JPH0729785B2 - 光学素子成形用型 - Google Patents

光学素子成形用型

Info

Publication number
JPH0729785B2
JPH0729785B2 JP63230149A JP23014988A JPH0729785B2 JP H0729785 B2 JPH0729785 B2 JP H0729785B2 JP 63230149 A JP63230149 A JP 63230149A JP 23014988 A JP23014988 A JP 23014988A JP H0729785 B2 JPH0729785 B2 JP H0729785B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
mold
optical element
molding
glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63230149A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0280332A (ja
Inventor
紀子 栗原
圭子 生駒
靖 谷口
敬二 平林
潔 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP63230149A priority Critical patent/JPH0729785B2/ja
Priority to US07/394,208 priority patent/US5026415A/en
Publication of JPH0280332A publication Critical patent/JPH0280332A/ja
Priority to US07/683,537 priority patent/US5202156A/en
Priority to US07/999,124 priority patent/US5382274A/en
Publication of JPH0729785B2 publication Critical patent/JPH0729785B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、レンズ、プリズム等のガラスよりなる光学素
子を、ガラス素材のプレス成形により製造するのに使用
される型に関するものである。
[従来の技術] 研磨工程を必要としないでガラス素材のプレス成形によ
ってレンズを製造する技術は従来のレンズの製造におい
て必要とされた複雑な工程をなくし、簡単且つ安価にレ
ンズを製造することを可能とし、近来、レンズのみなら
ずプリズムその他のガラスよりなる光学素子の製造に使
用されるようになってきた。
このようなガラスの光学素子のプレス成形に使用される
型材に要求される性質としては、硬さ、耐熱性、離型
性、鏡面加工性等に優れている事が挙げられる。従来、
この種の型材として、金属、セラミックス及びそれらを
コーティングした材料等、数多くの提案がされている。
いくつかの例を挙げるならば、特開昭49-51112には13Cr
マルテンサイト鋼が、特開昭52-45613にはSiC及びSi3N4
が、特開昭60-246230には超硬合金に貴金属をコーティ
ングした材料が、又、特開昭61-183134にはダイヤモン
ド薄膜又はダイヤモンド状炭素膜をコーティングした材
料が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、13Crマルテンサイト鋼は酸化しやすく、さらに
高温でFeが硝子中に拡散して硝子が着色する欠点をも
つ。SiC,Si3N4は一般的には酸化されにくいとされてい
るが、高温ではやはり酸化がおこり表面にSiO2の膜が形
成される為硝子と融着を起こし、さらに高硬度の為型自
体の加工性が極めて悪いという欠点を持つ。貴金属をコ
ーティングした材料は融着は起こしにくいが、極めて軟
かい為、傷がつきやすく又変形しやすい欠点をもつ。
又、ダイヤモンド薄膜をコーティングした材料は表面の
平滑さに欠けるため得られた光学素子の鏡面性が不足す
る。
又、ダイヤモンド状炭素膜と称される膜は、種類に決ま
るものではなく、炭素のみからなっているが、結合の
形式はSP,SP2,SP3混成からなるアモルファスの膜、
微小なグラファイトの集合体、炭素原子以外に水素原
子を含むアモルファス膜(水素化アモルファス炭素膜、
以下a−C:H膜と略す)、微小なダイヤモントや微小
なグラファイトと、アモルファスの両者の構造を含む膜
等がある。又、上述の各膜についてもはSP,SP2,SP3
の割合、はグラファイトの大きさ、は水素と炭素の
割合、は結晶とアモルファスの割合がそれぞれ異なれ
