JPH07275677A - 有機酸分離膜およびその製造方法 - Google Patents
有機酸分離膜およびその製造方法Info
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Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 有機酸水溶液から有機酸を選択的に分離する
パーベーパレーション膜において、分離性能の高い分離
膜を提供する。 【構成】 シリコーン層2の表面に、アミン化合物をプ
ラズマ重合によって重合させ、有機酸と親和性を有する
アミノ基を含有する重合層1を膜表面に有する。 【効果】 この重合層は有機酸と親和性を有するため、
有機酸が積極的に膜表面に吸着、浸透し、有機酸と水の
分離係数および透過流速が向上する。
パーベーパレーション膜において、分離性能の高い分離
膜を提供する。 【構成】 シリコーン層2の表面に、アミン化合物をプ
ラズマ重合によって重合させ、有機酸と親和性を有する
アミノ基を含有する重合層1を膜表面に有する。 【効果】 この重合層は有機酸と親和性を有するため、
有機酸が積極的に膜表面に吸着、浸透し、有機酸と水の
分離係数および透過流速が向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体混合物の分離膜、
特に有機酸と水の混合溶液を浸透気化法(パーベーパレ
ーション)により分離する分離膜に関して、例えば有機
酸を含んだ工業廃水の処理として、有機酸を優先的に選
択透過させ除去する分離膜に関するものである。
特に有機酸と水の混合溶液を浸透気化法(パーベーパレ
ーション)により分離する分離膜に関して、例えば有機
酸を含んだ工業廃水の処理として、有機酸を優先的に選
択透過させ除去する分離膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、混合液体の分離に関しては、蒸留
が一般的に用いられているが、蒸留は大量のエネルギー
を必要とするうえ、共沸混合物、または近沸点混合物の
分離が困難であるという問題点があった。これに対して
近年、膜による分離法が研究、開発されており、省エネ
ルギーの分離技術として今後の発展が期待されている。
が一般的に用いられているが、蒸留は大量のエネルギー
を必要とするうえ、共沸混合物、または近沸点混合物の
分離が困難であるという問題点があった。これに対して
近年、膜による分離法が研究、開発されており、省エネ
ルギーの分離技術として今後の発展が期待されている。
【0003】膜による分離法はその分離対象物、分離操
作によって逆浸透法、透析法、限外濾過、浸透気化法
(パーベーパレーション)などがあり、海水の淡水化、
超純水の製造、廃水の処理などの分野で実用化されてい
るものもある。
作によって逆浸透法、透析法、限外濾過、浸透気化法
(パーベーパレーション)などがあり、海水の淡水化、
超純水の製造、廃水の処理などの分野で実用化されてい
るものもある。
【0004】それら膜分離法の中でも、浸透気化法は、
他の膜分離法と異なり、分離対象物は物質の大きさでは
なく、膜との親和性や相互作用などの因子により決定さ
れるため、同じ大きさの化合物の異性体や蒸留では分離
が困難な共沸混合物などの分離も可能であり、非常に有
用な膜分離法である。
他の膜分離法と異なり、分離対象物は物質の大きさでは
なく、膜との親和性や相互作用などの因子により決定さ
れるため、同じ大きさの化合物の異性体や蒸留では分離
が困難な共沸混合物などの分離も可能であり、非常に有
用な膜分離法である。
【0005】浸透気化法は、膜を隔てて片側(一次側)
に分離対象の混合液を置き、もう一方側(二次側)を真
空または減圧にするか、あるいは混合液成分に対して不
活性なガスを流すことによって、混合液のうちの特定成
分を選択的に膜内に浸透させ、膜の二次側表面で膜内に
取り込まれた物質を気化させ分離する方法である。
に分離対象の混合液を置き、もう一方側(二次側)を真
空または減圧にするか、あるいは混合液成分に対して不
活性なガスを流すことによって、混合液のうちの特定成
