JPH0726100A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JPH0726100A
JPH0726100A JP19524593A JP19524593A JPH0726100A JP H0726100 A JPH0726100 A JP H0726100A JP 19524593 A JP19524593 A JP 19524593A JP 19524593 A JP19524593 A JP 19524593A JP H0726100 A JPH0726100 A JP H0726100A
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Japan
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weight
component
polymer
flame
parts
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JP19524593A
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Hiroyuki Ito
博幸 伊藤
Masanori Suzuki
昌則 鈴木
Koichi Washimi
浩一 鷲見
Yoichi Kamoshita
洋一 鴨志田
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自己消火性に優れ、かつ地球環境にやさしい
難燃性樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)特定のゴム強化樹脂100重量部に対
し(B)特定のリン含有化合物3〜50重量部を配合し
てなる難燃性樹脂組成物、あるいは上記(A)成分5〜
95重量%および(C)ポリカーボネート95〜5重量
%の合計量100重量部に対し上記(B)特定のリン含
有化合物3〜50重量部を配合してなる難燃性樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自己消火性に優れ、か
つ地球環境にやさしい難燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱可塑性樹脂は、その優れた
成形加工性などから幅広い用途で使用されている。しか
しながら、用途によっては、難燃性を有していることが
必要条件となる。このことは、特に家庭用品、電気製
品、OA機器、自動車などの製品、あるいは建築材料と
して用いられる場合についていえる。熱可塑性樹脂を難
燃性にする公知の方法としては、難燃剤をブレンドする
ことからなるが、多くの場合、このような難燃剤は臭素
化ジフェニルオキシド化合物や臭素化ポリカーボネート
化合物などのハロゲン含有化合物を含んでいる。これら
の難燃剤は、三酸化アンチモンと一緒に配合すると、優
れた難燃化効果を示す。ところが、上記のハロゲン含有
化合物を樹脂組成物中に添加すると、成形加工時および
燃焼時に有害物質の発生を引き起こす。なかでも、人体
にとって猛毒となるダイオキシンやフランの発生は、大
きな問題となっている。
【0003】このような欠点を取り除くための方法とし
て、ハロゲン含有化合物の代わりに、リンおよび/また
はチッ素を含む化合物などを、熱可塑性樹脂へ添加する
ことが提案されている。しかしながら、これらの化合物
は、難燃化効果の点でハロゲン含有化合物に劣る。従っ
て、高度な難燃化レベルを達成するためには、これらの
化合物を多量に添加しなければならず、この場合、樹脂
組成物の耐衝撃性、耐熱性などの物性が著しく損なわれ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、特定の樹脂中へ特定
の分子結合を有するリン系難燃剤を配合することによ
り、樹脂本来の優れた特徴を大きく損なうことなく、か
つハロゲン系難燃剤を使用しなくても、高い難燃性を有
する難燃性樹脂組成物を提供すること、さらには靱性、
耐熱性にも優れた難燃性樹脂組成物を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の(A)
成分100重量部に対し、(B)成分3〜50重量部含
有する難燃性樹脂組成物(以下「第1組成物」ともい
う)を提供するものである。 (A)成分;下記ゴム強化樹脂(A−1)0〜100重
量%および下記重合体(A−2)100〜0重量%〔た
だし、(A−1)+(A−2)=100重量%〕からな
り、かつ(A)成分中のマトリックス樹脂の極限粘度
〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)が0.
