JPH07304258A - 光記録媒体及びその信号記録方法 - Google Patents

光記録媒体及びその信号記録方法

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JPH07304258A
JPH07304258A JP6098501A JP9850194A JPH07304258A JP H07304258 A JPH07304258 A JP H07304258A JP 6098501 A JP6098501 A JP 6098501A JP 9850194 A JP9850194 A JP 9850194A JP H07304258 A JPH07304258 A JP H07304258A
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JP
Japan
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recording medium
optical recording
containing layer
extinction coefficient
signal
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Withdrawn
Application number
JP6098501A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobutoshi Asai
伸利 浅井
Yasunori Kijima
靖典 鬼島
Takashi Iwamura
貴 岩村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP6098501A priority Critical patent/JPH07304258A/ja
Publication of JPH07304258A publication Critical patent/JPH07304258A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 光記録媒体を、透過性基板1上に可飽和吸収
色素含有層3と反射層4を形成して構成し、前記可飽和
吸収色素含有層に、消衰係数の変化により情報信号を記
録する。 【効果】 このような構成の光記録媒体は、優れた超解
像性を発揮し、情報信号を再生光学系の回折限界λ/2
NAよりも短い周期のピットパターンとして形成した場
合でも、45dB以上の高いC/N比の再生信号が得ら
れる。したがって、本発明によれば、再生光の短波長
化,フォーカスレンズの開口数NAの増大化,信号復調
方式の変更等の大幅な変更を装置側に施すことなく、例
えば現行の4倍程度の記録情報量を同サイズの光記録媒
体に収めることが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板側から再生光を照
射し、その反射光量の変化を検出することで信号を再生
する光記録媒体及びその信号記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報記録の分野においては、光学
情報記録方式に関する研究が各所で進められている。こ
の光学情報記録方式は、非接触で記録再生が行えるこ
と、磁気記録方式に較べて一桁以上も高い記録密度が達
成できること、再生専用型や追記型,書き換え可能型の
それぞれのメモリ形態に対応できること等の、数々の利
点を有し、安価な大容量ファイルを実現し得るものとし
て、産業用から民生用まで幅広い用途が考えられてい
る。
【0003】上述のメモリ形態のうち、再生専用型の光
記録媒体としては、デジタルオーディオディスク(いわ
ゆるコンパクトディスク、CD)や光学式ビデオディス
ク(いわゆるレーザーディスク、LD)、さらにはCD
−ROM等が既に広く普及している。
【0004】これらの再生専用型の光記録媒体は、通
常、透明基板上に、ピットが、例えば凹凸形状や光学定
数を変化させる層として情報信号に対応したパターンで
記録され、この記録パターン上に、Al等の金属材料よ
りなる反射層が被着形成された構造とされている。この
ような光記録媒体では、透明基板側よりレーザ光等の再
生光を照射し、その再生スポット内のピットの有無を、
反射光の強弱を検出することで識別し、情報の再生が行
われる。
【0005】ところで、上記再生専用型の光記録媒体に
おいては、VTRのデジタル化やハイビジョンTV(H
DTV)等に対応できる容量を確保すべく、記録密度の
更なる向上が求められるようになっている。一方、操作
上の都合から、光記録媒体ではサイズの小型化も求めら
れており、このような要求からも記録密度の向上が望ま
れている。
【0006】ここで、光記録媒体の記録密度を向上させ
る手段としては、記録パターンの微細化,たとえばピッ
トの周期を短くすることがまず考えられる。しかし、再
生光学系にはスポット径をそれ以上に小さくできない回
折限界λ/2NA(λ:再生光波長 NA:光学系の対
物レンズ開口数)があることから、ピットの周期があま
り短くなると、再生スポット内に複数のピットが重複し
て存在するといった状況が起き、情報信号が再生できな
いといった不都合が生じる。すなわち、再生装置には再
生光学系で定まる分解能の指標となるMTF(Modu
lationtransfer function)の
カットオフ空間周期がある。
【0007】このため、ピットの周期はそのままで信号
コードの方を圧縮化したり、あるいはピット周期の短い
記録パターンに対応できるように、光学系の対物レンズ
の開口数NAを増大化する,さらには再生光を短波長化
することによって再生光の回折限界を向上させる試みが
なされている。また、さらに、最近では超解像(super
resolution)と称される方法が、ピット周期の短い記録
パターンに対応できるものとして注目されている。
【0008】超解像とは、物点位置に照射光の回折限界
よりも小さいアパーチャ(開口)を設定することによ
り、照射光の見かけ上のスポット径を回折限界よりも小
さくすることで解像度を向上させることを原理とするも
のである。この超解像については、例えば“Charles W.
