JPH0726142A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH0726142A
JPH0726142A JP16917093A JP16917093A JPH0726142A JP H0726142 A JPH0726142 A JP H0726142A JP 16917093 A JP16917093 A JP 16917093A JP 16917093 A JP16917093 A JP 16917093A JP H0726142 A JPH0726142 A JP H0726142A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
weight
resin
polyphenylene sulfide
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16917093A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruo Omura
治夫 大村
Tomohiko Tanaka
智彦 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP16917093A priority Critical patent/JPH0726142A/ja
Publication of JPH0726142A publication Critical patent/JPH0726142A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリフェニレンスルフィドと変性剤(例え
ば、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウ
ム)を溶融反応させて得たカルボン酸エステル基を導入
したポリフェニレンスルフィド樹脂(a)と、ヒドロキ
シアルキル基含有ポリフェニレンエーテル樹脂(b)
と、エステル交換を促進する触媒(c)を含有する樹脂
組成物。 【効果】 本発明の樹脂組成物は、相溶性に優れ、外
観、曲げ剛性、耐衝撃性の優れた成形品を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械的強度、耐熱剛性
および成形品の外観が優れたエンジニアリングプラスチ
ック工業材料、例えばコネクター、イグニッションマニ
フォールド、歯車、バンパー、コイル封止材等を与える
のに有用な熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンスルフィドは流動性、耐
有機溶剤性、電気特性、難燃性などが優れた高融点の耐
熱結晶性樹脂である。しかし、摺動部材、光ディスク用
キャリッジ等の成形材料として用いた場合、重合度が低
く、押出成形安定性、射出成形安定性が劣る欠点があ
る。また、ガラス転移点が約90℃とそれほど高くない
ために高温使用における成形品の剛性の低下が大きい。
そのため、ガラス繊維、炭素繊維、タルク、シリカなど
の無機充填剤との複合化による剛性改良が実施されてい
る(USP4,737,539、USP4,009,0
43)が、この場合、成形品の外観が悪化したり、成形
品にソリが生じ易いなどの問題点がある。
【0003】一方、ポリフェニレンエーテルは優れた耐
熱性、寸法安定性、非吸湿性、電気特性などを有するエ
ンジニアリングプラスチックスであるが、溶融流動性が
悪く、成形加工が困難であり、かつ耐油性、耐衝撃性が
劣るという欠点がある。そこで両者の長所を損なわずに
欠点を相補った成形材料を提供する目的で種々の組成物
が提案されている。
【0004】例えば、ポリフェニレンエーテルにポリフ
ェニレンスルフィドをブレンドすることにより、ポリフ
ェニレンエーテルの成形加工性を改良する技術が開示さ
れている(特公昭56−34032号)。このものは、
成形加工性の改善はみられるものの、ポリフェニレンエ
ーテルとポリフェニレンスルフィドとは本来相溶性が悪
く、このような単純なブレンド系では界面における親和
性が乏しく、成形時に相分離が生じ、機械的強度が優れ
た成形体は得られない。
【0005】このため、両者の相溶性を向上させうる技
術がいくつか提案されている。例えばポリフェニレンス
ルフィドとポリフェニレンエーテルのブレンド物に、エ
ポキシ樹脂を配合する方法(特開昭59−164360
号および特開昭59−213758号)、ポリフェニレ
ンスルフィドとポリフェニレンエーテルのブレンド物に
エポキシ基を有するスチレン系重合体を配合する方法
(特開平2−86652号および特開平1−21336
1号)等が開示されている。
【0006】また、ポリフェニレンエーテルに官能基を
導入して、変性ポリフェニレンエーテルとし、ポリフェ
ニレンスルフィドとの混和性を改良することが提案され
ている。具体的には、特開昭64−36645号および
特開平2−36261号公報では、エチレン性不飽和結
合と酸無水物基を分子内に併せ持つ化合物、具体的には
無水マレイン酸とポリフェニレンエーテルを溶融混練し
て得られるカルボン酸変性ポリフェニレンエーテルが用
いられている。しかしながら、この樹脂成形体の機械的
強度は、実用上、なお不十分である。
【0007】また、特開平1−259060号公報に
は、その他の変性ポリフェニレンエーテル、具体的には
無水マレイン酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
グリシジルメタクリレート等とポリフェニレンエーテル
を溶融変性して得られる酸変性ポリフェニレンエーテ
ル、水酸基変性ポリフェニレンエーテルまたはエポキシ
基変性ポリフェニレンエーテルと、同様にこれら変性剤
で変性されたポリフェニレンスルフィドの組み合わせに
よって機械的強度が優れた組成物が得られることが開示
されている。しかし、これらいずれの方法によっても、
ポリフェニレンエーテルとポリフェニレンスルフィドの
混和性の改良は十分とは言ず、耐衝撃性の改良効果が小
さい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリフェニ
レンスルフィドとポリフェニレンエーテルの混和性が極
めて優れ、成形品の外観、機械的強度、耐溶剤性の優れ
た成形品を与える熱可塑性樹脂組成物を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、 成分(a):一般式(I)で表されるスルホコハク酸ジ
エステル類
【0010】
【化3】
【0011】〔式中、R1 は、炭素数が1〜20のアル
