JPH07308575A - 機能性物質固定化剤 - Google Patents

機能性物質固定化剤

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JPH07308575A
JPH07308575A JP10298794A JP10298794A JPH07308575A JP H07308575 A JPH07308575 A JP H07308575A JP 10298794 A JP10298794 A JP 10298794A JP 10298794 A JP10298794 A JP 10298794A JP H07308575 A JPH07308575 A JP H07308575A
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JP
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JP10298794A
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English (en)
Inventor
Takeshi Miyazaki
剛 宮崎
Yasuyoshi Koinuma
康美 鯉沼
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意の基材に種々の機能性物質を共有結合に
より固定化でき、しかも固定化する物質の活性を高く発
現させるために必要なアームの長さや親水性と疎水性と
のバランスを任意に選択できる固定化剤を得、これを用
いて活性の高い固定化物を得る。 【構成】 下記の機能性物質固定化剤を、シランカップ
リング反応により基材に導入した後、N,N′−カルボ
ニルジイミダゾールを反応させて活性化し、次にアミノ
基を有する機能性物質と接触させて固定化する。 【化1】 (R1、R2はアルキル基、pは1〜3でp+q=3、A
Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nは2〜10
00)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酵素、抗体、補酵素、レ
クチン等の機能をもつタンパク質、糖タンパク質、糖類
などの生理活性物質や、医薬、農薬、色素など、種々の
機能性物質を共有結合により固定化できる機能性物質固
定化剤、機能性物質の固定化方法および固定化機能性物
質に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、機能性物質を基材上に共有結合に
より固定化する方法として、例えば酵素の固定化を行う
方法として、シッフ塩基法がよく知られている。この方
法には、基材として多孔性アルキルアミン化ガラスビー
ズを用い、これと酵素中のN末端、リジン残基、ヒスチ
ジン残基とを、固定化試薬としてグルタルアルデヒドを
使用することでシッフ塩基を形成させて結合させる方法
(Clin. Chim. Acta, 95, 411(1979))、またはペルオ
キシダーゼの固定化で見られるように、酵素中の糖残基
を過ヨウ素酸により酸化し、ジアルデヒド基とし、これ
とガラスビーズ上のアミノ基とでシッフ塩を形成させる
ことにより固定化する方法(J. Histochem. Cytochem.,
22, 1084(1974))などがある。
【0003】また生理活性能を有する糖類を共有結合に
より固定化する方法として、ヘパリンのポリエーテルウ
レタン尿素(PEUU)への固定化の例が知られている
(J.Biomed. Mater. Res., 20, 1157(1986))。この方
法は、あらかじめL−リジンメチルエステルを化学組成
中に含むPEUUを合成し、これを成膜後、表面のエス
テル基を加水分解・中和し、カルボキシル基に誘導した
後、ヘパリン中のアミノ基と縮合させてアミド結合によ
り固定化する方法である。
【0004】しかし上記従来の技術によれば、それぞれ
の方法によって使用できる基材が限定されてしまい、ま
た非常に煩雑な操作を必要とするという問題点がある。
また基材と機能性物質をつなぐアーム(スペーサー)に
ついて考察すると、固定化される機能性物質の特性を発
揮させるための最適なアームの長さや親水性と疎水性の
バランスを選択できないという問題点がある。
【0005】このような問題点を解決するため、特開平
5−344885号には、ポリアルキレンエーテルを有
するアリル化合物が結合したシラノール誘導体からなる
生理活性物質固定材料が開示されている。しかし上記公
報の固定化材料は、アーム部分に存在するエステル結合
が加水分解されやすく、またチオエーテル結合も分解さ
れやすいので、固定化材料および固定化物の安定性の向
上が求められる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決するため、種々の機能性物質を任意の基材
