JPH07299911A - 基板の接合方法及びその方法を用いたインクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents
基板の接合方法及びその方法を用いたインクジェットヘッドの製造方法Info
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Abstract
した基板の接合方法を提供する。 【構成】 少なくとも一部分が第2の基板より薄く形成
された第1の基板と、第1の基板とは材質の異なる第2
の基板を陽極接合を用いて接合する基板の接合方法にお
いて、接合温度Tbから室温Trまで冷却したときの第
1の基板の収縮量ε1と第2の基板の収縮量ε2の関係
が、εsi≧εPyを満足する接合温度Tbを予め求めた
後、前記接合温度Tbにて、第1の基板と、第2の基板
を陽極接合を用いて接合する基板の接合方法。
Description
合方法に関し、特にその陽極接合の接合温度に関する。
また、陽極接合を用いたインクジェットヘッドの製造方
法への応用に関する。
る2枚の絶縁体もしくは半導体の基板を重ね合わせて加
熱した後、基板間に高電圧を印加し、例えばガラス内に
存在する正の可動イオンを陰極にひきつけ、陽極側に残
った負イオンによってもう一方の基板と接合する方法で
あり、比較的、確実に2枚の基板を接合する方法であ
る。
示されているインクジェットヘッドは、インク・オン・
デマンド方式を採用しており、基板、振動板等の接合は
陽極接合によっている。この陽極接合は母材の40%の
強度があるため、この種のインクジェットヘッドの製造
においては有用な接合方法として注目されている。
は、アクチュエータに静電気による吸引力を利用したも
のが開示されているが、この方式によれば、高品質(高
解像度)の印字が得られる。
クジェットヘッドのアクチュエータに静電気による吸引
力を利用したものは、振動板を構成する流路基板(S
i)並びにこれを挾んだカバーガラス(パイレックスガ
ラス)及び電極ガラス(パイレックスガラス)から構成
されており、その製造に際しては、これらの基板とガラ
スとを陽極接合により接合することが強度又は振動板と
電極間のギャップの加工精度の点から望ましいとされて
いる。しかしながら、解像度を上げ、かつプリンタとし
て常用される範囲の低電圧で駆動するためには振動板を
その両側のガラスに比べて薄くする必要があるが、接合
条件によっては振動板が歪んで反ってしまい、インクジ
ェットヘッドとして機能しない場合が起きる、という問
題点があった。このように、一方の基板に特に薄い膜を
有する基板を他方の基板と陽極接合を行って接合する方
法においては、インクジェットヘッドに限らず、接合
後、所望の膜が得られない、という課題を有していた。
めになされたものであり、陽極接合によっても振動板が
反らないようにした陽極接合による基板の接合方法及
び、それを応用したインクジェットヘッドの製造方法を
提供することを目的とする。
は、少なくとも一部分が第2の基板より薄く形成された
第1の基板と、前記第1の基板とは材質の異なる前記第
2の基板を陽極接合を用いて接合する基板の接合方法に
おいて、室温Trを含む温度Tの範囲に対し、各々第1
の基板の線膨張係数を示す第1の関数α1(T)と、第
2の基板の線膨張係数を示す第2の関数α2(T)とを
求める工程と、前記第1の関数及び前記第2の関数から
下式を満足する接合温度Tbを算出する工程と、
前記第2の基板を加熱する工程と、前記接合温度Tbを
保ちつつ前記第1の基板及び前記第2の基板間に所定時
間電圧を印加する工程と、前記電圧の印加を停止し、陽
極接合された基板を室温まで冷却する工程からなること
を特徴とする。
製造方法は、ノズルと、該ノズルに連通するインク流路
と、該流路の一部に形成された振動板と、該振動板に空
隙をもって対向して形成された電極とを有し、前記振動
板と前記電極間に電気パルスを印加し、前記振動板を静
電気力により変形させ、前記ノズルからインク液滴を吐
出するインクジェットヘッドの製造方法において、前記
流路及び前記振動板を第1の基板に形成する工程と、前
記電極を前記第1の基板より厚い第2の基板上に形成す
る工程と、前記第1の基板及び前記第2の基板を接合温
度Tbまで加熱し、前記基板間に所定時間電圧を印加し