McCutchen,“Super-resolution in Microscopy and the
Abbe Resolution Limit. ”Journal of Optical Societ
y of America, 57(10),1190 (1967) ”、Tony Wilson
and Colin Sheppard, “Theory and Practiceof Scannn
ing Optical Microscopy.”,Academic Press (London),
1984”等で詳細に記載されている。
【0009】このような超解像を実際に光記録媒体の信
号再生に応用するには、光記録媒体上での再生光の移動
に追従してアパーチャも移動する必要がある。
【0010】超解像を光磁気記録媒体に応用した例とし
ては、本願出願人が特開平1−143041号公報及び
特開平1−143042号公報において、光磁気記録再
生方式の磁気カー効果が現れる領域を熱的に再生光のス
ポット径よりも狭くして超解像効果を発現させ、高密度
記録を達成する方法を提案している。しかし、この方法
は、光磁気システムに限って使用され、通常の、磁気ヘ
ッドを用いない光記録システムには適用できない。
【0011】通常の光記録システムに適用できる超解像
の手法としては、特開平2−96926号公報におい
て、反射層に光応答性の材料を用いることが提案されて
いる。この超解像再生の原理は以下の通りである。
【0012】すなわち、光応答性材料を反射層に用いる
光記録媒体では、再生光を照射すると、再生光スポット
内には中心程光量が大きくなる光量分布があるため、そ
のうちある一定量以上の光量となった中心部分のみの光
学特性を変化させることができる。この光学特性が変化
した部分がアパーチャとして機能する。
【0013】このようにアパーチャが形成されると、再
生光のスポット内に複数のピットが重複して存在する場
合でも、アパーチャ内に存在するピットのみが検出さ
れ、その他のピットはいわばマスクされた状態となって
検出されることがない。したがって、再生光学系の回折
限界よりも短い周期でピットが形成された微細記録パタ
ーンからの信号再生が行えるということになる。
【0014】ところが、この公報には、光応答性の材料
として再生光によって光学特性が直接的に変化する非線
形光学材料、あるいは再生光の光吸収による熱発生によ
り光学特性が間接的に変化する相変化材料とのみ記載さ
れており、具体的な材料については挙げられていない。
このため、その実現は難しいと言える。
【0015】そこで、具体的な光応答性材料として、カ
ルコゲナイト系の材料や可飽和吸収色素が提案されてい
る。カルコゲナイト系の材料は、レーザ加熱によって固
体からメルト状態へ相変化し、その際に複素屈折率が大
きく変化するものである。一方、可飽和吸収色素は、本
願出願人が特願平5−26805号明細書において提案
した光応答性材料であり、一定量以上の光が照射され、
励起状態になると吸収率が0となるような現象,すなわ
ち可飽和吸収現象を呈する色素材料である。
【0016】例えば、ピットが凹凸形状として形成され
た基板上に、この可飽和吸収色素を含有する可飽和吸収
色素含有層と反射層が形成された光記録媒体に、再生光
を照射すると、上述の如く再生光スポット内には中心程
光量が大きくなる光量分布があることから、このうちあ
る一定量以上の光量となった中心部分ほどより強く可飽
和吸収が起きる。この可飽和吸収となった領域は、吸収
率が低下することからほかの領域に比べて反射層にまで
到達する光量が大きく高い反射率が得られる。したがっ
て、この可飽和吸収領域がアパーチャとして機能し、再
生光スポット内に複数のピットが重複して存在する場合
でもこの可飽和吸収領域に存在するピットのみが検出さ
れることになる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このように、これまで
アパーチャを形成するための各種光応答性材料が提案さ
れ、様々な媒体構成で適用が試みられているものの実用
化レベルに達していないのが実情である。
【0018】そこで、本発明は、このような従来の実情
に鑑みて提案されたものであり、超解像性に優れ、再生
光学系の回折限界λ/2NAよりも短い周期で形成され
たピットの記録パターンからC/N比の高い再生信号が
得られる光記録媒体を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の光記録媒体は、透過性基板上に可飽和吸
収色素含有層と反射層が形成されてなり、上記可飽和吸
