JPH07276004A - 双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウン及び板厚制御方法 - Google Patents
双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウン及び板厚制御方法Info
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- JPH07276004A JPH07276004A JP9545494A JP9545494A JPH07276004A JP H07276004 A JPH07276004 A JP H07276004A JP 9545494 A JP9545494 A JP 9545494A JP 9545494 A JP9545494 A JP 9545494A JP H07276004 A JPH07276004 A JP H07276004A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 生産性を変動させることなく、簡単かつ確実
に鋳片クラウン・板厚を制御することができ、且つ製造
コストを低減することができる双ロール式連続鋳造法に
おける鋳片クラウン及び板厚制御方法を提供する。 【構成】 一対の水冷鋳造ロール2a,2b間に形成さ
れた湯溜り部4を一種または二種以上を混合した不活性
ガスでシールし、このシールガスの供給温度及び/又は
ガスの混合比率を調整することにより、溶湯Lから鋳造
ロール2a,2bへの熱流束を変化させて、鋳造中に鋳
片クラウン・板厚を制御する。
に鋳片クラウン・板厚を制御することができ、且つ製造
コストを低減することができる双ロール式連続鋳造法に
おける鋳片クラウン及び板厚制御方法を提供する。 【構成】 一対の水冷鋳造ロール2a,2b間に形成さ
れた湯溜り部4を一種または二種以上を混合した不活性
ガスでシールし、このシールガスの供給温度及び/又は
ガスの混合比率を調整することにより、溶湯Lから鋳造
ロール2a,2bへの熱流束を変化させて、鋳造中に鋳
片クラウン・板厚を制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄板鋳片を連続的に鋳
造する双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウン及び
板厚制御方法に係り、特に湯溜り部をシールする不活性
ガスの種類・供給温度による熱伝導率の違いに着目した
双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウン及び板厚制
御方法に関するものである。
造する双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウン及び
板厚制御方法に係り、特に湯溜り部をシールする不活性
ガスの種類・供給温度による熱伝導率の違いに着目した
双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウン及び板厚制
御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、双ロール式連続鋳造装置はベッ
セマー式連続鋳造法を応用した装置として知られてお
り、水冷された一対の鋳造ロール間に溶融金属を注入し
て凝固させることにより、金属薄板を製造している。
セマー式連続鋳造法を応用した装置として知られてお
り、水冷された一対の鋳造ロール間に溶融金属を注入し
て凝固させることにより、金属薄板を製造している。
【0003】この種の双ロール式連続鋳造装置11によ
る薄板製造は、図8に示すようにして行われる。図示さ
れているように、所定の間隔で配置した一対の鋳造ロー
ル12a,12b間にその上方から溶湯Lを注入すると
共に、これら内部水冷構造を有する鋳造ロール12a,
12bを内側下方へと回転させる。すると、溶湯Lは鋳
造ロール12a,12bに接触して冷却され、凝固シェ
ルSとして各鋳造ロール12a,12bの表面に弧状に
凝固する。各凝固シェルSは鋳造ロール12a,12b
の回転に伴って近接され、ロール間隔の最小部(以下、
「ロールキス点」という。)Kで圧着されて所定厚の鋳
片Cとなり、鋳造ロール12a,12b間から下方へ鋳
片Cが抜き出される。
る薄板製造は、図8に示すようにして行われる。図示さ
れているように、所定の間隔で配置した一対の鋳造ロー
ル12a,12b間にその上方から溶湯Lを注入すると
共に、これら内部水冷構造を有する鋳造ロール12a,
12bを内側下方へと回転させる。すると、溶湯Lは鋳
造ロール12a,12bに接触して冷却され、凝固シェ