1〜1.5dl/gである重合体組成物。 ゴム強化樹脂(A−1);ゴム状重合体(a)5〜70
重量%の存在下に、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニ
ル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、無水マレイン
酸およびマレイミド系化合物の群から選ばれた少なくと
も1種の単量体成分(b)95〜30重量%〔ただし、
(a)+(b)=100重量%〕を重合して得られ、か
つグラフト率が5〜150重量%であるゴム強化樹脂。 重合体(A−2);芳香族ビニル化合物、シアン化ビニ
ル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、無水マレイン
酸およびマレイミド系化合物の群から選ばれた少なくと
も1種の単量体成分を重合して得られる重合体。 (B)成分;下記一般式(I)および(II) で表される
化合物から選ばれた少なくとも1種のリン含有化合物。
【0006】
【化3】
【0007】(式中、R1 〜R4 はそれぞれ相互に独立
してハロゲン置換されていてもよい炭化水素残基、R5
〜R8 はそれぞれ相互に独立して水素原子、ハロゲン原
子または炭化水素残基、X1 〜X6 はそれぞれ相互に独
立して酸素原子またはイオウ原子、q1〜q6はそれぞ
れ独立して0または1、nは重合度1〜30の数を示
す。)
【0008】
【化4】
【0009】〔R1 〜R4 、R5 〜R8 、X1 〜X6
q1〜q6およびnは、上記一般式(I)に同じ、R9
〜R12は上記R5 〜R8 に同じ、q7は上記q1〜q6
に同じ。〕
【0010】また、本発明は、上記(A)成分5〜95
重量%および(C)ポリカーボネート95〜5重量%
〔ただし、(A)+(C)=100重量%〕の合計量1
00重量部に対し、上記(B)成分3〜50重量部を含
有する難燃性樹脂組成物(以下「第2組成物」ともい
い、第1組成物と第2組成物を総称して「難燃性樹脂組
成物」ともいう)を提供するものである。
【0011】以下、本発明の難燃性樹脂組成物を、第1
組成物と第2組成物に分けて説明する。第1組成物 本発明に使用される(A)成分は、ゴム強化樹脂(A−
1)および/または重合体(A−2)を含有してなる組
成物である。上記(A−1)成分は、ゴム状重合体
(a)5〜70重量%、好ましくは12〜60重量%、
さらに好ましくは15〜50重量%の存在下に、芳香族
ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリ
ル酸エステル、無水マレイン酸およびマレイミド系化合
物の群から選ばれた少なくとも1種の単量体成分(b)
95〜30重量%、好ましくは88〜40重量%、さら
に好ましくは85〜50重量%〔ただし、(a)+
(b)=100重量%〕を重合して得られるゴム強化樹
脂である。また、上記(A−2)成分は、上記単量体成
分(b)を重合して得られる重合体である。なお、上記
(A−2)成分には、例えば無水マレイン酸−スチレン
共重合体を、アミン化合物により後イミド化した共重合
体も含まれる。
【0012】上記ゴム状重合体(a)としては、ポリブ
タジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリイソプ
レン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、エチレ
ン−プロピレン−(非共役ジエン)共重合体、エチレン
−ブテン−1−(非共役ジエン)共重合体、イソブチレ
ン−イソプレン共重合体、アクリルゴム、スチレン−ブ
タジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタ
ジエン−スチレンラジアルテレブロック共重合体、スチ
レン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、SEB
Sなどの水素添加ジエン系(ブロック、ランダム、およ
びホモ)重合体、ポリウレタンゴム、アクリルゴム、シ
リコーンゴムなどが挙げられる。これらのなかで、ポリ
ブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、エチレン
−プロピレン−(非共役ジエン)共重合体、エチレン−
ブテン−1−(非共役ジエン)共重合体、水素添加ジエ
ン系重合体およびシリコーンゴムが好ましい。
【0013】また、上記芳香族ビニル化合物としては、
スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、
m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−ヒドロ
キシスチレン、α−エチルスチレン、メチル−α−メチ
ルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレン、ジブ
ロモスチレン、トリブロモスチレン、クロルスチレン、
ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、スチレンスル
ホン酸ナトリウムなどが挙げられる。これらのなかで、
スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレンが
好ましい。
【0014】さらに、上記シアン化ビニル化合物として
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げ
られる。これらのなかで、アクリロニトリルが好まし
い。さらに、上記(メタ)アクリル酸エステルとして
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸ブチルなどが挙げられる。これらのなかで、
メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチルが好ましい。
【0015】さらに、上記マレイミド系化合物として
は、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマ
レイミド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピル
マレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−シクロヘキ
シルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−
メチルフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジエチル
フェニル)マレイミド、N−(4−カルボキシフェニ
ル)マレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレ
イミド、N−(4−ブロモフェニル)マレイミド、トリ
ブロモフェニルマレイミド、N−(4−クロルフェニ
ル)マレイミドなどが挙げられる。これらのなかで、N
−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド
およびN−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、お
よびトリブロモフェニルマレイミドが好ましい。
【0016】ゴム強化樹脂(A−1)は、特に耐衝撃性
を必要とする難燃性樹脂組成物を得るときに使用される
が、(A−1)成分中のゴム状重合体(a)の含有率が
5重量%未満の場合には耐衝撃性が充分でなく、一方7
0重量%を超えるとグラフト率、樹脂の表面光沢および
成形加工性が低下する。ゴム強化樹脂(A−1)のグラ
フト率は、5〜150重量%、好ましくは10〜150
重量%、さらに好ましくは10〜120重量%である。
グラフト率が5重量%未満では、ゴム成分の添加効果が
充分発揮されず、例えば充分な耐衝撃性が得られない。
一方、150重量%を超えると、難燃時のドリッピング
(溶融滴下)が起こりやすくなる。ここで、グラフト率
(%)は、(A−1)成分1g中のゴム成分量をx、
(A−1)成分1g中のメチルエチルケトン不溶分量を
yとすると、次式により求めた値である。 グラフト率(%)={(y−x)/x}×100
【0017】(A)成分中のマトリックス樹脂の極限粘
度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、
0.1〜1.5dl/g、好ましくは0.3〜1.0d
l/gである。極限粘度〔η〕が0.1dl/g未満で
あると、衝撃強度が充分に発現されず、一方1.5dl
/gを超えると、成形加工性が低下する。ここで、マト
リックス樹脂とは、(A)成分中のグラフト化ゴム成分
以外の樹脂成分のことであり、上記極限粘度〔η〕は、
(A)成分のうち、メチルエチルケトン溶解分を常法に
従って測定することによって求めた値である。
【0018】(A)成分は、上記ゴム強化樹脂(A−
1)および/または重合体(A−2)を含有する組成物
であり、ゴム強化樹脂(A−1)と重合体(A−2)
は、それぞれ単独で用いることができる。また、ゴム強
化樹脂(A−1)と重合体(A−2)を混合して用いる
場合の含有割合は、ゴム強化樹脂(A−1)が0〜10
0重量%、好ましくは0〜95重量%、さらに好ましく
は40〜80重量%、特に好ましくは45〜70重量%
であり、重合体(A−2)は100〜0重量%、好まし
くは100〜5重量%、さらに好ましくは60〜20重
量%、特に好ましくは55〜30重量%〔ただし、(A
−1)+(A−2)=100重量%〕である。上記範囲
内であると、耐衝撃性および成形加工性が一段と優れた
難燃性樹脂組成物が得られる。
【0019】上記ゴム強化樹脂(A−1)は、例えば ゴム状重合体(a)の存在下に、単量体成分(b)を
重合する方法、 ゴム状重合体(a)の存在下に、単量体成分(b)の
一部を重合し、残りの単量体成分(b)を別途重合し、
これらをブレンドするグラフト・ブレンド法、などの製
造方法によって得られる。また、上記重合体(A−2)
は、例えば 上記またはの方法において、ゴム状重合体(a)
を使用しない製造方法、によって得られる。上記(A)
成分の代表的な組成物は、ABS樹脂と、スチレンとア
クリロニトリル共重合体(AS樹脂)とからなるゴム強
化樹脂組成物を挙げることができ、各成分の好ましい組
成は、前者が5〜70重量%、後者が95〜30重量%
である。
【0020】次に、本発明に使用される(B)成分は、
上記一般式(I)および(II) で表される化合物から選