収色素含有層には、消衰係数の変化により情報信号が記
録されていることを特徴とするものである。また、可飽
和吸収色素含有層に含有される可飽和吸収色素が、ナフ
タロシアニン誘導体であることを特徴とするものであ
る。
【0020】さらに、本発明の光記録媒体の信号記録方
法は、透過性基板上に可飽和吸収色素含有層と反射層が
形成されてなる光記録媒体に対して、上記可飽和吸収色
素含有層の消衰係数をフォトブリーチング法によって変
化させることで信号を記録することを特徴とするもので
ある。
【0021】
【作用】透過性基板上に可飽和吸収色素含有層と反射層
が形成され、上記可飽和吸収色素含有層に消衰係数の変
化により情報信号が記録されている光記録媒体では、情
報信号を再生光学系の回折限界λ/2NAよりも短い周
期のピットパターンで記録した場合に、例えば基板上に
凹凸形状を形成することで情報信号が記録されている光
記録媒体に比べてC/N比が高く、エラーの少ない再生
信号が得られる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について図面
を参照しながら説明する。
【0023】本実施例の光記録媒体は、図1に示すよう
に透過性基板1上に、高屈折率層2,可飽和吸収色素層
3及び反射層4が形成されて構成されている。そして、
ピット5が情報信号に対応したパターンで、上記可飽和
吸収色素含有層の消衰係数を変化させることで形成され
ている。なお、ここでいう消衰係数とは、複素屈折率の
虚部の係数であり、光の吸収の度合いを示すものであ
る。
【0024】このように消衰係数を変化させることによ
る可飽和吸収色素含有層への信号記録とその超解像再生
の原理を以下に示す。図2に、上記光記録媒体に対して
基板側からレーザ光を照射したときの、可飽和吸収色素
含有層3の消衰係数と反射率の関係を示す。なお、詳細
な媒体構成は以下の通りである。
【0025】透過性基板:ガラス基板 高屈折率層:膜厚85nmのZnS蒸着膜 可飽和吸収色素含有層:(トリ−n−ヘキシルシロキ
シ)ケイ素ナフタロシアニン(SINC)とポリメチル
メタクリレート(PMMA)よりなる膜厚220nmの
スピンコート膜 反射層:膜厚400nmのAl蒸着膜
【0026】図2からわかるように、媒体の反射率は、
可飽和吸収色素含有層の消衰係数に依存して変化する。
その変化は一定ではなく、消衰係数が0〜0.2の範囲
では、消衰係数の増大に伴って変化率を低下させながら
約60%から約1%にまで減少し、消衰係数が0.2〜
0.3の範囲では殆ど変化せず約1%の値を維持してい
る。そして、消衰係数が0.3以上になると、今度は消
衰係数の増大に伴って増加するようになる。
【0027】上記光記録媒体では、可飽和吸収色素含有
層の消衰係数を例えば0.1〜0.3の範囲で変化させ
たときに生じる反射率変化を利用することで超解像再生
可能な信号記録を行う。
【0028】まず、この場合、信号記録がなされていな
い状態での可飽和吸収色素含有層3の消衰係数は0.3
である。この可飽和吸収色素含有層3には、情報信号に
対応したパターンで消衰係数が0.2と初期値よりも
0.1だけ低い低消衰係数部分が形成されることで、信
号記録が行われる。この消衰係数が低減した部分がピッ
ト5に相当する。この場合、超解像再生を目的としてい
ることから、ピット5は再生光学系の回折限界よりも短
い周期で形成される。
【0029】消衰係数を低減させる方法としては、例え
ばレーザビームを照射することによって可飽和吸収色素
含有層の発色状態を選択的に変化させるフォトブリーチ
ング法が挙げられる。このレーザビームの波長は、用い
る可飽和吸収色素の光学特性によって適宜選択される。
【0030】このようにして可飽和吸収色素含有層3の
消衰係数を変化させることで信号記録が行われた光記録
媒体からの超解像再生メカニズムを図3(a),(b)
を参照しながら説明する。
【0031】まず、図3(a)は、光記録媒体に再生光
を照射し、その再生光スポットS内に3個のピット5が
重複して存在している様子を示す。
【0032】光記録媒体に再生光を照射すると、再生光
スポットS内には図3(b)に示すような中心程光量が
大きくなる光量分布が生じ、その中心部ほど可飽和吸収
色素含有層が強く可飽和吸収になり、ある光量Aを越え
た領域Saでは、消衰係数が0.1以上低下する。ここ
で、消衰係数が0.1以上低下する領域を可飽和吸収領
域と称する。
【0033】すなわち、可飽和吸収領域Sa のうち、ピ
ット5の部分は消衰係数が0.2から0.1(もしくは
それ以下)に低減し、それ以外の部分は0.3から0.