ば膜の性質が異なってくる。特開昭61-183134に開示さ
れているダイヤモンド状炭素膜はこの点についての記述
が全く無く、イオンビームスパッタで作ったと記載され
ているのみである。一般に、グラファイトのイオンビー
ムスパッタでは、の膜が形成される。しかしながら、
、、の膜のように多重結合を多く含んだり、ある
いは多重結合が非局在化して共役系が長かったり、グラ
ファイト微結晶を含んだりした膜はの膜に比べてガラ
スの成分である酸化鉛を還元しやすいので、鉛の析出が
起こって、型の耐久性が低下したり、光学素子の面精度
が低下したりする欠点をもつ。
従って、本発明の目的は、ガラスの光学素子の成形に適
した光学素子成形用型を提供することで、特に、高温で
ガラスと融着をおこさず、鏡面研磨が可能で、適当な硬
さを有し、酸化されにくく、鉛の析出が生じない光学素
子成形用型およびその製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明に従って、(1)ガラスよりなる光学素子のプレ
ス成形に用いる光学素子成形用型において、型母材の少
なくとも成形面に、水素が5〜40原子%、残部が炭素よ
りなり、さらに窒素、酸素から選ばれる少なくとも1種
の元素を含有するa−C:H膜が被覆されていることを特
徴とする光学素子成形用型、(2)a−C:H膜が、窒
素、酸素から選ばれる少なくとも1種の元素の代りに、
He,Ne,Ar,Kr,Xeから選ばれる少なくとも1種の希ガス元
素を含有する前記光学素子成形用型、(3)a−C:H膜
が、窒素、酸素から選ばれる少なくとも1種の元素の代
りに、F,Cl,Br,Iから選ばれる少なくとも1種のハロゲ
ン元素を含有する前記光学素子成形用型、(4)a−C:
H膜が、窒素、酸素から選ばれる少なくとも1種の元素
に加えて、He,Ne,Ar,Kr,Xeから選ばれる少なくとも1種
の元素を含有する前記光学素子成形用型が提供される。
光学素子成形用型の型母材としては、超硬合金の他、鏡
面性、耐熱性に優れたセラミック材料が挙げられる。
これら型母材の少なくともガラス素材と接触する面、す
なわち成形面にa−C:H膜が被覆されている。
このa−C:Hの組成は水素が5〜40原子%、残部が炭素
である。
ここで水素量を限定したのは次の理由による。a−C:H
中の水素量と膜硬度、表面粗さとの間には第1図、第2
図に示す関係が得られている。第1図より水素量が増加
すると硬度が低下し、水素量が40原子%を越えるとヌー
プ硬度が800kg/mm2未満となり所望の膜硬度が得られな
くなる。また、第2図より水素量が減少すると表面粗さ
が増大し、5原子%未満では表面粗度がRmaxで0.05μm
を超え所望の鏡面性が得られなくなる。なお、第1図、
第2図の関係を得るための水素量の増減は、第5図の蒸
着装置をもちい、成膜条件のうち加速電圧500V、基板温
度300℃を一定として、原料のCH4/H2比を変えて行っ
た。
(1)の窒素、酸素から選ばれる少なくとも1種の元素
を含有するa−C:H膜中の窒素、酸素の含有量は、100〜
50,000原子ppmの範囲が好ましい。100〜50,000原子ppm
の範囲外であると、型の耐久性を向上する効果が減少す
る。これは、100〜50,000原子ppmの範囲内では窒素や酸
素原子はa−C:H膜の構造安定化に寄与するが、範囲外
では構造の一部を破壊したり、アモルファス構造の歪み
を受け入れにくくなるためと考えられる。上記膜のヌー
プ硬度は800〜2000kg/mm2程度である。
(2)のHe,Ne,Ar,Kr,Xeから選ばれる少なくとも1種の
希ガス元素を含有するa−C:H膜中の希ガス元素の含有
量は、100〜5,000原子ppmの範囲が好ましい。100〜5,00
0原子ppmの範囲外であると、型の耐久性、耐傷性を向上
する効果が減少する。これは、特に100〜5,000原子ppm
の範囲内では、希ガス原子は炭素や酸素原子と原子半径
が異なることによりアモルファス構造の歪みを受け入
れ、a−C:H膜の構造安定化に寄与し、膜の硬度の向上
に寄与するためと考えられる。上記膜のヌープ硬度は10
00〜3000kg/mm2程度である。
(3)のF,Cl,Br,Iから選ばれる少なくとも1種のハロ
ゲン元素の含有するa−C:H膜は、ハロゲン元素を含有
することによりガラスとのぬれ性が低下するため成形時
の離型性が向上し、繰り返し成形に際してa−C:H膜の
組成変化、構造変化を抑制するため型の耐久性が向上す
る。
ハロゲン元素の含有量は100〜50,000原子ppmの範囲が好
ましい。含有量が100原子ppm未満であるとぬれ性の改良
効果が低くなる傾向があり、50,000ppmを越えると膜中
に結合していないハロゲン元素の含有量が増し膜の耐久
