JPH07303779A - ミシンの加工布案内装置 - Google Patents

ミシンの加工布案内装置

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Publication number
JPH07303779A
JPH07303779A JP12173294A JP12173294A JPH07303779A JP H07303779 A JPH07303779 A JP H07303779A JP 12173294 A JP12173294 A JP 12173294A JP 12173294 A JP12173294 A JP 12173294A JP H07303779 A JPH07303779 A JP H07303779A
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JP
Japan
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cloth
sewing
guide
curved
work cloth
Prior art date
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Pending
Application number
JP12173294A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Otsuka
佳行 大塚
Koichi Akaha
浩一 赤羽
Takehisa Nozaki
剛寿 野崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 縫合点から布送り方向へ送り出されて上方へ
湾曲化してゆく加工布の湾曲状縫製部を案内するミシン
の加工布案内装置を提供すること。 【構成】 固定案内板111と移動案内板112とによ
り加工布が上方へ湾曲化しながら案内されるミシンの加
工布案内装置であって、それら案内板が共通のベース板
95上において加工布案内ユニット100として構成さ
れ、しかも、その加工布案内ユニット100が、エアシ
リンダ101により使用位置と退避位置とに動かされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミシンの加工布案内装
置に関し、特に、縫合点から布送り方向へ送り出されて
上方へ湾曲化していく加工布の湾曲状縫製部を案内する
ミシンの加工布案内装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、布製のシューズ等の複雑な形状の
縫製対象物を縫製する為には、針落ち位置よりも上流側
において、下布と上布とを布受け板により分離してお
き、下布と上布とを夫々独立に布送り方向に布送りする
とともに、下布と上布とを夫々独立に布送り方向と直交
する横方向へ横送りする。
【0003】例えば、特公昭58─48199号公報に
は、上布と下布とを布端位置を合わせながら重ね合わせ
縫いする為に、ベッド上面近傍位置に上布と下布とを分
離する布受け板(分離板)を設け、ベッドの下面側に下
布をピニオン状のローラ部材を介して横送りする下布横
送り機構を設け、ベッドの上面側に上布をピニオン状の
ローラ部材を介して横送りする上布横送り機構を設け、
上布の布端を受け止める布端ストッパー、上布と下布の
布端を夫々検出する布端検出装置などを有する工業用ミ
シンの加工布自動案内装置が記載されている。
【0004】前記加工布自動案内装置を有する工業用ミ
シンにより、布製シューズの甲被布を下布、中底布を上
布とし、これらの外周部を縫製することで、布製シュー
ズを製作することができる。例えば、実施例に係る図1
4〜図16に示すように、下布3(甲被布)と上布2
(中底布)との外周部を縫製して布製シューズを縫製す
る場合、下布3の踵部3aには、丈夫な半月状の芯材3
bが予め縫い付けられており、図14に示すように、踵
部3a以外の部分は、湾曲形状も厳しくないため、比較
的容易に縫製することができるが、図15と図16に示
すように、半円筒
【0005】状に湾曲する踵部3aを縫製する際には、
下布3と上布2との縫製済みの湾曲状縫製部が上方へ湾
曲状に立ち上がって行くため、熟練した作業者が、縫製
後の下布3及び上布2を手前側へ手で引張って立体形状
を適切に保持しながら、踵部3aを縫製する。つまり、
前記のような湾曲状縫製部を自動的に案内することので
きる加工布案内装置は、全く提案されていない。尚、図
中、符号8は、下布3と上布2の布端の位置を規制する
規制輪である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の布製シューズの
踵部のように、縫合点から布送り方向へ送り出されて上
方へ湾曲化していく湾曲状縫製部を縫製する際には、作
業者が縫製済みの湾曲状縫製部を適切に案内して所期の
立体形状となるように案内しながら縫製する必要がある
ため、熟練を要すること、作業能率を高めるのが難しい
こと、作業者による案内が不備の場合には縫製品質が低
下しやすくなること、等の問題がある。そこで、縫製済
みの湾曲状縫製部を自動的に案内する加工布案内装置を
設けることも考えられるが、加工布案内装置を固定的に
設けると、湾曲状縫製部以外を縫製する際に加工布案内
装置が邪魔になるという問題もある。本発明の目的は、
縫合点から布送り方向へ送り出され上方へ湾曲化してい
く湾曲状縫製部を自動的に案内するミシンの加工布案内
装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1のミシンの加工
布案内装置は、縫合点から布送り方向へ送り出されて上
方へ湾曲化していく加工布の湾曲状縫製部を案内するミ
シンの加工布案内装置であって、前記縫合点から布送り
方向へ送り出される加工布を、ベッド上面の近くで湾曲
形状に案内する固定案内部材と、前記固定案内部材の針
落ち位置側近傍位置から、縫製の進行に応じて加工布が
湾曲化する湾曲形状に合わせて湾曲状に移動しつつ加工
布を案内する移動案内部材と、前記移動案内部材を縫製
の進行に応じて湾曲状に移動させる案内部材駆動手段と
を共通のベース部材に搭載してなる加工布案内ユニット
と、前記共通ベース部材を介して加工布案内ユニットを
布送り方向に移動可能に案内する案内手段と、前記案内
手段で案内される加工布案内ユニットを、使用位置と、
この使用位置から布送り方向下流側へ所定ストローク退
避させた退避位置とに亙って移動駆動する移動駆動手段
と、加工布の縫製に供する縫製データに基いて前記案内
部材駆動手段と移動駆動手段とを制御する制御手段とを
備えたものである。
【0008】ここで、前記制御手段は、縫製データに基
いて湾曲状縫製部を検知し、湾曲状縫製部を縫製すると
きだけ、加工布案内ユニットを使用位置に切換えるよう
に移動駆動手段を制御するように構成してもよい(請求