2に低減する。ここで、先に示した図2を見ると、可飽
和吸収色素含有層3の消衰係数が0.1であるときの媒
体の反射率は約10%であり、可飽和吸収色素含有層3
の消衰係数が0.2であるときの媒体の反射率は約1%
である。つまり、可飽和吸収領域Sa では、ピットの部
分がそれ以外の部分の約10倍の反射率を示すことにな
る。
【0034】一方、可飽和吸収領域以外の領域Sb
は、ピット5の部分の消衰係数は0.2,それ以外の部
分の消衰係数は0.3と、いずれも再生光照射前と同じ
である。ここで、再び上記図2を見ると、可飽和吸収色
素含有層3の消衰係数が0.2であるときの媒体の反射
率、可飽和吸収色素含有層3の消衰係数が0.3である
ときの媒体の反射率はともに約1%である。すなわち、
可飽和吸収領域Sa では、ピット5の部分がそれ以外の
部分の約10倍の反射率を示すのに対して、可飽和吸収
領域以外の領域Sb では、ピット5の部分とピット以外
の部分で略同じ反射率を示すことになる。
【0035】したがって、このような光記録媒体では、
再生光スポットS内に重複してピット5が存在するよう
な場合でも、可飽和吸収領域以外の領域Sb に存在する
ピット5はいわばマスクされたのと等価の状態になり、
可飽和吸収領域Sa の存在するピットのみが検出され
る。したがって、再生光学系の回折限界よりも短い周期
で形成されたピットの記録パターンからの信号再生がな
されることになる。
【0036】そして、得られた再生信号は、例えば基板
に凹凸形状を形成することで記録されたピットパターン
から得られる再生信号に比べてC/N比が45dB以上
と高く、またエラーも少なく極めて信頼性の高いものと
言える。
【0037】上記可飽和吸収色素含有層に含有される可
飽和吸収色素としては、用いる再生光の波長に大きな吸
収ピークを有するものが選択される。
【0038】例えば、再生光の波長が780nm程度の
場合には、ナフタロシアニン系色素,シアニン系色素,
フタロシアニン系色素が挙げられ、中でもナフタロシア
ニン系色素が適している。また、再生光の波長が630
〜690nmの場合には、ポリフィリン系色素,シアニ
ン系色素等が、400〜600nmの場合には、アゾ系
色素,シアニン系色素等が使用可能である。
【0039】可飽和吸収色素含有層は、例えばこれら可
飽和吸収色素とポリメチルメタクリレート等のポリマー
を溶媒に溶解し、この色素溶液をスピンコート法で塗
布,乾燥することで形成される。
【0040】反射層は、再生装置の規格に合った反射率
を示すものが選択される。例えばコンパクトディスク,
レーザーディスク,追記型コンパクトディスク等の再生
装置に適用する場合には、これらのディスクで用いられ
ているアルミニウム薄膜,金薄膜等に代表される真空薄
膜作製法によって成膜された金属薄膜、もしくは誘電体
薄膜等が挙げられる。
【0041】高屈折率層は、可飽和吸収色素層での光吸
収効率を高めるために付加的に設けられるものであり、
基板及び可飽和吸収色素含有層の材料よりも屈折率の相
対的に高い材料,例えばZnS等の無機物より構成され
る。
【0042】ここで、高屈折率層の膜厚は、再生光の波
長をλ、当該高屈折率層の実部屈折率をnとしたときλ
/4nで表される膜厚とすることが好ましい。この膜厚
で高屈折率層を形成すると、高屈折率層と基板との界面
での反射光と、高屈折率層と可飽和吸収色素含有層との
界面での反射光との位相差が180°となり、いわゆる
無反射条件を満たすようになる。これにより、可飽和吸
収色素含有層でのフレネル反射が最大となり、再生信号
の強度を大きくできる。
【0043】これら各機能膜が形成される基板は、ポリ
カーボネート基板,ポリオレフィン基板,ガラス2P
(フォトポリマー法)基板等が挙げられる。
【0044】次に、実際に光記録媒体を作製し、その再
生特性を調べた。なお、本実施例で作成した光記録媒体
は、ガラスディスク基板1上、ZnS高屈折率層2、
(トリ−n−ヘキシルシロキシ)ケイ素ナフタロシアニ
ン(SINC)とポリメチルメタクリレートよりなる可
飽和吸収色素含有層3、Al反射層4がこの順に形成さ
れてなるものである。このような光記録媒体は以下のよ
うにして作成した。
【0045】まず、外径12cm,内径15mm,厚さ
