JPH0730060B2 - 一価または多価フエノ−ルのグリシジルエ−テルの製造方法 - Google Patents

一価または多価フエノ−ルのグリシジルエ−テルの製造方法

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JPH0730060B2
JPH0730060B2 JP7893686A JP7893686A JPH0730060B2 JP H0730060 B2 JPH0730060 B2 JP H0730060B2 JP 7893686 A JP7893686 A JP 7893686A JP 7893686 A JP7893686 A JP 7893686A JP H0730060 B2 JPH0730060 B2 JP H0730060B2
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芳樹 豊嶋
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住友化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、特に電気及び電子産業用エポキシ樹脂として
好適に用いられる一価または多価フェノールのグリシジ
ルエーテルの製造方法に関する。
〈従来の技術〉 電気及び電子材料として使用される一価または多価フェ
ノールのグリシジルエーテルでは加水分解性塩素の含有
量の少ないことが不可欠である。
すなわち、加水分解性塩素は電気絶縁性の低下、リード
線の腐蝕等のの悪影響を及ぼす。
特に、半導体を使用する集積回路の封入用原料としての
一価または多価フェノールのグリシジルエーテルでは加
水分解性塩素の含有量の少ないことが必須である。
例えば、集積度64キロビット以上の集積回路では加水分
解性塩素の含有量が、600ppm以下である事が要求され
る。
さらに集積度が高い場合には300ppm以下である事が要求
される。
また加水分解性塩素の含有量の少ない事の他に、エポキ
シ当量が低い程望ましい。
すなわち、エポキシ当量が低いことは硬化後の架橋密度
が高く、この結果ガラス転移温度(Tg)が高くなる。
ガラス転移温度の高いことは耐熱性が高いことであり、
この耐熱性も半導体封止用材料としてエポキシ樹脂に要
求される主要物性である。
加水分解性塩素を低減するために、さまざまな製造方法
が検討されてきた。
例えば、特公昭52−46931号公報には第四級アンモニウ
ム塩または第四級アンモニウム塩基を付加触媒としてフ
ェノール類と過剰のエピクロルヒドリンとからフェノー
ル類のクロルヒドリンエテールを製造し、続いて無水の
水酸化ナトリウムを加えてクロルヒドリンエーテル基か
ら脱塩化水素する事により、フェノール類のグリシジル
エーテルを製造する方法が記載されている。
特開昭55−141479号公報には、第四級アンモニウム塩な
どの付加触媒を用いてフェノール類と、エピクロルヒド
リンとから、フェノール類のクロルヒドリンエーテルを
製造し、過剰のエピクロルヒドリンを蒸留によって除去
してからアルカリ金属水酸化物の水溶液で脱塩化水素し
てフェノール類のグリシジルエーテルを製造する方法が
記載されている。
また、特公昭59−40831号公報には環状または直鎖状エ
ーテル化合物共存下、第四級アンモニウム塩または、第
四級アンモニウム塩基を用い一価または多価フェノール
のグリシジルエーテルを製造する方法が記載されてい
る。
〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明の目的はエポキシ当量が低く、かつ加水分解性塩
素の含有量の少ない一価または多価フェノールのグリシ
ジルエーテルを得る事である。
従来、加水分解性塩素の含有量を低減しようとした場
合、塩素基とエポキシ基の反応性にほとんど差がないた
めエポキシ当量の増加を伴う事が多く、例えば特公昭59
−40831号公報では、加水分解性塩素は280ppm程度まで
低下するが、エポキシ当量が210と高い。
他方、エポキシ当量の低い特公昭52−46931号公報では
加水分解性塩素は1000ppmと高く、特開昭55−141479号
公報では、加水分解性塩素は700ppm以上であり十分な改
良効果は見られない。
本発明は、電子材料に適したエポキシ当量が低く、かつ
加水分解性塩素の含有量の少ない一価または多価フェノ
ールのグリシジルエーテルを得るものである。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明は一価または多価フェノールとエピクロルヒドリ
ンとを環状は直鎖状エーテル化合物及びオニウム塩の存
在下でアルカリ金属水酸化物を加えて反応させ、一価ま
たは多価フェノールのグリシジルエーテルを製造する方
法においてイオン半径が1.68Å以上のアニオンを存在さ
せることを特徴とする一価または多価フェノールのグリ
シジルエーテルを製造する方法に関するものである。
本発明に使用される一価または多価フェノール類は、ハ
