JPH0725B2 - 高温菌の増殖を抑制できる食品 - Google Patents

高温菌の増殖を抑制できる食品

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JPH0725B2
JPH0725B2 JP19844386A JP19844386A JPH0725B2 JP H0725 B2 JPH0725 B2 JP H0725B2 JP 19844386 A JP19844386 A JP 19844386A JP 19844386 A JP19844386 A JP 19844386A JP H0725 B2 JPH0725 B2 JP H0725B2
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博子 草野
正 井戸田
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、鉄を含有するか又は配合し、使用時還元ある
いは湯戻したさいに高温菌の増殖を抑制することのでき
る加熱殺菌食品に関する。
技術的背景 従来、液状食品を殺菌処理する場合、一般的には100〜1
30℃の温度で加熱処理を行っているが、この程度の温度
では高温菌は耐熱性胞子を形成するためには完全死滅す
ることがない。
また、上記耐熱性胞子は、上記温度で殺菌処理後乾燥し
て粉末化しても死滅しないので、この粉末化したもの、
例えば育児用粉乳を温水等に還元して水分を20重量%以
上含有する状態になし、かつ35℃以上の温度下に2時間
以上保持すると、該耐熱性胞子が発芽して増殖するに至
るという問題がある。
なお、上記高温菌の耐熱性胞子を滅菌する方法として殺
菌温度の上昇もしくは殺菌時間の延長等が考慮される
が、これらの方法により耐熱性胞子を完全に滅菌するこ
とは対象食品の加熱による成分上の変性や食品の増粘化
等の品質上の問題もあるため実用的な方法とはいえな
い。
鉄は、鉄欠乏性貧血症等の予防という健康上の関心か
ら、最近、鉄含有食品の重要性が認識されてきている。
一方、ラクトフエリンは、乳汁のような外分泌液中に存
在する鉄結合性蛋白質であって、生体内で生じる過酸
化物の生成を阻害する;生体内に浸入した病原菌(例
えば黄色ブドウ状菌)の増殖を阻害する;ヒトのリン
パ球を成長させるための必須因子である;及び人体内
で鉄が吸収され易い形体である等の有効な作用を呈する
ことから、近年注目されてきている。
また、一方、鉄を含有する食品においてその鉄含有量が
過剰である場合には、該食品における細菌の増殖抑制が
著しく阻害されることも報告されている[ビオケミカ
エト ビオフイジカ アクタ(Biochim.Biophys.Acta)
170、1968、p351〜365;インフエクシヨン エンド イ
ムニイテイ(Infection and Immunity)0ct.1976、p911
〜918;ネーチヤー(NATURE)vol.216、0ct.28、1967、p
328〜330]。
発明が解決しようとする課題 本発明は、食品、特に鉄を含有する食品における高温菌
の増殖抑制上の徐上の問題点に鑑みなされたものであ
る。すなわち、100〜130℃の通常の殺菌温度下での殺菌
処理を行なった上記食品における使用時の還元または湯
戻したさいに高温菌の増殖を有効に抑制することを課題
とする。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明の特徴は、鉄が含有または配合され、ラクトフエ
リンが鉄に対し1〜690倍量(重量比)配合され、加熱
殺菌が施されている加熱殺菌食品である。
すなわち、本発明では鉄分を含有するかあるいは鉄分を
配合し、加熱殺菌処理される食品にラクトフェリンを配
合することにより、該食品の使用時の還元または湯戻し
たさいに高温菌の増殖を抑制するものである。
課題を解決するための手段 本発明に係る高温菌増殖抑制作用の有効成分であるラク
トフエリンは、人乳、牛乳、馬乳、山羊乳等の乳汁から
分離、精製して得られるものであって、例えば牛乳から
分離する方法としては、モノクローナル抗ウシラクトフ
エリン抗体を不溶性の担体に固定してなるアフィニティ
カラムを用い、牛乳で該カラムでの処理に付することに
よりラクトフエリンを分離、精製する方法(特開昭61−
145200号)が挙げられる。
すなわち、本発明では、上記方法により精製されたラク
トフエリンもしくは市販のラクトフエリンを用いること
ができる。
一方、本発明に係る高温菌増殖抑制対象である食品にお
ける鉄は、食品中に本来存在しているものが利用される
(例えば、抹茶は、17.0mg/100g、ココアは14.0mg/100
g、コーヒー粉末は4.2mg/100g、黒砂糖4.7mg/100g及び