1.2mmのガラスディスク基板1上にZnS高屈折率
層2を真空蒸着装置(日電アネルバ社製,商品名EVD
500Aを用いて成膜した。成膜条件を以下に示す。
【0046】到達真空度:3×10-4P 蒸着時真空度:1×10-3P 蒸着源:純度99.99%のZnS 蒸着源の加熱:抵抗加熱法 蒸着レート:0.4〜0.5nm/s
【0047】なお、蒸着の間、基板は、加熱せず、膜厚
を均一化するために蒸着源の回りを自公転運動させた。
また、蒸着膜の膜厚は、ファイバー分光器を応用した光
学式膜厚モニターで透過スペクトルをモニターしながら
制御し、最終的に膜厚が85nmとなるようにした。こ
の膜厚は、高屈折率層が最もその効果を発揮するλ/4
n(λ:再生光波長:λ,n:高屈折率層の実部屈折
率)に相当する膜厚である。
【0048】次に、高屈折率層2上に可飽和吸収色素含
有層3をスピンコータ(ミカサ社製,商品名700L)
を用いて形成した。
【0049】スピンコート用の色素溶液は、ビス(トリ
−n−ヘキシルシロキシ)ケイ素ナフタロシアニン(S
INC)とポリメチルメタクリレート(PMMA)を、
シクロヘキサノン(商品名ANON)に、SINC:P
MMA:ANON=1:10:300(重量比)なる組
成比で溶解させたものである。SINC,PMMA,及
びANONの構造式を化1〜化3にそれぞれ示す。
【0050】
【化1】
【0051】
【化2】
【0052】
【化3】
【0053】なお、スピンコート膜は、コート後、温度
80℃の真空環境下、2時間放置することで溶媒を乾燥
させた。乾燥後の膜厚は220nmであった。また、複
素屈折率をエリプソメータで測定したところ、本実施例
で用いる再生光の波長である780nm付近では1.6
−0.3iであった。
【0054】次いで、この可飽和吸収色素含有層3に、
情報信号に対応したパターンで消衰係数を低減させ、信
号記録を行った。なお、消衰係数の低減は図4に示すフ
ォトブーリーチング用の光学系を用いて行った。
【0055】フォトブリーチングに用いた光学系は、露
光用レーザを可飽和吸収色素含有層に照射するための露
光系と、この露光用レーザのフォーカスサーボを行うサ
ーボ系の2つの系より構成されるものであり、露光用レ
ーザ光源部11、ダイクロイックプリズム12,対物レ
ンズ13,フォーカスサーボ用レーザ光源部14,偏光
ビームスプリッタ15及び1/4波長板16よりなる。
基板1上に高屈折率層2,可飽和吸収色素含有層3が形
成されたディスク6は、可飽和吸収色素含有層3側を対
物レンズ13に対向させて配置される。
【0056】この光学系では、露光用レーザ光源部11
より出射したレーザ光Lf は、ダイクロイックプリズム
12,対物レンズ13を通過して可飽和吸収色素含有層
23上で集光される。可飽和吸収色素含有層3では、露
光用レーザ光Lf が集光された部分の消衰係数が低減
し、ピット5が形成される。
【0057】一方、フォーカスサーボ用レーザ光源部1
4より出射したレーザ光Ls は、偏光ビームスプリッタ
15,1/4波長板16、ダイクロイックプリズム12
および対物レンズ13を経て可飽和吸収色素層3上で集
光される。そして、その反射光が出射光と逆の経路を経
て偏光ビームスプリッタ15に到達し、さらにその先の
受光部(図示せず)で受光される。この受光部で受光さ
れる光量変化から、可飽和吸収色素含有層3と当該光学
系との距離変化が検出され、それを基に光学系の位置を
制御することでフォーカスサーボが行われる。
【0058】なお、本実施例では、露光用レーザ光とし
てYAGの3次高調波(波長355nm)を、サーボ用
レーザ光としてHe−Neレーザを用いた。対物レンズ
13の開口数NAは0.9である。
【0059】また、露光用レーザの照射は、回転してい
るディスク6に対して可飽和吸収色素含有層3の空気側
から行い、ピット5が螺旋状に列するようにした。ピッ
ト周期は0.6μmである。
【0060】フォトブリーチングを行った部分の波長7
80nmでの複素屈折率をエリプソメータで測定したと
ころ1.6−0.2iであった。初期の複素屈折率が
1.6−0.3iであったので、このフォトブリーチン
グにより可飽和吸収色素含有層の消衰係数が0.1だけ
低減したことになる。なお、屈折率の測定は、信号記録