ルSとして各鋳造ロール12a,12bの表面に弧状に
凝固する。各凝固シェルSは鋳造ロール12a,12b
の回転に伴って近接され、ロール間隔の最小部(以下、
「ロールキス点」という。)Kで圧着されて所定厚の鋳
片Cとなり、鋳造ロール12a,12b間から下方へ鋳
片Cが抜き出される。
【0004】この場合、凝固シェルSの凝固が開始する
のは、溶湯Lが各鋳造ロール12a,12bに接触した
点(以下、「凝固開始点」という。)Fである。各鋳造
ロール12a,12bの凝固開始点Fから凝固し始めた
各凝固シェルSはロールキス点Kに至るまで成長を続
け、該ロールキス点Kで各凝固シェルSが圧着されて所
定厚の鋳片Cとなる。
のは、溶湯Lが各鋳造ロール12a,12bに接触した
点(以下、「凝固開始点」という。)Fである。各鋳造
ロール12a,12bの凝固開始点Fから凝固し始めた
各凝固シェルSはロールキス点Kに至るまで成長を続
け、該ロールキス点Kで各凝固シェルSが圧着されて所
定厚の鋳片Cとなる。
【0005】このようにして薄板鋳片Cが製造される
が、高品質の薄板製品を得るには鋳片クラウン及び板厚
を所望の値に制御することが重要である。かかる鋳片ク
ラウンを制御する関連技術としては、特開昭61−37
354号公報(以下、「先行技術1」という。)に開示
されている「ドラム式薄板連続鋳造機における水冷ドラ
ム」や、特開平2−307652号公報(以下、「先行
技術2」という。)に開示されている「薄物連続鋳造に
おけるクラウン制御方法」がある。
が、高品質の薄板製品を得るには鋳片クラウン及び板厚
を所望の値に制御することが重要である。かかる鋳片ク
ラウンを制御する関連技術としては、特開昭61−37
354号公報(以下、「先行技術1」という。)に開示
されている「ドラム式薄板連続鋳造機における水冷ドラ
ム」や、特開平2−307652号公報(以下、「先行
技術2」という。)に開示されている「薄物連続鋳造に
おけるクラウン制御方法」がある。
【0006】この先行技術1に開示された発明は、「互
いに平行な一対の水冷ドラム間に溶鋼を連続的に供給
し、板状に凝固せしめて薄板を連続的に鋳造するドラム
式薄板連続鋳造機において、予め水冷ドラムに熱変形に
相当する鼓形形状を付与し、鋳造中は水冷ドラムが直円
筒状になること」を要旨としている。
いに平行な一対の水冷ドラム間に溶鋼を連続的に供給
し、板状に凝固せしめて薄板を連続的に鋳造するドラム
式薄板連続鋳造機において、予め水冷ドラムに熱変形に
相当する鼓形形状を付与し、鋳造中は水冷ドラムが直円
筒状になること」を要旨としている。
【0007】また、先行技術2に開示された発明は、
「一対の冷却ドラムの表面に供給した溶融金属を急冷・
凝固して薄肉鋳片を連続鋳造する際に、前記冷却ドラム
のドラムギャップから送り出される薄肉鋳片のプロフィ
ールを測定し、該測定結果に基づいて前記冷却ドラムに
供給される冷却水の流量を調整すること」を要旨として
いる。
「一対の冷却ドラムの表面に供給した溶融金属を急冷・
凝固して薄肉鋳片を連続鋳造する際に、前記冷却ドラム
のドラムギャップから送り出される薄肉鋳片のプロフィ
ールを測定し、該測定結果に基づいて前記冷却ドラムに
供給される冷却水の流量を調整すること」を要旨として
いる。
【0008】一方、鋳片板厚を制御する関連技術として
は、特開昭58−148056号公報(以下、「先行技
術3」という。)に開示されている「双ロール型鋳造圧
延機」や、特開昭63−224846号公報(以下、
「先行技術4」という。)に開示されている「金属薄帯
の連続鋳造法及び装置」がある。
は、特開昭58−148056号公報(以下、「先行技
術3」という。)に開示されている「双ロール型鋳造圧
延機」や、特開昭63−224846号公報(以下、
「先行技術4」という。)に開示されている「金属薄帯
の連続鋳造法及び装置」がある。
【0009】この先行技術3に開示された発明は、「二
個のロールによって形成される溶融金属の湯溜り部に、
ロールと溶融金属との接触面積を調節するための制限板
を設けたこと」を要旨としている。
個のロールによって形成される溶融金属の湯溜り部に、
ロールと溶融金属との接触面積を調節するための制限板
を設けたこと」を要旨としている。
【0010】また、先行技術4に開示された発明は、
「冷却ドラムの表面に供給した溶湯を急冷凝固して金属
薄帯を製造する際、冷却ドラムの表面にある溶融金属の
現在の湯面を検出し、その湯面が冷却ドラムの表面に接
触した個所に生じた凝固シェルがロールギャップ部に到
達する時間Tに成長する凝固シェルの肉厚を演算し、該
演算値に基づき前記冷却ドラムの表面に供給する溶融金
属の流量及び前記時間T経過後の冷却ドラムの回転速度
を制御すること」を要旨としている。