性を損なう傾向がある。上記膜のヌープ硬度は800kg/mm
2以上である。
ハロゲン元素はa−C:H膜の表面に偏って分布していて
もよいし、膜全体に渡って均一に分布していてもよい。
(4)の窒素、酸素から選ばれる少なくとも1種の元素
に加えて、He,Ne,Ar,Kr,Xeから選ばれる少なくとも1種
の希ガス元素を含有するa−C:H膜中の窒素、酸素の含
有量は、100〜50,000原子ppmの範囲が好ましく、希ガス
元素の含有量は100〜5,000原子ppmの範囲が好ましい。
前記(1)〜(4)のa−C:H膜は、アモルファス構造
のみではなく少量の結晶質を含んでいてもよい。しか
し、この結晶質は0.01〜0.1μm程度の微小なダイヤモ
ンド粒であればよいが、膜表面にダイヤモンドの結晶面
がはっきり出てくるようなものは好ましくはない。ま
た、グラファイトや多重結合をできるだけ含まないこと
が好ましいが、少量であれば含んでいてもさしつかえな
い。
a−C:H膜の膜厚は0.05〜0.5μmであることが好まし
い。膜厚が0.05μm未満であると成形時に型母材の成分
元素がガラス中に溶け出し成形用型の耐久性が低下する
傾向があり、0.5μmを越えると膜中の歪みが大きくな
り膜剥れを生じ易くなる。
次に、本発明の光学素子成形用型の製造方法について述
べる。
型母材の少なくとも成形面にa−C:H膜を被覆する方法
としては、プラズマ蒸着法、イオンビーム蒸着法、プラ
ズマスパッタ蒸着法、イオンビームスパッタ蒸着法、プ
ラズマイオンプレーティング法、イオンビームイオンプ
レーティング法、電子サイクロトロン共鳴法等が挙げら
れる。
前記(1)のa−C:H膜を形成するには、炭素、水素、
窒素含有物質を原料として上記方法により行なう。前記
(2)のa−C:H膜を形成するには、例えば炭素、水素
含有ガスを原料として希ガスイオンで基板をアシストし
ながら高周波放電法等、上記方法により行なう。前記
(3)のa−C:H膜を形成するには、炭素、水素含有ガ
ス、ハロゲン含有ガスを原料として上記方法により行な
う他、ハロゲン元素を含まないa−C:H膜を上記方法に
より形成した後、ハロゲン元素を含むプラズマに曝すな
どして膜中にハロゲン元素を含有させる方法等による。
[実施例] 以下、図面を参照しながら本発明の具体的実施例を説明
する。
実施例1 第3図及び第4図は本発明に係る光学素子成形用型の1
つの実施態様を示すものである。
第3図は光学素子のプレス成形前の状態を示し、第4図
は光学素子成形後の状態を示す。第3図中1は型母材、
2は該型母材のガラス素材の接触する成形面に形成され
たa−C:H膜、3はガラス素材であり、第4図中4は光
学素子である。第3図に示すように型の間に置かれた硝
子素材3をプレス成形することによって、第4図に示す
ようにレンズ等の光学素子4が成形される。
WC90%、Co10%からなる型母材の表面にa−C:H膜を電
子サイクロトロン共鳴プラズマCVD法(ECR法)によって
被覆した。ECRプラズマ装置は、第5図に示す空胴共振
器タイプで空胴共振器11に電磁石12で磁場をかけマイク
ロ波導入窓13より導波管14を通してマイクロ波を導入
し、ガス導入口15よりガスを空胴共振器に導入し、ガス
を励起する。磁場の大きさは、マイクロ波導入口で2000
ガウス、型表面で500ガウスになるように設定した。型
ホルダー16に支持した型17は、第5図に示すように空胴
共振器の外に設置した。
次にガス導入口15より、表1に示すガスを空胴共振器に
導入し圧力5×10-2Torrとしマイクロ波電力600W、型表
面温度300℃の一定条件で1時間成膜して光学素子成形
用型No.1〜13を得た。
成膜した各膜を燃焼法により元素分析し、またヌープ硬
度を測定した。結果を表2に示す。
次に、これら13種類の膜を被覆した型を用いて第8図に
示す装置によりガラスレンズのプレス成型を行なった例
について詳述する。
第8図中、51は真空槽本体、52はそのフタ、53は光学素
子を成形する為の上型、54はその下型、55は上型をおさ
えるための上型おさえ、56は胴型、57は型ホルダー、58
はヒータ、59は下型をつき上げるつき上げ棒、60は該つ
き上げ棒を作動するエアシリンダ、61は油回転ポンプ、
62,63,64はバルブ、65は不活性ガス流入パイプ、66はバ
ルブ、67はリークパイプ、68はバルブ、69は温度セン
サ、70は水冷パイプ、71は真空槽を支持する台を示す。
まず、フリント系光学ガラス(SF14)を所定の量に調整
し、球状にしたガラス素材を型のキャビティー内に置
き、これを装置内に設置する。
ガラス素材を投入した型を装置内に設置してから真空槽
51のフタ52を閉じ、水冷パイプ70に水を流し、ヒータ58
に電流を通す。この時窒素ガス用バルブ66及び68は閉