項1に従属の請求項2)。前記案内部材駆動手段は、移
動案内部材が湾曲状に移動する際の略曲率中心を中心と
して回動し且つ移動案内部材を支持するリンク部材を含
むリンク機構と、このリンク機構を駆動するステッピン
グモータとを備えた構成でもよい(請求項2に従属の請
求項3)。前記制御手段は、湾曲状縫製部を縫製する際
に、移動案内部材が、縫製の進行に応じて加工布が湾曲
化する湾曲形状に合わせて湾曲状に移動しつつ加工布を
案内するように、前記ステッピングモータを制御するよ
うに構成してもよい。
【0009】
【作用】請求項1のミシンの加工布案内装置は、縫合点
から布送り方向へ送り出されて上方へ湾曲化していく加
工布の湾曲状縫製部を案内するミシンの加工布案内装置
であり、この加工布案内装置においては、加工布案内ユ
ニットは、固定案内部材と、移動案内部材と、案内部材
駆動手段とを共通のベース部材に搭載してなり、固定案
内部材は、縫合点から布送り方向へ送り出される加工布
を、ベッド上面の近くで湾曲形状に案内し、移動案内部
材は、固定案内部材の針落ち位置側近傍位置から、縫製
の進行に応じて加工布が湾曲化する湾曲形状に合わせて
湾曲状に移動しつつ加工布を案内し、案内部材駆動手段
は、移動案内部材を縫製の進行に応じて湾曲状に移動さ
せる。
【0010】案内手段は、共通ベース部材を介して加工
布案内ユニットを布送り方向に移動可能に案内し、移動
駆動手段は、案内手段で案内される加工布案内ユニット
を、使用位置と、この使用位置から布送り方向下流側へ
所定ストローク退避させた退避位置とに亙って移動駆動
し、制御手段は、加工布の縫製に供する縫製データに基
いて案内部材駆動手段と移動駆動手段とを制御する。前
記固定案内部材により、縫合点から布送り方向へ送り出
されて上方へ湾曲化していく加工布の湾曲状縫製部を、
ベッド上面の近くで湾曲状に案内するので、縫合点近く
の湾曲状縫製部を湾曲形状に案内することができる。ま
た、案内部材駆動手段により駆動される移動案内部材に
より、縫製の進行に応じて湾曲状縫製部が湾曲化する湾
曲形状を保持しながら縫製済みの湾曲状縫製部を案内す
ることができる。
【0011】更に、案内手段と移動駆動手段とを設け、
加工布案内ユニットを、使用位置と、退避位置とに亙っ
て位置切換え可能に構成したので、加工布案内ユニット
を使用しないときに、退避位置に保持することで、ミシ
ンの汎用性が低下するのを防止できるし、加工布案内ユ
ニットを使用する際には、迅速に使用位置に切換えるこ
とができる。前記加工布の縫製に供する縫製データに基
いて、案内部材駆動手段と移動駆動手段とを制御する制
御手段を設けたので、湾曲状縫製部の縫製に際して、加
工布案内ユニットを使用位置に切換えることができるう
え、湾曲状縫製部の形状及びその部位の縫製の進行に適
合するように、移動案内部材を湾曲状に移動させること
ができる。
【0012】請求項2のミシンの加工布案内装置におい
ては、制御手段は、縫製データに基いて湾曲状縫製部を
検知し、湾曲状縫製部を縫製するときだけ、加工布案内
ユニットを使用位置に切換えるように移動駆動手段を制
御するため、湾曲状縫製部を縫製するときだけ、加工布
案内ユニットを使用位置に切換え、それ以外のときに
は、加工布案内ユニットを退避位置に切換えることがで
きる。
【0013】請求項3のミシンの加工布案内装置におい
ては、案内部材駆動手段は、移動案内部材が湾曲状に移
動する際の略曲率中心を中心として回動し且つ移動案内
部材を支持するリンク部材を含むリンク機構と、このリ
ンク機構を駆動するステッピングモータとを備えている
ため、簡単な構成のリンク機構を介して、ステッピング
モータにより、移動案内部材を湾曲状に移動させること
ができる。
【0014】請求項4のミシンの加工布案内装置におい
ては、制御手段は、湾曲状縫製部を縫製する際に、移動
案内部材が、縫製の進行に応じて加工布が湾曲化する湾
曲形状に合わせて湾曲状に移動しつつ加工布を案内する
ように、前記ステッピングモータを制御するため、湾曲
状縫製部材の縫製の進行に合わせた湾曲状に移動するよ
うに移動案内部材を移動させることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。本実施例は、加工布横送り装置を備えた工業
用縫製装置Mに、本発明を適用した場合のものである。
この工業用縫製装置Mは、図19、図20に示すような
布製シューズ1を縫製する為に、布製シューズ1の中底
布を上布2、甲被布を下布3として、上布2に対して下
布3をいせ込みをしながらこれらの全周にわたる布端部
を縫製する為のものである。図1に示すように、この工
業用縫製装置Mは、工業用本縫いミシンと同様の本縫い
ミシン10と、そのベッド部11の上面に配設された上
布横送り装置30と、ベッド部11の下側に配設された
下布横送り装置70と、加工布案内装置90と、上布布
端検出装置130及び下布布端検出装置140と、操作
パネル14及び制御ユニット160等で構成されている
(図21〜図24参照)。尚、以下の説明において、縫
製装置Mに向かって手前側を前方とし、左右方向を左右
方向として説明する。
【0016】最初に、前記本縫いミシン10について説
明すると、この本縫いミシン10は、図1〜図5に示す
ように作業用テーブル15に装着されたベッド部11
と、そのベッド部11の右端部から立設された脚柱部1
2と、その脚柱部12の上端からベッド部11に対向す
るように左方へ延びるアーム部13とから構成されてい
る。ベッド部11内には、下送り歯16を上下動させる
下送り歯上下動機構(図示略)及び下送り歯16を前後
動させる下送り歯前後動機構(図示略)と、糸捕捉器2
5などが設けられている。
【0017】前記アーム部13には、縫針17を下端に
装着可能な針棒18を上下動させる針棒駆動機構と、針
棒17の上下動に調時して天秤(図示略)を上下動させ
る天秤駆動機構(図示略)と、垂直釜からなる糸捕捉器
25を駆動する釜駆動機構と、上布2を布送り方向へ送
る上送り歯19を上下動させる上送り歯上下動機構(図
示略)及び前後動させる上送り歯前後動機構(図示略)
などが設けられている。前記針棒18の後側において、
アーム部13の頭部13aには、押え棒22が上下動可
能に支持されており、その押え棒22の下端には押え足
21が取付けられている。前記押え棒22と、上送り歯
19とは、押え足駆動用ソレノイドに連結されており、
これら押え棒22と上送り歯19とは、押え足駆動用ソ
レノイドにより上昇した退避位置と、下降した作用位置
に位置切換えられる。
【0018】前記下送り歯16の下送り歯上下動機構
と、上送り歯19の上送り歯上下動機構と、針棒駆動機
構と、天秤駆動機構と、釜駆動機構とはミシンモータ2
3で駆動される。下送り歯16は、リニアソレノイドの
駆動量で変更される送り制御器の傾きに応じた送り量で
下送り歯前後動機構を介して前後駆動される。また、上