「冷却ドラムの表面に供給した溶湯を急冷凝固して金属
薄帯を製造する際、冷却ドラムの表面にある溶融金属の
現在の湯面を検出し、その湯面が冷却ドラムの表面に接
触した個所に生じた凝固シェルがロールギャップ部に到
達する時間Tに成長する凝固シェルの肉厚を演算し、該
演算値に基づき前記冷却ドラムの表面に供給する溶融金
属の流量及び前記時間T経過後の冷却ドラムの回転速度
を制御すること」を要旨としている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、先行技術1
に開示された発明にあっては、鋳造板厚毎に水冷ドラム
の熱膨張量が異なるので、様々の板厚において適正クラ
ウン量を満足するためには板厚に応じた多数の水冷ドラ
ムを用意する必要があるという問題があった。
に開示された発明にあっては、鋳造板厚毎に水冷ドラム
の熱膨張量が異なるので、様々の板厚において適正クラ
ウン量を満足するためには板厚に応じた多数の水冷ドラ
ムを用意する必要があるという問題があった。
【0012】また、先行技術2に開示された発明にあっ
ては、水冷ドラムの幅方向に冷却水量を独立して制御す
る必要があるので、水冷ドラムの内部構造が複雑になる
という問題があった。
ては、水冷ドラムの幅方向に冷却水量を独立して制御す
る必要があるので、水冷ドラムの内部構造が複雑になる
という問題があった。
【0013】さらに、先行技術3に開示された発明にあ
っては、制限板を使用しているので、設備操作が煩雑化
し、製造コストが増大するという問題があった。
っては、制限板を使用しているので、設備操作が煩雑化
し、製造コストが増大するという問題があった。
【0014】そして、先行技術4に開示された発明にあ
っては、ロールの回転速度や溶融金属の流量を変化させ
るので、生産性の変動に繋がるという問題があった。
っては、ロールの回転速度や溶融金属の流量を変化させ
るので、生産性の変動に繋がるという問題があった。
【0015】本発明の目的は、上記課題に鑑み、生産性
を変動させることなく、簡単かつ確実に鋳片クラウン・
板厚を制御することができ、且つ製造コストを低減する
ことができる双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウ
ン及び板厚制御方法を提供することにある。
を変動させることなく、簡単かつ確実に鋳片クラウン・
板厚を制御することができ、且つ製造コストを低減する
ことができる双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウ
ン及び板厚制御方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明に係る双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウン
及び板厚制御方法は、一対の水冷鋳造ロール間に形成さ
れた湯溜り部内に溶湯を注入して連続的に薄板鋳片を製
造する双ロール式連続鋳造法において、上記湯溜り部を
一種または二種以上を混合した不活性ガスでシールし、
該シールガスの供給温度及び/又はガスの混合比を調整
して、上記溶湯から鋳造ロールへの熱流束を変化させ、
鋳造中の鋳片クラウン・板厚を制御するものである。
発明に係る双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウン
及び板厚制御方法は、一対の水冷鋳造ロール間に形成さ
れた湯溜り部内に溶湯を注入して連続的に薄板鋳片を製
造する双ロール式連続鋳造法において、上記湯溜り部を
一種または二種以上を混合した不活性ガスでシールし、
該シールガスの供給温度及び/又はガスの混合比を調整
して、上記溶湯から鋳造ロールへの熱流束を変化させ、
鋳造中の鋳片クラウン・板厚を制御するものである。
【0017】上記構成において、好ましくは、上記制御
後の鋳片クラウン・板厚を鋳造中に測定して、上記シー
ルガスの供給温度及び/又はガスの混合比を調整する。
後の鋳片クラウン・板厚を鋳造中に測定して、上記シー
ルガスの供給温度及び/又はガスの混合比を調整する。
【0018】
【作用】図1に示すように、鋳造中の凝固シェルSと鋳
造ロール2a,2bとの間に位置する溶湯メニスカス部
Mでは、溶湯静圧が小さいため、湯溜ま部4をシールす
る不活性ガスの巻き込みが生じる。このシールガスの巻
き込み厚さは、溶湯とロール間の接触時間(溶湯とロー
ルの接触弧長と鋳造速度との比)によって略一義的に決
定される。従って、ある溶湯とロール間の接触時間にお
いて、溶湯Lから鋳造ロール2a,2bへの移動熱量を
制御するためには、シールガスの熱伝導率を変化させれ
ば良い。
造ロール2a,2bとの間に位置する溶湯メニスカス部
Mでは、溶湯静圧が小さいため、湯溜ま部4をシールす