じ、排気系バルブ62,63,64も閉じている。尚油回転ポン
プ61は常に回転している。
バルブ62を開け排気をはじめ10-2Torr以下になったらバ
ルブ62を閉じ、バルブ66を開いて窒素ガスをボンベより
真空槽内に導入する。所定温度になったらエアシリンダ
60を作動させて10kg/cm2の圧力で5分間加圧する。圧力
を除去した後、冷却速度を−5℃/minで転位点以下にな
るまで冷却し、その後は−20℃/min以上の速度で冷却を
行ない、200℃以下に下がったらバルブ66を閉じ、リー
クバルブ63を開いて真空槽51内に空気を導入する。それ
からフタ52を開け上型おさえをはずして成形物を取り出
す。
上記のようにして、フリント系光学硝子SF14(軟化点Sp
=586℃、転位点Tg=485℃)を使用して、第4図に示す
レンズ4を成形した。この時の成膜条件すなわち時間−
温度関係図を第10図に示す。
次に、同じ型を用いて200回の成形を行った後に、成形
したレンズの表面粗さ及び成形前後での型の表面粗さを
測定した。その結果を表3に示す。
次に、No.1〜13の型を用い、第9図に示す成形装置によ
りガラスレンズのプレス成形を行った例について詳述す
る。
第9図において、104は取入れ用置換室であり、106は成
形室であり、108は蒸着室であり、110は取出し用置換室
である。112,114,116はゲートバルブであり、118はレー
ルであり、120は該レール上を矢印A方向に搬送せしめ
られるパレットである。124,138,140,150はシリンダで
あり、126,152はバルブである。128は成形室106内にお
いてレール118に沿って配列されているヒータである。
成形室106内はパレット搬送方向に沿って順に加熱ゾー
ン106-1、プレスゾーン106-2及び徐冷ゾーン106-3とさ
れている。プレスゾーン106-2において、上記シリンダ1
38のロッド134の下端には成形用上型部材130が固定され
ており、上記シリンダ140のロッド136の上端には成形用
下型部材132が固定されている。これら上型部材130及び
下型部材132は、上記第3図の本発明による型部材であ
る。蒸着室108内においては、蒸着物質146を収容した容
器142及び該容器を加熱するためのヒータ144が配置され
ている。
フリント系光学ガラス(SF14、軟化点Sp=586℃、ガラ
ス転移点Tg=485℃)を所定の形状及び寸法に粗加工し
て、成形のためのブランクを得た。
ガラスブランクをパレット120に載置し、取入れ置換室1
04内の120-1の位置へ入れ、該位置のパレットをシリン
ダ124のロッド122によりA方向に押してゲートバルブ11
2を越えて成形室106内の120-2の位置へと搬送し、以下
同様に所定のタイミングで順次新たに取入れ置換室104
内にパレットを入れ、このたびにパレットを成形室106
内で120-2→……→120-8の位置へと順次搬送した。この
間に、加熱ゾーン106-1ではガラスブランクをヒータ128
により徐々に加熱し120-4の位置で軟化点以上とした上
で、プレスゾーン106-2へと搬送し、ここでシリンダ13
8,140を作動させて上型部材130及び下型部材132により1
0kg/cm2の圧力で5分間プレスし、その後加圧力を解除
しガラス転移点以下まで冷却し、その後シリンダ138,14
0を作動させて上型部材130及び下型部材132をガラス成
形品から離型した。該プレスに際しては上記パレットが
成形用胴型部材として利用された。しかる後に、徐冷ゾ
ーン106-3ではガラス成形品を徐々に冷却した。尚、成
形室106内には不活性ガスを充満させた。
成形室106内において120-8の位置に到達したパレット
を、次の搬送ではゲートバルブ114を越えて蒸着室108内
の120-9の位置へと搬送した。通常、ここで真空蒸着を
行なうのであるが、本実施例では該蒸着を行なわなかっ
た。そして、次の搬送ではゲートバルブ116を越えて取
出し置換室110内の120-10の位置へと搬送した。そし
て、次の搬送時にはシリンダ150を作動させてロッド148
によりガラス成形品を成形装置102外へと取出した。
1000回、5000回、10000回の耐久試験を行なったとこ
ろ、窒素、酸素原子を含まない膜を被覆した型13は、80
0〜900回目で被覆膜が部分的に剥離してしまった。しか
しながら他の型1〜12は、10000回に及ぶ成形の後もレ
ンズ表面粗さはRmax0.03μm以下であった。最もよいも
のは11の型で、Rmax0.02μm、最も悪いものは、4の型
でRmax0.03μmであった。
実施例2 実施例1と同様にして、第5図に示す装置を用い電子サ
イクロトロン共鳴法(ECR法)により、WC90%、Co10%