に共有結合により固定化することができ、しかも固定化
する機能性物質の活性を高い活性で発揮させるためのア
ームの長さや親水性と疎水性とのバランスを選択するこ
とができ、かつ長期安定性にも優れた機能性物質固定化
剤を提供することである。本発明の他の目的は、上記機
能性物質固定化剤を用いて機能性物質を基材上に簡単
に、効率よく固定す化ることができる機能性物質の固定
化方法を提案することである。本発明の別の目的は、上
記機能性物質固定化剤により機能性物質が基材上に固定
された、活性の高く、しかも長期安定性に優れた固定化
機能性物質を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は次の機能性物質
固定化剤、ならびに機能性物質の固定方法および固定化
機能性物質である。 (1)下記一般式〔1〕で表わされるポリアルキレンオ
キシドシラノール誘導体からなることを特徴とする機能
性物質固定化剤。
【化2】 〔式中、R1およびR2はメチル基またはエチル基を表わ
し、pは1〜3の整数、qは0〜2の整数(ただしp+
q=3)である。AOは炭素数2〜4のオキシアルキレ
ン基、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数で2〜
1000の正数を表わす。付加しているオキシアルキレ
ン基は同一でも異なっていてもよく、またランダム状に
付加していても、ブロック状に付加していてもよい。〕 (2)上記(1)記載の機能性物質固定化剤を、シラン
カップリング反応により基材に導入した後、N,N′−
カルボニルジイミダゾールまたはその誘導体を反応させ
て活性化し、次に機能性物質を接触させることを特徴と
する機能性物質の固定化方法。 (3)上記(1)記載の機能性物質固定化剤により機能
性物質が基材上に固定されたことを特徴とする固定化機
能性物質。
【0008】一般式〔1〕のAOで表わされるオキシア
ルキレン基は、炭素数2〜4のオキシアルキレン基であ
り、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシト
リメチレン基、オキシ−1−エチルエチレン基、オキシ
−1,2−ジメチルエチレン基、オキシテトラメチレン
基などがあげられる。これらのオキシアルキレン基は、
エチレンオキシド、プロピレンオキシド、オキセタン、
1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、テトラヒド
ロフランなどのアルキレンオキシドを付加重合させた基
である。
【0009】一般式〔1〕のnはオキシアルキレン基の
平均付加モル数で2〜1000、好ましくは10〜30
0、さらに好ましくは20〜120の正数である。付加
しているオキシアルキレン基の種類は同一のものでも、
異なるものでもよく、またランダム状に付加していて
も、ブロック状に付加していてもよい。
【0010】親水性を付与する場合、AOとしてはエチ
レンオキシドが単独で付加したものが好ましく、この場
合、nが10以上のものが好ましい。また種類の異なる
アルキレンオキシドが付加している場合、エチレンオキ
シドが20モル%以上、好ましくは50モル%以上付加
しているのが望ましい。ポリアルキレンオキシド鎖に親
油性を付与する場合はエチレンオキシド以外の付加モル
数を多くする。
【0011】本発明の機能性固定化剤では、固定化する
機能性物質の活性が最もよく発現するようなモビリティ
または親水性と疎水性とのバランスを付与できるよう
に、オキシアルキレン基の種類、混合比、平均付加モル
数などを選択する。
【0012】本発明の機能性物質固定化剤は、前記一般
式〔1〕で表わされる、ポリアルキレンオキシドシラノ
ール誘導体からなり、−OR1で示されているシランカ
ップリング能を有する官能基と、ヒドロキシル基とを兼
備えている。このためシランカップリング能を有する官
能基が担体となる基材とシランカップリングにより結合
し、一方ヒドロキシル基が活性化後機能性物質と共有結
合することにより、ポリアルキレンオキシド鎖をアーム
として機能性物質を基材に固定化することができる。
【0013】前記一般式〔1〕で表わされるポリアルキ
レンオキシドシラノール誘導体は、例えば次のような方
法で製造することができる。トリクロロシランまたはそ
の誘導体を、相当するポリアルキレンエーテルを有する
オレフィンに付加させた後、アルコールを作用させてア
ルコキシ化するなどの方法により製造することができ
る。トリクロロシランおよびポリアルキレンエーテルを
有するアリル化合物を用いた場合の反応式を次式〔2〕
に示す。式中、R1およびnは前記と同じものを示す。
【0014】
【化3】
【0015】本発明の機能性物質固定化剤は、アームと
なるポリアルキレンオキシド鎖が炭素−炭素結合および
エーテル結合のみからなり、エステル結合やチオエーテ