る不活性ガスの巻き込みが生じる。このシールガスの巻
き込み厚さは、溶湯とロール間の接触時間(溶湯とロー
ルの接触弧長と鋳造速度との比)によって略一義的に決
定される。従って、ある溶湯とロール間の接触時間にお
いて、溶湯Lから鋳造ロール2a,2bへの移動熱量を
制御するためには、シールガスの熱伝導率を変化させれ
ば良い。
【0019】即ち、上記鋳片クラウン及び板厚制御方法
の構成によれば、シールガスの熱伝導率を変化させる手
段として、一種または二種以上を混合した不活性ガスを
シールガスとして使用し、その供給温度及び/又はガス
の混合比を調整している。こうしてシールガスの熱伝導
率を変化させると、上記溶湯から鋳造ロールへの熱流束
が変化するので、鋳造中に鋳片クラウン・板厚が制御さ
れる。
の構成によれば、シールガスの熱伝導率を変化させる手
段として、一種または二種以上を混合した不活性ガスを
シールガスとして使用し、その供給温度及び/又はガス
の混合比を調整している。こうしてシールガスの熱伝導
率を変化させると、上記溶湯から鋳造ロールへの熱流束
が変化するので、鋳造中に鋳片クラウン・板厚が制御さ
れる。
【0020】また、上述の如く制御した後の鋳片クラウ
ン・板厚を鋳造中に測定し、その測定値をシールガスの
供給温度及び/又はガスの混合比の調整のためフィード
バックすれば、鋳片クラウン・板厚がより正確に制御さ
れる。
ン・板厚を鋳造中に測定し、その測定値をシールガスの
供給温度及び/又はガスの混合比の調整のためフィード
バックすれば、鋳片クラウン・板厚がより正確に制御さ
れる。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る双ロール式連続鋳造法に
おける鋳片クラウン及び板厚制御方法の好適実施例を添
付図面に基づいて詳細に説明する。本実施例の双ロール
式連続鋳造法における鋳片クラウン及び板厚制御方法
は、一般的な双ロール式連続鋳造装置を使用して行う。
即ち、図1に示したように、双ロール式連続鋳造装置1
には、水冷機能を備えた一対の鋳造ロール2a,2bが
所定の間隔で配置されている。これら鋳造ロール2a,
2bの両端部には側堰3が設けられており、これらによ
って区画された部分に溶鋼Lを溜めるための湯溜り部4
が形成されている。
おける鋳片クラウン及び板厚制御方法の好適実施例を添
付図面に基づいて詳細に説明する。本実施例の双ロール
式連続鋳造法における鋳片クラウン及び板厚制御方法
は、一般的な双ロール式連続鋳造装置を使用して行う。
即ち、図1に示したように、双ロール式連続鋳造装置1
には、水冷機能を備えた一対の鋳造ロール2a,2bが
所定の間隔で配置されている。これら鋳造ロール2a,
2bの両端部には側堰3が設けられており、これらによ
って区画された部分に溶鋼Lを溜めるための湯溜り部4
が形成されている。
【0022】この湯溜り部4にはその上方から溶鋼Lが
注入され、上記内部水冷式の鋳造ロール2a,2bを内
側下方へと回転させると、溶鋼Lは鋳造ロール2a,2
bに接触して冷却され、凝固シェルSとして各鋳造ロー
ル2a,2bの表面に弧状に凝固する。各凝固シェルS
は鋳造ロール2a,2bの回転に伴って近接され、ロー
ルキス点Kで圧着されて所定厚の鋳片Cとなり、鋳造ロ
ール2a,2b間から下方へ抜き出される。
注入され、上記内部水冷式の鋳造ロール2a,2bを内
側下方へと回転させると、溶鋼Lは鋳造ロール2a,2
bに接触して冷却され、凝固シェルSとして各鋳造ロー
ル2a,2bの表面に弧状に凝固する。各凝固シェルS
は鋳造ロール2a,2bの回転に伴って近接され、ロー
ルキス点Kで圧着されて所定厚の鋳片Cとなり、鋳造ロ
ール2a,2b間から下方へ抜き出される。
【0023】また、上記鋳造ロール2a,2bの下流側
には、必要に応じて凝固した鋳片Cを所望の板厚に圧下
するためのインライン圧延機(図示せず)が具備されて
おり、これを通過した薄板鋳片Cは、該インライン圧延
機の下流側に設置されたコイラー(図示せず)によって
順次巻き取られる。
には、必要に応じて凝固した鋳片Cを所望の板厚に圧下
するためのインライン圧延機(図示せず)が具備されて
おり、これを通過した薄板鋳片Cは、該インライン圧延
機の下流側に設置されたコイラー(図示せず)によって
順次巻き取られる。
【0024】さて、溶鋼Lが注入される湯溜り部4は、
その酸化を防止するため、不活性ガスによってシールさ
れている。本実施例の鋳片クラウン及び板厚制御方法に
あっては、上記湯溜り部4をヘリウム(He),ネオン
(Ne),アルゴン(Ar)等の一種または二種以上を
混合した不活性ガスでシールする。このように一種また
は二種以上を混合した不活性ガスを使用するのは、ガス
の種類によって熱伝導率が相違するからである。