ロゲン、アルキル基、アリル基、アルケニル基、アリー
ル基或いはアラルキル基で置換された或いは無置換のフ
ェノール単位より成る一価または多価フェノール類であ
り、具体的にはフェノール、オルトクレゾール、メタク
レゾール、パラクレゾール、ジフェノールメタン(ビス
フェノールF)、ジフェノールエタン、ジフェノールプ
ロパン(ビスフェノールA)、ポリビニルフェノール、
ポリイソプロペニルフェノール、四臭化ビスフェノール
A、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フ
ェニルエタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,1−ジメチルメタン、フェノールノボラック、
臭素化フェノールノボラック、クレゾールノボラック、
臭素化クレゾールノボラック、レゾルシンノボラック、
臭素化レゾルシンノボラック、レゾルシン、ヒドロキノ
ン、メチルレゾルシン、四塩化ビスフェノールAなどが
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明で使用されるエピクロルヒドリンの使用量はフェ
ノール型水酸基1モルに対し2.5モル〜20モルが好まし
く、より好ましくは、4モル〜15モルである。
エピクロルヒドリンの使用量が少ないと、分子間反応に
よる高分子量物の生成により一価または多価フェノール
のグリシジルエーテルの溶融粘度上昇等の品質低下が起
り、さらにゲル生成量が増加するなど工業的に不利益と
なるためであり、またエピクロルヒドリンの使用量が多
いと反応混合物の容積が増加するので、生産性が低下す
る等の工業的な不利益が生じるためである。
本発明に使用されるアルカリ金属水酸化物は、具体的に
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどである。
アルカリ金属水酸化物の使用量は、フェノール型水酸基
1モルに対し当モル程度が好ましい。
アルカリ金属水酸化物の使用量が少ないと、副生するゲ
ル量が少なく製造上有利であるが、加水分解性塩素が残
存する。
アルカリ金属水酸化物の使用量が多いゲル量が増加する
ので製造上不利益となる。
本発明に使用される環状または直鎖状のエーテル化合物
とは、具体的にはジオキサン、ジエトキシエタン、テト
ラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどであるが、これ
らに限定されるものではない。
これらのエーテル化合物類の使用量は、エピクロルヒド
リン100重量部当り10〜100重量部が好ましい。
使用量が10重量部未満では、本発明の効果があまり顕著
ではない。
使用量が多過ぎると分子間反応が進行しエポキシ当量が
増加するので好ましくない。
本発明に使用されるオニウム塩は具体的には、テラトラ
メチルアンモニウムクロライド,テトラメチルアンモニ
ウムブロマイド,テトラメチルアンモニウムヨーダイ
ド,テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド,ベン
ジルトリメチルアンモニウムクロライド,ベンジルトリ
エチルアンモニウムクロライド,テトラブチルアンモニ
ウムヨーダイド,ベンジルトリブチルアンモニウムクロ
ライド,テトラブチルアンモニウムブロマイド,テトラ
ブチルアンモニウムハイドロゼンスルフェイトトリオク
チルメチルアンモニウムクロライド,塩化コリン,ベン
ジルトリメチルアンモニウムハイドロキサイド,テトラ
ブチルアンモニウムハイドロキサイド等第四級アンモニ
ウム塩,テトラブチルホスホニウムクロライド,テトラ
ブチルホスホニウムブロマイド,テトラブチルホスホニ
ウムヨーダイド,トリブチルヘキサデシルホスホニウム
ブロマイド,トリブチルメチルホスホニウムヨーダイ
ド,メチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド等第四
級ホスホニウム塩,トリメチルスルホニウムヨーダイド
等第三級スルホニウム塩等であるが、これらに限定され
るものではない。
オニウム塩の使用量は、フェノール型水酸基1モルに対
し、0.001モル以上が好ましい。
使用量が0.001モル未満では加水分解性塩素を低減する
効果が充分でない。
本発明に言うイオン半径とは、種々の文献にその数値、
測定法の記載があるが例えば化学便覧基礎編改訂2版
(昭和50年6月20日、丸善株式会社発行)1407ページ及
びヒューイ無機化学(上)(小玉剛二、中沢浩訳、第1
版第1刷1984年10月25日、株式会社東京化学同人発行)
72ページから78ページに記載、特に表3・4、表3・5
に数値例が示されている。
本発明に使用されるイオン半径が1.68Å以上のアニオン
としては特に限定されるものではないが、一般的に入手
し易いものからBr-、I-、S--、SH-、CN-、ClO4 -、BF4 -
などの無機イオン、CH3-S-などの有機イオンがある。
これらのアニオンを供給する物質としては、上記イオン
のアルカリ金属塩、アンモニウム塩などであり具体的に