ル結合などを含んでいないので化学的安定性に優れ、長
期安定性に優れている。またオキシアルキレンの種類、
混合比、平均付加モル数などを選択するだけで、固定化
する機能性物質の活性を高く発現させるためのアームの
長さや親水性と疎水性とのバランスを簡単に調節するこ
とができる。
【0016】本発明の固定化剤により固定化することが
できる機能性物質としては、アミノ基、水酸基、チオー
ル基、特に第一級アミノ基を有しているものであれば特
に制限されず、天然および非天然のいずれのものでもよ
く、例えば抗体、酵素、補酵素、レクチン、ヘパリン等
のタンパク質、糖類および糖タンパク質などの生理活性
物質、その他医薬、農薬、色素など、種々の機能性物質
があげられる。
【0017】本発明の機能性物質の固定化方法は、前記
機能性物質固定化剤を、基材に導入した後活性化し、こ
れに機能性物質を固定化する方法である。
【0018】前記固定化剤を導入する基材としては、シ
ランカップリング剤を化学的にまたは物理的に担持しう
るものであればいかなるものでも使用でき、例えばガラ
ス、シリカゲル、アルミナ、石英、カオリン、マイカ、
タルク、クレイ、オラストナイト、鉄粉、磁性微粒子、
チタン酸カリウム、アスベスト、酸化チタン、酸化亜
鉛、炭化ケイソ、窒化ケイ素、ボロン、各種セラミック
等の無機高分子類;ウレタン、ナイロン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ア
クリル樹脂、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、メラミ
ン樹脂、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−エチレンコポリ
マー等の合成高分子;再生セルロース、アセチルセルロ
ース等のセルロース誘導体;キトサン等の天然由来高分
子材料などがあげられる。またその形状も制限されず、
ビーズ状、チューブ状、シート状、カップ状など、どの
ような形状およびサイズであってもよい。
【0019】本発明の機能性物質固定化剤により機能性
物質を基材に固定化するには、 基材に機能性物質固定化剤をシランカップリング反応
により導入してポリアルキレンオキシド化基材を得、 これをN,N′−カルボニルジイミダゾール(CD
I)またはその誘導体等の活性化剤により活性化させて
活性化基材を得、 上記活性化基材と機能性物質とを接触させて固定化機
能性物質を得る工程により行うことができる。
【0020】CDI誘導体としては、例えばN,N′−
カルボニルジ(2−メチルイミダゾール)などがあげら
れる。CDIおよびその誘導体は、ポリアルキレンオキ
シド鎖の末端ヒドロキシル基と反応し、オキシカルボニ
ルイミダゾール結合またはCDI誘導体に対応するオキ
シカルボニルイミダゾール結合を形成する。これらのオ
キシカルボニルイミダゾール結合は、アミノ基、水酸
基、チオール基、特に第一級アミノ基に対して高い反応
性を有しているので、このような基を有する機能性物質
と容易に反応して共有結合を形成する。これにより、ポ
リアルキレンオキシド鎖からなるアームを介して基材上
に機能性物質が固定される。
【0021】本発明における機能性物質の固定化方法の
反応スキームを下記に示す。式中、R3は水素原子また
は低級アルキル基を示す。
【化4】
【0022】前記の工程は、前記任意の基材上に前記
一般式〔1〕で表わされるポリアルキレンオキシドシラ
ノール誘導体をシランカップリング反応により導入し、
ポリアルキレンオキシド化基材を得る工程である。ここ
で使用される基材は一般的なシランカップリング処理の
際に用いられるのと同様の前処理、例えばNaOH水溶
液処理、プラズマ処理、コロナ放電処理、UV−オゾン
処理、プレコート処理等を施した後、この工程に供する
のが好ましい。
【0023】ポリアルキレンオキシドシラノール誘導体
はそのままで使用してもよいし、水、エタノール、メタ
ノール、メチルエチルケトン、トルエン、ベンゼン、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシドまたはこれらの混合溶媒などで0.01〜
80重量%に希釈して使用してもよいし、あるいはさら
に加水分解によりシラノール基に変換した後、さらに軽
度に重合させてプライマーとしたものを使用してもよ
い。
【0024】ポリアルキレンオキシドシラノール誘導体
を基材上に塗布する方法としては、使用する基材の材
質、形状により様々であり、特定されないが、浸漬法、
スプレー法、はけ塗り法など、一般的な種々の方法を使
用することができる。塗布後のシランカップリング反応
は、所定時間の風乾および温度条件下で行われる。この
際の反応条件は、0〜250℃で30分〜1000時
間、好ましくは20〜140℃で1〜24時間とするの
が望ましい。
【0025】前記の工程は、の工程により基材上に