その酸化を防止するため、不活性ガスによってシールさ
れている。本実施例の鋳片クラウン及び板厚制御方法に
あっては、上記湯溜り部4をヘリウム(He),ネオン
(Ne),アルゴン(Ar)等の一種または二種以上を
混合した不活性ガスでシールする。このように一種また
は二種以上を混合した不活性ガスを使用するのは、ガス
の種類によって熱伝導率が相違するからである。
【0025】また、ガスの熱伝導率(W/m・K)は、
ガスの種類のみならず、図2に示すように、ガスの温度
(℃)によっても相違する。ガスの温度(℃)が上昇す
るにつれて、ガスの熱伝導率(W/m・K)が大きくな
ることが判る。
ガスの種類のみならず、図2に示すように、ガスの温度
(℃)によっても相違する。ガスの温度(℃)が上昇す
るにつれて、ガスの熱伝導率(W/m・K)が大きくな
ることが判る。
【0026】上述したように、シールガスの巻き込み厚
さは、鋳造速度によって略一義的に決定されるので、あ
る鋳造速度において、溶湯Lから鋳造ロール2a,2b
への移動熱量を制御するためには、シールガスの熱伝導
率を変化させれば良い。従って、本実施例にあっては、
シールガスの熱伝導率を変化させる手段として、その供
給温度及び/又はガスの混合比を調整する。
さは、鋳造速度によって略一義的に決定されるので、あ
る鋳造速度において、溶湯Lから鋳造ロール2a,2b
への移動熱量を制御するためには、シールガスの熱伝導
率を変化させれば良い。従って、本実施例にあっては、
シールガスの熱伝導率を変化させる手段として、その供
給温度及び/又はガスの混合比を調整する。
【0027】このように、シールガスの供給温度及び/
又はガスの混合比を調整すれば、結果として溶湯Lから
鋳造ロール2a,2bへの熱流束が変化するが、かかる
熱流束qは以下の式により求めることができる。
又はガスの混合比を調整すれば、結果として溶湯Lから
鋳造ロール2a,2bへの熱流束が変化するが、かかる
熱流束qは以下の式により求めることができる。
【0028】即ち、dg:巻き込まれたガスの厚さ,k
g:ガスの熱伝導率,hr:鋳造ロールへの伝熱抵抗と
すると、熱伝導率h=1/(dg/kg+1/hr)で
ある。また、Ts:溶湯表面温度,Tr:鋳造ロールの
表面温度とすると、熱流束q=h(Ts−Tr)であ
る。従って、ガスの熱伝導率kgが大きくなると熱流束
qが大きくなり、一方、ガスの熱伝導率kgが小さくな
ると熱流束qが小さくなる。
g:ガスの熱伝導率,hr:鋳造ロールへの伝熱抵抗と
すると、熱伝導率h=1/(dg/kg+1/hr)で
ある。また、Ts:溶湯表面温度,Tr:鋳造ロールの
表面温度とすると、熱流束q=h(Ts−Tr)であ
る。従って、ガスの熱伝導率kgが大きくなると熱流束
qが大きくなり、一方、ガスの熱伝導率kgが小さくな
ると熱流束qが小さくなる。
【0029】以上のように、本実施例の鋳片クラウン及
び板厚制御方法は、シールガスの供給温度及び/又はガ
スの混合比を調整してガスの熱伝導率kgを変化させる
ことにより、溶湯Lから鋳造ロール2a,2bへの熱流
束qを変化させて、鋳造中に鋳片クラウン・板厚を制御
するものである。
び板厚制御方法は、シールガスの供給温度及び/又はガ
スの混合比を調整してガスの熱伝導率kgを変化させる
ことにより、溶湯Lから鋳造ロール2a,2bへの熱流
束qを変化させて、鋳造中に鋳片クラウン・板厚を制御
するものである。
【0030】次に、本実施例の鋳片クラウン及び板厚制
御方法の作用効果を確認すべく、以下の条件下で、ガス
温度と鋳片クラウン又は板厚との関係を求める実験を行
った。鋳造ロール2a,2bは、ロール幅:350m
m,ロール径:400mmφの寸法に形成されており、
内部水冷方式のCuロールである。また、鋳造ロール2
a,2bは、図3に示すように、(a)の鋳造前の状態
でデッドフラットであり、(b)の鋳造中の状態で太鼓
状に膨張するように形成されている。
御方法の作用効果を確認すべく、以下の条件下で、ガス
温度と鋳片クラウン又は板厚との関係を求める実験を行
った。鋳造ロール2a,2bは、ロール幅:350m
m,ロール径:400mmφの寸法に形成されており、
内部水冷方式のCuロールである。また、鋳造ロール2
a,2bは、図3に示すように、(a)の鋳造前の状態
でデッドフラットであり、(b)の鋳造中の状態で太鼓
状に膨張するように形成されている。
【0031】鋳造条件は、鋳造速度:35m/min,
鋳造板厚:2.2〜3.1mmに設定されている。ま
た、鋳造ロール2a,2bと溶湯Lとの接触弧長は17
5mmに設定されており、鋳造温度は1570℃に設定
されている。さらに、鋳造材料には、低炭素鋼(JIS
規格SPHC,SS400相当)を採用した。