は水硫化ナトリウム,硫化ナトリウム,ナトリウムメチ
ルチオラート,ナトリウムフェニルチオラート,安息香
酸ナトリウム,ヨウ化カリウム,シアン化カリウム,チ
オシアン酸カリウム,過塩素酸カリウム,四フッ化ホウ
酸ナトリウム等であるがこれらに限定されるものではな
い。
イオン半径が、1.68Å以上のアニオンの使用量は、オニ
ウム塩1モルに対し0.005〜2.0gイオンが好ましい。
より好ましくは0.1〜1.0gイオンである。
使用量が少ないと、エポキシ当量が増加するし、使用量
が多いと加水分解性塩素を低減する効果が充分でなくな
る。
本発明において、フェノール類のエポキシ化反応は本発
明の如き特定の化合物を用いる点を除き、公知の方法に
より行うことができるが、例えば次のようにしておこな
うことができる。
まず、一価または多価フェノールとエピクロヒドリンを
先に記述の割合で混合する。
固体のフェノール類もエピクロルヒドリンに溶解して均
一の溶液となる。
ここにさらに環状または直鎖状エーテル化合物を加えて
混合する。
攪拌混合しながらオニウム塩、次にアルカリ金属水酸化
物を加えて反応を行う。
アルカリ金属水酸化物の添加は均一に反応させるため、
2〜7時間かけて少量づつ分割添加又は連続添加させ
る。
一時的に入れると局部的に反応が進みゲルが生成して好
しくない。
この反応は、常圧または減圧下で温度は常圧下約100〜1
10℃、減圧下では圧力にもよるが約50℃〜80℃に保持し
つつ内容液を共沸させる。
揮発分は凝縮して、凝縮液は有機層と水層に分離し有機
層は反応系に戻す方法で脱水を行う。
イオン半径が1.68Å以上のアニオンは、反応系に反応の
開始前またはそれ以降の任意の時点で添加するとよい。
反応終了後はまず蒸溜により未反応のエピクロルヒドリ
ン及び環状または直鎖状エーテル化合物を除去し、次に
メチルイソブチルケトンなどのケトン類またはトルエン
の様な芳香族炭化水素溶媒で溶解し、不溶のアルカリ金
属の塩を別または水洗により除去し、さらに、蒸溜に
より溶媒を除去して一価または多価フェノールのグリシ
ジルエーテルをえる。
本発明で云うエポキン当量とは、エポキシ基1グラム当
量を含むエポキシ樹脂のグラム数で定義される。
また加水分解性塩素とは、エポキシ樹脂をジオキサンに
溶解し、水酸化カリウムのアルコール溶液を加え還流状
態で30分間加熱したときに脱離する塩素イオンを硝酸銀
溶液で滴定して定量し、該化合物中の塩素原子の重百分
率で表わしたものである。
以下に、本発明を実施例をもって詳細に説明するが、こ
れらに限定されるものではない。
〈実施例1〜6及び比較例1〜4〉 温度計、滴下ロート、攪拌翼、及び冷却管付分離管を有
する容量1のセパラブルフラスコを用いて、第1表に
示す条件によりフェノール類をエピクロルヒドリンから
フェノール類のグリシジルエーテルを合成した。
フェノール類とエピクロルヒドリンと環状または直鎖状
エーテル化合物を均一に溶解してからオニウム塩を添加
し溶解した。
温度約80℃、圧力250mmHgにてアルカリ金属水溶液を4
時間で連続的に添加した。
アニオンを供給する物質は表−1に示す量、時点に添加
した。
反応終了後は未反応のエピクロルヒドリン環状または直
鎖状エーテル化合物、微量残存する水分を減圧蒸溜によ
り除去した。
この時得られた副生塩を含む、フェノール類のグリシジ
ルエーテルをメチルイソブチルケトンに溶解し、さらに
温水を加え副生塩及びオニウム塩を溶解し、有機層と水
層とを分液した。最終的にフェノール類のグリシジルエ
ーテルを含むメチルイソブチルケトンに含まれる微量の
水分を蒸溜により除き、微量残存する塩を別してから
減圧蒸溜によりメチルイソブチルケトンを除去してフェ
ノール類のグリシジルエーテルを得た。得られたフェノ
ール類のグリシジルエーテルの加水分解性塩素を測定し
た。各実施例における各成分の種類と仕込み量及びモル
数、反応条件などを表−1に示した。表−2には得られ
たフェノール類のグリシジルエーテルの加水分解性塩素
量及びエポキシ当量を示した。
〈発明の効果〉 本発明により、イオン半径が1.68Å以上のアニオンとオ
ニウム塩を併用する事により、加水分解性塩素300ppm以
下と少なく且つエポキシ当量が200より低い、一価また
は多価フェノールのグリシジルエーテルが得られる。
このグリシジルエーテルは、高集積度の集積回路の封止
用エポキシ樹脂として好適に用いられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一価または多価フェノールとエピクロルヒ
    ドリンとを環状または直鎖状エーテル化合物及びオニウ
    ム塩の存在下でアルカリ金属水酸化物を加えて反応さ
    せ、一価または多価フェノールのグリシジルエーテルを
    製造する方法において、イオン半径が1.68Å以上のアニ
    オンを存在させることを特徴とする一価または多価フェ
    ノールのグリシジルエーテルの製造方法。
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