導入されたポリアルキレンオキシドシラノール誘導体残
基中のヒドロキシル基をCDIまたはその誘導体により
活性化させ、活性化基材を得る工程である。CDIまた
はその誘導体は乾燥させたアセトニトリル、テトラヒド
ロフラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、
アセトン、トルエン、ベンゼン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドまた
はこれらの混合溶媒などに溶解させて使用するのが好ま
しい。この際のCDIまたはその誘導体濃度は特に限定
されないが、0.01〜20重量%が好ましい。
【0026】活性化反応は、先の工程により得られた基
材をCDIまたはその誘導体溶液中に浸漬またはCDI
またはその誘導体溶液をその基材上に塗布し、−20〜
120℃で1分間〜1000時間、好ましくは0〜40
℃で10分間〜24時間行うのが望ましい。この際、水
分によるCDIまたはその誘導体の加水分解を防ぐた
め、乾燥させた空気、二酸化炭素、ヘリウム、窒素、ア
ルゴンガスなどの雰囲気下で行うのが好ましい。反応終
了後、得られた活性化基材は水、エタノール、メタノー
ル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジ
オキサン、メチルエチルケトン、アセトン、トルエン、
ベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシドまたはこれらの混合溶媒など
により洗浄し、そのまま、または乾燥させた後次の工程
に供される。
【0027】前記の工程は、の工程で得られた活性
化基材に前記機能性物質を接触させて固定化し、固定化
機能性物質を得る工程である。活性化基材と前記機能性
物質とを接触させることにより、機能性物質が共有結合
により固定化される。
【0028】固定化反応は、機能性物質を水または種々
の緩衝水溶液、生理食塩水、エタノール、メタノール、
アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン、メチルエチルケトン、アセトン、トルエン、ベン
ゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ジメチルスルホキシドまたはこれらの混合溶媒等に溶解
させた後、活性化基材をこの溶液中に浸漬するか、また
はこの溶液を塗布し、−20〜120℃で1分間〜10
00時間、好ましくは0〜40℃で10分間〜200時
間行うのが望ましい。
【0029】反応終了後、水または種々の緩衝水溶液、
生理食塩水、エタノール、メタノール、アセトニトリ
ル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチル
エチルケトン、アセトン、トルエン、ベンゼン、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
ホキシドまたはこれらの混合溶媒等により洗浄した後、
そのままで、または乾燥させることにより、目的の機能
性物質が基材に固定された固定化機能性物質を得ること
ができる。
【0030】このようにして得られた固定化機能性物質
は、機能性物質の活性が最も高く発現されるように、ポ
リアルキレンオキシド鎖の長さや親水性と疎水性とのバ
ランスなどが選択されているので、高い活性を有してい
る。またアーム部分のポリアルキレンオキシド鎖は化学
的安定性に優れているので、アームの途中が加水分解さ
れるようなことはなく、長期安定性にも優れている。こ
のような固定化機能性物質は抗体固定化システム、固定
化酵素、分析・精製用カラム充填剤、抗血栓性材料、抗
菌材料、その他種々のハイブリッド型バイオマテリアル
などとして利用される。
【0031】
【発明の効果】本発明の機能性物質固定化剤は、シラン
カップリング反応を起こす部位と、N,N′−カルボニ
ルジイミダゾールまたはその誘導体により活性化される
部位とを有し、しかもポリアルキレンオキシド鎖は容易
にその長さや親水性と疎水性とのバランスを調節するこ
とができるので、種々の機能性物質を任意の基材に共有
結合により固定化することができ、しかも固定化する機
能性物質の活性を高い活性で発揮させることができ、そ
の上長期安定性にも優れている。
【0032】本発明の機能性物質の固定化方法は、上記
機能性物質固定化剤を用いて機能性物質を固定している
ので、簡単にしかも効率よく固定することができる。
【0033】本発明の固定化機能性物質は、上記機能性
物質固定化剤により基材に固定されているので、活性が
高く、しかも長期安定性にも優れている。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの限定されるものではな