キル基またはアラルキル基を表し、R 2 は、アルカリ金
属原子または水素原子を表す。〕でポリフェニレンスル
フィドを変性して得た変性ポリフェニレンスルフィド樹
脂 成分(b):ヒドロキシアルキル基含有ポリフェニレン
エーテル樹脂 成分(c):エステル交換反応を促進する触媒 上記成分(a)を10〜90重量%および成分(b)を
90〜10重量%の割合で含有する樹脂分100重量部
に対して、成分(c)が0.05〜10重量部の割合で
配合されてなる熱可塑性樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0012】さらに本発明の第2は、 成分(a):前式(I)で表されるスルホコハク酸ジエ
ステル類でポリフェニレンスルフィドを変性して得た変
性ポリフェニレンスルフィド樹脂 成分(b):ヒドロキシアルキル基含有ポリフェニレン
エーテル樹脂 成分(c):エステル交換反応を促進する触媒 成分(d):熱可塑性エラストマーよりなる耐衝撃改良
剤 上記成分(a)を10〜90重量%および成分(b)を
90〜10重量%の割合で含有する樹脂分100重量部
に対して、成分(c)が0.05〜10重量部の割合
で、成分(d)が3〜40重量部の割合で配合されてな
る熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
【0013】
【作用】成分(a)の変性ポリフェニレンスルフィド樹
脂のカルボン酸エステル基と、成分(b)の変性ポリフ
ェニレンエーテル樹脂のヒドロキシアルキル基のエステ
ル交換反応が、成分(c)のエステル交換反応を促進す
る触媒により、溶融混練時に反応が促進され、変性ポリ
フェニレンスルフィド樹脂と変性ポリフェニレンエーテ
ル樹脂との共重合体が生成する。そのため、両樹脂の相
溶性が高まり、機械的強度の優れたポリマーアロイを与
える。
【0014】
【発明の具体的説明】以下に、本発明をさらに詳細に説
明する。変性ポリフェニレンスルフィド樹脂(a) 成分(a)の変性ポリフェニレンスルフィド樹脂は、ス
ルホコハク酸ジエステル化合物とポリフェニレンスルフ
ィドを反応させてポリフェニレンスルフィドのフェニレ
ン骨核にカルボン酸エステル基を導入した変性ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂であって、ポリフェニレンスルフ
ィドと変性剤であるスルホコハク酸ジエステル化合物と
を溶融状態または有機溶剤中で反応させることにより製
造できる。
【0015】<ポリフェニレンスルフィド>変性剤と反
応させるポリフェニレンスルフィドは、一般式(II)
【0016】
【化4】
【0017】で示される繰り返し単位を主構成要素とし
て含有する結晶性樹脂である。本発明では、上記の繰り
返し単位からなるもの、またはこれを主成分として好ま
しくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上
含むものが、耐熱性等の物性上の点から好ましい。ポリ
フェニレンスルフィドの構成成分の実質的全量が上記繰
り返し単位からなる成分で成り立っていない場合、残り
(20モル%以下)は共重合可能な、例えば下記のよう
な繰り返し単位からなる成分で充足させることができ
る。
【0018】
【化5】
【0019】〔式中、Yはアルキル基、フェニル基、ア
ルコキシ基である〕 このポリフェニレンスルフィドは、実質的に線状構造で
あるものが、成形物の物性などの観点から好ましい。こ
の物性を実質的に低下させない範囲において、例えば重
合時に有効量の架橋剤(例えばトリハロベンゼン)を用
いて得た重合架橋物、あるいはポリフェニレンスルフィ
ドを酸素の存在下等で加熱処理して架橋させた熱架橋物
も使用可能である。
【0020】ポリフェニレンスルフィドは、300℃で
の溶融粘度が100〜100,000ポイズ、好ましく
は、500〜50,000ポイズ、さらに好ましくは、
500〜20,000ポイズの範囲のものが好ましい。
溶融粘度が100ポイズ未満では、流動性が高すぎて成
形が困難となる。また、溶融粘度が100,000ポイ
ズ超過でも逆に流動性が低すぎて成形が困難となる。
【0021】ポリフェニレンスルフィドは、例えば、特
公昭45−3368号で開示されるような比較的分子量
の小さい重合体の製造法、特公昭52−12240号で
開示されるような線状の比較的高分子量の重合体の製造
法又は低分子量重合体を酸素存在下で加熱して架橋体を
得る方法に従って、あるいはこれらに必要な改変を加え
て製造することができる。
【0022】<スルホコハク酸ジエステル類>本発明で
使用する式(I)で表されるスルホコハク酸ジエステル
【0023】
【化6】
【0024】〔式中、R1 は、炭素数が1〜20のアル
キル基またはアラルキル基を表し、R 2 は、アルカリ金
属原子または水素原子を表す。〕は、一般に界面活性剤
として知られており、洗剤、乳化重合剤、浸透剤などと
して用いられている物質である。置換基R1 は、炭素数
1〜20のアルキル基またはアラルキル基を表し、好ま
しくは炭素数3〜10のアルキル基である。R2 は、ア
ルカリ金属原子または水素原子を表し、好ましくは、ナ
トリウムまたは水素原子である。
【0025】具体的には、ジ(2−エチルヘキシル)ス
ルホコハク酸ナトリウム、ジ(2−エチルヘキシル)ス
ルホコハク酸、ジメチルスルホコハク酸ナトリウム、ジ
エチルスルホコハク酸ナトリウム、ジイソプロピルスル
ホコハク酸ナトリウム、ジアミルスルホコハク酸ナトリ
ウム、ジ(1−メチルブチル)スルホコハク酸ナトリウ
ム、ジ(2−メチルブチル)スルホコハク酸ナトリウ
ム、ジイソアミルスルホコハク酸ナトリウム、ジ(1,
3−ジメチルブチル)スルホコハク酸ナトリウム、ジ
(1−メチルアミル)スルホコハク酸ナトリウム、ジヘ
キシルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘプチルスルホコ
ハク酸ナトリウム、ジ(ジメチルアミル)スルホコハク
酸ナトリウム、ジ(イソプロピルイソブチル)スルホコ
ハク酸ナトリウム、ジ(1−プロピルブチル)スルホコ
ハク酸ナトリウム、ジ(1−メチルヘキシル)スルホコ
ハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウ
ム、ジ(1−メチルヘプチル)スルホコハク酸ナトリウ
ム、ジノニルスルホコハク酸ナトリウム、ジ(1−ブチ
ルアミル)スルホコハク酸ナトリウム、ジ(イソブチル
−3−メチルブチル)スルホコハク酸ナトリウム、ジ
(1−メチル−4−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナ
トリウム、ジデシルスルホコハク酸ナトリウム、ジ(1
−メチル−4−エチルオクチル)スルホコハク酸ナトリ
ウム、ジトリデシルスルホコハク酸ナトリウム等であ
る。
【0026】これらの中で、ジ(2−エチルヘキシル)
スルホコハク酸ナトリウムは、容易に入手できるので工
業的使用に適している。 <カルボン酸エステル基で改質された変性ポリフェニレ
ンスルフィド樹脂>カルボン酸エステル基で改質された
変性ポリフェニレンスルフィド樹脂は、スルホコハク酸
ジエステル類を溶融状態または有機溶剤中でポリフェニ
レンスルフィドと反応させることにより容易に製造でき
る。
【0027】カルボン酸エステル基で改質された変性ポ
リフェニレンスルフィド樹脂は、前記ポリフェニレンス
ルフィドが溶解可能または一部溶解可能な有機溶媒中、
ポリフェニレンスルフィドとスルホコハク酸ジエステル
類(ポリフェニレンスルフィドに対して0.1〜10重
量%、好ましくは1〜5重量%)を170℃〜300℃
で加熱、反応させることにより容易に製造できる。反応
終了後、反応混合物を室温まで冷却し、生成した変性ポ
リフェニレンスルフィド樹脂を溶液中より析出沈澱させ
これを濾別する。さらに、濾過物をアセトン、メタノー
ル、トルエン等の溶剤で洗浄したのち、加熱あるいは減
圧加熱乾燥し、所望のカルボン酸エステル基がポリフェ
ニレンスルフィド骨格に導入された変性ポリフェニレン
スルフィド樹脂を得る。
【0028】ここで使用される有機溶媒は原料であるポ
リフェニレンスルフィドを溶解可能であるものが望まし
いが、ポリフェニレンスルフィドを一部膨潤させること
の可能な有機溶媒もまた使用可能である。具体的には、
ジフェニル、トルエン、キシレン等の芳香族溶媒、クロ
ロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロナフタレン等の
ハロゲン化芳香族溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、
ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルアセトアミド、ス
ルホラン等の非プロトン性の極性溶媒が挙げられる。
【0029】さらに、本発明のカルボン酸エステル基が
導入された変性ポリフェニレンスルフィド樹脂は、次に
示す溶融反応によっても製造できる。例えば、スルホコ
ハク酸ジエステル類をポリフェニレンスルフィドに対し
て0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%を均一
に混合した後に、一軸または二軸の押出機や混練機等を
用いてポリフェニレンスルフィドの融点から400℃の
温度範囲で、好ましくは290℃〜330℃の温度範囲
で溶融混練してカルボン酸エステル基が導入された変性
ポリフェニレンスルフィド樹脂は製造される。
【0030】製造された変性ポリフェニレンスルフィド
樹脂のカルボン酸エステル基の官能基量は、用いたスル
ホコハク酸ジエステル類の結合量として原料のポリフェ
ニレンスルフィドの0.1〜10重量%、好ましくは1
〜5重量%である。0.1重量%未満では、変性ポリフ
ェニレンエーテル樹脂との反応性が充分と言えず、10
重量%を越えては変性ポリフェニレンスルフィド樹脂の
耐熱剛性の低下、ゲル化等が起きる。
【0031】この変性ポリフェニレンスルフィド樹脂
は、下記の式(X)
【0032】
【化7】
【0033】〔式中のR1 とR2 の定義は、式(I)と
同じである。〕で示される構造単位を0.01〜5モル
%、前記式(II)で示される構造単位を80〜99.9
9モル%、および必要に応じて前記式(III)〜(IX)で
選ばれた構造単位を0〜15モル%のものよりなる30
0℃、Y=100秒-1での溶融粘度(インストロン・キ
ャピラリー・社のレオメーター“モデル3211”商品
名を用いた)が100〜100,000ポイズ、好まし
くは500〜50,000ポイズのものである。成分
(a)のカルボン酸エステル基が導入された変性ポリフ
ェニレンスルフィド樹脂は、その一部(80重量%迄)
を未変性のポリフェニレンスルフィドに置き換えること
ができる。
【0034】ヒドロキシアルキル基含有ポリフェニレン
エーテル樹脂(b) 成分(b)のヒドロキシアルキル基含有ポリフェニレン
エーテル樹脂は、ポリフェニレンエーテルのフェニル基
の骨格にヒドロキシアルキル基が導入されたもの、ある
いは、ポリフェニレンエーテルのフェノール性水酸基の
水素をヒドロキシアルキル基に置き代えたものである。
【0035】(i)ポリフェニレンエーテル 原料のポリフェニレンエーテルは、一般式
【0036】
【化8】
【0037】〔式中、Q1 は各々ハロゲン原子、第一級
もしくは第二級アルキル基、アリール基、アミノアルキ
ル基、ハロ炭化水素基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化
水素オキシ基を表し、Q2 は各々水素原子、ハロゲン原
子、第一級もしくは第二級アルキル基、ハロ炭化水素基
又はハロ炭化水素オキシ基を表す。mは、重合度を表す
整数で40〜250である。〕で示される構造を有する
単独重合体又は共重合体である。
【0038】Q1 およびQ2 の第一級アルキル基の好適
な例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、
n−アミル、イソアミル、2−メチルブチル、2,3−
ジメチルブチル、2−、3−もしくは4−メチルペンチ
ル又はヘプチルである。第二級アルキル基の例はイソプ
ロピル、sec−ブチル又は1−エチルプロピルであ
る。多くの場合、Q1 はアルキル基又はフェニル基、特
に、炭素数が1〜4のアルキル基であり、Q2 は水素原
子である。
【0039】具体的には、ポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジ
プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−
メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン
エーテル)、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4
−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノール
/2,3,6−トリメチルフェノール共重合体、2,6
−ジメチルフェノール/2,3,6−トリエチルフェノ