ばれた少なくとも1種のリン含有化合物である。上記一
般式(I)および(II) で表される化合物は、オリゴマ
ー構造を有しているため、リン系化合物特有の可塑化効
果が少ない。このため、本発明の難燃性樹脂組成物は、
高い熱変形温度を有することができる。また、オリゴマ
ー構造のため、ブリードアウトの恐れも極めて少ない。
さらに、これらの化合物は、リン−イオウ二重結合を、
その分子内に有している。このリン−イオウ二重結合
は、燃焼時にリン−酸素結合へと酸化され、酸素を化学
的に吸収することにより、樹脂の酸化分解を抑制するこ
とができる。
【0021】一般式(I)で表される化合物の具体例と
しては、構造式(III)で表される化合物(以下「化合物
(III)」ともいう)を挙げることができる。
【0022】
【化5】
【0023】また、一般式(II) で表される化合物の具
体例としては、構造式(IV) で表される化合物(以下
「化合物(IV) 」ともいう)を挙げることができる。
【0024】
【化6】
【0025】本発明の第1組成物において、(A)成分
と(B)リン含有化合物との割合は、(A)成分100
重量部に対し、(B)成分3〜50重量部、好ましくは
5〜40重量部、さらに好ましくは8〜35重量部、特
に好ましくは12〜28重量部である。(B)リン含有
化合物が、3重量部未満では充分な難燃性を有する樹脂
が得られず、一方50重量部を超えると樹脂としての耐
衝撃性、成形外観が劣る。
【0026】第2組成物 第2組成物は、上記(A)成分および(B)リン含有化
合物を主成分とする上記第1組成物に、さらに得られる
組成物の靱性、耐熱性を向上させるために、(C)ポリ
カーボネートを配合した難燃性の樹脂組成物である。こ
こで、本発明に使用される(C)ポリカーボネートとし
ては、種々のジヒドロキシアリール化合物とホスゲンと
の反応によって得られるもの(ホスゲン法)、あるいは
ジヒドロキシアリール化合物とジフェニルカーボネート
とのエステル交換反応によって得られるもの(エステル
交換法)が挙げられる。代表的なポリカーボネートとし
ては、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パンとホスゲンとの反応によって得られるポリカーボネ
ートである。
【0027】ここで、ポリカーボネートの原料となるジ
ヒドロキシアリール化合物としては、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1′−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フ
ェニルメタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−3−
メチルフェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパ
ン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロ
ロフェニル)プロパン、1,1′−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロペンタン、1,1′−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−
3,3′−ジメチルジフェニルエーテル、4,4′−ジ
ヒドロキシフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキ
シ−3,3′−ジメチルフェニルスルフィド、4,4′
−ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,4′−ジヒド
ロキシ−3,3′−ジメチルフェニルスルフィド、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′
−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニルスルホキ
シ−4,4′−ジヒドロキシフェニルスルホン、4,
4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルス
ルホン、ヒドロキノン、レゾルシンなどが挙げられ、こ
れらは、1種または2種以上で用いられる。特に好まし
いものは、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、すなわちビスフェノールAである。
【0028】(C)ポリカーボネートの重量平均分子量
は、好ましくは15,000〜40,000、さらに好
ましくは17,000〜35,000、特に好ましくは
18,000〜30,000である。
【0029】本発明の第2組成物において、まず(A)
成分と(C)ポリカーボネートとの割合は、(A)成分
5〜95重量%、好ましくは10〜80重量%、さらに
好ましくは20〜70重量%、(C)ポリカーボネート
95〜5重量%、好ましくは70〜20重量%、さらに
好ましくは80〜30重量%〔ただし、(A)+(C)
=100重量%〕である。(C)ポリカーボネートの使
用量が、5重量%未満では耐熱性、靱性の充分な改良効
果が得られず、一方95重量%を超えると成形加工性が
劣る。