い。なお各例中、%は重量%である。 実施例1−1 1)ガラスビーズ上へ機能性物質固定化剤の導入 300メッシュのガラスビーズ(基材)10gを10%
水酸化ナトリウム水溶液中、60℃で30分間処理した
後、蒸留水でよく洗浄し、乾燥させた。一方、下式
〔3〕で表されるポリアルキレンオキシドシラノール誘
導体からなる機能性物質固定化剤5%を含むエタノール
/水(8/2(V/V))50mlを1N酢酸でpH=
4.5に調整し、室温で30分間攪拌した。この液に上
記ガラスビーズを浸漬し、濾過により取出した後、10
分間室温で風乾させ、さらに110℃のオーブン中で1
時間加熱処理を行いポリアルキレンオキシド化ガラスビ
ーズを得た。
【化5】
【0035】2)ポリアルキレンオキシド化ガラスビー
ズのCDIによる活性化 よく乾燥させアルゴンガスで満たした3つ口フラスコ中
に、乾燥テトラヒドロフラン50ml、上記ポリアルキ
レンオキシド化ガラスビーズ10.0gおよびN,N′
−カルボニルジイミダゾール(CDI)100mgを加
え、室温で4時間攪拌した後、蒸留水10mlを加え、
余剰のCDIを加水分解した。さらに蒸留水でデカンテ
ーションを3回繰り返し、ろ過により活性化ビーズ(活
性化基材)を得た。得られた活性化ビーズは、凍結乾燥
させ以下の反応に用いた。
【0036】3)ウシ血清アルブミン(BSA)の固定
化 上記活性化ビーズ500mgを、500μg/ml濃度
のBSA溶液(0.1Mリン酸緩衝液pH=7.4)1
0ml中に浸漬し、4℃で3日間インキュベートしてB
SAを活性化ビーズに固定化し、固定化BSAを得た。
ろ過した後、固定化BSAのビーズ上の未反応の活性化
部位を加水分解するため、pH=8.5の0.1Mリン
酸緩衝液を加え、さらに室温で12時間インキュベート
した。反応終了後、固定化BSAを0.1%のドデシル
ベンゼンスルホン酸水溶液および精製水でよく洗浄した
後、タンパク質の検出法として一般的なキサントプロテ
イン反応により固定化の確認を行った。すなわち、固定
化BSAのビーズ10mgに濃硝酸1mlを加え、10
分間煮沸した後、室温まで冷やし、0.1%水酸化ナト
リウム水溶液を加えた。この際、ビーズ表面および溶液
が橙黄色に着色することから、BSAの固定化が確認で
きた。
【0037】実施例1−2 機能性物質固定化剤として下式〔4〕で表される化合物
を用いた以外は、実施例1−1の1)および2)の工程
と同様にして活性化ビーズを得た。
【化6】
【0038】得られた活性化ビーズ500mgを、80
μg/ml濃度のウシ小腸由来のアルカリフォスファタ
ーゼ(ALP)溶液(0.1Mリン酸緩衝液pH=7.
4)5ml中に浸漬し、4℃で3日間インキュベート
し、固定化ALPを得た。さらに未反応の活性化部位を
ブロッキングするため、150μg/ml濃度のBSA
溶液(0.1Mリン酸緩衝液pH=7.4)1mlを加
え、さらに室温で1日インキュベートした。反応終了
後、ALPの固定化の確認を、4−ニトロフェニルフォ
スフェートによるALPの比色検出法にて行った。すな
わち、光路長1cmの石英硝子セル中で、固定化ALP
のウェットなビーズ約10mgに、0.1Mグリシン−
水酸化ナトリウム水溶液0.1mlを加え、37℃で5
分間インキュベートし、さらに2g/l濃度の4−ニト
ロフェニルホスフェート溶液0.5mlを加え、37℃
で30分間インキュベートした。さらに2N水酸化ナト
リウム水溶液0.1mlを加え、405nmの吸光度を
測定した。この結果、0.83の吸光度が得られたこと
より、ALPがその酵素活性能を高く維持したままで、
基材上に固定化され、固定化ALPが得られたことが確
認できた。
【0039】実施例1−3 機能性物質固定化剤として下式〔5〕で表される化合物
を20%の濃度で含むエタノール/水(8/2(V/
V))を用いた以外は、実施例1−1の1)および2)
の工程と同様にして活性化ビーズを得た。
【化7】
【0040】得られた活性化ビーズ50mgを、80μ
g/ml濃度の抗ヒトHbウサギIgG溶液(0.1M
リン酸緩衝液pH=7.4)5ml中に浸漬し、4℃で
3日間インキュベートし、固定化抗体を得た。さらに未
反応の活性化部位をブロッキングするため、150μg
/ml濃度のBSA溶液(0.1Mリン酸緩衝液pH=
7.4)1mlを加え、さらに室温で1日インキュベー
トした。反応終了後、抗体の固定化を確認するため、固
定化抗体のビーズを精製水でよく洗浄した後、以下の評
価に用いた。抗ヒトHb−ウサギIgGの固定化の確認
は、固定化された抗ヒトHb−ウサギIgGとヒトHb
とALPで標識した抗ヒトHb−ウサギIgGとの3者
のサンドイッチコンプレックスを形成させ、4−ニトロ
フェニルホスフェートによるALPの比色検出法にて行
った。
【0041】すなわち、光路長1cmの石英硝子セル中
で、固定化抗体のウェットなビーズ約10mgを、ヒト
Hb 4mgとALPで標識した抗ヒトHb−ウサギI
gG8mgとを含む0.1Mlリン酸緩衝液(pH7.