分を選択的に膜内に浸透させ、膜の二次側表面で膜内に
取り込まれた物質を気化させ分離する方法である。
【0006】有機物を数%含有する水溶液から、水と有
機物を浸透気化法により分離する場合に、多量の水を膜
透過させるよりも、少量の有機物を分離除去した方が、
経済的に有利である。水より有機物を選択的に分離する
従来の浸透気化法の膜としては、シリコーン膜や、特公
平3−68733号公報に開示されている液状シリコー
ン化合物を合成し、それを疎水性多孔質膜に含浸させて
製造する分離膜などがある。
機物を浸透気化法により分離する場合に、多量の水を膜
透過させるよりも、少量の有機物を分離除去した方が、
経済的に有利である。水より有機物を選択的に分離する
従来の浸透気化法の膜としては、シリコーン膜や、特公
平3−68733号公報に開示されている液状シリコー
ン化合物を合成し、それを疎水性多孔質膜に含浸させて
製造する分離膜などがある。
【0007】図2は、浸透気化法で従来使用されている
一般的なシリコーン膜の構成を示す断面図である。薄膜
化したシリコーン層単独では、減圧状態での分離操作の
使用に耐えうる程度の強度がないため、多孔質の支持体
上にシリコーン層を有する。図2のシリコーン層の上部
に分離対象液(有機物と水の混合液)を置き、支持体の
下側を減圧することによって、図2のシリコーン層内に
浸透した有機物が膜の下側から気化する。
一般的なシリコーン膜の構成を示す断面図である。薄膜
化したシリコーン層単独では、減圧状態での分離操作の
使用に耐えうる程度の強度がないため、多孔質の支持体
上にシリコーン層を有する。図2のシリコーン層の上部
に分離対象液(有機物と水の混合液)を置き、支持体の
下側を減圧することによって、図2のシリコーン層内に
浸透した有機物が膜の下側から気化する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、有機酸
を分離対象物として用いた場合、シリコーン膜の分離性
能は十分ではなく、有機酸の膜への吸着性および浸透性
が低いため有機酸の透過流束が小さく、濃縮液(分離膜
の二次側内への透過液)には有機酸のみならず多量の水
が含まれていた。従って、廃水処理などの利用において
廃水中の有機酸の濃度を所定の濃度まで低減させる場合
には、長時間の分離操作または大きな膜面積を必要と
し、更に多量の透過液が発生してしまうという問題点が
ある。また、透過側の有機酸を再利用する場合において
は、有機酸の純度の高い透過液が必要であり、シリコー
ン膜のような分離係数の小さな膜では、高い純度の有機
酸を得るために複数回の膜分離処理が必要であった。
を分離対象物として用いた場合、シリコーン膜の分離性
能は十分ではなく、有機酸の膜への吸着性および浸透性
が低いため有機酸の透過流束が小さく、濃縮液(分離膜
の二次側内への透過液)には有機酸のみならず多量の水
が含まれていた。従って、廃水処理などの利用において
廃水中の有機酸の濃度を所定の濃度まで低減させる場合
には、長時間の分離操作または大きな膜面積を必要と
し、更に多量の透過液が発生してしまうという問題点が
ある。また、透過側の有機酸を再利用する場合において
は、有機酸の純度の高い透過液が必要であり、シリコー
ン膜のような分離係数の小さな膜では、高い純度の有機
酸を得るために複数回の膜分離処理が必要であった。
【0009】また、特公平3−68733号に記載の有
機物を選択的に透過させ分離する分離膜は、シリコーン
膜に比べて、分離係数は向上しているものの、透過流束
が減少するなど分離性能に問題がある。
機物を選択的に透過させ分離する分離膜は、シリコーン
膜に比べて、分離係数は向上しているものの、透過流束
が減少するなど分離性能に問題がある。
【0010】そのため、透過流束および分離係数がとも
に高く、有機酸を効率よく分離できる有機酸分離膜の開
発が望まれている。
に高く、有機酸を効率よく分離できる有機酸分離膜の開
発が望まれている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明の第1の発明は、有機酸と水の混合溶液を浸
透気化法によって分離する有機酸分離膜であって、有機