ール共重合体、2,6−ジエチルフェノール/2,3,
6−トリメチルフェノール共重合体、2,6−ジプロピ
ルフェノール/2,3,6−トリメチルフェノール共重
合体、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエ
ーテル)にスチレンをグラフト重合したグラフト共重合
体、2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリメ
チルフェノール共重合体にスチレンをグラフト重合した
グラフト共重合体等が挙げられる。
【0040】好適なポリフェニレンエーテルの単独重合
体としては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)である。好適な共重合体として
は、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテルと
2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル
とのランダム共重合体である。ポリフェニレンエーテル
の分子量は通常クロロホルム中、30℃の固有粘度が
0.2〜0.8dl/g程度のものである。
【0041】ポリフェニレンエーテルは、通常2,6−
ジメチルフェノール等のフェノール類の酸化カップリン
グ反応により製造される。ポリフェニレンエーテルの酸
化カップリング重合に関しては、数多くの触媒系が知ら
れている。触媒の選択に関しては特に制限はなく、公知
の触媒のいずれも用いることができる。例えば、銅、マ
ンガン、コバルト等の重金属化合物の少なくとも一種を
通常は種々の他の物質との組み合わせで含むもの等であ
る。
【0042】(ii)ヒドロキシアルキル基含有ポリフェ
ニレンエーテルの製法 官能化剤とポリフェニレンエーテルとの反応により得ら
れるヒドロキシ基含有ポリフェニレンエーテル樹脂は、
例えば、以下の(A)〜(F)に示す方法により製造す
ることができる。
【0043】 (A)ポリフェニレンエーテルに、式(XII)
【0044】
【化9】
【0045】で示されるグリシドールを反応させ、一般
式(XIII)
【0046】
【化10】
【0047】〔式中、Q1 ,Q2 およびmは前記式(X
I)と同じ。nは1〜10の数を表す。〕で示されるヒ
ドロキシ基含有ポリフェニレンエーテル樹脂を製造する
方法。
【0048】 (B)ポリフェニレンエーテルに、式(XIV)
【0049】
【化11】
【0050】〔式中、Xはハロゲン原子を表す。〕で示
されるエピハロヒドリン、例えばエピクロルヒドリンを
反応させ、次に得られた末端グリシジル変性ポリフェニ
レンエーテル樹脂を加水分解し、一般式(XV)
【0051】
【化12】
【0052】〔式中、Q1 ,Q2 およびmは前記式(X
I)と同じである。〕で示されるヒドロキシ基含有ポリ
フェニレンエーテル樹脂を製造する方法。
【0053】 (C)ポリフェニレンエーテルに、一般式(XVI)
【0054】
【化13】X−R3 −OH (XVI)
【0055】〔式中、R3 は炭素数1〜10のアルキレ
ン基を表す。Xはハロゲン原子を表す。〕で示されるハ
ロゲン化アルキルアルコール、例えば、2−クロルエタ
ノールまたは3−クロル−1−プロパノール等を反応さ
せ、一般式(XVII)
【0056】
【化14】
【0057】〔式中、Q1 ,Q2 、mおよびR3 は前記
式(XI)と(XVI)と同じである。〕で示されるヒドロキ
シ基含有ポリフェニレンエーテル樹脂を製造する方法。 (D)ポリフェニレンエーテルに、一般式(XVIII)
【0058】
【化15】
【0059】〔式中、R4 は水素原子または炭素数1〜
8のアルキル基を表す。〕で示されるアルキレンカーボ
ネート、例えばエチレンカーボネートまたはプロピレン
カーボネート等を反応させ、一般式(XIX)
【0060】
【化16】
【0061】〔式中、Q1 ,Q2 、mおよびR4 は前記
式(XI)と(XVIII)と同じである。〕で示されるヒドロ
キシ基含有ポリフェニレンエーテル樹脂を製造する方
法。 (E)ポリフェニレンエーテルに、一般式(XX)
【0062】
【化17】
【0063】〔式中、R5 は水素原子または炭素数1〜
8のアルキル基を表す。〕で示されるアルキレンオキシ
ド、例えばエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド
等を反応させ、一般式(XXI)
【0064】
【化18】
【0065】〔式中、Q1 ,Q2 、mおよびR5 は前記
式(XI)および(XX)と同じである。〕で示されるヒド
ロキシ基含有ポリフェニレンエーテル樹脂を製造する方
法。
【0066】 (F)ポリフェニレンエーテルに、一般式(XXII)
【0067】
【化19】
【0068】〔式中、R6 は水素原子またはメチル基を
表す。R7 は炭素数2〜4の炭化水素基、pは1または
2の数を表す。〕で示されるアクリレート、例えば、2
−ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリセロールモ
ノメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアク
リレート等をラジカル開始剤の存在下あるいは非存在下
で溶液または溶融グラフト反応させ、一般式(XXIII)
【0069】
【化20】
【0070】〔式中、p、R6 及びR7 は、前記式(XX
II)と同じである。〕で示される構造単位でポリフェニ
レンエーテルの主鎖が変性されたヒドロキシ基含有ポリ
フェニレンエーテル樹脂を製造する方法。
【0071】以上の(A)〜(F)に示す方法により得
られるヒドロキシ基含有ポリフェニレンエーテル樹脂の
中で、本発明においては、反応性の異なるアルコール性
水酸基を2個以上有する一般式(XIII)、(XV)のポリ
フェニレンエーテル樹脂または一般式(XXIII)の構造を
持つポリフェニレンエーテル樹脂が好ましく、一般式
(XIII)のポリフェニレンエーテル樹脂及び(XXIII)の
構造を持つヒドロキシアルキル基含有ポリフェニレンエ
ーテル樹脂が特に好ましい。成分(b)のヒドロキシア
ルキル基含有ポリフェニレンエーテル樹脂は、その一部
(80重量%迄)を未変性のポリフェニレンエーテルに
置き換えることができる。
【0072】エステル交換反応を促進する触媒(c) (c)成分のエステル交換反応を促進する触媒として
は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、ナトリウ
ムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムブト
キシド、水酸化ナトリウム、トリフェニルホスフィン等
の塩基性化合物;パラトルエンスルホン酸、リン酸等の
酸性化合物;トリ−n−ブチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリフェニルアミン、ベンジルジメチルアミン、ト
リス(ジメチルアミノ)メチルフェノール、ピリジン、
4−(N,N−ジメチル)アミノピリジン等の三級アミ
ン;2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メチル
イミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾ
ール等のイミダゾール化合物;酢酸亜鉛、酢酸マンガ
ン、酢酸カルシウム、酢酸コバルト、酢酸セシウム等の
酢酸金属塩;三酸化アンチモン、テトラブチルチタネー
ト、テトラオクチルチタネート、ジブチルスズオキシ
ド、ジフェニルスズオキシド、アルミニウムイソプロピ
レート等の金属化合物等の触媒等がある。
【0073】上記のエステル交換反応を促進する触媒
は、成分(a)および(b)からなる樹脂分の和100
重量部に対して0.05〜10重量部、より好ましくは
0.5〜5重量部を添加することができる。この触媒
が、10重量部を越えては、成形時にガスが発生し、成
形品の外観を悪化させたり、物性の低下を引き起こす。
また、0.05重量部未満では、エステル交換反応の促
進効果が不十分であり、両樹脂の相溶性が悪く、衝撃強
度等の機械的強度の優れた組成物が得られない。
【0074】熱可塑性エラストマー(d) 成分(d)の熱可塑性エラストマーは、樹脂(a)、
(b)の耐衝撃性を向上するものであり、JIS K
7203に準拠して測定した曲げ弾性率が、1000k
g/cm2 以下で、ガラス転移点が−10℃以下の重合
体である。例えば、ポリオレフィン系エラストマー、ジ
エン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポ
リアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマ
ー、ポリウレタン系エラストマー、フッ素系エラストマ
ー、シリコン系エラストマー等公知のものが挙げられる
が、好ましくは、ポリオレフィン系エラストマー、ポリ
スチレン系エラストマーが挙げられる。
【0075】ポリオレフィン系エラストマーとしては、
例えば、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体、
エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン
−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−グ
リシジルアクリレート共重合体、エチレン−グリシジル
メタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−グリ
シジルメタクリレート共重合体、エチレン−マレイン酸
共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体等が挙げ
られる。
【0076】ジエン系エラストマーとしては、例えば、
ポリブタジエンおよびその水素化物、ポリイソプレンお
よびその水素化物、ブタジエン−スチレンランダム共重
合体およびその水素化物等が挙げられる。ポリスチレン
系エラストマーとしては、ビニル芳香族化合物と共役ジ
エン化合物のブロック共重合体またはこのブロック共重
合体の水素添加物(以下、水添ブロック共重合体と略記
する)が挙げられ、具体的には少なくとも1個のビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと、少なくと
も1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック
とからなるブロック共重合体およびこのブロック共重合
体を水素添加し、このブロック共重合体中の共役ジエン
化合物に基づく脂肪族二重結合の少なくとも80%を水
素添加して得られる水添ブロック共重合体である。
【0077】ブロック共重合体を構成するビニル芳香族
化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレン、
1,1−ジフェニルエチレン等の内から1種または2種
以上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。また共役
ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン等の内から1種または2種以上が選ばれ、
中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの組み合わ
せが好ましい。そして、共役ジエン化合物を主体とする
重合体ブロックは、そのブロックにおけるミクロ構造を
任意に選ぶことができ、例えばポリブタジエンブロック
においては、1,2−ビニル結合構造が5〜65%、好
ましくは10〜50%である。ブロック共重合体の分子
構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意
の組み合わせのいずれであってもよい。
【0078】これらのブロック共重合体の製造方法とし
ては、例えば、特公昭40−23798号公報に記載さ
れた方法によりリチウム触媒を用いて不活性溶媒中でビ
ニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体
を合成することができる。また、水添ブロツク共重合体
とは、上記のかかるビニル芳香族化合物−共役ジエン化
合物ブロック共重合体を水素添加することによって得ら
れるものであり、この水添ブロック共重合体の製造方法
としては、例えば、特公昭42−8704号公報、特公
昭43−6636号公報に記載された方法で得ることも
できる。特に、得られる水添ブロック共重合体の耐熱
性、耐熱劣化性に優れた性能を発揮するチタン系水添触
媒を用いて合成された水添ブロック共重合体が最も好ま
しく、例えば、特開昭59−133203号公報、特開
昭60−79005号公報に記載された方法により、不
活性溶媒中でチタン系水添触媒の存在下に、上記した構
造を有するブロック共重合体を水素添加して得ることが
できる。その際、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合