鋳造板厚:2.2〜3.1mmに設定されている。ま
た、鋳造ロール2a,2bと溶湯Lとの接触弧長は17
5mmに設定されており、鋳造温度は1570℃に設定
されている。さらに、鋳造材料には、低炭素鋼(JIS
規格SPHC,SS400相当)を採用した。
【0032】以上のような条件下で、実験1は、He,
N2 ,Ar,He−30%Ar,He−60%Arのガ
スについて、ガス温度を0〜1200℃まで変化させ
て、各ガスの温度に対する鋳片クラウン量を求めた。
N2 ,Ar,He−30%Ar,He−60%Arのガ
スについて、ガス温度を0〜1200℃まで変化させ
て、各ガスの温度に対する鋳片クラウン量を求めた。
【0033】図4は、上記実験1の結果を、ガスの温度
(℃)と鋳片クラウン量(μm)との関係で表したグラ
フである。図示されているように、各ガスの温度が上昇
するにつれて、それぞれの熱伝導率が大きくなるため、
鋳片クラウン量(Δd1 +Δd2 )が増大することが判
った。
(℃)と鋳片クラウン量(μm)との関係で表したグラ
フである。図示されているように、各ガスの温度が上昇
するにつれて、それぞれの熱伝導率が大きくなるため、
鋳片クラウン量(Δd1 +Δd2 )が増大することが判
った。
【0034】図5は、実験1の結果をHeガス中のAr
濃度(%)と鋳片クラウン量(μm)との関係で表した
グラフである。図示されているようにHeガス中のAr
濃度が減少するにつれて、熱伝導率が大きくなるため、
鋳片クラウン量が増大することが判った。
濃度(%)と鋳片クラウン量(μm)との関係で表した
グラフである。図示されているようにHeガス中のAr
濃度が減少するにつれて、熱伝導率が大きくなるため、
鋳片クラウン量が増大することが判った。
【0035】即ち、鋳片クラウン量を増大させるために
はシールガスの供給温度及び/又は熱伝導率のよいガス
の混合比率を上げれば良く、一方、鋳片クラウン量を減
少させるためにはシールガスの供給温度及び/又は熱伝
導率のよいガスの混合比率を下げれば良い。
はシールガスの供給温度及び/又は熱伝導率のよいガス
の混合比率を上げれば良く、一方、鋳片クラウン量を減
少させるためにはシールガスの供給温度及び/又は熱伝
導率のよいガスの混合比率を下げれば良い。
【0036】また、実験1と同様の条件下で、実験2
は、He,N2 ,Ar,He−30%Ar,He−60
%Arガスについて、ガス温度を0〜1200℃まで変
化させて、各ガスの温度に対する鋳片板厚を求めた。
は、He,N2 ,Ar,He−30%Ar,He−60
%Arガスについて、ガス温度を0〜1200℃まで変
化させて、各ガスの温度に対する鋳片板厚を求めた。
【0037】図6は、上記実験2の結果を、ガスの温度
(℃)と鋳片板厚(mm)との関係で表したグラフであ
る。図示されているように、各ガスの温度が上昇するに
つれて、それぞれの熱伝導率が大きくなるため、鋳片板
厚が増大することが判った。
(℃)と鋳片板厚(mm)との関係で表したグラフであ
る。図示されているように、各ガスの温度が上昇するに
つれて、それぞれの熱伝導率が大きくなるため、鋳片板
厚が増大することが判った。
【0038】図7は、実験2の結果を、Heガス中のA
r濃度(%)と鋳片クラウン量(μm)との関係で表し
たグラフである。図示されているようにHeガス中のA
r濃度が減少するにつれて、熱伝導率が大きくなるた
め、鋳片板厚が増大することが判った。
r濃度(%)と鋳片クラウン量(μm)との関係で表し
たグラフである。図示されているようにHeガス中のA
r濃度が減少するにつれて、熱伝導率が大きくなるた
め、鋳片板厚が増大することが判った。
【0039】即ち、実験1と同様に、鋳片板厚を増大さ
せるためにはシールガスの供給温度及び/又は熱伝導率
のよいガスの混合比率を上げれば良く、一方、鋳片板厚
を減少させるためにはシールガスの供給温度及び/又は
熱伝導率のよいガスの混合比率を下げれば良い。
せるためにはシールガスの供給温度及び/又は熱伝導率
のよいガスの混合比率を上げれば良く、一方、鋳片板厚
を減少させるためにはシールガスの供給温度及び/又は
熱伝導率のよいガスの混合比率を下げれば良い。
【0040】このように本実施例の鋳片クラウン及び板
厚制御方法は、シールガスの供給温度及び/又はガスの
混合比率を調整するだけで、簡単かつ確実に鋳片クラウ
ン・板厚を制御することができるので、生産性を変動さ
せることない。また、既設の設備を使用することができ
るので、汎用性に富み、製造コストを低減することがで
きる。
厚制御方法は、シールガスの供給温度及び/又はガスの
混合比率を調整するだけで、簡単かつ確実に鋳片クラウ
ン・板厚を制御することができるので、生産性を変動さ
せることない。また、既設の設備を使用することができ
