JPH0730491B2 - 複合成形品 - Google Patents

複合成形品

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JPH0730491B2
JPH0730491B2 JP59234561A JP23456184A JPH0730491B2 JP H0730491 B2 JPH0730491 B2 JP H0730491B2 JP 59234561 A JP59234561 A JP 59234561A JP 23456184 A JP23456184 A JP 23456184A JP H0730491 B2 JPH0730491 B2 JP H0730491B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、各種曲面に立体成形された、繊維複合成形品
に関するものである。
(従来の技術) 従来この種の技術としては、実公昭43−5373号に開示さ
れているように比較的低融点繊維であるポリプロピレン
繊維を基布とパイル糸に用い加熱成形加工による繊維複
合成形品、また特開昭51−13126号に開示されているよ
うに、高融点繊維よりなるウエブとポリプロピレン、ポ
リエチレン等の低融点繊維よりなるウエブを底面部に重
ねて、ニードルパンチにより交絡せしめ、しかる後低融
点繊維の融点以上の温度で加熱加圧して繊維の集束と保
形を与えた繊維複合成形品、さらに特公昭52−15698号
に開示されているように、高配向未延伸ポリエステルで
構成された布帛を熱成形した布帛成形品、が例示でき
る。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明が解決しようとする問題点は、(従来の技術)に
例示した技術における問題点であり、すなわち実公昭43
−5373号に開示されている技術では、ポリプロピレン繊
維からなる布帛の加熱成形において、基布部ポリプロピ
レン繊維の融点以上の加熱による融解による溶着によっ
て基布とパイル部の集束性を付与して成形品を得るもの
であり、繊維は、融解によって大きい変形には追随でき
ず、もし大変形するときにはやぶれや穴あきが生じるこ
とになる。又特開昭51−13126号に開示されている技術
では、高融点繊維からのウエブと低融点繊維からの底面
部よりなるものを、低融点繊維の融点以上の温度で加熱
加圧して成形したものであり、融解によるものであり、
大変形には追随できず、穴あき、破れなどが生じるおそ
れがある。
さらに融解を伴う成形では、成形品の風合が粗剛となり
好しくない。また特開昭52−15698号に開示されている
技術では、高配向未延伸糸から構成されたものの成形品
であり、融解を伴わず、穴あき、破れ等は生じないが、
成形品の表面仕上りは、高配向未延伸糸特有のものしか
得られず、装飾性、審美性にすぐれた製品とはなり得な
い。
本発明は、前述の問題点を解決し、短工程で成形でき、
大変形の立体成形にも充分追随できる表面の装飾性、審
美性にすぐれた繊維複合成形品に関するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、繰り返し単位の少くとも70%がブチレンテレ
フタレートからなる繊維形成性ポリエステルを溶融紡糸
して得られる複屈折率(△n)が0.05〜0.140の高配向
未延伸糸を基布に、または主として裏面に配し、該繊維
より高軟化点を有する繊維をパイル糸または、主として
表面に配した繊維シートからなる複合成形品である。本
発明によれば、ブチレンテレフタレート系ポリエステル
を特定の紡糸条件下で紡糸した高配向未延伸糸を含有し
たシートを用いることにより、工程操作が簡単で、比較
的低温低圧で成形加工でき、曲率の大きい成形部位にお
いても、破れや目むきの生じにくい、すぐれた外観、風
合を有する繊維複合成形を得ることが出来る。エチレン
テレフタレート系ポリエステルからの高配向未延伸糸を
使用したときよりも、さらに低温で成形が可能となり、
高温で変色したり変質したりする高軟化点繊維をも、パ
イル部、表面部に利用することができ、審美性、装飾性
において選択の範囲を広げて、複合成形品を得ることが
出来る。さらに、本発明での複合成形品となす、繊維シ
ートは、その大変形追随性や、表面装飾性を利用して、
プラスチックのシートやフィルムと一体にした後に、立
体成形することにより、保形性にすぐれた、表面装飾性
にすぐれた、プラスチックシートと繊維シートからなる