物ブロック共重合体の共役ジエン化合物に基づく脂肪族
二重結合は少なくとも80%を水素添加せしめ、共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックを形態的にオレ
フィン性化合物重合体に変換させる必要がある。
【0079】この水添ブロック共重合体中に含まれる非
水添の脂肪族二重結合の量は、フーリエ変換赤外分光光
度計、核磁気共鳴装置等により容易に知ることができ
る。さらに、ポリオレフィン系エラストマー、ジエン系
エラストマーあるいはスチレン系エラストマー100重
量部に対して、α,β−不飽和カルボン酸およびその誘
導体あるいはアクリルアミドおよびその誘導体の内、一
種または二種以上0.01〜10重量部を、ラジカル開
始剤の存在下、非存在下で反応させた変性物等も挙げる
ことができる。α,β−不飽和カルボン酸およびその誘
導体の具体例としては、マレイン酸、無水マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、グリシジルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリ
ル酸、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、クロトン酸、シス−4−シクロヘキ
セン−1,2−ジカルボン酸、およびその無水物、エン
ド−シス−ビシクロ〔2.2.1〕−5−ヘプテン−
2,3−ジカルボン酸、およびその無水物、マレインイ
ミド化合物等が挙げられる。また、アクリルアミドおよ
びその誘導体の具体例としては、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−〔4−(2,3−エポキシプロポキ
シ)−3,5−ジメチルフェニルメチル〕アクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド等が挙げられる。
【0080】また、この変性の際に必要に応じて用いら
れるラジカル開始剤としては、例えば、ジクミルパーオ
キサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、te
rt−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3、n−ブチル−4,4−ビス
(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、1,1−
ビス(tert−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、tert−ブチルパーオキシト
リフェニルシランおよびtert−ブチルパーオキシト
リメチルシラン等の有機過酸化物、2,3−ジメチル−
2,3−ジフェニルブタン、2,3−ジエチル−2,3
−ジフェニルブタン、2,3−ジメチル−2,3−ジ
(p−メチルフェニル)ブタン、2,3−ジメチル−
2,3−ジ(ブロモフェニル)ブタン等が利用でき、こ
れらの中から好適に一種類以上を選んで使用する。
【0081】このラジカル開始剤の使用量は、ポリオレ
フィン系エラストマー、ジエン系エラストマーあるいは
ポリスチレン系エラストマー100重量部に対して通常
0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部
である。なお、変性ポリオレフィン系エラストマー、変
性ジエン系エラストマーあるいは変性スチレン系エラス
トマーの製造方法は、溶融混練変性、溶液混合変性でも
実施することができる。
【0082】好適なポリオレフィン系エラストマーの例
としては、例えば、エチレン−アクリル酸共重合体、エ
チレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−グリシジル
アクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリ
レート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−無水マレイン酸、そして変性物としてはエチレン
−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重
合体、エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン共
重合体、エチレン−プロピレン共重合体およびエチレン
−ブテン−1共重合体の無水マレイン酸グラフト変性
物、グリシジルメタクリレートグラフト変性物およびN
−〔4−(2,3−エポキシプロポキシ)−2,5−ジ
メチルフェニルメチル〕アクリルアミド変性物等が挙げ
られる。
【0083】好適なジエン系エラストマーの例として
は、カルボキシル基またはエポキシ基を含有するポリブ
タジエン、ポリブタジエンの水素化物およびポリイソプ
レンの水素化物の無水マレイン酸グラフト変性物、グリ
シジルメタクリレート変性物およびN−〔4−(2,3
−エポキシプロポキシ)−2,5−ジメチルフェニルメ
チル〕アクリルアミド変性物等が挙げられる。
【0084】好適なポリスチレン系エラストマーの例と
しては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体および
その水添ブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロ
ック共重合体およびその水添ブロック共重合体、そして
変性物としては、スチレン−ブタジエン水添ブロック共
重合体とスチレン−イソプレン水添ブロック共重合体の
無水マレイン酸グラフト変性物、グリシジルメタクリレ
ートグラフト変性物およびN−〔4−(2,3−エポキ
シプロポキシ)−2,5−ジメチルフェニルメチル〕ア
クリルアミド変性物等が挙げられる。熱可塑性エラスト
マーは、他の熱可塑性エラストマーを1種のみならず2
種以上併用しても構わない。
【0085】<付加的成分>本発明による樹脂組成物に
は、必要に応じて、本発明の樹脂組成物の性質を損なわ
ない程度に、他の付加的成分を樹脂成分100重量部に
対し、添加することができる。例えば、無機充填剤とし
て、金属酸化物(酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛、
酸化鉄、酸化マグネシウム、アルミナ等)、ケイ酸塩
(カオリン、クレー、マイカ、ペントナイト、シリカ、
タルク、ワラステナイト、モンモリロナイト等)、水酸