物を選択的に透過する分離活性層の表面に、アミノ基を
含む重合層を有することを特徴とする有機酸分離膜であ
る。
め、本発明の第1の発明は、有機酸と水の混合溶液を浸
透気化法によって分離する有機酸分離膜であって、有機
物を選択的に透過する分離活性層の表面に、アミノ基を
含む重合層を有することを特徴とする有機酸分離膜であ
る。
【0012】第2の発明は、前記分離活性層が主にシリ
コーンからなることを特徴とする第1の発明に記載の有
機酸分離膜である。
コーンからなることを特徴とする第1の発明に記載の有
機酸分離膜である。
【0013】第3の発明は、前記アミノ基を含む重合層
が、一般式(1)で示される3級アミン化合物、あるい
は一般式(2)で示される2級アミン化合物、あるいは
一般式(3)で示される1級アミン化合物を前記分離活
性層の表面に重合させて得られる重合層であることを特
徴とする第1の発明または第2の発明に記載の有機酸分
離膜である。
が、一般式(1)で示される3級アミン化合物、あるい
は一般式(2)で示される2級アミン化合物、あるいは
一般式(3)で示される1級アミン化合物を前記分離活
性層の表面に重合させて得られる重合層であることを特
徴とする第1の発明または第2の発明に記載の有機酸分
離膜である。
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】第4の発明は、有機酸と水の混合溶液を浸
透気化法によって分離する有機酸分離膜の製造方法であ
って、有機物を選択的に透過する分離活性層の表面に、
アミン化合物をプラズマ重合によって重合させることを
特徴とする有機酸分離膜の製造方法である。
透気化法によって分離する有機酸分離膜の製造方法であ
って、有機物を選択的に透過する分離活性層の表面に、
アミン化合物をプラズマ重合によって重合させることを
特徴とする有機酸分離膜の製造方法である。
【0018】
【作用】本発明の作用について、図1を用いて説明す
る。図1は、本発明の有機酸分離膜の一構成を示す断面
図である。
る。図1は、本発明の有機酸分離膜の一構成を示す断面
図である。
【0019】高い透過流束および分離係数で、有機酸を
効率よく分離するには、分離膜の2次側内(以下、膜内
と称す)に浸透する有機酸の量を水の量に対して増やす
必要がある。浸透気化法では、膜内に浸透する物質は、
膜との親和性や相互作用によって決定される。そのた
め、本発明では、図1に示すように、有機物を選択的に
透過する分離活性層であるシリコーン層2の表面にアミ
ン化合物をプラズマ重合し、弱酸性の性質を持つ有機酸
と親和性の高い官能基であるアミノ基を含む重合層を分
離膜の表面に形成することによって、有機酸を積極的に
分離膜表面に吸着、浸透させることができる。浸透気化
法では、分離膜の一次側中の有機酸濃度が高いほど、膜
の二次側内への透過液中の有機酸濃度が高くなる。この
ため、本発明の有機酸分離膜によれば、シリコーン膜単
品を使用した従来の分離膜よりも、有機酸の選択透過性
が高いので、分離膜の一次側表面上での有機酸濃度が高
くなり、それに伴って透過液中の有機酸濃度も上昇し、
有機酸と水の分離係数および透過流束を向上させること
ができる。
効率よく分離するには、分離膜の2次側内(以下、膜内
と称す)に浸透する有機酸の量を水の量に対して増やす
必要がある。浸透気化法では、膜内に浸透する物質は、
膜との親和性や相互作用によって決定される。そのた
め、本発明では、図1に示すように、有機物を選択的に
透過する分離活性層であるシリコーン層2の表面にアミ
ン化合物をプラズマ重合し、弱酸性の性質を持つ有機酸
と親和性の高い官能基であるアミノ基を含む重合層を分
離膜の表面に形成することによって、有機酸を積極的に
分離膜表面に吸着、浸透させることができる。浸透気化
法では、分離膜の一次側中の有機酸濃度が高いほど、膜
の二次側内への透過液中の有機酸濃度が高くなる。この
ため、本発明の有機酸分離膜によれば、シリコーン膜単
品を使用した従来の分離膜よりも、有機酸の選択透過性
が高いので、分離膜の一次側表面上での有機酸濃度が高
くなり、それに伴って透過液中の有機酸濃度も上昇し、
有機酸と水の分離係数および透過流束を向上させること
