JPH072718A - 4−(3,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1(2h)−ナフタリノンの鏡像異性体分割 - Google Patents
4−(3,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1(2h)−ナフタリノンの鏡像異性体分割Info
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- JPH072718A JPH072718A JP6055428A JP5542894A JPH072718A JP H072718 A JPH072718 A JP H072718A JP 6055428 A JP6055428 A JP 6055428A JP 5542894 A JP5542894 A JP 5542894A JP H072718 A JPH072718 A JP H072718A
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- C07C49/587—Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring
- C07C49/687—Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring containing halogen
- C07C49/697—Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring containing halogen containing six-membered aromatic rings
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- C07B—GENERAL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY; APPARATUS THEREFOR
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- C07C45/78—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 抗うつ薬の調製における重要な前駆物質であ
る4−(3,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒド
ロ−1(2H)−ナフタリノンをそのラセミ混合物から
大規模かつ経済的に鏡像異性体分割する方法、および該
ナフタリノンの鏡像異性体と結合物質との化学的複合体
を提供する。 【構成】 4−(3,4−ジクロロフェニル)−3,4
−ジヒドロ−1(2H)−ナフタリノンの鏡像異性体を
分離するための方法であって、これらを溶剤および水の
均質または不均質な液体混合物と接触させることよりな
り、この混合物は実質的に純粋な、支持体を含まないγ
−シクロデキストリンまたはその誘導体を含有するもの
である方法、ならびに該ナフタリノンの鏡像異性体と結
合物質との化学的複合体が開示される。またこの鏡像異
性体分離法により得られた固体混合物をさらに鏡像異性
体富化する方法、および得られた固体混合物の溶剤抽出
により一方の鏡像異性体をさらに抽出する方法も開示さ
れる。
る4−(3,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒド
ロ−1(2H)−ナフタリノンをそのラセミ混合物から
大規模かつ経済的に鏡像異性体分割する方法、および該
ナフタリノンの鏡像異性体と結合物質との化学的複合体
を提供する。 【構成】 4−(3,4−ジクロロフェニル)−3,4
−ジヒドロ−1(2H)−ナフタリノンの鏡像異性体を
分離するための方法であって、これらを溶剤および水の
均質または不均質な液体混合物と接触させることよりな
り、この混合物は実質的に純粋な、支持体を含まないγ
−シクロデキストリンまたはその誘導体を含有するもの
である方法、ならびに該ナフタリノンの鏡像異性体と結
合物質との化学的複合体が開示される。またこの鏡像異
性体分離法により得られた固体混合物をさらに鏡像異性
体富化する方法、および得られた固体混合物の溶剤抽出
により一方の鏡像異性体をさらに抽出する方法も開示さ
れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4−(3,4−ジクロ
ロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1(2H)−ナフタ
リノンの鏡像異性体分割に関するものである。
ロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1(2H)−ナフタ
リノンの鏡像異性体分割に関するものである。
【0002】
【従来の技術】環状ケトン4−(3,4−ジクロロフェ
ニル)−3,4−ジヒドロ−1(2H)−ナフタリノン
(以下、″DCPN″と呼ぶ)は、抗うつ薬の調製にお
ける重要な前駆物質である。米国特許第4,536,5
18号明細書を参照されたい。この前駆物質をラセミ混
合物から鏡像異性体分割することは、現在では分析規模
のクロマトグラフィーに限られており、大規模の経済的
なDCPN分離法は知られていない。
ニル)−3,4−ジヒドロ−1(2H)−ナフタリノン
(以下、″DCPN″と呼ぶ)は、抗うつ薬の調製にお
ける重要な前駆物質である。米国特許第4,536,5
18号明細書を参照されたい。この前駆物質をラセミ混
合物から鏡像異性体分割することは、現在では分析規模
のクロマトグラフィーに限られており、大規模の経済的
なDCPN分離法は知られていない。
【0003】各種光学活性化合物のラセミ混合物の鏡像
異性体分割にシクロデキストリンを用いることは知られ
ている。たとえばジン(Jin)ら、1 Chiral
ity 137(1989)を参照されたい。これに
は、シクロデキストリン水溶液中でラセミ体1−ジメチ
ルアミノナフタリン−5−スルホニル[dansyl]
アミノ酸のシクロデキストリン結晶質抱接複合体を形成
し、次いでこの複合体をpH調整により沈殿させ、そし
て選択的に再結晶することが示されている。しかしこの
方法は、酸性pH範囲で起こるプロトン化によって不溶
性にすることができる水−イオン化性の酸基をもつ鏡像
異性体、たとえばアミノ酸の分離に適しているにすぎな
い。ベンショップ(Benschop)らはChemi
cal Communucations,p.1431
−1432(1970)に、分割の1段階としてβ−シ
クロデキストリン複合体の形成を採用した液状鏡像異性
体イソプロピルメチルホスフィネートの部分分割法を示
している。β−シクロデキストリンを液状ホスフィネー
トに懸濁し、痕跡量の水を添加して懸濁液を凝固させ、
結晶質素材にした。24時間後に結晶質素材をエーテル
で洗浄すると、エーテル相は光学純度で17%富化され
た(+)−鏡像異性体を含有していた。しかしこのよう
な部分分割法はほとんど実用的価値がない。
異性体分割にシクロデキストリンを用いることは知られ
ている。たとえばジン(Jin)ら、1 Chiral
ity 137(1989)を参照されたい。これに
は、シクロデキストリン水溶液中でラセミ体1−ジメチ
ルアミノナフタリン−5−スルホニル[dansyl]
アミノ酸のシクロデキストリン結晶質抱接複合体を形成
し、次いでこの複合体をpH調整により沈殿させ、そし
て選択的に再結晶することが示されている。しかしこの
方法は、酸性pH範囲で起こるプロトン化によって不溶
性にすることができる水−イオン化性の酸基をもつ鏡像
異性体、たとえばアミノ酸の分離に適しているにすぎな
い。ベンショップ(Benschop)らはChemi
cal Communucations,p.1431
−1432(1970)に、分割の1段階としてβ−シ
クロデキストリン複合体の形成を採用した液状鏡像異性
体イソプロピルメチルホスフィネートの部分分割法を示
している。β−シクロデキストリンを液状ホスフィネー
トに懸濁し、痕跡量の水を添加して懸濁液を凝固させ、
結晶質素材にした。24時間後に結晶質素材をエーテル
で洗浄すると、エーテル相は光学純度で17%富化され
た(+)−鏡像異性体を含有していた。しかしこのよう
な部分分割法はほとんど実用的価値がない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に鏡像異性体分割
の技術分野でシクロデキストリンとの複合体形成により
分割しうるキラル部分を予想する方法はなく、もちろん
全般的に用いられる特定の方法もない。
の技術分野でシクロデキストリンとの複合体形成により
分割しうるキラル部分を予想する方法はなく、もちろん