を行った領域とは別の領域に、信号記録の場合よりもト
ラックピッチを詰めて(0.3μmピッチ)、露光用レ
ーザを連続照射した領域に対して行った。
【0061】次に、このようにして信号記録を行った可
飽和吸収色素含有層3上に、Al反射層4を、真空蒸着
装置(日電アネルバ社製,商品名EVD500A)を用
いて成膜し、光記録媒体を作成した。蒸着条件を以下の
通りである。
【0062】到達真空度:3×10-4P 蒸着時の真空度:1×10-3P 蒸着源:純度99.99%のAl 蒸着源の加熱:電子銃 蒸着レート:1〜2nm/s
【0063】なお、蒸着の間、基板は、加熱せず、膜厚
を均一化するために蒸着源の回りを自公転運動させた。
また、蒸着膜の蒸着レートはクォーツ式の膜厚モニター
にて制御し、最終的に膜厚が400nmとなるようにし
た。
【0064】以上のようにして作成された光記録媒体の
反射率は、波長780nmでほぼ1%であった。
【0065】そして、この光記録媒体について、信号再
生を行い、C/N比を測定した。なお、信号再生に用い
た再生光学系を図5に示す。
【0066】この再生光学系は、再生用レーザ光源部3
1,偏光ビームスプリッタ32,1/4波長板33,対
物レンズ34により構成されている。この再生光学系で
再生される光記録媒体は、基板1側を当該再生光学系の
対物レンズ34に対向させて配置される。この再生光学
系では、再生光源部から出射されたレーザ光LBは、偏
光ビームスプリッタ32、1/4波長板33及び対物レ
ンズ34を通過して光記録媒体6上に集光される。そし
て、光記録媒体6からの反射光は、対物レンズ34、1
/4波長板33を介して偏光ビームスプリッタ32に到
達し、ここで反射され、フォトダイオード等の受光素子
(図示せず)により検出される。本実施例で用いた装置
条件を以下に示す。
【0067】再生用レーザ光源:波長780nmの半導
体(AlGaAs)レーザ 対物レンズの開口数NA:0.53 レーザパワー:4〜5mW ディスク線速度:4m/s
【0068】このような再生光学系で再生を行った結
果、再生信号のC/N比は45dB以上であり、十分実
用的な再生特性が得られた。
【0069】ここで、上記再生光学系の場合、カットオ
フ空間周期λ/2NAは0.736μmであり、光記録
媒体に形成されている記録パターンのピット周期0.6
μmに比べて大きい。したがって、光記録媒体の記録パ
ターンは、光記録媒体に超解像現象が発現しないと読み
出すことができないことになる。上記光記録媒体は、こ
のような状況において45dB以上の高いC/N比が得
られており、このことから超解像状態で信号再生が行わ
れていることが確認できる。
【0070】なお、以上の説明は可飽和吸収色素含有層
に予め情報信号を記録し、これの再生のみを行う再生専
用型を例にした場合であるが、本発明の光記録媒体は、
再生専用型に限らず追記型としても使用することができ
る。
【0071】この場合には、基板上にトラッキングサー
ボを行うための案内溝を凹凸形状によって形成してお
き、可飽和吸収色素含有層には情報信号を記録せず、ユ
ーザによって書き込み可能な状態にしておく。ユーザに
よる書き込みは、やはり上記可飽和吸収色素含有層の消
衰係数を情報信号に対応したパターンで低減させること
で行われる。このようにして追記された情報信号も、再
生専用に記録された情報信号と同様のメカニズムで超解
像再生することができ、同様にC/N比の高い再生信号
が得られる。
【0072】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の光記録媒体は、透過性基板上に可飽和吸収色素含有
層と反射層が形成されてなり、上記可飽和吸収色素含有
層に、消衰係数の変化により情報信号が記録されている
ので、優れた超解像性を発揮し、情報信号を再生光学系
の回折限界λ/2NAよりも短い周期のピットパターン
として形成した場合でも、45dB以上の高いC/N比
の再生信号が得られる。
【0073】したがって、本発明によれば、再生光の短
波長化,フォーカスレンズの開口数NAの増大化,信号
復調方式の変更等の大幅な変更を装置側に施すことな
く、例えば現行の4倍程度の記録情報量を同サイズの光
記録媒体に収めることが可能になる。