て、前記基板を陽極接合する工程とを含み、室温Trを
含む温度Tの範囲に対し、各々第1の基板の線膨張係数
を示す第1の関数α1(T)と、第2の基板の線膨張係
数を示す第2の関数α2(T)と前記接合温度Tbとの関
係が、
てはシリコンが挙げられ、前記第2の基板の好ましい材
質としては、パイレックスガラスが挙げられる。
3の基板とを陽極接合した場合には、陽極接合度は比較
的高温にて行われるため、使用温度即ち常温においては
これらの基板は収縮する。その収縮量の如何によっては
第1の基板の振動板が反ってしまうが、本発明において
は、接合温度を、接合後の第1の基板の収縮量が、第2
の基板又は第3の基板の収縮量と同一か又は多くなる温
度範囲に設定したので、第1の基板に形成された振動板
を薄くしたとしてもそれが反るという現象が避けられ、
正常な動作が期待できる。
ッドの分解斜視図であり、一部断面図で示してある。本
実施例はインク液滴を基板の端部に設けたノズル孔から
吐出させるエッジイジュクトタイプの例を示すものであ
るが、基板の上面部に設けたノズル孔からインク液滴を
吐出させるフェイスイジュクトタイプのものでもよい。
図3は組み立てられたインクジェットヘッド全体の断面
側面図、図4は図3のA−A線矢視図である。本実施例
のインクジェットヘッド10は次に詳述する構造を持つ
3枚の基板1、2、3を重ねて接合した積層構造となっ
ている。中間の第1の基板1は、シリコン基板であり、
複数のノズル孔4を構成するように、基板1の表面に一
端より平行に等間隔で形成された複数のノズル溝11
と、各々のノズル溝11に連通し、底壁を振動板5とす
る吐出室6を構成することになる凹部12と、凹部12
の後部に設けられたオリフィス7を構成することになる
インク流入口のための細溝13と、各々の吐出室6にイ
ンクを供給するための共通のインクキャビティ8を構成
することになる凹部14とを有する。また、振動板5の
下部には後述する電極を装着するため振動室9を構成す
ることになる凹部15が設けられている。
向して配置される電極との対向間隔、即ちギャップ部1
6の長さG(図3参照、以下「ギャップ長」と記す。)
が、凹部15の深さと電極の厚さとの差になるように、
間隔保持手段を第1の基板1の下面に形成した振動室用
の凹部15により構成している。また、別の例として凹
部の形成は第2の基板2の上面でもよい。ここでは、凹
部15の深さをエッチングにより0.6μmとしてい
る。なお、ノズル溝11のピッチは0.72mmであ
り、その幅は70μmである。
与については、半導体及び電極である金属の材料による
仕事関数の大小が重要であり、本実施例では共通電極材
料にはチタンを下付けとし白金、またはクロムを下付け
とし金を使用しているが、本実施例に限定されるもので
はなく、半導体及び電極材料の特性により別の組合わせ
でもよい。
2の基板にはホウ珪酸系ガラスを使用し、この第2の基
板2の接合によって振動室9を構成するとともに、第2
の基板2上の振動板5に対応する各々の位置に、金を
0.1μmスパッタし、振動板5とほぼ同じ形状に金パ
ターンを形成して個別電極21としている。個別電極2
1はリード部22及び端子部23を持つ。更に、電極端
子部23を除きパイレックススパッタ膜を全面に0.2
μm被覆して絶縁層24を形成し、インクジェットヘッ
ド駆動時の絶縁破壊、ショートを防止するための膜を形
成している。
3の基板3は、第2の基板2と同じくホウ珪酸系ガラス
を用いている。この第3の基板3の接合によって、ノズ
ル孔4、吐出室6、オリフィス7及びインクキャビティ
8が構成される。そして、第3の基板3にはインクキャ
ビティ8に連通するインク供給口31が設けられる。イ
ンク供給口31は接続パイプ32及びチューブ33を介
して図示しないインクタンクに接続される。
度270〜400℃、電圧500〜800Vの印加で陽
極接合し、また同条件で第1の基板1と第3の基板3と
を接合し、図3のようにインクジェットヘッドを組み立
てる。なお、この陽極接合による組み立てについての詳
細は後述する。陽極接合後に、振動板5と第2の基板2
上の個別電極21との間に形成されるギャップ長さG
は、凹部15の深さと個別電極21の厚さとの差であ
り、本実施例では0.5μmとしてある。また、振動板