からなる型母材の表面にa−C:H膜を被覆した。ただ
し、マイクロ波電力600Wを700Wに、またマイクロ波導入
口での磁場の大きさ2000ガウスを2500ガウスに変えた。
成膜に用いたガスの種類と流量を表4に示す。
こうして得られたa−C:H膜を燃焼法、原子吸光法によ
り元素分析し、またヌープ硬度を測定した。結果を表5
に示す。
次に第6図に示すイオンビーム蒸着法により上記例と同
様に型に膜を被覆した。第6図において22は蒸着容器、
23,23′は2つのイオンビーム装置、24,24′はイオン化
室、25,25′はイオンビーム引出しグリッド、26,26′は
ガス導入口、27は型母材、28は型ホルダーを示す。
26より炭素含有ガスと水素の混合ガスをイオン化し、イ
オンビームをつくり、26′で希ガス原子をイオン化しイ
オンビームとして引き出し型母材27上に成膜する。
真空容器の背圧は2×10-5Torr、成膜ガスとしてメタ
ン、水素、ヘリウムの3種を用い、流量はそれぞれ5SCC
Mに固定した。この時圧力は3×10-4Torrになった。
メタン、水素のイオンビーム、ヘリウムのイオンビーム
の加速電圧を表6に示すようにし、かつ、基板を特に加
熱せず成膜した。基板温度は、各イオンビームの条件に
より、表6に示すようになった。
これらの膜の成分分析及び硬度を表7に示す。
又、これらの膜には、微量のNとOが検出された。
次に、これら16種類の膜を被覆した型を用いて第8図に
示す装置によりガラスレンズのプレス成形を行った。
成形したレンズの表面粗さ及び成形前後での型の表面粗
さを測定した。その結果を表8に示す。
次に、第9図に示す装置により1000回、5000回、10000
回の耐久テストを行なった。いずれの場合もレンズの表
面粗さはRmax0.03μm以下であった。最も良いものは29
の膜でRmax0.02μmであった。
実施例4 第7図に示す装置を用いてa−C:H膜を被覆した。図中1
1は13.56MHzのRF電流を示し、さらに直流電源40によっ
て基板バイアスが印加できるプラズマCVD装置である。
a−C:H膜を形成する時は、有機溶剤により表面を洗浄
にした型母材37をホルダ36上に設置し、排気孔42より排
気して容器35内部を真空とする。型母材37を300℃に加
熱し、原料ガスCH4+CF4をCH4/CF4=2の比でガス導入
口38から導入する。H2ガスは導入口39から10SCCM導入す
る。
RFパワー300W基板バイアス−300V印加し、圧力2×10-2
Torrに保ち放電した。基板温度は150℃に保持し0.5μm
成膜した。生成した膜a−C:H:F中水素は30原子%混在
しESCAによる表面分析によりC−F結合が確認された。
実施例5 実施例4と同様に第7図の装置を用い導入口9から、Ar
/H2=1混合ガスを導入し、導入8からCH4ガスを導入し
RFパワー300W基板バイアス−500V印加し基板温度200℃
で0.5μm成膜した。その後導入口9からCF4ガスを導入
しRFパワー200W基板バイアス0Vで放電した。
生成膜中水素含有量は25原子%混在し、ESCAでC−F結
合が確認された。
レンズを製作する工程を次に述べる。
まず、型の母材を所定の形状に加工し、レンズ成形面を
鏡面研磨する。次にイオンプレーティング法によりSiC
の被覆を形成する。又、試料No.33,34は実施例4の方法
で、試料No.35は実施例5の方法で各々a−C:H膜を被覆
した。膜厚は0.1μmとした。次にフリント系光学硝子
(SF14)を所定の量に調整し、球状にした硝子素材を型
のキャビティー内に置き、これを装置内に設置する。
次に本発明による光学素子成形用型によって硝子レンズ
のプレス成形を行なった例について詳述する。下記の表
9は実験に供した型材の種類を示す。
No.33〜34は比較材であり、.No.33〜35は本発明で提案
する材料である。母材として超硬合金WC(90%)+Co
(10%)及び焼結SiCを使用した。これらの型を用いて
実施例1と同様に第8図の装置により成形を行った。
次に成形したレンズの表面粗さ及び成形前後での型の表
面粗さを測定した。その結果を表10に示す。
次に融着発生の無いNo.30,33,34,35について同一型部材
を用いて第9図に示す装置により連続10000回のプレス
成形を行なった。この際の型部材の成形面の表面粗さ及
び成形された光学素子の光学面の表面粗さについて表11
に示す。
[発明の効果] 本発明によれば、型母材上に形成したa−C:H膜中に、
酸素、窒素、希ガス元素の少なくとも1種あるいはハロ
ゲン元素を微量添加することにより、a−C:H膜の構造
を安定化することができた。その結果、ガラスの成形に
際しガラス中に含まれる鉛、アルカリ元素と反応しなく