るので、汎用性に富み、製造コストを低減することがで
きる。
【0041】さらに、上述のように制御した後の鋳片ク
ラウン・板厚を鋳造中に測定して、この測定値を上記シ
ールガスの供給温度及び/又はガスの混合比率調整へフ
ィードバックするようにすれば、鋳片クラウン・板厚を
より正確に制御することができる。
ラウン・板厚を鋳造中に測定して、この測定値を上記シ
ールガスの供給温度及び/又はガスの混合比率調整へフ
ィードバックするようにすれば、鋳片クラウン・板厚を
より正確に制御することができる。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る双ロー
ル式連続鋳造法における鋳片クラウン及び板厚制御方法
によれば、生産性を変動させることなく、簡単かつ確実
に鋳片クラウン・板厚を制御することができ、且つ製造
コストを低減することができるという優れた効果を発揮
する。
ル式連続鋳造法における鋳片クラウン及び板厚制御方法
によれば、生産性を変動させることなく、簡単かつ確実
に鋳片クラウン・板厚を制御することができ、且つ製造
コストを低減することができるという優れた効果を発揮
する。
【図1】本発明に使用する双ロール式連続鋳造装置の一
例を示す要部側面図である。
例を示す要部側面図である。
【図2】ガスの温度とガスの熱伝導率との関係を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図3】実験1及び実験2に使用する鋳造ロールを示
し、(a)はその鋳造前の状態、(b)その鋳造中の状
態である。
し、(a)はその鋳造前の状態、(b)その鋳造中の状
態である。
【図4】実験1の結果を、ガスの温度と鋳片クラウン量
との関係を示すグラフである。
との関係を示すグラフである。
【図5】実験1の結果を、Heガス中のAr濃度と鋳片
クラウン量との関係について示すグラフである。
クラウン量との関係について示すグラフである。
【図6】実験2の結果を、ガスの温度と鋳片板厚との関
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
【図7】実験2の結果を、Heガス中のAr濃度と鋳片
クラウン量との関係について示すグラフである。
クラウン量との関係について示すグラフである。
【図8】従来の双ロール式連続鋳造装置の一例を示す要
部側面図である。
部側面図である。
1 双ロール式連続鋳造装置 2a,2b 鋳造ロール 3 側堰 4 湯溜り部 11 双ロール式連続鋳造装置 12a,12b 鋳造ロール C 鋳片 F 凝固開始点 K ロールキス点 L 溶湯(溶鋼) M 溶湯メニスカス部 S 凝固シェル
Claims (2)
- 【請求項1】一対の水冷鋳造ロール間に形成された湯溜
り部内に溶湯を注入して連続的に薄板鋳片を製造する双
ロール式連続鋳造法において、 上記湯溜り部を一種または二種以上を混合した不活性ガ
スでシールし、該シールガスの供給温度及び/又はガス
の混合比を調整して、上記溶湯から鋳造ロールへの熱流
束を変化させ、鋳造中の鋳片クラウン・板厚を制御する
ことを特徴とする双ロール式連続鋳造法における鋳片ク
ラウン及び板厚制御方法。 - 【請求項2】制御後の鋳片クラウン・板厚を鋳造中に測
定して、シールガスの供給温度及び/又はガスの混合比
を調整する請求項1に記載した双ロール式連続鋳造法に
おける鋳片クラウン及び板厚制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9545494A JPH07276004A (ja) | 1994-04-11 | 1994-04-11 | 双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウン及び板厚制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9545494A JPH07276004A (ja) | 1994-04-11 | 1994-04-11 | 双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウン及び板厚制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07276004A true JPH07276004A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=14138142