5と個別電極21上の絶縁層24との空隙間隔G1は
0.3μmとなっている。
立てた後は、共通電極17と個別電極21の端子部23
間にそれぞれ配線101により駆動回路102を接続
し、インクジェットプリンタを構成する。インク103
は、図示しないインクタンクよりインク供給口31を経
て第1の基板1の内部に供給され、インクキャビティ
8、吐出室6等を満たしている。そして、吐出室6のイ
ンクは、図3に示されるように、インクジェットヘッド
10の駆動時にノズル孔4よりインク液滴104となっ
て吐出され、記録紙105に印字される。
述のように、第1の基板1例えばSiと第2の基板2例
えばパイレックスガラスとに、温度270〜400℃の
環境の下で、直流電圧500〜800Vを電極41,4
2を介して印加し、陽極接合する。同様に、第1の基板
1と第3の基板3例えばパイレックスガラスとに、温度
270〜400℃の環境の下で、直流電圧500〜80
0Vを電極41,42を介して印加し、陽極接合する。
1,2,3に作用する歪みを示した説明図である。ここ
で、基板2,3の収縮量が基板1の収縮量よりも多いと
きには基板1の振動板5に圧縮力が作用して反ることに
なるが、その逆に、基板1収縮量が基板2,3の収縮量
と同じか或いは多いときには振動板5には応力が加わら
ないか或いは加わっても張力のみが作用し、振動板5が
反るような現象は起こらない。このように、基板1,
2,3の収縮量によって振動板5に反りが生じたり或い
は生じなかったりするが、それは陽極接合時の温度と基
板1,2,3の線膨張係数とに依存する。この点を次に
説明する。
る。なお、次式において、αは線膨張係数、ΔTは温度
変化である。
収縮量をそれぞれεsi,εPyとすると、それは次式によ
り表される。
度(例えば室温)、αsi(T)は第1の基板1の線膨張
係数、αPy(T)は第2の基板2の線膨張係数である。
上述のように、第1の基板1の収縮量εsiが第2の基板
2の収縮量εPyと等しいか、或るいは大きいときには振
動板5の反りが阻止が発生しないので、線膨張係数αsi
(T),αPy(T)を予め計測しておくことにより次式
が満足する接合温度Tbを求める。
係を示した特性図である。パイレックスガラスはロット
ごとに線膨張係数が異なる性質を示し、図示の例におい
て、#1は線膨張係数の比較的大きいロットの例を示し
ており、#2は線膨張係数の比較的小さいロットの例を
示している。この#1のパイレックスガラスは接合温度
が300゜C以上において上記の(3)式を満足し、ま
た、#2のパイレックスガラスは接合温度が215゜C
以上において上記の(3)式を満足している。従って、
#1のパイレックスガラスは300゜C以上の接合温
度、#2のパイレックスガラスは215゜C以上の接合
温度で陽極接合すればよいことが分かる。ところが、接
合温度が400゜Cを越えると、引っ張り応力が大きく
なり過ぎて振動板5が破損するおそれがあるので、接合
温度の上限は400゜Cとするのが望ましい。
着目すると、接合温度が300゜C以下においても、±
500(オングストローム)以内の反りであれば実用上
支障はないので、接合温度は270゜C以上でもよく、
また、パイレックスガラスのロット間の特性のバラツキ
を考慮した場合には、接合温度の範囲は270゜C〜4
00゜Cとなる。この温度範囲において更に望ましいの
は270゜C〜330゜Cの範囲であり、その温度範囲
において更に望ましいのは300゜C〜330゜Cの範
囲である。このような#1のパイレックスガラスの接合
温度の範囲は、また、#2のパイレックスガラスの接合
温度の条件を満足することになるので、接合温度の条件
が高い温度領域にある特性のパイレックスガラスを基準
とすれば、他のパイレックスガラスの特性如何に拘らず
画一な接合温度にて陽極接合をすることができる。
の製造方法を例にとり、説明したが、本発明は、インク
ジェットヘッドの製造方法に限定されるものではなく、
同様の課題を有する、例えば、陽極接合を用い、2枚以
上の基板を接合することにより形成される静電アクチュ
エータを有する装置全般の製造方法に適用することが可
能である。
の基板と第2の基板、又は第1の基板と第3の基板とを
陽極接合し、その接合温度を接合後の第1の基板の収縮
量が、第2の基板又は第3の基板の収縮量と同一か又は
