は勿論、これ以外のプラスチック、ゴム、塗料、印刷イ
ンキ、化粧品にも有効に用いることができるジルコニウ
ム混合ケイ酸塩顔料が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるジルコニウム酸化物
(ZrO2)とケイ素酸化物(SiO2)とプラセオジウ
ム酸化物(Pr611)との平衡状態を示す三角図であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 ズワート,コーネリス ハーマン オランダ国 5481 エル イクス スチジ ンデル,バン ベヴェルウイジクストラー ト 34 (72)発明者 スモウト,アドリアヌス ダニエル ベルギー国 ビー−2910 エッセン,ドウ グラスラーン 3

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分が二酸化ジルコニウムと、二酸化
    ケイ素と、色を与える金属酸化物とから成り、二酸化ジ
    ルコニウムと二酸化ケイ素のモル比が化学量比からかけ
    離れて1/1.5〜1/36の範囲内にあり、顔料に適
    合する色を与える金属酸化物の量が1〜25重量%であ
    り、粒子径D50が3μm以下であることを特徴とするジ
    ルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物。
  2. 【請求項2】 粒子径D50が2μm以下であることを特
    徴とする請求項1に記載のジルコニウム混合ケイ酸塩顔
    料組成物。
  3. 【請求項3】 二酸化ジルコニウムと二酸化ケイ素のモ
    ル比が1/2.2〜1/36の範囲内にあることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載のジルコニウム混
    合ケイ酸塩顔料組成物。
  4. 【請求項4】 色を与える金属酸化物が遷移金属および
    /または希土類金属から選ばれた1種または2種以上の
    金属の酸化物であることを特徴とする請求項1〜請求項
    3のいずれか1に記載のジルコニウム混合ケイ酸塩顔料
    組成物。
  5. 【請求項5】 色を与える金属酸化物がプラセオジムの
    酸化物であり、黄色の色を与えるものであることを特徴
    とする請求項4記載のジルコニウム混合ケイ酸塩顔料組
    成物。
  6. 【請求項6】 顔料に適合する色を与える金属酸化物の
    量が3〜8重量%であることを特徴とする請求項1〜請
    求項5のいずれか1項に記載のジルコニウム混合ケイ酸
    塩顔料組成物。
  7. 【請求項7】 主成分が二酸化ジルコニウムと、二酸化
    ケイ素と、色を与える金属酸化物とから成り、二酸化ジ
    ルコニウムと二酸化ケイ素とのモル比が化学量比からか
    け離れて1/4.9〜1/36の範囲内であり、顔料に
    適合する色を与える金属酸化物の量が1〜25重量%で
    あり、粒子径D50が3μmを超えることを特徴とするジ
    ルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物。
  8. 【請求項8】 色を与える金属酸化物が遷移金属および
    /または希土類金属から選ばれた1種または2種以上の
    金属の酸化物であることを特徴とする請求項7記載のジ
    ルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物。
  9. 【請求項9】 色を与える金属酸化物がプラセオジミム
    の酸化物であり、黄色の色を与えるものであることを特
    徴とする請求項8記載のジルコニウム混合ケイ酸塩顔料
    組成物。
  10. 【請求項10】 顔料に適合する色を与える金属酸化物
    の量が3〜8重量%であることを特徴とする請求項7〜
    請求項9のいずれか1項に記載のジルコニウム混合ケイ
    酸塩顔料組成物。
  11. 【請求項11】 酸化ジルコニウムと酸化ケイ素と色を
    与える金属酸化物との粒状物に、鉱化剤を加えた出発原
    料を、望ましい最終生成物が得られるのに適する割合に
    混合し、粒状物の均質混合物を作り、必要ならば該均質
    混合物の粒径が3μm以下であるように粉砕し、その後
    得られた均質混合物をか焼、冷却し、必要があれば洗浄
    と乾燥を行い、該か焼物を必要ならば望ましい粒径を得
    るように微粉砕処理を行うことを特徴とする請求項1〜
    請求項10のいずれか1項に記載のジルコニウム混合ケ
    イ酸塩顔料組成物を製造する方法。
  12. 【請求項12】 前記粒状出発物質を混合して作った均
    質混合物の粒径が2μm以下であることを特徴とする請
    求項11記載のジルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物を
    製造する方法。
  13. 【請求項13】 鉱化材の10重量%以下が出発原料に
    加えられることを特徴とする請求項11または請求項1
    2記載のジルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物を製造す
    る方法。
  14. 【請求項14】 前記鉱化剤が、塩化物および/または
    フッ化物の0.1〜9重量%とモリブデン化合物の1重
    量%以下とを含むことを特徴とする請求項13に記載の
    ジルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物を製造する方法。
  15. 【請求項15】 前記か焼が860℃以下の温度で行わ
    れることを特徴とする請求項11〜請求項14のいずれ
    か1項に記載のジルコニウム混合ケイ酸塩顔料組成物を
    製造する方法。
  16. 【請求項16】 着色剤として請求項11〜請求項15
    のいずれか1項に記載の方法で製造した請求項1〜請求
    項6のいずれか1項に記載のジルコニウム混合ケイ酸塩
    顔料組成物を用いることを特徴とするジルコニウム混合
    ケイ酸塩顔料組成物の使用法。
  17. 【請求項17】 前記着色剤がセラミック類の着色剤で
    あることを特徴とする請求項16に記載のジルコニウム
    混合ケイ酸塩顔料組成物の使用法。
  18. 【請求項18】 前記着色剤がガラスの着色剤であるこ
    とを特徴とする請求項17に記載のジルコニウム混合ケ
    イ酸塩顔料組成物の使用法。
  19. 【請求項19】 前記着色剤がプラスチック、ゴム、塗
    料、印刷インキまたは化粧品の着色剤であることを特徴
    とする請求項16に記載のジルコニウム混合ケイ酸塩顔
    料組成物の使用法。
  20. 【請求項20】 ガラスの着色剤として請求項11〜請
    求項15のいずれか1項に記載の方法で製造した請求項
    7〜請求項10のいずれか1項に記載のジルコニウム混
    合ケイ酸塩顔料組成物を用いることを特徴とするジルコ
    ニウム混合ケイ酸塩顔料組成物の使用法。
  21. 【請求項21】 請求項17または請求項18に記載の
    方法によって着色されることを特徴とするタイル、陶
    器、衛生陶器およびガラス製品。
  22. 【請求項22】 請求項19の方法によって着色される
    ことを特徴とするプラスチック、ゴム、塗料、印刷イン
    キおよび化粧品。
  23. 【請求項23】 請求項20に記載の方法によって着色
    されることを特徴とするガラス製品。
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