【0030】また、(B)リン含有化合物の使用量は、
上記(A)成分および(C)ポリカーボネートの合計量
100重量部に対し、3〜50重量部、好ましくは5〜
40重量部、さらに好ましくは8〜35重量部、特に好
ましくは12〜28重量部である。(B)リン含有化合
物が、3重量部未満では充分な難燃性を有する樹脂が得
られず、一方50重量部を超えると樹脂としての耐衝撃
性および成形外観が損なわれる。
【0031】その他の添加剤 なお、本発明の難燃性樹脂組成物には、上記(B)リン
含有化合物の難燃効果を向上させるために、アンチモン
含有化合物を添加することができる。添加効果を得るた
めのアンチモン含有化合物の使用量は、(A)成分10
0重量部、あるいは(A)成分および(C)ポリカーボ
ネートの合計量100重量部に対し、好ましくは0.5
〜20重量部、さらに好ましくは1〜15重量部であ
る。上記アンチモン含有化合物としては、三酸化アンチ
モン、四酸化アンチモン、(コロイダル)五酸化アンチ
モン、アンチモン酸ナトリウム、リン酸アンチモンなど
が挙げられ、なかでも三酸化アンチモンが好ましい。
【0032】また、本発明の難燃性樹脂組成物には、必
要に応じて他の樹脂材料を混合してもよい。他の樹脂材
料としては、ナイロン6などのポリアミド、ポリブチレ
ンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)などのポリエステル、ポリフェニレンス
ルフィド(PPS)、ポリフェニレンオキサイド(PP
O)、ポリオキシメチレン(POM)などのポリアセタ
ール、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルイミ
ド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEE
K)、ポリアリレート、ポリメタクリル酸メチル、シリ
コーン樹脂、塩化ビニル樹脂(PVC)などの塩素系ポ
リマー、フッ素系ポリマー、エポキシ樹脂、ポリウレタ
ン、不飽和ポリエステル、および熱可塑性エラストマー
の群から選ばれた少なくとも1種のポリマーが挙げられ
る。これらのなかでは、ポリアミド、PBT、PET、
PPSおよびPPOの群から選ばれた少なくとも1種の
ポリマーが好ましい。
【0033】他の樹脂材料の配合割合は、好ましくは本
発明の難燃性樹脂組成物30〜90重量%、他の樹脂材
料70〜10重量%である。他の樹脂材料がこの数値範
囲にあると、該他の樹脂材料の添加による効果が得られ
る。
【0034】なお、本発明の難燃性樹脂組成物、あるい
はこれと他の樹脂材料との混合物の製造に際しては、重
合体間の相溶性を向上させるために相溶化剤を用いるこ
とにより、耐衝撃性および成形品表面外観を向上させる
ことができる。相溶化方法としては、混練り時に酸無水
物基、ヒドロキシル基、アミノ基、エポキシ基、オキサ
ゾリン基、およびイミド基の群から選ばれた少なくとも
1種の官能基を有する官能基含有不飽和化合物、および
必要に応じて過酸化物を存在させる方法、上記官能基を
有する他の重合体を用いる方法などがある。上記官能基
を有する重合体は、上記官能基を有する不飽和化合物
と、これと共重合可能な他のビニル単量体とのランダ
ム、ブロックおよびグラフト共重合体である。
【0035】相溶化剤の具体例としては、スチレン−グ
リシジルメタクリレート共重合体、スチレン−無水マレ
イン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ス
チレン−アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体など
の、スチレンと上記官能基含有不飽和化合物と必要に応
じてこれらと共重合可能な単にビニル単量体の1種以上
とを共重合した共重合体が挙げられる。また、エチレン
−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−グリ
シジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体などの、エ
チレンと上記官能基含有不飽和化合物と必要に応じてこ
れらと共重合可能な他のビニル単量体の1種以上とを共
重合した共重合体も挙げられる。これらの共重合体に
は、これらのエチレン共重合体上に他の重合体をグラフ
ト反応させたものも含まれる。グラフト反応させる他の
重合体としては、例えばポリ(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル共重合体などのラジカル重合可能なビニル単量体
を用いて重合された重合体が挙げられる。
【0036】また、本発明の難燃性樹脂組成物には、必
要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤などの安定剤、シ
リコンオイル、低分子量ポリエチレンなどの滑剤、炭酸
カルシウム、タルク、クレー、酸化チタン、酸化アンチ
モン、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、ホウ酸亜鉛、酸化マ
グネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、炭酸マグネシウム、カーボンブラック、硫酸バリウ