多くなる温度範囲に設定したので、第1の基板に形成さ
れた振動板を薄くしたとしてもそれが反るという現象が
避けられ、正常な動作が期待できる。
である。
図である。
図である。
Claims (5)
- 【請求項1】少なくとも一部分が第2の基板より薄く形
成された第1の基板と、前記第1の基板とは材質の異な
る前記第2の基板を陽極接合を用いて接合する基板の接
合方法において、 室温Trを含む温度Tの範囲に対し、各々第1の基板の
線膨張係数を示す第1の関数α1(T)と、第2の基板
の線膨張係数を示す第2の関数α2(T)とを求める工
程と、 前記第1の関数及び前記第2の関数から下式を満足する
接合温度Tbを算出する工程と、 【数1】 前記接合温度Tbまで前記第1の基板及び前記第2の基
板を加熱する工程と、 前記接合温度Tbを保ちつつ前記第1の基板及び前記第
2の基板間に所定時間電圧を印加する工程と、 前記電圧の印加を停止し、陽極接合された基板を室温ま
で冷却する工程からなることを特徴とする基板の接合方
法。 - 【請求項2】前記第1の基板をシリコンにより構成し、
前記第2の基板をパイレックスガラスにより構成したこ
とを特徴とする請求項1記載の基板の接合方法。 - 【請求項3】ノズルと、該ノズルに連通するインク流路
と、該流路の一部に形成された振動板と、該振動板に空
隙をもって対向して形成された電極とを有し、前記振動
板と前記電極間に電気パルスを印加し、前記振動板を静
電気力により変形させ、前記ノズルからインク液滴を吐
出するインクジェットヘッドの製造方法において、 前記流路及び前記振動板を第1の基板に形成する工程
と、 前記電極を前記第1の基板より厚い第2の基板上に形成
する工程と、 前記第1の基板及び前記第2の基板を接合温度Tbまで
加熱し、前記基板間に所定時間電圧を印加して、前記基
板を陽極接合する工程とを含み、 室温Trを含む温度Tの範囲に対し、各々第1の基板の
線膨張係数を示す第1の関数α1(T)と、第2の基板
の線膨張係数を示す第2の関数α2(T)と前記接合温
度Tbとの関係が、 【数2】 を満足することを特徴とすることを特徴とするインクジ
ェットヘッドの製造方法。 - 【請求項4】前記第1の基板と、前記第1の基板を覆う
第3の基板とを更に接合温度Tbにて陽極接合し、 室温Trを含む温度Tの範囲に対し、第3の基板の線膨
張係数を示す第3の関数α3(T)と、前記第1の関数
α1(T)と、前記接合温度Tbとの関係が、 【数3】 を満足することを特徴とする請求項3記載のインクジェ
ットヘッドの製造方法。 - 【請求項5】前記第1の基板をシリコンにより構成し、
前記第2及び第3の基板をパイレックスガラスにより構
成したことを特徴とする請求項3もしくは請求項4記載
のインクジェットヘッドの製造方法。
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|---|---|---|---|
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| JP6-38734 | 1994-03-09 | ||
| JP4694295A JP3473155B2 (ja) | 1994-03-09 | 1995-03-07 | 基板の接合方法及びその方法を用いたインクジェットヘッドの製造方法 |
Publications (2)
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| JP4694295A Expired - Fee Related JP3473155B2 (ja) | 1994-03-09 | 1995-03-07 | 基板の接合方法及びその方法を用いたインクジェットヘッドの製造方法 |
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1995
- 1995-03-07 JP JP4694295A patent/JP3473155B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JP3473155B2 (ja) | 2003-12-02 |
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