マッシユポテトは3.1mg/100gの鉄を含有している)か、
あるいは、食品に適合する鉄化合物である。このような
食品に適合する鉄化合物としては、グルコン酸第一鉄、
塩化第2鉄、クエン酸鉄アンモニウム、クエン酸第2
鉄、コハク酸クエン酸鉄ナトリウム、乳酸第1鉄、硫酸
第1鉄等の食品添加物として認められているものを用い
ることができる。
すなわち、本発明は、上述したごとき鉄を含有している
食品並びに上掲の各鉄剤を配合した食品に関するもので
あって、その適用に際しては、食品中の鉄含有量に対し
てラクトフエリンを約1〜690倍量(重量比)になるよ
うに添加する。
ラクトフエリンの食品への添加量がその鉄含有量の1倍
量より低いと該食品における高温菌増殖抑制効果がなく
なり、一方、690倍量を超えて添加しても効果が実質的
に向上しないので経済的でない。本発明では、食品中に
存在する鉄がラクトフエリンと全て結合しない状態、す
なわち、食品中に鉄が存在し、全てのラクトフエリンが
鉄と結合した状態においても、このラクトフエリン鉄結
合体自体が高温菌の増殖を抑制することができる。この
ことは、従来、ラクトフエリンの抗菌作用はラクトフエ
リンが鉄と結合し、細菌の増殖に必要な鉄を奪い、遊離
の鉄を存在させない状態をつくることによって生ずるも
のとされていたことと全く別異の作用によるものであ
る。
また、上記対象食品では、一般食品のほかに、乳製品、
各種飲料及び健康食品等広範囲に亙り、また、この形態
も粉末状、固形状、ゲル状、ペースト状及び液状であっ
てもよい。しかし、実際の使用に際しては、食品中に20
重量%以上の水分を含有させ、かつ35℃以上の温度下に
少くとも2時間保持する状態で本発明の食品を維持した
ときに著しい効果がある。特に、粉末状、固形状食品で
は通常水分が5重量%以下であるので、本発明による高
温菌の増殖抑制効果を発揮させるにはこれら食品を温水
等に溶解して上述した状態にするとよい。このような状
態で使用される食品としては、例えば、粉乳(全脂粉
乳、脱脂粉乳、育児用粉乳、フォローアップミルク等)
がある。これらの粉乳を対象とするときは、粉乳100gに
対して鉄を3〜30mg配合し、ラクトフエリンを30〜4000
mgの範囲で添加したものを固形率13重量%で40℃程度の
温水に溶解してその温度に少くとも2時間保持すること
により、粉乳における高温菌の増殖を抑制することがで
きる。
なお、粉乳を上記固形率で温水に溶解したものは、妊産
婦、授乳婦で1日当り200ml、乳児で800ml摂取すること
により、妊産婦及び授乳婦の1日当りの必要な鉄摂取量
である14〜25mgの約1/2〜1/3(鉄含有量が30ml/100gの
場合)、また、乳児の同じく鉄摂取量である5〜7mgの
約1/2〜必要量(鉄含有量が3〜7mg/100gの場合)を摂
取できる。
次に、本発明の高温菌増殖抑制効果を下記試験結果に基
づいて示す。
試験方法: 全脂粉乳、脱脂粉乳、妊産及び授乳婦用粉乳及び調製粉
乳から分離、固定されたバチルス・ステアロサモフイラ
ス(Bacillus stearothermo philus)、バチルス・コア
グランス(Bacillus coagulans)、バチルス・サークラ
ンス(Bacillus circulans)等の主要な高温菌の増殖抑
制を下記(イ)及び(ロ)の手順により調べた。
(イ)市販の全脂粉乳に100g当り鉄として3mgのグルコ
ン酸第一鉄と、ラクトフエリンを30mg、50mg、100mg、1
000mg及び4000mgをそれぞれ配合したものを、固形率が1
3%になるように40℃の温水に完全溶解し、100℃で間欠
滅菌を行った。得られた各溶液に、上記高温菌をそれぞ
れ初菌数が102〜103/mlになるように植菌し、恒温器に
入れ55℃の温度に保持し、一定時間毎に各菌の増殖を測
定した。また、対照として、ラクトフエリンを配合しな
いことを除いては上記と同様に処理したものについて各
菌の増殖を測定した。
結果は、添付の第1図〜第3図に示すとおりであつて、
ラクトフエリンを配合したことによる高温菌の増殖抑制
効果が明らかに認められる。
(ロ)市販の全脂粉乳、脱脂粉乳、妊産婦・授乳婦用調
製粉乳及び調製粉乳に、それぞれの各100g当り鉄として
30mgの硫酸第1鉄を配合し、一方、ラクトフエリンを調
製粉乳にその100g当り50mg、妊産婦・授乳婦用調製粉乳
にその100g当り100mg、脱脂粉乳にその100g当り1000mg
及び全脂粉乳にその100g当り4000mgをそれぞれ配合した
ものを、50℃の滅菌温水で固形率13%になるように溶解
して恒温器中で55℃の温度に保持して一定時間毎に菌の
増殖を測定した。また、対照として、ラクトフエリンを
配合しないことを除いては上記と同様に処理したものに