化鉄、ハイドロタルサイト、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、窒化ホウ
素、炭化ケイ素、ガラスビーズ、ガラス繊維、アルミナ
繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化ケ
イ素繊維、窒化ホウ素繊維、アスベスト繊維、炭化ケイ
素繊維、ケイ酸カルシウム繊維、石こう繊維、ポリアミ
ド繊維、フェノール繊維、炭化ケイ素ウィスカ、チタン
酸カリウムウィスカ、カーボン繊維を5〜40重量部、
さらに、各種難燃剤を2〜20重量部、結晶化促進剤
(造核剤)、メルカプトシラン、ビニルシラン、アミノ
シラン、エポキシシラン等のシランカップリング剤、酸
化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミ
ン系光安定剤、着色剤を0.1〜5重量部を添加でき
る。ポリフェニレンスルフィドの架橋度を制御する目的
で架橋促進剤としてチオホスフィン酸金属塩や架橋防止
剤としてジアルキル錫ジカルボキシレート、アミノトリ
アゾール等を0.1〜5重量部添加することができる。
【0086】<構成成分の組成比>本発明の熱可塑性樹
脂組成物における成分(a)の変性ポリフェニレンスル
フィド樹脂と成分(b)のヒドロキシアルキル基含有ポ
リフェニレンエーテル樹脂の組成比は、機械的強度と耐
有機溶剤性のバランスから、(a)成分の変性ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂と(b)成分のポリフェニレンエ
ーテル樹脂の組成比は、二成分系の時は重量比で10対
90から90対10の範囲、好ましくは20対80から
80対20、より好ましくは30対70から70対30
である。変性ポリフェニレンスルフィド樹脂が10重量
%未満では耐有機溶剤性が劣り好ましくなく、90重量
%超過では耐熱剛性が十分でなく好ましくない。剛性の
面からは、(a)成分の変性ポリフェニレンスルフィド
樹脂が50重量%以上となるように用いるのが好まし
い。
【0087】成分(c)のエステル交換反応を促進する
化合物は、成分(a)および(b)を含有する樹脂成分
の和100重量部に対して、0.05〜10重量部、好
ましくは0.5〜5重量部使用する。0.05重量部未
満の配合量では、両樹脂の相溶性、物性の改善が充分で
なく、10重量部を越えて添加するとガスの発生や衝撃
強度等の物性が低下するため好ましくない。成分(d)
の熱可塑性エラストマーは、成分(a)、(b)および
(c)を含有する樹脂組成物100重量部に対して、耐
衝撃性向上、成形性の面から3〜40重量部、より好ま
しくは5〜30重量部である。
【0088】<樹脂組成物の調製および成形法>本発明
の熱可塑性樹脂組成物を得るための溶融混練の方法とし
ては、熱可塑性樹脂について一般に実用されている混練
方法が適用できる。例えば、粉状または粒状の各成分
を、必要であれば、付加的成分の項に記載の添加物等と
共に、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブ
レンダー等により均一に混合した後、一軸または多軸混
練押出機、ロール、バンバリーミキサー等で混練するこ
とができる。溶融混練の温度は150〜370℃、好ま
しくは250〜350℃である。
【0089】本発明の熱可塑性樹脂組成物の成形加工法
は、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂につい
て一般に用いられる成形法、すなわち、射出成形、中空
成形、押出成形、シート成形、熱成形、圧縮成形等の成
形法が適用できる。
【0090】
【実施例】以下、本発明を実施例によって、詳しく説明
する。使用した各成分は次のとうりである。 ポリフェニレンスルフィド:トープレン社製ポリフェニ
レンスルフィド(商品名:トープレンT−7)を用い
た。(表中、PPSで示す。) ポリフェニレンエーテル:日本ポリエーテル(株)社製
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)(30℃におけるクロロホルム中で測定した固有粘
度0.4dl/g)を用いた。(表中、PPEで示
す。) エステル交換反応を促進する触媒:触媒として、ナトリ
ウムエトキシド(NaOEt)、三酸化アンチモン(酸
化Sb)テトラオクチチルチタネート(TOT)、酢酸
セシウム(酢酸Cs)、酢酸マンガン・4水和物(酢酸
Mn)を用いた。 水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体:シェル化学のクレイトンG1651(商品名)を用
いた。(表中、SEBSで示す。)
【0091】〔製造例1〕変性ポリフェニレンスルフィド樹脂(変性PPS−
1): ポリフェニレンスルフィド(トープレンT−7)
100重量部に、変性剤としてジ(2−エチルヘキシ
ル)スルホコハク酸ナトリウムを3重量部加えて均一に
混合した後、二軸押出機で310℃の温度で溶融混練し
ダイよりストランド状に押し出し、カッティングしてペ
レット(溶融粘度1.05×104 )を得た。得た変性
ポリフェニレンスルフィド樹脂(変性PPS−1)の
0.5gを1−クロロナフタレン20mlに220℃で
溶解し、冷却後メタノールを30mlに加えて沈澱さ
せ、得たポリマーを濾別、乾燥した後に、310℃でプ
レス成形しシートを作成し、FT−IRの測定を行っ
た。その結果、1720cm-1付近にエステル基の吸
収、さらにスルホン酸に帰属される吸収が1040cm
-1付近に観測された。あらかじめ、ポリフェニレンスル
フィドの1910cm-1のピークを内部標準としてピー
ク比により作成したFT−IRの検量線と比較すること
により、変性剤のポリフェニレンスルフィドへの結合量
は、約2重量%(0.5モル%)であることが認められ
た。
【0092】〔製造例2〕グリシドール変性ポリフェニレンエーテル樹脂(変性P
PE−1): 固有粘度0.4dl/gのポリフェニレン
エーテル500gに、キシレン2リットルを加え、窒素
雰囲気下、80℃で撹拌して完全溶解させた。この溶液
に触媒のナトリウムエトキシド15gおよびメタノール
100mlを加えた後、グリシドール100gを30分
かけて滴下した。更に、80℃で2時間撹拌を続けた。
反応混合物をメタノール10リットル中に注ぎ、生成物
のヒドロキシアルキル基含有ポリフェニレンエーテル樹
脂(変性PPE−1)を沈澱させた。生成物を濾別し
て、メタノールで2回洗浄後、80℃で減圧加熱乾燥し
た。
【0093】このヒドロキシアルキル基含有ポリフェニ
レンエーテル樹脂は、その赤外線吸収スペクトルの3.