2)1ml中に浸漬し、室温で30分間インキュベート
した。精製水でよく洗浄した後、0.1Mグリシン−水
酸化ナトリウム緩衝液(pH10.3)0.5mlを加
え、37℃で5分間インキュベートし、さらに2g/l
濃度の4−ニトロフェニルホスフェート溶液0.5ml
を加え、405nmの吸光度を測定した。その結果、
0.6の吸光度が得られたことより、抗ヒトHbウサギ
IgGはその抗体活性を高く維持したままで固定化さ
れ、固定化抗体が得られたことが確認できた。
【0042】実施例1−4 機能性物質固定化剤として下式〔6〕で表される化合物
を用いた以外は、実施例1−1と同様にしてBSAを固
定化した固定化BSAのビースを得た。さらにキサント
プロテイン法を施したところBSAの固定化が確認でき
た。
【化8】
【0043】実施例1−5 機能性物質固定化剤として下式〔7〕で表される化合物
を用いた以外は、実施例1−1と同様にしてBSAを固
定化した固定化BSAのビースを得た。さらにキサント
プロテイン法を施したところBSAの固定化が確認でき
た。
【化9】
【0044】比較例1 実施例1−1の1)で得られたポリアルキレンオキシド
化ビーズ500mgを、500μg/ml濃度のBSA
溶液(0.1Mリン酸緩衝液pH=7.4)10ml中
に浸漬し、4℃で3日間インキュベートした。0.1%
のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液および精製水でよ
く洗浄した後、キサントプロテイン反応を行ったが、ビ
ーズ表面および溶液中に着色は全く見られなかった。す
なわちCDI処理を行っていないビーズ上にはBSAは
全く固定化されていなかった。
【0045】実施例2 下式〔8〕で表される化合物を用いて、実施例1−1と
同様の方法により処理し、ポリアルキレンオキシド固定
化ガラスビーズを得た。このガラスビーズ1gに、0.
5N塩酸水溶液5mlを加え、室温で24時間放置した
後、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。これにクロロホ
ルム500μlを加えたものをキャピラリーガスクロマ
トグラフィーにより分析したが、検出物は皆無であっ
た。この結果は、下式〔8〕の化合物は加水分解されに
くく、優れた安定性を有していることを示すものであ
る。
【化10】
【0046】比較例2 下式
〔9〕で表される化合物を用いて、実施例1−1と
同様の方法により処理し、ポリアルキレンオキシド固定
化ガラスビーズを得た。このガラスビーズを用いて、実
施例2と同様にして酸処理した後、キャピラリーガスク
ロマトグラフィーで分析した結果、エチレングリコール
が検出された。これは、下式
〔9〕中のエステル結合が
加水分解されて生成したものである。
【化11】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔1〕で表わされるポリアル
    キレンオキシドシラノール誘導体からなることを特徴と
    する機能性物質固定化剤。 【化1】 〔式中、R1およびR2はメチル基またはエチル基を表わ
    し、 pは1〜3の整数、qは0〜2の整数(ただしp+q=
    3)である。AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン
    基、 nはオキシアルキレン基の平均付加モル数で2〜100
    0の正数を表わす。付加しているオキシアルキレン基は
    同一でも異なっていてもよく、またランダム状に付加し
    ていても、ブロック状に付加していてもよい。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載の機能性物質固定化剤を、
    シランカップリング反応により基材に導入した後、N,
    N′−カルボニルジイミダゾールまたはその誘導体を反
    応させて活性化し、次に機能性物質を接触させることを
    特徴とする機能性物質の固定化方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の機能性物質固定化剤によ
    り機能性物質が基材上に固定されたことを特徴とする固
    定化機能性物質。
JP10298794A 1994-05-17 1994-05-17 機能性物質固定化剤 Pending JPH07308575A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004091753A1 (ja) * 2003-04-16 2004-10-28 Nissei Bio Co., Ltd. 有害物質の除去方法及び有害物質除去フィルター
JP2008510164A (ja) * 2004-08-19 2008-04-03 バイオセプト インコーポレイテッド ヒドロゲルを用いるマイクロアレイ
JP2009088388A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Kagawa Univ 太陽エネルギー利用装置及びその製造方法

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