ム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、マイカ、ガラ
スビーズ、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ガラ
スフレーク、熱膨張性黒鉛、乳酸鉄、フェロセン、酸化
アルミニウム、金属フィラーなどの充填剤、分散剤、発
泡剤、着色剤などの添加剤を添加することができる。こ
れらのうち、ガラス繊維および炭素繊維の形状として
は、6〜60μmの繊維径と30μm以上の繊維長を有
するものが好ましい。これらの添加剤の配合量は、本発
明の難燃性樹脂組成物100重量部に対し、0.01〜
100重量部程度が好ましい。
【0037】難燃性樹脂組成物の調製 本発明の難燃性樹脂組成物は、各種押出機、バンバリー
ミキサー、ニーダー、ロールなどで、好ましくは200
℃〜350℃の範囲で各成分を混練りすることによって
得ることができる。混練りするに際しては、各成分を一
括混練りしてもよく、また任意の成分を混練りしたの
ち、残りの成分を添加し混練りする多段分割混練り法を
採用することもできる。好ましい混練り法は、押出機で
行う方法であり、押出機としては、二軸同方向回転押出
機が特に好ましい。
【0038】本発明の難燃性樹脂組成物は、押出成形、
射出成形、圧縮成形などの成形手段により成形品とされ
るが、これらの成形品は、難燃性、耐衝撃性、耐熱性お
よび実用成形性に優れており、表面外観も良好であるの
で、家庭用品、電気機器、OA機器などの物品、自動車
などの部品、あるいは建築材料として極めて有用であ
る。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下
の実施例に何ら制約されるものではない。なお、実施例
中、部および%は特に断らないかぎり重量基準である。
【0040】実施例1〜6、比較例1〜3(A)成分の調製 (A)成分として、下記のものを用いた。 グラフト共重合体(a−1);還流冷却器、温度計およ
び攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、イニシャル成
分としてポリブタジエンゴムラテックスを固形分換算で
40部、イオン交換水65部、ロジン酸セッケン0.3
5部、スチレン15部およびアクリロニトリル5部を加
え、次にピロリン酸ナトリウム0.2部、硫酸第1鉄7
水和物0.01部およびブドウ糖0.4部をイオン交換
水20部に溶解した溶液に加えた。次いで、キュメンハ
イドロパーオキサイド0.07部を加えて重合を開始
し、1時間重合を開始し、1時間重合させたのち、イン
クレメント成分としてイオン交換水45部、ロジン酸セ
ッケン0.7部、スチレン30部、アクリロニトリル1
0部およびキュメンハイドロパーオキサイド0.01部
を2時間かけて連続的に添加し、さらに1時間かけて重
合させ反応を完結させた。得られた共重合体ラテックス
に硫酸を加え凝固し、水洗、乾燥してグラフト共重合体
(a−1)を得た。
【0041】グラフト共重合体(a−2);表1に示す
単量体を用いる以外は、グラフト共重合体(a−1)と
同様の方法で重合を行い、反応を完結させ、グラフト共
重合体(a−2)を得た。
【0042】
【表1】
【0043】重合体(b−1);還流冷却器、温度計お
よび攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、イオン交換
水250部、ロジン酸カリウム3.0部、スチレン75
部、アクリロニトリル25部およびt−ドデシルメルカ
プタン0.1部を加え、次にエチレンジアミン四酢酸ナ
トリウム0.05部、硫酸第1鉄7水和物0.002部
およびナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート
0.1部をイオン交換水8部に溶解した溶液に加えた。
次いで、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイ
ド0.1部を加えて重合を開始し、約1時間重合させて
反応を完結した。得られた重合体ラテックスに硫酸を加
え凝固し、水洗、乾燥して重合体(b−1)を得た。 重合体(b−2);スチレン55部、アクリロニトリル
45部を用いる以外は、重合体(b−1)と同様の方法
で重合を行い、反応を完結させ、重合体(b−2)を得
た。 重合体(b−3);スチレン45部、アクリロニトリル
28部およびN−フェニルマレイミド27部を用いる以
外は、重合体(b−1)と同様の方法で重合を行い、反
応を完結させ、重合体(b−3)を得た。
【0044】(B)成分の調製 (B)リン含有化合物として、上記化合物(III)、化合
物(IV) を用いた。(C)成分の調製 ポリカーボネートとして、帝人化成(株)製、パンライ
トL−1125を用いた。他の樹脂材料の調製 他の樹脂材料として、ポリブチレンテレフタレート(P
BT)〔カネボウ(株)製、PBT−120〕を用い
た。
【0045】難燃性樹脂組成物の製造および評価 表2〜4に示す各成分を、内径50mmの押出機で温度
190〜240℃の範囲で溶融混練りし、ペレットを作
製した。得られたペレットを、5oz射出成形機を用い
て、成形温度200〜240℃の範囲で成形して試験片
を作製し、その物性を評価した。結果を表2〜4に示
す。