なる他、膜中の歪を緩和することにより、耐久性に優れ
た成形用型を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図はa−C:H中の水素量−膜硬度関係図、第2図は
水素量−表面粗さ関係図である。第3図および第4図は
本発明に係る光学素子成形用型の一実施態様を示す断面
図で、第3図はプレス成形前の状態、第4図はプレス成
形後の状態を示す。第5,6,7図は本発明に係る光学素子
成形用型の製造方法に用いる装置を示す概略図で、第5
図は電子サイクロトロン装置、第6図はイオンビーム蒸
着装置、第7図はプラズマCVD装置を示す。第8図およ
び第9図本発明に係る光学素子成形用型を使用するレン
ズの成形装置を示す断面図で、第8図は非連続成形タイ
プ、第9図は連続成形タイプである。第10図はレンズ成
形の際の時間温度関係図である。 1……型の母材、2……a−C:H膜、3……ガラス素
材、4……成形されたレンズ、11……真空容器、12……
電磁石、13……マイクロ波導入窓、14……マイクロ波導
波管、15……ガス導入口、16……型ホルダー、17……型
母材、18……排気口、22……真空容器、23……イオンビ
ーム装置、24……イオン化室、25……イオンビーム引き
出しグリッド、26……ガス導入口、27……型母材、28…
…型ホルダー、35……真空容器、36……基板ホルダ、37
……型母材、38……ガス導入口、39……ガス導入口、40
……直流電源、41……RF電源、42……排気口、51……真
空槽本体、52……フタ、53……上型、54……下型、55…
…上型おさえ、56……胴型、57……型ホルダー、58……
ヒーター、59……つき上げ棒、60……エアシリンダ、61
……油回転ポンプ、62,63,64……バルブ、65……流入パ
イプ、66……バルブ、67……流出パイプ、68……バル
ブ、69……温度センサ、70……水冷パイプ、71……台、
102……成形装置、104……取入れ用置換室、106……成
形室、108……蒸着室、110……取出し用置換室、112…
…ゲートバルブ、114……ゲートバルブ、116……ゲート
バルブ、118……レール、120……パレット、122……ロ
ッド、124……シリンダ、126……バルブ、128……ヒー
タ、130……上型、132……下型、134……ロッド、136…
…ロード、138……シリンダ、140……シリンダ、142…
…容器、144……ヒータ、146……蒸着物質、148……ロ
ッド、150……シリング、152……バルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平林 敬二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山本 潔 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラスよりなる光学素子のプレス成形に用
    いる光学素子成形用型において、型母材の少なくとも成
    形面に、水素が5〜40原子%、残部が炭素よりなり、さ
    らに窒素、酸素から選ばれる少なくとも1種の元素を含
    有する水素化アモルファス炭素膜が被覆されていること
    を特徴とする光学素子成形用型。
  2. 【請求項2】窒素、酸素から選ばれる少なくとも1種の
    元素の含有量が、100〜50,000原子ppmである請求項1記
    載の光学素子成形用型。
  3. 【請求項3】水素化アモルファス炭素膜が、窒素、酸素
    から選ばれる少なくとも1種の元素の代りに、He,Ne,A
    r,Kr,Xeから選ばれる少なくとも1種の希ガス元素を含
    有する請求項1記載の光学素子成形用型。
  4. 【請求項4】He,Ne,Ar,Kr,Xeから選ばれる少なくとも1
    種の希ガス元素の含有量が、100〜5,000原子ppmである
    請求項3記載の光学素子成形用型。
  5. 【請求項5】水素化アモルファス炭素膜が、窒素、酸素
    から選ばれる少なくとも1種の元素の代りに、F,Cl,Br,
    Iから選ばれる少なくとも1種のハロゲン元素を含有す
    る請求項1記載の光学素子成形用型。
  6. 【請求項6】F,Cl,Br,Iから選ばれる少なくとも1種の
    ハロゲン元素の含有量が、100〜50,000原子ppmである請
    求項5記載の光学素子成形用型。
  7. 【請求項7】水素化アモルファス炭素膜が、窒素、酸素
    から選ばれる少なくとも1種の元素に加えて、He,Ne,A
    r,Kr,Xeから選ばれる少なくとも1種の元素を含有する
    請求項1記載の光学素子成形用型。