【0074】また、装置側にこれらの高密度記録化技術
を適用すれば、光記録媒体への記録密度を現状の数10
倍に高めることができる。その結果、例えなデジタルビ
デオディスク,ハイビジョン用のビデオディスクをCD
サイズで構成することも可能となり、工業的に極めて有
用であると言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光記録媒体の一構成例を示す
要部概略断面図である。
【図2】可飽和吸収色素含有層の消衰係数と媒体の反射
率の関係を示す特性図である。
【図3】(a)は再生光スポット内にピットが重複して
存在している様子を示す平面図であり、(b)は再生光
スポット内の光量分布と可飽和吸収色素含有層の消衰係
数分布を併せて示す特性図である。
【図4】可飽和吸収色素含有層の消衰係数を低減させる
ためのフォトブリーチング用の光学系の構成を示す模式
図である。
【図5】光記録媒体の信号再生を行うための再生光学系
の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 透過性基板 2 高屈折率層 3 可飽和吸収色素含有層 4 反射層 5 ピット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過性基板上に可飽和吸収色素含有層と
    反射層が形成されてなり、 上記可飽和吸収色素含有層には、消衰係数の変化により
    情報信号が記録されていることを特徴とする光記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 可飽和吸収色素含有層に含有される可飽
    和吸収色素が、ナフタロシアニン誘導体であることを特
    徴とする請求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 透過性基板上に可飽和吸収色素含有層と
    反射層が形成されてなる光記録媒体に対して、上記可飽
    和吸収色素含有層の消衰係数をフォトブリーチング法に
    よって変化させることで情報信号を記録する請求項1記
    載の光記録媒体の信号記録方法。
JP6098501A 1994-05-12 1994-05-12 光記録媒体及びその信号記録方法 Withdrawn JPH07304258A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999003686A1 (en) * 1997-07-14 1999-01-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical recording medium and method of producing the same
US6933032B2 (en) 2003-04-15 2005-08-23 Ricoh Company, Ltd. Write-once-read-many optical recording media and process for recording and reproducing information on the media

Cited By (3)

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US6933032B2 (en) 2003-04-15 2005-08-23 Ricoh Company, Ltd. Write-once-read-many optical recording media and process for recording and reproducing information on the media
US7413788B2 (en) 2003-04-15 2008-08-19 Ricoh Company, Ltd. Write-once-read-many optical recording media and process for recording and reproducing information on the media

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