380cm-1付近にアルコール性水酸基に由来する吸収
を示した。また、末端基のフェノール性水酸基の定量を
実施したところ、85%が反応していることが判明し
た。なお、ポリフェニレンエーテルの末端フェノール性
水酸基の反応率は、ジャーナル・オブ・アプライド・ポ
リマー・サイエンス:アプライド・ポリマー・シンポジ
ウム(Journal of Applied Pol
ymer Science:Applied Poly
mer Symposium)、34巻、(1987
年)、103〜117頁に記載の方法に準じて、反応前
後の末端フェノール性水酸基を定量して計算した。ま
た、プロトン核磁気共鳴スペクトルを測定したところ、
ポリフェニレンエーテル1分子あたり平均2.5分子の
グリシドールが付加していることが判明した。
【0094】〔製造例3〕2−ヒドロキシエチルメタクリレート変性ポリフェニレ
ンエーテル樹脂(変性PPE−2): 固有粘度が0.4
dl/gのポリフェニレンエーテル100重量部に2−
ヒドロキシエチルメタクリレート1重量部を加えて均一
に混合した後、二軸押出機で260℃の温度で溶融混練
しストランドに形成し、ペレット化した。得たヒドロキ
シアルキル基含有ポリフェニレンエーテル樹脂(変性P
PE−2)はその赤外線吸収スペクトルの3,570c
-1付近にアルコール性水酸基に由来する吸収、また1
740cm-1付近にカルボニル基に帰属される吸収を示
した。
【0095】〔製造例4〕グリセロールモノメタクリレート変性ポリフェニレンエ
ーテル樹脂(変性PPE−3): 2−ヒドロキシエチル
メタクリレートの替わりにグリセロールモノメタクリレ
ート(日本油脂製、商品名:ブレンマーGLM)を用い
る他は、製造例3と同様に反応を行った。得たヒドロキ
シアルキル基含有ポリフェニレンエーテル樹脂(変性P
PE−3)はその赤外線吸収スペクトルの3,400〜
3,600cm-1付近にアルコール性水酸基に由来する
吸収、また1740cm-1付近にカルボニル基に帰属さ
れる吸収を示した。
【0096】<実施例1>製造例1の変性ポリフェニレ
ンスルフィド樹脂(変性PPS−1)70重量部と、製
造例2の変性ポリフェニレンエーテル樹脂(変性PPE
−1)30重量部と、ナトリウムエトキシド0.5重量
部とをドライブレンドした後、東洋精機(株)製ラボプ
ラストミルを用い、温度310℃、ローター回転数18
0rpmで5分間溶融混練した。混練終了後、粉砕機で
粉砕して粒状とした。粒状の試料を東洋精機(株)製圧
縮成形機を用いて、温度310℃の条件で、厚さ2mm
のシートを成形した。このシートを熱風乾燥器内で、1
20℃、4時間加熱し、変性ポリフェニレンスルフィド
樹脂の結晶化を充分に行った。このシートより物性評価
用の試験片を切削加工した。
【0097】なお、混練、成形に際して、変性ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂はあらかじめ100℃、24時間
真空乾燥したものを用いた。また、物性評価用試験片は
2日間、デシケータ内に保存した後評価した。曲げ剛性
は、JIS−K−7106に準じて23℃において曲げ
剛性試験を実施した。耐衝撃強度はJIS−K−711
0に準じて2mm厚試片を3枚重ねにして、アイゾット
衝撃試験機にて測定した。分散形態は、シートの一部を
切り取り、日立製作所(株)製走査形電子顕微鏡S−2
400を用い、倍率1000倍および5000倍で観察
した。観察した形態写真から日本アビオニクス(株)製
SPICCAII型画像解析装置を用いて数平均分散粒径
Dnを次式により求めた。 Dn=Σnidi/Σni 外観は良好なものを○、これより悪いが実用上問題ない
ものを△、疎面で実用上問題があるものを×とした。こ
れらの結果を表1に示した。
【0098】<実施例2〜11、比較例1〜7>表1ま
たは表2に示す配合でドライブレンドして、樹脂組成物
を調製し、実施例1と同様に実施して試験片を得た。こ
れらの結果を表1または表2に示す。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【発明の効果】カルボン酸エステル基を有するポリフェ
ニレンスルフィド樹脂、ヒドロキシアルキル基含有ポリ
フェニレンエーテル樹脂および前記両樹脂成分のエステ
ル交換反応を促進する触媒よりなる樹脂組成物は、外
観、曲げ剛性と衝撃強度の優れた成形体を与える。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成分(a):一般式(I)で表されるスル
    ホコハク酸ジエステル類 【化1】 〔式中、R1 は、炭素数が1〜20のアルキル基または
    アラルキル基を表し、R 2 は、アルカリ金属原子または
    水素原子を表す。〕でポリフェニレンスルフィドを変性
    して得た変性ポリフェニレンスルフィド樹脂 成分(b):ヒドロキシアルキル基含有ポリフェニレン
    エーテル樹脂 成分(c):エステル交換反応を促進する触媒 上記成分(a)を10〜90重量%および成分(b)を
    90〜10重量%の割合で含有する樹脂分100重量部
    に対して、成分(c)が0.05〜10重量部の割合で
    配合されてなる熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】成分(a):一般式(I)で表されるスル
    ホコハク酸ジエステル類 【化2】 〔式中、R1 は、炭素数が1〜20のアルキル基または
    アラルキル基を表し、R 2 は、アルカリ金属原子または
    水素原子を表す。〕でポリフェニレンスルフィドを変性
    して得た変性ポリフェニレンスルフィド樹脂 成分(b):ヒドロキシアルキル基含有ポリフェニレン
    エーテル樹脂 成分(c):エステル交換反応を促進する触媒 成分(d):熱可塑性エラストマーよりなる耐衝撃改良
    剤 上記成分(a)を10〜90重量%および成分(b)を
    90〜10重量%の割合で含有する樹脂分100重量%
    に対して、成分(c)が0.05〜10重量部の割合
    で、成分(d)が3〜40重量部の割合で配合されてな
    る熱可塑性樹脂組成物。
JP16917093A 1993-07-08 1993-07-08 熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH0726142A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16917093A JPH0726142A (ja) 1993-07-08 1993-07-08 熱可塑性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16917093A JPH0726142A (ja) 1993-07-08 1993-07-08 熱可塑性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0726142A true JPH0726142A (ja) 1995-01-27

Family

ID=15881558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16917093A Pending JPH0726142A (ja) 1993-07-08 1993-07-08 熱可塑性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0726142A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6339131B1 (en) Synthesis of poly (arylene ether)-poly(organosiloxane) copolymers
US5541243A (en) Thermoplastic resin composition
US5496885A (en) Thermoplastic resin composition and process for preparing the same
JPH06172489A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP4173377B2 (ja) 樹脂組成物
CN1135503A (zh) 聚苯醚-聚芳硫醚树脂组合物
JPH0726142A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH01213360A (ja) 樹脂組成物
JPH0748505A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2671366B2 (ja) 耐溶剤性樹脂組成物
JPH06336551A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0733973A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH07278427A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
CN1551900A (zh) 阻燃组合物与制品
JPH06271759A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH07145310A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH07145309A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH06228429A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0733975A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0733976A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH06336549A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0718182A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0733972A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH05271530A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH06336548A (ja) 熱可塑性樹脂組成物