全般的に用いられる特定の方法もない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明には本質的に3つ
の観点がある。1観点は、DCPNの鏡像異性体を分離
するための方法であって、これらの鏡像異性体を水およ
び溶剤の液体混合物と接触させ、この液体混合物は実質
的に純粋な、支持体を含まないγ−シクロデキストリン
またはその溶解度の低い誘導体(γ−CD)を含有し、
これにより鏡像異性体の一方をγ−CDに選択的に結合
させ、そして鏡像異性体−γ−CD複合体を液体混合物
から分離する段階よりなり、その際これらの鏡像異性体
は上記の液体混合物に少なくとも1.0mMに溶解する
ことができ、かつ溶剤はγ−CDが液体混合物に実質的
に不溶性となるように選ばれる方法からなる。第2の観
点は、この方法の中間生成物、すなわち形成されたDC
PN鏡像異性体−γ−CD複合体からなる。第3の観点
は、最初に挙げた方法の生成物として得られた鏡像異性
体−γ−CD複合体の溶剤抽出処理により、DCPNの
一方の鏡像異性体を回収する方法からなる。
の観点がある。1観点は、DCPNの鏡像異性体を分離
するための方法であって、これらの鏡像異性体を水およ
び溶剤の液体混合物と接触させ、この液体混合物は実質
的に純粋な、支持体を含まないγ−シクロデキストリン
またはその溶解度の低い誘導体(γ−CD)を含有し、
これにより鏡像異性体の一方をγ−CDに選択的に結合
させ、そして鏡像異性体−γ−CD複合体を液体混合物
から分離する段階よりなり、その際これらの鏡像異性体
は上記の液体混合物に少なくとも1.0mMに溶解する
ことができ、かつ溶剤はγ−CDが液体混合物に実質的
に不溶性となるように選ばれる方法からなる。第2の観
点は、この方法の中間生成物、すなわち形成されたDC
PN鏡像異性体−γ−CD複合体からなる。第3の観点
は、最初に挙げた方法の生成物として得られた鏡像異性
体−γ−CD複合体の溶剤抽出処理により、DCPNの
一方の鏡像異性体を回収する方法からなる。
【0006】本発明によれば、固体γ−CD相と液相と
の間の鏡像異性体の分配係数の調整に基づく、DCPN
鏡像異性体の簡単かつ効果的な多数の方法が提供され
る。γ−CDは普通は水溶性であるが、適宜な有機溶剤
を添加することによりそれは水と溶剤の液相混合物に不
溶性となり、これによりDCPN鏡像異性体の混合物中
において一方の形態の鏡像異性体を他方の形態の鏡像異
性体より優先して選択的に吸着する固相を形成する。″
選択的に吸着する″とは、100%の選択性ではなく、
一方の鏡像異性体の方が多量にγ−CDに結合する相対
的な選択性を意味する。鏡像異性体の混合物は液体混合
物に可溶性であるので、固体γ−CDに吸着されない部
分の鏡像異性体混合物は溶剤中に残留し、これにより一
定の程度の分離が行われる。液相から固体状のDCPN
鏡像異性体−γ−CD複合体を分離したのち、γ−CD
に吸着された形態の鏡像異性体のうち、より大きな吸着
度を示すものを、溶剤抽出処理により回収することがで
きる。
の間の鏡像異性体の分配係数の調整に基づく、DCPN
鏡像異性体の簡単かつ効果的な多数の方法が提供され
る。γ−CDは普通は水溶性であるが、適宜な有機溶剤
を添加することによりそれは水と溶剤の液相混合物に不
溶性となり、これによりDCPN鏡像異性体の混合物中
において一方の形態の鏡像異性体を他方の形態の鏡像異
性体より優先して選択的に吸着する固相を形成する。″
選択的に吸着する″とは、100%の選択性ではなく、
一方の鏡像異性体の方が多量にγ−CDに結合する相対
的な選択性を意味する。鏡像異性体の混合物は液体混合
物に可溶性であるので、固体γ−CDに吸着されない部
分の鏡像異性体混合物は溶剤中に残留し、これにより一
定の程度の分離が行われる。液相から固体状のDCPN
鏡像異性体−γ−CD複合体を分離したのち、γ−CD
に吸着された形態の鏡像異性体のうち、より大きな吸着
度を示すものを、溶剤抽出処理により回収することがで
きる。
【0007】結合物質として好ましいγ−CD誘導体に
は、アニオン性ポリ−γ−シクロデキストリン;(2−
ヒドロキシプロピル)−γ−シクロデキストリン;γ−
シクロデキストリンホスフェートナトリウム塩;スクシ
ニル化−γ−シクロデキストリン;オクタキス(2,
3,6−トリ−O−アセチル)−γ−シクロデキストリ
ン;カルボキシメチル−γ−シクロデキストリンが含ま