送り歯19は、上送り歯用パルスモータの回転量で変更
される送り制御器の傾きに応じた送り量で上送り歯前後
動機構を介して前後駆動される。前記作業用テーブル1
5の直ぐ下側にはミシンモータ23が配設され、作業用
テーブル15の下面側に取付けられている。この本縫い
ミシン10のアーム部13の頂部には操作パネル14が
取付けられ、この操作パネル14には、縫製作業に必要
な複数の操作スイッチが設けられている。尚、図1にお
いて符号24は、下軸である。
【0019】図3〜図5に示すように、下送り歯16の
布送り面は、少しだけ広幅に形成され、下送り歯16
は、その布送り面が針板27の開口部から僅かに突出す
る状態に配設され、針板27と押え足21には針穴28
が形成されている。上送り歯19の布送り面と、押え足
21の布送り面とは、送り方向に平行で且つ左右に近接
して位置し、上送り歯19の布送り面の大部分と押え足
21の布送り面の左端部とが、針落ち位置(つまり、針
穴28)の左側付近の位置において縫製前後の下布3と
上布2を隔てて下送り歯16の布送り面に当接するよう
に構成してある。更に、針穴28の右側位置において、
針板27上には、下布3と上布2の右側の布端に当接し
て布端位置を規制する規制輪8が、その軸心を鉛直に向
けて配設され、この規制輪8は鉛直のボルト9で針板2
7に回転自在に支持されている。
【0020】次に、上布横送り装置30について説明す
る。図6〜図7に示すように、ベッド部11の上面に
は、平面視略L形の取付け基板31がビス止めされ、取
付け基板31の右半部の前後方向中間部には、スライド
ガイド32が付設され、このスライドガイド32により
左右方向に移動自在に案内されるガイドブロック(図示
略)の上面には、平面視矩形状の水平な第1ベース板3
3が固定され、この第1ベース板33の前側部には、平
面視階段形の水平な第2ベース板34が固定され、この
第2ベース板34と干渉しないように設けられた第3ベ
ース板35は、第2ベース板34と略同レベルに配設さ
れて、その右端部の上面には、枢支ブロック37が固着
され、この枢支ブロック37は、第2ベース板34の上
面に固定された枢支ブロック38から後方へ水平に延び
た枢支軸39回りに揺動自在に設けられている。
【0021】布受け板36は、針落ち位置、つまり針穴
28よりも布送り方向上流側付近の位置において、下布
3を隔ててベッド部11及び針板27の上面に配置され
るもので、この布受け板36は、左右に細長い矩形状に
形成され、その右端部は、ボルト40でスペーサ41を
介して第3ベース板35の左端下面に固定されている。
前記第3ベース板35の左右方向略中間位置において、
第3ベース板35には、立壁状に立ち上げた取付け壁部
42が一体形成され、この取付け壁部42の後側面に
は、ステッピングモータ43が前後方向向きに付設さ
れ、その出力軸44が、取付け壁部42の前側へ突出さ
れ、この出力軸44に外嵌され且つ取付け壁部42の枢
支穴に圧入固定されたボス部材45と出力軸44の前端
部とに、揺動アーム46が上下に揺動自在に枢支されて
いる。
【0022】前記揺動アーム46は、前後に所定間隔空
けて平行に対向させた2枚の板材を複数のボルトで連結
した構造であり、2枚の板材間において、出力軸44に
は、スペーサ47aとタイミングプーリ47が外嵌固定
されるとともに揺動アーム46の先端部には、ピニオン
状の上布送り用のローラ部材48と、タイミングプーリ
49とが枢支ピン50により枢支され、ローラ部材48
とタイミングプーリ49とは、枢支ピン50に圧入にて
固定され、枢支ピン50と共に回転自在に装着されてい
る。前記タイミングプーリ47と、テンションプーリ5
1と、タイミングプーリ49と、アイドルプーリ52と
に亙ってタイミングベルト53が巻装され、ステッピン
グモータ43によりタイミングベルト53を介してロー
ラ部材48を正転方向と逆転方向とに択一的に回転駆動
することによって上布2を精密に左右方向に横送りでき
るように構成してある。
【0023】図6、図7に示すように、第3ベース板3
5には、出力軸44よりも右側に位置するエアシリンダ
56が立て向きに付設され、その出力ロッド56aが、
連結具57を介して揺動アーム46の右端部に連結され
ている。そして、揺動アーム46を所定の退避位置に規
制する為に、ステッピングモータ43の出力軸44より
も右側の位置において、第3ベース板35にはストッパ
ー58が固定され、揺動アーム46には、ストッパー5
8に当接可能な位置規制ボルト59が高さ位置微調節可
能に付設されている。
【0024】前記ステッピングモータ43の出力軸44
よりも左側の位置において、第3ベース板35にはスト
ッパー60が固定され、揺動アーム46には、ストッパ
ー60に当接可能な位置規制ボルト61が高さ位置微調
節可能に付設されている。従って、図6に示すように、
エアシリンダ56の出力ロッド56aを伸長させると、
位置規制ボルト61がストッパー60に当接して位置規
制されるまで、揺動アーム46が図6において反時計回
り方向に揺動して揺動アーム46がその使用位置に切換
えられ、この揺動アーム46を介してローラ部材48も
その使用位置に切換えられる。ここで、位置規制ボルト
61の高さ位置を微調節することで、上布2の厚さに応
じて、布受け板36の上面とローラ部材48間の隙間を
微調節することができる。
【0025】前記とは反対に、エアシリンダ56の出力
ロッド56aを退入させると、位置規制ボルト59がス
トッパー58に当接して位置規制されるまで、揺動アー
ム46が図6において時計回り方向に揺動して揺動アー
ム46がその退避位置に切換えられ、この揺動アーム4
6を介してローラ部材48も、その使用位置から上方へ
移動したその退避位置に切換えられる。
【0026】図6、図7に示すように、第2ベース板3
4の右端部の上面には、エアシリンダ62が立て向きに
付設され、前記枢支ブロック37には右方へ延びる正面
視クランク状の入力板63が固定され、エアシリンダ6
2の出力ロッド62aの上端は入力板63に連結されて
いる。更に、エアシリンダ62のシリンダ本体の上端に
は、ストッパー64が固定され、入力板63には、スト
ッパー64に当接可能な位置規制ボルト65が高さ位置
微調節可能に付設されている。更に、ステッピングモー
タ43の出力軸44よりも左方位置において、取付け基
板31には、ストッパー66が固定され、第3ベース板
34にはストッパー66に当接可能な位置規制ボルト6
7が高さ位置微調節可能に付設されている。
【0027】従って、エアシリンダ62の出力ロッド6
2aを伸長させると、第3ベース板35及び揺動アーム
46は、枢支軸39回りに反時計回り方向へ揺動し、位
置規制ボルト67がストッパー66に当接し、第3ベー
ス板35及び揺動アーム46は、使用位置に切換えられ
る。位置規制ボルト67の高さ位置を微調節することに
より、ベッド部11及び針板27の上面と、布受け板3
6の下面間の隙間を微調節することができる。