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9545494A Withdrawn JPH07276004A (ja) | 1994-04-11 | 1994-04-11 | 双ロール式連続鋳造法における鋳片クラウン及び板厚制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07276004A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08281388A (ja) * | 1995-04-07 | 1996-10-29 | Usinor Sacilor Sa | 金属ストリップ鋳造設備のロールクラウン調節方法および装置 |
| WO2000013820A1 (de) * | 1998-09-08 | 2000-03-16 | Thyssen Krupp Stahl Ag | Verfahren zur herstellung belastungsoptimierter stahlbänder |
| JP2002530196A (ja) * | 1998-03-25 | 2002-09-17 | ヴォエスト・アルピーネ・インデュストリーアンラーゲンバウ・ゲーエムベーハー | 薄いストリップを連続的にキャストするための方法ならびにこの方法を実施するための装置 |
| WO2003055624A1 (en) * | 2001-12-22 | 2003-07-10 | Posco | An apparatus for controlling gas layer thickness on the surface of casting roll in twin roll strip caster |
| KR100470662B1 (ko) * | 2000-12-22 | 2005-03-07 | 주식회사 포스코 | 쌍롤형 박판주조기를 이용한 박판제조방법 |
| KR100650559B1 (ko) * | 2005-12-22 | 2006-11-30 | 주식회사 포스코 | 스트립 캐스팅공정의 덴트 생성 방지 장치 및 그 방법 |
| US8607847B2 (en) | 2008-08-05 | 2013-12-17 | Nucor Corporation | Method for casting metal strip with dynamic crown control |
| CN105939800A (zh) * | 2014-02-07 | 2016-09-14 | 首要金属科技奥地利有限责任公司 | 形成定制铸造坯料的方法 |
-
1994
- 1994-04-11 JP JP9545494A patent/JPH07276004A/ja not_active Withdrawn
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US6524408B1 (en) | 1998-08-09 | 2003-02-25 | Thyssen Krupp Stahl Ag | Method for producing load-optimized steel strips |
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| US7323135B2 (en) | 2001-12-22 | 2008-01-29 | Posco | Apparatus for controlling gas layer thickness on the surface of casting rolls in a twin roll strip caster |
| AU2002359016B2 (en) * | 2001-12-22 | 2008-03-13 | Posco | An apparatus for controlling gas layer thickness on the surface of casting roll in twin roll strip caster |
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| CN105939800A (zh) * | 2014-02-07 | 2016-09-14 | 首要金属科技奥地利有限责任公司 | 形成定制铸造坯料的方法 |
| US10464111B2 (en) | 2014-02-07 | 2019-11-05 | Primetals Technologies Austria GmbH | Method of forming tailored cast blanks |
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|---|---|---|---|
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