れる。
は、アニオン性ポリ−γ−シクロデキストリン;(2−
ヒドロキシプロピル)−γ−シクロデキストリン;γ−
シクロデキストリンホスフェートナトリウム塩;スクシ
ニル化−γ−シクロデキストリン;オクタキス(2,
3,6−トリ−O−アセチル)−γ−シクロデキストリ
ン;カルボキシメチル−γ−シクロデキストリンが含ま
れる。
【0008】このように固体状のDCPN鏡像異性体−
γ−CD複合体を回収することは、再結晶および溶剤抽
出などの常法により回収するために、かつ段階的操作に
よりDCPNの鏡像異性体を富化するために有利であ
る。″鏡像異性体の富化″という語は、一方の鏡像異性
体が他方の鏡像異性体と比較して増加することを意味す
る。鏡像異性体の富化は、一方のキラル形態の量を他方
と比較して増加または減少させることにより実施しう
る。鏡像異性体の富化を表現するための簡便法は、次式
により表される鏡像異性体過剰(″ee″)の概念を用
いる: 式中のE1は第1キラル形態の量であり、E2は第2キ
ラル形態の量である。従って2種類のキラル形態E1と
E2の初期比率がラセミ混合物におけるように50:5
0であり、かつ最終E1:E2比が75:25となるの
に十分な鏡像異性体富化が達成される場合、第1キラル
形態に関するeeは次式により計算して50%となるで
あろう: 鏡像異性体−γ−CD複合体は、鏡像異性体をさらに富
化する際に有用であるので、それ自体が有用であると思
われる。それにこのような有用性を与える複合体の好ま
しい組成は、鏡像異性体:γ−CDの比率が0.01−
1.0であり、(−)−鏡像異性体の富化度が1−99
%のものである。多段階を採用することにより、鏡像異
性体分割の程度をさらに増大させることができる。この
ような段階は固定床操作の部分、または実際上の向流操
作もしくは模擬的な向流操作の部分であってもよい。
γ−CD複合体を回収することは、再結晶および溶剤抽
出などの常法により回収するために、かつ段階的操作に
よりDCPNの鏡像異性体を富化するために有利であ
る。″鏡像異性体の富化″という語は、一方の鏡像異性
体が他方の鏡像異性体と比較して増加することを意味す
る。鏡像異性体の富化は、一方のキラル形態の量を他方
と比較して増加または減少させることにより実施しう
る。鏡像異性体の富化を表現するための簡便法は、次式
により表される鏡像異性体過剰(″ee″)の概念を用
いる: 式中のE1は第1キラル形態の量であり、E2は第2キ
ラル形態の量である。従って2種類のキラル形態E1と
E2の初期比率がラセミ混合物におけるように50:5
0であり、かつ最終E1:E2比が75:25となるの
に十分な鏡像異性体富化が達成される場合、第1キラル
形態に関するeeは次式により計算して50%となるで
あろう: 鏡像異性体−γ−CD複合体は、鏡像異性体をさらに富
化する際に有用であるので、それ自体が有用であると思
われる。それにこのような有用性を与える複合体の好ま
しい組成は、鏡像異性体:γ−CDの比率が0.01−
1.0であり、(−)−鏡像異性体の富化度が1−99
%のものである。多段階を採用することにより、鏡像異
性体分割の程度をさらに増大させることができる。この
ような段階は固定床操作の部分、または実際上の向流操
作もしくは模擬的な向流操作の部分であってもよい。
【0009】水および溶剤の液相は均質または不均質の
いずれであってもよい。均質な液体混合物の場合、溶剤
は水と混和性または不混和性のいずれであってもよく;
後者の場合、水は溶剤中におけるその飽和濃度以下の濃
度で存在しなければならない。不均質な液体混合物の場
合、水は溶剤中におけるその飽和濃度より高い濃度で存
在しなければならない。
いずれであってもよい。均質な液体混合物の場合、溶剤
は水と混和性または不混和性のいずれであってもよく;
後者の場合、水は溶剤中におけるその飽和濃度以下の濃
度で存在しなければならない。不均質な液体混合物の場
合、水は溶剤中におけるその飽和濃度より高い濃度で存
在しなければならない。
【0010】DCPNの鏡像異性体混合物とγ−CD含
有液体混合物との接触は、好ましくはアジテーション
(かきまぜ)により実施または増強される。これは撹
拌、振盪または音波処理の形態であってもよい。γ−C
D−鏡像異性体複合体(一方の形態の鏡像異性体を相対
的に多量にγ−CDに結合した状態で含有する)の分離
は、濾過、デカンテーションまたは遠心分離により行う
こともできる。
有液体混合物との接触は、好ましくはアジテーション
(かきまぜ)により実施または増強される。これは撹
拌、振盪または音波処理の形態であってもよい。γ−C
D−鏡像異性体複合体(一方の形態の鏡像異性体を相対
的に多量にγ−CDに結合した状態で含有する)の分離
は、濾過、デカンテーションまたは遠心分離により行う
こともできる。
【0011】水/溶剤の液体混合物の有機溶剤の種類お
よび量の選択は、本発明の重要な観点である。鏡像異性
体混合物は溶剤に少なくとも1.0mMに溶解しなけれ
ばならず、かつ溶剤はγ−CDを水/溶剤混合物に実質
的に不溶性にしなければならない。適切な一群の溶剤に
は、アルカン、ハロゲン化アルカン、アルケン、アルコ
ール類、ケトン、ニトリル、エーテル類、エステル、お
よびそれらの混合物が含まれる。特に好ましい溶剤に
は、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、
メタノール、エタノール、イソプロピルエーテル、t−
ブチルメチルエーテル(TBME)、テトラヒドロフラ
ン(THF)、およびそれらの混合物が含まれる。溶剤
の量に対する含水率は、容量−対−容量基準で約0.1
−約50容量%である。アセトンと水の混合物の場合、
好ましい含水率は約0.1−約30容量%である。液体
混合物中のγ−CDの濃度は約5−約50g/100m
lである。
よび量の選択は、本発明の重要な観点である。鏡像異性
体混合物は溶剤に少なくとも1.0mMに溶解しなけれ
ばならず、かつ溶剤はγ−CDを水/溶剤混合物に実質
的に不溶性にしなければならない。適切な一群の溶剤に
は、アルカン、ハロゲン化アルカン、アルケン、アルコ
ール類、ケトン、ニトリル、エーテル類、エステル、お
よびそれらの混合物が含まれる。特に好ましい溶剤に
は、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、
メタノール、エタノール、イソプロピルエーテル、t−
ブチルメチルエーテル(TBME)、テトラヒドロフラ
ン(THF)、およびそれらの混合物が含まれる。溶剤
の量に対する含水率は、容量−対−容量基準で約0.1
−約50容量%である。アセトンと水の混合物の場合、
好ましい含水率は約0.1−約30容量%である。液体
混合物中のγ−CDの濃度は約5−約50g/100m
lである。
【0012】鏡像異性体に富む液相が得られると、それ
を濾過により固相から分離し、さらに処理してさらに鏡
像異性体の富化を達成することができる。DCPNの純
粋な鏡像異性体とラセミ混合物の溶解度には実質的な相
異があり、純粋な形態の方がラセミ混合物よりはるかに
高い溶解度を示すことが見出された。従ってこの事実を
利用して、回収された液相から溶剤を蒸発させると、ラ
セミDCPNと2種類の純粋な鏡像異性体のうちの一方
とを共に含有する固体混合物が得られる。次いで、固体
混合物の最高95重量%を選択的に溶解するのに十分な
溶剤とこの固体混合物とを接触させることができる。溶
剤の使用量は、鏡像異性体の富化度、ならびに固体混合
物中に存在する純粋な鏡像異性体の量および溶解度から
容易に計算しうる。好ましい溶剤にはメタノール、エタ
ノール、アセトン、ヘキサン、TBME、ジイソプロピ
ルエーテル(DIPE)、およびアセトンと水の混合物
が含まれる。
を濾過により固相から分離し、さらに処理してさらに鏡
像異性体の富化を達成することができる。DCPNの純
粋な鏡像異性体とラセミ混合物の溶解度には実質的な相
異があり、純粋な形態の方がラセミ混合物よりはるかに
高い溶解度を示すことが見出された。従ってこの事実を
利用して、回収された液相から溶剤を蒸発させると、ラ
セミDCPNと2種類の純粋な鏡像異性体のうちの一方
とを共に含有する固体混合物が得られる。次いで、固体
混合物の最高95重量%を選択的に溶解するのに十分な
溶剤とこの固体混合物とを接触させることができる。溶
剤の使用量は、鏡像異性体の富化度、ならびに固体混合
物中に存在する純粋な鏡像異性体の量および溶解度から
容易に計算しうる。好ましい溶剤にはメタノール、エタ
ノール、アセトン、ヘキサン、TBME、ジイソプロピ
ルエーテル(DIPE)、およびアセトンと水の混合物
が含まれる。
【0013】
実施例1−15 4−(3,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ
−1(2H)−ナフタリノンの鏡像異性体の固体ラセミ
混合物を、混和性溶剤と水の混合物に室温で溶解した。
次いで固体状の実質的に純粋な、支持体を含まない粉末
状γ−CDを液体混合物に添加し、これをモーター付き
撹拌櫂で約1時間、激しく撹拌した。これにより、撹拌
が行われている間にγ−CDが懸濁した。シクロデキス
トリンは普通は水溶性であるが、有機溶剤の存在により
γ−CDは水/溶剤混合物に不溶性となった。次いで固
体状γ−CD粒子を遠心分離により液体混合物から分離
した(アセトンを溶剤として用いる場合を除く;この場
合は遠心分離が不必要であった)。次いで液相をキラル
高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析
し、すべての場合に(+)すなわちR−鏡像異性体が富
化したことが認められた。(−)すなわちS−鏡像異性
体はγ−CDから溶剤抽出により回収されるか、または
単に天秤でその量が算出された。表1に、用いた溶剤、
含水率(溶剤ml当たりの水mlに基づく容量%)、お
よびγ−CDの濃度([CD])を示す。同表に、液体
混合物中の鏡像異性体の濃度(初期および平衡時の双方
において)([DCPN])、液体混合物中の(+)−
鏡像異性体および固体γ−CD相中の(−)−鏡像異性
体の鏡像異性体過剰度(ee)、ならびに鏡像異性体の
比率(アルファ)に関する結果を示す。ここでアルファ
は次式により定義される: 実施例16−21 実施例1−15の操作を反復し、ただし含水率を溶剤中
の水の溶解限度以下の濃度に制限し、これにより溶剤を
水に混和性にした。この場合もγ−CDは明らかにこの
液相に不溶性であった。反応体、条件および結果を表2
に報告する。
−1(2H)−ナフタリノンの鏡像異性体の固体ラセミ
混合物を、混和性溶剤と水の混合物に室温で溶解した。
次いで固体状の実質的に純粋な、支持体を含まない粉末
状γ−CDを液体混合物に添加し、これをモーター付き
撹拌櫂で約1時間、激しく撹拌した。これにより、撹拌
が行われている間にγ−CDが懸濁した。シクロデキス
トリンは普通は水溶性であるが、有機溶剤の存在により
γ−CDは水/溶剤混合物に不溶性となった。次いで固
体状γ−CD粒子を遠心分離により液体混合物から分離
した(アセトンを溶剤として用いる場合を除く;この場
合は遠心分離が不必要であった)。次いで液相をキラル
高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析
し、すべての場合に(+)すなわちR−鏡像異性体が富
化したことが認められた。(−)すなわちS−鏡像異性
体はγ−CDから溶剤抽出により回収されるか、または
単に天秤でその量が算出された。表1に、用いた溶剤、
含水率(溶剤ml当たりの水mlに基づく容量%)、お
よびγ−CDの濃度([CD])を示す。同表に、液体
混合物中の鏡像異性体の濃度(初期および平衡時の双方
において)([DCPN])、液体混合物中の(+)−
鏡像異性体および固体γ−CD相中の(−)−鏡像異性
体の鏡像異性体過剰度(ee)、ならびに鏡像異性体の
比率(アルファ)に関する結果を示す。ここでアルファ
は次式により定義される: 実施例16−21 実施例1−15の操作を反復し、ただし含水率を溶剤中
の水の溶解限度以下の濃度に制限し、これにより溶剤を
水に混和性にした。この場合もγ−CDは明らかにこの
液相に不溶性であった。反応体、条件および結果を表2
に報告する。
【0014】
【表1】
【表2】 実施例22−26 DCPNの鏡像異性体の固体ラセミ混合物を溶剤TBM
Eに100mMの濃度となるように溶解し、次いで等容
量の水に添加し、従って溶剤ml当たりの水mlに基づ
く水の容量%は100%となった。水は溶剤中にその飽
和濃度より高い濃度で存在するので、水/溶剤混合物は
不均質になり、2相に分離した。次いでγ−シクロデキ
ストリン顆粒を添加したのち、上記の例に従う撹拌、分
析および回収段階を行った。ただし溶剤は撹拌によって
かなり均質に水に分散しているので、水/溶剤混合物は
依然として均質な単一相を維持した。γ−CDが2相の
いずれにも溶解しないことは明らかであった。結果を表
3に示す。
Eに100mMの濃度となるように溶解し、次いで等容
量の水に添加し、従って溶剤ml当たりの水mlに基づ
く水の容量%は100%となった。水は溶剤中にその飽
和濃度より高い濃度で存在するので、水/溶剤混合物は
不均質になり、2相に分離した。次いでγ−シクロデキ
ストリン顆粒を添加したのち、上記の例に従う撹拌、分
析および回収段階を行った。ただし溶剤は撹拌によって
かなり均質に水に分散しているので、水/溶剤混合物は
依然として均質な単一相を維持した。γ−CDが2相の
いずれにも溶解しないことは明らかであった。結果を表
3に示す。
【0015】
【表3】 実施例27−39 溶剤を用いて、純粋な(+)−鏡像異性体およびラセミ
混合物の双方を含有する部分富化された固体混合物か
ら、DCPNの純粋な(+)−鏡像異性体を選択的に抽
出した。実施例27−32および36−39に関して
は、上記の例に述べた種類の抽出法により得られた液相
から溶剤を蒸発させることにより、このような固体混合
物が得られた。実施例33−35に関しては、固体混合
物は90重量%のラセミDCPNおよび10重量%の1
00%eeDCPN(+)−鏡像異性体から得た模倣さ
れた部分富化固体混合物であった。結果を表4に示す。
表4において初期の鏡像異性体富化率は″開始ee%″
で示され、最終的な鏡像異性体富化率は″最終ee%″
で示され、″ace″はアセトンの略号である。″溶剤
の容量″は固体0.25g当たりの溶剤のml数で測定
された。
混合物の双方を含有する部分富化された固体混合物か
ら、DCPNの純粋な(+)−鏡像異性体を選択的に抽
出した。実施例27−32および36−39に関して
は、上記の例に述べた種類の抽出法により得られた液相
から溶剤を蒸発させることにより、このような固体混合
物が得られた。実施例33−35に関しては、固体混合
物は90重量%のラセミDCPNおよび10重量%の1
00%eeDCPN(+)−鏡像異性体から得た模倣さ
れた部分富化固体混合物であった。結果を表4に示す。
表4において初期の鏡像異性体富化率は″開始ee%″
で示され、最終的な鏡像異性体富化率は″最終ee%″
で示され、″ace″はアセトンの略号である。″溶剤
の容量″は固体0.25g当たりの溶剤のml数で測定
された。
【0016】
【表4】 以上、本明細書中で用いた用語および表現は説明のため
に用いたものであり、限定のためのものではない。また
それらの用語および表現を用いるに際して、提示および
記載された事項の均等物を排除するものではなく、本発
明の範囲は特許請求の範囲の記載によって定められ、か
つその記載によってのみ限定されると認識される。
に用いたものであり、限定のためのものではない。また
それらの用語および表現を用いるに際して、提示および
記載された事項の均等物を排除するものではなく、本発
明の範囲は特許請求の範囲の記載によって定められ、か
つその記載によってのみ限定されると認識される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダグラス・エイ・ロレンツ アメリカ合衆国オレゴン州97701,ベンド, ノースイースト・ヴァイキング・コート 1164
Claims (21)
- 【請求項1】 4−(3,4−ジクロロフェニル)−
3,4−ジヒドロ−1(2H)−ナフタリノンの鏡像異
性体を分離するための方法であって: (a)これらの鏡像異性体を水および溶剤の液体混合物
と接触させ、この液体混合物はγ−シクロデキストリン
およびその誘導体から選ばれる実質的に純粋な、支持体
を含まない結合物質を含有し、これにより鏡像異性体の
一方を該結合物質に選択的に結合させ;そして(b)結
合物質を液体混合物から分離する段階よりなり、その際
これらの鏡像異性体は上記の液体混合物に少なくとも
1.0mMに溶解することができ、かつ溶剤は結合物質
が液体混合物に実質的に不溶性となるように選ばれる方
法。 - 【請求項2】 選択的に結合した鏡像異性体を分離され
た結合物質から回収する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 選択的に結合した鏡像異性体を分離され
た結合物質から溶剤抽出法により回収する、請求項2に
記載の方法。 - 【請求項4】 選択的に結合していない鏡像異性体を液
体混合物から回収する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 液体混合物が均質である、請求項1に記
載の方法。 - 【請求項6】 均質な液体混合物中の溶剤が水と混和性
である、請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 均質な液体混合物中の溶剤が水と不混和
性であり、かつ水が該溶剤中におけるその飽和濃度以下
の濃度で存在する、請求項5に記載の方法。 - 【請求項8】 液体混合物が不均質であり、かつ水が該
溶剤中におけるその飽和濃度より高い濃度で存在する、
請求項1に記載の方法。 - 【請求項9】 段階(a)がアジテーションにより行わ
れる、請求項1に記載の方法。 - 【請求項10】 アジテーションが撹拌により行われ
る、請求項9に記載の方法。 - 【請求項11】 溶剤が本質的にアルカン、ハロゲン化
アルカン、アルケン、アルコール類、ケトン、ニトリ
ル、エーテル類、エステル、およびそれらの混合物より
なる群から選ばれる、請求項1または3に記載の方法。 - 【請求項12】 溶剤がアセトンである、請求項1また
は3に記載の方法。 - 【請求項13】 溶剤がt−ブチルメチルエーテルであ
る、請求項1または3に記載の方法。 - 【請求項14】 溶剤がテトラヒドロフランである、請
求項1または3に記載の方法。 - 【請求項15】 液体混合物の含水率が0.1−50容
量%である、請求項1に記載の方法。 - 【請求項16】 段階(a)の結合物質の濃度が5−5
0g/100mlである、請求項1に記載の方法。 - 【請求項17】 4−(3,4−ジクロロフェニル)−
3,4−ジヒドロ−1(2H)−ナフタリノンの鏡像異
性体とγ−シクロデキストリンおよびその誘導体から選
ばれる結合物質との化学的複合体。 - 【請求項18】 (−)−鏡像異性体の富化率が1−9
9%である、請求項17に記載の複合体。 - 【請求項19】 一方の鏡像異性体が富化された4−
(3,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1
(2H)−ナフタリノン鏡像異性体の固体混合物の鏡像
異性体過剰度を改良するための方法であって、該混合物
の最高95重量%を選択的に溶解するのに十分な溶剤と
混合物とを接触させることよりなる方法。 - 【請求項20】 溶剤がメタノール、エタノール、アセ
トン、ヘキサン、t−ブチルメチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、およびアセトンと水の混合物から選ば
れる、請求項19に記載の方法。 - 【請求項21】 アセトンと水の混合物中の水の量が
0.1−30容量%である、請求項20に記載の方法。
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| US08/036,809 US5288916A (en) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | Enantiomeric resolution of 4-(3,4-dichlorophenyl)-3,4-dihydro-1(2H)-naphthalenone |
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| US36809 | 1993-03-25 |
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|---|---|
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| ATE255555T1 (de) * | 1998-05-01 | 2003-12-15 | Pfizer Prod Inc | Verfahren zur herstellung von enantiomeren reinem oder optisch angereicherter sertraline-tetralon durch kontinuierliche chromatographie |
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| DE102004060914A1 (de) * | 2004-12-17 | 2006-07-06 | Bioghurt Biogarde Gmbh & Co. Kg | Verwendung von Liponsäure-haltigen Cyclodextrin-Komplexen |
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