ついては菌の増殖を測定した。
結果は第4図〜第7図に示すとおりであつて、ラクトフ
エリン配合したことによる高温菌の増殖抑制効果が認め
られる。なお、第4図は調製粉乳、第5図は妊産婦・授
乳婦用粉乳、第6図は脱脂粉乳及び第7図は全脂粉乳に
ついてそれぞれ示したものである。
以下に実施例を示して本発明及びその効果を具体的に説
明する。
実施例1 生乳280kg、脱脂乳660kg及び植物油10kgを混合して均質
化後、125℃で殺菌し、濃縮乾燥して粉乳100kgを得た。
この粉乳に硫酸第一鉄14.7g及びラクトフエリン30gを配
合して均一に混合したあと、その10gを50℃の滅菌した
温水67gに溶解し、恒温器に入れ55℃の温度に保持して
一定時間毎に高温菌の増殖を測定した。
また、対照として、ラクトフエリンを配合しないことを
除いては実施例1と同様にして処理したものについて同
様に高温菌の増殖を測定した。
結果は第8図に示すとおりであつて、ラクトフエリンを
配合した実施例1による高温菌の増殖抑制効果は明らか
に認められる。
実施例2 脱脂乳10kg(固形率8.8%)に塩化第2鉄0.13gを配合し
て125℃で殺菌後、これにラクトフエリン35.7gを配合溶
解した。
このようにして調製した脱脂乳を恒温器に入れて55℃の
温度に保持して一定時間毎に高温菌の増殖を測定した。
また、対照としてラクトフエリンを配合しないことを除
いては実施例2と同様に処理したものについて同様に高
温菌の増殖を測定した。
結果は第9図に示すとおりであつて、実施例2によりラ
クトフエリンを配合したものの高温菌の増殖抑制効果は
明らかに認められる。
実施例1及び実施例2に示したとおり、本発明に従つて
ラクトフエリンを配合したものは、鉄を含有した食品で
あつても殆ど高温菌の増殖はみられず、むしろ僅かでは
あるもの菌数が減少していることがわかる。これに対し
て、ラクトフエリンを配合しない対照は、2〜6時間経
過後に高温菌が増殖しはじめ、その増殖率は、時間の経
過と共に対数的に増殖することがわかる。
したがつて、本発明によると、食品の高温下での殺菌処
理による品質変化を伴うことなく、高温菌の増殖を有効
に抑制し得るので、食品の保存上有益である。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第9図は、本発明によるラクトフエリンを有
効成分とする高温菌増殖抑制率の食品における菌の増殖
抑制効果を示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 今堀和友監修、発行(株)東京化学同 人、「生化学辞典」第1版、第5刷、1986 年3月1日発行、1318頁、「ラクトフェリ ン」の項

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄が含有または配合され、ラクトフェリン
    が鉄に対し1〜690倍(重量比)配合され、加熱殺菌が
    施されている加熱殺菌食品。
  2. 【請求項2】ラクトフェリンの配合量が少なくとも食品
    当り30mg%である特許請求の範囲(1)に記載される食
    品。
  3. 【請求項3】食品が使用時に高温菌が増殖するおそれの
    ある食品である特許請求の範囲(2)に記載される食
    品。
  4. 【請求項4】使用時に高温菌の増殖するおそれのある食
    品が粉乳である特許請求の範囲(3)に記載される食
    品。
JP19844386A 1986-08-25 1986-08-25 高温菌の増殖を抑制できる食品 Expired - Lifetime JPH0725B2 (ja)

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JP2818056B2 (ja) * 1990-09-07 1998-10-30 森永乳業株式会社 抗菌性ペプチドおよび抗菌剤
DE69223844T2 (de) * 1991-04-24 1998-04-16 Morinaga Milk Industry Co Ltd Antimikrobielles Peptid und antimikrobieller Wirkstoff

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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今堀和友監修、発行(株)東京化学同人、「生化学辞典」第1版、第5刷、1986年3月1日発行、1318頁、「ラクトフェリン」の項

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