複合成形品にも使用することが出来る。
本発明に用いられるポリエステルは、テレフタル酸を主
たる酸成分とし、ブチレングリコールを主たるグリコー
ル成分とするポリエステルであり、繰り返し単位の少く
とも70モル%がブチレンテレフタレートからなる繊維形
成性ポリエステルである。本発明において特に好しいポ
リエステルはブチレンテレフタレート単位のみからなる
ポリブチレンテレフタレートであるが、それ以外に従来
公知のジカルボン酸成分、ジオキシ成分、オキシカルボ
ン酸成分を共重合して得られる共重合ポリブチレンテレ
フタレート、あるいは、ポリブチレンテレフタレートま
たは共重合ポリブチレンテレフタレートに他のホモポリ
エステル、共重合ポリエステルを溶融混合せしめた混合
ポリエステルなど、またポリブチレンテレフタレート、
共重合ポリブチレンテレフタレート中に、アミド結合、
エーテル結合、カーボネート結合などを含む共重合ポリ
マー等、またポリブチレンテレフタレートに、繊維形成
能のあるポリエステル、ポリエーテルエステル等を少量
含有せしめたものも含むものである。
上記ポリエステルから複屈折率(△n)が0.05〜0.140
の高配向未延伸のブチレンテレフタレート系ポリエステ
ル繊維を製造するには、紡糸条件の適切な設定が必要で
ある。通常500〜3000m/分の高速紡糸によって得るのが
便利である。複屈折率(△n)は光源として、ナトリウ
ムD線(波長589mμ)を用い、フィラメントを対角位に
配置して行い、次式により計算される。
但し、n:ポリマー分子鎖の配向度による干渉縞数 γ:干渉縞に至らない配向をベレックのコンペンセータ
で求めたリターデーション λ:ナトリウムD線の波長 α:繊維の直径 複屈折率(△n)が0.05〜0.140の繊維の物性範囲は、
同時に複合材として成形される複合成形品の種類、厚
さ、成形法、成形温度によって任意にその範囲内で選ぶ
ことが好しい。△nが0.05より小さいときは、成形時の
温度に対して不安定であり、成形品としての基布として
の耐性が小さすぎる。また0.140以上では成形時の伸び
が小さく、大変形追随性の点で好しくない。
繊維の軟化点とは、一定の速度で加熱したとき繊維が急
激に変形しやすくなる温度を言い、次の方法で測定を行
った。繊維1本または数本を束にしたものに0.01g/dの
荷重を加えて空気中で1℃/分の速度で昇温していく
と、ある温度範囲に達したとき収縮が起こるが荷重が一
定になるように収縮させる。このときの試料繊維の寸法
変化と温度との関係をグラフにしてその変化が急激に起
こる温度を軟化点として決める。
軟化点の高い繊維またはそれら繊維からなる糸は、組織
内で屈曲状に配置されていることが好しく、そのような
例として、例えばパイル組織のパイル糸、浮組織の浮糸
のように該繊維を主として表面に配し、裏面に高配向未
延伸ブチレンテレフタレート系ポリエステル繊維を配し
た繊維シートが挙げられる。繊維シートは予め着色また
は捺染されていてもよく、また難燃性、防汚性、撥水撥
油性、ポリウレタン弾性加工等の処理が施されていても
よい。
繊維シートを、熱成形する方法としては、プレス成形、
真空成形などがあり高軟化点繊維の種類、高配向未延伸
糸の複屈折率の値、等により適度な成形温度が用いられ
る。本発明での繊維複合成形品は、表面の高軟化点の存
在と基布部にポリブチレンテレフタレート系のポリエス
テルの高配向未延伸糸を用いているため、目づれ、穴あ
きのない、大変形した、表面装飾性、審美性にすぐれた
ものである。婦人用下着、ブラジャーカップ等に有効に
利用することができる。
さらに本発明の繊維複合成形品を得るための繊維シート
は、プラスチックのシート、あるいは、板やフィルムと
一体にし積層した後、熱成形して表面審美性のすぐれ
た、保形性にすぐれた複合成形品に利用することができ
る。
一方プラスチックのシートあるいは板としては、塩化ビ
ニール樹脂、ABS樹脂、ポリオレフィン樹脂など一般に
使用されている全ての熱可塑性プラスチックス材料が用
いられる。プラスチックシートの材料には可塑剤、難燃
剤、制電剤、無機充填剤、核剤、安定剤等を所望により
配合して使用することもできる。またこのプラスチック
スのシートあるいは板と繊維シートを貼り合わせるため
の接着剤としては、繊維とプラスチックスとの親和性が
高く、充分な接着強度を有するもので、しかも硬化後に
も適度な熱可塑性をもつものが好ましい。
接着の方法としてはドライラミネート、ウェットラミネ
ートなどの方式が考えられ、また熱溶融型のフィルム