【0046】なお、物性の評価は、以下のとおりであ
る。燃焼性 O.I.(酸素指数) 試験片;1/8″×1/2″×5″ UL−94に準拠した燃焼性テスト。 試験片;1/8″×1/2″×5″アイゾット衝撃強度 ASTM D256(1/4″、23℃、ノッチ付き)熱変形温度 ASTM D648(18.6kg/cm2
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】*1)単位;〔η〕(dl/g) *2)notV;UL−94、V−テスト実施時におい
て、炎が消失せず、サンプル治具まで炎が達するか、ま
たはドリッピングを生じてもサンプルに火種が残り、燃
焼し続ける場合である。また、ドリッピングなしで炎が
消失した場合においても、消失までの時間が30秒を超
える場合には、notVと判定する。
【0051】表2〜3から明らかなように、実施例1〜
6の本発明の難燃性樹脂組成物は、本発明の目的とする
ものが得られている。これに対し、表4から明らかなよ
うに、比較例1は、本発明の(B)リン含有化合物には
該当しない難燃剤を用いた例であり、難燃性、耐熱性が
劣る。比較例2は、(B)リン含有化合物の使用量が本
発明の範囲を超えた例であり、耐衝撃性が劣る。比較例
3は、(B)リン含有化合物の使用量が本発明の範囲未
満の例であり、難燃性が劣る。
【0052】
【発明の効果】本発明の難燃性樹脂組成物によれば、ハ
ロゲン含有難燃剤未使用においても優れた難燃性を有し
ており、しかも成形加工時および燃焼時に有害物質の発
生が起こりにくく、さらに実用レベルの高度な耐衝撃
性、耐熱性をも有している。従って、OA機器などの事
務機器や電気機器などの大型成形品や複雑な成形品の成
形が可能で、実用上優れた材料であり、工業的価値が極
めて大きく、産業上極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 35/00 LHS LJW C09K 21/14 ZAB (72)発明者 鴨志田 洋一 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)成分100重量部に対し、
    (B)成分3〜50重量部含有する難燃性樹脂組成物。 (A)成分;下記ゴム強化樹脂(A−1)0〜100重
    量%および下記重合体(A−2)100〜0重量%〔た
    だし、(A−1)+(A−2)=100重量%〕からな
    り、かつ(A)成分中のマトリックス樹脂の極限粘度
    〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)が0.
    1〜1.5dl/gである重合体組成物。 ゴム強化樹脂(A−1);ゴム状重合体(a)5〜70
    重量%の存在下に、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニ
    ル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、無水マレイン
    酸およびマレイミド系化合物の群から選ばれた少なくと
    も1種の単量体成分(b)95〜30重量%〔ただし、
    (a)+(b)=100重量%〕を重合して得られ、か
    つグラフト率が5〜150重量%であるゴム強化樹脂。 重合体(A−2);芳香族ビニル化合物、シアン化ビニ
    ル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、無水マレイン
    酸およびマレイミド系化合物の群から選ばれた少なくと
    も1種の単量体成分を重合して得られる重合体。 (B)成分;下記一般式(I)および(II) で表される
    化合物から選ばれた少なくとも1種のリン含有化合物。 【化1】 (式中、R1 〜R4 はそれぞれ相互に独立してハロゲン
    置換されていてもよい炭化水素残基、R5 〜R8 はそれ
    ぞれ相互に独立して水素原子、ハロゲン原子または炭化
    水素残基、X1 〜X6 はそれぞれ相互に独立して酸素原
    子またはイオウ原子、q1〜q6はそれぞれ独立して0
    または1、nは重合度1〜30の数を示す。) 【化2】 〔R1 〜R4 、R5 〜R8 、X1 〜X6 、q1〜q6お
    よびnは、上記一般式(I)に同じ、R9 〜R12は上記
    5 〜R8 に同じ、q7は上記q1〜q6に同じ。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載の(A)成分5〜95重量
    %および(C)ポリカーボネート95〜5重量%〔ただ
    し、(A)+(C)=100重量%〕の合計量100重
    量部に対し、請求項1記載の(B)成分3〜50重量部
    を含有する難燃性樹脂組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008504387A (ja) * 2004-10-20 2008-02-14 エルジー・ケム・リミテッド 熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法

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