ができる。
【0020】また、アミノ基を含む層をシリコーン層表
面に形成させるときに用いるプラズマ重合法は、有機化
合物を気体中でイオン化(またはラジカル化)し重合さ
せるので、容易に既存の膜の表面を改質し、シリコーン
層表面に重合層を形成することができる。透過流束を減
少させないためには、膜厚を極力薄く作ることが要求さ
れ、プラズマ重合による形成方法はこの意味でも好適で
ある。
面に形成させるときに用いるプラズマ重合法は、有機化
合物を気体中でイオン化(またはラジカル化)し重合さ
せるので、容易に既存の膜の表面を改質し、シリコーン
層表面に重合層を形成することができる。透過流束を減
少させないためには、膜厚を極力薄く作ることが要求さ
れ、プラズマ重合による形成方法はこの意味でも好適で
ある。
【0021】本発明の有機酸分離膜中の分離活性層は、
有機物を選択的に透過する性質を有していればよく、た
とえば主にシリコーンからなるシリコーン層が挙げられ
る。ここでシリコーン層とは、基本的にポリオルガノシ
ロキサン構造の骨格を有するものであればよい。しか
し、薄膜化したシリコーン層単独では、減圧状態での分
離操作の使用に耐えうる程度の強度がないため、多孔質
の支持体上に薄膜シリコーン層を形成するのが望まし
い。なお、この支持体は単にシリコーン膜の強度を保つ
ためのものであり、分離性にはほとんど影響を及ぼさ
ず、分離対象物と化学的に反応しない安定な素材であっ
て、膜の透過を妨げない程度の孔径を有する多孔質膜が
好ましい。
有機物を選択的に透過する性質を有していればよく、た
とえば主にシリコーンからなるシリコーン層が挙げられ
る。ここでシリコーン層とは、基本的にポリオルガノシ
ロキサン構造の骨格を有するものであればよい。しか
し、薄膜化したシリコーン層単独では、減圧状態での分
離操作の使用に耐えうる程度の強度がないため、多孔質
の支持体上に薄膜シリコーン層を形成するのが望まし
い。なお、この支持体は単にシリコーン膜の強度を保つ
ためのものであり、分離性にはほとんど影響を及ぼさ
ず、分離対象物と化学的に反応しない安定な素材であっ
て、膜の透過を妨げない程度の孔径を有する多孔質膜が
好ましい。
【0022】プラズマ重合に用いるアミン化合物は、プ
ラズマ重合処理装置の特性上、常温で気体または液体で
あり、液体のものは装置系内を減圧にする際に、気化す
る程度の沸点および蒸気圧を有する炭化水素基の炭素数
が1〜9のものが望ましい。
ラズマ重合処理装置の特性上、常温で気体または液体で
あり、液体のものは装置系内を減圧にする際に、気化す
る程度の沸点および蒸気圧を有する炭化水素基の炭素数
が1〜9のものが望ましい。
【0023】分離対象となる有機酸水溶液は、常温で液
状のもので、膜の二次側を減圧に保つことにより気化す
るものであれば、本発明の有機酸分離膜によって分離す
ることが可能である。分離対象物の一例としては、石炭
酸(フェノール)、酢酸、ギ酸、酪酸等が挙げられる。
状のもので、膜の二次側を減圧に保つことにより気化す
るものであれば、本発明の有機酸分離膜によって分離す
ることが可能である。分離対象物の一例としては、石炭
酸(フェノール)、酢酸、ギ酸、酪酸等が挙げられる。
【0024】
【実施例】次に本発明の実施例について、図面を用いて
説明する。
説明する。
【0025】(実施例1)シリコーン層の支持体である
ミリポア製テフロン製多孔質膜(孔径0.2μm)上
に、ダウコーニング製シリコーン樹脂を流延し、乾燥
後、厚さが約30μmの分離活性層であるシリコーン層
2を有する多孔質膜3とシリコーンの複合膜を得た。
(以下これを「未処理膜」と称す。) これをベルジャー型プラズマ重合処理装置(島津製作所
製LCVD−20型)に設置後、3級アミン化合物の一
例であるトリプロピルアミン〔N(CH2 CH2 C
H3 )3 〕をベルジャー内に導入し、放電電力100
W、装置内圧力1torr、周波数10kHzにてプラ
ズマ重合処理を行い、図1のように、シリコーン層2の
表面にアミン化合物を重合させ、表面にアミノ基を含む
重合層1を有するトリプロピルアミン処理された本発明
の有機酸分離膜を得た。(以下、この膜を「トリプロピ