状、粉末状の接着剤を使用することも出来る。またプラ
スチックシートまたは板を成形製造する時点で繊維シー
トと接着積層することも可能である。また上述のように
して得られた積層シートを、熱成形する方法としては、
プレス成形、真空成形などがあり、プラスチックスの種
類によって適度の成形温度が用いられる。
加熱手段は、湿熱、乾熱いずれでもよい。本発明の方法
で成形された立体構造物は、表面に繊維層があるために
外観、風合にすぐれた製品となり、またその成形工程で
は、過大な圧力を必要とせず、成形後に繊維シートがも
との形に戻ろうとする力がほぼゼロに近いため変形した
り各層間の剥離も発生せず、成形の原型に忠実な美しい
成形物を得ることが出来、自動車内装品、家具用化粧
板、オモチャ、その他の成形品として良好な結果が得ら
れる。
(実施例) 1. 固有粘度0.91のポリブチレンテレフタレートを溶融
温度260℃、紡糸速度2000m/分で溶融紡糸して複屈折率
0.12の75デニール36フィラメントのマルチフィラメント
ヤーンを得た。このヤーンをグランド部とし、パイル部
にウールを用いて、ベロア組織を編成して目付300g/m2
の編地を得た。この布地を120℃にして、半径が10cmの
半球に、立体成形した。表面ウールの目ずれや表面状態
のみだれがない半球状形状の保形にすぐれた複合品を得
ることができた。
2. 固有粘度0.91のポリブチレンテレフタレートを溶融
温度260℃、紡糸速度1500m/分で溶融紡糸して複屈折率
0.95の75デニール/36フィラメントのマルチフィラメン
トヤーンを得た。このヤーンをグランド部として用い、
パイル部を糸の状態で染色した75デニール/36フィラメ
ントのポリエステル仮燃加工糸を用いて、シングル丸編
機によるベロア組織を編成して目付300g/m2のパイル編
地を得た。この編地に市販の2液反応型のウレタン系の
接着剤(ダイヤボンド3U07)を固形分で40g/m2の厚みに
塗布しポリオレフィン発泡樹脂板(東レペフ;ポリプロ
ピレン30倍発泡板・3mm厚さ)をラミネート後乾燥して
積層板を得た。この積層板を130℃に加熱後、曲面形状
を有する真空成形用型を用いて真空成形を実施した。
ポリブチレンテレフタレート繊維はこの成形温度のもと
で3倍以上の伸びが生じしかもそのときの応力は極めて
小さく、曲面形状であっても無理なく成形出来、成形後
の歪もなく美しい仕上りの立体成形品が得られた。この
成形品は自動車の内装品として充分耐久性があり、外
観、風合のすぐれたものであり、インスツルメントパネ
ル、ドアートリムピラー、天井等に使用することが出来
る。
(発明の効果) 前記したように、繰り返し単位の少くとも70モル%がブ
チレンテレフタレートである繊維形成ポリエステルから
なり、複屈折率0.05〜0.140の高配向未延伸糸を基布に
または、主として裏面に配し、該繊維より高軟化点を有
する繊維をパイル糸または主として表面に配した繊維シ
ートから、熱成形により立体成形された複合品を作成す
ることで、表面装飾性にすぐれた、目ずれ、目むきのな
い成形品となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繰り返し単位の少くとも70%がブチレンテ
    レフタレートからなる繊維形成性ポリエステルを溶融紡
    糸して得られる複屈折率(△n)が0.05〜0.140の高配
    向未延伸糸を基布に、または主として裏面に配し、該繊
    維より高軟化点を有する繊維をパイル糸または主として
    表面に配した繊維シートからなる複合成形品。
  2. 【請求項2】繰り返し単位の少くとも70%がブチレンテ
    レフタレートからなる繊維形成性ポリエステルを、溶融
    紡糸して得られる高配向未延伸糸の複屈折率(△n)が
    0.10〜0.140である特許請求の範囲第1項記載の複合成
    形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6040537B2 (ja) 2012-01-31 2016-12-07 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6040537B2 (ja) 2012-01-31 2016-12-07 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

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