【0028】前記とは反対に、エアシリンダ62の出力
ロッド62aを退入させると、第3ベース板35及び揺
動アーム46は、枢支軸39回りに時計回り方向へ揺動
し、位置規制ボルト65がストッパー64に当接し、第
3ベース板35及び揺動アーム46は、使用位置から上
方へ所定小角度だけ揺動移動した退避位置に切換えられ
る。
【0029】前記上布横送り装置30のうち、第1,第
2,第3ベース板33,34,35、布受け板36、揺
動アーム46等の第1ベース板33よりも上の構造は、
上布横送りユニットとしてユニット状に構成され、その
上布横送りユニットを、スライドガイド32を介して、
図7に実線で図示の縫製使用位置と、鎖線で図示の不使
用位置とに亙って切換える為、取付け基板31のフラン
ジ部31aには、エアシリンダ68が左右方向向きに水
平に付設され、このエアシリンダ68の出力ロッド68
aが、連結具69を介して第2ベース板34に連結され
ている。前記上布横送り装置30の大部分が上布横送り
ユニットに構成されているうえ、上布横送り装置30
は、上布横送りユニットを、スライドガイド32を介し
て取付け基板31上に組付けた上布横送り全体ユニット
としてユニット状に構成されているので、上布横送り装
置30の組付け、調整、補修等が簡単化する。
【0030】次に、下布3を左右方向に横送りする下布
横送り装置70について説明する。図8、図9に示すよ
うに、ベッド部11の下面側を覆うオイルパン26に
は、L形のブラケット71が付設され、このブラケット
71にツイン型ロッドレスシリンダ72の本体部73が
斜めに取付けられ、ロッドレスシリンダ72の可動のシ
リンダ本体74には、横断面L形の取付けブラケット7
5が固定され、この取付けブラケット75には、上方へ
延び針板27の開口を経て布受け板36の左端部の下面
近くまで延びる傾斜アーム76が、下端部において固定
され、取付けブラケット75の取付けフランジの右側面
には、ステッピングモータ77が前後方向向きに固定さ
れ、ステッピングモータ77の出力軸77aには、タイ
ミングプーリ78が、その軸心を前後方向に向け水平に
固定されている。
【0031】前記傾斜アーム76の上端部には、タイミ
ングプーリ79が、タイミングプーリ78と平行に回転
自在に付設され、これらタイミングプーリ78,79に
はタイミングベルト80が巻装され、このタイミングベ
ルト80の頂部と布受け板36の下面間に下布3を挟ん
で下布3が、タイミングベルト80により左右に横送り
される。前記ロッドレスシリンダ72により、シリンダ
本体74を上限位置まで上昇させると、図9に示すよう
に、傾斜アーム76及びステッピングモータ77は使用
位置に切換えられ、傾斜アーム76の上端部のタイミン
グプーリ79の外周側のタイミングベルト80の上端
は、布受け板36の下面との間に僅かの隙間を空けた所
定高さ位置に保持される。これとは反対に、ロッドレス
シリンダ72により、シリンダ本体74を下限位置まで
下降させると、図8に鎖線で図示のように、傾斜アーム
76及びステッピングモータ77は使用位置から下方へ
所定距離下降した退避位置に切換えられる。
【0032】次に、前記加工布案内装置90について説
明する。図10〜図13に示すように、ベッド部11の
左端よりも左側において、作業テーブル15の上面の前
後方向中央部には、略矩形状の第1取付け基板91が固
定されるとともに、作業テーブル15の後部上面には、
第1取付け基板91の後方に位置する第2取付け基板9
2が固定され、これら第1取付け基板91と第2取付け
基板91に亙って、これら第1、第2取付け基板91,
92の上面には、前後方向に所定長さのスライドガイド
93が、前後方向向きに固定されている。
【0033】前記スライドガイド93により前後方向に
移動自在に案内されるガイドブロック94の上面には、
平面視矩形状のベース板95が固定され、ベース板95
の後端部には、正面視略三角形状の取付けフランジ部9
6が固着され、この取付けフランジ部96の後側面の上
部には、ツインロッド型のエアシリンダ97が、その出
力ロッド97aを右方下がり傾斜状に向けて付設され、
このエアシリンダ97の2本の出力ロッド97aの先端
部には、連結具98を介して連結板99が固定され、こ
の連結板99に加工布案内ユニット100が付設され、
加工布案内ユニット100は、エアシリンダ97によ
り、出力ロッド97aの傾斜方向に所定ストローク昇降
移動自在に構成されている。
【0034】前記加工布案内ユニット100を、図10
に実線で示す使用位置と、この使用位置から後方へ所定
ストローク移動させた退避位置(図10に鎖線で図示の
位置)とに亙って切換え自在にする為に、第1取付け基
板91の左端部の後端部のフランジ部91aに、エアシ
リンダ101が前後方向向き且つ後方に向けて水平に付
設され、このエアシリンダ101のピストンロッド10
1aが、取付けフランジ部96に連結されている。前記
加工布案内ユニット100を使用に位置規制する為、第
1取付け基板91の後端の左右両端には、位置規制ボル
ト102,104が前後向きに且つ前後方向位置微調節
可能に付設され、取付けフランジ部96には、位置規制
ボルト102,104に当接可能なストッパー103,
105が付設されている。
【0035】図13に示すように、前記加工布案内ユニ
ット100は、板材をプレス成形したフレーム110
と、湾曲状の固定案内板111と、湾曲状の移動案内板
112と、湾曲状の移動案内板112を湾曲状に移動さ
せる為のリンク機構113と、このリンク機構113を
介して移動案内板112を駆動するステッピングモータ
114等で構成されている。
【0036】図13に示すように、前記フレーム110
は、連結板99に固定される固定壁部115、固定壁部
115の左端部から前方へ延びる垂直壁状のモータ取付
け壁部116と、固定壁部115の下端部から前方へ水
平に延びる水平壁部117と、モータ取付け壁部116
の下端から右方へ延びる水平壁状の固定案内板111を
取付ける為の取付け壁部118とを有する。前記フレー
ム110の取付け壁部118には、固定案内板111
が、その上端部において固定されている。この固定案内
板111は、図12〜図13に示すように、比較的薄手
の金属板製で、縫合点(針落ち位置)から布送り方向へ
送り出されて上方へ略部分円筒状に湾曲していく下布3
を、針板27の近傍位置にて案内する為のもので、固定
案内板111の下半部は、布製シューズ1の踵部3aの
湾曲形状に近い湾曲状に形成されている。
【0037】図13に示すように、前記フレーム110
のモータ取付け壁部116の左側面には、ステッピング
モータ114が左右方向向きに付設されて、その出力軸
114aは、モータ取付け壁部116の軸穴を挿通して
モータ取付け壁部116の右側に突出し、この出力軸1
14aの右端部には、水平壁部117上に設けられた原
点検出用スイッチ122を作動させる為の作動片119
が取付けられている。前記リンク機構113は、下端部
において出力軸114aに固定された第1リンク120
と、この第1リンク120の上端部に後端部において回
動自在に連結された第2リンク121と、上端部が第2
リンク121の前端部に回動自在に連結され且つ下端部
がモータ取付け壁部116の前端部に左右方向向きの枢
支軸124を介して連結された第3リンク123とで構
成されている。
【0038】図11〜図13に示すように、移動案内板
112は、固定案内板111よりも、左右方向幅が大き
く且つ固定案内板111と同様に湾曲した湾曲形状に形
成されて、その右端を固定案内板111の右端から少し
左方に位置させた状態に配設されており、この移動案内
板112は、それの移動開始前の初期位置においては、
固定案内板111の前側近傍位置に固定案内板111に
略沿うように配設され(図12参照)、図13に示すよ
うに、移動案内板112の左端部は、第3リンク123
の長さ方向の途中部にボルト125で固定され、移動案
内板112の湾曲形状の略曲率中心に枢支軸124が位
置し、第3リンク123を枢支軸124の回りに回動さ
せることで、移動案内板112を布製シューズ1の踵部
3aの縫製の進行に応じて、踵部3aの縫製済みの部分
が湾曲化する湾曲形状に合わせて湾曲状に移動させ得る
ように構成してある(図13参照)。
【0039】尚、図10、図11に示すように、作業テ
ーブル15の上面には、スライドガイド93及び第1取
付け基板91の上側を覆うカバー板106が設けられ、
このカバー板106には、ベース板95と干渉するのを
防止する為のスリット(図示略)が形成され、カバー板
106の右端部は、前後方向に延びる条材107を介し
て作業テーブル15に固定され、カバー板106の左端
部は、前後方向に延びる条材108を介して作業テーブ
ル15に固定されている。
【0040】次に、上布布端検出装置130と下布布端
検出装置140について説明する。図21に示すよう
に、布受け板36には、揺動アーム46と干渉しないよ
うに上布布端センサ131を取付ける為の取付け部材1
32が固定され、この取付け部材132には、上布2の
布端と布受け板36の上面とを臨むように上布布端セン
サ131が付設されている。また、針板27には、下布
3の布端と布受け板36の下面を臨むように下布布端セ
ンサ141が設けられている。尚、布受け板36の上面
と下面は、光線の反射率が高くなるように形成してある
【0041】前記上布布端検出装置130について詳細
に説明すると、図22に示すように、例えば、10本の
光ファイバー134から入射された光線がプリズム13
3の第1反射面133aで45度方向変換後に、第2反
射面133bで45度方向変換されて、上布2の布端2
eに直交する10本の下向きの光線に変換される。各光
ファイバー134の基端部には、発光ダイオード135
から光線が入射され、各光ファイバー134内を通って
プリズム133から下方へ出射された光線は、上布2の
上面又は布受け板36の上面で反射して、出射された各
光ファイバー134内に入射され、その反射入射光は、
光ファイバー134の基端部と発光ダイオード135間
に配設されたハーフミラー136で45度方向変換され
て対応するフォトダイオード137に入射し、フォトダ
イオード137により光の強度に対応する電気信号(布
端検出信号)に変換されて、制御ユニット160に供給
される。上布2の上面で反射する光線は、布受け板36
の上面で反射する光線よりも弱くなるので、10個のフ
ォトダイオード137からの布端検出信号の強弱から上
布2の布端2eを検出することができる。
【0042】前記下布布端検出装置140について詳細
に説明すると、下布布端検出装置140は上布布端検出
装置130と同様の構成であり、図23に示すように、
例えば、10本の光ファイバー144から入射された光
線がプリズム143の第1反射面143aで45度方向
変換後に、第2反射面143bで45度方向変換され
て、下布3の布端3eに直交する10本の上向き光線に
変換される。
【0043】各光ファイバー144の基端部には、発光
ダイオード145から光線が入射され、各光ファイバー
144内を通ってプリズム143から上方へ出射された
光線は、下布3の下面又は布受け板36の下面で反射し
て、出射された各光ファイバー144内に入射され、そ
の反射入射光は、光ファイバー144の基端部と発光ダ
イオード145間に配設されたハーフミラー146で4
5度方向変換されて対応するフォトダイオード147に
入射し、フォトダイオード147で光の強度に対応する
電気信号(布端検出信号)に変換されて、制御ユニット
160に供給される。下布3の下面で反射する光線は、
布受け板36の下面で反射する光線よりも弱くなるの
で、10個のフォトダイオード147からの布端検出信
号の強弱から下布3の布端3eを検出することができ
る。尚、符号148は下布検出センサ取付け部材であ
る。
【0044】次に、以上説明した工業用縫製装置Mの制
御系について説明する。図24に示すように、制御ユニ
ット160は、CPU161とROM162とRAM1
63を含むマイクロコンピュータと、入力インターフェ
イス164と、出力インターフェイス165とからな
り、前記ROM162には、後述の縫製制御の制御プロ
グラムが予め格納され、また、RAM163には、縫製
制御の為の種々のメモリやバッファ類が設けられ、入力
インターフェイス164には、布製シューズ1を縫製す
る為の縫製データを作成するデータ作成装置150と、
上布布端検出装置130と、下布布端検出装置140
と、操作パネル14と、ミシン上軸の回転位相を検出す
るタイミングセンサ154とが接続されている。
【0045】前記制御ユニット160の出力インターフ
ェイス165には、押え棒上下用ソレノイド151、上
送り調節用ステッピングモータ152、下送り調節用リ
ニアソレノイド153、揺動アーム46を回動させる揺
動アーム回動用シリンダ56、布受け板36を回動させ
る布受け板回動用シリンダ62、上布横送り用ステッピ
ングモータ43、傾斜アーム昇降用シリンダ74、下布
横送り用ステッピングモータ77、加工布案内ユニット
100を前後動させる加工布案内ユニット前後動シリン
ダ101、加工布案内ユニット100を昇降させる加工
布案内ユニット昇降シリンダ97、移動案内板112を
案内移動させる案内板駆動用ステッピングモータ11
4、ミシンモータ23等が接続され、これらは制御ユニ
ット160により制御され、また、操作パネル14から
の指令により制御される。尚、シリンダ類は、実際には
方向切換え弁を介して制御される。
【0046】次に、縫製データ及び縫製順序等について
説明する。図25は、左足用の布製シューズ1の上布2
上面(布製シューズ1に形成後には裏面)を示し、図2
6は、下布3の上面(布製シューズ1に形成後には内
面)を示すものであり、上布2と下布3の外周縁には、
例えば12個のノッチ(ノッチ番号N=0〜11)が形
成され、ノッチとノッチとの間は、1乃至複数の縫製区
間(縫製区間番号K=0,1,2)に区切られ、各縫製
区間は曲率一定の円弧形状を成している。布製シューズ
1を縫製する際に、最初にノッチ番号N=0の箇所から
矢印の方向へ、つまりノッチ番号Nの順に縫製が実行さ
れる。
【0047】前記データ作成装置150は、上布2(中
底布)と下布3(甲被布)に関する縫製データを、画像
読み取り等を介して入力作成する為の装置であり、この
データ作成装置150により作成される縫製データは、
図27に示す通りである。尚、縫製データ中、長さの単
位はmmであり、針数は各縫製区間を縫製する針数を示
し、上送り量は上送り歯の送り量を示し、下送り量は下
送り歯の送り量を示す。布端センサ上のデータ「2」
は、上布2の上側に来る光線の数が2本であることを示
し、布端センサ下のデータ「3」は、下布3の下側に来
る光線の数が3本であることを示す。速度レベルは、ミ
シンモータ23の回転速度(200 〜2000rpm)を10
段階に区分した速度レベルを示す。案内駆動量は、1針
毎に、移動案内板112をステッピングモータ114で
移動させる為のモータ114のステップ数を示す。
【0048】次に、工業用縫製装置Mで布製シューズ1
を縫製する際の縫製制御について、図28、図29のフ
ローチャートに基いて説明する。尚、フローチャート中
の符号Si(i=1,2,3・・・)は、各ステップを
示す。また、この縫製に先行して、データ作成装置15
0から予め縫製データがRAM163のメモリに転送さ
れ、その縫製データを用いて縫製が実行される。そし
て、下布3と上布2とを所定の状態にセットした状態に
おいて制御が開始されるものとする。
【0049】操作パネル14の縫製スタートスイッチが
ONされると(S1:Yes )、ソレノイド151により
押え棒22が下降され、エアシリンダ56により揺動ア
ーム46が下方揺動され、エアシリンダ74により傾斜
アーム76が上昇される(S2)。次に、最初に踵部3
aを縫製する関係上、エアシリンダ97により加工布案
内ユニット100を上昇させた状態において、エアシリ
ンダ101により加工布案内ユニット100が前進した
使用位置に切換えられ(S3)、次にエアシリンダ97
により加工布案内ユニット100が下降位置に切換えら
れる(S4)。
【0050】次に、ミシンモータ23が所定速度で駆動
され(S5)、次に、ノッチ番号カウンタN、区間番号
カウンタK、針数カウンタPが、夫々0にセットされる
(S6)。次に、ノッチ番号カウンタNと区間番号カウ
ンタKとで指示される縫製データが読み込まれる(S
7)。次に、上送り量のデータに基いて上送り調節用の
ステッピングモータ152が駆動され、下送り量のデー
タに基いて下送り調節用のリニアソレノイド153が駆
動され、速度レベルのデータに基いてミシンモータ23
の回転速度が制御される(S8)。
【0051】次に、縫製データの中に案内駆動量のデー
タが有るか否か、つまり、踵部3aの縫製か否か判定し
(S9)、その判定がYes のときには、フラグFが1に
セットされ(S10)、その後S14へ移行する。S1
4の判定がYes のときには、案内駆動量のデータにより
案内板駆動用ステッピングモータ114が駆動され(S
15)、次に、上布2の布端検出信号及び下布3の布端
検出信号が読み込まれ(S16)、次に、上布布端検出
装置130及び下布布端検出装置140の布端検出信号
に基いて上布2と下布3の布端の各基準位置に対するズ
レ量が演算され(S17)、次に、それらの布端の各基
準位置に対するズレ量が解消するように、上布横送り用
ステッピングモータ43と下布横送り用ステッピングモ
ータ77が駆動される(S18)。S19においては、
タイミングセンサ154からの検出信号に含まれる針下
信号が入力されたか否か判定し、その判定がYes のとき
には針数カウンタPが1だけインクリメントされ(S2
0)、次に、針数カウンタPのカウント値Pが縫製デー
タの針数Pst以下か否か判定し(S21)、その判定が
Yes のときにはS14へ移行し、S14以降が繰り返し
実行され、縫製データの針数Pstだけの縫製が完了して
カウント値Pが(Pst+1)になると、S21からS2
2へ移行する。
【0052】そして、S22において、区間番号カウン
タKが1だけインクリメントされるとともに、針数カウ
ンタPが0にリセットされる。次に、区間番号カウンタ
Kのカウント値Kが縫製データの区間数Kst以下か否か
判定し(S23)、その判定がYes のときには、S7へ
移行し、S7以降が繰り返し実行される。そして、区間
番号カウンタKのカウント値Kが(Kst+1)になる
と、S23からS24へ移行して、ノッチ番号カウンタ
Nが1だけインクリメントされるとともに、区間番号カ
ウンタKが0にリセットされ(S24)、次にノッチ番
号カウンタNのカウント値Nが、縫製データの最大ノッ
チ番号Nmax 以下か否か判定し(S25)、その判定が
Yes のときにはS7へ戻ってS7以降が繰り返し実行さ
れる。
【0053】以上のように縫製が実行されていって、踵
部3aの縫製が完了し、S9の判定が No になると、エ
アシリンダ97により加工布案内ユニット100が上昇
位置に切換えられ(S11)、次にエアシリンダ101
により加工布案内ユニット100が退避位置に切換えら
れ(S14)、次にフラグFが0にリセットされる(S
13)。そして、S14の判定がNoになりS14からS
16へ移行する。
【0054】こうして、ノッチ番号Nの順に縫製が進行
していき、全周に亙って縫製が完了すると、ノッチ番号
Nが(Nmax +1)になるので、S25からS26へ移
行し、ミシンモータ23が停止され(S26)、縫製終
了処理が実行される(S27)。尚、この縫製終了処理
は、傾斜アーム76を下降させ、揺動アーム46を上方
揺動させ、押え棒22を上昇させる等の処理のことであ
る。尚、以上は、1つの布製シューズ1を縫製する際の
縫製制御について説明したが、以下同様にして、次々と
布製シューズ1の縫製が実行される。
【0055】次に、以上説明した工業用縫製装置Mの作
用について説明する。縫製開始時には、上布横送りユニ
ットを、不使用位置から縫製使用位置に移動させ、下布
横送り装置70の傾斜アーム76を下降位置に保持し、
布受け板36を退避位置に切換えた状態で、下布3を針
板27と布受け板36間にセットしてから布受け板36
を使用位置に切換え、揺動アーム46を退避位置に切換
えた状態で、上布2を布受け板36とローラ部材48間
にセットすると縫製準備が完了する。
【0056】次に、前述のように、押え棒22を下降さ
せ、揺動アーム46を下方揺動させ、傾斜アーム76を
上昇させ、本縫いミシン10を作動させて、下布3と上
布2との縫製を実行するが、その縫製時、上布2と下布
3の布端が、規制輪8に当接して位置規制され、上布布
端検出装置によって検出した布端検出信号に基いて、制
御ユニットにより、上布横送り装置30のステッピング
モータ43が制御されて上布2の布端が縫製データで指
示された位置となるように上布2の横送りが実行され、
また、下布布端検出装置によって検出した布端検出信号
に基いて、制御ユニットにより、下布横送り装置70の
ステッピングモータ77が制御されて下布3の布端が縫
製データで指示された位置となるように下布3の横送り
が実行される。
【0057】図14〜図16に示すように、下布3と上
布2との外周部に沿って縫製を実行するが、下布3の踵
部3aの内面には、予め半月状の芯材3bが縫い付けら
れており、布製シューズ1の踵部3aを最初に縫製する
ことになるが、この踵部3aを縫製する際に、縫製後の
踵部3aは、針落ち位置から後方へ布送りされて部分円
筒状に湾曲化していき、踵部3aの縫製完了時には、踵
部3aは、半円筒状に湾曲化した状態となる。
【0058】前記踵部3aの縫製開始に際して、加工布
案内ユニット100が、図10、図12に示すように使
用位置にセットされ、エアシリンダ97の出力ロッド9
7aを伸長させることで、加工布案内ユニット100が
下降位置にセットされる。そして、踵部3aの縫製中に
は、図17に示すように、縫製されて上方へ湾曲化して
いく踵部3aの外面側が、固定案内板111により、ベ
ッド部11の上面近傍位置において湾曲状に案内され
る。
【0059】一方、踵部3aの縫製開始とともに、制御
ユニット160により制御されるステッピングモータ1
14が、縫製データの案内駆動量のデータに基いて、図
13において反時計回り方向へ低速にて回転駆動され
て、リンク機構113を介して移動案内板112が枢支
軸124の回りに回動し、図12、図18に示すよう
に、踵部3aの縫製の進行に応じて踵部3aが湾曲化す
る湾曲形状に合わせて湾曲状に移動しつつ下布3の踵部
3aの外面側を、立体的な部分円筒形状となるように案
内していく。このとき、最初のうちは、移動案内板11
2が後方且つ上方へ湾曲状に移動し、次の段階では、移
動案内板112が上方へ湾曲状に移動し、最終段階で
は、移動案内板112が上方且つ前方へ湾曲状に移動し
つつ、下布3の踵部3aの外面側を、部分円筒形状とな
るように案内していく。
【0060】従って、布製シューズ1を縫製する際、所
定の立体的な形状に形成するのが最も難しい踵部3aの
縫製が著しく簡単化し、熟練していない作業者でも、能
率的に縫製できるようになるうえ、踵部3aの縫製済み
の部分の形状を所期の部分円筒形に確実に案内できるた
め、踵部3aの縫製の縫製品質も格段に向上する。ここ
で、移動案内板112をリンク機構113を介して回動
させるように構成したので、ステッピングモータ114
により、簡単な構成のリンク機構113を介して移動案
内板112を湾曲状に移動させることができる。
【0061】また、加工布案内ユニット100を前後方
向に移動自在に案内するスライドガイド93を設け、加
工布案内ユニット100を前後方向に移動させるエアシ
リンダ101を設けて、加工布案内ユニット100を、
使用位置と、その使用位置から後方へ所定ストローク退
避させた退避位置とに切換え可能に構成したので、加工
布案内ユニット100を使用しないときには、退避位置
に切換えておくことで、縫製装置Mの汎用性が低下する
のを防止することができる。更に、踵部3aを縫製する
ときだけ、加工布案内ユニット100が自動的に使用位
置に切換えられ、その踵部3aの縫製完了後には、加工
布案内ユニット100が自動的に退避位置に切換えられ
るため、踵部3a以外の部分を縫製する際に加工布案内
ユニット100が邪魔になることがない。
【0062】しかも、エアシリンダ97により、加工布
案内ユニット100を上昇位置と下降位置とに切換え可
能に構成したので、加工布案内ユニット100の位置を
切換える際には、加工布案内ユニット100を上昇位置
に保持し、位置切換えを円滑に行うことができる。
【0063】一方、上布横送り装置30において、布受
け板36を、第3ベース板35及び揺動アーム46と共
に、使用位置と退避位置とに切換え可能に構成したの
で、下布3の着脱が簡単化し、また、揺動アーム46を
使用位置と退避位置とに切換え可能に構成したので、上
布2の着脱が簡単化する。また、上布横送りユニットを
縫製使用位置と、右方へ退避した不使用位置とに切換え
可能に構成したので、縫製装置Mを通常のミシンとして
使用することもできる。
【0064】尚、前記実施例では、布製シューズの踵部
を案内する加工布案内装置90を例として説明したが、
布製シューズの踵部に限らず種々の湾曲状縫製部を案内
する加工布案内装置にも、本発明を同様に適用すること
ができる。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で前記
実施例の加工布案内装置90に種々の変更を付加した態
様で実施することが可能である。
【0065】
【発明の効果】以上作用の欄で説明したように、本発明
によれば次の効果が得られる。請求項1のミシンの加工
布案内装置によれば、縫合点から布送り方向へ送り出さ
れて上方へ湾曲化していく加工布の湾曲状縫製部を案内
する為に、加工布を案内する加工布案内ユニットと、案
内手段と、移動駆動手段と、制御手段とを設け、加工布
案内ユニットに、固定案内部材と、移動案内部材と、案
内部材駆動手段とを設けたので、縫合点から布送り方向
へ送り出される加工布を、固定案内部材で、ベッド上面
の近くで湾曲形状に案内することができ、また、縫製の
進行に応じて上方へ湾曲化していく縫製済みの湾曲状縫
製部を、移動案内部材で、縫製の進行に応じて加工布が
湾曲化する湾曲形状に合わせて案内することができる。
【0066】更に、案内手段と移動駆動手段とを設け、
加工布案内ユニットを、使用位置と、退避位置とに亙っ
て位置切換え可能に構成したので、加工布案内ユニット
を使用しないときに、退避位置に保持することで、ミシ
ンの汎用性が低下するのを防止できるし、加工布案内ユ
ニットを使用する際には、迅速に使用位置に切換えるこ
とができる。また、加工布の縫製に供する縫製データに
基いて、案内部材駆動手段と移動駆動手段とを制御する
制御手段を設けたので、湾曲状縫製部の縫製に際して、
加工布案内ユニットを使用位置に切換えることができる
うえ、湾曲状縫製部の形状及びその部位の縫製の進行に
適合するように、移動案内部材を湾曲状に移動させるこ
とができる。
【0067】請求項2のミシンの加工布案内装置によれ
ば、制御手段は、縫製データに基いて湾曲状縫製部を検
知し、湾曲状縫製部を縫製するときだけ、加工布案内ユ
ニットを使用位置に切換えるように移動駆動手段を制御
するため、湾曲状縫製部を縫製するときだけ、加工布案
内ユニットを使用位置に切換え、それ以外のときには、
加工布案内ユニットを退避位置に切換えることができ
る。
【0068】請求項3のミシンの加工布案内装置によれ
ば、案内部材駆動手段は、移動案内部材が湾曲状に移動
する際の略曲率中心を中心として回動し且つ移動案内部
材を支持するリンク部材を含むリンク機構と、このリン
ク機構を駆動するステッピングモータとを備えているた
め、簡単な構成のリンク機構を介して、ステッピングモ
ータにより、移動案内部材を湾曲状に移動させることが
できる。
【0069】請求項4のミシンの加工布案内装置によれ
ば、制御手段は、湾曲状縫製部を縫製する際に、移動案
内部材が、縫製の進行に応じて加工布が湾曲化する湾曲
形状に合わせて湾曲状に移動しつつ加工布を案内するよ
うに、ステッピングモータを制御するため、湾曲状縫製
部材の縫製の進行に合わせた湾曲状に移動するように移
動案内部材を移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る工業用縫製装置の正面図
である。
【図2】前記縫製装置の本縫いミシンのベッド部を臨む
平面図である。
【図3】前記本縫いミシンの要部拡大正面図である。
【図4】前記本縫いミシンの針板、押え足、上下の送り
歯等の平面図である。
【図5】前記本縫いミシンの要部拡大側面図である。
【図6】前記縫製装置の上布横送り装置の正面図であ
る。
【図7】前記縫製装置の上布横送り装置等の平面図であ
る。
【図8】前記縫製装置の下布横送り装置の側面図であ
る。
【図9】図8の下布横送り装置等の正面図である。
【図10】前記縫製装置の加工布案内装置の平面図であ
る。
【図11】前記加工布案内装置の正面図である。
【図12】前記加工布案内装置の右側面図である。
【図13】前記加工布案内装置の加工布案内ユニットの
斜視図である。
【図14】布製シューズの踵部の縫製開始直前における
下布と上布との要部斜視図である。
【図15】布製シューズの踵部の縫製中における下布と
上布との要部斜視図である。
【図16】布製シューズの踵部の縫製完了時における下
布と上布との要部斜視図である。
【図17】布製シューズの踵部の縫製開始直前における
固定案内板と移動案内板等の右側面図である。
【図18】布製シューズの踵部の縫製完了時における固
定案内板と移動案内板等の右側面図である。
【図19】縫製後の布製シューズの斜視図である。
【図20】縫製後の布製シューズの斜視図である。
【図21】上布布端センサと下布布端センサの近傍部の
要部拡大正面図である。
【図22】上布布端検出装置の全体斜視図である。
【図23】下布布端検出装置の全体斜視図である。
【図24】前記工業用縫製装置の制御系のブロック図で
ある。
【図25】上布の縫製区間等を説明した説明図である。
【図26】下布の縫製区間等を説明した説明図である。
【図27】縫製データの内容を説明した説明図表であ
る。
【図28】縫製制御のルーチンのフローチャートの一部
である。
【図29】縫製制御のルーチンのフローチャートの残部
である。
【符号の説明】
M 工業用縫製装置 2 上布 3 下布(加工布に相当する) 10 本縫いミシン 11 ベッド部 90 加工布案内装置 93 スライドガイド(案内手段に相当する) 95 ベース板 97 エアシリンダ(昇降手段に相当する) 100 加工布案内ユニット 101 エアシリンダ(移動駆動手段に相当する) 111 固定案内板(固定案内部材に相当する) 112 移動案内板(移動案内部材に相当する) 113 リンク機構 114 ステッピングモータ(案内部材駆動手段の
一部に相当する) 123 第3リンク(リンク部材に相当する) 124 枢支軸 160 制御ユニット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫合点から布送り方向へ送り出されて上
    方へ湾曲化していく加工布の湾曲状縫製部を案内するミ
    シンの加工布案内装置であって、 前記縫合点から布送り方向へ送り出される加工布を、ベ
    ッド上面の近くで湾曲形状に案内する固定案内部材と、
    前記固定案内部材の針落ち位置側近傍位置から、縫製の
    進行に応じて加工布が湾曲化する湾曲形状に合わせて湾
    曲状に移動しつつ加工布を案内する移動案内部材と、前
    記移動案内部材を縫製の進行に応じて湾曲状に移動させ
    る案内部材駆動手段とを共通のベース部材に搭載してな
    る加工布案内ユニットと、 前記共通ベース部材を介して、加工布案内ユニットを布
    送り方向に移動可能に案内する案内手段と、 前記案内手段で案内される加工布案内ユニットを、使用
    位置と、この使用位置から布送り方向下流側へ所定スト
    ローク退避させた退避位置とに亙って移動駆動する移動
    駆動手段と、 加工布の縫製に供する縫製データに基いて、前記案内部
    材駆動手段と移動駆動手段とを制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とするミシンの加工布案内装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記縫製データに基い
    て湾曲状縫製部を検知し、湾曲状縫製部を縫製するとき
    だけ、加工布案内ユニットを使用位置に切換えるように
    移動駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記
    載のミシンの加工布案内装置。
  3. 【請求項3】 前記案内部材駆動手段は、移動案内部材
    が湾曲状に移動する際の略曲率中心を中心として回動し
    且つ移動案内部材を支持するリンク部材を含むリンク機
    構と、このリンク機構を駆動するステッピングモータと
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載のミシンの加
    工布案内装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記湾曲状縫製部を縫
    製する際に、移動案内部材が、縫製の進行に応じて加工
    布が湾曲化する湾曲形状に合わせて湾曲状に移動しつつ
    加工布を案内するように、前記ステッピングモータを制
    御することを特徴とする請求項3に記載のミシンの加工
    布案内装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100291647B1 (ko) * 1992-08-07 2001-06-01 게. 요트. 하크 재봉틀에 사용되는 바느질감 안내장치
US9643595B2 (en) 2010-07-08 2017-05-09 Denso Corporation Power transmission device for vehicle
CN112553794A (zh) * 2020-12-28 2021-03-26 际华三五一三实业有限公司 一种鞋靴缝制带跷度的立体模具和前帮压后帮缝制方法

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