ルアミン処理膜」と称す。) この膜の分離性能を測定するため、分離対象液として石
炭酸(フェノール)3%水溶液を用い、浸透気化試験を
行った。結果を表1に示す。その結果、透過流束Q=2
29g/m 2 ・hr 、分離係数α=15.2が得られた。
ミリポア製テフロン製多孔質膜(孔径0.2μm)上
に、ダウコーニング製シリコーン樹脂を流延し、乾燥
後、厚さが約30μmの分離活性層であるシリコーン層
2を有する多孔質膜3とシリコーンの複合膜を得た。
(以下これを「未処理膜」と称す。) これをベルジャー型プラズマ重合処理装置(島津製作所
製LCVD−20型)に設置後、3級アミン化合物の一
例であるトリプロピルアミン〔N(CH2 CH2 C
H3 )3 〕をベルジャー内に導入し、放電電力100
W、装置内圧力1torr、周波数10kHzにてプラ
ズマ重合処理を行い、図1のように、シリコーン層2の
表面にアミン化合物を重合させ、表面にアミノ基を含む
重合層1を有するトリプロピルアミン処理された本発明
の有機酸分離膜を得た。(以下、この膜を「トリプロピ
ルアミン処理膜」と称す。) この膜の分離性能を測定するため、分離対象液として石
炭酸(フェノール)3%水溶液を用い、浸透気化試験を
行った。結果を表1に示す。その結果、透過流束Q=2
29g/m 2 ・hr 、分離係数α=15.2が得られた。
【0026】尚、透過流束Q(g/m 2 ・hr )は、有機酸
が単位面積S(m 2 )、単位時間t(hr)当たりに膜を
透過した量のことであり、次式で表される。
が単位面積S(m 2 )、単位時間t(hr)当たりに膜を
透過した量のことであり、次式で表される。
【0027】
【式1】
【0028】分離係数αは、膜分離での透過液中のX成
分とY成分の濃度比X2 /Y2 を、分離対象液中のX成
分とY成分の濃度比X1 /Y1 で除した値で表され、次
式で定義される。
分とY成分の濃度比X2 /Y2 を、分離対象液中のX成
分とY成分の濃度比X1 /Y1 で除した値で表され、次
式で定義される。
【0029】
【式2】
【0030】(実施例2)実施例1の方法に従って未処
理膜を作製後、シリコーン層2の表面に2級アミン化合
物の一例であるジプロピルアミン〔HN(CH2 CH2
CH3 )2 〕をプラズマ重合し、ジプロピルアミン処理
膜を得た。
理膜を作製後、シリコーン層2の表面に2級アミン化合
物の一例であるジプロピルアミン〔HN(CH2 CH2
CH3 )2 〕をプラズマ重合し、ジプロピルアミン処理
膜を得た。
【0031】この膜を用いて、実施例1と同様の石炭酸
(フェノール)3%水溶液の浸透気化試験での結果、表
1に示すように、透過流束Q=130g/m 2 ・hr 、分離
係数α=10.8が得られた。
(フェノール)3%水溶液の浸透気化試験での結果、表
1に示すように、透過流束Q=130g/m 2 ・hr 、分離
係数α=10.8が得られた。
【0032】(実施例3)実施例1の方法に従って未処
理膜を作製後、シリコーン層2の表面に1級アミン化合
物の一例であるプロピルアミン〔H2 NCH2 CH2 C
H3 〕をプラズマ重合し、プロピルアミン処理膜を得
た。
理膜を作製後、シリコーン層2の表面に1級アミン化合
物の一例であるプロピルアミン〔H2 NCH2 CH2 C
H3 〕をプラズマ重合し、プロピルアミン処理膜を得
た。
【0033】この膜を用いて、実施例1と同様の石炭酸
(フェノール)3%水溶液の浸透気化試験での結果、表
1に示すように、透過流束Q=139g/m 2 ・hr 、分離
係数α=11.8が得られた。
(フェノール)3%水溶液の浸透気化試験での結果、表
1に示すように、透過流束Q=139g/m 2 ・hr 、分離
係数α=11.8が得られた。
【0034】(比較例)実施例1で示したプラズマ処理
を行う前の未処理膜を用いて、実施例と同様の石炭酸
(フェノール)3%水溶液の浸透気化試験を行った。こ
の未処理膜は、浸透気化法における従来の分離膜として
用いられるシリコーン膜に相当するものであり、その構
成は図2で示されるものである。その結果、表1に示す
ように、透過流束Q=102g/m 2 ・hr 、分離係数α=
5.2が得られた。
を行う前の未処理膜を用いて、実施例と同様の石炭酸
(フェノール)3%水溶液の浸透気化試験を行った。こ
の未処理膜は、浸透気化法における従来の分離膜として
用いられるシリコーン膜に相当するものであり、その構
成は図2で示されるものである。その結果、表1に示す
ように、透過流束Q=102g/m 2 ・hr 、分離係数α=
5.2が得られた。
【0035】
【表1】
【0036】表1の結果より、本実施例の処理膜によれ
ば、比較例の未処理膜に比べ、透過流束および分離係数
ともに向上させることができ、従来は分離することが困
難であった有機酸を効率よく分離回収できることがわか
る。
ば、比較例の未処理膜に比べ、透過流束および分離係数
ともに向上させることができ、従来は分離することが困
難であった有機酸を効率よく分離回収できることがわか
る。
【0037】
【発明の効果】有機物を選択的に透過する分離活性層の
表面にアミン化合物をプラズマ重合することにより、分
離活性層表面にアミノ基を含む重合層を形成した本発明
の有機酸分離膜を用いれば、弱酸性の性質を持つ有機酸
とアミノ基は親和性を有するため、有機酸が積極的に膜
内に浸透し、従来は困難であった有機酸水溶液からの有
機酸の分離を、透過流束および分離係数がともに高い分
離性能で行うことができる。
表面にアミン化合物をプラズマ重合することにより、分
離活性層表面にアミノ基を含む重合層を形成した本発明
の有機酸分離膜を用いれば、弱酸性の性質を持つ有機酸
とアミノ基は親和性を有するため、有機酸が積極的に膜
内に浸透し、従来は困難であった有機酸水溶液からの有
機酸の分離を、透過流束および分離係数がともに高い分
離性能で行うことができる。
【0038】また、上記のように本発明によれば、透過
流束および分離係数がともに高いため、廃水処理などの
利用において廃水中の有機酸の濃度を所定の濃度まで低
減させる場合に、従来に比べ短時間の分離操作でよく、
また処理に必要な分離膜面積も少なくて済み、更に透過
液の発生量も減少させることができる。よって、分離装
置のコンパクト化および低コスト化を図ることができ
る。
流束および分離係数がともに高いため、廃水処理などの
利用において廃水中の有機酸の濃度を所定の濃度まで低
減させる場合に、従来に比べ短時間の分離操作でよく、
また処理に必要な分離膜面積も少なくて済み、更に透過
液の発生量も減少させることができる。よって、分離装
置のコンパクト化および低コスト化を図ることができ
る。
【0039】また、本発明の有機酸分離膜を用いれば、
有機酸の純度の高い透過液が得られるため、透過側の有
機酸を再利用する場合においても好適である。
有機酸の純度の高い透過液が得られるため、透過側の有
機酸を再利用する場合においても好適である。
【図1】本発明の有機酸分離膜(処理膜)の構成を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】浸透気化法で用いる分離膜の従来例であるシリ
コーン膜(未処理膜)の構成を示す断面図である。
コーン膜(未処理膜)の構成を示す断面図である。
1 アミン化合物重合層 2 シリコーン層 3 支持体(多孔質膜)
Claims (4)
- 【請求項1】有機酸と水の混合溶液を浸透気化法によっ
て分離する有機酸分離膜であって、有機物を選択的に透
過する分離活性層の表面に、アミノ基を含む重合層を有
することを特徴とする有機酸分離膜。 - 【請求項2】前記分離活性層が主にシリコーンからなる
ことを特徴とする請求項1記載の有機酸分離膜。 - 【請求項3】前記アミノ基を含む重合層が、一般式
(1)で示される3級アミン化合物、あるいは一般式
(2)で示される2級アミン化合物、あるいは一般式
(3)で示される1級アミン化合物を前記分離活性層の
表面に重合させて得られる重合層であることを特徴とす
る請求項1または請求項2記載の有機酸分離膜。 【化1】 【化2】 【化3】 - 【請求項4】有機酸と水の混合溶液を浸透気化法によっ
て分離する有機酸分離膜の製造方法であって、有機物を
選択的に透過する分離活性層の表面に、アミン化合物を
プラズマ重合によって重合させることを特徴とする有機