JP63230149A 1988-08-16 1988-09-16 光学素子成形用型 Expired - Fee Related JPH0729785B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63230149A JPH0729785B2 (ja) 1988-09-16 1988-09-16 光学素子成形用型
US07/394,208 US5026415A (en) 1988-08-16 1989-08-15 Mold with hydrogenated amorphous carbon film for molding an optical element
US07/683,537 US5202156A (en) 1988-08-16 1991-04-10 Method of making an optical element mold with a hard carbon film
US07/999,124 US5382274A (en) 1988-08-16 1992-12-31 Mold with film of 0-5 atom % hydrogen and molding method utilizing same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63230149A JPH0729785B2 (ja) 1988-09-16 1988-09-16 光学素子成形用型

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0280332A JPH0280332A (ja) 1990-03-20
JPH0729785B2 true JPH0729785B2 (ja) 1995-04-05

Family

ID=16903359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63230149A Expired - Fee Related JPH0729785B2 (ja) 1988-08-16 1988-09-16 光学素子成形用型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0729785B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0280332A (ja) 1990-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5662999A (en) Mold and method of manufacturing the same
US5382274A (en) Mold with film of 0-5 atom % hydrogen and molding method utilizing same
US5026415A (en) Mold with hydrogenated amorphous carbon film for molding an optical element
JPH05339018A (ja) 光学素子成形用型
US5676723A (en) Mold for forming an optical element
JPH04154634A (ja) 光学素子成形用型及びその製造方法
JPH0729786B2 (ja) 光学素子成形用型
JPH0729785B2 (ja) 光学素子成形用型
JP2531819B2 (ja) 光学素子成形用型
JP2504835B2 (ja) 光学素子成形用型、その製造方法およびそれを用いた成形方法
JP2830969B2 (ja) 光学素子成形用型及びその製造方法
JPH06320636A (ja) 光学素子成形用型の製造方法
JP2505897B2 (ja) 光学素子成形用型
JP2571290B2 (ja) 光学素子成形用型
JPH04154633A (ja) 光学素子成形用型及びその製造方法
JP3149149B2 (ja) 光学素子成形用型
JP2612621B2 (ja) 光学素子成形用型
JP2785903B2 (ja) 光学素子成形用型
JP3144608B2 (ja) 光学素子成形用型及びその製造方法
JPH09110441A (ja) 光学素子成形用型
JPH06279037A (ja) 光学素子成形用型及びその製造方法
JPH0725559B2 (ja) 光学素子成形用型部材
JPH0729784B2 (ja) 光学素子成形用型
JPS63151628A (ja) 光学素子成形用型
JPH0745331B2 (ja) 光学素子成形用型

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees