JPH0726340B2 - 染料の製造方法 - Google Patents

染料の製造方法

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JPH0726340B2
JPH0726340B2 JP1005910A JP591089A JPH0726340B2 JP H0726340 B2 JPH0726340 B2 JP H0726340B2 JP 1005910 A JP1005910 A JP 1005910A JP 591089 A JP591089 A JP 591089A JP H0726340 B2 JPH0726340 B2 JP H0726340B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は有機材料の着色方法に関し、更に詳しくは耐熱
性、鮮明性、透明性等に優れた着色物を与える有機材料
の着色方法に関する。
(従来の技術及びその問題点) 従来、ポリエステル等の合成繊維の着色方法としては、
分散染料による染色方法及び顔料による原液着色方法が
広く利用されている。
分散染料による染色は、比較的低分子量の染料を用いて
ポリエステル繊維を染色するものであり、美麗な着色繊
維が提供されるが、染料の分子量が小さいことから、耐
昇華性等の耐熱性が不十分であり、熱処理時に種々の問
題が生じる。
一方、顔料による原液着色方法の場合には、上記の如き
耐熱性の問題は少ないが、顔料の分散性に問題があり、
紡糸時のノズルの目詰りや発色性の問題があり、又、顔
料はポリエステル中に溶解することがないので、着色物
の鮮明性や透明性が不十分であるという問題がある。
この様な鮮明性や透明性は原液着色方法に染料を用いれ
ば問題はないが、原液着色時の温度は200乃至300℃或い
はそれ以上の高温になる為、染料が容易に熱分解し、染
料による原液着色方法は困難である。
以上の如き問題はポリエステルに限定されず、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート
等の他の合成樹脂や合成繊維においても同様に生じてい
る。
従って、本発明の目的は、耐熱性、鮮明性、透明性等に
優れた着色物を与える有機材料の着色方法を提供するこ
とである。
(問題点を解決する為の手段) 上記目的は以下の本発明によって達成される。
即ち、本発明は下記一般式(I)で表わされるキノフタ
ロン染料とN−ヒドロキシメチルフタルイミド又はその
誘導体を反応させることによって得られる下記の一般式
(II)で表わされる染料を使用することを特徴とする有
機材料の着色方法である。
(上記式中におけるA環はベンゼン環又はナフタレン環
であり、R1乃至R3は水素原子、ハロゲン原子、低級アル
キル基、低級アルコキシ基、フェニル基、ベンゾイル
基、アシル基、ニトロ基又はアミノ基である。) (作用) 下記一般式(I)で表わされる染料は従来公知であり、
キノフタロン染料と称され、ポリエステル等の合成繊維
の分散染料として広く使用されている。
(式中のR1及びR2は前記と同意義を有する。) 上記キノフタロン染料をポリエステル等の合成樹脂の原
液着色方法に使用すると、原液着色時の高温によって、
昇華したり熱分解したりして使用することが出来ない。
これに対し、該キノフタロン染料にフタルイミドメチル
基又はそれらの誘導体の基を結合させることによって耐
熱性が著しく向上し、原液着色時の高温によって昇華し
たり熱分解することが全くなくなり、又、一般の有機顔
料とは異なり、被着色材である合成樹脂中に溶解するの
で均一美麗で且つ鮮明性及び透明性に優れた着色物が提
供される。
(好ましい実施態様) 本発明で使用する一般式(II)の染料は前記の公知の一
般式(I)のキノフタロン染料に、N−ヒドロキシメチ
ルフタルイミド又はその誘導体を反応させることによっ
て得られる。
使用するキノフタロン染料は前記一般式(I)において
R1及びR2が水素原子のものが好ましいが、これをハロゲ
ン化したハロゲン化キノフタロン染料等も好ましく使用
することが出来、更にR1及び又はR2がメチル基、エチル
基、プロピル基の如き低級アルキル基、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基等の低級アルコキシ基、ニトロ
基等の置換基を有するものであってもよい。
上記キノフタロン染料に反応させるN−ヒドロキシメチ
ルフタルイミド又はその誘導体は、フタルイミド又はそ
の誘導体にホルマリンを反応させることによって得られ
る公知の化合物であり、例えば、好ましい具体例として
は、 N−ヒドロキシメチルフタルイミド、 N−ヒドロキシメチル−4−ニトロフタルイミド、 N−ヒドロキシメチル−3−ニトロフタルイミド、 N−ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシフタルイミド、 N−ヒドロキシメチル−3−クロルフタルイミド、 N−ヒドロキシメチル−4−クロルフタルイミド、 N−ヒドロキシメチル−3,6−ジクロフタルイミド、 N−ヒドロキシメチル−3,4,5,6−テトラクロルフタル
イミド、 N−ヒドロキシメチル−3,4,5,6−テトラブロムフタル
イミド、 N−ヒドロキシメチル−3−アミノフタルイミド、 N−ヒドロキシメチル−4−アミノフタルイミド、 N−ヒドロキシメチル−3−メトキシフタルイミド、 N−ヒドロキシメチル−3−メチルフタルイミド、 N−ヒドロキシメチル−4−メチルフタルイミド、 N−ヒドロキシメチル−4,5−ジブロムフタルイミド等
が挙げられる。
キノフタロン染料とN−ヒドロキシメチルフタルイミド
との反応は、両者を脱水縮合によって行うことが出来、
脱水縮合可能な方法はいずれも有効であるが、特に好ま
しい方法は両者を濃硫酸(例えば95乃至99%)中に溶解
し、約10乃至100℃程度の温度で1乃至24時間反応させ
ることによって目的物である前記一般式(II)で表わさ
れる染料が得られる(詳細は後述の参考例を参照のこ
と)。
両者の反応はキノフタロン染料1モル当り、N−ヒドロ
キシメチルフタルイミド又はその誘導体1乃至3モルの
比率で行うのがよく、特にキノフタロン染料1モル当り
N−ヒドロキシメチルフタルイミド又はその誘導体0.8
乃至1.5モルを反応させ、後に生成物を精製することに
よってキノフタロン染料1モルにN−ヒドロキシメチル
フタルイミド又はその誘導体1モルが反応した生成物が
得られる。
N−ヒドロキシメチルフタルイミド基又はその誘導体基
の結合位置は明確には確認されていないが、キノフタロ
ン染料の水酸基のオルト位置に結合している可能性が高
い。
以上の如くして得られた一般式(II)で表わされる染料
ほ黄色粉末であり、440乃至450nmの間に最大吸収波長を
有し、約300℃迄の温度に対し、十分な熱安定性を有し
ている。
以上の如き一般式(II)で表わされる染料によって着色
される有機物の代表例は、ポリエステル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ
スチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート
樹脂等の熱可塑性合成樹脂である。特に繊維化されるポ
リエステル樹脂が最も適している。勿論、本発明では、
これらの樹脂に限定されず、塗料、印刷インキ、油等の
他の有機物の着色も可能である。
着色方法は特に限定されないが、好ましい方法は原液着
色方法であり、この原液着色方法は、樹脂ペレットに前
記一般式(II)で表わされる染料を樹脂100重量部当り
0.01乃至1重量部の割合で加え、これを溶融混練して押
出成形、射出成形、溶融紡糸する方法及び樹脂を形成す
る単量体中に前記染料を加えて重合と同時に着色を行う
方法であり、その他の従来公知の方法も同様に使用する
ことが出来る。
(効果) 以上の如き本発明によれば、耐熱性、鮮明性、透明性等
に優れた着色物が容易に提供される。
(実施例) 次に参考例及び実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのない
限り重量基準である。
参考例1 3′−ヒドロキシ−キノフタロン28.9部を98%硫酸580
部中に20乃至25℃の温度で撹拌しながら溶解させる。こ
れにN−ヒドロキシメチルフタルイミド18.6部を加えて
20乃至25℃の温度で24時間撹拌する。次いで反応物を氷
水6,000部中へ10℃以下の温度で少しずつ加え、析出し
た結晶を濾過し、中性迄水洗した後、90℃で乾燥すると
下記式で示される新規な黄色染料42.6部が得られる。こ
の染料の熱分解点は290℃で、最大吸収波長は443nmであ
る。又、この染料はポリエステル等の合成樹脂を鮮明な
黄色に着色し優れた耐熱性、鮮明性及び透明性を有する
着色物を与える。
参考例2 3′−ヒドロキシ−キノフタロン28.9部を98%硫酸580
部中に25乃至30℃の温度で撹拌しながら溶解させる。こ
れにN−ヒドロキシメチル−3,4,5,6−テトラクロルフ
タルイミド33.1部を加えて25乃至30℃の温度で24時間撹
拌する。次いで反応物を氷水6,000部中へ10℃以下の温
度で少しずつ加え、析出した結晶を濾過し、中性迄水洗
した後、90℃で乾燥すると下記式で示される新規な黄色
染料55.7部が得られる。この染料の熱分解点は320℃で
あり、最大吸収波長は444nmである。
参考例3 原料として3′−ヒドロキシ−キノフタロン28.9部とN
−ヒドロキシメチル−4−ニトロフタルイミド23.3部
を、溶媒として98%硫酸580部を用い、その他は参考例
1と同様に処理して下記で示される新規な黄色染料46.8
部が得られる。この染料の熱分解点は285℃であり、最
大吸収波長は442nmである。
参考例4 原料として3′−ヒドロキシ−キノフタロン28.9部とN
−ヒドロキシメチル−4−メチルフタルイミド20.1部
を、溶媒として98%硫酸580部を用い、その他は参考例
1と同様に処理して下記式で示される新規な黄色染料4
3.9部が得られる。この染料の熱分解点は305℃であり、
最大吸収波長は446mnである。
参考例5 下記第1表の原料を使用し、他は参考例1乃至4と同様
にして下記第1表の染料を得た。
実施例1 参考例1の染料0.5部とパンソルブH1.0部とを混練した
ものを、ポリ塩化ビニル樹脂コンパウンド50部と混合
し、6インチロールで155乃至160℃で3分間ロール練り
してシートを形成し、このシートを170℃で50kgの圧力
で厚さ5mmにプレス成形したものは透明な純黄色に着色
されていた。
実施例2 参考例2の染料の微粉砕物5部を、1,000部のポリエチ
レンに混合し、250℃で射出成形した成形品は透明で均
一な黄色に着色されていた。
実施例3 参考例3の染料10部、分散剤1部及びエチレングリコー
ル89部をボールミルで磨砕し、この磨砕物15部を、テレ
フタル酸ジメチル1モルとエチレングリコール2モルと
から得られるエステル交換生成物100部に添加し、減圧
下約280℃で4時間加熱重合し、均一美麗に着色された
黄色のポリエステルを得た。この着色ポリエステルを常
法に従って紡糸したところ、紡糸ノズルの目詰まりは全
くなく、透明性及び鮮明性に優れたポリエステル繊維が
得られた。この繊維束を2枚の白色のポリエステルシー
トの間に挟み120℃で20Kgの圧力下で2時間加熱処理し
たが、白色ポリエステルシートへの染料の移行は認めら
れなかった。
実施例4 参考例4の染料1部とポリエチレンテレフタレート樹脂
ペレット200部とを混合し、290乃至300℃の温度の乾式
紡糸装置で8分間の滞留時間で3デニールの繊維を紡糸
したところ、紡糸ノズルの目詰まりは全くなく、透明性
及び鮮明性に優れたポリエステル繊維が得られた。この
繊維束を2枚の白色のポリエステルシートの間に挟み12
0℃で20Kgの圧力下で2時間加熱処理したが、白色ポリ
エステルシートへの染料の移行は認められなかった。
尚、他の参考例の染料も上記実施例1乃至4と同様に耐
熱性、鮮明性及び透明性に優れた着色物を与える。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表されるキノフタロン
    染料とN−ヒドロキシメチルフタルイミド又はその誘導
    体を反応させて得られる下記一般式(II)で表わされる
    染料を使用することを特徴とする有機材料の着色方法。 (上記式中におけるA環はベンゼン環又はナフタレン環
    であり、R1乃至R3は水素原子、ハロゲン原子、低級アル
    キル基、低級アルコキシ基、フェニル基、ベンゾイル
    基、アシル基、ニトロ基又はアミノ基である。)
  2. 【請求項2】有機材料が熱可塑性合成樹脂である請求項
    1に記載の有機材料の着色方法。
  3. 【請求項3】一般式(II)で表わされる染料と合成樹脂
    とを溶融混練する請求項1に記載の有機材料の着色方
    法。
  4. 【請求項4】有機材料がポリエステル樹脂である請求項
    1に記載の有機材料の着色方法。
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