酸分離膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7171394A JPH07275677A (ja) | 1994-04-11 | 1994-04-11 | 有機酸分離膜およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7171394A JPH07275677A (ja) | 1994-04-11 | 1994-04-11 | 有機酸分離膜およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07275677A true JPH07275677A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=13468455
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7171394A Pending JPH07275677A (ja) | 1994-04-11 | 1994-04-11 | 有機酸分離膜およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07275677A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2025183220A1 (ja) * | 2024-02-29 | 2025-09-04 | 日東電工株式会社 | 分離膜、膜分離装置、及び分離方法 |
| WO2025183221A1 (ja) * | 2024-02-29 | 2025-09-04 | 日東電工株式会社 | 分離膜、膜分離装置、及び分離方法 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6344904A (ja) * | 1986-08-12 | 1988-02-25 | Agency Of Ind Science & Technol | 液体混合物の分離膜 |
| JPH0368733A (ja) * | 1989-08-08 | 1991-03-25 | Nippon Mining Co Ltd | ラジエータープレート用銅合金および銅合金材の製造法 |
| JPH046410A (ja) * | 1990-04-24 | 1992-01-10 | Matsushita Electric Works Ltd | 光電スイッチ |
-
1994
- 1994-04-11 JP JP7171394A patent/JPH07275677A/ja active Pending
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6344904A (ja) * | 1986-08-12 | 1988-02-25 | Agency Of Ind Science & Technol | 液体混合物の分離膜 |
| JPH0368733A (ja) * | 1989-08-08 | 1991-03-25 | Nippon Mining Co Ltd | ラジエータープレート用銅合金および銅合金材の製造法 |
| JPH046410A (ja) * | 1990-04-24 | 1992-01-10 | Matsushita Electric Works Ltd | 光電スイッチ |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2025183220A1 (ja) * | 2024-02-29 | 2025-09-04 | 日東電工株式会社 | 分離膜、膜分離装置、及び分離方法 |
| WO2025183221A1 (ja) * | 2024-02-29 | 2025-09-04 | 日東電工株式会社 | 分離膜、膜分離装置、及び分離方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
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